JPH0728030Y2 - 車両用インストルメントパネル - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） この考案は車両用インストルメントパネルに関するもの
である。

（従来の技術） スピードメータを始めとする各種計器類及び補機類が組
込まれる自動車のインストルメントパネルは、一般にパ
ネル本体と、該パネル本体の表面に固持されたパッドと
から成り、このようなインストルメントパネルとして
は、例えば山海堂発行の自動車工学全書、第13巻、乗用
車の車体、第173頁に記載のものがある。

パッドによって表面処理されたインストルメントパネル
において、サイド部にあっては、例えば第６図に示す如
くパネル本体101に固持され且つ端末部103aが一般部103
bより薄肉状に成形されたパッド103と、前記パネル本体
101の露出部101a及び該パッド103の端末部103aを覆う化
粧部材たるインストロアカバー107がパッド103の係合段
部105に突合せ結合されており、パッド103の端末面109
は切断処理された構造となっている。尚、110はパッド1
03の表面を覆うPVC材などよりなる表皮である。

（考案が解決しようとする課題） 前記した如くパネル本体101のサイド部には、インスト
ロアカバー107が突合せ結合されるようになるが、この
結合時、インストロアカバー107の上方端縁111は、パッ
ド103の係合段部105に対して下から突合せるため、係合
段部105から若干下方に延長されたパッド103の端末部10
3aに対して接触し易くなる。パッド10あの端末部103aに
インストロアカバー107の上方端縁111を引っ掛けると、
場合によっては第７図に示す如くパッド103の端末部103
aをパネル本体101から剥して端末面109を露出してしま
うため組付時にインストロアカバー107が接触しないよ
うに気を配る必要があった。このために、取付作業に神
経を使うようになり作業性の面で望ましくなかった。

そこで、この考案は、作業性のよい車両用インストルメ
ントパネルを提供することを目的としている。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 前記目的を達成するために、この考案にあっては、パネ
ル本体と、該パネル本体の表面に固持され且つ端末部が
一般部より薄肉状に成形されたパッドと、前記パネル本
体の露出部及び該パッドの端末部を覆う化粧部材とから
成るインストルメントパネルであって、前記パネル本体
に、前記パッドの端末面に沿ってパネル本体から外方へ
張り出す張り出し部を設けると共に張り出し部の張り出
し面によってパッドの端末面をカバーしてある。

（作用） かかるインストルメントパネルによれば、化粧部材取付
時において、化粧の上端部は張り出し部に当るようにな
るため、パッドの端末切断面と接触し合うことがなく迅
速な取付けが可能となる。

（実施例） 以下、第１図乃至第４図の図面を参照しながらこの考案
の一実施例を詳細に説明する。第１図は第２図のＩ−Ｉ
線断面図である。

図中１はスピードメータ等の計器類を始めとして複数の
エア吹出口３が設けられた自動車のインストルメントパ
ネルを示している。

インストルメントパネル１は合成樹脂材よりなるパネル
本体５と、該パネル本体５の表面に接着などの手段によ
り固持され且つ端末部21が一般部９よりも薄肉状に成形
されたパッド７とから成り、パッド７はポリウレタンを
発泡して形成した前記一般部９および端末部21はPVC材
などよりなる表皮11が一体的に固着された形状となって
いる。インストルメントパネル１のパネル本体５の露出
部5aには、化粧部材たるインストロアカバー13が取付ビ
ス15によって固設されている。この固設時のインストロ
アカバー13の上端部13aはパッド７の係合段部17と当接
している。なお、係合段部17から下方へ延長されたパッ
ド７の端末部21の端面21aは表皮11に覆われていない。

一方、パネル本体５には、第１図に示す如くパッド７の
係合段部17から下方へ延長された端末部21の端末面21a
に沿って外方へ張り出した張り出し部23が設けられてい
る。

張り出し部23は、前記パッド７の端末面21aと当接し合
うほぼ水平な張り出し面25と、張り出し面25から下方へ
延長された垂直面27と、垂直面27からさらにパネル本体
５の一般面に連続する下降傾斜したガイド面29とから成
っている。これにより、パッド７の端末面21aは張り出
し面25によってカバーされた形状となっている。

なお、第２図において、31はグローブボックス、33はフ
ロアコンソールをそれぞれ示している。

このように構成されたインストルメントパネル１によれ
ば、パネル本体５に、インストロアカバー13を対向させ
て位置合せした後、取付ビス15を螺合することで固着さ
れるようになる。この取付け時において、インストロア
カバー13の上端部13aをパッド７の係合段部17に下から
突合せて位置決めする際に、第４図に示す如く張り出し
部23のガイド面29に沿って上昇させていけば迅速に突当
てられるようになる。この場合、張り出し面25によって
パッド７の端末面21aと接触することはなく、パッド７
の剥れを起こすことはない。

［考案の効果］ 以上説明したように、この考案によれば、張り出し部の
張り出し面によってパッドの端末面をカバーすることが
できるため、機能部品取付時においてパッドの剥れを起
こすことなく迅速に取付けられる。この結果、作業性の
向上が図れるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を実施した要部断面図、第２図はイン
ストルメントパネル全体の斜視図、第３図は要部の分解
斜視図、第４図は動作説明図、第５図は従来例を示した
第２図と同様の斜視図、第６図は第５図のVI-VI線断面
図、第７図は従来の取付け状態を示す説明図である。 １……インストルメントパネル ５……パネル本体 ７……パッド ９……一般部 13……化粧部材 21……端末部 21a……端末面 23……張り出し部 25……張り出し面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】パネル本体と、該パネル本体の表面に固持
   され且つ端末部が一般部より薄肉状に成形されたパッド
   と、前記パネル本体の露出部を覆う化粧部材とから成る
   インストルメントパネルであって、パネル本体に、前記
   パッドの端末面に沿ってパネル本体から外方へ張り出す
   張り出し部を設けると共に張り出し部の張り出し面によ
   ってパッドの端末面をカバーしたことを特徴とする車両
   用インストルメントパネル。