JPH07278498A - 低水酸基価変性ロジン、ロジン誘導体の水酸基価を低下させる方法、感圧性接着剤の粘着付与剤並びに感圧性接着剤組成物 - Google Patents

低水酸基価変性ロジン、ロジン誘導体の水酸基価を低下させる方法、感圧性接着剤の粘着付与剤並びに感圧性接着剤組成物

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JPH07278498A
JPH07278498A JP9812294A JP9812294A JPH07278498A JP H07278498 A JPH07278498 A JP H07278498A JP 9812294 A JP9812294 A JP 9812294A JP 9812294 A JP9812294 A JP 9812294A JP H07278498 A JPH07278498 A JP H07278498A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 水酸基を有するロジン誘導体に、イソシアネ
ート基を有する化合物を反応させ、水酸基価を低下させ
る。またアクリル系感圧性接着剤組成物に前記低水酸基
価変性ロジンを粘着付与剤として配合する。 【効果】 ロジン誘導体にイソシアネート化合物を反応
させることにより、ロジン誘導体中の水酸基を容易に低
下させることができる。またこの低水酸基価変性ロジン
を粘着付与剤として配合することにより、感圧性接着剤
組成物の接着力が大きく、保持力が優れたものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感圧性接着剤の粘着付与
剤として有用なロジン系樹脂に関するものであって、特
にロジンの多価アルコールエステルなどのロジン系樹脂
における残存水酸基を、イソシアネート化合物と反応さ
せて得られる低水酸基価変性ロジンに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来一般に、感圧性接着剤においては、
粘着付与剤としてロジン系の樹脂が使用されており、特
にロジン又はロジンの各種変性物と、多価アルコールと
のエステルが広く使用されている。
【0003】ロジンは化学構造的には、ハイドロフェナ
ンスレン骨格を有し、一分子中に二重結合とカルボキシ
ル基を有する、アビエチン酸などの各種樹脂酸の混合物
であるとされている。
【0004】而して前記カルボキシル基を多価アルコー
ルでエステル化することにより、酸価を低下させること
が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらロジンに
おけるカルボキシル基は三級であるため、反応性に乏し
く、エステル化反応には高温で長時間を要する。
【0006】酸価を低下させるために多価アルコールの
使用量を多くし、カルボキシル基の当量以上の水酸基を
反応させれば、カルボキシル基は消失して酸価はより低
下し、反応時間も短くなるが、得られたロジンエステル
には未反応の水酸基が多くなり、水酸基価が高くなる。
【0007】一方水酸基価を低くしようとすれば多価ア
ルコールの使用量を抑制し、カルボキシル基の当量に相
当する水酸基を反応させることとなるが、反応に長時間
を要し、しかも酸価を十分に低下させることが困難であ
る。
【0008】而してロジンエステルを接着剤の粘着付与
剤に使用する場合、水酸基が有する反応性が接着剤機能
を阻害するので、水酸基価は低いことが好ましい。特に
接着剤に硬化剤を併用する場合には、水酸基が硬化剤を
消費してその機能を失わしめるため、水酸基価を低くす
るべきである。
【0009】例えばアクリル系感圧性接着剤において、
アクリル系ポリマーに粘着付与剤としてロジン系樹脂を
使用した場合、通常は接着剤の物性を向上させるために
テープに塗工する前にポリイソシアネート系化合物を微
量添加し、テープ塗工後熟成させてポリマーをポリイソ
シアネート化合物で架橋し、硬化させて内部凝集力を高
めることが行われている。
【0010】このとき粘着付与剤として添加されたロジ
ン系樹脂の水酸基価が高いと、水酸基がポリイソシアネ
ート化合物のイソシアネート基と反応し、当該ポリイソ
シアネート化合物による架橋が十分に行われず、感圧性
接着剤としての物性を低下させ、接着剤としての保持力
が低下する。
【0011】アクリル系以外の感圧性接着剤においても
かかる傾向は見られるが、特にアクリル系感圧性接着剤
においてロジンエステルを粘着付与剤として使用した場
合に、水酸基価による影響が強く見られる。
【0012】水酸基価を上昇させないためには、多価ア
ルコールをロジンのカルボキシル基の当量付近で反応さ
せるのが良いが、前述のように反応に長時間を要し、酸
価を十分に低下させることができない。
【0013】またロジンエステル中の残存水酸基に一塩
基性又は二塩基性の酸と反応させる方法もあるが、これ
も反応性に乏しく反応に長時間を要し、また十分に水酸
基価を低下させることができない。
【0014】本発明はかかる事情に鑑みなされたもので
あって、ロジンエステルなどの残存水酸基を有するロジ
ン系樹脂の、水酸基価を効率よく低下させ、感圧性接着
剤組成物の粘着付与剤として使用した場合に、接着剤の
物性を損うことがないようにすることを目的とするもの
である。
【0015】
【課題を解決する手段】而して本発明における低水酸基
価変性ロジンは、水酸基を有するロジン誘導体と、イソ
シアネート基を有する化合物とを反応させてなることを
特徴とするものである。
【0016】この低水酸基価変性ロジンにおいて、前述
の水酸基を有するロジン誘導体としては、ロジンと多価
アルコールとのエステル、ホルマリン変性ロジン又は変
性ロジンアルコールなどであって、残存水酸基を有する
ものについて適用することができる。
【0017】またこの水酸基を有するロジン誘導体は、
水酸基価が10〜180のものについて適用するのが適
当である。
【0018】また本発明におけるロジン誘導体の水酸基
価を低下させる方法は、水酸基を有するロジン誘導体
と、イソシアネート基を有する化合物とを反応させるこ
とを特徴とするものである。
【0019】さらに本発明の感圧性接着剤の粘着付与剤
は、前述の低水酸基価変性ロジンを主成分とすることを
特徴とするものである。
【0020】また本発明の感圧性接着剤組成物は、(メ
タ)アクリル酸と炭素数1〜18のアルキルアルコール
とのエステルを主成分とする重合体100重量部に、請
求項1、2又は3に記載の低水酸基価変性ロジン3〜5
0重量部を添加したことを特徴とするものである。
【0021】この感圧性接着剤組成物において、前記重
合体として、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
を50重量%以上と、これらと共重合可能なビニル系モ
ノマーの少くとも一種との共重合体を使用するのが好ま
しい。
【0022】本発明における水酸基を有するロジン誘導
体としては、ロジンに対して各種変性を行い、その結果
水酸基が残存したものであって、最も一般的には、ロジ
ンと多価アルコールとのエステルがある。
【0023】ここで言うロジンとしては、ガムロジン、
ウッドロジン、トール油ロジンなどの未変性のロジンの
外、これらのロジンをベースにした不均斉化ロジン、水
素添加ロジン、重合ロジン及び、これらの精製物などが
ある。またこれらのロジン類にマレイン酸、無水マレイ
ン酸、フマル酸、アクリル酸などを付加した強化ロジン
や、さらにその変性物を使用することもできる。
【0024】また多価アルコールとしては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコールなどの二価アルコール、グ
リセリン、トリメチロールプロパンなどの三価アルコー
ル、ペンタエリスリトール、ジグリセリンなどの四価ア
ルコール、ジペンタエリスリトールなどの六価アルコー
ルがあり得る。
【0025】通常ロジンエステルは、窒素ガス等の不活
性雰囲気下に、ロジンとアルコールとを加熱して得られ
る。この際の反応条件は、一般的に250〜280℃
で、5〜20時間かけて行われる。
【0026】またその他の水酸基を有するロジン誘導体
としては、ホルマリン変性ロジン、変性ロジンアルコー
ルなどについても適用することができ、さらにフェノー
ル化などの変性を施したロジンについても適用できる。
【0027】前記水酸基を有するロジン誘導体の水酸基
価は、10〜180程度が適当である。水酸基価が10
未満の場合には、本発明によりさらに水酸基価を低下さ
せることは困難である。また水酸基価が180を超える
と、それに応じて多量のイソシアネート化合物を反応さ
せる必要があり、副反応によりイソシアネート基が水酸
基以外の部分を攻撃するため、ロジンの物性が低下する
と共に、水酸基価が十分に低下しにくい。
【0028】また本発明におけるイソシアネート基を有
する化合物としては、トリレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ートなどのイソシアネート化合物を使用することがで
き、またこれらの化合物に多価アルコールを付加したポ
リイソシアネートを使用することもでき、要するに化合
物中に一つ以上のイソシアネート基を有するものであれ
ば、広く使用することが可能である。
【0029】本発明の低水酸基価変性ロジンは、広く感
圧性接着剤の粘着付与剤として使用することができる。
感圧性接着剤としては、アクリル系感圧性接着剤の外、
天然ゴム系、SBR系、ウレタン系、CR系などの各種
のゴム系の感圧性接着剤があり、これらの溶液型又は水
分散型の感圧性接着剤について適用することができる。
また光重合型又は放射線重合型の感圧性接着剤において
も、その粘着付与剤として使用することができる。
【0030】特に本発明の低水酸基価変性ロジンは、ア
クリル系感圧性接着剤組成物における粘着付与剤として
適しており、アクリル系感圧性接着剤の接着物性の改質
効果、特に保持力に優れている。
【0031】本発明の感圧性接着剤組成物は上記アクリ
ル系のものであって、(メタ)アクリル酸とアルキルア
ルコールとのエステルを主成分とし、これに粘着付与剤
として前記低水酸基価変性ロジンを添加したものであ
る。
【0032】なおこの明細書において(メタ)アクリル
酸の語は、アクリル酸とメタアクリル酸とを総称する語
として使用しており、アクリル酸、メタアクリル酸及
び、これらを任意の割合で併用した場合を含んでいる。
【0033】そして前記感圧性接着剤組成物の発明にお
いて、アルキルアルコールとしては、炭素数1〜18の
ものが適当であり、これらを単独で又は混合して使用す
ることができる。
【0034】すなわち上記エステルとしては、(メタ)
アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メ
タ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−
ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)
アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられ、こ
れらを単独で又は二種以上を併用して使用する。
【0035】そして本発明の感圧性接着剤組成物は、上
記(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とする
重合体を使用するものである。この重合体は、前記(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル単独の重合体であって
も差支えないが、接着力や凝集力を改善するための副成
分として、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと
共重合可能なビニル系モノマーを共重合させることもで
きる。
【0036】前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
と共重合可能なモノマーとしては、(メタ)アクリル
酸、無水マレイン酸、イタコン酸などの酸性モノマー及
び、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モ
ノマーのような官能基を有するモノマー成分を、一種又
は二種以上併用して使用することができる。
【0037】また(メタ)アクリル酸アミド類、ビニル
ピロリドンのような窒素原子を含有するモノマーと、ス
チレン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、(メタ)ア
クリル酸グリシジルなどとの共重合成分も、同様の目的
で、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合
させることができる。
【0038】(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、
上述の各種副成分とを共重合させる場合には、主成分で
(メタ)アクリル酸アルキルエステルを少くとも50重
量%以上含むべきである。
【0039】本発明の感圧性接着剤組成物においては、
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とす
る重合体100重量部に対して、粘着付与剤として前記
低水酸基価変性ロジンを、3〜50重量部添加する。低
水酸基価変性ロジンの添加量が3重量%未満では接着力
が不十分であり、また50重量%を超えると接着剤とし
ての一連の物性が低下する。
【0040】また本発明の感圧性接着剤組成物において
は、前記重合体及び粘着付与剤の外に、0.1〜10重
量%程度の架橋剤又は硬化剤成分を添加するのが好まし
い。かかる架橋剤又は硬化剤成分としては、イソシアネ
ート化合物、エポキシ化合物、変性エポキシ化合物、金
属キレート化合物、アミノ化合物、変性アミノ化合物な
どが挙げられる。
【0041】さらに用途によっては、感圧性接着剤の強
度を向上させるために有機又は無機系の充填剤を添加す
ることができ、また柔軟性を付与するために軟化剤、可
塑剤などを添加することもできる。これらの充填剤及び
軟化剤などの添加量は、10重量%以下とするべきであ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明の低水酸基価変性ロジンは、従来
のロジン系樹脂に較べて大巾に水酸基価が低く、これを
感圧性接着剤に粘着付与剤として添加したとき、水酸基
が少いために架橋剤や硬化剤成分が水酸基と反応して架
橋反応を阻害することが少く、接着力が大きく且つ保持
性に優れたものとなる。
【0043】また水酸基を含有するロジンにイソシアネ
ート化合物を反応させることにより、反応性に優れたイ
ソシアネート基が水酸基と結合してウレタン結合を生
じ、水酸基が消失するので、短時間で容易に高水酸基価
のロジンの水酸基価を、効率良く減少させることができ
る。
【0044】
【実施例】
[アクリル系重合体溶液の製造]
【0045】参考例1 温度計、窒素導入管、撹拌機及び冷却管を備えた反応容
器に、重合体成分としてアクリル酸n−ブチル80重量
部、アクリル酸2−エチルヘキシル20重量部及びアク
リル酸4重量部並びに、溶剤としてトルエン60重量部
及び酢酸エチル60重量部を仕込み、さらに重合開始剤
としてベンゾイルパーオキサイド0.3重量部を添加
し、窒素ガスを吹込みながら撹拌して、20分間かけて
系内の空気を窒素に置換した。
【0046】然る後加熱して75℃にまで昇温し、同温
度にて8時間重合反応を行い、感圧接着性を有するアク
リル系共重合体の溶液を得た。この共重合体の分子量を
ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した結
果、重量平均分子量が約53万であった。また共重合体
溶液の不揮発分は、45.8%であった。
【0047】参考例2 参考例1に記載の反応容器に、重合体成分としてアクリ
ル酸n−ブチル60重量部、アクリル酸2−エチルヘキ
シル40重量部、アクリル酸3重量部及びアクリル酸2
−ヒドロキシエチル0.5重量%並びに、溶剤としてト
ルエン36重量部及び酢酸エチル84重量部を仕込み、
さらに重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.
3重量部を添加し、参考例1と同様の手順で操作して、
75℃において8時間重合反応を行い、感圧接着性を有
するアクリル系共重合体の溶液を得た。
【0048】この共重合体の重量平均分子量は約55万
であり、また共重合体溶液の不揮発分は、45.6%で
あった。
【0049】参考例3 参考例1に記載の反応容器に、重合体成分としてアクリ
ル酸n−ブチル50重量部、アクリル酸2−エチルヘキ
シル50重量部、アクリル酸4重量部、酢酸ビニル1.
5重量%及びアクリル酸2−ヒドロキシエチル0.5重
量%並びに、溶剤としてトルエン24重量部及び酢酸エ
チル100重量部を仕込み、さらに重合開始剤としてベ
ンゾイルパーオキサイド0.2重量部を添加し、参考例
1と同様の手順で操作して、75℃において8時間重合
反応を行い、感圧接着性を有するアクリル系共重合体の
溶液を得た。
【0050】この共重合体の重量平均分子量は約50万
であり、また共重合体溶液の不揮発分は、45.5%で
あった。
【0051】[低水酸基価変性ロジンの製造] 実施例1 温度計、窒素導入管、撹拌機、冷却管及び水抜き管を備
えた反応容器に、不均斉化ロジンのグリセリンエステル
(ハリマ化成株式会社製ハリエスターDS−90S:酸
価8、軟化点95℃、水酸基価25、重量平均分子量6
00)を100重量部及び、溶剤としてトルエンを81
重量部仕込み、窒素ガスを吹込みながら撹拌を開始し、
次いで100℃にまで昇温し、同温度で60分間撹拌し
て完全に溶解した。
【0052】次いで50℃にまで冷却し、同温度でトリ
レンジイソシアネート(三井東圧化学工業株式会社製T
DI−80)3.6重量部を添加し、その後1時間かけ
て100℃にまで昇温し、同温度で4時間反応させた。
【0053】赤外線スペクトル分析を行った結果、23
00cm-1のイソシアネート基の吸収が消失していること
が確認された。また得られた樹脂溶液の不揮発分は5
5.8%、樹脂の軟化点は102℃、重量平均分子量は
800であり、水酸基価は9であった。
【0054】実施例2 実施例1に記載した反応容器に、不均斉化ロジンのペン
タエリスリトールエステル(ハリマ化成株式会社製ハリ
エスターDS−110S:酸価15、軟化点106℃、
水酸基価45、重量平均分子量800)を100重量部
及び、溶剤としてトルエンを83重量部仕込み、窒素ガ
スを吹込みながら撹拌を開始し、100℃にまで昇温
し、同温度で60分間撹拌して完全に溶解した。
【0055】次いで50℃にまで冷却し、同温度でトリ
レンジイソシアネート(同前)6.5重量部を添加し、
その後1時間かけて100℃にまで昇温し、同温度で5
時間反応させた。
【0056】赤外線スペクトル分析の結果、イソシアネ
ート基の吸収は消失していた。また得られた樹脂溶液の
不揮発分は55.5%、樹脂の軟化点は114.5℃、
重量平均分子量は1600であり、水酸基価は15であ
った。
【0057】実施例3 実施例1に記載した反応容器に、不均斉化ロジンのペン
タエリスリトールエステル(ハリマ化成株式会社製ハリ
エスターDS−90:酸価18、軟化点90℃、水酸基
価75、重量平均分子量750)を100重量部及び、
溶剤としてトルエンを87重量部仕込み、窒素ガスを吹
込みながら撹拌を開始し、100℃にまで昇温し、同温
度で60分間撹拌して完全に溶解した。
【0058】次いで50℃にまで冷却し、同温度でトリ
レンジイソシアネート(同前)10.5重量部を添加
し、その後1時間かけて100℃にまで昇温し、同温度
で8時間反応させた。
【0059】赤外線スペクトル分析の結果、イソシアネ
ート基の吸収は消失していた。また得られた樹脂溶液の
不揮発分は55.3%、樹脂の軟化点は113.3℃、
重量平均分子量は4400であり、水酸基価は21であ
った。
【0060】実施例4 実施例1に記載した反応容器に、不均斉化ロジンのペン
タエリスリトールエステル(ハリマ化成株式会社製ハリ
エスターDS−90)を100重量部及び、溶剤として
トルエンを87重量部仕込み、窒素ガスを吹込みながら
撹拌を開始し、100℃にまで昇温し、同温度で60分
間撹拌して完全に溶解した。
【0061】次いで50℃にまで冷却し、同温度でヘキ
サメチレンジイソシアネート(武田薬品工業株式会社製
タケネート700)10.2重量部を添加し、その後1
時間かけて100℃にまで昇温し、同温度で5時間反応
させた。
【0062】赤外線スペクトル分析の結果、イソシアネ
ート基の吸収は消失していた。また得られた樹脂溶液の
不揮発分は55.5%、樹脂の軟化点は105℃、重量
平均分子量は3800であり、水酸基価は15であっ
た。
【0063】実施例5 実施例1に記載した反応容器に、ロジンアルコール(理
化ハーキュレス株式会社製アビトール:水酸基価14
8)を100重量部及び、溶剤としてトルエンを94重
量部仕込み、窒素ガスを吹込みながら撹拌を開始し、5
0℃にまで昇温し、同温度で60分間撹拌して完全に溶
解した。
【0064】次いで同温度でトリレンジイソシアネート
(同前)21.5重量部を添加し、その後1時間かけて
100℃にまで昇温し、同温度で5時間反応させた。
【0065】赤外線スペクトル分析の結果、イソシアネ
ート基の吸収は消失していた。また得られた樹脂溶液の
不揮発分は55.2%、樹脂の軟化点は81.2℃、重
量平均分子量は560であり、水酸基価は12であっ
た。
【0066】比較例1 温度計、窒素導入管、撹拌機及び水抜き管を備えた反応
容器に、不均斉化ロジン(酸価155、軟化点80℃)
100重量部を仕込み、窒素ガスを吹込みながら200
℃にまで昇温して加熱溶融する。ロジンが完全に熔融し
た後、グリセリン9.8重量部を添加し、270℃にま
で昇温し、同温度で12時間反応させて、不均斉化ロジ
ンのグリセリンエステルを得た。このロジンエステルの
軟化点は95℃、酸価は6、水酸基価は15であった。
【0067】比較例2 比較例1に記載の反応容器に不均斉化ロジン100重量
部を仕込み、窒素ガスを吹込みながら200℃にまで昇
温して加熱溶融する。ロジンが完全に熔融した後、ペン
タエリスリトール11.3重量部を添加し、280℃に
まで昇温し、同温度で15時間反応させて、不均斉化ロ
ジンのペンタエリスリトールエステルを得た。このロジ
ンエステルの軟化点は108℃、酸価は13、水酸基価
は28であった。
【0068】比較例3 比較例1に記載の反応容器に重合ロジン(理化ハーキュ
レス株式会社製ポリペールレジン:酸価150、軟化点
94℃)を100重量部仕込み、窒素ガスを吹込みなが
ら180℃にまで昇温して加熱溶融する。ロジンが完全
に熔融した後、グリセリン9.5重量部を添加し、27
0℃にまで昇温し、同温度で13時間反応させて、重合
ロジンのグリセリンエステルを得た。このロジンエステ
ルの軟化点は115℃、酸価は11.3、水酸基価は2
4であった。
【0069】比較例4 比較例1に記載の反応容器に重合ロジン(同前)100
重量部を仕込み、窒素ガスを吹込みながら200℃にま
で昇温して加熱溶融する。ロジンが完全に熔融した後、
ペンタエリスリトール11.0重量部を添加し、280
℃にまで昇温し、同温度で14時間反応させて、重合ロ
ジンのペンタエリスリトールエステルを得た。このロジ
ンエステルの軟化点は123℃、酸価は13.4、水酸
基価は31であった。
【0070】[感圧性接着剤組成物の調製]参考例1〜
3により得られたアクリル系共重合体の溶液にトルエン
を追加して、不揮発分が45%となるように稀釈した。
【0071】また実施例1〜5により得られた樹脂溶液
にトルエンを追加し、また比較例1〜4により得られた
ロジンエステルをトルエンに溶解して、それぞれ不揮発
分が45%となるように調整した。
【0072】次いで、前述のアクリル系共重合体と実施
例及び比較例のロジンエステルの溶液とを、表1に示す
ように配合し、撹拌して混合した後、硬化剤としてトリ
レンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとの付
加体の酢酸エチル溶液(日本ポリウレタン工業株式会社
製:コロネートL)に酢酸エチルを加え、有効成分を4
5%に調製したものを、表1に示す量添加して混合し、
感圧性接着剤組成物の溶液を調製した。
【0073】次いで厚さ25μmのポリエステルフィル
ム(東レ株式会社製:ルミラーフィルム)に、前記感圧
性接着剤組成物溶液をアプリケーターで、乾燥後の塗膜
厚さが40μmとなるように塗工し、80℃の熱風式乾
燥器で3分間乾燥して、感圧接着性フィルムを得た。
【0074】上記感圧接着性フィルムを温度20℃、湿
度65%の恒温恒湿室に7日間保管した後、接着物性に
ついて試験を行った。
【0075】[物性試験] (1) 粘着性(タック) JIS Z−0237に準じて、傾斜角度30度の斜面
上に試験片を固定し、その試験片上に1/32〜32/
32インチの鋼球を転がし、粘着面上で停止する最大鋼
球のNo.を測定した。
【0076】(2) 粘着力(ピール) JIS Z−0237に準じて、被着体としてステンレ
ス板を用いて、剥離強度を測定した。数値の単位はg/25
mmである。
【0077】(3) 保持力(クリープ) JIS Z−0237に準じて、被着体としてステンレ
ス板を用い、25℃及び80℃雰囲気下で24時間後の
テープのずれた距離を測定した。数値の単位はmmであ
る。
【0078】[結果]感圧性接着剤組成物の組成及び接
着物性を、表1に示す。
【0079】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 真田 安祥 兵庫県加古川市野口町水足671番地の4 ハリマ化成株式会社中央研究所内 (72)発明者 岩崎 孝 兵庫県加古川市野口町水足671番地の4 ハリマ化成株式会社中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基を有するロジン誘導体に、イソシ
    アネート基を有する化合物を反応させてなることを特徴
    とする、低水酸基価変性ロジン
  2. 【請求項2】 前記水酸基を有するロジン誘導体が、ロ
    ジンと多価アルコールとのエステル、ホルマリン変性ロ
    ジン又は変性ロジンアルコールであって、残存水酸基を
    有するものであることを特徴とする、請求項1に記載の
    低水酸基価変性ロジン
  3. 【請求項3】 前記水酸基を有するロジン誘導体の水酸
    基価が、10〜180であることを特徴とする、請求項
    1又は2に記載の低水酸基価変性ロジン
  4. 【請求項4】 水酸基を有するロジン誘導体に、イソシ
    アネート基を有する化合物を反応させることを特徴とす
    る、ロジン誘導体の水酸基価を低下させる方法
  5. 【請求項5】 請求項1、2又は3に記載の低水酸基価
    変性ロジンを主成分とする、感圧性接着剤の粘着付与剤
  6. 【請求項6】 (メタ)アクリル酸と炭素数1〜18の
    アルキルアルコールとのエステルを主成分とする重合体
    100重量部に、請求項1、2又は3に記載の低水酸基
    価変性ロジン3〜50重量部を添加したことを特徴とす
    る、感圧性接着剤組成物
  7. 【請求項7】 前記重合体が、前記(メタ)アクリル酸
    アルキルエステルを50重量%以上と、これらと共重合
    可能なビニル系モノマーの少くとも一種との共重合体で
    あることを特徴とする、請求項6に記載の感圧性接着剤
    組成物
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