JPH0727733Y2 - 輝度・コントラスト制御回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 本考案は、液晶テレビなどのCRT以外のディスプレイ装
置に好適な輝度・コントラスト制御回路に関する。

〈従来技術〉 一般に、液晶テレビにおいては、CRTを有する通常のテ
レビジョン受像機と異なり、CRTを流れるビーム電流を
利用して輝度やコントラストを制御することができない
ために、輝度およびコントラストを自動的に制御するた
めの回路は設けられておらず、したがって、黒っぽい画
面や白っぽい画面のときには、黒つぶれ、白つぶれが生
じて非常に見ずらく、このような場合には、輝度調整つ
まみにより手動で調整しなければならないという難点が
ある。

〈考案の目的〉 本考案は、上述の点に鑑みて為されたものであって、液
晶テレビなどのCRT以外のディスプレイ装置において、
映像内容に拘わらず、常に見易い画像が得られるように
した輝度・コントラスト制御回路を提供することを目的
とする。

〈考案の構成〉 本考案の輝度・コントラスト制御回路では、上述の目的
を達成するために、映像信号の黒レベルを一定電位に揃
えるクランプ回路と、このクランプ回路からの映像信号
の一定以上の白レベルをカットするクリップ回路と、こ
のクリップ回路の出力を、ピーク検波あるいは平均値検
波する検波回路とを含み、前記検波回路の出力をディス
プレイ装置の輝度およびコントラスト制御端子に与える
ようにしている。

上記構成によれば、一定以上の白レベルがカットされた
映像信号のレベル変動に応じた検波回路の出力により輝
度およびコントラストが自動的に調整されることにな
る。

〈実施例〉 以下、図面によって本考案の実施例について詳細に説明
する。図面は、本考案の一実施例の回路図である。この
実施例の輝度・コントラスト制御回路は、液晶テレビに
備えられている。入力端子１には、映像検波回路からの
映像信号が与えられ、この映像信号は、インピーダンス
変換回路２でインピーダンス変換されて本考案の輝度・
コントラスト制御回路３に与えられる。

この実施例の輝度・コントラスト制御回路３は、映像信
号の黒レベルを一定電位に揃えるクランプ回路４と、こ
のクランプ回路４からの映像信号の一定以上の白レベル
をカットするクリップ回路５と、クロマ成分を除去する
フィルタ回路６と、このフィルタ回路６の出力をピーク
検波する検波回路７と、この検波回路７からの制御電圧
を増幅する増幅回路８とを備えている。

クランプ回路４は、直流分をカットするコンデンサC1
と、クランプパルスが与えられるトランジスタTrと、ク
ランプレベルを決定するダイオードD1とを備えており、
インピーダンス変換回路２からの映像信号の黒レベルを
一定の電位に固定する。

この実施例では、クランプ回路４でクランプされた映像
信号は、本考案の輝度およびコントラスト制御用電圧の
形成に利用されるとともに、従来の液晶テレビと同様に
増幅回路９に与えられて増幅され、後段のビデオICに与
えられる。すなわち、この実施例では、従来のクランプ
回路４を、本考案の輝度・コントラスト制御回路３に兼
用している。

クリップ回路５は、ダイオードD2と、基準電圧設定回路
10とを備えており、一定レベル以上の白レベルをカット
する。このようにクリップ回路５でピークレベル（白レ
ベル）をクリップすることにより、コントラストの強い
画面、例えば、画面全体が白く部分的に黒があるような
画面でも、白が飛んで画面が暗くなるようなことが防止
される。

クロマ成分を除去するフィルタ回路６は、抵抗R1とコン
デンサC2とから成り、例えば、R1＝3.9kΩ、C2＝0.01μ
Ｆに設定される。

検波回路７は、検波用のダイオードD3と、このダイオー
ドD3の出力のピーク値に対応する直流電圧を形成する時
定数回路11とを備えており、時定数回路11は、抵抗R2お
よびコンデンサC3から成る。この実施例の検波回路７で
は、例えば、R2＝47kΩ、C3＝１μＦに設定される。こ
の検波回路７は、映像信号のレベル変動に応じた直流出
力を増幅回路８に与える。

増幅回路８は、検波回路７の出力を増幅し、図示しない
ビデオICの輝度およびコントラストの各制御端子の平均
レベルに対応するようにレベル調整して前記各制御端子
にそれぞれ与える。

上記構成を有する輝度・コントラスト制御回路３では、
クランプ回路４で映像信号の黒レベルが一定電位に揃え
られ、クリップ回路５で一定以上の白レベルがカットさ
れ、さらに、検波回路７でピーク検波され、映像信号の
レベル変動に対応した検波回路７の出力が増幅回路８で
増幅されてビデオICの輝度およびコントラスト制御端子
それぞれ与えられ、これによって、映像信号のレベルに
応じて輝度およびコントラストが自動的に調整される。

このように一定以上の白レベルをカットした映像信号の
レベル変動に対応する検波回路７の出力により輝度およ
びコントラストを制御するようにしているので、ビーム
電流を利用できない液晶テレビなどにおいても自動的に
輝度およびコントラストが調整されることになり、しか
も、一定以上の白レベルをカットしているのでコントラ
ストの強い画面で、白が飛んでしまうようなこともな
く、常に、見易い画像を得ることが可能となる。

上述の実施例では、ピーク検波の例を示したけれども、
平均値検波でもよいのは勿論である。

また、上述の実施例では、液晶テレビについて説明した
けれども、本考案は、液晶テレビに限るものではなく、
CRT以外の他のディスプレイ装置に適用できるものであ
る。

〈考案の効果〉 以上のように本考案によれば、液晶テレビなどのCRT以
外のディスプレイ装置において、一定以上の白レベルを
カットした映像信号のレベルに応じた検波回路の出力
を、ディスプレイ装置の輝度およびコントラスト制御端
子に与えて輝度およびコントラストを自動的に制御する
ので、黒っぽい画面や白っぽい画面のときに、黒つぶれ
や白つぶれが生じることなく、しかも、コントラストの
強い画面で白が飛んでしまうようなこともなく、常に見
易い画像を得ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の一実施例の回路図である。 ３……輝度・コントラスト制御回路、４……クランプ回
路、５……クリップ回路、７……検波回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】液晶テレビなどのCRT以外のディスプレイ
   装置に備えられるもであって、 映像信号の黒レベルを一定電位に揃えるクランプ回路
   と、 このクランプ回路からの映像信号の一定以上の白レベル
   をカットするクリップ回路と、 このクリップ回路の出力を、ピーク検波あるいは平均値
   検波する検波回路とを含み、 前記検波回路の出力をディスプレイ装置の輝度およびコ
   ントラスト制御端子に与えることを特徴とする輝度・コ
   ントラスト制御回路。