JPH07276064A - インバータ式抵抗溶接制御方法及び装置 - Google Patents

インバータ式抵抗溶接制御方法及び装置

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JPH07276064A
JPH07276064A JP9687194A JP9687194A JPH07276064A JP H07276064 A JPH07276064 A JP H07276064A JP 9687194 A JP9687194 A JP 9687194A JP 9687194 A JP9687194 A JP 9687194A JP H07276064 A JPH07276064 A JP H07276064A
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welding
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energization
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JP9687194A
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Riyouriyou Yuu
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Miyachi Technos Corp
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Miyachi Technos Corp
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Abstract

(57)【要約】 [目的]通電サイクルにおける溶接電流、通電時間およ
び冷却時間を測定ないし監視して、溶接トランスの過熱
を効果的に防止する。 [構成]整流回路12からの直流電圧は、CPU18の
制御の下でインバータ回路14によりパルス状(矩形)
の高周波交流に変換される。インバータ回路14より出
力された高周波交流は、溶接トランス20を通り、一対
のダイオード22A,22Bからなる整流回路により直
流に変換される。この直流の溶接電流Iが一対の溶接電
極24A,24Bを介して被溶接材26A,26Bに流
れ、溶接電流Iの電流値がトロイダルコイル28および
電流検出回路30より得られ、CPU18に与えられ
る。CPU18はメモリ36に蓄積されているプログラ
ムにしたがって動作し、所要の演算を行い、本溶接機シ
ステムにおける通電制御を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータ式抵抗溶接
機の制御に係り、特に通電制御の方法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】インバータ式の抵抗溶接機では、溶接ト
ランスに高周波の交流を流すために、小型・軽量の溶接
トランスが用いられている。溶接トランスに電流が流れ
ると、トランス内でコイルやコアが発熱する。このた
め、使用率の高い通電サイクルがある時間以上続くと、
溶接トランスが過熱して損壊するおそれがある。ここ
で、使用率とは通電サイクルTsと通電時間Twの比率
(Tw/Ts)であり、個々の溶接トランス毎に使用率
の限度(定格値)が異なる。
【0003】従来は、このような溶接トランスの過熱を
防止するため、溶接トランスに温度センサを取り付け
て、トランス温度の測定値が所定の基準値を越えた時に
通電を停止させるような制御を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来方法におい
ては、温度センサを溶接トランスの中に一体に埋め込ん
で取り付けるのが加工およびコストの点で難しいため、
温度センサを溶接トランスの表面に貼着して取り付ける
のが通例になっている。このため、温度センサの出力信
号がトランス内部の実際の温度よりも低い温度を示しや
すく、溶接トランスの温度管理(監視)を正確に行うの
が難しかった。また、溶接トランスの過熱状態を検出し
ていったん通電を止めても、温度センサが冷却するまで
にしばらく時間がかかるため、通電を再開するタイミン
グが必要以上に遅くなってしまう。このことは、マシン
タクトを上げたい溶接加工では大きな不具合であり、生
産効率の低下を来す一因となる。
【0005】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、通電サイクルにおける溶接電流、通電時間およ
び冷却時間を測定ないし監視して、溶接トランスの過熱
を効果的に防止するようにしたインバータ式抵抗溶接制
御方法および装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のインバータ式抵抗溶接制御方法は、直流
をインバータにより交流のパルスに変換し、この交流パ
ルスを溶接トランスに通してのち整流器に通して再び直
流にし、この直流を溶接電極を介して被溶接材に供給す
るようにしたインバータ式抵抗溶接制御方法において、
通電サイクル毎に前記被溶接材に流れる溶接電流の電流
値を求めること、前記溶接トランスについて予め設定さ
れた関数に基づいて前記電流測定値から当該通電サイク
ル分の使用率の期待値を求めること、前記溶接電流の通
電時間と前記使用率期待値とから当該通電サイクルにお
ける冷却時間の期待値を求めること、予め設定された監
視時間内で前記冷却時間の期待値を基準値として実際の
冷却時間を監視することを含む方法とした。
【0007】本発明の第1のインバータ式抵抗溶接制御
装置は、直流をインバータにより交流のパルスに変換
し、この交流パルスを溶接トランスに通してのち整流器
に通して再び直流にし、この直流を溶接電極を介して被
溶接材に供給するようにしたインバータ式抵抗溶接制御
装置において、通電サイクル毎に前記被溶接材に流れる
溶接電流の電流値を求める電流検出手段と、前記溶接ト
ランスについて予め設定された関数に基づいて前記電流
測定値から当該通電サイクル分の使用率の期待値を求め
る使用率演算手段と、前記溶接電流の通電時間と前記使
用率期待値とから当該通電サイクルにおける冷却時間の
期待値を求めること、予め設定された監視時間内で前記
冷却時間の期待値を基準値として実際の冷却時間を監視
する監視手段とを具備する構成とした。
【0008】本発明の第2のインバータ式抵抗溶接制御
装置は、上記第1のインバータ式抵抗溶接制御装置にお
いて、前記監視手段は、前記予め設定された監視時間内
で前記冷却時間の期待値を累積し、その期待値の累積値
よりも実際の冷却時間の累積値が少ないか否かを判定す
る手段を有する構成とした。
【0009】本発明の第3のインバータ式抵抗溶接制御
装置は、上記第2のインバータ式抵抗溶接制御装置にお
いて、前記監視手段の判定結果に応じて条件的に後続の
通電サイクルの実行を停止する手段をさらに具備する構
成とした。
【0010】本発明の第4のインバータ式抵抗溶接制御
装置は、上記第2のインバータ式抵抗溶接制御装置にお
いて、前記監視手段の判定結果に応じて条件的に所定の
警報を発生する手段をさらに具備する構成とした。
【0011】
【作用】本発明では、通電を行う度に溶接電流の電流値
が求められ、この電流値に対応する使用率の期待値がた
とえば所定の関数により求められ、この使用率期待値と
通電時間とから当該通電サイクルにおける冷却時間の期
待値がたとえば所定の演算式により求められる。そし
て、予め設定された監視時間内で冷却時間の期待値の累
積値を基に実際の冷却時間の累積値が監視され、たとえ
ば監視時間内で冷却時間の期待値の累積値が実際の冷却
時間の累積値によってキャンセルされれば溶接トランス
は過熱状態になっておらず正常と判定され、そうでなけ
れば(キャンセルされなければ)溶接トランスは過熱状
態になっていると判定される。溶接トランスが過熱状態
になっていると判定されたときは、所定の警報が発生さ
れるとともに、次の通電サイクルの実行が停止またはホ
ールドされる。この場合、冷却時間の期待値の累積値が
経過した時点で、あるいはその時点から所定時間経過し
た時点で、溶接トランスの過熱状態が解除されたものと
判定し、待たせていた次の通電サイクルの実行を開始し
てよい。
【0012】
【実施例】以下、添付図を参照して本発明の実施例を説
明する。
【0013】図1は、本発明の一実施例によるインバー
タ式抵抗溶接制御装置を適用した溶接機システムの構成
を示す。三相の商用交流電源端子10に接続されている
整流回路12は、三相全波整流回路と平滑回路とを含
み、平滑された直流電圧を出力する。インバータ回路1
4は、パワートランジスタまたはFET等のスイッチン
グ素子から構成され、整流回路12より入力した直流を
高周波のスイッチングで切り刻むようにしてパルス状
(矩形)の高周波交流を出力する。インバータ回路14
のスイッチングひいては高周波交流出力のパルス幅は駆
動回路16を介してCPU18により可変制御される。
【0014】インバータ回路14より出力された高周波
交流は溶接トランス20の一次側コイルに供給され、ト
ランス20の二次側コイルには降圧された高周波交流が
得られる。この二次側の高周波交流は一対のダイオード
22A,22Bからなる整流回路により直流に変換さ
れ、この直流が一対の溶接電極24A,24Bを介して
被溶接材26A,26Bに供給される。なお、ダイオー
ド22A,22Bは溶接トランス20に一体に組み込ま
れている。
【0015】この溶接機システムでは、被溶接材26
A,26Bに流れる溶接電流Iを検出するために、二次
側回路に電流センサたとえばトロイダルコイル28が設
けられており、このトロイダルコイル28の出力端子が
電流検出回路30の入力端子に接続されている。二次側
回路で溶接電流Iが流れると、トロイダルコイル28の
出力端子より溶接電流Iの微分波形を表す信号が出力さ
れる。電流検出回路30は、その微分波形信号を積分す
ることにより溶接電流Iの波形を復元し、その波形から
溶接電流Iの測定値を求める。本実施例では、溶接電流
Iが直流パルスとして流れ、この直流パルスの波高値ま
たは振幅が測定される。電流検出回路30からの電流測
定値[I]はCPU18に与えられる。
【0016】また、溶接トランス20には温度センサた
とえばサーミスタ32が取付されている。溶接トランス
20の温度を表すサーミスタ32の出力信号のレベルが
設定値に達すると、サーミスタ32に接続されている温
度検出回路34の出力端子より所定の過熱検出信号がC
PU18に与えられるようになっている。
【0017】CPU18は、メモリ36に蓄積されてい
るプログラムにしたがって動作し、所要の演算を行い、
本溶接機システムにおける通電制御を実行する。CPU
18には、たとえばキーボードからなる入力部38およ
びたとえば液晶ディスプレイ装置からなる表示部40も
接続され、入出力インタフェース(図示せず)を介して
外部の装置も接続されている。
【0018】次に、本実施例における通電制御方式を説
明する。たとえば同一の被溶接材26A,26Bにおけ
る一連の溶接ポイントについて連続的に抵抗溶接を実行
する場合、各溶接ポイントから次の溶接ポイントへの移
行時間(マシンタクト)が短いほど、生産効率は上がる
が、溶接トランスが過熱しやすくなる。このため、マシ
ンタクトに一定の下限値を設定し、通電の合間の時間ま
たは冷却時間が常に該下限値以下にならないようにソフ
トウェアで通電制御を行うことも考えられる。しかし、
この方式は、最適な下限値を選ぶのが難しく、下限値が
小さすぎると溶接トランスの過熱を防止し得なかった
り、逆に下限値が大きすぎるとマシンタクトに必要以上
のマージンが生じて生産効率の低下を来すという問題が
ある。
【0019】本実施例では、以下に説明するように、予
め設定された監視時間内で溶接トランス20の使用率を
基に一連の通電サイクルにおける通電時間または休止時
間の割合を監視して、溶接トランス20の発熱ないし蓄
熱状態を推定し、溶接トランス20が過熱状態に至らな
いように通電制御を行う。
【0020】先ず、図2および図3につき本実施例にお
ける通電サイクルのフォーマットについて説明する。図
2に示すように、各通電サイクルTsi は通電時間Tw
i と冷却時間Tci とからなる。つまり、次式(1)が
成立する。 Tsi =Twi +Tci ………(1)
【0021】この通電サイクルTsi における使用率α
i は次の式(2)で与えられる。 αi =Twi /Tsi =Twi /(Twi +Tci ) ………(2)
【0022】上式(1),(2)から次の式(3),
(4)が導かれる。 Tsi =Twi /αi ………(3) Tci =Twi /αi −Twi =Twi (1/αi −1) ………(4)
【0023】このように、通電サイクルTsi 、通電時
間Twi 、冷却時間Tci および使用率αi の4つのパ
ラメータは2つの式(1),(2)または(3),
(4)で関係づけられており、2つのパラメータが与え
られれば、式(1),(2)または(3),(4)から
残りの2つのパラメータを求めることができる。
【0024】また、溶接トランス20にとって許容可能
な使用率αi は通電電流Ii と関係があり、両者を次式
(5)のようにある関数で関係づけることができる。 αi =f(Ii ) ………(5)
【0025】本実施例では、このαi とIi の両者を関
係づける関数fのプログラムがメモリ36に蓄積されて
いる。抵抗溶接機で通電が行われると、電流センサ28
および電流検出回路30によって溶接電流Ii が測定さ
れ、CPU18により電流測定値Ii を基に上式(3)
の関数が演算されることによって、当該通電サイクルの
使用率の期待値αi が求められる。また、通電時間Tw
i も、電流センサ28および電流検出回路30の測定に
よって求められるか、あるいはCPU18の制御パルス
から求められる。このようにして、使用率期待値αi と
通電時間Twiが求まると、次に、上式(3),(4)
から通電サイクルの期待値Tsi および冷却時間の期待
値Tci を求めることができる。
【0026】図3は、複数の電流パルスIi,1 ,Ii,2
が非常に接近し、それらの電流パルスに対して1つの通
電サイクルTsi が定義される場合を示す。この場合、
電流パルスIi,1 ,Ii,2 の各々について、電流測定値
を基に関数fの演算により使用率期待値αi,1 ,αi,2
が求められ、これらの使用率期待値αi,1 ,αi,2 と各
パルスの通電時間Ti,1 ,Ti,2 から式(3),(4)
の演算により各々の部分通電サイクルの期待値はTwi,
1 /αi,1 ,Twi,1 /αi,1 および各々の部分冷却時
間の期待値はTwi (1/αi,1 −1),Twi (1/
αi,2 −1)と求まる。これらの部分通電サイクルの期
待値および部分冷却時間の期待値をそれぞれ次式
(6),(7)のように合成することによって、当該通
電サイクルの期待値Tsi および当該サイクルにおける
冷却時間の期待値Tci が求められる。 Tsi =Twi,1 /αi,1 +Twi,1 /αi,1 ………(6) Tci =Twi,1 (1/αi,1 −1) +Twi (1/αi,2 −1)−Tpi,1 ………(7)
【0027】ここで、Tpi,1 は接近して連続する2つ
の通電パルスIi,1 ,Ii,2 の間の休止時間であり、冷
却時間の一部として扱われている。3つ以上の通電パル
スが接近して連続する場合も、上記と同様の演算処理に
よって通電サイクルの期待値および冷却時間の期待値が
求められる。
【0028】次に、図4および図5のフローチャートに
つき本実施例の通電制御に係るCPU18の処理動作を
説明する。図4はメインプログラムの一部として実行さ
れてよく、図5は割込みプログラムの一部として実行さ
れてよい。なお、所望の監視時間TAが、入力部38よ
り設定入力され、メモリ36に格納されている。
【0029】図4において、CPU18は、外部装置か
らのスタート信号STを入力すると(ステップ50)、
スタートロックのフラグが立っているかどうかを調べる
(ステップ52)。スタートロックがされていないとき
は、駆動回路16を介してインバータ回路14をスイッ
チング制御し、1サイクル分の通電を実行する(ステッ
プ54)。これにより、たとえば図2のIi のような1
サイクル分の溶接電流が被溶接材26A,26Bに流れ
る。この溶接電流Ii の電流値はトロイダルコイル28
と電流検出回路30によって測定され、その電流測定値
がCPU18に与えられる(ステップ56)。CPU1
8は、式(5)の関数f(Ii )を演算して、電流測定
値Ii に対応する使用率期待値αi を求める(ステップ
58)。
【0030】次に、CPU18は、使用率期待値αi と
通電時間Ti つまり溶接電流Ii のパルス幅とを基に、
上記したように式(3),(4)から当該通電サイクル
の期待値Tsi および当該サイクルにおける冷却時間の
期待値Tci を求める(ステップ60)。そして、各通
電時間TAの開始直後の通電サイクルを第1サイクルと
して、各通電サイクルが行われる度毎に、通電サイクル
の期待値Tsi および当該サイクルにおける冷却時間の
期待値Tci についてそれぞれの累積値を求める。つま
り、次式(8),(9)の演算を行う(ステップ6
2)。 ΣTsi =Ts1 +Ts2 +…Tsi ………(8) ΣTci =Tc1 +Tc2 +…Tsi ………(9)
【0031】なお、スタート信号TSを受けても、スタ
ートロックがされているときは(ステップ52)、使用
率オーバ(超過)の警報を出し(ステップ64)、通電
の開始を控える。
【0032】図5のプログラムは、各監視時間において
第1の通電サイクル分のΣTsi ,ΣTci が算出され
た直後に開始されてよい。ΣTsi ,ΣTci をそれぞ
れ所定のレジスタまたはメモリ番地にセットし(ステッ
プ70,72)、ΣTci から一定の整数値Nを減算す
る(74)。一般にTci およびΣTci はミリ秒の次
元で表されるので、Nの値をたとえば「1」(ミリ)秒
に設定してよい。次にΣTsi が監視時間TAを越える
かどうかを判定し(ステップ80)、まだ越えていない
ときはステップ82を迂回(ジャンプ)してステップ8
4を経由してからステップ74に戻って、再度この減算
を繰り返す。つまり、N(ミリ)秒の周期でΣTci か
らNずつ減算する。もし、第2の通電サイクルの通電が
開始される前に、かかる減算によってΣTci が零以下
になったときは、ステップ78に入り、ΣTsi を0に
クリアし(ΣTci も0にする)、この監視時間を解除
して、次の通電サイクルから新たな監視時間を開始させ
る。
【0033】N(ミリ)秒周期でステップ76の減算を
繰り返す間に、第2の通電サイクル分の通電が実行され
ると、図4のメインプログラムでΣTsi ,ΣTci が
更新されるので(ステップ62)、この(図5の)割込
みプログラムでもそれらのΣTsi ,ΣTci を更新す
る(ステップ70,72)。ただし、この場合、ΣTs
i は式(9)で表されるものであるが、ΣTci は式
(8)で表される値から当該監視時間内でステップ74
によりNずつ繰り返し減算したものに相当する値であ
る。つまり、次式(10)で表される値である。 ΣTci =(Ts1 +…Tsi )−mN ………(10)
【0034】ここで、mは当該監視時間内でステップ7
4の演算が繰り返されてきた回数を表す。したがって、
新たな通電が行われる度に、ステップ72,74におけ
るΣTci はいったん増加する。しかし、通電終了後の
冷却時間中にステップ82を迂回してループ86が何度
も回ってステップ76の演算が繰り返され、ΣTciは
次第に減少する。一方、新たな通電が行われる度に、通
電サイクルの期待値の累積値ΣTsi は増大する。この
累積値ΣTsi が監視時間TAに達しないうちにΣTc
i が零に達すれば、ステップ78に入り、上記と同様に
して当該監視時間の解除を行う。
【0035】ループ86を回る中で、ステップ74,7
6でΣTci が零に達する前に、ΣTsi のほうが監視
時間TAを越えてしまったときは、ステップ82に入
り、スタートロックのフラグを立てる(ステップ8
2)。そして、ステップ76でΣTci が零に達すまで
ルーブ86が回り続ける。このようにしてスタートロッ
クがセットされると、メインプログラム(図4)では、
スタート信号に対して使用率オーバの警報を出し(ステ
ップ52,64)、ホールド状態になる。
【0036】そのうち、割込みプログラム(図5)のス
テップ74,76でΣTci が零に達すると、ステップ
78に入り、この場合には使用率オーバの警報をクリア
(終了)するとともにスタートロックのフラグをクリア
し(下ろし)、メインプログラムにおけるスタート信号
のホールド状態を解くか、あるいはソフトウェア的にス
タート信号を再発行する。これにより、メインプログラ
ム(図4)では、ステップ54に入ることができ、新た
な通電サイクル分の通電を開始する。割込みプログラム
(図5)では、新たな監視時間についての処理が開始す
る。
【0037】このように、本実施例では、通電を行う度
に溶接電流Ii の電流値を求め(ステップ56)、この
電流値Ii に対応する使用率の期待値αi を所定の関数
により求めて(ステップ58)、この使用率期待値αi
と溶接電流Ii の通電時間Twi とから当該通電サイク
ルの期待値Tsi と当該通電サイクルにおける冷却時間
の期待値Tci とを所定の演算式により求め(ステップ
60)、予め設定された監視時間TA内で冷却時間の期
待値の累積値ΣTci が実際の冷却時間の累積値によっ
て消費(キャンセル)されたか否かを所定の演算とタイ
マ機能によって監視する(ステップ62,ステップ70
〜84)。そして、監視時間TA内に期待値のΣTci
が実際に消費されなかった場合は、溶接トランス20が
過熱状態になっているものと推定して、使用率オーバの
警報を出し、次のスタート信号に対する通電を停止する
(ステップ82、78)。そして、期待値のΣTci が
消費(キャンセル)された時点で、溶接トランス20の
過熱状態が解除されたものと推定して、次のスタート信
号に対する通電を可能化するようにしている(ステップ
76,78)。なお、期待値のΣTci が消費された時
点から所定の時間経過後に溶接トランス20の過熱状態
が解除されたものと推定し、それから通電を可能化する
ようにしてもよい。
【0038】このように、本実施例によれば、予め設定
された監視時間内で溶接トランス20の使用率を基に一
連の通電サイクルにおける通電時間または休止時間の割
合を監視することで、溶接トランス20の発熱ないし蓄
熱状態を推定し、溶接トランス20の過熱を防止するこ
とができる。したがって、温度センサ32を不要とする
ことが可能であり、マシンタクトに下限値を設定しなく
ても、マシンタクトを自動的に調整または補正し、溶接
トランス20の安全と溶接速度または生産性の向上を同
時にはかることができる。
【0039】なお、溶接トランス20の温度を直接監視
するための温度センサ32および温度検出回路34から
なる温度監視部は、本実施例における通電制御のバック
アップに用いられてよい。
【0040】上記した実施例では、通電サイクルの期待
値Tsi を求め、この期待値Tsiの累積値ΣTsi が
監視時間TAに達する時刻と冷却時間の期待値の累積値
ΣTci が消費される時刻(零になる時点)のどちらが
早いかを監視したが、タイマ機能によって監視時間を計
時し、監視時間の終了時刻とΣTci が零になる時刻と
を比較するようにしてもよく、その場合はTsi 、ΣT
si の演算を省略することができる。
【0041】また、上記した実施例では、電流値Ii に
対応する使用率の期待値αi を所定の関数の演算により
求めるようにしたが、予め測定した使用率曲線等のデー
タからルック・アップ・テーブル等のメモリ機能を用い
て所要の期待値を導出するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインバー
タ式抵抗溶接制御方法または装置によれば、所定の監視
時間毎に通電サイクルにおける溶接電流、通電時間およ
び冷却時間を測定ないし監視して、マシンタクトを自動
的に調整し、溶接トランスの過熱を効果的に防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるインバータ式抵抗溶接
制御装置を適用した溶接機システムの構成を示す図であ
る。
【図2】実施例における通電サイクルのフォーマットを
説明するための電流波形の一例を示す図である。
【図3】実施例における通電サイクルのフォーマットを
説明するための電流波形の別の例を示す図である。
【図4】実施例の通電制御に係るCPUのメインプログ
ラム上の処理動作を示すフローチャートである。
【図5】実施例の通電制御に係るCPUの割込みプログ
ラム上の処理動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
14 インバータ回路 18 CPU 20 溶接トランス 22A,22B 整流用ダイオード 24A,24B 溶接電極 26A,26B 被溶接材 28 トロイダルコイル 36 メモリ 38 入力部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流をインバータにより交流のパルスに
    変換し、この交流パルスを溶接トランスに通してのち整
    流器に通して再び直流にし、この直流を溶接電極を介し
    て被溶接材に供給するようにしたインバータ式抵抗溶接
    制御方法において、 通電サイクル毎に前記被溶接材に流れる溶接電流の電流
    値を求めること、 前記溶接トランスについて前記電流測定値に対応する当
    該通電サイクルの使用率の期待値を求めること、 前記溶接電流の通電時間と前記使用率期待値とから当該
    通電サイクルにおける冷却時間の期待値を求めること、 予め設定された監視時間内で前記冷却時間の期待値を基
    に実際の冷却時間を監視すること、を含むインバータ式
    抵抗溶接制御方法。
  2. 【請求項2】 直流をインバータにより交流のパルスに
    変換し、この交流パルスを溶接トランスに通してのち整
    流器に通して再び直流にし、この直流を溶接電極を介し
    て被溶接材に供給するようにしたインバータ式抵抗溶接
    制御装置において、 通電サイクル毎に前記被溶接材に流れる溶接電流の電流
    値を求める電流検出手段と、 前記溶接トランスについて前記電流測定値に対応する当
    該通電サイクルの使用率の期待値を求める使用率演算手
    段と、 前記溶接電流の通電時間と前記使用率期待値とから当該
    通電サイクルにおける冷却時間の期待値を求めること、 予め設定された監視時間内で前記冷却時間の期待値を基
    に実際の冷却時間を監視する監視手段と、を具備するイ
    ンバータ式抵抗溶接制御装置。
  3. 【請求項3】 前記監視手段は、前記予め設定された監
    視時間内で前記冷却時間の期待値を累積し、その期待値
    の累積値よりも実際の冷却時間の累積値が少ないか否か
    を判定する手段を有する請求項2に記載のインバータ式
    抵抗溶接制御装置。
  4. 【請求項4】 前記監視手段の判定結果に応じて条件的
    に後続の通電サイクルの実行を停止する手段を具備する
    請求項3に記載のインバータ式抵抗溶接制御装置。
  5. 【請求項5】 前記監視手段の判定結果に応じて条件的
    に所定の警報を発生する手段を具備する請求項3に記載
    のインバータ式抵抗溶接制御装置。
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