JPH072758A - 新規なビス(アリールスルホニルウレイド)ベンゼン化合物 - Google Patents

新規なビス(アリールスルホニルウレイド)ベンゼン化合物

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JPH072758A
JPH072758A JP14786893A JP14786893A JPH072758A JP H072758 A JPH072758 A JP H072758A JP 14786893 A JP14786893 A JP 14786893A JP 14786893 A JP14786893 A JP 14786893A JP H072758 A JPH072758 A JP H072758A
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compound
bis
arylsulfonylureido
heat
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JP14786893A
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Kunitaka Toyofuku
邦隆 豊福
Ayako Shirai
亜矢子 白井
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感熱記録体の顕色剤として用いた時、感度が
高く、耐油性、耐可塑剤性に優れた発色画像を形成する
ことができる新規化合物を提供する。 【構成】 化学式(I): 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R3 は、それぞれ独立に水素原
子、ハロゲン原子またはメチル基を表わす。)で表わさ
れるビス(アリールスルホニルウレイド)ベンゼン化合
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なビス(アリール
スルホニルウレイド)ベンゼン化合物に関する。本化合
物は加熱によって発色画像を形成する感熱記録体、特に
一旦発色した画像の消失がなく、記録の保存安定性に優
れた感熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の化合物を利用可能な感熱記録体
は、一般に紙、合成紙、プラスチックフィルム等の支持
体上に、電子供与性ロイコ染料のような発色性物質と、
電子受容性のフェノール性化合物等の有機酸性物質のよ
うな顕色性物質とを主成分とする感熱発色層を設けて構
成されている。このような感熱記録体は、熱エネルギー
の印加により、記録画像を形成することができる。この
ような感熱記録体は、特公昭43−4160号、特公昭
45−14039号、及び特開昭48−27736号な
どに開示されており、広く実用化されている。
【0003】上記のような感熱記録体は、記録装置がコ
ンパクトで安価でかつ保守が容易であることから、電子
計算機のアウトプット、ファクシミリ、自動券売機、科
学計測器のプリンター、あるいはCRT医療計測用のプ
リンター等に広範囲に使用されている。しかし、支持体
上に、発色性染料物質、顕色性物質および結着剤を有効
成分とする感熱発色層を塗工してなる従来の染料型感熱
記録体にあっては、その発色反応が可逆的であるため、
発色画像が経時的に消色することが知られている。この
消色は曝光、高湿、高温雰囲気下において加速され、さ
らに可塑剤および油等の接触によって速やかに進行し、
画像は読み取り不可能なレベルまで消色してしまう。
【0004】発色系に新規な化合物を導入して、この消
色の問題を解決しようという試みが広範囲になされてき
た。例えば特開昭62−121769号に見られる二量
化したフルオラン色素を用いるもの、特開昭62−16
9681号に見られる特定のサリチル酸誘導体の金属塩
を顕色剤として用いるもの、さらには、フルオラン系ロ
イコ染料を用いない発色系として、特開平3−3899
6号等に開示されている3−アミノ−1−イミノ−4,
5,6,7−テトラクロロ−1H−イソインドールと
4,4′,4″−トリイソシアナート−2,5−ジメト
キシトリフェニルアミンよりなる非可逆系感熱材料を用
いるものなどである。
【0005】前述の二量化したフルオラン色素を用いる
場合、これをフェノール系顕色剤とともに用いても、発
色画像の保存性は相応に向上する。しかし、得られる感
熱記録体の白色度がかなり低く、かつ、熱応答性、すな
わち感度も低いという欠点を有している。また特定のサ
リチル酸金属塩を顕色剤として用いる場合、得られる発
色画像の耐油性耐可塑剤性は改良されるが、耐熱試験に
おいて白紙部の発色が見られ、又、有効な特定のサリチ
ル酸の科学構造が複雑で高価であるという欠点を有す
る。
【0006】さらに、3−アミノ−1−イミノ−4,
5,6,7−テトラクロロ−1H−イソインドールと
4,4′,4″−トリイソシアナート−2,5−ジメト
キシトリフェニルアミンよりなる感熱材料を用いた場
合、発色した画像部は、たしかに堅牢であるが、非画像
部、すなわち白紙部が、可塑剤と接触すると赤色に発色
し、画像品質を著しく損なうという欠点がみられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の上
記問題点を解決し、それを用いて得られる感熱記録体の
白色度が高く、感度にも優れ、かつ耐油性、耐可塑剤
性、耐湿性、耐熱性等の発色画像の長期保存性に優れた
発色画像を形成し得る新顕色剤化合物を提供しようとす
るものである。
【0008】本発明の、新規な顕色剤化合物を用いた感
熱記録体は、例えば自動券売機用感熱記録型の乗車券と
して使用できるのみならず、保存性を必要とする回数券
や定期券などへの使用、可塑剤、油脂との接触が避けら
れないポリ塩化ビニルフィルムで包装した食品の包装面
に貼付けるPOS用バーコードシステム用のラベルとし
ての適性も高い。さらに、本発明の新規な顕色剤を用い
た感熱記録体は、長期保存用のファクシミリ用紙やワー
プロ用紙、また、CRT用画像プリンター用紙としても
利用できるなど、優れた特性を備えている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、発色画像
の耐油性および耐可塑剤性などの保存安定性改善効果が
発色画像形成後可及的短時間内に発現するような新規な
顕色剤化合物を種々設計、合成、検討し、その結果、顕
色剤として有用な新規化合物の製造に成功した。
【0010】すなわち、本発明の化合物は、下記化学式
(I)
【化2】 で表わされるビス(アリールスルホニルウレイド)ベン
ゼン化合物である。
【0011】本発明に係る式(I)の化合物類は、1,
2−ビス(アリールスルホニルウレイド)ベンゼン化合
物、1,3−ビス(アリールスルホニルウレイド)ベン
ゼン化合物、および1,4−ビス(アリールスルホニル
ウレイド)ベンゼン化合物を包含するものである。これ
らの化合物のうち、2個のアリールスルホニルウレイド
基が、ベンゼン環にメタ置換位置に結合しているもの、
すなわち1,3−ビス(アリールスルホニルウレイド)
ベンゼン化合物が好ましい。
【0012】
【作用】本発明の化合物は感熱記録体の顕色剤として作
用するものである。すなわち本発明の式(I)の化合物
は、フェノール性のヒドロキシル基、あるいはカルボキ
シル基などの酸性官能基を有していないが、塩基性のロ
イコ染料に対し、強い顕色能力を有するのである。これ
は本発明の化合物中の尿素基が、それに隣接するスルホ
ニル基により活性化されているためと理解される。ま
た、本発明の化合物とロイコ染料により発色した画像が
種々の環境下で高い保存性を示すのは、2個のアリール
スルホニル尿素基の相乗効果によるものと理解される。
【0013】本発明の式(I)の化合物は、例えば下記
の反応(1)〜(3)により合成することができる。
【化3】
【0014】上記反応(1)および(2)は、有機溶媒
中で行われ、反応(3)は界面的な条件、または水との
混合溶媒中で行なわれる。反応(1)および(2)の反
応溶媒としては、イソシアナート類と反応して上記反応
を阻害するもの以外であれば特に制限はないが、生成す
る化合物の白色度を高く保つためには、非芳香族系の溶
媒を用いることが好ましい。反応生成物を芳香族系の溶
媒と、特に高い温度で接触させると反応生成物の白色度
低下の原因となることがある。
【0015】好ましい反応溶媒としては例えば、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチ
レンなどの脂肪族ハロゲン化物、アセトニトリル、プロ
ピオニトリルのような脂肪族ニトリル類、酢酸エチル、
酢酸プロピル、酢酸ブチルのような脂肪族エステル類、
エチレングリコールジメチルエーテル、ジブチルエーテ
ルのような脂肪族エーテル類、シクロヘキサノンのよう
な脂肪族ケトン類、などをあげることができる。
【0016】本発明の式(I)の化合物は、染料前駆体
(ロイコ染料)、および融点60℃〜150℃の熱可融
性芳香族化合物(これは一般に増感剤として知られてい
る物質である)、およびこれらの成分を支持体に固着す
るためのバインダーとともに用いられて、感熱記録体の
感熱発色層を形成する。さらに、感熱発色層は、有機又
は無機顔料類を含んでいることが好ましく、また、必要
に応じて、従来公知のフェノール系、あるいは有機酸系
顕色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、またはワックス類
を含むことができる。
【0017】本発明の顕色剤とともに使用される染料前
駆体はトリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフェニ
ルメタン系化合物などの従来公知のロイコ染料から選ぶ
ことができる。このような染料前駆体としては、例え
ば、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニ
ル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−
イル)−4−アザフタリド、クリスタルバイオレットラ
クトン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルア
ニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−トル
イジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7
−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル
フルオラン、および3−シクロヘキシルアミノ−6−ク
ロロフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミ
ノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオ
ラン等から選ばれた1種以上を用いることできる。
【0018】前述の増感剤としては、例えば、1−ヒド
ロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル(特開昭57
−191089号)、p−ベンジルビフェニル(特開昭
60−82382号)、ベンジルナフチルエーテル(特
開昭58−87094号)、ジベンジルテレフタレート
(特開昭58−98285号)、p−ベンジルオキシ安
息香酸ベンジル(特開昭57−201691号)、炭酸
ジフェニル、炭酸ジトリル(特開昭58−136489
号)、m−ターフェニル(特開昭57−89994
号)、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタン(特開
昭60−56588号)、1,5−ビス(p−メトキシ
フェノキシ)−3−オキサペンタン(特開昭62−18
1183号)、シュウ酸ジエステル類(特開昭64−1
583号)、1,4−ビス(p−トリルオキシ)ベンゼ
ン(特開平2−153783号)、ジフェニルスルホン
(特公昭59−25673号)、p−トルエンスルホン
酸フェニルエステル(特開昭59−73990号)、メ
シチレンスルホン酸p−トリルエステル(特開平2−8
0285号)、4,4′−ジアリルオキシジフェニルス
ルホン、4,4′−ジイソペンチルオキシジフェニルス
ルホン、4,4′−ジメトキシジフェニルスルホン(特
公平2−9951号)、4,4′−ジ−n−ペンチルオ
キシジフェニルスルホン(特開昭60−47070号)
などをあげることができる。
【0019】また、前記の有機又は無機の顔料として
は、例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チ
タン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、クレー、焼成クレー、タルク、および表面処理され
た炭酸カルシウムやシリカ等の無機系微粉末の他、並び
に、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共
重合体、およびポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末な
どをあげることができる。
【0020】前記バインダーとしては、種々の分子量の
ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メト
キシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、
ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリ
ル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸
アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合
体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポ
リアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、およ
びカゼインなどの水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸
ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合
体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレー
ト、エチレン/酢酸ビニル共重合体、およびスチレン/
ブタジエン/アクリル系共重合体等の各々のラテックス
を用いることができる。
【0021】上記各成分を微粒子に分散あるいは溶解
し、それを適宜の割合で混合し、得られた塗布液をシー
ト状基体に塗布して、感熱発色層を形成する。その感熱
発色層上に更に保護層、印刷層などのような被覆層を形
成することもできる。
【0022】
【実施例】本発明を下記実施例により具体的に説明す
る。
【0023】実施例1 〔1,3−ビス(p−トルエン
スルホニルウレイド)ベンゼン(化合物1)の合成〕 滴下ロート、温度計を具備し三口フラスコに5.4gの
m−フェニレンジアミンを入れ、これを200mlのアセ
トニトリルに溶解した。この溶液をマグネティックスタ
ーラーで激しく撹拌しつつ、これに、滴下ロートより2
0.2gのp−トルエンスルホニルイソシアナートを滴
下した。滴下と共に発熱反応がおこり、白色の固体が析
出した。この混合液をさらに70℃で1時間加熱撹拌し
た後、得られた反応液を室温まで冷却し、これを濾過し
て24.1gの白色固体を得た。その融点は176〜1
79℃であった。
【0024】NMR、およびIRにより、得られた白色
固体が目的物であることを確認した。NMR測定(重DMSO中)の結果(数字は ppm値):
δ=2.40(s,6H)、7.0〜7.4(m,4
H)、7.45(d,4H),7.85(d,4H)、
その他N−Hに起因すると思われるピークがδ=8.9
付近と9.8に現われた。
【0025】IR測定の結果(KBr錠剤法): 1671cm-1(カルボニル基に由来) 1159cm-1(スルホン基に由来)
【0026】実施例2 〔2,4−ビス(p−トルエン
スルホニルウレイド)トルエン(化合物2)の合成〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、m−フェ
ニレンジアミンの代わりに、6.1gの2,4−ジアミ
ノトルエンを用いた。その結果、24.4gの白色固体
を得た。その融点は206〜210℃であった。
【0027】NMR、およびIRにより、得られた白色
固体が目的物であることを確認した。NMR測定(重DMSO中)の結果(数字は ppm値):
δ=2.03(s,3H)、2.38(s,6H)、
7.0〜7.4(m,3H)、7.42(d,4H)、
7.852(d,4H)、その他、N−Hに起因すると
思われるピークがδ=8.8付近と10.0付近に現わ
れた。
【0028】IR測定の結果(KBr錠剤法): 1663cm-1(カルボニル基に由来) 1175cm-1(スルホン基に由来)
【0029】実施例3 〔2,6−ビス(p−トルエン
スルホニルウレイド)トルエン(化合物3)の合成〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、m−フェ
ニレンジアミンの代わりに、6.1gの2,6−ジアミ
ノトルエンを用いた。その結果、23.8gの白色固体
を得た。その融点は176〜179℃であった。
【0030】NMR、およびIRにより、得られた白色
固体が目的物であることを確認した。NMR測定(重DMSO中)の結果(数字は ppm値):
δ=1.93(s,3H)、2.40(s,6H)、
7.0〜7.4(m,3H)、7.42(d,4H)、
7.85(d,4H)、その他、N−Hに起因すると思
われるピークがδ=8.2付近と10.0付近に現われ
た。
【0031】実施例4 〔3,5−ビス(p−トルエン
スルホニルウレイド)クロルベンゼン(化合物4)の合
成〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、m−フェ
ニレンジアミンの代わりに、7.1gの3,5−ジアミ
ノクロルベンゼンを用いた。その結果、25.0gの白
色固体を得た。その融点は215〜220℃であった。
【0032】NMR、およびIRにより、得られた白色
固体が目的物であることを確認した。NMR測定(重DMSO中)の結果(数字は ppm値):
δ=2.40(s,6H)、7.14(s,2H)、
7.36(s,2H)、7.43(d,4H)、7.8
5(d,4H)、その他、N−Hに起因すると思われる
ピークがδ=9.1付近と10.0付近に現われた。
【0033】実施例5 〔1,2−ビス(p−トルエン
スルホニルウレイド)ベンゼン(化合物5)の合成〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、m−フェ
ニレンジアミンの代わりに、同量のo−フェニレンジア
ミンを用いた。その結果、23.7gの白色固体を得
た。その融点は224〜230℃であった。
【0034】NMR、およびIRにより、得られた白色
固体が目的物であることを確認した。NMR測定(重DMSO中)の結果(数字は ppm値):
δ=2.40(s,6H)、7.0〜7.4(m,4
H)、7.42(d,4H)、7.85(d,4H)、
その他、N−Hに起因すると思われるピークがδ=8.
2付近と10.0付近に現われた。
【0035】実施例6 〔3,4−ビス(p−トルエン
スルホニルウレイド)トルエン(化合物6)の合成〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、m−フェ
ニレンジアミンの代わりに、6.1gの3,4−ジアミ
ノトルエンを用いた。その結果、23.5gの白色固体
を得た。その融点は218〜222℃であった。
【0036】NMR、およびIRにより、得られた白色
固体が目的物であることを確認した。NMR測定(重DMSO中)の結果(数字は ppm値):
δ=2.20(s,3H)、2.40(s,6H)、
6.8〜7.3(m,3H)、7.42(d,4H)、
7.85(d,4H)、その他、N−Hに起因すると思
われるピークがδ=8.1付近と10.0付近に現われ
た。
【0037】実施例7 〔3,4−ビス(p−トルエン
スルホニルウレイド)クロルベンゼン(化合物7)の合
〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、m−フェ
ニレンジアミンの代わりに、7.1gの3,4−ジアミ
ノクロルベンゼンを用いた。その結果、23.0gの白
色固体を得た。その融点は197〜203℃であった。
【0038】NMR、およびIRにより、得られた白色
固体が目的物であることを確認した。NMR測定(重DMSO中)の結果(数字は ppm値):
δ=2.40(s,6H)、7.0〜7.4(m,3
H),7.42(d,4H)、7.85(d,4H)、
その他、N−Hに起因すると思われるピークがδ=8.
3付近と10.5付近に現われた。
【0039】実施例8 〔1,4−ビス(p−トルエン
スルホニルウレイド)ベンゼン(化合物8)の合成〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、m−フェ
ニレンジアミンの代わりに、同量のp−フェニレンジア
ミンを用いた。その結果、23.9gの白色固体を得
た。その融点は241〜245℃であった。
【0040】NMR、およびIRにより、得られた白色
固体が目的物であることを確認した。NMR測定(重DMSO中)の結果(数字は ppm値):
δ=2.40(s,6H)、7.25(s,4H)、
7.42(d,4H)、7.85(d,4H)、8.7
6(s,2H)、その他、N−Hに起因すると思われる
ピークがδ=10.6付近に現われた。
【0041】実施例9 〔2,5−ビス(p−トルエン
スルホニルウレイド)−4−クロルトルエン(化合物
9)の合成〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、m−フェ
ニレンジアミンの代わりに、7.8gの2,5−ジアミ
ノ−4−クロルトルエンを用いた。その結果、24.3
gの白色固体を得た。その融点は242〜248℃であ
った。
【0042】NMR、およびIRにより、得られた白色
固体が目的物であることを確認した。
【0043】実施例10 〔2,5−ビス(p−トルエ
ンスルホニルウレイド)−1,4−ジクロルベンゼン
(化合物10)の合成〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、m−フェ
ニレンジアミンの代わりに、8.8gの2,5−ジアミ
ノ−1,4−ジクロルベンゼンを用いた。その結果、2
5.7gの白色固体を得た。その融点は240℃(分
解)であった。
【0044】NMRおよびIRにより、得られた白色固
体が目的物であることを確認した。
【0045】感熱記録紙製造例1 下記操作により感熱記録紙を作成した。 (1)分散液A調製 成 分 重 量(部) 3−(N−イソペンチル−N−エチル アミノ)−6−メチル−7−アニリノ フルオラン 20 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0046】 (2)分散液B調製 成 分 重 量(部) 1,3−ビス(p−トルエンスルホニ ルウレイド)ベンゼン(化合物1) 10 ジフェニルスルホン 10 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0047】(3)顔料下塗り紙の調製 焼成クレイ(商標:アンシレックス)85部を水320
部に分散して得られた分散液に、スチレン〜ブタジエン
共重合物エマルジョン(固形分50%)40部、および
10%酸化でんぷん水溶液50部を混合して塗液を調製
し、この塗液を坪量48g/m2 の原紙の上に、乾燥後
の塗布量が7.0g/m2 になるように塗工して、顔料
下塗り紙を作製した。
【0048】(4)感熱発色層の形成 上記A液50部、およびB液200部に、炭酸カルシウ
ム顔料30部、25%ステアリン酸亜鉛分散液20部、
30%パラフィン分散液15部、30%ステアリン酸ア
ミド分散液10部、および10%ポリビニルアルコール
水溶液100部を混合、撹拌し、塗布液を調製した。こ
の塗布液を、上記顔料下塗り紙の片面に、乾燥後の塗布
量が5.0g/m2 となるように塗布乾燥して感熱発色
層を形成し、感熱記録紙を作製した。
【0049】(5)カレンダー処理 上記の様にして得られた感熱記録紙をスーパーカレンダ
ーによって処理し、その表面の平滑度を800〜100
0秒とした。
【0050】(6)発色試験および耐可塑剤試験 こうして得られた試料について、日立製作所製の市販感
熱ファクシミリ機を改造した動的発色試験機を用い、
0.49mj/dot の印加エネルギーで試料発色させた。
発色濃度はマクベス反射濃度計RD−914で測定した
(これを元濃度と記す)。次いでこの発色試料から所定
の供試片を作製し、発色後30分以内に、供試片にサラ
ダオイルまたはジオクチルテレフタレート(代表的可塑
剤)を塗布し、これを室温で3時間放置後、過剰のオイ
ル又は可塑剤を拭き取り、残存画像の濃度をマクベス反
射濃度計で測定し、下記の式に従って画像保存率を算出
した。
【数1】 テスト結果を表1に示す。
【0051】感熱記録紙製造例2〜10 感熱記録紙製造例2〜10の各々において、前記製造例
と同様の操作により感熱記録紙を作製した。但し、分散
液Bの調製にあたり、1,3−ビス(p−トルエンスル
ホニルウレイド)ベンゼン(化合物1)の代わりに、各
実施例2〜10で合成した化合物2〜10を用いた。テ
スト結果を表1に示す。
【0052】感熱記録紙製造比較例1 感熱記録紙製造例1と同様の操作により感熱記録紙を作
製した。但し、分散液Bの調製にあたり、1,3−ビス
(p−トルエンスルホニルウレイド)ベンゼン(化合物
1)のかわりに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(すなわちビスフェノールA)を用いた。
テスト結果を表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】実施例1〜10に記載されているように、
本発明に係る式(I)のビス(アリールスルホニルウレ
イド)ベンゼン化合物は、よくキャラクタライズされた
新規化合物である。また、感熱記録紙製造例1〜10、
および感熱記録紙製造比較例1から明らかなように、本
発明の化合物は感熱記録体の顕色剤として用いられる
と、従来顕色剤の代表であるビスフェノールAに比べ、
得られる発色画像は格段に優れた耐油性を示す。また、
メタ置換体(化合物1〜4)を用いた場合、発色画像は
格段に優れた耐可塑剤性も示す。
【0055】
【発明の効果】本発明の式(I)のビス(アリールスル
ホニルウレイド)ベンゼン化合物は、新規化合物であ
る。さらに、本発明の化合物を、感熱記録体の顕色剤と
して用いると、得られる感熱発色層は良好な動的感度を
示し、また、得られる発色画像は優れた耐油性および耐
可塑剤性を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化学式(I): 【化1】 (但し、式(I)中、R1 , 2 、およびR3 は、それ
    ぞれ互に独立に、水素原子、ハロゲン原子、またはメチ
    ル基を表わす。)で表わされるビス(アリールスルホニ
    ルウレイド)ベンゼン化合物。
  2. 【請求項2】 前記式(I)の化合物が1,3−ビス
    (アリールスルホニルウレイド)ベンゼン化合物であ
    る、請求項1記載の化合物。
JP14786893A 1993-06-18 1993-06-18 新規なビス(アリールスルホニルウレイド)ベンゼン化合物 Pending JPH072758A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101484413B1 (ko) * 2013-10-24 2015-01-20 김미숙 감열기록지용 우레아 현색제 조성물 및 이의 제조 방법
CN111285787A (zh) * 2020-03-09 2020-06-16 潍坊大有生物化工有限公司 一种新型非酚热敏显色剂、制备方法及其在热敏记录材料中的应用

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