JPH072756A - シクロペンタジエン誘導体 - Google Patents

シクロペンタジエン誘導体

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JPH072756A
JPH072756A JP6028382A JP2838294A JPH072756A JP H072756 A JPH072756 A JP H072756A JP 6028382 A JP6028382 A JP 6028382A JP 2838294 A JP2838294 A JP 2838294A JP H072756 A JPH072756 A JP H072756A
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JP
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group
formula
compound
alkyl
optionally substituted
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Application number
JP6028382A
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English (en)
Inventor
Richard Mark Scott
リチヤード・マーク・スコツト
Robert W Shaw
ロバート・ウイリアム・シヨー
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Shell Internationale Research Maatschappij BV
Original Assignee
Shell Internationale Research Maatschappij BV
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D209/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D209/56Ring systems containing three or more rings
    • C07D209/58[b]- or [c]-condensed
    • C07D209/724,7-Endo-alkylene-iso-indoles
    • C07D209/764,7-Endo-alkylene-iso-indoles with oxygen atoms in positions 1 and 3
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10LFUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
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    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
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    • C10M133/00Lubricating compositions characterised by the additive being an organic non-macromolecular compound containing nitrogen
    • C10M133/02Lubricating compositions characterised by the additive being an organic non-macromolecular compound containing nitrogen having a carbon chain of less than 30 atoms
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C10M133/52Lubricating compositions characterised by the additive being an organic non-macromolecular compound containing nitrogen having a carbon chain of 30 or more atoms
    • C10M133/56Amides; Imides

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  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 分散剤等に有効なシクロペンタジエン誘導体
を提供する。 【構成】 一般式(I) 具体的には、例えば

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シクロペンタジエン誘
導体、それらの製造方法、それらを含む潤滑用組成物、
燃料組成物及び添加剤濃厚液、それらの分散剤としての
使用、並びに新規の中間体に係わる。
【0002】
【従来の技術】米国特許第3,311,634号は、
式:
【0003】
【化13】
【0004】〔式中、Yは、
【0005】
【化14】
【0006】からなる群から選択される基であり、ノル
ボルネン(ノルボルナン)の7位−炭素は更にヒドロキ
シルで置換されている〕を有する7−Y−N−R3
(R4−5−ノルボルネン)−2,3−ジカルボキシイ
ミド及び対応のノルボルナンを開示している。
【0007】上記式のいずれにも基“R4”は示されて
いないが、第1カラムの40〜45行目に、水素以外の
3置換基はイミドの窒素に炭素−窒素単結合によって
結合しており、R4置換基は、水素以外であれば、環核
上の1つ以上の使用可能な炭素に結合していると述べら
れている。
【0008】R1及びR2は、同じまたは異なる、置換ま
たは未置換の炭素環式基であり得る。R1及びR2は更
に、酸素、窒素または硫黄が間に結合している4〜5個
の炭素原子を含む複素環式基でもよい。R2は更に、飽
和または不飽和の、置換または未置換の、1〜7個の炭
素原子を含む脂肪族基であってもよい。
【0009】R3は、水素、低級アルキル、カルバモイ
ルもしくはヒドロキシ低級アルキル基、酸素、窒素もし
くは硫黄が間に結合している4〜5個の炭素原子を含む
複素環式基、または、アラルキル、アラルケニル、アリ
ール、置換アリールカルボニル低級アルキル、アミノ低
級アルキル、もしくは低級アルキルアミノ低級アルキル
基であり得る。
【0010】R4は、水素を含む、R1、R2及びR3に対
して定義した1つ以上の置換基であり得る。R4は更
に、場合によってはニトロ、アミノもしくはヒドロキシ
ル基または水素原子で置換された低級アルケニル、低級
アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルキル低級
アルキル基であってもよい。第2カラムの25〜28行
目には、“アミノ及びヒドロキシル置換基は(R4で表
わされた)低級炭化水素基に結合していてもよいし、環
に直接結合していてもよい、即ちR4であり得る”と述
べられている。R4は、ノルボルネン(ノルボルナン)
核の5位及び6位にそれぞれ単結合によって結合してい
る酸素、即ちエポキシ基であり得る。
【0011】上記特許明細書には1つのR4基が存在す
る実施例、例えば実施例XLVIII及びLIがあるが、いずれ
の場合にもR4基はエポキシまたはヒドロキシル基のい
ずれかである。更に、例示されている唯一のY基は多く
とも全部で14個の炭素原子を含むもの、例えば実施例
XXXIIにおけるo−メチルジフェニルメチレン基であ
る。
【0012】上記式の化合物は、消化性潰瘍の治療に有
効な治療上活性な化合物である、2−R3−3a,4,
7,7a−テトラヒドロ−4,7−(Y)R4−イソイ
ンドリン、対応する3a,4,5,6,7,7a−ヘキ
サヒドロ化合物、N−オキシド及びその酸付加塩、並び
に第四級アンモニウム化合物の製造における中間体とし
て有用であると言われている。R1及び/またはR2が芳
香族であり、YがR1,R2−メチレン官能基である上記
化合物(中間体)は紫外線吸収体として有用であると言
われており、一方、ある種の化合物(中間体)はCNS
抑制活性または抗炎症活性を有すると言われている。
【0013】米国特許第3,320,267号は、7−
1,R2−Y−2−R3−3−R4−ノルボルネン、対応
のノルボルナン、及びこれらの塩を開示している。
1,R2を担うYは2〜7個の炭素原子を含む飽和また
は不飽和脂肪族基であって、このなかの1つの炭素原子
が、ヒドロキシまたはエポキシ基で置換されていてもよ
いノルボルネン/ノルボルナン核の7位炭素原子を構成
している。
【0014】R1及びR2は、同じまたは異なる、置換ま
たは未置換の芳香族低級炭素環式アリール基であり得
る。R1及びR2は更に、置換もしくは未置換の低級アル
キル基、または、酸素、窒素もしくは硫黄が間に結合し
ている4〜5個の炭素原子を含む複素環式基でもよい。
【0015】例示されている唯一のR1,R2を担うY基
は、実施例XLIVのように多くとも全部で16個の炭素原
子を含むだけである。
【0016】R3は、水素、または、カルボキサミド、
置換カルボキサミド、アミノ、アミノメチル、置換アミ
ノメチル、カルボキシル、エステル化カルボキシル、も
しくはヒドロキシメチル基であり得る。
【0017】上記特許明細書中にはR4自体の定義はな
いが、R4は、(第2カラムの4〜6行目並びに54及
び55行目から)置換もしくは未置換の低級炭化水素
基、カルボキシル基、またはエステル化カルボキシル基
を表わし得ることは明らかである。
【0018】第1カラムの63行目から第2カラムの1
8行目までには、上記式の化合物及び対応のノルボルナ
ンを更に、環核内の任意の使用可能な位置で、R1
2、R3及びR4に対して定義された1つ以上の任意の
置換基または低級アルキニル、シクロアルキル、シクロ
アルキル低級アルキル、またはアミノ基によって置換
し、式7−R1,R2−Y−2−R3−5−ノルボルネン
−R5−3−R4の化合物及び対応のノルボルナン〔ここ
でR5は環内に更に含まれる置換基を表わす〕を生成し
得ることが示されている。実施例LIVから、R5は、ノル
ボルネン(ノルボルナン)核の5位及び6位に各々単結
合によって結合している酸素原子を表わし得る、即ちR
5はエポキシ基であることと思われる。R5置換基が存在
する他の実施例はない。
【0019】上記式の化合物、特にR3及びR4置換基が
それぞれカルボキサミド及びカルボキシル基であるもの
は、7−R1,R2−Y−N−R3−5−ノルボルネン−
4−2,3−ジカルボキシミド及び対応ノルボルナン
の製造における中間体として有用であると言われてお
り、これらの化合物は更に、消化性潰瘍の治療に有効な
治療上活性な化合物である、2−R3−3a,4,7,
7a−テトラヒドロ−4,7−(R1,R2−Y)−R4
−イソインドリン、対応の3a,4,5,6,7,7a
−ヘキサヒドロ化合物、N−オキシド及びその酸付加
塩、並びに第四級アンモニウム化合物の製造における中
間体として有用である。
【0020】米国特許第3,641,108号は、一般
式:
【0021】
【化15】
【0022】〔式中、Rは水素またはアルキルであり、
Zは、低級アルキル以外の置換基は持たず、存在すると
しても置換基は5つ以下、好ましくは1つ以下である
1,3−シクロペンチレンまたは1,3−シクロペント
−4−エニレン基である〕のプロパルギルエステルを開
示している。低級アルキルなる用語は、最高約4個まで
の炭素からなる直鎖または分枝鎖アルキルを意味し、例
えばメチル、エチル、イソプロピル、tert−ブチル
などであるが、好ましいのはメチルである。
【0023】プロパルギルエステルは、殺菌剤(bacter
icides及びfungicides)として有用であると言われてい
る。
【0024】驚くべきことに、ある種のシクロペンタジ
エン誘導体は有効な分散性を有することが判明した。
【0025】
【手段と作用・効果】本発明によれば、一般式(I):
【0026】
【化16】
【0027】〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子を
表わすか、または一緒になって炭素−炭素単結合を表わ
し;R4及びR5は各々独立に、水素原子、または任意に
置換されていてもよいC1〜C20アルキルもしくはフェ
ニル基を表わし;R6は水素原子、または任意に置換さ
れていてもよいC1〜C20アルキルもしくはフェニル基
を表わし、R7は基−CH2−NHR8{ここでR8は任意
に置換されたアルキル基または基−COX(ここでXは
任意に置換されたアルコキシ基を表わす)を表わす}ま
たは−NHR8(ここでR8は前記定義の通りである)を
表わすか;或いは、R6及びR7が一緒になって基:
【0028】
【化17】
【0029】(式中、R8は前記定義の通りである)を
表わし;xは1〜6、好ましくは1〜4であり;各R3
は独立に、任意に置換されたアルキルもしくはアルケニ
ル基または式:
【0030】
【化18】
【0031】“式中、mは0〜25の範囲にあり、nは
1〜20の範囲にあり、各R9は独立に水素原子または
メチルもしくはエチル基を表わし、Dは、20〜500
個の炭素原子を含む飽和炭化水素から誘導され、Yは式
(IV):
【0032】
【化19】
【0033】{ここで、R1、R2、R4、R5及びR6
前記定義の通りであり;x’は0〜5であり;R3
は、式(II)、(IIIA)または(IIIB)の基以外のR3
に対して定義したものであり;R7’は、前記のごとき
基R7または基−CHOもしくは−COOHを表わす
か、またはR6及びR7’が一緒になって基:
【0034】
【化20】
【0035】(ここでR8は前記定義の通りである)を
表わす}の基を表わす”の基を表わし、更に各基R
3は、同時には最高3つまでのR3基が各々40個より多
くの炭素原子を含むことができ、且つ全部の基R3を合
わせると20個より多くの炭素原子を含むという条件
で、全部で550個までの炭素原子を含む〕の化合物が
提供される。即ち、1つのR3基が40個より多くの炭
素原子を含む場合は、2つ以下の他のR3基が個々に4
0個より多くの炭素原子を含む。
【0036】本明細書中、特に記載のない限り、アルキ
ルもしくはアルケニル基またはアルコキシもしくはハロ
アルキル基中のアルキル部分は直鎖でも分枝鎖でもよ
い。
【0037】上記式(I)において、R1及びR2は一緒
になって炭素−炭素単結合を表わすのが好ましい。
【0038】R4及びR5は各々独立に、水素原子、また
は、それぞれ任意に置換されていてもよいC1〜C20
ルキルもしくはフェニル基を表わす。適当な置換基の例
としては、ハロゲン原子や、フェニル基に関して言えば
更にC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ及びC1
6ハロアルキル基が挙げられる。
【0039】好ましくは、R4及びR5は各々独立に、水
素原子、C1〜C12アルキル基、または、C1〜C3アル
キル、C1〜C3アルコキシ及びC1〜C3ハロアルキル基
から選択される1つ以上の置換基で任意に置換されたフ
ェニル基を表わす。
【0040】より好ましくは、R4及びR5は各々独立
に、水素原子、C1〜C6アルキル、特にメチル基、また
は、メチル及びメトキシ基から選択される1つまたは2
つの置換基で任意に置換されたフェニル基を表わす。
【0041】最も好ましくは、R4及びR5は共に水素原
子を表わす。
【0042】R6は、水素原子、または、それぞれ任意
に置換されていてもよいC1〜C20アルキルもしくはフ
ェニル基を表わし得る。適当な置換基の例としては、R
4及びR5に対して上述したものが挙げられる。
【0043】好ましくは、R6は、水素原子、C1〜C12
アルキル基、または、C1〜C3アルキル、C1〜C3アル
コキシ及びC1〜C3ハロアルキル基から選択される1つ
以上の置換基で任意に置換されたフェニル基を表わす。
【0044】より好ましくは、R6は、水素原子、C1
6アルキル、特にメチル基、または、メチル及びメト
キシ基から選択される1つまたは2つの置換基で任意に
置換されたフェニル基を表わす。
【0045】最も好ましくは、R6は水素原子を表わ
す。
【0046】R7は、基−CH2NHR8〔ここでR8は、
任意に置換されたアルキル基または基−COX(ここで
Xは任意に置換されたアルコキシ基を表わす)を表わ
す〕、または−NHR8〔ここでR8は前記定義の通りで
ある〕を表わし得る。
【0047】Xが任意に置換されたアルコキシ基を表わ
す場合、それは、未置換のC1〜C20、好ましくはC12
〜C15アルコキシ基であってもよいし、ペンタエリトリ
トール誘導部分またはポリアルキレングリコール誘導部
分のごとき置換アルコキシ基、例えば式R10−O−(C
2CH2O)p−〔ここでpは3〜9であり、R10はC9
〜C15アルキル基である〕の基または式HO−(CH2
CH2O)q−〔ここでqは4〜14である〕の基であっ
てもよい。2つの基Xは一緒になって架橋基、例えば
基:
【0048】
【化21】
【0049】または、式−O−(CH2CH2O)q
〔ここでqは前記定義の通りである〕の基となり得る。
【0050】基−NHR8及び−NR8は、1つ以上の窒
素原子、例えば1〜8個の窒素原子と、必要により1つ
以上の酸素原子、例えば1〜200個の酸素原子とを含
む第一級アミンから誘導される。
【0051】例えば第一級アミンは、1つまたは2つの
窒素原子を含む分枝鎖または非分枝鎖の飽和脂肪族C1
〜C18、好ましくはC1〜C10アミン、例えばメチルア
ミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、
sec−ブチルアミン、1,2−ジアミノエタン、エタ
ノールアミン、及び3−ジメチルアミノ−1−プロピル
アミンであり得る。第一級アミンは一般式(V):
【0052】
【化22】
【0053】〔式中、Aは−NHまたは−O−であり、
各R11は独立に水素原子またはメチル基を表わし、rは
1〜3の範囲にあり、sは、Aが−NHである場合は1
〜8の範囲にあり、Aが−O−である場合は1〜200
の範囲にある〕の化合物でもよい。
【0054】特に好ましい式(V)の化合物は、Aが−
NHであり、rが1であり、各R11が水素原子を表わ
し、且つsが1〜5の範囲にあるか;またはAが−O−
であり、rが1であり、各R11がメチル基を表わし、且
つsが4〜40の範囲にあるものである。
【0055】第一級アミンは更に、式(VI):
【0056】
【化23】
【0057】〔式中、R12は水素原子またはエチル基を
表わすが、R12が水素原子を表わす場合はt、u及びv
の各々は1〜100の範囲にあり、R12がエチル基を表
わす場合はt、u及びvの各々は1〜10の範囲にあ
る〕の化合物であってもよい。
【0058】2つの基R8は一緒になって架橋基、例え
ば式(V’):
【0059】
【化24】
【0060】〔式中、A、R11、r及びsは前記定義の
通りである〕の基、または式(VI’):
【0061】
【化25】
【0062】〔式中、R12、t、u及びvは前記定義の
通りである〕の基となり得、また、3つの基R8は一緒
になって式(VI”):
【0063】
【化26】
【0064】〔式中、R12、t、u及びvは前記定義の
通りである〕の架橋基となり得る。
【0065】R6及びR7は一緒になって基:
【0066】
【化27】
【0067】を表わし得るが、これらのうち1番目の基
は特に好ましい。
【0068】式(I)において、R4、R5及びR6の各
々が水素原子を表わし、R7が基−CH2NHR8を表わ
すか、またはR4及びR5の各々が水素原子を表わし、R
6及びR7が一緒になって基:
【0069】
【化28】
【0070】〔式中、R8は前記定義の通りである〕を
表わすのは好ましい。
【0071】各基R3は、全部で550個まで、好まし
くは400個まで、より好ましくは300個まで、特に
250個までの炭素原子を含み得るが、但し、同時には
最高3つまでのR3基が各々40個より多くの炭素原子
を含むことができ、且つ全部の基R3を合わせると20
個より多くの炭素原子、例えば最高300個まで、好ま
しくは最高150個までの炭素原子が含まれる。
【0072】R3は、例えばC1〜C40、好ましくはC1
〜C36、より好ましくはC1〜C20、特にC7〜C18アル
キル基、または、(数平均分子量(Mn)280〜70
00に対応する)20〜500個、好ましくは50〜4
00個(Mn700〜5600)、特に50〜200個
(Mn700〜2800)の炭素原子を含む、C2〜C6
オレフィンモノマーから誘導されるポリアルケニル基、
好ましくはポリイソブテニル基であり得るが、任意の所
与のR3基は、1つ以上、好ましくは1つまたは2つの
置換基で任意に置換されている。
【0073】適当な置換基の例としては、ハロゲン原子
(例えば塩素原子)、ニトロ、ヒドロキシル、シクロア
ルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アミノ、アルキ
ルアミノ、ジアルキルアミノ、ホルミル、アルコキシカ
ルボニル、カルボキシル、アルカノイル、アルキルチ
オ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、カル
バモイル、アルキルアミド、アリール、アルカリール、
複素環、及びポリオキシアルキレン基が挙げられる。前
述の置換基のいずれかがアルキルまたはアルキレン部分
を含む場合、それは直鎖または分枝鎖であり得、12個
まで、好ましくは6個まで、特に4個までの炭素原子を
含み得る。シクロアルキル基は3〜8個、好ましくは3
〜6個の炭素原子を含み得る。アリール基は任意の芳香
族基、特にフェニルまたはナフチル基とし得る。アルカ
リール基は、1つ以上、好ましくは1つまたは2つのア
ルキル基で置換されたアリール基である。複素環基は、
酸素、窒素及び硫黄から選択される少なくとも1つのヘ
テロ原子を含む飽和または不飽和の環系、例えばC5
7環系であり得るが、5及び6員環が特に好ましく、
例えばテトラヒドロフラニル、フラニル、ピペリジニ
ル、ピリジニル、テトラヒドロチオフェニルまたはチオ
フェニル(チエニル)基が挙げられる。
【0074】R3は、前記のごとき式式(II)、(III
A)または(IIIB)の基であり得るが、式(II)または
(IIIB)の基であるのが好ましい。式(IIIB)において
は好ましくはDが、20〜400個、より好ましくは3
5〜300個、最も好ましくは50〜200個の炭素原
子を含む、C2〜C6オレフィンモノマーから製造される
ポリアルケンである不飽和炭化水素、例えばポリイソブ
テンから誘導される。
【0075】上記式(IV)中のx’は好ましくは0、1
または2であり、より好ましくは0または1である。
【0076】式(IV)において、R6及びR7’は一緒に
なって基:
【0077】
【化29】
【0078】〔ここでR8は前記定義の通りである〕を
表わすのが好ましい。
【0079】特に好ましい式(I)の化合物は、xが1
であって、R3がC50〜C200ポリアルケニル基または式
(IIIB)の基(ここでDは不飽和炭化水素から誘導さ
れ、式(IV)中のx’は0である)のいずれかを表わす
か;xが2であって、一方のR3はC50〜C200ポリアル
ケニル基を表わし、他方のR3は式(II)の基(ここで
式(IV)中のx’は1であり、R3’はC50〜C200ポリ
アルケニル基を表わす)を表わすか;或いは、xが3〜
4であって、各R3が独立にC7〜C18アルキル基を表わ
すものである。
【0080】式(I)の化合物は種々の幾何異性体とし
て存在し得ることが理解される。従って本発明は、個々
の異性体及びかかる異性体の混合物のいずれをも包含す
る。
【0081】本発明は更に、上述の式(I)の化合物の
製造方法であって、一般式(VII):
【0082】
【化30】
【0083】〔式中、x、R1、R2、R3、R4、R5
びR6は前記定義の通りであるが、但し、基R3が式(I
I)、(IIIA)または(IIIB)の基を表わす場合は式(I
V)中のR7’は基−CHOまたは−COOHを表わす
か、またはR6及びR7’が一緒になって基:
【0084】
【化31】
【0085】を表わし、R7”が基−CHOまたは−C
OOHを表わすか、またはR6及びR7”が一緒になって
基:
【0086】
【化32】
【0087】を表わす〕の化合物を、一般式(VIII): B−H (VIII) 〔式中、前記R7”が−COOH基を表わす場合はBは
前記のごとき基Xを表わし、R7”が−CHO基を表わ
すかまたはR6及びR7”が一緒になって基:
【0088】
【化33】
【0089】を表わす場合はBは前記のごとき基−NH
8を表わす〕の化合物と反応させることからなり、必
要または所望により、このように得られた生成物を選択
的に水素化してカルボニル(C=O)またはイミン(C
=N)不飽和を還元する方法を提供する。
【0090】式(VII)及び(VIII)の化合物は、溶剤
の存在下に還流条件下で反応させるのが便宜的である。
適当な溶剤としては、トルエン及びキシレンのごとき芳
香族炭化水素溶剤、並びにジクロロメタンのごときクロ
ロヒドロカーボンが挙げられる。
【0091】所望であれば、式(VII)の化合物と式(V
III)の化合物の反応生成物を慣用の方法で、例えばJ
erry MarchによってAdvanced Or
ganic Chemistry,Reaction
s, Mechanismsand Structr
e,第3版,Wiley−Interscience出
版,pp1093〜1100に記載のごとく水素化し得
る。
【0092】式(VIII)の化合物は公知の化合物であ
り、公知の方法に類似の方法で製造することもできる。
【0093】例えば、Bが基X(ここでXはC12〜C15
アルコキシ基を表わす)または式R10−O−(CH2
2O)p−(ここでp及びR10は前記定義の通りであ
る)である式(VIII)の化合物は、the Royal
Dutch/Shell Groupの関連会社から
商標“DOBANOL”で市販されている。
【0094】Bが基−NHR8、例えば3−ジメチルア
ミノ−1−プロピルアミンである式(VIII)の化合物及
びAが−NH、例えばジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミン、テトラエチレンペンタミン及びペンタ
エチレンヘキサミンである上記式(V)の化合物は、t
he Aldrich Chemical Compa
ny Ltd.,(U.K.)から市販されており;A
が酸素である上記式(V)の化合物及び上記式(VI)の
化合物は、the Texaco Chemical
Company,Bellaire,Texas,U.
S.A.から市販されている。
【0095】式(VII)の化合物は新規の中間体であ
る。従って本発明は更に上記式(VII)の化合物をも提
供する。
【0096】式(VII)の化合物は、便宜的には、一般
式(IX):
【0097】
【化34】
【0098】〔式中、xは前記定義の通りであり、各R
3”は独立に、R3に対して定義したような任意に置換さ
れたアルキルもしくはアルケニル基、または式:
【0099】
【化35】
【0100】{ここでm、n、R9及びDは前記定義の
通りであり、Y’は式(X):
【0101】
【化36】
【0102】(ここでx’及びR3’は前記定義の通り
である)の基を表わす}の基を表わし、更に各基R3
は、同時には最高3つまでの基R3”が各々40個より
多くの炭素原子を含むことができ、且つ全部の基R3
を合わせると20個より多くの炭素原子を含むという条
件で、全部で550個までの炭素原子を含む〕の化合物
を、一般式(XI):
【0103】
【化37】
【0104】〔式中、R4、R5、R6及びR7”は前記定
義の通りである〕の化合物と反応させ、所望であれば、
このように得られた生成物を、例えばJerry Ma
rchによってAdvanced Organic C
hemistry,Reactions, Mecha
nisms and Structre,第3版,Wi
ley−Interscience出版,pp745〜
750に記載のごとく水素化し、炭素−炭素二重結合
(C=C)不飽和を還元することからなる方法によって
製造し得る。
【0105】C=C不飽和を還元するための選択的水素
化反応は、例えば木炭触媒上のパラジウムを使用するな
どの公知の方法で実施するのが便宜的である。
【0106】式(IX)及び(XI)の化合物は公知の化合
物であり、公知の方法に類似の方法によって製造するこ
とができる。
【0107】即ち,式(IX)の化合物は便宜的には、シ
クロペンタジエンまたはジシクロペンタジエンを、米国
特許第4,721,823号及び第5,012,023
号に記載のごとく、
【0108】
【化38】
【0109】〔式中、m、n、R3’,R9及びDは前記
定義の通りであり、Lはハロゲン原子またはヒドロキシ
ル基といった離脱基を表わす〕からなる群から選択され
る少なくとも1種の化合物と反応させることにより製造
し得る。
【0110】2つの離脱基Lを含む反応物質を使用して
式(IX)の化合物を製造する場合、相互に結合した3つ
以上のシクロペンタジエン環を含む複雑な構造体を形成
し得る。かかる構造体は、式(IX)の化合物と同様に式
(XI)の化合物と反応することが期待され、このように
得られた生成物も同様に、式(VII)の化合物と同様に
式(VIII)の化合物と反応して式(I)の化合物の類縁
体を形成することが期待される。実際、(ゲル浸透クロ
マトグラフィー分析から判明した通り)極めて高分子量
の物質が少量形成されたことが認められた。かかる高分
子量物質は、式(I)の化合物と同じく優れた分散性を
示すことが推定される。
【0111】特に好ましい式(XI)の化合物は無水マレ
イン酸及びアクロレインである。
【0112】上記式(I)の化合物は、潤滑油中の分散
剤として使用し得る。従って本発明は更に、主要量(5
0重量%以上)の潤滑油と、少量、即ち全組成物を基準
にして好ましくは0.1〜10重量%、特に0.5〜5
重量%の前記式(I)の化合物とを含む潤滑油組成物を
提供する。
【0113】適当な潤滑油は、天然、鉱物系または合成
の潤滑油である。
【0114】天然潤滑油は動物油及び植物油、例えばひ
まし油が挙げられる。鉱油は、原油、コールまたはけつ
岩油から誘導され、クレー−酸、溶剤または水素化処理
のような所定の処理が行われた潤滑油留分からなる。合
成潤滑油としては、炭化水素の合成ポリマー、変性アル
キレンオキシドポリマー、及びエステル潤滑油が挙げら
れるが、これらは当分野において公知である。これらの
潤滑油は、好ましくは火花点火及び圧縮点火エンジン用
のクランクケース潤滑油であるが、作動油(hydra
ulic lubricants)、金属加工液及び自
動変速機液も挙げられる。
【0115】本発明の組成物の潤滑基油成分は、例えば
the Royal Dutch/Shell Gro
upの関連会社によって商品名“HVI”または“XH
VI”(商標)で販売されているような鉱油系潤滑油ま
たは鉱油系潤滑油の混合物であるのが好ましい。
【0116】本発明の組成物中に存在する潤滑基油の粘
度は広範囲で変え得るが、一般には100℃で3〜35
mm2/sである。
【0117】本発明の潤滑油組成物は、当分野では公知
の種々の他の添加剤、例えば粘度指数向上剤(例えばイ
ソプレンもしくはブタジエンのごときジエンの直鎖状ま
たは星状ポリマーまたはこのようなジエンと任意に置換
されたスチレンとのコポリマー)を含み得る。かかるコ
ポリマーはブロックコポリマーであるのが適当であり、
大部分のオレフィン性不飽和を飽和する程度に水素化さ
れているのが好ましい。他の適当な添加剤としては、ブ
ロックコポリマーをベースするものまたはポリメタクリ
レートのごとき分散性V.I.向上剤、亜鉛もしくはジ
チオリン酸ナトリウムのごとき極圧/耐摩耗性添加剤、
ポリオレフィン置換スクシンイミド(例えば英国特許出
願公開第2 231 873号に記載のもの)のごとき
無灰分散剤、抗酸化剤、摩擦変性剤、またはフェネー
ト、スルホネート、アルキルサリチレートもしくはナフ
テネートのごとき金属含有洗剤(全ての洗剤は過剰塩基
化(overbased)され得る)が挙げられる。
【0118】上記式(I)の化合物は、燃料中の分散剤
としても使用し得る。従って本発明は更に、主要量(5
0重量%以上)の燃料と、少量、即ち全組成物を基準に
して好ましくは0.01〜2重量%、特に0.01〜
0.5重量%の前記式(I)の化合物とを含む燃料組成
物をも提供する。
【0119】適当な燃料としては、30〜230℃のガ
ソリン沸騰範囲内で実質的に沸騰する炭化水素ベース燃
料が挙げられる。かかるベース燃料は、飽和オレフィン
性炭化水素及び芳香族炭化水素の混合物を含み得る。そ
れらは、ストレートランガソリン、合成芳香族炭化水素
混合物、熱分解または触媒分解炭化水素原料、水素化分
解石油留分、または触媒リフォーム炭化水素から誘導し
得る。
【0120】本発明の燃料組成物は、当分野において公
知の種々の他の添加剤、例えば、アンチノック剤として
の鉛化合物;フェノール性物質(例えば2,6−ジ−t
ert−ブチルフェノール)またはフェニレンジアミン
(例えばN,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレ
ンジアミン)のごとき抗酸化剤;染料;金属失活剤;ポ
リエステル系エトキシル化アルキルフェノールホルムア
ルデヒド樹脂のごとき曇り除去剤(dehazer);
例えば少なくとも1つのα炭素原子上に20〜500個
の炭素原子を有する未置換または置換脂肪族炭化水素基
を有するコハク酸誘導体の多価アルコールエステル(例
えばポリイソブチレン基の数平均分子量が950である
ポリイソブチレン置換コハク酸のペンタエリトリトール
ジエステル)のごとき腐食防止剤;メチルシクロペンタ
ジエニル−マンガントリカルボニルまたはオルト−アジ
ドフェノールのごとき、鉛化合物以外のアンチノック
剤;ベンゾイルアセトンのごときアンチノック助剤;ポ
リエーテル(例えばC12〜C15アルキル置換プロピレン
グルコール(the Royal Dutch/She
ll groupの関連会社から販売されている“SA
P 949”))、“HVI”もしくは“XHVI”基
油、または、C2〜C6モノマーから誘導されたポリオレ
フィン(例えば20〜175、特に35〜150の炭素
原子を有するポリイソブチレン)のごとき担体液を含み
得る。
【0121】本発明の潤滑油組成物及び燃料組成物は、
1種以上の上記式(I)の化合物を潤滑油または燃料に
個々に添加することにより製造し得る。便宜的には、添
加剤濃厚液を潤滑油または燃料と混合する。このような
濃厚液は一般に、不活性担体液及び濃縮形態の1種以上
の添加剤とからなる。従って本発明は更に、不活性担体
液と、全濃厚液を基準にして10〜80重量%の上記式
(I)の化合物とを含む添加剤濃厚液をも提供する。
【0122】適当な不活性担体液は、炭化水素、及び、
メタノール、エタノール、プロパノール、2−ブトキシ
エタノールまたはメチルtert−ブチルエーテルのご
ときアルコールまたはエーテルと炭水化物との混合物で
ある。例えば担体液は、トルエン、キシレン、これらの
混合物、または、トルエンもしくはキシレンとアルコー
ルの混合物といった芳香族炭化水素溶剤でもよい。或い
は担体液は、theRoyal Dutch/Shel
l Groupの関連会社から“HVI”または“XH
VI”(商標)として販売されているような鉱油基油、
例えば“HVI 60”基油でもよい。
【0123】更に本発明は、上記式(I)の化合物の分
散剤としての使用を提供する。
【0124】本発明は以下の実施例により、いっそう理
解されるであろう。
【0125】
【実施例】実施例1 (i)多重アルキル化シクロペンタジエンの製造(アル
コール法) (the Royal Dutch/Shell Gr
oupの関連会社から商標“Dobanol 91”で
販売されている)気相クロマトグラフィーによって測定
すると平均相対分子量が160±3であるC9〜C11
ルコール(424g,2.65mol)の混合物を脱酸
素化し、Dean and Starkトラップを備え
た反応容器内で、粉末化した水酸化カリウム(87%)
(10.3g,0.16mol)及びジシクロペンタジ
エン(6.6g,0.05mol)と一緒に180℃に
加熱した。Dean and Starkトラップ内に
水が集積し始めたら直ちに、反応混合物に更なるジシク
ロペンタジエン(28.4g,0.215mol)を4
時間かけて少しずつ加えた。反応混合物の温度を約24
0℃まで徐々に上昇させ、水が生成されなくなるまでこ
の温度に維持した。一旦冷却してから、反応混合物をヘ
キサン(500ml)で希釈し、pHが中性になるまで
洗浄し(8×500ml)、次いで硫酸マグネシウムで
脱水した。次いでヘキサンを減圧下に除去し、粗生成物
(430g)を得た。薄膜形成方式の蒸発器(wipe
d film evaporator)を使用して粗生
成物を精製して未反応アルコールを除去すると、241
gの所望の生成物、多重アルキル化シクロペンタジエン
が得られ、これは、下記のステップ(ii)のあとに13
核磁気共鳴分光法(NMR)によって測定したところ、
平均3.4のC9〜C11アルキル置換基を含んでいた。
【0126】(ii)多重アルキル化シクロペンタジエン
の無水コハク酸誘導体の製造 上記(i)で得られた多重アルキル化シクロペンタジエ
ン(11.4g,20mmol)と無水マレイン酸(3
g,30mmol)とをトルエン(200ml)中に溶
解し、窒素ブランケット下に2時間還流加熱した。反応
混合液を冷まし、次いでトルエンを減圧下に除去し、残
留物を得た。シリカ上で溶出液としてペトロリウムスピ
リット/ジエチルエーテル混合液(95:5 v/v)
を使用するフラッシュクロマトグラフィーによって残留
物を精製し、淡黄色油状の所望の生成物、多重アルキル
化シクロペンタジエンの無水コハク酸誘導体(7.4
g)を得た。この生成物の赤外線スペクトル分析は、1
855cm-1(m)及び1778cm-1(vs)にピー
ク(Vmax)を示した。
【0127】(iii)ビスイミド付加物の製造1及びR2が一緒になって炭素−炭素単結合を表わし、
xが3.4であり、各R3がC9〜C11アルキルであり、
4及びR5が各々水素であり、R6及びR7が一緒になっ
て、
【0128】
【化39】
【0129】を表わし、2つの基R8が一緒になって架
橋基−(CH22−NH−(CH22−NH−(C
22−を形成している式(I)の化合物、即ち
【0130】
【化40】
【0131】を製造した。
【0132】トルエン(200ml)中に上記(ii)に
記載のごとく製造した無水コハク酸誘導体(15g,
0.025mol)とトリエチレンテトラミン(1.8
3g,0.0125mol)を含む溶液を、Dean
and Starkトラップを使用して水分を除去しな
がら2時間還流した。次いでトルエンを減圧下に除去
し、残った残留物を、シリカ上で溶出液としてジクロロ
メタン/メタノール混合液(95:5 v/v)を使用
するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、淡
黄色油状の所望の生成物、ビスイミド(15g)を得
た。この生成物の赤外線スペクトル分析は、1765c
-1(m)及び1698cm-1(s)にVmaxを示し
た。
【0133】実施例2 (i)多重アルキル化シクロペンタジエンの水素化無水
コハク酸誘導体の製造 ヘプタン(250ml)中に実施例1(ii)で製造した
無水コハク酸誘導体を含む溶液を、水素化触媒としての
木炭(1g)上の5%パラジウムと共にオートクレーブ
に入れた。オートクレーブを水素(6MPa)で加圧
し、オートクレーブの内容物を2日間撹拌した。次いで
オートクレーブの内容物を“Hyflo”(商標)濾過
助剤で濾過して触媒を除去し、更に、得られた濾液から
ヘプタンを減圧下に除去し、黄色油状の生成物(4g)
を得た(13C NMRによって測定したところ、15%
が出発材料、85%が水素化無水コハク酸誘導体であっ
た)。
【0134】(ii)ビスイミド付加物の製造1及びR2が各々水素であり、xが3.4であり、各R
3がC9〜C11アルキルであり、R4及びR5が各々水素で
あり、R6及びR7が一緒になって、
【0135】
【化41】
【0136】を表わし、2つの基R8が一緒になって架
橋基−(CH22−NH−(CH22−NH−(C
22−を形成している式(I)の化合物、即ち
【0137】
【化42】
【0138】を製造した。
【0139】トルエン(300ml)中に上記(i)に
記載のごとく製造した生成物(12g,20mmol)
とトリエチレンテトラミン(1.4g,9.5mmo
l)を含む溶液を、Dean and Starkトラ
ップを使用して水分を除去しながら2時間還流した。次
いでトルエンを減圧下に除去し、残った残留物を、シリ
カ上で溶出液としてジクロロメタン/メタノール混合液
(95:5 v/v)を使用するフラッシュクロマトグ
ラフィーによって精製し、淡黄色油状の所望の生成物、
ビスイミド(7.2g)を得た。この生成物の赤外線ス
ペクトル分析は、1768cm-1(m)及び1702c
-1(s)にVmaxを示した。
【0140】実施例3 (i)多重アルキル化シクロペンタジエンの製造(相間
移動法) 1−ブロモオクタデカン(500g,1.5mol)、
シクロペンタジエン(20g,0,3mol)及び水酸
化カリウム水溶液(50%)(400ml,6.0mo
l)を、[メチルトリアルキル(C8〜C10)アンモニ
ウムクロリド](商標“Adogen 464”で販売
されている相間移動触媒)の存在下に、まず70℃で
0.5時間、次いで90℃で2時間加熱した。反応混合
液を冷却し、トルエン(400ml)で希釈し、水(5
00ml)で洗浄し、“Celite”濾過剤で濾過し
た。濾液を硫酸マグネシウムで脱水し、トルエンを減圧
下に除去し、440gの所望の生成物、アルキル化シク
ロペンタジエンを得た。この生成物は、下記のステップ
(ii)のあとに13C NMRによって測定したところ、
平均3.8のC18アルキル化置換基を含んでいた。
【0141】(ii)多重アルキル化シクロペンタジエン
の無水コハク酸誘導体の製造 上記(i)で得られた多重アルキル化シクロペンタジエ
ン(100g,0.1mol)と無水マレイン酸(11
g,0.11mol)とをトルエン(300ml)中に
溶解し、窒素ブランケット下に1時間還流加熱した。反
応混合液を冷まし、次いでトルエンを減圧下に除去し、
残留物を得た。残留物を、シリカ上で溶出液としてペト
ロリウムスピリット/ジエチルエーテル混合液(90:
10 v/v)を使用するフラッシュクロマトグラフィ
ーによって精製し、淡黄色固体の所望の生成物、多重ア
ルキル化シクロペンタジエンの無水コハク酸誘導体(5
0g)を得た。この生成物の赤外線スペクトル分析は、
1850cm-1(m)及び1780cm-1(s)にV
maxを示した。
【0142】(iii)モノイミド付加物の製造1及びR2が一緒になって炭素−炭素単結合を表わし、
xが3.8であり、各R3がC18アルキルであり、R4
びR5が各々水素であり、R6及びR7が一緒になって、
【0143】
【化43】
【0144】を表わし、R8が−(CH22−NH−
(CH22−NH−(CH22−NH2である式(I)
の化合物、即ち
【0145】
【化44】
【0146】を製造した。
【0147】キシレン(300ml)中に上記(ii)で
得られた無水コハク酸誘導体(15g,15mmol)
とトリエチレンテトラミン(22g,0.15mol)
とを含む溶液を、Dean and Starkトラッ
プを使用して水分を除去しながら2時間還流した。次い
でキシレンを減圧下に除去し、残った残留物をペトロリ
ウムスピリット(300ml)中に溶解し、メタノール
/水混合液(90:10 v/v)で洗浄した(2×1
00ml)。次いで溶液を硫酸マグネシウムで脱水し、
濾過し、ペトロリウムスピリットを減圧下に除去し、淡
黄色油状の所望の生成物、モノイミド(15.4g)を
得た。この生成物の赤外線スペクトル分析は、1770
cm-1(m)及び1700cm-1(s)にVmaxを示し
た。
【0148】実施例4〜26 実施例1〜3に記載したのと類似の方法によって、下記
の表I及びIIに詳細を示す本発明の化合物を製造した。
尚、表中には以下の記号を使用する: DAP:3−ジメチルアミノ−1−プロピルアミン; DETA:ジエチレントリアミン; TETA:トリエチレンテトラミン; TEPA:テトラエチレンペンタミン; PEHA:ペンタエチレンヘキサミン; D400:“Jeffamine D400”ポリオキ
シアルキレンアミン(Aが−O−であり、rが1であ
り、各R11がメチル基を表わし、且つsが4〜5である
上記式(V)の化合物); D2000:“Jeffamine D2000”ポリ
オキシアルキレンアミン(Aが−O−であり、rが1で
あり、各R11がメチル基を表わし、且つsが33である
上記式(V)の化合物)。
【0149】
【表1】
【0150】
【表2】
【0151】実施例27 (i)多重アルキル化シクロペンタジエンのアクロレイ
ン誘導体の製造 トルエン(300ml)中に上記実施例1(i)で得ら
れた平均3.4のC9〜C11アルキル置換基を有する多
重アルキル化シクロペンタジエンを含む撹拌溶液に、ア
クロレイン(10g,0.14mol)を加えた。反応
混合液を1時間還流し、冷却し、次いでトルエンを減圧
下に除去し、残留物を得た。残留物を、シリカ上で溶出
液としてペトロリウムスピリット/ジエチルエーテル混
合液(90:10 v/v)を使用するフラッシュクロ
マトグラフィーによって精製し、淡黄色油状の所望の生
成物、つまり多重アルキル化シクロペンタジエンのアク
ロレイン誘導体(15g)を得た。この生成物の赤外線
スペクトル分析は、1718cm-1(s)にVmaxを示
した。
【0152】(ii)ビスイミン付加物の製造 乾燥ジクロロメタン(100ml)中に上記(i)に記
載のごとく製造したアクロレイン誘導体(20g,0.
033mol)と硫酸マグネシウムとを含む溶液に、ト
リエチレンテトラミン(2.4g,0.166mol)
を加えた。反応混合液を周囲温度(20℃)で1時間撹
拌し、赤外線スペクトル分析によって反応過程をモニタ
ーした。次いで硫酸マグネシウムを濾別し、ジクロロメ
タンを減圧下に除去し、所望のビスイミン付加物を含む
粗生成物を得た。
【0153】(iii)ビスイミン付加物の水素化1及びR2が一緒になって炭素−炭素単結合を表わし、
xが3.4であり、各R3がC9〜C11アルキルであり、
4、R5及びR6が各々水素であり、R7が−CH2−N
HR8であり、2つの基R8が一緒になって架橋基−(C
22−NH−(CH22−NH−(CH22−を形成
している式(I)の化合物、即ち
【0154】
【化45】
【0155】を製造した。
【0156】上記(ii)で得られた粗生成物を乾燥テト
ラヒドロフラン中に溶解し、得られた溶液を−30℃に
冷却した。ビスイミン付加物中のイミン(C=N)の結
合を選択的に水素化するため、冷却後の溶液に水素化ア
ルミニウムリチウム(1.6g,0.04mol)を加
え、反応混合液を室温で2時間撹拌した。次いで、反応
混合液を0℃に冷却し、これにゆっくり水を加えた。反
応混合液を濾過して固体を除去してから、テトラヒドロ
フランを減圧下に除去し、残留物を得た。この残留物
を、シリカ上で溶出液としてメタノール/ジクロロメタ
ン混合液(10:90 v/v)を使用するフラッシュ
クロマトグラフィーによって精製し、黄色油状の所望の
生成物ビスアミン化合物(15g)を得た。
【0157】実施例28 (i)モノ−ポリイソブチレン置換シクロペンタジエン
の製造 トルエン(50ml)中に、一塩素化ポリイソブチレン
(PIB)(Mn950)(50g、0.05mo
l)、シクロペンタジエン(13g,0.2mol)、
50%水酸化カリウム水溶液(54g)、及び“Ado
gen 464”相間移動触媒(1g)を含む溶液を反
応容器に入れ、5℃で10分間撹拌した。反応混合液を
80℃で2時間撹拌し、次いで周囲温度(20℃)に冷
却し、ペトロリウムスピリット(600ml)で希釈し
た。溶液を水で洗浄し(5×200ml)、硫酸マグン
シウムで脱水し、減圧下に濃縮し、粗生成物モノPIB
置換シクロペンタジエン(52g)を得た。
【0158】(ii)モノPIB置換シクロペンタジエン
の無水コハク酸誘導体の製造 トルエン(200ml)中に上記(i)で得られた粗生
成物(52g)を溶解し、これに無水マレイン酸(10
g,0.1mol)を加えた。次いで反応混合液を窒素
ブランケット下に1時間還流加熱した。冷却してから、
反応混合液を減圧下に濃縮し、得られた残留物を、シリ
カ上で溶出液としてジクロロメタン/ペトロリウムスピ
リット混合液(50:50 v/v)を使用するフラッ
シュクロマトグラフィーによって精製し、淡黄色油状の
所望の生成物、モノPIB置換シクロペンタジエンの無
水コハク酸誘導体(14.5g)を得た。
【0159】(iii)ビスイミド付加物の製造1及びR2が一緒になって炭素−炭素単結合を表わし、
xが1であり、R3がポリイソブテニル鎖であり、R4
びR5が各々水素であり、R6及びR7が一緒になって、
【0160】
【化46】
【0161】を表わし、2つの基R8が一緒になって架
橋基−(CH22−NH−(CH22−NH−(C
22−を形成している式(I)の化合物、即ち
【0162】
【化47】
【0163】を製造した。
【0164】トルエン(200ml)中に上記(ii)に
記載のごとく製造した無水コハク酸誘導体(27g,
0.0022mol)とトリエチレンテトラミン(1.
6g,0.0011mol)とを含む溶液を、Dean
and Starkトラップを使用して水分を除去し
ながら1時間還流した。次いでトルエンを減圧下に除去
し、残った残留物を、シリカ上で溶出液としてジクロロ
メタン/メタノール混合液(95:5 v/v)を使用
するフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、黄
色油状の所望の生成物ビスイミド(28g)を得た。
【0165】実施例29 この実施例においては実施例28に記載したのと実質的
に同じ工程を繰り返したが、但し、ステップ(i)にお
いてMn1800のPIBを使用し、ステップ(iii)に
おいてペンタエチレンヘキサミン(0.45g.0.0
0195mol)を使用した。褐色粘性液体のビスイミ
ド生成物、即ち、R1及びR2が一緒になって炭素−炭素
単結合を表わし、xが1であり、R3がポリイソブテニ
ル鎖であり、R4及びR5が各々水素であり、R6及びR7
が一緒になって、
【0166】
【化48】
【0167】を表わし、2つの基R8が一緒になって架
橋基−(CH22−[NH−(CH22−]4を形成し
ている式(I)の化合物、即ち
【0168】
【化49】
【0169】(8.9g)を得た。
【0170】実施例30 (i)架橋アルキル化シクロペンタジエンの製造 トルエン(400ml)中に、シクロペンタジエン(1
4g,0.22mol)、一塩素化ポリイソブチレン
(PIB)(Mn1378)(200g,0.2mo
l)、α,α’−ジクロロキシレン(17.5g,0.
1mol)、及び“Adogen 464”相間移動触
媒(5g)を含む氷冷混合液に、氷冷の50%水酸化カ
リウム水溶液(100g)を撹拌しながら加えた。反応
混合液を、まず周囲温度(20℃)で15分間、次いで
80℃で2時間撹拌した。一旦冷却してから、反応混合
液をペトロリウムスピリット(800ml)で希釈し、
pHが中性になるまで水で洗浄し(5×300ml)、
硫酸マグネシウムで脱水した。減圧下に濃縮し、粗生成
物キシリル架橋モノPIB置換シクロペンタジエン(2
20g)を得た。
【0171】(ii)架橋アルキル化シクロペンタジエン
の無水コハク酸誘導体の製造 トルエン(800ml)中に上記(i)で得られた粗生
成物(220g,0.2mol)及び無水マレイン酸
(19g,0.2mol)を溶解し、次いで窒素ブラン
ケット下に1時間還流加熱した。反応混合液を冷まして
から、トルエンを減圧下に除去し、残留物を得た。残留
物を、シリカ上で溶出液としてまずペトロリウムスピリ
ット、次いでジクロロメタンを使用するフラッシュクロ
マトグラフィーによって精製し、褐色油状の所望の生成
物、キシリル架橋モノPIB置換シクロペンタジエンの
無水コハク酸誘導体(220g)を得た。この生成物の
赤外線スペクトル分析は1861cm-1(m)及び17
83cm-1(vs)にVmaxを示した。
【0172】(iii)イミドの製造1及びR2が一緒になって炭素−炭素単結合を表わし、
4及びR5が各々水素であり、R6及びR7が一緒になっ
て、
【0173】
【化50】
【0174】を表わし、基R8が架橋基−(CH22
[NH−(CH22−]3−NH2であり、xが2であ
り、一方のR3がポリイソブテニル鎖であり、他方のR3
が、式(IV)中のx’が1であり、R3’がポリイソブ
テニル鎖であり、R6及びR7’が一緒になって、
【0175】
【化51】
【0176】を表わし、R1、R2、R4、R5及びR8
前記定義の通りである式(II)の基である式(I)の化
合物、即ち
【0177】
【化52】
【0178】を製造した。
【0179】トルエン(300ml)中に上記(ii)で
得られた無水コハク酸誘導体(20g,0.0143m
ol)とテトラエチレンペンタミン(1.35g,0.
009mol)とを含む溶液を、Dean and S
tarkトラップを使用して水分を除去しながら1.5
時間還流した。次いでトルエンを減圧下に除去し、残っ
た残留物を、シリカ上で溶出液としてまずジクロロメタ
ン、次いでジクロロメタン/メタノール混合液(90:
10 v/v)を使用するフラッシュクロマトグラフィ
ーによって精製し、褐色油状の所望の生成物イミド(2
1g)を得た。この生成物の赤外線スペクトル分析は1
770cm-1(m)及び1702cm-1(s)にVmax
を示した。
【0180】実施例31〜39 下記の表IIIに示す変形態様で実施例30の工程を繰り
返し、別の式(I)の化合物を製造した。表IIIにおい
ては以下の記号を使用する。
【0181】CPD:シクロペンタジエン; DCX:α,α’−ジクロロキシレン; PIB:ポリイソブチレン; MALA:無水マレイン酸; TETA:トリエチレンテトラミン; TEPA:テトラエチレンペンタミン; PEHA:ペンタエチレンヘキサミン; HEPA:高級エチレンポリアミン(実質的に、テトラ
エチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン及びヘ
キサエチレンヘプタミンのモル比1:2:1の混合
物)。
【0182】
【表3】
【0183】実施例40 (i)架橋シクロペンタジエンの製造 トルエン(250ml)中に、シクロペンタジエン(2
0g,0.3mol)、二塩素化ポリイソブチレン(P
IB)(Mn1800)(138g,0.076mo
l)、及び“Adogen 464”相間移動触媒(1
g)を含む氷冷混合液に、氷冷の50%水酸化カリウム
水溶液(200ml)を加えた。反応混合液を、まず5
℃で10分間、次いで80℃で2時間撹拌した。一旦冷
却してから、反応混合液をペトロリウムスピリット(5
00ml)で希釈し、pHが中性になるまで水で洗浄し
(5×200ml)、硫酸マグネシウムで脱水した。減
圧下に濃縮し、粗生成物PIB架橋シクロペンタジエン
(100g)を得た。
【0184】(ii)架橋シクロペンタジエンの無水コハ
ク酸誘導体の製造 上記(i)で得られた粗生成物(100g)及び無水マ
レイン酸(10g,0.1mol)をトルエン(200
ml)中に溶解し、次いで窒素ブランケット下に1時間
還流加熱した。反応混合液を冷ましてから、トルエンを
減圧下に除去し、残留物を得た。残留物を、ペトロリウ
ムスピリット(1000ml)中に溶解し、この溶液を
遠心機において2500rpmで30分間遠心すること
により精製した。次いで、上清液を吸取り、減圧下に濃
縮し、透明褐色油状の所望の生成物、PIB架橋シクロ
ペンタジエンの無水コハク酸誘導体(100g)を得
た。この生成物の赤外線スペクトル分析は1783cm
-1(s)及び1853cm-1(m)にVmaxを示した。
【0185】(iii)イミドの製造1及びR2が一緒になって炭素−炭素単結合を表わし、
4及びR5が各々水素であり、R6及びR7が一緒になっ
て、
【0186】
【化53】
【0187】を表わし、R8が−(CH22−[NH−
(CH22−]3−NH2であり、xが1であり、R
3が、Dがポリイソブチレン(Mn1800)から誘導さ
れており、式(IV)中のx’が0であり、R6及びR7
が一緒になって、
【0188】
【化54】
【0189】を表わし、R1、R2、R4、R5及びR8
前記定義の通りである式(IIIB)の基である式(I)の
化合物、即ち
【0190】
【化55】
【0191】を製造した。
【0192】トルエン(250ml)中に上記(ii)で
得られた無水コハク酸誘導体(20g,0.0143m
ol)とテトラエチレンペンタミン(1.35g,0.
009mol)とを含む溶液を、Dean and S
tarkトラップを使用して水分を除去しながら2時間
還流した。次いでトルエンを減圧下に除去し、残った残
留物を、シリカ上で溶出液としてまずジクロロメタン、
次いでジクロロメタン/メタノール混合液(90:10
v/v)を使用するフラッシュクロマトグラフィーに
よって精製し、褐色油状の所望の生成物イミド(21
g)を得た。この生成物の赤外線スペクトル分析は17
70cm-1(m)及び1702cm-1(vs)にVmax
を示した。
【0193】実施例41 (i)カーボンブラック分散性試験(CBDT)(Br
itish RailPublication BR
669:1984) ジアルキルジチオリン酸亜鉛の市販パッケージ、過剰塩
基化された(overbased)サリチル酸アルキル
カルシウム、及びVI向上剤を含むSAE 15W40
Middle East潤滑油の試料を、実施例1、
2、7、13、14、24〜26、38及び39のイミ
ド生成物を配合することにより変性し、これらの生成物
を有効成分濃度1重量%で含む油を得た。次いで3重量
%のカーボンブラックを各油に加え、Ubbelohd
e粘度計を使用して60℃における動粘度の増加(%)
を測定した。値が小さいほど優れた効能を示す。得られ
る絶対値は使用するカーボンブラックの有効表面積に依
存するので、一連の比較試験は同一のカーボンブラック
試料を用いて実施する必要がある。試験は、カーボンブ
ラックとして“Flamruss”(商標)または“C
abot Carbon Elftex 460”(商
標)のいずれかを使用して実施した。
【0194】(ii)フッ素ゴムシール相容性試験(FS
CT) 実施例1、2、7、13、14、24〜26、38及び
39のイミド生成物を有効成分濃度1.5重量%となる
よう潤滑油に配合し、DIN 53504、特にDai
mler Benz仕様DB 6615の方法に従って
フッ素ゴムシール材料との相容性を試験した。引張り強
さ(TS)及び破断点伸び(EB)の低下(%)を評価
した。試験結果は使用する特定のシール材料に依存する
ので、一連の比較試験は終始同じバッチから得たシール
を用いて実施する必要がある。値が小さいほど優れた効
能を示す。
【0195】上記試験の結果を下記の表IVに与える。
【0196】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 225/20 243/20 C07D 209/72 9284−4C 209/74 9284−4C 209/76 9284−4C C10M 133/06 133/46 9159−4H // C10L 1/22 Z 6958−4H C10N 30:04 (72)発明者 ロバート・ウイリアム・シヨー イギリス国、ケント・エム・イー・10・ 1・ピー・ワイ、シツテイングボーン、ガ ツドビー・ロード・89

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 〔式中、R1及びR2はそれぞれ水素原子を表わすか、ま
    たは一緒になって炭素−炭素単結合を表わし;R4及び
    5は各々独立に、水素原子、または任意に置換されて
    いてもよいC1〜C20アルキルもしくはフェニル基を表
    わし;R6は水素原子、または任意に置換されていても
    よいC1〜C20アルキルもしくはフェニル基を表わし、
    7は基−CH2−NHR8{ここでR8は任意に置換され
    たアルキル基または基−COX(ここでXは任意に置換
    されたアルコキシ基を表わす)を表わす}または−NH
    8(ここでR8は前記定義の通りである)を表わすか;
    或いは、R6及びR7が一緒になって基: 【化2】 (ここでR8は前記定義の通りである)を表わし;xは
    1〜6であり;各R3は独立に、任意に置換されたアル
    キルもしくはアルケニル基または式: 【化3】 “式中、mは0〜25の範囲にあり、nは1〜20の範
    囲にあり、各R9は独立に水素原子またはメチルもしく
    はエチル基を表わし、Dは、20〜500個の炭素原子
    を含む飽和または不飽和炭化水素から誘導され、Yは式
    (IV): 【化4】 {ここで、R1、R2、R4、R5及びR6は前記定義の通
    りであり;x’は0〜5であり、R3’は、式(II)、
    (IIIA)または(IIIB)の基以外のR3に対して定義し
    たものであり;R7’は、前記定義のごとき基R7または
    基−CHOもしくは−COOHを表わすか、またはR6
    及びR7’が一緒になって基: 【化5】 (ここでR8は前記定義の通りである)を表わす}の基
    を表わす”の基を表わし、更に各基R3は、同時には最
    高3つまでのR3基が各々40個より多くの炭素原子を
    含むことができ、且つ全部の基R3を合わせると20個
    より多くの炭素原子を含むという条件で、全部で550
    個までの炭素原子を含む〕の化合物。
  2. 【請求項2】 R1とR2が一緒になって炭素−炭素単結
    合を表わす請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 各R3が独立にC1〜C40アルキル基、C
    50〜C200ポリアルケニル基、または請求項1に記載の
    式(II)または(IIIB)の基を表わす請求項1または2
    に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 xが1であって、R3が、C50〜C200
    リアルケニル基、または、Dが不飽和炭化水素から誘導
    されており且つ式(IV)中のx’が0である式(IIIB)
    の基のいずれかを表わすか;xが2であって、一方のR
    3がC50〜C200ポリアルケニル基を表わし、他方のR3
    が、式(IV)中のx’が1であり、R3’がC50〜C200
    ポリアルケニル基を表わす式(II)の基を表わすか;或
    いは、xが3〜4であって、各R3が独立にC7〜C18
    ルキル基を表わす請求項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 R4、R5及びR6の各々が水素原子を表
    わし、R7が基−CH2NHR8を表わすか、または、R4
    及びR5の各々が水素原子を表わし、R6及びR7が一緒
    になって基: 【化6】 〔式中、R8は請求項1で定義した通りである〕を表わ
    す請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 −NHR8または−NR8が,一般式
    (V): 【化7】 〔式中、Aは−NHまたは−O−であり、各R11は独立
    に水素原子またはメチル基を表わし、rは1〜3の範囲
    にあり、sは、Aが−NHである場合は1〜8の範囲に
    あり、Aが−O−である場合は1〜200の範囲にあ
    る〕の第一級アミンから誘導されるか、または2つの基
    8が一緒になって、一般式(V’): 【化8】 〔式中、A、R11、r及びsは前記定義の通りである〕
    の架橋基である請求項1から5のいずれか一項に記載の
    化合物。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか一項に記載の
    式(I)の化合物の製造方法であって、一般式(VI
    I): 【化9】 〔式中、x、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は請求項
    1で定義した通りであるが、但し、基R3が式(II)、
    (IIIA)または(IIIB)の基を表わす場合は、式(IV)
    中の基R7’は基−CHOもしくは−COOHを表わす
    か、またはR6及びR7’が一緒になって基: 【化10】 を表わし、 R7”は−CHOもしくは−COOHを表わすか、また
    はR6及びR7”が一緒になって基: 【化11】 を表わす〕の化合物を、一般式(VIII): B−H (VIII) 〔式中、前記R7”が−COOH基を表わす場合はBは
    前記のごとき基Xを表わし、R7”が−CHO基を表わ
    すかまたはR6及びR7”が一緒になって基: 【化12】 を表わす場合はBは前記のごとき基−NHR8を表わ
    す〕の化合物と反応させることからなり、必要または所
    望により、このように得られた生成物を選択的に水素化
    してカルボニル(C=O)またはイミン(C=N)不飽
    和を還元する方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の式(VII)の中間化合
    物。
  9. 【請求項9】 主要量の潤滑油と、少量の請求項1から
    6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物とを含む潤
    滑油組成物。
  10. 【請求項10】 主要量の燃料と、少量の請求項1から
    6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物とを含む燃
    料組成物。
  11. 【請求項11】 不活性担体液体と、全濃厚液を基準に
    して10〜80重量%の請求項1から6のいずれか一項
    に記載の式(I)の化合物とを含む添加剤濃厚液。
  12. 【請求項12】 請求項1から6のいずれか一項に記載
    の式(I)の化合物の分散剤としての使用。
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