JPH0727434A - 極低温冷凍機 - Google Patents

極低温冷凍機

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JPH0727434A
JPH0727434A JP6097615A JP9761594A JPH0727434A JP H0727434 A JPH0727434 A JP H0727434A JP 6097615 A JP6097615 A JP 6097615A JP 9761594 A JP9761594 A JP 9761594A JP H0727434 A JPH0727434 A JP H0727434A
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Toru Kuriyama
透 栗山
Akiko Saito
明子 斉藤
Hideki Nakagome
秀樹 中込
Yoichi Tokai
陽一 東海
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特に4.2K付近における冷凍能力の向上を図
れる蓄冷式の極低温冷凍機を提供する。 【構成】最終段の蓄冷器流路を構成している通路23内
の高温側には組成が一般式(Er(x)(1-x)3 Ni
(y) Co(1-y) で表される(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦
y≦ 1、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,T
b,Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類
元素)蓄冷材24aが充填されており、低温側には一般
式Er(x)(1-x) Ni(y) Co(1-y) で表される(た
だし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y≦ 1、RはY,Pr,Nd,
Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Tm,Yb,S
cから選ばれた希土類元素−)蓄冷材24bが充填され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、極低温冷凍機に係り、
特に蓄冷式の冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】極低温の冷凍機には種々のタイプがあ
る。これらの中にギフォード・マクマホン冷凍機で代表
される蓄冷式の極低温冷凍機がある。この蓄冷式の極低
温冷凍機は、通常、圧縮されたヘリウムガスを蓄冷器に
通して冷却した後に低温部で膨脹させて寒冷を発生さ
せ、この低温のヘリウムガスを逆の経路で蓄冷器に通
し、蓄冷器内の蓄冷材を冷却した後に回収するサイクル
を採用している。
【0003】ところで、このような蓄冷式の極低温冷凍
機では、常温部から低温部にかけて蓄冷器を複数段設け
ているものが多い。そして、最も低温側に位置する蓄冷
器、つまり最終段蓄冷器においては、低温下において比
熱の高い鉛が蓄冷材として用いられている。
【0004】しかしながら、上記のように最終段蓄冷器
の蓄冷材として鉛を用いた極低温冷凍機にあっては次の
ような問題があった。すなわち、鉛は低温下において比
熱の高い材料であるが、15K以下になると温度の低下
に伴って比熱が急激に低下する。このため、最終段蓄冷
器の蓄冷材として鉛を用いたものでは、熱交換効率の低
下が影響して10K以下を実現することが困難であっ
た。
【0005】そこで、このような不具合を解消するため
に、最近では10K以下における比熱が鉛より大きいE
3 Niを最終段蓄冷器の蓄冷材として用いた極低温冷
凍機が出現している。Er3 Niを最終段蓄冷器の蓄冷
材として用いると、到達最低温度を4Kレベルまで下げ
ることができ、4.2K(液体ヘリウム温度)において
0.2W程度の冷凍能力が得られ、しかも15K程度ま
での冷凍能力も鉛を用いたものより高い値が得られる。
【0006】しかし、Er3 Niを最終段蓄冷器の蓄冷
材として用いた極低温冷凍機にあっても、10K付近以
下においてEr3 Niの比熱が小さいため、特に4.2
K付近における冷凍能力がまだ低いという問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、従来の蓄
冷式の極低温冷凍機にあっては、産業上、重要な温度で
ある4.2K付近において冷凍能力がまだ低いという問
題があった。そこで本発明は、4.2K付近において冷
凍能力の高い蓄冷式の極低温冷凍機を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る蓄冷式の極低温冷凍機では、最終段に
位置している蓄冷器に、下記の一般式で表される組成の
蓄冷材Aと、同じく下記の一般式で表される組成の蓄冷
材Bとを充填している。
【0009】蓄冷材A (a) 一般式 (Er(x)(1-x)3 Ni(y) Co
(1-y) で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y
≦ 1、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,
Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元
素)または、(b) 一般式 Er(x)(1-x) Ni(y)
(1-y) で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦
y ≦1 、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,T
b,Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類
元素)または、(c) 一般式 Er(x) Dy(1-x) Ni2
で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦0.85)または、
(d) 一般式 Er(x) Gd(1-x) Rhで表される組成物
(ただし、0 ≦x ≦0.3 )または、(e) 一般式 Er
(x)(1-x) Ni(y) Co(1-y) で表される組成物(た
だし、 0≦ x≦ 1、 0≦ y≦ 1、RはGd,Tb,D
y,Hoから選ばれた希土類元素) 蓄冷材B (f) 一般式 Er(x)(1-x) Ni(y) Co(1-y) で表
される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y≦ 1、Rは
Y,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
は、(g) 一般式 (Er(x)(1-x)3 AlC(y)
表される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y≦ 1、R
はY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
は、(h) 一般式 Er(x) Dy(1-x) Ni2 で表される
組成物(ただし、0.85≦ x≦ 1)または、(i) 一般式
Er(x) Gd(1-x)Rhで表される組成物(ただし、0.3
≦x ≦1)または、(j) 一般式 (Er(x)(1-x)
(1-y) Ru(y) で表される組成物(ただし、0.5 ≦x ≦
1 、0 ≦y ≦0.7 、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,
Gd,Tb,Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれ
た希土類元素)または、(k) 一般式 Er(x)(1-x)
Ni(y) Cu(1-y) で表される組成物(ただし、0 ≦x
≦1 、0 ≦y ≦1 、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,
Gd,Tb,Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれ
た希土類元素) なお、上記蓄冷材Bを低温側に充填することが好まし
く、さらに蓄冷材Bを体積比で10〜90%の範囲に充
填することが好ましい。
【0010】また、蓄冷材に添加すべき希土類元素の中
からLa,Ce,Pmを意識的に除いた。LaおよびC
eは活性のために容易に酸化され、工業上の利用可能性
がないことが判明したからである。また、Pmは自然界
で安定に存在し得ないので、供給することができないか
らである。
【0011】蓄冷材AおよびBは適当なサイズのペレッ
トに形成されている。最終段蓄冷室内に仕切り部材を設
けて、これにより蓄冷材AおよびBのペレットを互いに
分離した場合には、蓄冷材AおよびBのペレットが蓄冷
室内で互いに混じり合わないので、それぞれが比熱ピー
クを示す温度域に応じた適材適所の配置となり、この結
果、冷凍機の冷凍効率が飛躍的に向上する。
【0012】また、蓄冷材A,Bのいずれの組成におい
ても、Au,Ag,Cu,Pd,Pt,Ru,Rh,Z
r,Y,In,Ga,Alなどの元素を添加してもよ
い。これらの添加により、A群,B群で示される蓄冷材
の磁気転移点を微妙に変化させ、比熱のピーク位置を微
調整したり、蓄冷材の熱伝導特性を向上させることがで
きる。たとえば、低温側蓄冷材B群に属するErNiに
おいては、CuやYを添加することで磁気転移点を低下
させることができる。
【0013】
【作用】上記蓄冷材Aは、一般式中の x,y のいずれか
一方または両方が選択されることにより、10Kより高
温の領域においてEr3 Niよりも高いか、あるいは等
しい比熱を示す。また、上記蓄冷材Bは、一般式中の
x,y のいずれか一方または両方が選択されることによ
り、10K以下の温度領域においてEr3 Niよりも高
い比熱を示す。したがって、蓄冷材Bを低温側に充填し
ておくことによって、4.2K付近での冷凍能力を大幅
に向上させることが可能となる。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。図1には本発明の一実施例に係る蓄冷式の極低温冷
凍機、ここにはギフォード・マクマホン形の冷凍機が示
されている。
【0015】この冷凍機は、大きく別けて、コ−ルドヘ
ッド1と、冷媒ガス導排出系2とで構成されている。コ
−ルドヘッド1は、閉じられたシリンダ11と、このシ
リンダ11内に往復動自在に収容されたピストン、すな
わち断熱材で形成されたディスプレ−サ12と、このデ
ィスプレ−サ12に対して往復動に必要な動力を与える
モ−タ13とで構成されている。
【0016】シリンダ11は、大径の第1シリンダ14
と、この第1シリンダ14に同軸的に接続された小径の
第2シリンダ15とで構成されている。第1シリンダ1
4および第2シリンダ15は、通常、薄いステンレス鋼
板等で形成されている。そして、第1シリンダ14と第
2シリンダ15との境界壁部分で第1段冷却ステ−ジ1
6を構成し、また第2シリンダ15の先端壁部分で第1
段冷却ステ−ジ16より低温の第2段冷却ステ−ジ17
を構成している。
【0017】ディスプレ−サ12は、第1シリンダ14
内を往復動する第1ディスプレ−サ18と、第2シリン
ダ15内を往復動する第2ディスプレ−サ19とで構成
されている。第1ディスプレ−サ18と第2ディスプレ
−サ19とは、連結機構20によって軸方向に連結され
ている。
【0018】第1ディスプレ−サ18の内部には、蓄冷
器を構成するための流体通路21が軸方向に形成されて
おり、この流体通路21には銅メッシュあるいは銅粒子
等で形成された蓄冷材22が収容されている。なお、こ
の第1ディスプレーサ18の内部に収容される蓄冷材2
2としては、銅以外にも、鉛あるいは銅と鉛のハイブリ
ッドタイプを適用することができ、ハイブリッドの場合
には鉛を40% 〜80% の割合で用いることが望ましい。
【0019】第2ディスプレ−サ19の内部には最終段
蓄冷器を構成するための流体通路23が軸方向に形成さ
れており、この流体通路23には複数の球状あるいは塊
状に分割された蓄冷材24が収容されている。
【0020】蓄冷材24は、図2にも示すように、第1
段冷却ステージ16側、つまり高温側に充填された蓄冷
材24aと、第2段冷却ステージ17側、つまり低温側
に充填された蓄冷材24bとで構成されている。
【0021】蓄冷材24aとしては、下記(a),(b),(c)
,(d),(e)のいずれかの一般式で表される組成のものが
用いられている。 (a) 一般式 (Er(x)(1-x)3 Ni(y) Co
(1-y) で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y
≦ 1、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,
Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元
素)または、(b) 一般式 Er(x)(1-x) Ni(y)
(1-y) で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦
y ≦1 、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,T
b,Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類
元素)または、(c) 一般式 Er(x) Dy(1-x) Ni2
で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦0.85)または、
(d) 一般式 Er(x) Gd(1-x) Rhで表される組成物
(ただし、0 ≦x ≦0.3 )または、(e) 一般式 Er
(x)(1-x) Ni(y) Co(1-y) で表される組成物(た
だし、 0≦ x≦ 1、 0≦ y≦ 1、RはGd,Tb,D
y,Hoから選ばれた希土類元素) また、蓄冷材24bとしては、下記(f),(g),(h),(i),
(j),(k) のいずれかの一般式で表される組成のものが用
いられている。
【0022】(f) 一般式 Er(x)(1-x) Ni(y)
(1-y) で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦
y≦ 1、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,T
b,Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類
元素)または、(g) 一般式 (Er(x)(1-x)3
lC(y) で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦
y≦ 1、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,T
b,Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類
元素)または、(h) 一般式 Er(x) Dy(1-x) Ni2
で表される組成物(ただし、0.85≦ x≦ 1)または、
(i) 一般式 Er(x) Gd(1-x)Rhで表される組成物
(ただし、0.3 ≦x ≦1)または、(j) 一般式 (Er
(x)(1-x)(1-y) Ru(y) で表される組成物(ただ
し、0.5 ≦x ≦1 、0 ≦y ≦0.7 、RはY,Pr,N
d,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Tm,Y
b,Scから選ばれた希土類元素)または、(k) 一般式
Er(x)(1-x)Ni(y) Cu(1-y) で表される組成
物(ただし、0 ≦x ≦1 、0 ≦y ≦1 、RはY,Pr,
Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Tm,Y
b,Scから選ばれた希土類元素) 具体的には、この例の場合、高温側の蓄冷材24aとし
てEr3 Coが用いられており、また低温側の蓄冷材2
4bとしてErNi0.8 Co0.2 が用いられている。そ
して、これら蓄冷材24aと蓄冷材24bとは、セパレ
ータ28によって混合しないように分離されている。な
お、この例では蓄冷材24aの体積と蓄冷材24bの体
積との和に対して蓄冷材24bの体積が約30%になる
関係に充填されている。
【0023】第1ディスプレ−サ18の外周面と第1シ
リンダ14の内周面との間および第2ディスプレ−サ1
9の外周面と第2シリンダ15の内周面との間には、そ
れぞれシ−ル装置25、26が装着されている。
【0024】第1ディスプレ−サ18の図中上端は、連
結ロッド31、スコッチヨ−クあるいはクランク軸32
を介してモ−タ13の回転軸に連結されている。したが
って、モ−タ13が回転すると、この回転に同期してデ
ィスプレ−サ12が図中実線矢印33で示す方向に往復
動する。
【0025】第1シリンダ14の側壁上部には冷媒ガス
の導入口34と排出口35とが設けてあり、これら導入
口34と排出口35とは冷媒ガス導排出系2に接続され
ている。
【0026】冷媒ガス導排出系2は、シリンダ11を経
由するヘリウムガス循環系を構成するもので、排出口3
5を低圧弁36、圧縮機37、高圧弁38を介して導入
口34に接続したものとなっている。すなわち、この冷
媒ガス導排出系2は、低圧(約5atm )のヘリウムガス
を圧縮機37で高圧(約18atm )に圧縮してシリンダ1
1内に送り込むものである。そして、低圧弁36、高圧
弁38はディスプレ−サ12の往復動との関連において
後述する関係に開閉制御される。
【0027】次に、上記のように構成された冷凍機の動
作を説明する。この冷凍機において、寒冷を発生する部
分、つまり冷却面に供される部分は第1段冷却ステ−ジ
16と第2段冷却ステ−ジ17とである。
【0028】モ−タ13が回転を開始すると、ディスプ
レ−サ12が下死点と上死点との間を往復動する。ディ
スプレ−サ12が下死点にあるとき、高圧弁38が開い
て高圧ヘリウムガスがコ−ルドヘッド1内に流入する。
次に、ディスプレ−サ12が上死点へと移動する。前述
の如く、第1ディスプレ−サ18の外周面と第1シリン
ダ14の内周面との間および第2ディスプレ−サ19の
外周面と第2シリンダ15の内周面との間にはそれぞれ
シ−ル装置25、26が装着されている。このため、デ
ィスプレ−サ12が上死点へと向かうと、高圧ヘリウム
ガスは第1ディスプレ−サ18に形成された流体通路2
1および第2ディスプレ−サ19に形成された流体通路
23を通って、第1ディスプレ−サ18と第2ディスプ
レ−サ19との間に形成された1段膨張室39および第
2ディスプレ−サ19と第2シリンダ15の先端壁との
間に形成された2段膨張室40へと流れる。この流れに
伴って、高圧ヘリウムガスは蓄冷材22、24によって
冷却され、結局、1段膨張室39に流れ込んだ高圧ヘリ
ウムガスは30Kレベルに、また2段膨張室40に流れ
込んだ高圧ヘリウムガスは4Kレベルに冷却される。
【0029】ここで、高圧弁38が閉じ、低圧弁36が
開く。このように低圧弁36が開くと、1段膨張室39
内および2段膨張室40内の高圧ヘリウムガスが膨張し
て寒冷を発生し、第1段冷却ステ−ジ16および第2段
冷却ステ−ジ17において吸熱が行われる。そして、デ
ィスプレ−サ12が再び下死点へ移動すると、これに伴
って1段膨張室39内および2段膨張室40内のヘリウ
ムガスが排除される。膨張したヘリウムガスは流体通路
21、23内を通る間に蓄冷材22、24を冷却し、常
温となって排出される。以下、上述したサイクルが繰返
されて冷凍運転が行なわれる。
【0030】上述の如く、この実施例では第2ディスプ
レ−サ19の流体通路23、つまり最終段蓄冷器内の高
温側に組成がEr3 Coからなる蓄冷材24aを充填
し、低温側に組成がErNi0.8 Co0.2 からなる蓄冷
材24bを充填している。
【0031】Er3 Coは、図3に示すように、12K
付近の比熱がErNi0.8 Co0.2や従来から知られて
いるEr3 Niのそれよりはるかに大きい。一方、Er
Ni0.8 Co0.2 は、同図に示すように、7K以下にお
いてEr3 CoやEr3 Niより比熱がはるかに大き
い。流体通路23には温度勾配がつくので、実施例のよ
うに、Er3 Coからなる蓄冷材24aを高温側に、E
rNi0.8 Co0.2 からなる蓄冷材24bを低温側に充
填しておくと、各蓄冷材の比熱特性を最も有効に活用で
き、4.2K付近での冷凍効率を向上させることができ
る。
【0032】図4には高温側に充填するのに適した各種
蓄冷材、一例としてEr0.2 Dy0.8 Ni2 、Er0.7
Ho0.3 Niの比熱特性が示されており、図5には低温
側に充填するのに適した各種蓄冷材、一例としてEr
0.9 Yb0.1 Ni、ErNi0.8 Co0.2 、Er3 Al
Cの比熱特性が示されている。これらの図には、参考と
してEr3 Niの比熱特性が破線で示されている。
【0033】同様に、図6には高温側の蓄冷材として充
填するのに適したErCuの比熱特性および低温側の蓄
冷材として充填するのに適したErNi0.8 Co0.2
比熱特性とが一緒に示されている。
【0034】また、図7には組成がEr(x) Dy(1-x)
Ni2 、すなわち蓄冷材Aとして一般式(c) で、蓄冷材
Bとして一般式(h) で表される蓄冷材の xを種々変えた
組成での比熱特性が示されている。
【0035】この特性から判るように、組成がEr(x)
Dy(1-x) Ni2 である蓄冷材では、高温側に充填する
ときにはx を0.85より小さくすればよく、低温側に充填
するときには xを0.85以上にすればよい。このように、
x を調整することによって高温側にも低温側にも有利な
条件で充填できる。
【0036】図8には組成がEr(x) Gd(1-x) Rh、
すなわち蓄冷材Aとして一般式(d)で、蓄冷材Bとして
一般式(i) で表される蓄冷材の xを種々変えた組成での
比熱特性が示されている。この特性から判るように、組
成がEr(x) Gd(1-x) Rhである蓄冷材では、高温側
に充填するときにはx を0.3 より小さくすればよく、低
温側に充填するときには xを0.3 以上にすればよい。こ
のように、x を調整することによって高温側にも低温側
にも有利な条件で充填できる。
【0037】さらに、蓄冷材AおよびBの組み合わせに
ついて考察する。たとえば、蓄冷材Aとして一般式(e)
のEr(x)(1-X) Ni(y) Cu(1-y)で表される組成
物を用い、蓄冷材Bとして一般式(f) のEr(x)
(1-X) Ni(y) Co(1-y) で表される組成物を用いる場
合を想定する。y を1 とすると、両者共に、Er(x)
(1-X) Niになるが、前者と後者は必ずしも一致すると
は限らない。すなわち、RにGdを選び、かつ xを0.9
とすると、Er0.9 Gd0.1 Niの組成物となる。この
Er0.9 Gd0.1 Niを高温側蓄冷材に用いる場合は、
低温側蓄冷材としてErNiを組み合わせることができ
る。一方、Er0.9 Gd0.1 Niを低温側蓄冷材として
用いる場合は、高温側蓄冷材としてEr3 Coを用いる
ことができる。
【0038】図9を参照しながらさらに説明する。Er
Niを低温側蓄冷材とする場合は、Er0.95Gd0.05
i、Er0.9 Gd0.1 Ni、Er0.85Gd0.15Ni、E
0.75Gd0.25Niを高温側蓄冷材に用いることができ
る。Er0.9 Gd0.1 Niを低温側蓄冷材とする場合
は、Er0.85Gd 0.15Ni、Er0.75Gd0.25Niを高温
側蓄冷材に用いることができる。Er0.85Gd0.15Ni
を低温側蓄冷材とする場合は、Er0.75Gd0.25Niを
高温側蓄冷材に用いることができる。
【0039】このように、一般式Er(x)(1-X) Ni
(y) Cu(1-y) で表される組成物は、x,y の値およびR
を適宜調整することで、高温側にも低温側にも有利な条
件で充填できる。
【0040】図10には組成が一般式(Er(x)
(1-x)(1-y) Ru(y) で表される蓄冷材(ただし、R
はY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)におい
て、x=1 に設定し、かつ yを0.3〜0.4 に変化させたと
きの比熱特性が示されている。この特性から判るよう
に、yを0.3 〜0.4 に変化させた条件では、4K以下の
温度領域において大きな比熱特性を示す。したがって、
低温側に充填するのに適した蓄冷材であるといえる。
【0041】図11に示すように、高温側に充填するの
に適した、一般式Er3 Ni(y) Co(1-y) で表される
組成物について、y を0.01,0.15,0.2,0.3,0.5,1 と種々
変えた場合は、比熱のピーク値が温度13Kから6Kま
で遷移する。このシリーズの組成物ではCo量が減り、
Ni量が増えるほど比熱値のピーク(磁気転移点:一般
に磁気相転移においては、その比熱値に大きなピーク値
が得られるために、比熱値のピークと磁気転移点とはほ
ぼ一致している)が低温側に移行することが判明した。
なお、図にはPbの比熱特性線を比較例として併記して
ある。
【0042】また、図9に示した、高温側に充填するの
に適した、一般式Er(x) Gd(1-x) Niで表される組
成物について、x を0.75,0.85,0.9,0.95,1と種々変えた
場合は、比熱値のピーク値が温度37Kから10Kまで
遷移する。このシリーズの組成物では、Gdが減り、E
rが増えるほど比熱のピークは低温側に移行することが
判明した。
【0043】図12に示すように、ErNi0.6 Cu
0.4 は比熱値のピークが温度6Kにあり、HoNi0.5
Cu0.5 は比熱値のピークが温度11Kにあるため、一
般式Er(x)(1-x) Ni(y) Cu(1-y) の組成物は、
x,y の値およびRを適宜調整することで、高温側にも低
温側にも有利な条件で充填できる。
【0044】図13に示すように、一般式ErNi(y)
Co(1-y) で表される組成物について、y を0.7,0.8,0.
9,1 と種々変えた場合は、比熱値のピークが温度11K
から6〜7Kまで遷移する。このシリーズの組成物で
は、Ni量が減り、Co量が増えるほど比熱値のピーク
は低温側に移行することが判明した。
【0045】図14に示すように、低温側に充填するの
に適した、一般式Er3 AlC(y)で表される組成物に
ついて、y を0.5,0.75,1と種々変えた場合、比熱値のピ
ークが温度6Kから3Kまで遷移する。このシリーズの
組成物では、炭素量が増えるほど比熱値のピークが低温
側に移行することが判明した。
【0046】図15には、ErNi、Er0.95Gd0.05
Ni、Er0.9 Gd0.1 Ni、Er3 Coの比熱特性が
示されている。図から明らかなように、一般式Er(x)
Gd(1-x) Niで表される組成物は、最終段蓄冷室の高
温側および低温側のいずれにも用いることができる。す
なわち、高温側蓄冷材24aにEr3 Coを用いる場合
は、Er0.95Gd0.05NiまたはEr0.9 Gd0.1 Ni
を低温側蓄冷材24bに用いることができる。また、低
温側蓄冷材24bにErNiを用いる場合は、Er0.95
Gd0.05NiまたはEr0.9 Gd0.1 Niを高温側蓄冷
材24aに用いることができる。
【0047】図4乃至図15に示されている材料を組成
によって分類すると、蓄冷材24aとしては、(a) 一般
式 (Er(x)(1-x)3 Ni(y) Co(1-y) で表さ
れる組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y≦ 1、Rは
Y,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
は、(b) 一般式 Er(x)(1-x) Ni(y) Cu(1-y)
で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦y ≦1 、
RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,
Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
は、(c) 一般式 Er(x) Dy(1-x) Ni2 で表される
組成物(ただし、0 ≦ x≦0.85)または、(d) 一般式
Er(x) Gd(1-x) Rhで表される組成物(ただし、0
≦x ≦0.3 )または、(e) 一般式 Er(x)(1-x)
(y) Co(1-y) で表される組成物(ただし、 0≦ x≦
1、 0≦ y≦ 1、RはGd,Tb,Dy,Hoから選ば
れた希土類元素)が適していることが判った。
【0048】また、蓄冷材24bとしては、(f) 一般式
Er(x)(1-x) Ni(y) Co(1-y) で表される組成
物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y≦ 1、RはY,Pr,
Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Tm,Y
b,Scから選ばれた希土類元素)または、(g) 一般式
(Er(x)(1-x)3 AlC(y) で表される組成物
(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y≦ 1、RはY,Pr,N
d,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Tm,Y
b,Scから選ばれた希土類元素)または、(h) 一般式
Er(x) Dy(1-x) Ni2 で表される組成物(ただ
し、0.85≦ x≦ 1)または、(i) 一般式 Er(x) Gd
(1-x)Rhで表される組成物(ただし、0.3 ≦x ≦1)ま
たは、(j) 一般式 (Er(x)(1-x)(1-y) Ru(y)
で表される組成物(ただし、0.5 ≦x ≦1 、0 ≦y ≦
0.7 、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,
Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元
素)または、(k) 一般式 Er(x)(1-x)Ni(y)
(1-y) で表される組成物(ただし、0 ≦x ≦1 、0 ≦
y ≦1 、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,T
b,Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類
元素)が適していることが判った。
【0049】なお、蓄冷材24a,24bのいずれの組
成においても、Au,Ag,Cu,Pd,Pt,Ru,
Rh,Zr,Y,In,Ga,Alなどの元素を添加し
てもよい。これらの添加により、蓄冷材の磁気転移点を
微妙に変化させ、比熱のピーク位置を微調整したり、蓄
冷材の熱伝導特性を向上させることができる。たとえ
ば、低温側蓄冷材に属するErNiにおいては、Cuや
Yを添加することで磁気転移点を低下させることができ
る。
【0050】図16には高温側の蓄冷材24aとしてE
3 Coを充填し、低温側の蓄冷材24bとしてEr
0.9 Yb0.1 Niを充填し、蓄冷材全体に対するEr
0.9 Yb0.1 Ni蓄冷材の体積比率(ε)と蓄冷効率
(η)との関係を求めた計算結果が示されている。計算
で使用した蓄冷器の高温端温度は32K、低温端温度は
4Kである。
【0051】この図から、Er0.9 Yb0.1 Ni蓄冷材
の比率が10〜90%の範囲では、Er3 Co蓄冷材の
みの場合(ε=0%)より高い蓄冷効率が得られること
が判る。これは10K以下ではEr0.9 Yb0.1 Niの
比熱がEr3 Coのそれより大きいことによる(図3お
よび図5参照)。
【0052】図17には高温側の蓄冷材24aとしてE
0.7 Ho0.3 Niを充填し、低温側の蓄冷材24bと
してEr3 AlCを充填し、蓄冷材全体に対するEr3
AlC蓄冷材の体積比率(ε)と蓄冷効率(η)との関
係を求めた計算結果が示されている。この場合も計算で
使用した蓄冷器の高温端温度は32K、低温端温度は4
Kである。
【0053】この図から、Er3 AlC蓄冷材の比率が
10〜90%の範囲では、Er0.7Ho0.3 Ni蓄冷材
のみの場合(ε=0%)より高い蓄冷効率が得られるこ
とが判る。これは、5K以下の領域においてではEr3
AlCの比熱がEr0.7 Ho0.3 Niのそれより大きい
ことによる(図4および図5参照)。
【0054】図18には最終段蓄冷器内に各種の蓄冷材
を充填し、第1段冷却ステージ16の温度をパラメータ
にして第2段冷却ステージ17の温度を4.2 Kに保持で
きる冷凍能力との関係が示されている。
【0055】図中、〇印は高温側の蓄冷材24aとして
Er3 Coを充填し、低温側の蓄冷材24bとしてEr
Ni0.8 Co0.2 を体積比で50%充填したときのデー
タを示し、□印は高温側の蓄冷材24aとしてEr3
oを充填し、低温側の蓄冷材24bとしてErNi2
体積比で50%充填したときのデータを示し、×印は高
温側および低温側にそれぞれEr3 Niを充填したとき
のデータを示している。
【0056】この図から判るように、〇印および□印で
示す蓄冷材構成では、×で示す従来構成に比べてはるか
に高い冷凍能力が得られる。図19にはモータ13の回
転数(ディスプレーサ19の往復動数)と、第2段冷却
ステージ17の温度を4.2 Kに保持できる冷凍能力との
関係が示されている。
【0057】図中、黒〇印は高温側の蓄冷材24aとし
てEr0.7 Ho0.3 Niを充填し、低温側の蓄冷材24
bとしてEr0.9 Yb0.1 Niを体積比で50%充填し
たときのデータを示し、黒◇印は高温側の蓄冷材24a
としてEr3 Coを充填し、低温側の蓄冷材24bとし
てEr0.9 Yb0.1 Niを体積比で50%充填したとき
のデータを示し、白抜□印は高温側および低温側にそれ
ぞれEr3 Niを充填したときのデータを示し、二重□
印は高温側にEr0.75Gd0.25Niを充填し、低温側に
Er0.9 Yb0.1 Niを充填し、中間部にEr3 Coを
充填したときのデータを示し、白〇印は高温側にEr3
Coを充填し、低温側にErNi0.8 Co0.2 を充填
し、中間部にEr0.9 Yb0.1 Niを充填したときのデ
ータを示し、△印は高温側の蓄冷材24aとしてEr3
Coを充填し、低温側の蓄冷材24bとしてEr0.9
0.1 Niを充填したときのデータを示し、◇印は高温
側の蓄冷材24aとしてEr3 Niを充填し、低温側の
蓄冷材24bとしてEr0.9Yb0.1 Niを充填したと
きのデータを示している。
【0058】この図から判るように、黒〇印,黒◇印,
二重□印,白〇印,△印,◇印は、白抜□印で示す従来
構成に比べてはるかに高い冷凍能力が得られる。なお、
本発明は上述した実施例に限定されるものではない。す
なわち、上述した実施例の説明では最終段の蓄冷器内を
高温側と低温側とに分けて説明しているが、最終段の蓄
冷器内を高温端から低温端までの複数(4以上)に区分
し、各区分に図7および図8に示すように、各区分の温
度に適した比熱特性を示す組成の蓄冷材を充填するよう
にしてもよい。
【0059】また、実施例では全体として2段構成の冷
凍機を構成しているが、たとえば高温、中温、低温から
なる3段あるいはそれ以上の段数構成を採用してもよ
い。また、上述した実施例は本発明をギフォード・マク
マホン形冷凍機に適用した例であるが、スターリング冷
凍機、改良形ソルベーサイクルGM冷凍機、ビルミヤ冷
凍機あるいはパルスチューブ冷凍機等の蓄冷式の極低温
冷凍機全般に適用できる。また、蓄冷材の形状も球状、
粒状、メッシュ状等の各種形状を選択できることは勿論
である。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、特
に産業上有用な4.2K付近での冷凍能力を向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る極低温冷凍機の概略構
成図
【図2】同冷凍機の最終段蓄冷器の構成を説明するため
の断面図
【図3】ErNi0.8 Co0.2 蓄冷材,Er3 Co蓄冷
材、Er3 Ni蓄冷材の比熱特性を示す図
【図4】最終段蓄冷器の高温側に充填するのに適した各
種蓄冷材の比熱特性を示す図
【図5】最終段蓄冷器の低温側に充填するのに適した各
種蓄冷材の比熱特性を示す図
【図6】最終段蓄冷器の低温側に充填するのに適した各
種蓄冷材の比熱特性を示す図
【図7】組成が一般式Er(x) Dy(1-x) Ni2 で表さ
れる蓄冷材の xを種々変えた組成での比熱特性を示す図
【図8】組成が一般式Er(x) Gd(1-x) Rhで表され
る蓄冷材の xを種々変えた組成での比熱特性を示す図
【図9】組成が一般式Er(x) Gd(1-x) Niで表され
る蓄冷材のx を種々変えた組成での比熱特性を示す図
【図10】組成が一般式(Er(x)(1-x)(1-y)
(y) で表される蓄冷材(ただし、RはY,Pr,N
d,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Tm,Y
b,Scから選ばれた希土類元素)において、x=1 に設
定し、かつ yを0.3 〜0.4 に変化させたときの比熱特性
を示す図
【図11】組成が一般式(Er(x)(1-x)3 Ni
(y) Co(1-y) で表されるで蓄冷材(ただし、RはY,
Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,T
m,Yb,Scから選ばれた希土類元素)において、x=
1 に設定し、かつ yを0 〜1に変化させたときの比熱特
性を示す図
【図12】組成が一般式Er(x)(1-x)Ni(y) Cu
(1-y) で表される蓄冷材(ただし、0 ≦x ≦1 、0 ≦y
≦1 、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,
Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元
素)において、x=1 ,y=0 に設定したときの比熱特性
と、x =0,y=0.5 ,R=Hoに設定したときの比熱特性
とを示す図
【図13】組成が一般式Er(x)(1-x) Ni(y) Co
(1-y) で表される蓄冷材(ただし、 0≦ x≦ 1、 0≦ y
≦ 1、RはGd,Tb,Dy,Hoから選ばれた希土類
元素)においてx=1 ,y=0.7 〜1 に設定したときの比熱
特性を示す図
【図14】組成が一般式(Er(x)(1-x)3 AlC
(y) で表される蓄冷材(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y≦
1、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,D
y,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)
においてx=1 ,y=0.5 〜1に設定したときの比熱特性を
示す図
【図15】ErNi、Er0.95Gd0.05Ni、Er0.9
Gd0.1 Ni、Er3 Coの比熱特性を示す図
【図16】最終段蓄冷器の低温側に充填された蓄冷材の
体積比と蓄冷効率との関係の一例を示す図
【図17】最終段蓄冷器の低温側に充填された蓄冷材の
体積比と蓄冷効率との関係の別の例を示す図
【図18】最終段蓄冷器に充填された蓄冷材の種類と冷
凍能力との関係を示す図
【図19】最終段蓄冷器に充填された蓄冷材の種類と冷
凍能力との関係を示す図
【符号の説明】
1…コールドヘッド、 2…冷媒ガス導
排出系、11…シリンダ、 12…
ディスプレーサ、13…モータ、
16…第1段冷却ステージ、17…第2段冷却ステー
ジ、 18…第1ディスプレーサ、19…第2
ディスプレーサ、 22,24…蓄冷材、2
1,23…蓄冷器を構成するための流体通路、24a…
高温側の蓄冷材、24b…低温側の蓄冷材、28…セパ
レータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東海 陽一 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮されたヘリウムガスを蓄冷器に通して
    冷却した後に低温部で膨脹させて寒冷を発生させる極低
    温冷凍機において、前記蓄冷器に、下記の一般式で表さ
    れる組成の蓄冷材Aと、同じく下記の一般式で表される
    組成の蓄冷材Bとが充填されていることを特徴とする極
    低温冷凍機。 蓄冷材A (a) 一般式 (Er(x)(1-x)3 Ni(y) Co
    (1-y) で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y
    ≦ 1、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,
    Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元
    素)または、 (b) 一般式 Er(x)(1-x) Ni(y) Cu(1-y) で表
    される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦y ≦1 、Rは
    Y,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
    o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
    は、 (c) 一般式 Er(x) Dy(1-x) Ni2 で表される組成
    物(ただし、0 ≦ x≦0.85)または、 (d) 一般式 Er(x) Gd(1-x) Rhで表される組成物
    (ただし、0 ≦x ≦0.3 )または、 (e) 一般式 Er(x)(1-x) Ni(y) Co(1-y) で表
    される組成物(ただし、 0≦ x≦ 1、 0≦ y≦ 1、Rは
    Gd,Tb,Dy,Hoから選ばれた希土類元素) 蓄冷材B (f) 一般式 Er(x)(1-x) Ni(y) Co(1-y) で表
    される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y≦ 1、Rは
    Y,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
    o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
    は、 (g) 一般式 (Er(x)(1-x)3 AlC(y) で表さ
    れる組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y≦ 1、Rは
    Y,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
    o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
    は、 (h) 一般式 Er(x) Dy(1-x) Ni2 で表される組成
    物(ただし、0.85≦ x≦ 1)または、 (i) 一般式 Er(x) Gd(1-x)Rhで表される組成物
    (ただし、0.3 ≦x ≦1)または、 (j) 一般式 (Er(x)(1-x)(1-y) Ru(y) で表
    される組成物(ただし、0.5 ≦x ≦1 、0 ≦y ≦0.7 、
    RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,
    Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
    は、 (k) 一般式 Er(x)(1-x)Ni(y) Cu(1-y) で表
    される組成物(ただし、0 ≦x ≦1 、0 ≦y ≦1 、Rは
    Y,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
    o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)
  2. 【請求項2】前記蓄冷材Aが高温側に、前記蓄冷材Bが
    低温側に充填されていることを特徴とする請求項1に記
    載の極低温冷凍機。
  3. 【請求項3】前記蓄冷材Bは、前記蓄冷器内に体積比で
    10〜90%の範囲充填されていることを特徴とする請
    求項1に記載の極低温冷凍機。
  4. 【請求項4】前記蓄冷器は、前段冷却ステージに設けら
    れた第1蓄冷器と、後段冷却ステージに設けられた第2
    蓄冷器とから構成され、前記蓄冷材Aおよび蓄冷材Bと
    を第2蓄冷器に充填するとともに、前記第1蓄冷器には
    銅あるいは鉛の少なくともどちらか一方を含む蓄冷材を
    充填してなることを特徴とする請求項1に記載の極低温
    冷凍機。
  5. 【請求項5】圧縮されたヘリウムガスを前段冷却ステー
    ジの第1蓄冷器から後段冷却ステージの第2蓄冷器に通
    して冷却した後に膨脹させて寒冷を発生させる極低温冷
    凍機において、前記第1蓄冷器に充填された第1の蓄冷
    材と、前記第2蓄冷器に充填された複数の第2の蓄冷材
    と、この複数の第2の蓄冷材同士が前記第2蓄冷器内で
    混合しないように仕切る仕切り部材とを備え、前記第2
    の蓄冷材は下記の一般式(a) 乃至(i) で表される少なく
    とも一つの式の中から選ばれた異なる複数の組成物から
    それぞれ構成されており、前記第2蓄冷器の高温側には
    前記複数の組成物のうち他の組成物よりも高温側に磁気
    転移点を有するものを充填し、前記第2蓄冷器の低温側
    には前記複数の組成物のうち他の組成物よりも低温側に
    磁気転移点を有するものを充填したことを特徴とする極
    低温冷凍機。 (a) 一般式 (Er(x)(1-x)3 Ni(y) Co
    (1-y) で表される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y
    ≦ 1、RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,
    Dy,Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元
    素)または、 (b) 一般式 Er(x)(1-x) Ni(y) Cu(1-y) で表
    される組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦y ≦1 、Rは
    Y,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
    o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
    は、 (c) 一般式 Er(x) Dy(1-x) Ni2 で表される組成
    物(ただし、0 ≦ x≦0.85)または、 (d) 一般式 Er(x) Gd(1-x) Rhで表される組成物
    (ただし、0 ≦x ≦0.3 )または、 (e) 一般式 Er(x)(1-x) Ni(y) Co(1-y) で表
    される組成物(ただし、 0≦ x≦ 1、 0≦ y≦ 1、Rは
    Y,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
    o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
    は、 (f) 一般式 (Er(x)(1-x)3 AlC(y) で表さ
    れる組成物(ただし、0 ≦ x≦ 1、0 ≦ y≦ 1、Rは
    Y,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
    o,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)また
    は、 (g) 一般式 Er(x) Dy(1-x) Ni2 で表される組成
    物(ただし、0.85≦ x≦ 1)または、 (h) 一般式 Er(x) Gd(1-x)Rhで表される組成物
    (ただし、0.3 ≦x ≦1)または、 (i) 一般式 (Er(x)(1-x)(1-y) Ru(y) で表
    される組成物(ただし、0.5 ≦x ≦1 、0 ≦y ≦0.7 、
    RはY,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,
    Ho,Tm,Yb,Scから選ばれた希土類元素)
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