JPH07273005A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH07273005A
JPH07273005A JP6058932A JP5893294A JPH07273005A JP H07273005 A JPH07273005 A JP H07273005A JP 6058932 A JP6058932 A JP 6058932A JP 5893294 A JP5893294 A JP 5893294A JP H07273005 A JPH07273005 A JP H07273005A
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JP6058932A
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Tetsuo Taniguchi
哲夫 谷口
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Nikon Corp
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    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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    • G03F7/70058Mask illumination systems
    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 投影光学系に瞳フィルターを出し入れする
か、又は交換したような場合でも、常に結像特性を所望
の状態に近い状態に維持して露光を行う。 【構成】 ターレット板4中の開口絞りを通過した照明
光が、コンデンサーレンズ11B等を経てレチクルRを
照明し、レチクルRのパターンが投影光学系PLを介し
てウエハW上に露光される。露光するレチクルRの種類
等に応じて投影光学系PLの瞳面付近に瞳フィルター3
0Aを設定する。照明光学系中の開口絞り、及び瞳フィ
ルター30A等に応じて、主制御系6内でパラメータを
切り換えて欠像特性の変化量を求め、副制御系24によ
りレチクルRの微動等を行って結像特性を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体集積回路
や液晶ディスプレイ等の微細パターンを形成するために
使用される投影露光装置に関し、特に投影光学系の結像
性能を維持するための機構を備えた投影露光装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子等の回路パターンを形成する
ためのフォトリソグラフィ工程においては、レチクル
(マスク)に形成されたパターンを投影光学系を介して
フォトレジストが塗布された基板(半導体ウエハやガラ
スプレート等)上に転写する投影露光装置(例えばステ
ッパー)が使用されている。
【0003】斯かる投影露光装置では最近、超LSI等
の集積度が益々向上するのに伴い、より微細なパターン
の転写を行うべく、照明条件の最適化、あるいは露光方
法の工夫等が行われている。例えば、特定線幅のパター
ンに対して最適な照明光学系のコヒーレンスファクタ
(σ値:投影光学系の開口数に対する照明光学系の開口
数の比)と投影光学系の開口数(N.A.)との組み合
わせを求めておき、パターン線幅毎に最適な組み合わせ
を選択することによって、解像度や焦点深度を向上させ
る方法が提案されている。
【0004】更に、輪帯照明法、変形光源法、又は位相
シフト法等の所謂超解像技術も提案されている。これら
の内、輪帯照明法は特開昭61−91662号公報に開
示されているように、照明光学系の瞳面、又はその近傍
面内における照明光束の光量分布を輪帯状に規定してレ
チクルパターンを照明する方法であり、変形光源法(S
HRINC法又は傾斜照明法とも言う)は、特開平4−
101148号公報、又は特開平4−408096号公
報等に開示されているように、照明光学系の瞳面、又は
その近傍面内における照明光束の光量分布を、照明光学
系の光軸から所定量だけ偏心した少なくとも1つの位置
で極大として、レチクルパターンに対して照明光束を所
定角度だけ傾斜させて照射する方法である。
【0005】また、位相シフト法は、特公昭62−50
811号公報等に開示されているように、レチクルの回
路パターンの透過部分のうち、特定部分からの透過光の
位相を、他の透過部からの透過光に対してπ[rad]
だけずらす、位相シフター(誘電体薄膜等)を備えた位
相シフトレチクルを使用する方法である。位相シフトレ
チクルを使用すると、所定のパターンに対して通常レチ
クル(光透過部と遮光部のみで構成された従来型のレチ
クル)を使用する場合に比べて、解像力を向上できる効
果がある。なお、位相シフトレチクルの内の代表的なも
のは、空間周波数変調型(特公昭62−50811号公
報)、ハーフトーン型(特開平4−162039号公
報)、シフター遮光型、エッジ強調型である。
【0006】しかしながら、以上の何れの方法において
も、全てのレチクルパターン、即ち全ての線幅や形状に
対して有効であるのではなく、レチクル又はそのパター
ン毎に最適な照明方法や条件を選択する必要があり、投
影露光装置としては照明光学系における照明条件(σ値
等)を可変とする構造が必要となる。例えば、位相シフ
ト法を使用する場合には、照明光学系のσ値の最適化が
必要となる。
【0007】ところで投影露光装置においては、近年ま
すます投影光学系の結像特性(投影倍率、フォーカス位
置等)を高精度に一定値に維持することが要求されるよ
うになってきており、このため様々な結像特性の補正方
法が提案されて実用化されている。この中でも特に投影
光学系の露光光吸収による結像特性の変動を補正するた
めに、例えば特開昭60−78454号公報において、
投影光学系への露光光(i線、KrFエキシマレーザ
等)の入射に伴って投影光学系に蓄積されるエネルギー
量(熱量)を逐次計算し、この蓄積エネルギー量による
結像特性の変化量を求め、所定の補正機構により結像特
性を微調整する方法が提案されている。このための補正
機構としては、例えば投影光学系を構成する複数のレン
ズエレメントのうち2つのレンズエレメントに挟まれた
空間を密封し、この密封空間内の気体の圧力を調整する
方法等がある。
【0008】さて、前述の如き照明光学系の照明条件を
変更する場合、レチクル交換を行う場合、又はレチクル
ブラインド(照明視野絞り)を駆動することによりレチ
クル内で露光するパターンを変更する場合には、投影光
学系の瞳面(レチクルのパターン形成面に対するフーリ
エ変換面)付近のレンズエレメントでは上記変更に伴っ
てその透過光量の分布が変化し得る。瞳面近傍ではもと
もと照明光が集中して通過するため、ここでの光量分布
が変化すると、投影光学系の照明光吸収による結像特性
の変動に大きな影響を及ぼすことになる。そこで、例え
ば特開昭62−229838号公報に開示されているよ
うに、照明光吸収による投影光学系の結像特性の変化量
を計算するのに用いられる演算パラメータを照明条件毎
に修正(変更)し、この修正後のパラメータ(即ち、変
更後の照明条件に最適な演算パラメータ)を用いて照明
条件の変更に伴う結像特性の変化を正確に求めて補正を
行うことが考えられていた。また、投影光学系が照明光
吸収の影響を受けていない状態においても、光束の通過
位置の差からくる微妙な投影光学系の収差条件により結
像特性が変化することもある。このため、照明条件の変
更に応じて結像特性の補正量に一定量のオフセットをか
ける方式も考えられていた。
【0009】なお、上述の従来の高解像技術は、転写す
る回路パターンが比較的密度が高い周期的なパターンで
あるときに、解像度の向上及び焦点深度の増大といった
利点が効果的に得られ、コンタクトホールパターンと呼
ばれるような離散的(孤立的)なパターンに対しては、
ほとんど効果が得られないのが現状である。但し、例え
ばエッジ強調型の位相シフトレチクルを使用すれば、孤
立的なパターンに対する解像度及び焦点深度を改善でき
る場合がある。
【0010】また、コンタクトホールパターン等の孤立
的なパターンに対して見かけ上の焦点深度を拡大させる
別の露光方法として、1991年春季応用物理学会の予
稿集29a−ZC−8、9で発表されたSuper F
LEX法が知られている。このSuper FLEX法
は、投影光学系の瞳面(即ち、レチクルに対するフーリ
エ変換面)に、光軸を中心とする同心円的な振幅透過率
分布を有する位相フィルターを設け、このフィルタ−の
作用により、投影光学系の実効的な解像度、及び焦点深
度を増大するものである。
【0011】上記のSuper FLEX法の如く投影
光学系の瞳面でのフィルタリングにより透過率分布や位
相差を変化させて焦点深度を向上させる方法は、多重焦
点フィルター法として一般に知られている(例えば、昭
和36年1月23日付で発行された機械試験所報告第4
0号の「光学系における結像性能とその改良方法に関す
る研究」と題する論文中の第41頁〜第55頁参照)。
また、瞳面でのフィルタリング(spatial filtering) に
より像質を改善する方法は、一般に「瞳フィルター法」
と呼ばれている。そこで、投影光学系の瞳面付近に配置
され、結像光束に対して所定の透過率分布、位相分布又
は偏光特性分布等を有する光学フィルターを以下では
「瞳フィルター」と呼ぶ。
【0012】その瞳フィルター法の新しいタイプとし
て、本願出願人は光軸近傍の円形領域のみを遮光する型
のフィルター(以下、「遮光型フィルター」と呼ぶ)を
特開平4−179958号公報において提案した。更に
本願出願人は、瞳面を透過するコンタクトホールパター
ンからの結像光束の空間的コヒ−レンシ−を低減させる
SFINCS法と名付けられた瞳フィルターを、先に出
願した特願平4−263521号、特願平4−2717
23号で提案している。
【0013】以上のコンタクトホールパターン用の瞳フ
ィルターとは別に、ライン・アンド・スペ−ス(L&
S)パターン等の比較的密集した周期性パターンに対し
て効果的な瞳フィルターも、1991年の秋季応用物理
学会の予稿集中の「斜入射照明を用いた投影露光法
I.原理」(松尾他:12a−ZF−7)、及び199
2年の春季応用物理学会の予稿集中の「輪帯照明と瞳フ
ィルターの最適化」(山中他:30p−NA−5)等で
報告されている。これらのフィルターは光軸を中心とす
る円形領域、又は輪帯領域の透過率(透過光量)を下げ
る方式(以下、「L&Sパターン用フィルター」と呼
ぶ)であり、Super FLEX法と異なり、フィル
ターの透過光の位相は変えないものとなっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、位相フ
ィルター、遮光型フィルター、又はL&Sパターン用フ
ィルター等の瞳フィルターを使用することにより、所定
のパターンを露光する場合の解像度及び焦点深度を改善
できる。しかしながら、例えば遮光型フィルター、又は
L&Sパターン用フィルターを使用する場合、瞳面での
照明光の強度分布が変化するため、従来の高解像技術と
同様の不都合が発生する。つまり、照射エネルギー変動
による結像特性の変化、あるいは結像特性の光束通過位
置の差による変化がある。そのため、その結像特性の変
化を補正機構を介して補正する必要がある。
【0015】また、瞳フィルター法も、コンタクトホー
ルパターン以外では全く効果がないばかりか、却って悪
影響を及ばすため、露光するパターンに応じて瞳フィル
ターを出し入れする必要がある。または、孤立的パター
ンに対しては遮光型フィルターを使用して、密集した周
期的パターンに対してはL&Sパターン用フィルターを
使用するような場合には、露光するパターンに応じて瞳
フィルターを交換する必要がある。このような瞳フィル
ターの使用の有無、又は瞳フィルターの種類により、結
像特性の変動状態が変化する。
【0016】更に、瞳フィルターの有無及び種類と照明
条件の切り換え(σ値変更又は輪帯状照明の使用等)と
を組み合わせるケースも考えられ、各々の条件下で結像
特性の変動状態が変化する。この他にも、瞳フィルター
法と従来の高解像技術とを組み合わせて適用する場合に
も、結像特性の変動状態が変化する。このような結像特
性の変化を、上述のように修正したパラメータを用いる
補正機構を介して補正するものとした場合、長期的な立
場で見れば何ら問題はない。
【0017】ところが、投影光学系の熱蓄積という現象
は過去の履歴を持っている。このため、レチクルやその
パターンに対応して照明条件又は瞳フィルターを変更し
たとき、直ちに新たな条件のもとで修正されたパラメー
タに従って結像特性の変化量の算出、及び補正を行って
も、変更前の条件に応じた履歴が投影光学系に残ってい
る間は、正確に結像特性を補正することができないとい
う不都合が生ずる。この不都合は大まかに以下の2つに
分けられる。
【0018】先ず、第1の不都合は、変更前の照明条件
及び瞳フィルターによって発生した熱分布のため、新し
い(変更後の)照明条件及び瞳フィルターのもとでの結
像特性が、切り換え時のオフセット成分を考慮に入れて
求めたとしても、実際の結像特性と一致しないことであ
る。つまり、オフセット成分は投影光学系が照明光吸収
の影響を受けない状態のものであるため、条件変更前の
照明光吸収の影響が残っていると、更にその影響分だけ
オフセットを与える必要がある。即ち、照明条件及び瞳
フィルターの変更前後で結像特性の変化量が不連続とな
るため、照明条件及び瞳フィルターの変更に続けて結像
特性の補正を正確に行うことができない。
【0019】次に第2の不都合は、仮に上記第1の不都
合を何らかの方法で解決したとしても、新しい照明条件
及び瞳フィルターのもとで露光を行うと発生するもので
ある。つまり、照明条件及び瞳フィルターの変更直後
は、投影光学系の瞳面近傍のレンズエレメントにおい
て、前の条件のもとでの熱分布状態と新たな条件のもと
での熱分布状態とが重なり合って、どちらの熱分布でも
ない状態となっており、何れの照明条件のもとでのパラ
メータで結像特性の変化量の計算を行っても、その計算
結果は実際の結像特性の変化量と一致しない。このよう
な過渡的状態での結像特性(即ち、投影光学系の熱分布
状態)は、単純に両者の和として表すことができず、こ
の過渡的状態における結像特性の変化量を正確に計算、
補正することは非常に困難である。
【0020】本発明は斯かる点に鑑み、瞳フィルター法
を適用して、解像度及び焦点深度を制御する場合に、投
影光学系に瞳フィルターを出し入れするか、又は瞳フィ
ルターを交換したような場合でも、常に結像特性を所望
の状態に近い状態に維持して感光基板に対するパターン
の露光を行うことができる投影露光装置を提供すること
を目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明による投影露光装
置は、例えば図1及び図2に示すように、転写用のパタ
ーンが形成されたマスク(R)を照明する照明手段(1
〜4,11A,11B)と、この照明手段による照明光
のもとでそのマスクのパターンの像を感光基板(W)上
に所定の結像特性で投影する投影光学系(PL)とを有
する投影露光装置において、投影光学系(PL)内の瞳
面、又はその近傍の面上で、偏光特性分布、透過率分布
及び位相分布よりなる光学特性群の内の少なくとも1つ
の光学特性を変化させる光学特性可変手段(31)と、
投影光学系(PL)によるその感光基板上での投影像の
結像状態を調整する結像状態調整手段(24,14,1
8,21,36,38)と、その光学特性可変手段によ
り対応する光学特性を変化させた場合に生ずる投影光学
系(PL)による感光基板(W)上での投影像の所定の
結像特性の変化を、その結像状態調整手段を介して補正
する結像特性補正手段(6)とを備えたものである。
【0022】この場合、その結像特性補正手段(6)の
一例は、光学特性可変手段(30A,31)により変化
させられた光学特性に応じてその所定の結像特性の変化
量を算出するためのパラメータを変更するパラメータ切
り換え手段(62)と、このパラメータ切り換え手段に
より切り換えられたパラメータを用いてその所定の結像
特性の変化量を求める結像特性演算手段(64)と、こ
の結像特性演算手段により求められた結像特性の変化量
に基づいてその結像状態調整手段を介して前記所定の結
像特性の変化を補正する制御手段(65)と、を有する
ものである。
【0023】この場合、その照明手段から照射される照
明光による投影光学系(PL)内での蓄積エネルギーを
求める蓄積エネルギー計測手段(27,24)を設け、
結像特性演算手段(64)が、その蓄積エネルギー計測
手段により求められた蓄積エネルギー、及びその切り換
えられ得たパラメータに基づいてその所定の結像特性の
変化を算出することが望ましい。
【0024】また、その照明手段から照射される照明光
による投影光学系(PL)内での蓄積エネルギーを求め
る蓄積エネルギー計測手段(27,24)と、その光学
特性可変手段により対応する光学特性を変化せしめたと
きから、その蓄積エネルギー計測手段により求められた
蓄積エネルギーが熱拡散により所定の許容量以下になる
まで、そのマスクのパターンの露光を停止する露光判定
手段(64)と、を設けるようにしてもよい。
【0025】また、上述の各場合に、その光学特性可変
手段により対応する光学特性を変化させた場合に生ず
る、投影光学系(PL)による感光基板(W)上での投
影像のディストーションを補正するためのディストーシ
ョン補正板(33A)をマスク(R)と感光基板(W)
との間に挿入してもよい。
【0026】
【作用】斯かる本発明によれば、光学特性可変手段(3
1)によって投影光学系(PL)の瞳面付近に所定の瞳
フィルター(30A)を設置すると、瞳面の光量分布が
変化することによって投影光学系における照明光の吸収
量が変化して、対応する結像特性が変化することがあ
る。また、照明光の吸収がなくとも、その瞳フィルター
に応じて所定の結像特性が変化することがある。このよ
うな結像特性の変化を結像状態調整手段を介して補正す
ることにより、常に結像特性を所望の状態に近い状態に
維持して、感光基板に対するパターンの露光が行われ
る。
【0027】また、その設置された瞳フィルター(30
A)に応じて、パラメータ切り換え手段(62)により
パラメータを変更し、変更後のパラメータを用いて、結
像特性演算手段(64)により結像特性の変化量を求
め、この変化量に基づいて結像状態調整手段を介してそ
の結像特性を補正することにより、定量的に正確に結像
特性を補正できる。また、瞳フィルターを出し入れした
直後、又は瞳フィルターを交換した直後等には、その結
像特性演算手段(64)により算出された結像特性の変
化量にそれまでの履歴で定まるオフセットを加算しても
よい。
【0028】更に、投影光学系(PL)の結像特性は、
その投影光学系内の照明光による蓄積エネルギーにより
変化する。そこで、結像特性演算手段(64)が蓄積エ
ネルギー計測手段(27,24)により計測された蓄積
エネルギーを用いて計算を行うことにより、より正確に
結像特性の変化量を算出できる。その結果、より結像特
性を所望の状態に近い状態に維持できる。
【0029】一方、その蓄積エネルギーによる結像特性
の変化は複雑であるため、瞳フィルターを変更した場合
等には、その蓄積エネルギーが拡散等により所定の許容
量以下になるまで露光を停止してもよい。また、瞳フィ
ルターの退避、又は交換等により結像特性の内のディス
トーションが悪化する場合もある。このような場合に
は、変化後のディストーションを相殺させるようなディ
ストーション補正板を例えばマスク(R)と投影光学系
(PL)との間等に挿入することにより、結像特性の悪
化が防止できる。
【0030】
【実施例】以下、本発明による投影露光装置の一実施例
につき図面を参照して説明する。図1は本実施例による
投影露光装置の概略的な構成を示し、この図1におい
て、超高圧水銀ランプ1はフォトレジスト層を感光させ
るような波長域の照明光(i線等)ILを発生する。露
光用照明光源としては、水銀ランプ等の輝線の他、Kr
F、ArFエキシマレーザ等のレーザ光源、あるいはY
AGレーザ等の高調波を用いても良い。照明光ILは、
照明光ILの光路の開閉を行うシャッター2を介して、
コリメータレンズ及びオプティカル・インテグレータ
(フライアイレンズ)を含む照度分布均一化光学系3に
入射する。
【0031】照度分布均一化光学系3の射出面に多数の
光源像が形成され、この射出面にターレット板4上の開
口絞りが配置されている。ターレット板5上には、図5
に示すように、通常の開口絞り7(照明系の開口数を大
きく、即ちコヒーレンスファクタであるσ値を大きくす
るもの)、輪帯照明用の輪帯状の絞り8、小さい開口絞
り9(照明系の開口数を小さくする、即ちσ値を小さく
するもの)、及び4個の小さい円形開口を偏心させて配
置した変形光源用の開口絞り10が配置されている。図
1に戻り、主制御系6が駆動モータ5を介してターレッ
ト板4の回転角を制御することにより、所望の開口絞り
がその射出面に設定される。主制御系6は、露光対象の
レチクルパターンの種類(例えば位相シフターの有無、
周期的パターンや孤立的パターンの有無等)や、レチク
ルパターンの形成条件(線幅、ピッチ、デューティ等)
等に応じて最適な開口絞りを選択する。この開口絞りの
変更が、レチクルRの照明条件の変更である。
【0032】ターレット板4の開口絞りを通過した照明
光は、第1リレーレンズ、視野絞り、及び第2リレーレ
ンズよりなるリレー光学系11A、並びにコンデンサー
レンズ11Bを通過してミラー12に達し、ミラー12
でほぼ垂直下方に反射された照明光が、レチクルRのパ
ターン領域PAをほぼ均一な照度で照明する。レチクル
Rはレチクルホルダ13に保持され、レチクルホルダ1
3は伸縮自在な複数(図1では2つのみ図示)の駆動素
子(ピエゾ素子等からなる)14を介して、水平面内で
2次元移動自在なレチクルステージ15上に載置されて
いる。本実施例では、副制御系24が駆動素子14の各
伸縮量を制御することによって、レチクルRを投影光学
系PLの光軸AXの方向に平行移動させると共に、光軸
AXと垂直な面に対して任意方向に傾斜させることでき
るようになっている。詳しくは後で述べるが、上記構成
によって投影光学系PLの結像特性、特に糸巻型や樽型
のディストーションを補正することができる。なお、レ
チクルRはパターン領域PAの中心点が光軸AXと一致
するように位置決めされる。
【0033】レチクルRの下方に投影光学系PLが配置
され、投影光学系PLは、レチクルR側から第1投影光
学系PL1、及び第2投影光学系PL2より構成されて
いる。本実施例では、レチクルRと第1投影光学系PL
1との間に、設定装置34を介して必要に応じてディス
トーション補正板33Aを設置する。副制御系24が、
設定装置34を介してディストーション補正板33Aの
出し入れを制御する。また、設定装置34は、ディスト
ーション補正板33Aを、他のディストーション補正板
と交換することもできる。ディストーション補正板33
A及び他の補正板は、それぞれガラス基板の全体あるい
は一部分のみを球面又は非球面に研磨したものであり、
結像特性の内のディストーションの補正に用いられる。
【0034】レチクルRのパターン領域PA、及びディ
ストーション補正板33A(挿入されている場合)を通
過した照明光ILは、両側テレセントリックな投影光学
系PLに入射し、投影光学系PLはレチクルRの回路パ
ターンの投影像を、表面にフォトレジスト層が形成さ
れ、その表面が最良結像面とほぼ一致するように保持さ
れたウエハW上の1つのショット領域に重ね合わせて投
影(結像)する。また、本実施例では投影光学系PLを
構成する一部のレンズエレメント(図1中では1レンズ
エレメント16及び20)の各々を独立に駆動すること
が可能となっており、これにより、投影光学系PLの結
像特性、例えば投影倍率、ディストーション、像面湾
曲、非点収差等を補正することができる(詳細後述)。
また、投影光学系PLの瞳面(レチクルRのフーリエ変
換面)又はその近傍面内には可変開口絞り25Aが設け
られており、主制御系6が駆動装置25Bを介して可変
開口絞り25Aの開口径を調整することによって投影光
学系PLの開口数NAを変更できるように構成されてい
る。
【0035】また、その瞳面又はこの近傍面が第1投影
光学系PL1と第2投影光学系PL2との間に配置さ
れ、その瞳面又はこの近傍面に瞳フィルター30Aが挿
入されている。結像条件等を制御するための主制御系6
が、設定装置31を介して瞳フィルター30Aの出し入
れを制御する。瞳フィルター30Aは、例えば図4
(a)に示すように、投影光学系PLの光軸を含む中心
部を通過する0次光を遮光する遮光部31と、その周辺
で回折光を通過させる透過部32とを有する遮光型フィ
ルターである。但し、図4(b)に示すように、0次光
が通過する中央部41と周辺の回折光が通過する輪帯部
42とで照明光に対する光路長差が可干渉距離を超える
ような瞳フィルター30Bを、その瞳フィルターAの代
わりに使用してもよい。これらの瞳フィルターは、通
常、位相シフト法、輪帯照明法、又は変形光源法(SH
RINC法)といった超解像技術では、あまり効果の出
ない孤立的パターン(主にコンタクトホールパターン)
の露光を行う場合に用いられる。但し、既に説明したよ
うに、周期的なパターンに対してはL&Sパターン用フ
ィルターのような瞳フィルターが有効である。
【0036】露光すべきレチクルパターンの種類や形成
条件により、ターレット板4中の開口絞りの種類と瞳フ
ィルター30Aの有無、又は必要に応じて使用する他の
瞳フィルターの種類とが主制御系6により判断される。
そして、主制御系6は、駆動モータ5を介してターレッ
ト板4を回転させて所望の開口絞りを設定すると共に、
設置装置31を介して瞳フィルター30Aの出し入れ、
又は別の瞳フィルターの設定を行う。但し、その開口絞
りと瞳フィルターとの組合せの選択は、オペレータがキ
ーボード(不図示)を介して指定してもよい。
【0037】ウエハWはウエハホルダ(θテーブル)2
6上に真空吸着され、このウエハホルダ26がウエハス
テージWS上に固定されている。投影光学系PLの光軸
AXに平行にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面の直交座標
系をX軸及びY軸とする。この場合、ウエハステージW
Sは、投影光学系PLの最良結像面に対して任意方向に
ウエハWを傾斜させるレベリングステージ、投影光学系
PLの光軸方向(Z方向)にウエハWを微動させるZス
テージ、及びその光軸AXに垂直なXY平面内でステッ
プ・アンド・リピート方式で2次元的にウエハWの位置
決めを行うXYステージ等から構成されており、ウエハ
W上の1つのショット領域に対するレチクルRのパター
ンの転写露光が終了すると、ウエハWは次のショット位
置までステッピングされる。また、ウエハステージWS
上には、光電検出器よりなる照射量モニタ27が、その
受光面がウエハWの露光面とほぼ一致するように設けら
れている。
【0038】照射量モニタ27は、例えば投影光学系P
Lのイメージフィールド、又はレチクルパターンの投影
領域とほぼ同じ面積の受光面を備えた光電検出器であ
り、この照射量モニター27の光電変換信号を副制御系
24に供給する。この光電変換信号は、投影光学系PL
の結像特性の変化量を求めるための基礎データとなる。
さらに、図1中には投影光学系PLの最良結像面付近の
ウエハWの露光面に向けて、光軸AXに対して斜めにピ
ンホール、あるいはスリットパターン等の像を投影する
照射光学系28と、その投影された像のウエハWの表面
での反射光束をスリットを介して受光する受光光学系2
9とから成る斜入射方式の焦点位置検出系が設けられて
いる。この焦点位置検出系は、ウエハWの表面の最良結
像面に対するZ方向の位置(フォーカス位置)を検出
し、ウエハWの投影光学系PLに対する合焦状態を検出
するものであり、受光光学系29から副制御系24に対
してウエハWのフォーカス位置の最良結像面に対するず
れ量を示すフォーカス信号が供給されている。なお、本
実施例では最良結像面が零点基準となるように、即ちそ
の最良結像面でフォーカス信号が0になるように、予め
焦点位置検出系のキャリブレーションが行われているも
のとする。具体的に、例えば受光光学系29の内部に設
けられた不図示の平行平板ガラス(プレーンパラレル)
の角度を調整することにより、キャリブレーションが行
われる。
【0039】次に、本実施例には投影光学系PLにおけ
る球面収差の補正を行う機構も備えられている。図3
は、図1中の投影光学系PLの瞳面付近の構成を詳細に
示し、この図3において、第1投影光学系PL1の最も
瞳面FTPに近いレンズ系35が駆動装置36により光
軸AX方向に微動できるように支持されている。同様
に、第2投影光学系PL2の最も瞳面FTPに近いレン
ズ系37も、駆動装置38を介して光軸AX方向に微動
できるように支持されている。そして、図1の副制御系
24が制御装置32に必要な球面収差の補正量を指示す
ると、制御装置32が駆動装置36及び38を介して対
応するレンズ系35及び37の位置を微調整することに
より、球面収差の補正が行われる。この際、瞳面FTP
に近いレンズ系35及び37の位置を微調整することに
より、正確に球面収差を補正できる。
【0040】ところで、上述のように図1の投影露光装
置には、投影光学系PLの結像特性の補正量を決定し、
各補正機構を制御して結像特性を常に良好に保つための
副制御系24と、レチクルのパターンの種類、形成条
件、場合によってはフォトレジストの種類等により最適
な露光条件を選び各露光条件の変更機構を制御するため
の主制御系6とが設けられている。
【0041】図2は主制御系6の要部の機能ブロック図
であり、この図2に示すように、先ず照明条件・瞳フィ
ルタ設定部63が照明条件(露光条件)、及び瞳フィル
ターの設定を行う。その設定条件がパラメータ変更部6
2に供給され、パラメータ変更部62では、供給された
設定条件及びメモリ61から読み出した結像特性計算用
のパラメータより、その設定条件に対応して修正したパ
ラメータを求め、この修正後のパラメータを結像特性演
算部64に供給する。結像特性演算部64には、副制御
系24より投影光学系PLに蓄積されている照明光の熱
エネルギーの情報も供給され、その修正後のパラメータ
及び熱エネルギーに基づいて結像特性演算部64は、投
影光学系PLによる投影像の結像特性(倍率、ディスト
ーション、最良結像面の位置等)の変化量を算出する。
そして、この変化量が制御部65を介して副制御系24
に供給される。主制御系6中の制御部65からの結像特
性の変化量の情報に基づき、副制御系24は露光条件変
更に伴う結像特性の変化を補正する。更に、副制御系2
4は、大気圧、気温等の環境変化、及び投影光学系PL
による照明光ILの吸収によって生ずる結像特性の変化
をも補正する。そのため、主制御系6には投影光学系P
Lの周囲の大気圧及び温度等を計測するための環境セン
サ(不図示)からの計測データも供給されている。
【0042】次に、本実施例における投影光学系PLの
結像特性調整機構(結像状態調整手段)について説明す
る。図1に示すように、本実施例では副制御系24が駆
動素子を介してレチクルR、レンズエレメント16,2
0の各々を独立に駆動することにより、投影光学系PL
の結像特性を補正することが可能となっている。投影光
学系PLの結像特性としては、最良結像面の位置、投影
倍率、ディストーション、像面湾曲、球面収差、非点収
差等があり、これらの値を個々に補正することは可能で
あるが、本実施例では、説明を簡単にするため、特に両
側テレセントリックな投影光学系における最良結像面の
位置、投影倍増、ディストーション、及び像面湾曲の補
正を行う場合について説明する。また、本実施例ではレ
チクルRの移動により樽型、又は糸巻型のディストーシ
ョンを補正する。
【0043】さて、レチクルRに最も近い第1群のレン
ズエレメント16はレンズ枠17に固定され、第2群の
レンズエレメント20はレンズ枠19に固定されてい
る。レンズエレメント20より下部のレンズエレメント
23等は、第1投影光学系PL1の鏡筒部22に固定さ
れている。本実施例において投影光学系PLの光軸AX
とは、鏡筒部22に固定されているレンズエレメントの
光軸を指すものとする。
【0044】レンズ枠17は伸縮可能な複数(例えば3
つで、図中では2つの図示)の駆動素子18を介してレ
ンズ枠19に連結され、レンズ枠19は伸縮可能な複数
の駆動素子21を介して鏡筒部22に連結されている。
駆動素子14,18,21としては、例えば電歪素子
(ピエゾ素子等)、又は磁歪素子が用いられ、各駆動素
子に与える電圧、又は磁界に応じた駆動素子の変位量を
予め求めておく。ここでは図示していないが、駆動素子
のヒステリシス性を考慮し、容量型変位センサ、差動ト
ランス等の位置検出器を駆動素子に設け、これら位置検
出器により駆動素子に与える電圧又は磁界に対応した駆
動素子の位置をモニタして、高精度に駆動を行ってい
る。
【0045】ここで、レンズエレメント16及び20の
各々を光軸AX方向に平行移動した場合、その移動量に
対応した変化率で投影倍率M、像面湾曲C、及び最良結
像面の位置Fの各々が変化する。そして、レンズエレメ
ント16の駆動量をx1 、レンズエレメント20の駆動
量をx2 とすると、投影倍率M、像面湾曲C、及び最良
結像面の位置Fの変化量ΔM、ΔC、及びΔFの各々
は、次式で表される。
【0046】
【数1】ΔM=CM1・x1 +CM2・x2
【0047】
【数2】ΔC=CC1・x1 +CC2・x2
【0048】
【数3】ΔF=CF1・x1 +CF2・x2 なお、係数CM1、CM2、CC1、CC2、CF1、CF2は各変
位量のレンズエレメントの駆動量に対する変化率を表す
定数である。ところで、上述した如く焦点位置検出系2
8,29は投影光学系PLの最良結像面の位置を零点基
準として、その最良結像面に対するウエハ表面のずれ量
を検出するものである。従って、焦点位置検出系28,
29に対して電気的、又は光学的に適切なオフセット量
3 を与え、この焦点位置検出系28,29を用いてウ
エハ表面の位置決めを行うことによって、レンズエレメ
ント16,20の駆動に伴う焦点位置ずれを補正するこ
とが可能となる。このとき、上記(3)式は次式のよう
に表される。
【0049】
【数4】ΔF=CF1・x1 +CF2・x2 +x3 同様に、レチクルRを光軸AXの方向に平行移動した場
合、その移動量に対応した変化率でディストーション
D、及び最良結像面の位置Fの各々が変化する。レチク
ルRの駆動量をx4 とすると、ディストーションD、及
び最良結像面の位置Fの変化量ΔD、ΔFの各々は、次
式で表される。
【0050】
【数5】ΔD=CD4・x4
【0051】
【数6】 ΔF=CF1・x1 +CF2・x2 +x3 +CF4・x4 なお、係数CD4、CF4は各変化量のレチクルRの駆動量
に対する変化率を表す定数である。以上のことから、
(数1)、(数2)、(数5)、(数6)において駆動
量x 1 〜x4 を設定することによって、変化量ΔM、Δ
C、ΔD、ΔFを任意に補正できることが分かる。尚、
ここでは4種類の結像特性を同時に補正する場合につい
て述べたが、投影光学系PLの結像特性のうち照明光吸
収による結像特性の変化量が無視し得る程度のものであ
れば、上記補正を行う必要はない。一方、本実施例で述
べた4種類以外の結像特性(例えば球面収差)が大きく
変化する場合には、例えば図3に示した機構を用いてそ
の結像特性についての補正を行う必要がある。
【0052】また、上述の説明ではレチクルR及びレン
ズエレメント16,20は平行移動する場合が扱われて
いるが、実際には、レチクルRの周縁の3点又は4点の
駆動素子の伸縮量を調整することにより、レチクルRは
光軸AXに垂直な面に対して任意の方向に傾斜させるこ
とができる。同様に、レンズエレメント16,20につ
いても、光軸AXに垂直な面に対して任意の方向に傾斜
させることができる。これにより、他の結像特性をも補
正できる。
【0053】ここで、本実施例では副制御系24が、レ
チクルR、レンズエレメント16,20、及びレンズ系
35,37を移動できるが、特にレンズエレメント1
6,20は投影倍率、ディストーション、像面湾曲及び
非点収差等の各特性に与える影響が他のレンズエレメン
トに比べて大きく制御し易くなっている。同様に、レン
ズ系35,37は球面収差に与える影響が他のレンズエ
レメントに比べて大きくなっている。但し、移動可能な
レンズエレメントを3群以上とし、又は移動可能なレン
ズ系を3個以上としても良く、これらの場合には他の諸
収差の変動を抑えつつレンズエレメント又はレンズ系の
移動範囲を大きくでき、しかも種々の形状のディストー
ション(台形、菱形等のディストーション)、像面湾
曲、及び非点収差等に対応可能となる。上記構成の結像
特性調整機構を採用することによって、露光光吸収によ
る投影光学系PLの結像特性の変動に対しても十分対応
できる。
【0054】上述のように、本実施例では結像特性調整
機構として、レチクルR、レンズエレメント16,2
0、及びレンズ系35,37の移動により結像特性を補
正する例を示したが、本実施例で使用する調整機構は他
の如何なる方式であってもよく、例えば2つのレンズエ
レメントに挟まれた空間を密封し、この密封空間の気体
の圧力を調整する方式を採用しても構わない。
【0055】次に、図1において、副制御系24は、設
定装置34を介してディストーション補正板33Aの出
し入れ又は交換を行うが、これは上記の調整機構によっ
ては取りきれない高次のディストーションや非対称な収
差成分、又はランダムな収差成分の補正に用いる。この
ため、汎用性はなく通常の結像特性の調整機構としては
用いられず、初期の調整に用いられる。本実施例では、
瞳フィルター30Aの出し入れ又は交換と同期して、瞳
フィルターの使用により発生するディストーションをデ
ィストーション補正板33Aを用いて補正するようにし
た。当然、瞳フィルター30Aの出し入れで、最良結像
面の位置、及びディストーション(糸巻、樽型ディスト
ーション)も変化するので、これらは上述の結像特性の
調整機構で補正する必要がある。
【0056】次に、本実施例の主要動作の説明を行う。
投影光学系PLは本来高度に収差の補正が行われている
が、どうしても製造上取り切れない収差が残っているの
が普通である。これは、例えば図6(a)に示す様な投
影光学系PLの瞳面を照明光IL1が通過する位置に対
して最良結像面の位置が異なる収差(球面収差)、ある
いは図4(b)に示す様な、投影光学系PLの瞳面を照
明光IL2が通過する位置に対して露光される位置、つ
まりディストーションが異なる収差(コマ収差、球面収
差)がある。このため、本実施例の様に、投影光学系P
Lの瞳面に瞳フィルター30Aを挿入した場合、最良結
像面の位置、及びディストーションに変化が生じる。投
影光学系の瞳面での露光光の強度分布は照明系の開口絞
り7〜10によっても変化し、更に、瞳面の開口絞り2
5A、及びレチクルRの種類によっても変化する。
【0057】そこで本実施例では、これらの状態を図2
の照明条件・瞳フィルタ設定部63からパラメータ変更
部62に伝え、パラメータ変更部62は、メモリ62か
ら読み出したパラメータを修正し、修正後のパラメータ
を結像特性演算部64に供給する。そして、結像特性演
算部64で算出された結像特性の変化を副制御系24が
補正する。照明条件、瞳フィルター、開口絞り25Aの
状態、及びレチクルRの種類と結像特性との関係は、予
め実験又はシミュレーションで求めておき、テーブル又
は数式等の形で主制御系6の内部のメモリ61に記憶し
ておく。
【0058】上記の説明は、投影光学系PLが静的な状
態であったが、実際は大気圧の変化、温度の変化及び投
影光学系PLによる照明光ILの吸収によって発生する
変化を受けている。主制御系6のメモリ61にはこれら
についても予め変化に対するパラメータが記憶され、結
像特性演算部64では、不図示の環境センサからの大気
圧、温度情報等とそのパラメータとを用いて、結像特性
の変化量を算出し、算出された変化量を制御部65を介
して副制御系24に供給する。これに応じて副制御系2
4が、その結像特性の変化を相殺するような補正を行
う。照明条件、瞳フィルター、瞳面の開口絞り25A等
の条件に応じてもそれらパラメータを変更する必要があ
り、本実施例では、パラメータ変更部62が対応するパ
ラメータの変更を行う。
【0059】このうち照明光吸収による結像特性の変化
について説明を行う。ここでは、変化する結像特性とし
て、最良結像面の位置の変化を取り上げるが、倍率、デ
ィストーション等も全く同様である。例えば、図7
(a)は瞳フィルター30Aが、投影光学系PL内に挿
入されていない状態の最良結像面の位置の変化特性を示
している。時間tがt1 の時点より露光動作を行うと、
投影光学系PLは次第に照明光ILを吸収するため、最
良結像面の位置の初期位置に対するずれ量ΔFが、曲線
43で示すように徐々に大きくなる。実際はステップ・
アンド・リピート方式による駆動動作、及びウエハWの
交換動作等で、図7(a)の様に滑らかな曲線43には
ならないが、大局的にはほぼ正しい。その後、所定の露
光期間TEXP が終了して露光を停止すると、最良結像面
の位置のずれ量ΔFは徐々に0に戻る。
【0060】即ち、露光時のずれ量ΔFは、所定の時定
数TP1、及び係数aP1を用いて次のように近似的に表す
ことができる。
【0061】
【数7】ΔF=aP1(1−exp(−t/TP1)) これに対して、図7(b)は瞳フィルター30Aが挿入
されている場合の最良結像面の位置のずれ量ΔFの変化
を示している。この場合、時間tがt2 の時点より露光
動作を行うと、ずれ量ΔFは曲線45で示すように図7
(a)と同様に変化するが、特性は若干異なっている。
また、ずれ量ΔFの原点(照明光吸収の影響を受けてい
ないときのずれ量)が異なっているが、これは前記の投
影光学系PLの瞳面での照明光分布が異なることによる
ものである。照明光吸収の変化特性は、同一の照明光の
エネルギー(図1の照射量モニタ27で測定される)E
に対するずれ量ΔFの大きさ、ΔF/E、及び図4
(a)及び(b)の曲線の立ち上がり特性で表せる。こ
の2種類の特性を予め実験等で求めてパラメータとして
メモリ61内に記憶しておき、条件が変わった時にパラ
メータ変更部62がパラメータの変更を行えばよい。
【0062】具体的に、それらのパラメータは例えば
(数7)における時定数TP1、及び係数aP1である。従
って、瞳フィルター30Aを使用した場合には、それら
時定数TP1、及び係数aP1をそれぞれ別の時定数TP2
及び係数aP2として、(数7)を適用すればよい。図2
のメモリ61には、パラメータとしてそれら時定数
P1、及び係数aP1等が格納されている。
【0063】次に、照明光を吸収することにより、前記
補正可能な収差以外の収差も悪化していくため、副制御
系24による結像特性の補正を行っていても、ある時点
で結像特性が悪化してそのままでは露光を行えない限界
(リミット)があるため、従来の露光装置では所定のエ
ネルギー・リミットを設け、投影光学系PLがそのエネ
ルギー・リミット以上の照明光を吸収しない様な機能を
持つものもあった。補正可能な収差以外の収差(本実施
例では、例えば非点収差、球面収差等)も瞳フィルター
30Aを初めとする各種条件によって異なるため、その
エネルギー・リミットも他のパラメータと同様に予め実
験、シミュレーション等で求めておき、条件に応じて書
き換えて使用すれば、より精度の良い結像特性下での露
光を行うことができる。
【0064】この様子を図7(a)、及び(b)中の点
線の曲線44及び46で示す。図7(a)及び(b)に
おいて、上記エネルギー・リミットにおける最良結像面
のずれ量ΔFをそれぞれLa及びLbとする。図7の曲
線は最良結像面の位置変化を表すが、他の収差も同様の
変化特性を示すと仮定した場合、最良結像面の位置の変
化量に換算して限界値をもてば、改めて他の収差の変化
特性の計算をしなくてすむ。もちろん、他の収差の変化
特性を改めて別に計算してもよい。実線の曲線43で
は、常にずれ量のリミットLa以下のために問題ない
が、入射する照明光の光量が多い場合(例えばレチクル
Rの透過率が高い場合)、点線の曲線44の様にずれ量
のリミットLaまでずれ量ΔFが変化する。このとき露
光装置は、曲線44の後半のように露光動作を一旦停止
して、しばらく経ってから再び露光を行うという動作を
繰り返し、ずれ量のリミットLaを越えないようにす
る。このリミットLaに対し、図7(b)では、別のリ
ミットLbを用いて露光動作を行えば、それぞれのケー
スで結像特性が悪化しない範囲で露光が行え、かつ必要
以上に低いリミットにより露光装置のスループット(生
産性)を落とさずに済むという利点がある。
【0065】さて、従来は、図7(a)及び(b)に示
すように、瞳フィルターの有無の切り換え又は交換(他
の条件を変えない時も同じ)は、一旦露光を停止して、
照明光の吸収の影響が無視できるまで時間が経過してか
ら行われていた。これに対して、本実施例では、照明光
吸収の影響が十分に残っている状態で条件を切り換え
る。この時は、照明光吸収による結像特性の計算にとっ
て不都合なことが起こる。つまり、既に説明したよう
に、変更前の条件により発生した熱分布の影響による
不都合、及び変更前及び変更後の熱分布が重なり合う
ことによる不都合が生ずる。
【0066】この場合の制御方法では、図8に示すよう
に、瞳フィルター無しの状態が時点t3 で、瞳フィルタ
ー有りの状態に連続的に変わっている。この場合、先ず
瞳フィルター30Aを挿入した時点t3 で、最良結像面
の位置のずれ量ΔFは、不連続になる。そのずれ量は照
明光の吸収がない時の変化量dFに、照明光吸収により
投影光学系PLの収差状態が吸収がない時に比べて変化
したことによる変化量dF2 を加算したものである。こ
れがの不都合である。更に、図8中の時点t 3 からの
期間Tm では、変更前の条件による熱分布の減衰と変更
後の条件による熱分布の増加の効果とが重なり合ってい
る。この効果は、単純な加算とはならず簡単に計算でき
ない。これがの不都合である。
【0067】以上の不都合を避ける第1の手法は、上記
不都合は図7(a)及び(b)の様に条件変更前の影響
がなくなっていれば発生しないことに鑑みたものであ
る。即ち、この手法では、瞳フィルター30Aが無い状
態で吸収された照明光による熱エネルギーが減衰するま
で、瞳フィルター30Aを挿入した状態での露光動作を
停止するものである。しかし、露光の停止時間が長くな
るとスループットが悪化することから、実験等により不
都合が精度上無視し得るところまで露光動作を停止する
ようにする。
【0068】これを図9を参照して説明する。最良結像
面のずれ量ΔFの精度上無視し得る限界をリミットLa
2 とし、露光終了後、ずれ量ΔFがリミットLa2 以下
となる期間TL だけ露光動作を停止する。リミットLa
2 は一定値でもよいが、次に露光を行う条件により変化
させてもよい。これにより、次に露光を行う条件毎にリ
ミットLa2 の値を設定して、より細い制御を行うこと
も可能で、この場合スループットの劣化を最小限にでき
る。但し、期間TL の間、比較的精度が重要でない露光
動作以外の動作(例えばアライメント動作)等を行うこ
とは可能である。
【0069】第2の手法は、図8の最良結像面の位置ず
れのオフセットdF2 を実験、又はシミュレーション等
により求めて補正を行う方法である。これによりの不
都合はなくなる。一方、の不都合は依然存在するが、
こちらは無視し得るほど小さいとして、この場合は無視
する。なお、実際の特性の変化は図8の例ほど大きくな
いので、単純な和としてもそれほど大きな誤差とはなら
ない。
【0070】また、オフセットdF2 の量は時点t3
前後の条件間で異なるため、必要となる組み合わせで実
験を行う必要がある。また、オフセットdF2 の値は、
どの程度照明光吸収があるかにより異なるため、照明光
吸収量のパラメータとなる。これを表す単純な方法の例
として、その時点t3 での最良結像面の位置ずれ量ΔF
の値ΔFa を使い、2つの量の比(dF2 /ΔFa)を
係数として記憶しておく方法も使用できる。つまり、前
後で条件が変わるときの時点t3 での、最良結像面の位
置のずれ量ΔFaを基にオフセットdF2 を求め、この
オフセットを用いて補正を続けるものである。この方法
により、第1の手法のようにスループットを悪化させる
ことなく連続して露光が行え、且つ、条件切り換え時の
不都合がなくなるという利点がある。
【0071】上述の例は、主制御系6内でパラメータを
予め記憶しておき、条件に応じてパラメータを切り換え
て対応するという方法であったが、この方法では図1の
投影露光装置の様に、条件の組み合わせが多くなると煩
雑になり、装置の調整に時間がかかるという不都合があ
る。これを解決する方法として、例えば最良結像面の位
置、ディストーション等を空間像で簡便に計測し、補正
に使用する方法が考えられる。これは図1には示してい
ないが、例えばウエハステージWS上に光電センサ(C
CD、スリット状開口を有する受光素子等)を設けてお
き、この光電センサによりレチクルの基準パターンを受
光し、その受光位置よりディストーション、倍率を求
め、そのコントラストより最良結像面の位置を検出する
方法がすでに種々知られている。この方法を用いて、条
件変更後しばらくは時間的に頻繁に補正を行い、その補
正値をデータ処理することにより、新たな条件での主制
御系5でのパラメータを求め、パラメータが求められた
後は計測をやめ、新たなパラメータに従って補正を行っ
てもよい。
【0072】また、1度パラメータを求めた後はそのパ
ラメータを記憶しておき、次に同一条件の露光を行うと
きは、記憶したものを使用すれば、特に繰り返して同じ
条件で露光を行うときにパラメータを求めるための計測
を省略できる。この方法によれば、空間像計測でスルー
プットが落ちるのは最初だけで、後は通常通りのスルー
プットで補正が可能で、かつ、予め全ての条件でのパラ
メータを求めておかなくてもよいという利点がある。
【0073】さらに、別の方法としては、それぞれの条
件に対応してパラメータを持つのではなく、投影光学系
の瞳面での強度分布に応じてパラメータを持つ方法も考
えられる。具体的には代表的な瞳フィルターの瞳面での
形に応じてパラメータを持ち、その中間的な状態のパラ
メータは補間計算で求めて使うというものである。この
方法によっても必ずしも全ての条件でのパラメータを持
つことなく、条件が与えられた時、その条件での瞳面で
の照明光分布を計算により求めるか、実測するかして、
予め記憶しておいた強度分布のパターンと比較すること
により、パラメータが求められる。記憶していた強度分
布のパターンと、実際の強度分布とは一致しないかもし
れないが、前記のような補間計算、あるいはファジィ理
論による推定等で求めてやればよい。瞳面の光強度分布
を求める方法としては、例えば瞳面に光電センサを出し
入れする方法、あるいはウエハステージ上の照射量モニ
タ27上で、開口絞り25Aの開口径を連続的に変化さ
せて、照射量モニタ27の出力を検出する方法がある。
この方法によっても各条件毎にパラメータを予め求めて
おくという手間が省けるという利点がある。
【0074】なお、本発明は上述実施例に限定されず、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得
る。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、光学特性可変手段によ
り投影光学系の瞳面付近に瞳フィルターを出し入れする
か、又は瞳フィルターを交換したような場合には、それ
による結像状態の変化が、結像状態補正手段により補正
されるため、常に結像特性を所望の状態に近い状態に維
持して感光基板に対するパターンの露光を行うことがで
きる利点がある。
【0076】また、結像特性補正手段が、光学特性可変
手段により変化させられた光学特性に応じて所定の結像
特性の変化量を算出するためのパラメータを変更するパ
ラメータ切り換え手段と、このパラメータ切り換え手段
により切り換えられたパラメータを用いてその所定の結
像特性の変化量を求める結像特性演算手段と、この結像
特性演算手段により求められた結像特性の変化量に基づ
いてその結像状態調整手段を介してその所定の結像特性
の変化を補正する制御手段と、を有する場合には、パラ
メータを切り換えるだけで容易且つ高速に結像特性を補
正できる。
【0077】また、照明手段から照射される照明光によ
る投影光学系内での蓄積エネルギーを求める蓄積エネル
ギー計測手段を設け、結像特性演算手段が、その蓄積エ
ネルギー計測手段により求められた蓄積エネルギー、及
び切り換えられたパラメータに基づいてその所定の結像
特性の変化を補正する場合には、照明光の蓄積エネルギ
ーの影響を考慮してより正確に結像特性を補正できる。
【0078】更に、照明手段から照射される照明光によ
る前記投影光学系内での蓄積エネルギーを求める蓄積エ
ネルギー計測手段と、光学特性可変手段により対応する
光学特性を変化せしめたときから、その蓄積エネルギー
計測手段により求められた蓄積エネルギーが熱拡散によ
り所定の許容量以下になるまで、マスクのパターンの露
光を停止する露光判定手段と、を設けた場合には、スル
ープットが若干低下するが、複雑な計算を行うことなく
結像特性が悪化したまま露光を行うことが防止できる。
【0079】次に、光学特性可変手段により対応する光
学特性を変化させた場合に生ずる、投影光学系による感
光基板上での投影像のディストーションを補正するため
のディストーション補正板をマスクと感光基板との間に
配した場合には、複雑なディストーションであっても正
確に補正できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による投影露光装置を示す一
部を切り欠いた概略構成図である。
【図2】図1中の主制御系6の構成を示す機能ブロック
図である。
【図3】図1の投影光学系PLの球面収差の補正機構を
示す一部を切り欠いた構成図である。
【図4】図1中の瞳フィルターの構成例を示す拡大平面
図である。
【図5】図1中のターレット板4上に配置された開口絞
りの例を示す拡大平面図である。
【図6】投影光学系の瞳面での照明光の強度分布により
結像特性が変化することの説明図である。
【図7】瞳フィルターが無い露光状態から、露光停止状
態を経て瞳フィルターが有る露光状態に切り換えた場合
の、最良結像面の位置ずれ量の変化を示す図である。
【図8】瞳フィルターの有無を、露光停止状態を経るこ
となく切り換えた直後の最良結像面の位置ずれ量の変化
を示す図である。
【図9】瞳フィルターの有無を切り換える際に、露光停
止状態を設けることによる効果の説明図である。
【符号の説明】
R レチクル PL 投影光学系 W ウエハ WS ウエハステージ 4 ターレット板 6 主制御系 14,18,21 駆動素子 24 副制御系 25A 開口絞り 28 投射光学系 29 受光光学系 30A,30B 瞳フィルター 31 設定装置 33A ディストーション補正板 62 パラメータ変更部 64 結像特性演算部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 515 D 526 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写用のパターンが形成されたマスクを
    照明する照明手段と、該照明手段による照明光のもとで
    前記マスクのパターンの像を感光基板上に所定の結像特
    性で投影する投影光学系と、を有する投影露光装置にお
    いて、 前記投影光学系内の瞳面、又はその近傍の面上で、偏光
    特性分布、透過率分布及び位相分布よりなる光学特性群
    の内の少なくとも1つの光学特性を変化させる光学特性
    可変手段と、 前記投影光学系による前記感光基板上での投影像の結像
    状態を調整する結像状態調整手段と、 前記光学特性可変手段により対応する光学特性を変化さ
    せた場合に生ずる前記投影光学系による前記感光基板上
    での投影像の所定の結像特性の変化を、前記結像状態調
    整手段を介して補正する結像特性補正手段と、を備えた
    ことを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記結像特性補正手段は、前記光学特性
    可変手段により変化させられた光学特性に応じて前記所
    定の結像特性の変化量を算出するためのパラメータを変
    更するパラメータ切り換え手段と、 該パラメータ切り換え手段により切り換えられたパラメ
    ータを用いて前記所定の結像特性の変化量を求める結像
    特性演算手段と、 該結像特性演算手段により求められた結像特性の変化量
    に基づいて前記結像状態調整手段を介して前記所定の結
    像特性の変化を補正する制御手段と、を有することを特
    徴とする請求項1記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記照明手段から照射される照明光によ
    る前記投影光学系内での蓄積エネルギーを求める蓄積エ
    ネルギー計測手段を設け、 前記結像特性演算手段は、前記蓄積エネルギー計測手段
    により求められた蓄積エネルギー、及び切り換えられた
    パラメータに基づいて前記所定の結像特性の変化を補正
    することを特徴とする請求項2記載の投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記照明手段から照射される照明光によ
    る前記投影光学系内での蓄積エネルギーを求める蓄積エ
    ネルギー計測手段と、 前記光学特性可変手段により対応する光学特性を変化せ
    しめたときから、前記蓄積エネルギー計測手段により求
    められた蓄積エネルギーが熱拡散により所定の許容量以
    下になるまで、前記マスクのパターンの露光を停止する
    露光判定手段と、を設けたことを特徴とする請求項1記
    載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記光学特性可変手段により対応する光
    学特性を変化させた場合に生ずる、前記投影光学系によ
    る前記感光基板上での投影像のディストーションを補正
    するためのディストーション補正板を前記マスクと前記
    感光基板との間に挿入することを特徴とする請求項1〜
    4の何れか一項記載の投影露光装置。
JP6058932A 1993-07-15 1994-03-29 投影露光装置 Withdrawn JPH07273005A (ja)

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