JPH0727227B2 - 電子写真感光体及び画像形成方法 - Google Patents

電子写真感光体及び画像形成方法

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JPH0727227B2
JPH0727227B2 JP24973688A JP24973688A JPH0727227B2 JP H0727227 B2 JPH0727227 B2 JP H0727227B2 JP 24973688 A JP24973688 A JP 24973688A JP 24973688 A JP24973688 A JP 24973688A JP H0727227 B2 JPH0727227 B2 JP H0727227B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子写真感光体及びそれを用いた画像形成方
法に関し、特に、導電性支持体上に電荷発生層、電荷輸
送層を順次積層してなる電子写真感光体に関する。
従来の技術 従来、電子写真感光体としては、セレン、セレン合金、
酸化亜鉛、硫化カドミウム等の無機光導電性材料を用い
たものが主に用いられてきた。しかしながら、無機光導
電性材料を用いた電子写真感光体は、製造性、コスト、
可撓性等の点で問題があった。
近年、無機光導電性材料の欠点を解決するために、有機
光導電性材料を用いた電子写真感光体の研究が盛んに進
められ、ポリビニルカルバゾール及び2,4,7−トリニト
ロフルオレノンからなる電荷移動錯体を用いた電子写真
感光体、ピリリウム塩とアルキリデンジアリーレンとの
共晶錯体を用いた電子写真感光体などが知られている。
又、最近、光を吸収して電荷を発生する機能と、発生し
た電荷を輸送する機能とを各々別個の材料に機能分担さ
せた電子写真感光体が提案され、例えば、ビスアゾ顔料
/ピラゾリン誘導体を含有する積層型のもの等が提案さ
れている。(例えば、特開昭58-16247号公報参照) 更に近年、電荷輸送層中に、電子供与性電荷移動物質と
共に、シアノビニル化合物を含有させて、残留電位の増
加を防止することも提案されている。(特開昭58-7643
号公報) 発明が解決しようとする課題 しかしながら、これ等有機光導電性材料を用いた電子写
真感光体は、光感度が低く、感光体としては、未だ十分
なものではなかった。又、電荷発生層と電荷輸送層とに
機能分離された積層型の電子写真感光体も、実用上充分
満足のいくものが得られていない。
即ち、従来提案されているような、支持体上に電荷発生
層と電荷輸送層とを順次積層してなる積層型電子写真感
光体においても、光感度が未だ充分ではなく、光感度及
び帯電電位が環境変動に伴って大きく変化してしまった
り、露光部及び非露光部の電位サイクル変動が大きいと
いう問題があった。
この様な問題は、感光体上の非露光部をトナーで現像し
た後、トナー像を紙のような転写材に転写する通常のプ
ロセスにおいても見られるが、特に感光体を一様に負に
帯電して静電潜像を形成し、現像によってトナー像を形
成し、転写に際して、正電荷を付与する工程を含む画像
形成方法において顕著にみられる。即ち、上記感光体の
露光部及び非露光部の電位が、大巾にサイクル変動を起
すために、初期画像と多数枚複写後の画像とでは、転写
画像の濃度が著しく異なってしまったり、転写画像にカ
ブリが生じてしまったり、又、多数枚複写後に転写用紙
のサイズを変更して、大きなサイズにした場合には、転
写用紙上で転写用紙の幅差に相当する部分の転写濃度が
高くなったり、カブリが生じたりするといった欠点がみ
られた。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであ
って、従来の技術における上記のような問題点を解決す
ることを目的とする。
即ち、本発明の目的は、帯電性がよく、光感度が高く、
光感度及び帯電電位が環境変化に対して安定であり、露
光部及び非露光部の電位が多数枚複写時においても安定
な電子写真感光体を提供することにある。
本発明の他の目的は、感光体を一様に負に帯電し、静電
潜像を形成した後、静電潜像の低電位部に負に帯電した
トナーを付着させてトナー像を形成し、一定の極性の電
荷を付与することにより転写を行う工程を含む画像形成
方法に使用するのに適した電子写真感光体を提供するこ
とにある。
本発明の更に他の目的は、感光体を一様に負に帯電し、
静電潜像を形成した後、静電潜像の低電位部に負に帯電
したトナーを付着させてトナー像を形成し、一定の極性
の電荷を付与することにより転写を行う工程を含む電子
写真プロセスに適用した場合、露光部及び非露光部の電
位が大巾にサイクル変動を起すことなく、均一な画像濃
度の画像を得ることができる電子写真画像形成方法を提
供することにある。
課題を解決するための手段及び作用 本発明の上記目的は、支持体上に電荷発生層と電荷輸送
層を順次積層してなる電子写真感光体において、該電荷
発生層が結着樹脂中に正孔輸送性の電荷発生顔料と、下
記一般式(I)で表わされるケトン化合物とを含有させ
たものを用いることによって達成される。
即ち本発明の電子写真感光体は、支持体上に電荷発生層
と電荷輸送層を順次積層してなる電子写真感光体におい
て、該電荷発生層が結着樹脂中に正孔輸送性の電荷発生
顔料と、下記一般式(I)で表わされるケトン化合物と
を含有することを特徴とする。
(式中、R1〜R4は、それぞれ水素原子、アルキル基、ハ
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ベンジル基、置換又
は非置換アリール基、アルコキシカルボニル基、アシル
基、アリール置換ボロニル基、アラルキル基、置換アミ
ノ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アリー
ルオキシカルボニル基、又はアラルキルオキシカルボニ
ル基を示し、また、R1とR2又はR3とR4が、結合して芳香
族環又は複素環を形成してもよい) 以下本発明の電子写真感光体について説明する。
第1図ないし第4図は、本発明の電子写真感光体の積層
構造を示す模式的断面図である。第1図においては、導
電性支持体3上に、電荷発生層1及び電荷輸送層2が順
次設けられている。第2図においては、導電性支持体3
と電荷発生層1の間に下引層4が設けられている。第3
図においては、電荷輸送層2の表面に保護層5が設けら
れており、第4図においては、導電性支持体3と電荷発
生層1の間に下引層4が設けられ、電荷輸送層2の表面
に保護層5が設けられている。
次に、本発明の電子写真感光体を構成する各層について
説明する。
導電性支持体としては、アルミニウム、銅、鉄、亜鉛、
ニッケル等の金属のドラム、及びシート、紙、プラスチ
ック又はガラス上にアルミニウム、銅、金、銀、白金、
パラジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレス
鋼、銅−インジウム等の金属を蒸着するか、酸化インジ
ウム、酸化錫等の導電性金属化合物を蒸着するか、金属
箔をラミネートするか、またはカーボンブラック、酸化
インジウム、酸化錫−酸化アンチモン粉、金属粉等を結
着樹脂に分散し、塗布することによって導電処理したド
ラム状、シート状、プレート状のものなどの公知の材料
を用いることができる。
更に必要に応じて、導電性支持体の表面は、画質に影響
のない範囲で各種の処理を行うことができる。例えば、
表面の酸化処理や薬品処理及び着色処理、或いはレーザ
ー光などのコヒーレント光を画像露光に用いた場合に生
じる干渉縞の防止を目的として、導電性支持体表面に、
光吸収層を設けるか、光散乱処理を施してもよい。光散
乱処理の方法としては、サンドブラスト法、液体ホーニ
ング法、砥石研磨法、バフ研磨法、ベルトサンダー法、
ブラシ研磨法、スチールウール法、酸エッチング法、ア
ルカリエッチング法、電気化学エッチング法等が使用で
きる。
又、導電性支持体と電荷発生層の間に更に下引層を設け
てもよい。この下引層は、積層構造からなる感光層の帯
電時において、導電性支持体から感光層への電荷の注入
を阻止すると共に、感光層を導電性支持体に対して、一
体的に接着保持させる接着層としての作用、或いは、場
合によっては、導電性支持体の光の反射防止作用などを
示す。
この下引層に用いる結着樹脂は、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド
樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹
脂、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド樹
脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコー
ル、水溶性ポリエステル、ニトロセルロース、カゼイ
ン、ゼラチンなどの公知の樹脂を用いることができる。
又、下引層の厚みは、0.01〜10μm、好ましくは0.05〜
3μmが適当である。更に下引層を設ける際に用いる塗
布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバ
ーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コー
ティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコー
ティング法、カーテンコーティング法などの通常の方法
を用いることができる。
本発明において、導電性支持体上の感光層を構成する電
荷発生層は、正孔輸送性の電荷発生顔料と、上記一般式
(I)で示されるケトン化合物及び結着樹脂を含有す
る。
ケトン化合物と共に用いられる電荷発生顔料は、それ自
身が正孔輸送性を有することが必要である。電荷発生顔
料が正孔輸送性であるか否かを判定するには、その顔料
を蒸着又は高濃度で樹脂に分散して基体に塗布し、重層
を作成し、それを正又は負に帯電させて光減衰を測定す
る判定方法を用いればよい。本発明において、「正孔輸
送性の電荷発生顔料」とは、上記の判定方法において、
負帯電時の光減衰に比べて、正帯電時の光減衰の大きい
ものをいう。
本発明において、正孔輸送性の電荷発生顔料としては、
スクエアリリウム系顔料、フタロシアニン系顔料、ペリ
レン系顔料等をあげることができる。
スクエアリリウム系顔料としては、下記一般式(II)で
示されるものをあげることができる。
{式中、A及びBは、それぞれ下記式 [式中、R5及びR6は、それぞれ水素原子、水酸基、フッ
素原子、アルキル基、-NR13R14(ここでR13及びR14、そ
れぞれ水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルキルカルボニル基又はアリールカルボニル基を
示す)、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示し、R7
は、-NR15R16(ここでR15及びR16は、それぞれアルキル
基、アリール基又はアラルキル基を示す)を示し、R8
いしR11は、それぞれ水素原子、アルキル基、アリール
基、-CONHR17(ここで、R17はアルキル基、アリール基
又はアラルキル基を示す)、ハロゲン原子、アルコキシ
基又はアリールオキシ基を示し、R12はアルキル基、ア
リール基又はアラルキル基を示し、Zは>CR18R19、-S-、
-CR18=CR19-(ここで、R18及びR19は、それぞれ水素原
子、アルキル基、アリール基又はアルアルキル基を示
す)を示す]から選ばれた置換基を示す} 具体的には、例えば、次のものを例示することができ
る。
フタロシアニン系顔料としては、下記一般式(III)で
示されるものをあげることができる。
(式中、R20は水素原子、アルキル基、アリール基、ア
ルアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ
基を示し、Mは、2個の水素原子、又はCu、Ni、Co、F
e、Mn、Cr、Ti、Ru、Pd、In、Sn、Sb、Zn、Mg、Ga、G
e、As、Si、Hg、Ti、V、U、及びPdから選ばれた金属
原子を示し、C及びDはそれぞれハロゲン原子または酸
素原子を示し、x及びyは、それぞれ0又は1を示す。
ただし、Mが2価の金属原子の場合には、x及びyは共
に0を示し、Mが3価の金属原子の場合は、xは1、y
は0を示し、Mが4価の金属原子の場合は、x及びyは
共に1を示し、MがVの場合は、Cは酸素原子で、xは
1、yは0を示し、MがUの場合は、C及びDは酸素原
子で、x及びyは共に1を示す) 具体的には、例えば、無金属フタロシアニン、銅フタロ
シアニン、バナジルフタロシアニン、チタニルフタロシ
アニン、アルミニウムフタロシアニン、ガリウムフタロ
シアニン、インジウムフタロシアニン、タリウムフタロ
シアニン、ケイ素フタロシアニン、ゲルマニウムフタロ
シアニン、錫フタロシアニン、鉛フタロシアニン、及び
上記フタロシアニン類のハロゲン化物等をあげることが
できる。
又、ペリレン系顔料としては、例えば、下記一般式(I
V)で示される化合物をあげることができる。
(式中、R21は、置換されていてもよいアルキル基、ア
リール基又はアラルキル基を示す) 具体的には、例えば次のものを例示することができる。
一方、上記一般式(I)で示されるケトン化合物の具体
例としては、例えば、次のものを例示することができ
る。
上記のケトン化合物は公知の種々の製造方法によって合
成することができる。以下にその一例を示す。
例示化合物(I-11)の合成例 300mlの三つ口フラスコに、4−ニトロベンゾイルクロ
ライド25.0g(135m mol)、塩化アルミニウム18.0g(13
5m mol)、塩化メチレン10mlを入れ、氷冷下(4〜5
℃)窒素雰囲気で1時間攪拌し、得られた懸濁液に、ビ
フェニル5.2g(33.8m mol)、塩化メチレン20mlの溶液
をゆっくりと滴下し(約80分)、更に5時間攪拌した
後、氷浴を取り除き、15時間室温で攪拌した。反応後、
約100gの氷に反応液をあけ、更に20%水酸化ナトリウム
水溶液を水酸化アルミニウムが溶けるまで加え、有機層
を分離した後、水層を塩化メチレンで抽出した。有機層
を全て合わせ、希塩酸、次いで水で洗浄した後、Na2SO4
で乾燥し、溶媒を減圧留去し、残渣をエタノール−塩化
メチレンで結晶化し、例示化合物(I-11)7.48g(73.0
%)を、淡黄色針状晶として得た。融点166〜167℃。そ
の赤外吸収スペクトルを第5図に示す。
上記の正孔輸送性の電荷発生顔料と上記のケトン化合物
の為の結着樹脂としては、ポリスチレン、シリコーン樹
脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、ポリエステル、ビニル系樹脂、セルロース類、ア
ルキッド樹脂など、従来公知のものならば、どの様なも
のでも使用することができる。
本発明における電荷発生層において、上記ケトン化合物
は、正孔輸送性の電荷発生顔料に対して、0.01〜2当
量、好ましくは0.1〜1当量の範囲で含有させる。ケト
ン化合物の量が0.01当量よりも少ないと、前述の光感度
の増加、露光部/非露光部の電位の環境変動及び繰返し
変動の低減に対する効果が少なくなり、2当量よりも高
くなると、暗減衰が大巾に増大し、帯電電位が低下し、
非露光部にトナーを形成する電子写真プロセスでは、背
景部がかぶりやすくなるので、上記の範囲が好ましい。
又、正孔輸送性の電荷発生顔料は、結着樹脂1重量部に
対して0.1〜10重量部の範囲で配合するのが好ましい。
上記の正孔輸送性の電荷発生顔料と上記のケトン化合物
を電荷発生層中に含有させる方法としては、種々の方法
が採用できる。例えば、次のようにして含有させること
ができる。正孔輸送性の電荷発生顔料とケトン化合物
とを共に結着樹脂の溶剤溶液中に加え、分散させる。分
散方法としては、ボールミル分散法、アトライター分散
法、サンドミル分散法、超音波分散法等の通常採用され
る方法が使用できる。まず正孔輸送性の電荷発生顔料
を結着樹脂の溶剤溶液中に分散させ、得られた分散液中
にケトン化合物を添加する。正孔輸送性の電荷発生顔
料を、予めケトン化合物の溶液で処理して吸着させ、次
いで結着樹脂の溶剤溶液中に分散させる。正孔輸送性
の電荷発生顔料を結着樹脂の溶剤溶液に分散させ、塗布
によって皮膜を形成した後、皮膜をケトン化合物の溶液
で処理し、含浸させる。
更に、この分散の際、電荷発生顔料の粒子を平均粒径3
μm以下、好ましくは0.5μm以下の粒子サイズにする
ことが有効である。
又、分散に際して使用する溶剤としては、メタノール、
エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、ベン
ジルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、酢酸メチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メ
チレンクロライド、クロロホルム等の通常の有機溶剤を
単独又は2種以上混合して用いることができる。
電荷発生層を設ける際に用いる塗布方法としては、ブレ
ードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ス
プレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコ
ーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテン
コーティング法などの通常の方法を用いることができ
る。
電荷発生層の膜厚は、一般に0.05〜5μm、好ましくは
0.1〜2.0μmの範囲に設定される。
本発明の電子写真感光体における電荷輸送層は、電荷輸
送材料を適当な結着樹脂中に含有させて形成される。電
荷輸送材料としては、2,5−ビス(p−ジエチルアミノ
フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジア
ゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1
−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノス
チリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾ
リン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、ジベ
ンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N′
−ビス−(3−メチルフェニル)−[1,1′−ビフェニ
ル]−4,4′−ジアミン等の芳香族第3級ジアミノ化合
物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ
−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等
の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベン
ズアルデヒド−1,1′−ジフェニルヒドラゾン等のヒド
ラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリルキナゾリン
等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p
−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘
導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニ
ルアニリン等のα−スチルベン誘導体、「ジャーナル・
オブ・イメージング・サイエンス」(Journal of Imagi
ng Science)29:7〜10(1985)に記載されているエナミ
ン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘
導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体、
ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘
導体、更にはピレン、ボリビニルピレン、ポリビニルア
ントラセン、ポリビニルアクリジン、ポリ−9−ビフェ
ニルアントラセン、ピレン−ホルムアルデヒド樹脂、エ
チルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹脂などの公知の
電荷輸送材料を用いることができるが、これらに限定さ
れるものではない。又、これらの電荷輸送材料は単独或
いは2種類以上混合して用いることができる。
更に結着樹脂としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂、ア
クリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポ
リスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、スチレン
−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニト
リル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化
ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコ
ン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホル
ムアルデヒド樹脂、スチレンアルキッド樹脂、ポリ−N
−ビニルカルバゾール等の公知の樹脂を用いることがで
きるが、これらに限定されるものではない。又、これら
の結着樹脂は単独或いは2種類以上混合して用いること
ができる。
電荷輸送材料と結着樹脂との配合比は、10:1〜1:5(重
量比)が好ましい。本発明で用いる電荷輸送層の膜厚
は、一般には5〜50μm、好ましくは10〜30μmの範囲
に設定される。
電荷輸送層を形成するための塗布法としては、ブレード
コーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレ
ーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーテ
ィング法、カーテンコーティング法などの通常の方法を
用いることができる。
更に、電荷輸送層を設ける際に用いる溶剤としては、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香
族系炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン
類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハ
ロゲン化脂肪族系炭化水素類、テトラヒドロフラン、エ
チルエーテル等の環状又は直鎖状のエーテル類などの通
常の有機溶剤を単独或いは2種以上混合して用いること
ができる。
本発明の電子写真感光体においては、電荷輸送層の上に
必要に応じて保護層を設けてもよい。この保護層は、積
層構造からなる感光層の帯電時の電荷輸送層の化学的変
質を防止すると共に、感光層の機械的強度を改善するた
めに用いられる。
この保護層は、導電性材料を適当な結着樹脂中に含有さ
せて形成される。導電性材料としてはN,N′−ジメチル
フェロセン等のメタロセン化合物、N,N′−ジフェニル
−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1′−フェ
ニル]−4,4′−ジアミン等の芳香族アミノ化合物、酸
化アンチモン、酸化錫、酸化チタン、酸化インジウム、
酸化錫−酸化アンチモン等の金属酸化物等の材料を用い
ることができる。又、この保護層に用いる結着樹脂とし
ては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、
ポリアクリルアミド樹脂などの公知の樹脂を用いること
ができる。
保護層の膜厚は0.5〜20μm、好ましくは1〜10μmの
範囲に設定される。
本発明の電子写真感光体は、公知の電子写真画像形成方
法に使用することができる。即ち感光体表面を一様に負
に帯電し、画像露光を施して静電潜像を形成し、荷電さ
れたトナー粒子により現像する工程を含む画像形成方法
に使用することができ、常に安定した画像濃度のコピー
画像を得ることができる。
しかしながら、本発明の電子写真感光体は、次のよう
な、いわゆる反転現像法による画像を形成する画像形成
方法に使用するのに特に適している。即ち、本電子写真
感光体の表面を一様に負帯電させた後、画像露光を施し
て静電潜像を形成し、その静電潜像の低電位部(露光
部)に負に帯電したトナーを付着させてトナー像を形成
し、形成されたトナー像を保持する電子写真感光体に転
写材を重ね合わせ、該転写材の裏面より正電荷を付与
し、トナー像を転写材上に転写することからなる画像形
成方法に特に適している。
本発明の電子写真感光体が適用される画像形成方法につ
いて説明すると、感光体表面を一様帯電する手段として
は、コロトロン、スコロトロン、ダイコロトロン、ピン
コロトロン等のコロナ放電器、及び帯電ローラー等が使
用できる。初期帯電電位は、−700〜−200Vの範囲に設
定するのが好ましい。
画像露光手段としては、照明ランプと結像光学系からな
る照明光学系、レーザー光発生源とレーザー光偏向器か
らなるレーザー露光光学系、LEDアレイ、液晶ライトバ
ルブ、真空蛍光管アレイ、オプチカルファイバーアレ
イ、光導波管アレイ等、任意のものを使用することがで
きるが、感光体の分光感度領域の波長光を発する光源を
使用するのが好ましい。
画像露光によって形成された静電潜像は、現像剤を用い
て現像し、トナー像を形成させる。現像剤としては、キ
ャリアとトナーとからなる二成分現像剤或いはトナーの
みよりなる一成分現像剤を用いることができる。トナー
粒子としては、内部に磁性粉を含む磁性トナーであっ
も、又、非磁性トナーであってもよい。現像に際して
は、これ等現像剤を担持する現像剤担持体を有する現像
機を用い、トナー粒子を静電潜像に近接または接触さ
せ、トナー粒子を静電潜像の電位に応じて選択的に付着
させる。
この場合、トナーの帯電極性により、トナーは感光体上
の静電潜像の低電位部(露光部)に付着するか(反転現
像)、又は高電位部(非露光部)に付着する(正転現
像)が、それ等は、トナーの帯電極性を選択することに
よって実施することができる。本発明の電子写真感光体
は、本質的には負帯電性であるために、反転現像の場合
には、帯電極性が負のトナーが選択され、正転現像の場
合には、帯電極性が正のトナーが選択される。
現像に際しては、電子写真感光体の支持体と現像剤担持
体との間にバイアス電圧を印加することができる。バイ
アス電圧は直流電圧、又は直流電圧を重畳した交流電圧
が使用できる。特に反転現像を行う場合には非露光部電
位に等しいか、又はそれより低いバイアス電圧を印加す
ることが必要である。
現像によって形成されたトナー像は、任意の方法によっ
て転写材に転写することができる。転写手段としては、
上記したコロナ帯電器の他、転写電圧が印加された転写
ロール、圧接ロール等が使用できるが、特にロコナ放電
器を用い、転写材の裏面から電荷を付与して転写を行う
電界転写が有効である。例えば、反転現像を行って形成
された負に帯電しているトナー粒子の場合は、転写材の
裏面から正のコロナ放電を施すことにより、好適に転写
材上に転写される。
転写終了後、必要に応じて、感光体は、残留するトナー
像(転写されなかったトナー像)をクリーニングし、次
いで任意の光除電器又はコロナ除電器により除電され、
次の画像形成工程のために準備される。
又、本発明の電子写真感光体は、いわゆる1パス多色カ
ラー画像形成方法にも好適に使用することができる。
例えば、電子写真感光体の表面を一様に負帯電させた
後、第1の画像露光を施して第1の静電潜像を形成し、
その第1の静電潜像の低電位部に負に帯電したトナーを
付着させて第1のトナー像を形成し、次いで、第2の画
像露光を施して第2の静電潜像を形成し、その第2の静
電潜像の高電位部に正に帯電した第2のトナーを付着さ
せて第2のトナー像を形成し、次いで第1及び第2のト
ナー像の極性を一方の極性に揃えた後、第1及び第2ト
ナー像を保持する電子写真感光体に転写材を重ね合わ
せ、転写材の裏面より第1及び第2トナー像の極性と逆
極性の電荷を付与し、第1及び第2トナー像を転写材上
に転写することよりなる画像形成方法に、好適に使用す
ることができる。
上記の1パス多色カラー画像形成方法において、感光体
を一様に負に帯電させる手段、画像露光手段、現像手段
及び転写手段としては、前記したものと同様なものが使
用できる。
まず、感光体表面を一様に負に帯電させ、次いで第1の
画像露光が施される。第1の画像露光は、画像部に相当
する部分を露光する画像部露光が採用される。形成され
た第1の静電潜像は、第1の現像剤を用いて現像し、第
1のトナー像を形成させるが、この場合、初期帯電電位
よりも低電位のバイアス電圧が印加された現像剤担持体
を用い、第1の静電潜像の低電位部(露光部)に、負に
帯電した第1のトナーを付着させて第1のトナー像を形
成させる。
次いで、第2の画像露光が行われるが、第2の画像露光
では、非画像部に相当する部分を露光する背景部露光が
採用される。又、第2の画像露光に使用される光源は、
その光強度を第1の画像露光に用いられるものよりも弱
くして、背景部に相当する感光体の電位が、初期帯電電
位のほぼ半分に低下するように露光するようなものを採
用するのが好ましい。
次いで、第2の画像露光で露光されなかった部分(第2
の画像露光における画像部)に正に帯電した第2のトナ
ーを付着させる。この場合には、前記した背景部に相当
する感光体の電位よりも高いバイアス電圧を印加した現
像剤担持体上に、第2のトナーを担持させて現像を行う
のが好ましい。又、第2の現像は、既に第1のトナーが
担持された感光体上に行う、いわゆる重ね現像であるの
で、第1のトナー像の像乱れや、第1のトナーの第2の
現像機への混入を防止するために、第2の現像に際して
は、トナーと負帯電性の低密度キャリアからなる二成分
現像剤を用いるのが好ましい。また、キャリアの密度は
4.0g/cm3以下のものが好ましい。
感光体上に第1及び第2のトナー像を形成した後、これ
等のトナー像は転写材上に転写される。この場合、これ
等のトナーは互いに逆極性に帯電しているために、いず
れか一方の極性に揃える必要がある。極性を揃えるため
には、転写前帯電器によるコロナ放電により行うことが
できる。本発明の電子写真感光体は、負帯電性であるた
め、トナーは正の極性に揃えるのが好ましい。転写前帯
電は、正の直流電圧を重畳した交流電圧を使用するのが
好ましい。
次いで、感光体上のトナー像に転写材を重ね合わせ、転
写材の裏面からトナー像の極性とは反対の極性、例え
ば、トナー像を正の極性に揃えた場合には、負の極性の
帯電電位を印加し、トナー像を転写材上に転写する。こ
の場合、転写電位としては負の直流電圧を使用するのが
好ましい。
以上のようにして、画像形成が行われるが、第1トナー
及び第2トナーは、それぞれ適宜の色のものを選択する
ことができ、例えば、電子写真感光体がドラム状の場合
には、ドラム1回転の間に2色画像を得ることができ
る。
実施例 以下、本発明の電子写真感光体及びそれを用いる画像形
成方法について実施例によって説明する。
実施例1 外径40mmφ、長さ319mmの鏡面切削加工されたアルミニ
ウムパイプの表面をバフ研磨により、表面粗さがRa=0.
17μmとなるように処理した。次いで、下引層を形成す
るために、下記の組成の混合液を調製した。
ポリアミド樹脂(ラッカマイド5003大日本インキ化学
(株)製) 1重量部 メタノール 5重量部 n−ブタノール 3重量部 水 1重量部 上記混合物を、浸漬塗布によって塗布し、110℃で10分
間乾燥し、膜厚1μmの下引層を形成した。次いで、下
記成分の混合物を調製した。
x型無金属フタロシアニン 1重量部 ケトン化合物 顔料に対して (例示化合物I-30) 0.3当量 ポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBM1、
積水化学(株)製) 1重量部 シクロヘキサノン 60重量部 混合物を、1mmφのガラスビーズを分散媒としたサンド
ミルにより10時間分散処理し、顔料の平均粒径約0.05μ
mの分散液を調製した。得られた分散液を上記下引層上
に浸漬塗布法によって塗布し、120℃で10分間加熱乾燥
して、膜厚0.25μmの電荷発生層を形成した。
更に、下記成分の混合物を調製した。
N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニ
ル)−[1,1′−ビフェニル)−4,4−ジアミン 2重量部 ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールZタイプ) 3重量部 モノクロロベンゼン 20重量部 この混合物を、上記電荷発生層の上に浸漬塗布法によっ
て塗布し、110℃で60分間乾燥して、膜厚20μmの電荷
輸送層を形成した。
このようにして作成された電子写真感光体を、スコロト
ロン(グリッド印加電圧:−300V)を用いて負に帯電さ
せ、次いで、半導体レーザー(780nm発振)により露光
して光減衰させ、露光後、0.3秒後の位置(帯電後0.6秒
後の位置に相当)に、表面電位計プローブを置き、非露
光時の電位(VH)と露光時の電位(VL:30erg/cm2露光)
を測定した。更に、このプローブの後に、コロトロン
(ワイヤー印加電圧:+5.0KV)を置き、正帯電させ、
その後、タングステンランプにより除電させた。このシ
ステムにおいて、負帯電−露光−正帯電−除露光を1サ
イクルとし、200サイクルまでのVH及びVLの変化を測定
した。この測定は、32℃、85%RH;20℃、55%RH;及び10
℃、15%RHの各環境下で行った。結果を第1表に示す。
又、上記の電子写真感光体をレーザープリンター(商品
名:XP-11、富士ゼロックス(株)製)に搭載し、A4サイ
ズの用紙で500枚連続プリントした後、B4サイズの用紙
のみでプリントし、A4サイズの用紙が通過した部分と、
それ以外の部分の印字の濃度差と、それぞれの部分での
背景部のカブリについて、32℃、85%RHの環境下で評価
した。その結果を下記第2表に示す。
なお、このレーザープリンターでは、現像剤として、負
極性の磁性一成分トナーが使われており、DC+4.8KVの
転写コロトロンにより、露光部に付着したトナー像を転
写しするものであった。
実施例2〜7 ケトン化合物(例示化合物I-30)の量を、顔料に対し
て、それぞれ0.005当量(実施例2)、0.01当量(実施
例3)、0.1当量(実施例4)、1.0当量(実施例5)、
2.0当量(実施例6)又は4.0当量(実施例7)に変更し
た以外は、実施例1と全く同様にして電子写真感光体を
作成し、同様に評価を行った。その結果を、第1表及び
第2表に示す。
比較例1 ケトン化合物を添加しなかった以外は、実施例1と全く
同様にして電子写真感光体を作成し、同様に評価を行っ
た。その結果を第1表及び第2表に示す。
実施例8〜11 ケトン化合物を、第1表に示す化合物に変えた以外は、
実施例1と全く同様にして電子写真感光体を作成し、同
様に評価を行った。その結果を、第1表及び第2表に示
す。
実施例12〜17 実施例1におけるx型無金属フタロシアニン及びケトン
化合物を、第3表に示す化合物に変えた以外は、実施例
1と全く同様にして電子写真感光体を作成し、同様に評
価を行った。その結果を、第3表及び第4表に示す。
比較例2〜7 ケトン化合物を添加しなかった以外は、実施例12〜17と
全く同様にして電子写真感光体を作成し、同様に評価を
行った。その結果を第3表及び第4表に示す。
実施例18〜24 基体として、外径84mmφ、長さ310mmの鏡面切削加工さ
れたアルミニウムパイプを用い、電荷発生顔料としてペ
リレン顔料(例示化合物IV-1)を用い、ケトン化合物と
して、第5表に示す化合物を用いた以外は、実施例1と
全く同様にして電子写真感光体を作成した。
このようにして作成された電子写真感光体を、スコロト
ロン(グリッド印加電圧:−300V)を用いて負に帯電さ
せ、次いで、ハロゲンランプ(但し、550nmを中心波長
とする干渉フィルターで分光)により露光して光減衰さ
せ、露光後、0.3秒後の位置(帯電後、0.6秒後の位置に
相当)に表面電位計プローブを置き、非露光時の電位
(VH)と露光時の電位(VL:30erg/cm2露光)を測定し
た。更に、このプローブの後に、コロトロン(ワイヤー
印加電圧:+5.0KV)を置き、正帯電させ、その後、タ
ングステンランプにより除電させた。このシステムにお
いて、負帯電−露光−正帯電−除露光を1サイクルと
し、200サイクルまでのVH及びVLの変化を測定した。こ
の測定は、32℃、85%RH;20℃、55%RH;及び10℃、15%
RHの各環境下で行った。結果を第5表に示す。
比較例8 実施例18において、ケトン化合物を添加しなかった以外
は、まったく同様にして電子写真感光体を作成し、同様
に評価を行った。その結果を第5図に示す。
比較例9及び10 実施例18において、ペリレン顔料(例示化合物IV-1)の
代わりにジブロモアントアントロン又は下記構造式で示
されるビスアゾ顔料 を用いる以外は、まったく同様にして電子写真感光体を
作成し、同様に評価を行った。その結果を、第5表に示
す。
比較例11及び12 比較例9及び10において、ケトン化合物を添加しなかっ
た以外は、全く同様にして電子写真感光体を作成し、同
様に評価を行った。その結果を第5表に示す。
実施例25及び比較例13 実施例1及び比較例1において作成された電子写真感光
体を用い、スコロトロン(グリッド印加電圧:−300V)
を用いて負に帯電させ、次いで、半導体レーザー(780n
m発振)により画像露光して光減衰させ、露光後、0.3秒
後の位置(帯電後、0.6秒後の位置に相当)に、表面電
位計プローブを置き、非露光時の電位(VH)と露光時の
電位(VL:20erg/cm2露光)を測定した。更に、このプロ
ーブの後に、コロトロン(ワイヤー印加電圧:−5.0K
V)を置き、負帯電させ、その後、タングステンランプ
により除電させた。このシステムにおいて、負帯電−露
光−負帯電−除露光を1サイクルとし、200サイクルま
でのVH及びVLの変化を測定した。この測定は、32℃、85
%RH;20℃、55%RH;及び10℃、15%RHの各環境下で行っ
た。結果を第6表に示す。
実施例26及び比較例14 基体として、外径84mmφ、長さ310mmの鏡面切削加工さ
れたアルミニウムパイプの表面を砥石研磨により、表面
粗さがRa=0.15μmとなるように処理した。次いで、実
施例1又は比較例1におけると同様にして電子写真感光
体を作製した。
このようにして作製された電子写真感光体を、複写機
(FX2700富士ゼロックス(株)製)を改造した2色レー
ザープリンター(帯電−一次レーザー露光−露光部への
負帯電性赤色トナー現像−2次レーザー露光−未露光部
への正帯電性黒色トナー現像−DCを重畳したAC転写前帯
電−負DCコロトロン印加による転写−クリーニング−除
電の繰返からなる)に装着し、B4サイズの用紙で、赤色
と黒色の混ざったパターンを繰り返し500枚プリント
し、赤色部及び黒色部の印字濃度の変化を観察した。
実施例26の電子写真感光体では、赤色部/黒色部共に背
景部のカブリのない鮮明な印字が得られたが、比較例14
の電子写真感光体においては、連続枚数と共に背景部に
赤色トナーのカブリが増え始め、赤色の印字は太りはじ
め、黒色の印字は薄くなった。
発明の効果 本発明の電子写真感光体は、上記のように電荷発生層
に、結着樹脂中に正孔輸送性の電荷発生顔料と、上記一
般式(I)で表わされるケトン化合物とを含有させたも
のであり、ケトン化合物を添加しない場合に比して、感
度が向上し、帯電性がよく光感度及び帯電電位が環境変
化に対して安定であり、又、露光部及び非露光部の電位
が多数枚複写時においても低下することなく安定である
という優れた効果を有する。
本発明の電子写真感光体は、特に、一様負帯電−画像露
光−反転現像−正帯電転写−除電の各操作を繰り返す電
子写真画像形成法に適用した場合、例えばレーザープリ
ンタ等に使用する場合に適しており、そしてその場合に
は、画像露光における感光体の表面電位は、初回の画像
形成操作から、多数回の画像形成操作を繰り返した後ま
で、繰り返し画像形成操作に伴う電位の低下を起こすこ
とがなく、常に安定した表面電位を維持しており、した
がって、安定した画像濃度の画像をえることができ、又
カブリの発生を抑制することができる。
又、多数回の画像形成操作を繰り返した後、転写用紙を
幅広のサイズのものに変更した場合にも、転写用紙の幅
差に相当する部分において転写濃度が高くなることがな
く、したがって、背景部にカブリのない均一な濃度の画
像を得ることができる。
なお、電荷発生層中に上記ケトン化合物が含まれない場
合には、露光部及び非露光部の電位が繰り返し画像形成
操作に伴って、次第に低下し、画像濃度が次第に上昇
し、背景部はカブリが発生する。又、多数回の画像形成
操作を繰り返した後、転写用紙を幅広のサイズのものに
変更した場合には、転写用紙を幅差に相当する部分にお
いて、画像濃度の上昇及び背景部のカブリが見られる。
更に、本発明の電子写真感光体は、いわゆる1パス多色
カラー画像形成方法にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は、それぞれ本発明の電子写真感光体
の構成を説明するための模式的断面図であり、第5図
は、本発明において使用する一般式(I)で示されるケ
トン化合物の一例の赤外吸収スペクトル図である。 1……電荷発生層、2……電荷輸送層、3……導電性支
持体、4……下引層、5……保護層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 克洋 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社竹松事業所内 (72)発明者 額田 克己 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社竹松事業所内 (72)発明者 丸茂 皓生 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社竹松事業所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に電荷発生層と電荷輸送層を順次
    積層してなる電子写真感光体において、該電荷発生層が
    結着樹脂中に正孔輸送性の電荷発生顔料と、下記一般式
    (I)で表わされるケトン化合物とを含有することを特
    徴とする電子写真感光体。 (式中、R1〜R4は、それぞれ水素原子、アルキル基、ハ
    ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、ベンジル基、置換又
    は非置換アリール基、アルコキシカルボニル基、アシル
    基、アリール置換ボロニル基、アラルキル基、置換アミ
    ノ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アリー
    ルオキシカルボニル基、又はアラルキルオキシカルボニ
    ル基を示し、また、R1とR2又はR3とR4が、結合して芳香
    族環又は複素環を形成してもよい)
  2. 【請求項2】ケトン化合物が正孔輸送性の電荷発生顔料
    に対して0.01〜2当量含まれることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】正孔輸送性の電荷発生顔料が、フタロシア
    ニン系顔料、スクエアリリウム系顔料又はペリレン系顔
    料である請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】請求項1記載の電子写真感光体の表面を一
    様に負帯電させた後、画像露光を施して静電潜像を形成
    し、該静電潜像の低電位部に負に帯電したトナーを付着
    させてトナー像を形成し、該トナー像を保持する電子写
    真感光体に転写材を重ね合わせ、該転写材の裏面より正
    帯電を付与し、トナー像を転写材上に転写することを特
    徴とする画像形成方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の電子写真感光体の表面を一
    様に負帯電させた後、第1の画像露光を施して第1の静
    電潜像を形成し、該第1の静電潜像の低電位部に負に帯
    電したトナーを付着させて第1のトナー像を形成し、次
    いで、第2の画像露光を施して第2の静電潜像を形成
    し、該第2の静電潜像の高電位部に正に帯電した第2の
    トナーを付着させて第2のトナー像を形成し、該第1及
    び第2のトナー像の極性を一方の極性に揃えた後、該第
    1及び第2トナー像を保持する電子写真感光体に転写材
    を重ね合わせ、該転写材の裏面より該第1及び第2トナ
    ー像の極性と逆極性の電荷を付与し、第1及び第2トナ
    ー像を転写材上に転写することを特徴とする画像形成方
    法。
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