JPH07269880A - 加熱調理器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】入力キーの種類を増やすことなく、調理データ
の入力の簡易化を図ること。 【構成】調理メニューキーであるたとえばレンジキー５
を押すと、調理データ用メモリ２２に記憶されている前
回のレンジ加熱に用いたデータが読み出されて制御デー
タ設定用レジスタ２３に設定される。該レジスタ２３に
設定されたデータは表示器１３に表示されるから、その
データを変更したい場合はアップキー９またはダウンキ
ー１０により変更する。そしてスタートキー１１を押す
と、制御データ設定用レジスタ２３に設定されているデ
ータは調理データ用メモリ２２にストアされて、調理デ
ータ用メモリ２２のデータが更新され、かつ、制御デー
タ設定用レジスタ２３の設定内容に基づいて加熱調理が
実行される。 【効果】同一の調理データにより加熱調理を繰り返し行
う際に、調理データを入力する必要がなく、操作の簡略
化が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、電子オーブンレンジ
等の複数の加熱処理の中から所望の加熱処理を選択し、
その加熱処理によって調理を行うことのできる加熱調理
器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】電子レンジや電子オーブンレンジ等の加
熱調理器には、複数のキーが備えられており、調理前に
はこれらキーを操作して調理に必要なデータを設定しな
ければならない。たとえば、レンジキー、オーブンキ
ー、グリルキー等の中の所望の調理メニューキーを押圧
して調理メニューを設定する、調理の時間や調理の際の
加熱出力等の調理データをキー操作により入力設定する
等、何回ものキー操作が必要である。

【０００３】そこでこのような煩雑なキー操作を解消す
る１つの方策として、自動調理メニューキーが備えられ
た加熱調理器も出現している。このような加熱調理器に
は、複数の自動調理メニューキーが備えられており、各
メニューキーに対応して予め加熱調理の内容がプリセッ
トされている。それゆえ、ユーザは、自動調理メニュー
キーの中の所望の調理メニューキーを選択して押圧する
だけで、所望の調理を実行させることができる。

【０００４】ところが、ユーザは、各々それぞれに調理
に対する好み等があり、加熱調理器に多くの自動調理メ
ニューキーが備えられていても、実際にはその中のごく
一部の自動調理メニューキーしか操作されていないのが
実態である。また、自動調理メニューキーではなく、マ
ニュアル調理メニューキーを操作して、ユーザが自己の
好みに合った調理内容を設定している場合も多い。この
ような場合は、上述のように、調理の度ごとに、調理デ
ータを入力設定しなければならず、煩雑なキー操作を伴
い、面倒であった。

【０００５】このような面倒さを解消する従来技術が、
特開昭５３−１１５９４４号公報に開示されている。こ
の公開公報に開示の技術は、メモリキーとリピートキー
とを設けることにより、１度設定された任意の調理デー
タをメモリキーで記憶させ、調理を行う際には、記憶さ
れた調理データをリピートキーで呼び出せるようにされ
ている。この結果、調理の度ごとに、同じ調理データを
煩雑なキー操作により設定する手間を省けるようにされ
ている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記特開昭５３−１１
５９４４号公報に記載の技術は、調理の度ごとに調理デ
ータを煩雑なキー操作によって設定するという煩わしさ
は解消しているものの、メモリキーおよびリピートキー
という新たなキーを必要としている。そのため、キー数
を増加させなければならないと共に、キー入力回路や制
御回路プログラムも複雑なものにしなければならず、加
熱調理器全体のコストアップにつながるという欠点があ
る。

【０００７】この発明は、このような従来技術に鑑みて
なされたもので、メモリキーやリピートキー等の特別の
キーを設けることなく、簡単なキー操作で同一の調理デ
ータに基づく加熱調理を繰り返して実行することのでき
る加熱調理器を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
種類の異なる予め定める複数の加熱処理を行うことので
きる加熱手段、前記加熱手段が実行可能な複数の加熱処
理の中の所望の加熱処理を選択する調理メニュー信号を
入力するための調理メニュー入力手段、前記加熱手段を
駆動させる時間、駆動出力等の調理データを入力するた
めの調理データ入力手段、前記調理データ入力手段で入
力される調理データをストアする記憶手段、前記調理メ
ニュー入力手段から調理メニュー信号が入力されたこと
に応答して、調理メニュー信号により選択された加熱処
理に関する調理データを前記記憶手段から読出して、選
択された加熱処理および読出した調理データを制御デー
タとして設定するとともに、前記調理データ入力手段か
ら新たに調理データが入力されると、前記記憶手段から
読出した調理データに代えてその入力された調理データ
を制御データとして設定する制御データ設定手段、調理
のスタート信号を入力するためのスタート信号入力手
段、および前記スタート信号入力手段からスタート信号
が入力されたことに応答して、前記制御データ設定手段
に設定されている調理データを前記記憶手段にストアす
ると共に、設定されている加熱処理および調理データに
従って、前記加熱手段の駆動を制御する駆動制御手段、
を含むことを特徴とする加熱調理器である。

【０００９】

【作用】この発明にかかる加熱調理器で調理を行う際に
は、調理メニュー入力手段、たとえばレンジキー、オー
ブンキーまたはグリルキーという調理メニューキーを押
圧して、調理メニューを選択する。次いで調理データ入
力手段を操作して、調理時間や調理時の加熱出力等を入
力する。この入力は、最初の調理時にのみ行えばよい。
２回目以降の調理時には、調理メニュー入力手段から調
理メニュー信号を入力するだけで、前回の調理データが
記憶手段から読出されて制御データとして設定される。
このとき、設定された調理データを変更したければ、調
理データ入力手段を操作して新たな調理データを入力す
ればよい。

【００１０】このように調理メニュー入力手段で調理メ
ニュー信号を入力するだけで、前回の調理データを制御
データとして設定できるから、調理開始時におけるキー
操作の簡略化が実現されている。また、設定された制御
データのうちの少なくとも調理データを表示手段に表示
させるようにすれば、設定された調理データの内容をユ
ーザは確認することができ、必要に応じてその変更を行
いやすい。

【００１１】

【実施例】以下には、図面を参照して、この発明の一実
施例について詳細に説明をする。図１は、この発明の一
実施例にかかる加熱調理器の外観構成を示す斜視図であ
る。この加熱調理器１は、いわゆる電子オーブンレンジ
であって、電子レンジ、オーブンおよびグリルとして機
能し得る。

【００１２】加熱調理器１は、直方体状の本体ハウジン
グ２と、本体ハウジング２の前面に開閉可能に装着され
た扉３と、本体ハウジング２の前面に配置された操作パ
ネル４とを備えている。本体ハウジング２内には、図示
しない公知のマグネトロン、ヒータ、それらの駆動回
路、および制御回路等が収容されている。加熱調理時に
は、扉３を開いてその内部の調理室（図示せず）に被調
理物を入れ、扉３を閉じた後、操作パネル４に備えられ
たキーを操作して調理を開始させる。

【００１３】図２は、操作パネル４の一例を示す正面図
である。操作パネル４には、たとえば、レンジキー５、
オーブンキー６、グリルキー７という３つの調理メニュ
ー入力手段としてのメニューキーが備えられている。ま
た、アップキー９、ダウンキー１０という調理データ入
力手段としての入力キーが備えられている。さらに、タ
イマキー８、スタートキー１１および調理を停止させた
り入力データを取り消したりするためのストップ／取消
キー１２が備えられている。

【００１４】操作パネル４には、また、表示器１３が備
えられている。表示器１３には、たとえば調理メニュ
ー、調理データおよび調理残り時間等が表示される。加
熱調理器１には、図２に示す操作パネル４に代えて、図
３に示すような操作パネル４０が備えられていてもよ
い。すなわち、たとえば「牛乳の温め」「酒の燗」「ト
ースト」「焼魚」「グラタン」「クッキー」等が記載さ
れた複数の自動調理メニューキー１４が備えられていて
もよい。

【００１５】図４は、この発明の一実施例にかかる加熱
調理器１の電気的な構成を示すブロック図である。図４
を参照して説明すると、この加熱調理器１には、全体の
駆動を制御するためのマイクロコンピュータ２０が備え
られている。マイクロコンピュータ２０には入力キー回
路２１が接続されている。入力キー回路２１には、図２
に示した操作パネル４の各種キー入力が与えられる。す
なわち、レンジキー５、オーブンキー６、グリルキー
７、アップキー９、ダウンキー１０およびスタートキー
１１等からの信号は、入力キー回路２１へ与えられ、入
力キー回路２１からマイクロコンピュータ２０へ与えら
れる。

【００１６】マイクロコンピュータ２０には、調理デー
タ用メモリ２２と、制御データ設定用レジスタ２３とが
含まれている。調理データ用メモリ２２には、レンジデ
ータエリア２２ａ，オーブンデータエリア２２ｂおよび
グリルデータエリア２２ｃという３つのエリアが備えら
れている。入力キー回路２１から与えられる調理データ
は、この調理データ用メモリ２２にストアされる。

【００１７】制御データ設定用レジスタ２３にも、レン
ジ用エリア２３ａ，オーブン用エリア２３ｂおよびグリ
ル用エリア２３ｃの３つのエリアが備えられている。制
御データ設定用レジスタ２３の各エリアには、調理時
に、後述するように、調理データ用メモリ２２から読出
されたデータが設定される。あるいは、入力キー回路２
１から入力されるデータが設定される。そしてマイクロ
コンピュータ２０は、この制御データ設定用レジスタ２
３に設定されているデータを表示器２４に表示させると
ともに、このレジスタ２３に設定されている制御データ
に基づいて、駆動回路２５を駆動させ、マグネトロン２
６による高周波加熱調理を実行させたり、駆動回路２７
を駆動させ、ヒータ２８を用いた調理を実行させる。

【００１８】図５は、図４に示すマイクロコンピュータ
２０の制御動作を表わすフローチャートである。次に、
この図５の流れに従って、この実施例にかかる加熱調理
器１の動作について説明をする。まず、図示しない電源
スイッチがオンされると（ステップＳ１）、マイクロコ
ンピュータ２０のイニシャルリセットが行われ（ステッ
プＳ２）。その結果、操作パネル４の表示器３の表示は
待機状態の表示、たとえば現在時刻を表示する表示とな
る（ステップＳ３）。この状態では、マイクロコンピュ
ータ２０は入力キー回路２１からの入力があるか否かを
一定の微少時間間隔でスキャンしている（ステップＳ
４，Ｓ５）。そしてキー入力がないと判別されると、マ
イクロコンピュータ２０により他の処理がなされる（ス
テップＳ６）。

【００１９】今、加熱調理をすべくレンジキー５が押さ
れた場合を考える。この場合、ステップＳ５においてキ
ー入力ありと判別され、続いて入力キーはレンジキーか
否かの判別がされる（ステップＳ７）。この場合はレン
ジキー５が押されたわけであるから、ステップＳ８へ進
み、調理データ用メモリ２２のレンジデータエリア２２
ａにストアされている調理データが読出されて、その調
理データは制御データ設定用レジスタ２３のレンジエリ
ア２３ａにセットされる（ステップＳ８）。また、制御
データ設定用レジスタ２３のレンジエリア２３ａの内容
は表示器１３に表示される。表示器１３に表示されたデ
ータを見たユーザが、たとえば調理時間を変更する場合
には、アップキー９またはダウンキー１０を操作する。
そしてこの操作に応答して、制御データ設定用レジスタ
２３に設定されているデータが修正設定され、かつ、表
示器１３に表示されている調理時間が修正される。

【００２０】もしレンジキー５による加熱調理が初めて
の場合は、調理データ用メモリ２２のレンジデータエリ
ア２２ａにはデータが記憶されていない。それゆえ制御
データ設定用レジスタ２３のレンジエリア２３ａには、
データ「０」が設定される。そしてこの「０」は表示器
１３に表示される。この表示を見て、ユーザはアップキ
ー９または、アップキー９およびダウンキー１０を用い
て調理時間としてたとえば１分３０秒を入力する。する
と入力された調理時間は制御データ設定用レジスタ２３
のレンジエリア２３ａに設定される。また表示器１３に
調理時間「１分３０秒」が表示される。

【００２１】なお、上述の説明は調理時間をとり挙げて
説明しているが、調理時間の操作に加え、加熱出力を
高、中、低等に切換える操作や加熱温度の入力操作をア
ップキー９、ダウンキー１０で行えるようにしてもよ
い。そして次にユーザによりスタートキー１１が押され
る。するとステップＳ１３でスタートキー１１の入力が
判別され、制御データ設定用レジスタ２３のレンジエリ
ア２３ａにデータが設定されているか否かが判別される
（ステップＳ１５）。そしてデータが設定されている場
合には、そのデータを調理データ用メモリ２２のレンジ
データエリア２２ａに書込み（ステップＳ１６）、か
つ、この制御データ設定用レジスタ２３のレンジエリア
２３ａに設定されているデータに基づいて駆動回路２５
を駆動させ、マグネトロン２６による加熱調理を開始さ
せる（ステップＳ２２）。

【００２２】このように処理が行われるため、調理デー
タ用メモリ２２の内容は、前回の加熱調理データに順次
更新されていく。それゆえ次にレンジキー５が押され
て、加熱調理が行われる際には、前回の調理データが調
理データ用メモリ２２から読出されて制御データ設定用
レジスタ２３に自動的に設定される。ユーザは、レジス
タ２３に設定され、かつ表示器１３に表示されるデータ
を見て、調理時間の変更が必要であればアップキー９ま
たはダウンキー１０で変更すればよい。

【００２３】同様に、キースキャン（ステップＳ４）に
よりキー入力ありと判別され（ステップＳ５）、入力キ
ーがオーブンキー６であると判別される（ステップＳ
９）と、調理データ用メモリ２２のオーブンデータエリ
ア２２ｂに記憶されているデータが読出されて制御デー
タ設定用レジスタ２３のオーブンエリア２３ｂに設定さ
れる（ステップＳ１０）。また同様に、グリルキー６が
押されたと判別されたとき（ステップＳ１１）には、調
理データ用メモリ２２のグリルデータエリア２３ｃに記
憶されているデータが読出されて制御データ設定用レジ
スタ２３のグリルエリア２３ｃに設定される（ステップ
Ｓ１２）。

【００２４】そしてオーブンによる調理を行う場合また
はグリルによる調理を行う場合にも、それぞれスタート
キー１１の入力に応答して、制御データ設定用レジスタ
２３に設定されているオーブンデータまたはグリルデー
タが調理データ用メモリ２２にストアされた後（ステッ
プＳ１８，Ｓ２１）、制御データ設定用レジスタ２３に
設定されているデータに基づいて加熱調理が行われる
（ステップＳ２２）。

【００２５】それ以外のキー操作の場合は他の処理が行
われる（ステップＳ１４，Ｓ２０）。この発明は以上の
実施例に限定されるわけではなく、種々の変更が可能で
ある。たとえば、上記説明はマニュアルの調理データ設
定を例にとったが、自動調理メニューキー１４（図３参
照）で調理データを設定する場合においても、設定され
たデータをアップキー９またはダウンキー１０で増減さ
せ、そのデータが調理データ用メモリに更新記憶されて
いくようにすることも可能である。こうすれば、自動調
理メニューキー１４の内容が各ユーザの使いやすい内容
に修正できる。

【００２６】その他、この発明は、特許請求の範囲記載
の範囲内において種々の変更が可能である。

【００２７】

【発明の効果】この発明によれば、加熱調理器におい
て、メモリキーやリピートキー等の専用のキーを設ける
ことなく、調理開始前の調理データの設定に要するキー
操作の簡略化が行える。すなわち、調理開始時に、調理
メニューを入力すると自動的に前回の調理時の調理デー
タが呼び出されて設定されるから、同一の調理を繰り返
して行う際に、調理開始時に煩雑なキー操作をする必要
がない。

【００２８】また、新たな調理データを入力する場合に
も、呼び出された前回の調理データを修正すればよいか
ら、調理データの設定操作が簡単になる。したがって、
この発明によれば使い勝手の良い加熱調理器を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例にかかる加熱調理器の外観
斜視図である。

【図２】この発明の一実施例にかかる加熱調理器の操作
パネルの一例を表わす正面図である。

【図３】この発明の一実施例にかかる加熱調理器の操作
パネルの他の構成例を示す正面図である。

【図４】この発明の一実施例にかかる加熱調理器の電気
的な構成を示すブロック図である。

【図５】図４に示すマイクロコンピュータ２０の制御動
作を表わすフローチャートである。

【符号の説明】

１ 加熱調理器 ４ 操作パネル ５ レンジキー ６ グリルキー ７ オーブンキー ９ アップキー １０ ダウンキー １１ スタートキー ２０ マイクロコンピュータ ２１ キー入力回路 ２２ 調理データ用メモリ ２３ 制御データ設定用レジスタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】種類の異なる予め定める複数の加熱処理を
   行うことのできる加熱手段、 前記加熱手段が実行可能な複数の加熱処理の中の所望の
   加熱処理を選択する調理メニュー信号を入力するための
   調理メニュー入力手段、 前記加熱手段を駆動させる時間、駆動出力等の調理デー
   タを入力するための調理データ入力手段、 前記調理データ入力手段で入力される調理データをスト
   アする記憶手段、 前記調理メニュー入力手段から調理メニュー信号が入力
   されたことに応答して、調理メニュー信号により選択さ
   れた加熱処理に関する調理データを前記記憶手段から読
   出して、選択された加熱処理および読出した調理データ
   を制御データとして設定するとともに、前記調理データ
   入力手段から新たに調理データが入力されると、前記記
   憶手段から読出した調理データに代えてその入力された
   調理データを制御データとして設定する制御データ設定
   手段、 調理のスタート信号を入力するためのスタート信号入力
   手段、および前記スタート信号入力手段からスタート信
   号が入力されたことに応答して、前記制御データ設定手
   段に設定されている調理データを前記記憶手段にストア
   すると共に、設定されている加熱処理および調理データ
   に従って、前記加熱手段の駆動を制御する駆動制御手
   段、を含むことを特徴とする加熱調理器。