JPH07268780A - 抗菌性繊維製品類 - Google Patents

抗菌性繊維製品類

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JPH07268780A
JPH07268780A JP7995094A JP7995094A JPH07268780A JP H07268780 A JPH07268780 A JP H07268780A JP 7995094 A JP7995094 A JP 7995094A JP 7995094 A JP7995094 A JP 7995094A JP H07268780 A JPH07268780 A JP H07268780A
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JP
Japan
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antibacterial
compound
fiber product
weight
antibacterial agent
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Application number
JP7995094A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Ito
博明 伊藤
Ryuichi Hoshikawa
隆一 星川
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Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
Original Assignee
Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抗菌性能に優れると共に、耐久性や洗濯堅牢
度及び摩擦堅牢度等の諸堅牢度にも優れ、而も繊維本来
の風合及び感触が損なわれない。 【構成】 繊維製品類をイオン的に処理する。イオン的
に処理された繊維製品類に抗菌剤を担持させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、細菌やカビ等の微生物
に対して、所謂抗菌効果を発揮する抗菌性繊維製品類に
関する。
【0002】
【従来の技術及び解決しようとする課題】近年、より快
適な生活環境を求める声が高まり、さまざまな衛生的問
題がクローズアップされるようになった。それに伴い現
在では多種多様な衛生加工商品が市場に出回っており、
抗菌加工を施された繊維製品類もその1つに挙げられ
る。そのような抗菌性繊維製品類としては、大別する
と、抗菌剤を直接練り込んで混合紡糸した合成繊維で構
成されたもの、及び、繊維やその製品類に対して後加工
により抗菌剤を担持させたものが挙げられる。しかし前
者は繊維の表面に露出した抗菌剤だけが抗菌効果を発揮
するものであるため、効果が弱く、一方、効果を向上さ
せるために多量の抗菌剤を練り込めば繊維強度が低下
し、コストも高くなるという欠点を有していた。しかも
該方法にては当然ながら天然繊維からなる製品類を得る
ことはできない。それ故、加工方法としては後者の後加
工法が望ましいと考えられる。
【0003】しかしながら、このような後加工法を採用
する場合であっても、例えば、繊維に対して親和性を有
さない抗菌剤については、バインダー等の接着成分を多
量に使用して、繊維表面に対して物理的に固着させるし
かなく、繊維本来の風合及び感触を損なわずに十分な量
の抗菌剤を担持させることは事実上不可能であった。一
方繊維に対して親和性を有するものについては、そのほ
とんどが、抗菌成分を徐々に溶出することによって効果
を発揮する溶出型抗菌剤であり、該抗菌剤が担持された
繊維製品類は、当然ながら洗濯等によって抗菌成分を溶
出しやすいため、持続性に欠けるものであった。また、
有機シリコーン4級アンモニウム塩等のように繊維表面
に対する結合力が強い抗菌剤もあるが、抗菌効果の強さ
については十分なものであるとはいえなかった。
【0004】本発明は、従来技術に存した上記のような
問題点に鑑み行われたものであって、その目的とすると
ころは、抗菌性能に優れると共に、耐久性や洗濯堅牢度
及び摩擦堅牢度等の諸堅牢度にも優れ、而も繊維本来の
風合及び感触が損なわれない抗菌性繊維製品類を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは従来技術に
存した上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねてきた。
その結果、繊維製品類をイオン的に処理すれば、担持さ
れる抗菌剤の量が大幅に増大するとともに、諸般の堅牢
度や抗菌効果の持続性等についても顕著に向上すること
を見出し、さらに研究を重ねた結果、本発明の抗菌性繊
維製品類を完成するに至った。すなわち本発明の抗菌性
繊維製品類は、イオン的に処理された繊維製品類に抗菌
剤が担持されてなるものである。
【0006】本発明にて繊維製品類に施されるイオン的
処理、すなわちカチオン的処理又はアニオン的処理は、
それぞれカチオン性化合物又はアニオン性化合物を、繊
維製品類の全体又は一部に対して物理的および/または
化学的に担持させることによってなされる。このような
処理は、例えばカチオン性化合物又はアニオン性化合物
を含有する液中に繊維製品類を浸漬した状態で行なった
り、そのような液を用いて繊維製品類にパディングを施
したり、そのような液を繊維製品類に霧状に吹きつけた
り、カチオン性化合物又はアニオン性化合物を含有する
捺染ペーストで捺染したりすることにより行なうことが
できる。
【0007】本発明で用いられるカチオン性化合物の例
としては、アルキルアンモニウム塩タイプ、ピリジニウ
ム塩タイプ等の低分子化合物;及び一般にジシアンジア
ミドタイプ、ポリアミンタイプ、ポリカチオンタイプ
(例えばポリ−4−ビニルピリジン塩酸塩、第3級アミ
ンポリマー、4級アンモニウム塩タイプのポリマー、4
級アンモニウム塩ポリマーと他のビニル系ポリマーから
なる共重合物)等と呼ばれる高分子化合物を挙げること
ができる。より具体的には、まず上述の低分子化合物と
しては、トリメチルオクタデシルアンモニウムクロライ
ド、トリメチルヘキサデシルアンモニウムクロライド、
トリメチルラウリルアンモニウムクロライド、ジメチル
ラウリルアンモニウムクロライド、ラウリルメチルアン
モニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモ
ニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニ
ウムクロライド、ステアリルベンジルジメチルアンモニ
ウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル
トリメチルアンモニウムクロライド、特開昭52−15
5285号公報及び特開昭52−155286号公報に
開示されているようなトリアジン環を有するアルキルア
ンモニウム塩化合物、ラウリルピリジニウムクロライ
ド、ステアリルアミドメチルピリジニウムクロライドな
どを例示することができる。
【0008】また上述の高分子化合物の例としては、ジ
シアンジアミドのホルマリン縮合物、ポリアルキレンポ
リアミン、ポリアルキレンポリアミンとグアニジン誘導
体との縮合物、ポリエチレンイミン類、ポリアミドポリ
アミン類、ポリアミノアルキルアクリレート類、ポリア
ミノアルキルメタクリレート類、ポリアミノアルキルオ
キシアルキルアクリレート類、ポリアミノアルキルオキ
シアルキルメタクリレート類、ポリアミノアルキルアク
リルアミド類、ポリアミノアルキルメタクリルアミド
類、ポリアミノアルキルオキシアルキルアクリルアミド
類、ポリアミノアルキルオキシアルキルメタクリルアミ
ド類、ポリ−4−ビニルピリジン塩酸塩、特開昭54−
64186号公報に開示されているようなポリアクリロ
ニトリルポリマーなどの第3級アミンポリマー、特公昭
43−243号公報に開示されているようなジメチルア
ミン−エピクロルヒドリン縮重合物、特開昭57−11
2480号公報に開示されているような2−メタクリル
オキシプロピルトリメチルアンモニウム塩ポリマー、特
開昭55−76177号公報に開示されているようなジ
メチルジアリルアンモニウムクロライド系ポリマー、特
開昭51−112987号公報に開示されているような
ポリエピクロルヒドリン−トリメチルアミン反応物、特
開昭57−210083号公報に開示されているような
1−ビニルイミダゾールの4級化物重合体、特開昭60
−9979号公報及び特開昭60−9980号公報に記
載されているようなポリアルキレンポリアミン類のエポ
キシ化合物による4級化物のポリマー、特開昭57−4
7309号公報記載のアクリルアミド及びこれと共重合
可能なカチオン性単量体の共重合物、特開昭63−23
4007号公報記載の4級アンモニウム塩基を有するカ
チオン性重合体、特開昭63−284225号公報記載
のアミノアルキルアクリルアミド系ポリマーの4級塩な
どの4級アンモニウム塩タイプのポリマー、特開昭56
−128382号公報に開示されている次式[I]のモ
ノマー単位からなるポリマー(式中、R1 及びR2 は、
互いに独立して、水素、アルキル基又はアリール基を表
わし、Xはハロゲンを表わす。)、
【0009】
【化1】
【0010】次式[II]のモノマー単位からなるポリマ
ー(式中、R1 及びR2 は、互いに独立して、水素、ア
ルキル基又はアリール基を表わし、Xはハロゲンを表わ
す。)(商品名:シャロールDCシリーズ、第一工業製
薬社製)、
【0011】
【化2】
【0012】並びに、これらの4級アンモニウム塩ポリ
マーと他のビニル系ポリマーからなる共重合物などを例
示することができる。
【0013】比較的高分子量(大略5万以上)のカチオ
ン性化合物を使用すれば、一種のバインダー効果が発揮
されるので、種々の堅牢度向上に役立つものとなる。こ
のようなバインダー効果を発揮するカチオン性化合物と
しては、上記高分子化合物の他、アクリル酸エステル系
エマルジョン(例えば、大日本インキ化学工業社製のボ
ンコート[商標]SFCシリーズ、カネボーNSC社製
のヨドゾール[商標]AFシリーズ、住友化学工業社製
のCGCシリーズ)、特開昭62−187702号公報
開示のカチオン性エマルジョン、特開昭62−1310
03号公報開示のカチオン性共重合体、特開昭62−2
01914号公報開示のカチオン性ポリマー、特開昭6
2−263211号公報開示のカチオン性ラテックス等
を例示することができる。
【0014】上記のようなカチオン性化合物を繊維製品
類に対して物理的および/または化学的に担持させてカ
チオン的に処理することにより、後述の抗菌剤がこの化
合物との間にある種のイオンコンプレックスを形成した
り、両者の間に諸般の分子間相互作用が働いたりするこ
とによって、抗菌剤が従来よりもはるかに多量に、而も
強固に担持される。また、カチオン性化合物の多くは、
細菌類や真菌類に対して抗菌作用を発揮する窒素カチオ
ンを分子中に有する。繊維製品類に担持させるカチオン
性化合物としてこのような窒素カチオン性化合物を用い
れば、その抗菌作用と抗菌剤の効果とが相まって、より
強い抗菌効果を発揮し得るものとなり、好適である。
【0015】また更に、カチオン的処理において繊維製
品類に担持させるカチオン性化合物として、例えば4級
アンモニウム塩系の溶出型抗菌剤や、有機シリコーン4
級アンモニウム塩系の固定型抗菌剤のような、カチオン
性の抗菌剤を用いれば、抗菌作用をより一層強いものと
できるのでより好適である。
【0016】上記4級アンモニウム塩系溶出型抗菌剤の
例としては、塩化ベンザルコニウム、ポリオキシエチレ
ントリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンゼトニ
ウム、塩化セチルピリジニウム、ステアリルジメチルベ
ンジルアンモニウムクロライド、p−イソオクチルフェ
ノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウムク
ロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライ
ド、(3,4−ジクロルベンジル)ドデシルジメチルア
ンモニウムクロライド、ジイソブチルクレゾキシエトキ
シエチルベンジルアンモニウム塩、アルキルジメチルエ
チルアンモニウム塩、アルキルキノリニウム塩、アルキ
ルアミドプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩等が
挙げられる。
【0017】上記有機シリコーン4級アンモニウム塩系
固定型抗菌剤としては、炭素数8乃至22の長鎖アルキ
ル基を有するN−トリメトキシシリルプロピル−N−ア
ルキル−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド、3
−(トリメトキシシリルプロピル)ジデシルメチルアン
モニウムクロライド等が挙げられる。これらのカチオン
性化合物は、単独で用いることもでき、2種以上を併用
することもできる。
【0018】本発明では、繊維製品類が施されるイオン
的処理のうちでも、上記のような相乗的な抗菌効果を奏
するカチオン化処理が特に好ましい。しかしながら、繊
維製品類に担持される抗菌剤自体がカチオン性を示す場
合などにおいては、繊維製品類はアニオン性化合物によ
りアニオン的に処理されていてもよい。
【0019】本発明で用いられるアニオン性化合物とし
ては、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスル
ホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル
スルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスル
ホン酸塩、アルキルりん酸塩、ポリオキシエチレンアル
キル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアリル
硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル
硫酸塩、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエー
テル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルりん酸
エステル等のアニオン性界面活性剤;並びにポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、及び、ポリ−α−ヒドロキシ
アクリル酸、並びにこれらと他のビニル系ポリマーとの
共重合物、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、ブチ
レン/無水マレイン酸コポリマー、ビニルエーテル/無
水マレイン酸コポリマー、アニオン変性ポリビニルアル
コール、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセル
ロース、デンプン誘導体等のアニオン性高分子化合物等
を例示することができる。
【0020】アニオン性化合物についても、比較的高分
子量(大略5万以上)のものを使用すれば、一種のバイ
ンダー効果が発揮されて種々の堅牢度向上に役立つもの
となるので好適である。上記のようなアニオン性化合物
は、単独で用いることもでき、2種以上を併用すること
もできる。上記のようなアニオン性化合物を繊維製品類
に対して物理的および/または化学的に担持させてアニ
オン的に処理することにより、前述のカチオン化処理を
行なった場合と同様にして、後述の抗菌剤が従来よりも
はるかに多量にしかも強固に担持される。
【0021】イオン的処理において繊維製品類に担持さ
れるカチオン性化合物やアニオン性化合物の好適な量
は、繊維製品類に対して0.01乃至20重量%(より
好ましくは0.1乃至5重量%)程度である。上記のよ
うにイオン的に処理された繊維製品類に抗菌剤を担持さ
せる方法としては特に限定されないが、例えば抗菌剤を
含有する水溶液や水系分散液に繊維製品類を浸漬し、液
中の抗菌剤を繊維製品類に吸尽させたり、そのような水
溶液や水系分散液を用いて繊維製品類にパディングを施
したり、そのような水溶液や水系分散液を繊維製品類に
対して霧状に吹き付けたり、抗菌剤を含有する捺染ペー
ストを繊維製品類に捺染したりすることにより、抗菌剤
を繊維製品類に担持させることができる。本発明におけ
る抗菌剤としては、一般に毒性が極めて強いとされるも
のを除いてほとんどのものを使用することができる。
【0022】使用し得る抗菌剤を例示するならば、4級
アンモニウム塩系抗菌剤及び有機シリコーン4級アンモ
ニウム塩系抗菌剤;ウンデシル酸、ウンデシレン酸、ウ
ンデシレン酸亜鉛等の脂肪酸及びその金属塩;クロルヘ
キシジン、クロルヘキシジン塩酸塩、クロルヘキシジン
酢酸塩、クロルヘキシジングルコネート、ポリヘキサメ
チレンビグアニジン塩酸塩等のビグアニド誘導体;硫化
銅、亜硫化銅、亜酸化銅、酸化亜鉛等の金属化合物;金
属イオン交換ゼオライト、金属イオン交換フタロシアニ
ン、金属イオン担持水溶性ガラス等の金属イオン担持系
抗菌剤;p−クロル−m−クレゾール、2,4,6−ト
リクロルフェノール、4−ブロム−2,5−ジクロルフ
ェノール等のハロゲン化フェノール類;テトラメチルチ
ウラムジスルフィド、トリフェナルサジンジチオカーバ
メート等のジチオカーバメート系化合物;トリフェナル
サジンクロライド、クロルフェナルサジン等のフェナル
サジン系化合物;2−メトキシカルボニルアミノベンズ
イミダゾール、2−(4−チアゾリル)ベンズイミダゾ
ール、ベンズイミダゾールカルバミン酸メチル等のベン
ズイミダゾール系化合物;4−クロルフェニル−3−ヨ
ードプロパルギルホルマール、1−ブロム−3−エトキ
シカルボニルオキシ−1,2−ジヨード−1−プロペ
ン、2,3,3−トリヨードアリルアルコール、ジヨー
ドメチル−p−トリルスルホン等のヨード系抗菌剤;
N,N−ジメチル−N’−(フルオロジクロルメチルチ
オ)−N’−フェニルスルファミド、N−(トリクロル
メチルチオ)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボ
キシイミド、N−(フルオロジクロルメチルチオ)フタ
ルイミド等の窒素イオウハロゲン系化合物;トリブチル
スズメタクリレート等の有機スズポリマー;2−n−オ
クチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン等のイソチ
アゾリン誘導体;10,10'−オキシビスフェノキサアルシ
ン等の有機ヒ素系抗菌剤;2,3,5,6−テトラクロ
ル−4−(メチルスルホニル)ピリジン;α−ブロムシ
ンナムアルデヒド;2−(3,5−ジメチルピラゾリ
ル)−4−ヒドロキシ−6−フェニルピリミジン;キト
サン;2−ヒドロキシフェニル−2’,4’−ジクロロ
ベンジルエーテル;ウンデシレン酸モノエタノールアミ
ド;アルキルポリアミノエチルグリシン;4−イソプロ
ピル−3−メチルフェノール;臭化アルキルイソキノリ
ニウム;2−ブロム−2−ニトロ−1,3−プロパンジ
オール;1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン;
ラウロイルサルコシンナトリウム;アルキレンビスフェ
ノールナトリウム塩;2−フェニルフェノール及びその
ナトリウム塩;2−ピリジンチオールオキシドナトリウ
ム;2,2’−ジオチビス(ピリジン−1−オキシ
ド);2−チオシアノメチルチオベンズチアゾール;N
−(2−ヒドロキシプロピル)アミノメタノール;テト
ラクロロイソフタロニトリル等を挙げることができる。
【0023】これらの抗菌剤は単独で用いることもで
き、2種以上を併用することもできる。また必要に応
じ、これらの抗菌剤を公知のマイクロカプセル化法によ
りマイクロカプセル又は固溶体微粒子中に含有させたも
のや、合成樹脂のマトリックス中に分散させてマトリッ
クス微粒子としたものを用いることもできる。上記した
ような抗菌剤を含有する水溶液、水系分散液、捺染ペー
スト等には、抗菌剤の抗菌作用を劣化させない範囲内
で、pH調整剤、湿潤剤、保護コロイド、界面活性剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、防腐
剤、消臭剤、忌避剤、防虫剤、樹脂架橋剤、粘度調節
剤、可塑剤、柔軟剤、香料、一般染顔料、可逆変色性材
料、紫外線発光型色素、蛍光顔料、蓄光顔料、夜光顔
料、メタリック顔料、体質顔料、金属粉、蛍光増白剤、
電解質、防抜染剤、有機溶剤、熱硬化性樹脂、乾燥調整
剤等を添加しても差し支えない。
【0024】繊維製品類に担持される抗菌剤の好適な量
は、繊維製品類に対して0.01乃至50重量%(より
好ましくは0.1乃至25重量%)程度である。本発明
の抗菌性繊維製品類は、その繊維製品類の風合及び感触
を損なわない量のバインダーで処理されることにより、
繊維製品類に対する抗菌剤の固着がさらに強化されたも
のとなる。バインダー処理が施されるべき時期は特に限
定されない。例えば、カチオン化処理又はアニオン化処
理と同時に行なうこともでき、抗菌剤を担時させる工程
と同時に又はその工程後に行なうこともできる。また、
複数回のバインダー処理を施してもよい。
【0025】また、バインダー処理は例えば、バインダ
ーを含む水溶液或は水系分散液に繊維製品類を浸漬した
状態で行なったり、そのような水溶液或は水系分散液を
用いて繊維製品類にパディングを施したり、そのような
水溶液或は水系分散液を繊維製品類に対して霧状に吹き
つけたり、バインダーを含む捺染ペーストを繊維製品類
に捺染したりすることにより行なうことができる。使用
し得るバインダーとしては、アクリル酸エステル樹脂、
メタクリル酸エステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレンブタジエンラテ
ックス、ポリオレフィン樹脂、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、或はこれらの誘導体、又はこれらと他のビ
ニル系ポリマーとの共重合物を例示することができる。
本発明においては、これらの中でアクリル酸エステル樹
脂、ポリウレタン樹脂が好ましい。
【0026】バインダーの使用量は、繊維製品類に対し
バインダー固形分において0.01乃至10重量%(好
ましくは0.3乃至5重量%)程度である。本発明の繊
維製品類に用いられる繊維の例としては、木綿、麻等の
セルロース繊維、羊毛、絹等のタンパク繊維、ビスコー
スレーヨン、キュプラ等の再生繊維、アセテート、トリ
アセテート等の半合成繊維、ポリアミド、ポリエステ
ル、アクリル、ポリウレタン等の合成繊維等を挙げるこ
とができる。
【0027】上記繊維を使用した本発明の繊維製品類と
しては、糸、スライバー、バラ毛、原綿、紙、織物、編
物、不織布、及びこれらの織物、編物、不織布を用いた
被服などの縫製品、ウレタンフォーム等の合成樹脂フォ
ーム等を例示することができる。縫製品の具体例として
は、Tシャツ、トレーナー、ジャンパー、ジーンズ、浴
衣、パジャマ、靴下、パンティーストッキング、下着
類、帽子、手袋、サポーター、包帯、靴用中敷、タオ
ル、ハンカチ、シーツ、カーテン、カーペット等を挙げ
ることができる。本発明の繊維製品類は、上記繊維を2
種以上用いた混紡糸又は交織製品であってもよい。ま
た、予め着色されたものであってもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明の抗菌性繊維製品類は、以下のよ
うな優れた効果を示す。カチオン性化合物又はアニオン
性化合物によりイオン的に処理された繊維製品類におい
て、そのカチオン性化合物又はアニオン性化合物が、抗
菌剤との間にある種のイオンコンプレックスを形成した
り、両者間に諸般の分子間相互作用が働くことによっ
て、抗菌剤が多量に、而も強固に担時されているため、
抗菌性能に優れると共に、耐久性や洗濯堅牢度及び摩擦
堅牢度等の諸堅牢度にも優れ、而も繊維本来の風合及び
感触が損なわれない。
【0029】また、カチオン性化合物によりカチオン的
に処理された繊維製品類において、そのカチオン性化合
物が窒素カチオン性化合物である場合、その窒素カチオ
ン性化合物が細菌類や真菌類に対して発揮する抗菌作用
と、繊維製品類がその窒素カチオン性化合物のほかに更
に担持した抗菌剤が本来有する抗菌作用との相乗効果に
よって、より強力な抗菌効果を発揮する。更に、カチオ
ン性化合物によりカチオン的に処理された繊維製品類に
おいて、そのカチオン性化合物が4級アンモニウム塩系
の溶出型抗菌剤および/または有機シリコーン4級アン
モニウム塩系の固定型抗菌剤である場合、その抗菌作用
と、繊維製品類がそのカチオン性化合物としての抗菌剤
のほかに更に担持した抗菌剤が本来有する抗菌作用との
相乗効果によって、より一層強力な抗菌効果を発揮す
る。
【0030】また、繊維製品類が比較的高分子量のカチ
オン性化合物又はアニオン性化合物によりイオン的に処
理されたものである場合、それらの化合物が一種のバイ
ンダー効果を発揮するので、耐久性や洗濯堅牢度及び摩
擦堅牢度等の諸堅牢度が向上する。また更に、繊維製品
類がイオン的に処理されていることにより、抗菌剤がバ
インダー等の接着成分を要せずとも繊維製品類に対し実
用的に十分に強固に固着しているため、繊維本来の風合
及び感触が損なわれない量のバインダーによって処理さ
れたものについては、その程度の少量のバインダーによ
り抗菌剤の固着が更に十分に強化されたものとなってい
る。
【0031】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げて本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。実施例1 精練済みの綿糸30Wで丸編みされた50cm幅の綿編
物(天ジク)50kg(300m長)を裏返し、その綿
編物がループ状に循環する2000リットル容量の液流
染色機を用いて浴比1:30となるように水を投入した
後、染色機を作動させ、綿編物の循環を開始させた。循
環状態において、生地重量に対し3重量%の第4級アン
モニウム塩タイプの窒素カチオン性ポリマー水溶液[固
形分約30重量%](窒素カチオン性ポリマーは、上記
式[II]〔式中、R1 及びR2 はメチル基、Xは塩素〕
のモノマー単位からなるポリマー〔分子量:約2万〕)
を予め100重量倍の水で希釈したものを、染色機内に
徐々に投入した後、染色機内の溶液を徐々に昇温させて
70℃で30分間処理し、前記綿編物をカチオン化し
た。続いて、3分間のすすぎを2回繰り返し行い、余分
なカチオン性化合物を取り除いた。
【0032】綿編物の循環を一旦停止させた後、この染
色機に、浴比1:20となるように水を投入し、再び循
環を開始させた。次いで、金属イオン交換ゼオライト微
粉末(金属イオンは銀、銅、亜鉛)を水中に10重量%
分散させた分散液を生地重量に対し10重量%用意し、
これを100重量倍の水で希釈して、染色機内に徐々に
投入した後、常温で30分間処理した。次いで、染色機
内の混合液を徐々に昇温させて60℃で15分間処理し
た後、この綿編物を2分間すすぎ、染色機から取り出し
て遠心脱水機を用いて脱水した。そして、テンタリング
マシンを用いて100乃至120℃でこの綿編物を乾燥
させた。
【0033】このようにして得られた綿編物を用いて縫
製した男性用肌着は長時間着用しても汗臭等の悪臭を発
生させないものであった。すなわち、この男性用肌着は
優れた抗菌効果を発揮するものであった。この男性用肌
着は、繰り返し洗濯しても抗菌効果を失わず、而も、そ
の風合及び感触は共に良好であった。
【0034】実施例2 ポリエステル35%・綿65%の90cm幅の混紡編物
(スムースニット)50kg(150m長)を、200
0リットル容量のジッガー染色機に、その編物が拡布状
態で繰り返し反転往復するようにセットし、浴比1:1
5となるように水を投入した後、染色機を作動させてそ
の編物の反転往復を開始させた。続いて、ブチレン/無
水マレイン酸コポリマーの10%水溶液を生地重量に対
して25重量%用意し、これを50重量倍の水で希釈し
て、徐々に染色機内に投入した後40℃で25分間処理
し、この編物をアニオン化した。続いて3分間のすすぎ
を2回繰り返し行い、余分なアニオン性化合物を取り除
いた。
【0035】一旦反転往復を停止させ、この染色機に浴
比1:15となるように水を投入した後、反転往復を再
開させた。次いで、塩化ベンザルコニウムの20%水溶
液を生地重量に対し10重量%用意し、これを50重量
倍の水で希釈して、徐々に染色機内に投入し、染色機内
の溶液を徐々に昇温させて70℃で20分間処理した。
次に2分間のすすぎを1回行ない、この編物を染色機か
ら取り出して遠心脱水機にて脱水した後、タンブラー乾
燥機を用いて80乃至100℃で乾燥させた。このよう
にして得られた抗菌性混紡編物は優れた抗菌効果を示
し、耐洗濯性及び耐摩擦性も良好であった。而も、編物
の風合及び感触は元の生地と変わらず柔軟であった。
【0036】実施例3 2−ヒドロキシフェニル−2’,4’−ジクロロベンジ
ルエーテル 55重量部に対し、ポリメチレンポリフェ
ニルイソシアネート40重量部を添加して溶解させた。
この溶液を、2%ポリビニルアルコール水溶液300重
量部中に加え、粒径が2μm程度となるよう撹拌速度を
調節して乳化した。次に、水50重量部に対してジエチ
レントリアミン5重量部が溶解した水溶液を、前記乳化
物に徐々に添加した後、この混合液を昇温させて80℃
で約3時間撹拌を続けることにより、徐放性の抗菌剤含
有固溶体微粒子が分散した分散液約450部を得た。
【0037】予め淡黄色に染色された靴下(綿60%・
アクリル40%の混紡100重量部)を、水2000重
量部(浴比1:20)、含窒素縮合物系のカチオン性ポ
リマー(商品名:サンドフィックスWE:サンド社製)
2重量部、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロラ
イド2重量部、及びエチレングリコール10重量部から
なるカチオン性化合物の水溶液中に浸漬し、この水溶液
を徐々に昇温させて60℃で20分間処理した。続いて
その靴下を水でよくすすぎ、余分なカチオン性化合物を
取除き、脱水した。
【0038】次に、水2000重量部(浴比1:2
0)、及び上記にて得られた微粒子分散液20重量部か
らなる浴に、上記のカチオン化された靴下を浸漬し、そ
の浴を徐々に昇温させて70℃で20分間処理した。続
いて、同浴中にポリウレタン樹脂エマルジョン(商品
名:スーパーフレックス300 第一工業製薬社製)1
5重量部(バインダー固形分:30重量%)を投入し、
60℃で15分間処理した後、脱水、乾燥した。このよ
うにして得られた抗菌作用を有する靴下は、一日中連続
着用していてもいやな臭気を発せず、而も、継続的に着
用することによって水虫を軽減させる効果があった。ま
た、このような効果は繰り返し洗濯しても失れわれなか
った。
【0039】実施例4 レーヨン100%・太さ2デニールの糸の束5kgを5
束準備し、1000リットル容量の噴射自動綛染機に、
これらの糸束がループ状に循環するようにセットし、浴
比1:15となるよう染色機内に水を投入した後、染色
機を作動させて糸束の循環を開始させた。続いて、糸重
量に対して5重量%の窒素カチオン性ポリマー(商品
名:サンフィックスPAC−7 三洋化成社製)を予め
50重量倍の水で希釈したものを、徐々に染色機内に投
入した後、常温で30分間処理して糸束の糸をカチオン
化した。
【0040】次いで3分間のすすぎを2回繰り返して行
なって余分な窒素カチオン性ポリマーを取り除いた後脱
水し、熱風乾燥機を用いて100乃至120℃で乾燥さ
せた。その後、このようにカチオン化したレーヨン糸
を、パディング機を用いて、予め準備した水100重量
部、ポリエステル系樹脂エマルジョン(バインダー固形
分30重量%)4重量部、及び粒径約3μmの銀イオン
担持溶解性ガラス6重量部からなるパッド浴中に浸漬
し、マングルで絞り率100%となるように脱水した
後、熱風乾燥機を用いて100乃至120℃で乾燥させ
た。
【0041】さらに、水100重量部、シリコーン系柔
軟剤(商品名:ソフナーAQ 松井色素化学工業所社
製)1重量部からなる浴に前記の乾燥したレーヨン糸を
浸漬し、40℃で3分間処理した。次いで、マングルで
絞り率80%となるように脱水し、熱風乾燥機を用いて
80乃至100℃で乾燥させた後、巻き取った。このよ
うにして得られたレーヨン糸は、優れた抗菌作用を有
し、耐洗濯性及び耐摩擦性にも優れると共に、非常に柔
軟な風合及び感触を有していた。
【0042】実施例5 まず、綿Tシャツ(天ジク120重量部)を精練して糊
や不純物を取り除いた。
【0043】次に、水2400重量部(浴比1:2
0)、カチオン性ポリマー(商品名:Fixer P 松井色
素化学工業所社製)2重量部、及びカチオン性バインダ
ー(バインダー固形分:40重量%;商品名:バインダ
ーMRC 松井色素化学工業所社製)3重量部からなる
浴にTシャツを浸漬し、この浴を徐々に昇温させて70
℃で15分間処理してこのTシャツをカチオン化し、そ
の後水ですすいで余分なカチオン性化合物を取り除い
た。続いて水2400重量部(浴比1:20)、酸化亜
鉛微粒子6重量部、光可逆変色性微粒子の50%水系分
散液(商品名:Photopia Aqualite Ink Blue AQ-T松井
色素化学工業所社製)20重量部、及び蛍光色顔料分散
液(商品名:GlowColor Pink MIB 松井色素化学工業
所社製)5重量部からなる浴にカチオン化した前記Tシ
ャツを浸漬し、この浴を徐々に昇温させて70℃で20
分間処理した。次いでこのTシャツを再び水でよくすす
いだ後、脱水し、タンブラー乾燥機を用いて80乃至1
00℃で乾燥し、さらに130℃で90秒間の熱処理を
行なった。
【0044】このようにして得られたTシャツは、その
優れた抗菌作用により汗臭等のいやな臭気を抑え、長時
間着用されていてもさわやかな着心地を維持するもので
あった。また、このTシャツは、光の照射の有無により
ピンク色と紫色との間で可逆的に変化する機能をも有し
ており、これらの作用及び機能は、洗濯を繰り返しても
失われることはなかった。また、このTシャツは風合及
び感触も良好であった。
【0045】実施例6 水800重量部、p−イソオクチルフェノキシエトキシ
エチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド 2重
量部、及びエチレングリコール5重量部からなる混合液
に、精練済の原綿40重量部を浸漬し、混合液を徐々に
昇温させて50℃で30分間処理した後、原綿を水でよ
くすすぎ、脱水した。次に、水800重量部、酸化亜鉛
微粒子3重量部、及び2−ヒドロキシフェニル−2’,
4’−ジクロロベンジルエーテル 4重量部からなる混
合液中に上記原綿を浸漬し、この混合液を徐々に昇温さ
せて70℃で15分間処理した後、この原綿を水でよく
すすぎ、脱水した。
【0046】続いて水800重量部、ポリアクリル酸エ
ステル共重合樹脂(バインダー固形分:40重量%;商
品名:バインダーMRY 松井色素化学工業所社製)4
重量部、エチレン尿素系縮合物架橋剤(商品名:フィク
サーF 松井色素化学工業所社製)0.3部からなる混
合液に上記原綿を浸漬し、この混合液を徐々に昇温させ
て80℃で15分間処理した後、原綿を水でよくすす
ぎ、脱水、乾燥した。このようにして得られた原綿を敷
布団の中綿として用いたところ、長期間日干しせずに使
用しても汗臭くなることはなく、またカビが発生するこ
ともなかった。
【0047】実施例7 実施例6において原綿を不織布40重量部に代える以外
は実施例6と同様に処理することにより、抗菌作用を有
する不織布を得た。上記不織布を果物、野菜類の個別包
装紙として使用したところ、腐敗を抑制して長期間保存
することができた。
【0048】比較例1 カチオン化処理を行なわないこと以外はすべて実施例1
と同様に処理したところ、得られた綿編物はほとんど抗
菌作用を示さず、商品価値のないものであった。
【0049】比較例2 アニオン化処理を行なわないこと以外はすべて実施例2
と同様に処理したところ、得られた混紡編物は、処理直
後は若干の抗菌作用を示すが、1回の洗濯でその効果が
全く失われてしまい、商品価値のないものであった。
【0050】比較例3 カチオン化処理を行なわないこと以外はすべて実施例4
と同様にして処理したところ、得られたレーヨン糸はほ
とんど抗菌作用を示さず、また、洗濯堅牢度及び摩擦堅
牢度も劣っていた。
【0051】<抗菌性評価試験>試験菌体 黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)洗濯方法 JIS LO217 103法に準じた。試験結果 実施例1、実施例5及び比較例1でそれぞれ得られ
た繊維製品類について、繊維製品衛生加工協議会のシェ
ークフラスコ法に準拠して評価試験を行なった結果を表
1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】また、実施例6及び実施例7で得られた原
綿及び不織布についてもシェークフラスコ法にて減菌率
を求めたところ、それぞれ99.8%及び98.1と優
れた抗菌効果を示した。 実施例2乃至4並びに比較例2及び比較例3で得ら
れた繊維製品類について菌数測定法にて評価試験を行な
った結果を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】 無加工試料の接種直後生菌数:4.3×105 (個) 無加工試料の18時間培養後生菌数:2.7×108
(個) 上記表1及び表2に示される通り、実施例1乃至7の繊
維製品類は優れた抗菌作用を示し、繰り返し洗濯しても
効果がほとんど低下しなかった。一方比較例1のもの
は、実施例1と比較して抗菌効果がほとんどなく、商品
価値のないものであった。また比較例2のものは、洗濯
前においては弱い抗菌作用を示すものの、1回の洗濯で
ほとんどその効果が失われてしまった。比較例3のもの
は、実施例4と比べて抗菌作用が非常に弱く、洗濯堅牢
度も劣っていた。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン的に処理された繊維製品類に抗菌剤
    が担持されてなる抗菌性繊維製品類。
  2. 【請求項2】カチオン性化合物によりカチオン的に処理
    された繊維製品類に抗菌剤が担持されてなる抗菌性繊維
    製品類。
  3. 【請求項3】カチオン性化合物が窒素カチオン性化合物
    である請求項2記載の抗菌性繊維製品類。
  4. 【請求項4】窒素カチオン性化合物が、アルキルアンモ
    ニウム塩系化合物、ピリジニウム塩系化合物、ジシアン
    ジアミド系化合物、ポリアミン系化合物及びポリカチオ
    ン系化合物からなる群から選ばれた1種又は2種以上の
    化合物である請求項3記載の抗菌性繊維製品類。
  5. 【請求項5】カチオン性化合物が4級アンモニウム塩系
    の溶出型抗菌剤および/または有機シリコーン4級アン
    モニウム塩系の固定型抗菌剤である請求項2記載の抗菌
    性繊維製品類。
  6. 【請求項6】繊維製品類の風合及び感触が損なわれない
    量の、比較的高分子量のカチオン性化合物で処理される
    ことにより、繊維製品類に対する抗菌剤の固着が強化さ
    れた請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5記載の
    抗菌性繊維製品類。
  7. 【請求項7】カチオン性化合物の量が、繊維製品類に対
    して0.01乃至20重量%であると共に、カチオン性
    化合物の分子量がほぼ5万以上である請求項6記載の抗
    菌性繊維製品類。
  8. 【請求項8】アニオン性化合物によりアニオン的に処理
    された繊維製品類に抗菌剤が担持されてなる抗菌性繊維
    製品類。
  9. 【請求項9】アニオン性化合物が、アニオン性界面活性
    剤および/またはアニオン性高分子化合物である請求項
    8記載の抗菌性繊維製品類。
  10. 【請求項10】繊維製品類の風合及び感触が損なわれな
    い量の、比較的高分子量のアニオン性化合物で処理され
    ることにより、繊維製品類に対する抗菌剤の固着が強化
    された請求項8又は請求項9記載の抗菌性繊維製品類。
  11. 【請求項11】アニオン性化合物の量が、繊維製品類に
    対して0.01乃至20重量%であると共に、アニオン
    性化合物の分子量がほぼ5万以上である請求項10記載
    の抗菌性繊維製品類。
  12. 【請求項12】繊維製品類の風合及び感触が損なわれな
    い量のバインダーで処理されることにより、繊維製品類
    に対する抗菌剤の固着が強化された請求項1、請求項
    2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項
    7、請求項8、請求項9、請求項10又は請求項11記
    載の抗菌性繊維製品類。
  13. 【請求項13】バインダーの固形分量が、繊維製品類に
    対して0.01乃至10重量%である請求項12記載の
    抗菌性繊維製品類。
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