JPH07267041A - エアバッグ展開用ガス発生装置 - Google Patents

エアバッグ展開用ガス発生装置

Info

Publication number
JPH07267041A
JPH07267041A JP6063734A JP6373494A JPH07267041A JP H07267041 A JPH07267041 A JP H07267041A JP 6063734 A JP6063734 A JP 6063734A JP 6373494 A JP6373494 A JP 6373494A JP H07267041 A JPH07267041 A JP H07267041A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
filter
air bag
deploying
gas generator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6063734A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Okada
武 岡田
Michio Shioda
美智雄 塩田
Takashi Minamizawa
貴 南沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Koki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Koki Co Ltd filed Critical Nippon Koki Co Ltd
Priority to JP6063734A priority Critical patent/JPH07267041A/ja
Publication of JPH07267041A publication Critical patent/JPH07267041A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、衝突安全装置用の空気袋等のエア
バッグを燃焼ガスにより展開するのに使用されるエアバ
ッグ展開用ガス発生装置に関し、構造を従来より大幅に
簡素化し装置の小型化を図ることを目的とする。 【構成】 ガス発生剤が収容される燃焼室の外周壁に、
エアバッグへのガス流出口を直接形成するとともに、前
記外周壁の内側に環状のガス濾過フィルタを配置して構
成する。また、ガス濾過フィルタの内周に隣接してガス
発生剤を収容して構成する。さらに、ガス濾過フィルタ
内にガス発生剤のガスの流路を変更する流路変更手段を
設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝突安全装置用の空気
袋,救命袋,ゴムボート,脱出シュート等のエアバッグ
を燃焼ガスにより展開するのに使用されるエアバッグ展
開用ガス発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、乗用車において、その衝突時のシ
ョックから運転者を保護するための衝突安全装置は、例
えば、60リッターの容積を持つエアバッグと、このエ
アバッグをガスにより展開するためのエアバッグ展開用
ガス発生装置とから構成されており、乗用車の衝突時
に、エアバッグ展開用ガス発生装置内に充填した火薬
類、あるいはその類似組成物からなるガス発生剤を点火
燃焼させ、その発生ガスによりエアバッグを瞬時に展開
して、運転者を衝突から保護し、運転者の重大な負傷を
防止するようになっている。
【0003】図10は、特開平2−155857号公報
に開示される従来のエアバッグ展開用ガス発生装置を示
すもので、図において符号11は、複数のガス発生剤1
3が積層状態で収容される燃焼室を示している。
【0004】ガス発生剤13は、中央に貫通孔15の形
成される環状板状をしており、貫通孔15内には、着火
薬17が収容されている。これ等のガス発生剤13は、
密封容器19内に収容されており、この密封容器19の
中央には、ガス発生剤13の貫通孔15側に陥没する凹
部21が形成されている。
【0005】この凹部21には、ガス発生剤13を燃焼
するための点火器23が配置されている。燃焼室11の
内周に沿って燃焼室フィルタ25が配置されており、ま
た、燃焼室11を囲繞して燃焼室フィルタ25を通過し
たガスを、オリフィス26から流入する充気室27が、
環状に配置されている。
【0006】そして、この充気室27内には、上部フィ
ルタ29とガス濾過フィルタ31とからなる充気室フィ
ルタが収容されている。また、充気室27には、ガス濾
過フィルタ31を通過したガスをエアバッグに流出する
ためのガス流出口33が形成されている。
【0007】このようなエアバッグ展開用ガス発生装置
では、点火器23に電気が通電されると、点火器23内
の火薬の燃焼により、着火薬17が燃焼し、この燃焼に
より、ガス発生剤13が燃焼し、このガス発生剤13の
ガスが、燃焼室11の内周に沿って配置される燃焼室フ
ィルタ25を通り、充気室27内に流入した後、上部フ
ィルタ29とガス濾過フィルタ31により浄化され、ガ
ス流出口33を通りエアバッグ内に流入し、例えば、
0.04秒程度の短時間でエアバッグが充分に膨張され
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエアバッグ展開用ガス発生装置では、燃焼室
11を囲繞して充気室27を環状に配置し、この充気室
27内に、上部フィルタ29とガス濾過フィルタ31と
からなる充気室フィルタを収容し、充気室フィルタによ
りガス発生剤13の燃焼ガス中の残渣を除去しているた
め、構造が複雑になり、また、装置が比較的大きくなる
という問題があった。
【0009】本発明は、上記のような問題を解決したも
ので、構造を従来より大幅に簡素化することができると
ともに装置の小型化を容易に図ることができるエアバッ
グ展開用ガス発生装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1のエアバッグ展
開用ガス発生装置は、ガス発生剤が収容される燃焼室の
外周壁に、エアバッグへのガス流出口を直接形成すると
ともに、前記外周壁の内側に環状のガス濾過フィルタを
配置してなるものである。
【0011】請求項2のエアバッグ展開用ガス発生装置
は、ガス発生剤が収容される燃焼室の外周壁に、エアバ
ッグへのガス流出口を直接形成するとともに、前記外周
壁の内側に環状のガス濾過フィルタを配置し、このガス
濾過フィルタの内周に隣接して前記ガス発生剤を収容し
てなるものである。
【0012】請求項3のエアバッグ展開用ガス発生装置
は、ガス発生剤が収容される燃焼室の外周壁に、エアバ
ッグへのガス流出口を直接形成するとともに、前記外周
壁の内側に環状のガス濾過フィルタを配置し、前記ガス
濾過フィルタ内に前記ガス発生剤のガスの流路を変更す
る流路変更手段を設けてなるものである。
【0013】請求項4のエアバッグ展開用ガス発生装置
は、請求項3において、前記流路変更手段は、前記ガス
発生剤のガスの流路を30〜90度の角度で変更するも
のである。
【0014】請求項5のエアバッグ展開用ガス発生装置
は、請求項3または請求項4において、前記流路変更手
段は、板状の流路変更部材からなり、フィルタ部材内に
巻き込まれているものである。
【0015】請求項6のエアバッグ展開用ガス発生装置
は、請求項5において、前記フィルタ部材は、金網から
なるものである。請求項7のエアバッグ展開用ガス発生
装置は、請求項5において、前記フィルタ部材は、金網
とセラミックペーパまたは金網と金属繊維とからなるも
のである。
【0016】請求項8のエアバッグ展開用ガス発生装置
は、請求項5ないし請求項7において、前記流路変更部
材は、ガス濾過フィルタ内に径方向に所定間隔を置いて
配置される内側プレートと外側プレートとからなり、前
記内側プレートと外側プレートには、異なる位置にガス
流通穴が形成されているものである。
【0017】請求項9のエアバッグ展開用ガス発生装置
は、請求項8において、前記内側プレートおよび外側プ
レートは、ガス濾過フィルタ内を一周する長さを有して
いるものである。
【0018】請求項10のエアバッグ展開用ガス発生装
置は、請求項8または請求項9において、前記外側プレ
ートにおける前記内側プレートのガス流通穴に対向する
位置にはガス流通穴が形成されていないものである。
【0019】請求項11のエアバッグ展開用ガス発生装
置は、請求項8ないし請求項10において、前記ガス流
通穴は矩形状に形成されているものである。請求項12
のエアバッグ展開用ガス発生装置は、請求項8ないし請
求項10のいずれか1項において、前記ガス流通穴は多
数の小孔からなるものである。
【0020】請求項13のエアバッグ展開用ガス発生装
置は、請求項8ないし請求項12のいずれか1項におい
て、前記内側プレートおよび外側プレートは、アルミニ
ュウム,ステンレス,銅のいずれか一の金属からなるも
のである。
【0021】請求項14のエアバッグ展開用ガス発生装
置は、請求項8ないし請求項13のいずれか1項におい
て、前記内側プレートおよび外側プレートは、0.1〜
0.5mmの板厚であるものである。
【0022】
【作用】請求項1のエアバッグ展開用ガス発生装置で
は、ガス発生剤の燃焼により発生した燃焼ガスが、燃焼
室の外周壁の内側に配置されるガス濾過フィルタを通過
した後、外周壁に形成されるガス流出口から直接エアバ
ッグ側に流出される。
【0023】そして、ガス濾過フィルタを通過する時
に、燃焼ガス中の残渣が、ガス濾過フィルタに捕集され
浄化される。請求項2のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、ガス濾過フィルタの内周に隣接して収容されるガ
ス発生剤の燃焼により発生した燃焼ガスが、燃焼室の外
周壁の内側に配置されるガス濾過フィルタを通過した
後、外周壁に形成されるガス流出口から直接エアバッグ
側に流出される。
【0024】そして、ガス濾過フィルタを通過する時
に、燃焼ガス中の残渣が、ガス濾過フィルタに捕集され
浄化される。請求項3のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、ガス発生剤の燃焼により発生した燃焼ガスが、燃
焼室の外周壁の内側に配置されるガス濾過フィルタを通
過した後、外周壁に形成されるガス流出口から直接エア
バッグ側に流出される。
【0025】そして、ガス濾過フィルタを通過する時
に、流路変更手段によりガスの流路が変更され、ガス中
の残渣が、ガス濾過フィルタに捕集され浄化される。請
求項4のエアバッグ展開用ガス発生装置では、流路変更
手段によりガス発生剤のガスの流路が30〜90度の角
度で変更される。
【0026】請求項5のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、流路変更手段が板状の流路変更部材により形成さ
れ、フィルタ部材内に巻き込まれる。請求項6のエアバ
ッグ展開用ガス発生装置では、フィルタ部材が金網によ
り形成され、金網に残渣が捕集される。
【0027】請求項7のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、フィルタ部材が、金網とセラミックペーパまたは
金網と金属繊維により形成される。請求項8のエアバッ
グ展開用ガス発生装置では、ガス発生剤の燃焼により発
生した燃焼ガスが、例えば、フィルタ部材を通過し、内
側プレートのガス流通穴を通過した後、燃焼ガスの流路
を変更され、さらに、フィルタ部材を通過した後、外側
プレートのガス流通穴を通過し、フィルタ部材を通って
ガス流出口からエアバッグ側に流出される。
【0028】請求項9のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、内側プレートおよび外側プレートが、ガス濾過フ
ィルタ内を一周して配置される。請求項10のエアバッ
グ展開用ガス発生装置では、外側プレートにおける内側
プレートのガス流通穴に対向する位置にガス流通穴が形
成されていないため、内側プレートからの燃焼ガスの流
路が確実に変更される。
【0029】請求項11のエアバッグ展開用ガス発生装
置では、ガス流通穴が、矩形状に形成される。請求項1
2のエアバッグ展開用ガス発生装置では、ガス流通穴が
多数の小孔とされるため、燃焼ガスが分散される。
【0030】請求項13のエアバッグ展開用ガス発生装
置では、内側プレートおよび外側プレートが、耐蝕性を
有するアルミニュウム,ステンレス,銅のいずれか一の
金属により形成される。
【0031】請求項14のエアバッグ展開用ガス発生装
置では、内側プレートおよび外側プレートが、0.1〜
0.5mmの板厚とされる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の詳細を図面に示す実施例につ
いて説明する。図1および図2は、本発明のエアバッグ
展開用ガス発生装置の第1の実施例を示しており、図に
おいて符号41は、複数のガス発生剤43が積層状態で
収容される燃焼室を示している。
【0033】燃焼室41は、底面部44,外周壁45,
鍔部47を有する皿状部材49と、この皿状部材49の
開口を覆う蓋部材51とにより形成されている。ガス発
生剤43は、中央に貫通孔の形成される環状板状をして
おり、貫通孔内には、皿状部材49の底面部44の中央
に一体形成される筒状部53が挿入されている。
【0034】この筒状部53は、蓋部材51の中央に貫
通されており、筒状部53の蓋部材51側には、点火器
55が配置され、点火器55と底面部44との間に着火
薬57が収容されている。
【0035】筒状部53には、複数の貫通孔59が形成
されている。皿状部材49の外周壁45には、ガス流出
口61が形成され、鍔部47には、取付ボルトが挿通さ
れるボルト孔65が形成されている。
【0036】しかして、この実施例では、外周壁45の
内側に沿って、環状のガス濾過フィルタ67が配置され
ている。そして、このガス濾過フィルタ67の内周に隣
接してガス発生剤43が直接収容されている。
【0037】また、ガス濾過フィルタ67の上下には、
例えば、シリコンゴムからなる難燃性で弾力性を有する
パッキン69が配置され、ガス濾過フィルタ67が、蓋
部材51と底面部44との間に固定されている。
【0038】ガス濾過フィルタ67内には、ガス発生剤
43の燃焼ガスの流路を変更する流路変更手段が設けら
れており、この流路変更手段により、ガス発生剤43の
燃焼ガスの流路が30〜90度の角度で変更される。
【0039】この実施例では、流路変更手段は、ガス濾
過フィルタ67内に径方向に所定間隔を置いて配置され
る内側プレート71と外側プレート73とからなり、内
側プレート71と外側プレート73には、異なる位置に
ガス流通穴71a,73aが形成されている。
【0040】そして、外側プレート73における内側プ
レート71のガス流通穴71aに対向する位置にはガス
流通穴73aが形成されないようにされている。図3
は、ガス濾過フィルタ67を展開した状態を示すもの
で、フィルタ部材75の内側には、内側プレート71と
外側プレート73とが、所定間隔を置いて配置されてい
る。
【0041】内側プレート71および外側プレート73
は、ガス濾過フィルタ67内を一周する長さを有してい
る。そして、図4に示すように、図の右側に位置するフ
ィルタ部材75を一周巻回した後、この外側にフィルタ
部材75とともに内側プレート71を一周巻回し、さら
にこの外側にフィルタ部材75を一周巻回し、この後、
この外側にフィルタ部材75とともに外側プレート73
を一周巻回し、さらに、この外側にフィルタ部材75を
一周巻回することによりガス濾過フィルタ67が形成さ
れている。
【0042】すなわち、内側プレート71と外側プレー
ト73とをフィルタ部材75内に巻き込むことによりガ
ス濾過フィルタ67が形成されている。内側プレート7
1の中央には、矩形状のガス流通穴71aが形成され、
外側プレート73の両側には、矩形状のガス流通穴73
aが形成されている。
【0043】そして、外側プレート73の中央に形成さ
れる板部77の面積が、内側プレート71のガス流通穴
71aを充分に覆う面積とされている。この実施例で
は、フィルタ部材75は、金網により形成されている。
【0044】金網は、ステンレスからなり、メッシュが
20〜50番とされ、線径が0.2〜0.4mmとされて
いる。また、内側プレート71および外側プレート73
は、アルミニュウム,ステンレス,銅のいずれか一の金
属により形成されており、内側プレート71および外側
プレート73は、0.1〜0.5mmの板厚とされてい
る。
【0045】上述したエアバッグ展開用ガス発生装置で
は、点火器55に電気が通電されると、点火器55内の
火薬の燃焼により、着火薬57が燃焼し、この燃焼によ
り、ガス発生剤43が燃焼し、ガス発生剤43の燃焼に
より発生した燃焼ガスが、ガス濾過フィルタ67により
浄化された後、ガス流出口61からエアバッグ側に流出
する。
【0046】しかして、上述したエアバッグ展開用ガス
発生装置では、ガス発生剤43の燃焼により発生した燃
焼ガスが、燃焼室41の外周壁45の内側に配置される
ガス濾過フィルタ67を通過し、燃焼ガス中の残渣が、
ガス濾過フィルタ67に捕集され浄化された後、外周壁
45に形成されるガス流出口61から直接エアバッグ側
に流出されるため、従来必要であった、充気室および充
気室フィルタを無くすことが可能になり、この結果、構
造を従来より大幅に簡素化することができるとともに装
置の小型化を容易に図ることができる。
【0047】なお、ガス発生剤43には、例えば、アジ
カソーダ系のガス発生剤、あるいは、ナトリウム成分の
少ないガス発生剤を使用することができる。そして、ナ
トリウム成分の少ないガス発生剤では、金属残渣の量が
少なく、また、金属残渣が固形状態でフィルタ部材75
を通過するため、フィルタ部材75による捕集が比較的
容易である。
【0048】また、図10に示した従来のエアバッグ展
開用ガス発生装置では、燃焼室フィルタ25により36
%の残渣が、上部フィルタ29により37%の残渣が、
ガス濾過フィルタ31により27%の残渣が捕集されて
いたが、本発明では、ガス濾過フィルタ67により10
0%の残渣を捕集することができた。
【0049】また、上述したエアバッグ展開用ガス発生
装置では、ガス濾過フィルタ67の内周に隣接してガス
発生剤43を直接収容したので、仕切部材等が不要にな
り、構造を簡素化することができるとともに装置の小型
化を図ることができる。
【0050】さらに、上述したエアバッグ展開用ガス発
生装置では、燃焼ガスがガス濾過フィルタ67を通過す
る時に、流路変更手段により燃焼ガスの流路が変更され
るため、ガス中の残渣を効率的に捕集することができ
る。
【0051】すなわち、燃焼ガスの流路を変更すること
により、燃焼ガスより比重の大きい金属残渣が燃焼ガス
の吹き溜まりに溜まるため、燃焼ガスのみがガス流通穴
71a,73aを通過し、金属残渣のみがフィルタ部材
75内に残ることになる。
【0052】そして、流路変更手段によりガス発生剤4
3の燃焼ガスの流路を30〜90度の角度で変更するよ
うにしたので、ガス中の残渣をより効率的に捕集するこ
とができる。
【0053】すなわち、燃焼ガスの流路の変更角度が3
0度未満の場合には、金属残渣が燃焼ガスとともに、ガ
ス流通穴71a,73aを流れ金属残渣が捕捉できなく
なり、充分な効果を得ることができず、一方、90度を
越えた角度で変更することは、構造的に困難である。
【0054】なお、60〜90度の角度で流路を変更す
るのが望ましい。また、上述した実施例では、流路変更
手段を、板状の内側プレート71と外側プレート73と
により形成したので、フィルタ部材75内に容易に巻き
込むことができる。
【0055】さらに、フィルタ部材75を金網により形
成したので、残渣を効率的に捕集することができる。す
なわち、金網を巻き込むことにより、フィルタ部材75
内が3次元的構造になり、金網内を通過する燃焼ガスも
僅かに屈曲するため、金属残渣の捕捉が可能になる。
【0056】また、金網は、大きな熱容量を有している
ため、金属残渣が冷却され、金網の表面に付着すること
になる。また、上述した実施例では、燃焼ガスの流路が
内側プレート71と外側プレート73により変更される
ため、流路を高精度で変更することが可能になり、残渣
をより効率的に捕集することができる。
【0057】さらに、上述した実施例では、内側プレー
ト71および外側プレート73を、ガス濾過フィルタ6
7内を一周して配置したので、フィルタ部材75の巻回
時における位置合わせおよび形状の保持を容易に行うこ
とができる。
【0058】また、上述した実施例では、外側プレート
73における内側プレート71のガス流通穴71aに対
向する位置にガス流通穴73aが形成されていないた
め、内側プレート71からの燃焼ガスの流路が確実に変
更され、残渣をより効率的に捕集することができる。
【0059】さらに、ガス流通穴71a,73aを矩形
状に形成したので、ガス流通穴71a,73aの形状が
簡単な形状となり、内側プレート71と外側プレート7
3との位置合わせを容易に行うことができる。
【0060】また、上述したエアバッグ展開用ガス発生
装置では、内側プレート71および外側プレート73を
アルミニュウム,ステンレス,銅のいずれか一の金属に
より形成したので、充分な耐蝕性を得ることができる。
【0061】さらに、上述した実施例では、内側プレー
ト71および外側プレート73を、0.1〜0.5mmの
板厚としたので、これ等のプレートをフィルタ部材75
内に容易に巻き込むことができる。
【0062】すなわち、板厚が0.1mm未満の場合に
は、ガス発生剤43の燃焼により内側プレート71およ
び外側プレート73が溶融する虞れがあり、一方、0.
5mmを越える場合には、剛性が高くなりフィルタ部材7
5に巻き込むことが難しくなる。
【0063】なお、0.1〜0.2mmの板厚が望まし
い。図5は、本発明の第2の実施例を示すもので、この
実施例では、内側プレート81および外側プレート83
には、多数の小孔からなるガス流通穴81a,83aが
形成されている。
【0064】すなわち、図6に示すように、内側プレー
ト81の中央には、例えば、10〜100個の円形のガ
ス流通穴81aが形成され、外側プレート83の両側に
は、それぞれ10〜100個の円形のガス流通穴83a
が形成されている。
【0065】そして、ガス流通穴81a,83aの直径
は、2〜5mmとされている。また、フィルタ部材75に
は、セラミックペーパまたは金属繊維85が重ねられて
いる。
【0066】なお、セラミックペーパは、アルミナ,シ
リカ等を主成分とする織布または不織布により形成され
ている。また、金属繊維は、ステンレス,鉄等の細線を
織って形成されている。
【0067】この実施例のエアバッグ展開用ガス発生装
置においても、第1の実施例とほぼ同様の効果を得るこ
とができるが、この実施例では、ガス流通穴81a,8
3aを多数の小孔により形成したので、燃焼ガスが分散
され、残渣をより効率的に捕集することができる。
【0068】また、セラミックペーパまたは金属繊維8
5を配置したので、燃焼ガス中の残渣をより確実に捕集
することが可能になる。図7は、本発明の第3の実施例
を示すもので、この実施例では、図8に示すように、フ
ィルタ部材75の一側にのみ内側プレート87が配置さ
れ、フィルタ部材75の他側にのみ外側プレート89が
配置されている。
【0069】この実施例のエアバッグ展開用ガス発生装
置においても、第1の実施例とほぼ同様の効果を得るこ
とができる。図9は、本発明の第3の実施例のガス濾過
フィルタ67Aを展開した状態を示すもので、この実施
例では、内側プレート91に、矩形状に多数のスリット
穴91aが形成されている。
【0070】この実施例のエアバッグ展開用ガス発生装
置においても、第1の実施例とほぼ同様の効果を得るこ
とができる。なお、以上述べた実施例では、内側プレー
トおよび外側プレートをアルミニュウム,ステンレス,
銅のいずれかにより形成した例について説明したが、本
発明はかかる実施例に限定されるものではなく、例え
ば、鉄により形成しても良く、この場合には、耐蝕性を
得るために、クロムメッキ等を施すのが望ましい。
【0071】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1のエアバッ
グ展開用ガス発生装置では、ガス発生剤の燃焼により発
生した燃焼ガスが、燃焼室の外周壁の内側に配置される
ガス濾過フィルタを通過し、燃焼ガス中の残渣が、ガス
濾過フィルタに捕集され浄化された後、外周壁に形成さ
れるガス流出口から直接エアバッグ側に流出されるた
め、従来必要であった、充気室および充気室フィルタを
無くすことが可能になり、この結果、構造を従来より大
幅に簡素化することができるとともに装置の小型化を容
易に図ることができる。
【0072】請求項2のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、ガス濾過フィルタの内周に隣接してガス発生剤を
直接収容したので、仕切部材等が不要になり、構造を簡
素化することができるとともに装置の小型化を図ること
ができる。
【0073】請求項3のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、燃焼ガスがガス濾過フィルタを通過する時に、流
路変更手段により燃焼ガスの流路が変更されるため、ガ
ス中の残渣を効率的に捕集することができる。
【0074】請求項4のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、流路変更手段によりガス発生剤のガスの流路を3
0〜90度の角度で変更するようにしたので、ガス中の
残渣をより効率的に捕集することができる。
【0075】請求項5のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、流路変更手段を板状の流路変更部材により形成し
たので、フィルタ部材内に容易に巻き込むことができ
る。請求項6のエアバッグ展開用ガス発生装置では、フ
ィルタ部材を金網により形成したので、残渣を効率的に
捕集することができる。
【0076】請求項7のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、フィルタ部材が、金網とセラミックペーパまたは
金網と金属繊維により形成されるため、燃焼ガス中の残
渣をより確実に捕集することができる。
【0077】請求項8のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、燃焼ガスの流路が内側プレートと外側プレートに
より変更されるため、残渣をより効率的に捕集すること
ができる。
【0078】請求項9のエアバッグ展開用ガス発生装置
では、内側プレートおよび外側プレートを、ガス濾過フ
ィルタ内を一周して配置したので、位置合わせおよび形
状の保持を容易に行うことができる。
【0079】請求項10のエアバッグ展開用ガス発生装
置では、外側プレートにおける内側プレートのガス流通
穴に対向する位置にガス流通穴が形成されていないた
め、内側プレートからの燃焼ガスの流路が確実に変更さ
れ、残渣をより効率的に捕集することができる。
【0080】請求項11のエアバッグ展開用ガス発生装
置では、ガス流通穴を矩形状に形成したので、内側プレ
ートと外側プレートとの位置合わせを容易に行うことが
できる。
【0081】請求項12のエアバッグ展開用ガス発生装
置では、ガス流通穴を多数の小孔により形成したので、
燃焼ガスが分散され、残渣をより効率的に捕集すること
ができる。
【0082】請求項13のエアバッグ展開用ガス発生装
置では、内側プレートおよび外側プレートをアルミニュ
ウム,ステンレス,銅のいずれか一の金属により形成し
たので、充分な耐蝕性を得ることができる。
【0083】請求項14のエアバッグ展開用ガス発生装
置では、内側プレートおよび外側プレートを、0.1〜
0.5mmの板厚としたので、これ等のプレートをフィル
タ部材内に容易に巻き込むことができるという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアバッグ展開用ガス発生装置の第1
実施例を示す断面図である。
【図2】図1のエアバッグ展開用ガス発生装置を示す上
面図である。
【図3】図1のガス濾過フィルタを展開して示す説明図
である。
【図4】図3のガス濾過フィルタを巻回する状態を示す
説明図である。
【図5】本発明のエアバッグ展開用ガス発生装置の第2
実施例を示す断面図である。
【図6】図5のガス濾過フィルタを展開して示す説明図
である。
【図7】本発明のエアバッグ展開用ガス発生装置の第3
実施例を示す断面図である。
【図8】図7のガス濾過フィルタを展開して示す説明図
である。
【図9】本発明のエアバッグ展開用ガス発生装置の第4
実施例のガス濾過フィルタを展開して示す説明図であ
る。
【図10】従来のエアバッグ展開用ガス発生装置を示す
断面図である。
【符号の説明】
41 燃焼室 43 ガス発生剤 45 外周壁 61 ガス流出口 67,67A ガス濾過フィルタ 71 内側プレート 71a ガス流通穴 73 外側プレート 73a ガス流通穴 75 フィルタ部材

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス発生剤が収容される燃焼室の外周壁
    に、エアバッグへのガス流出口を直接形成するととも
    に、前記外周壁の内側に環状のガス濾過フィルタを配置
    してなることを特徴とするエアバッグ展開用ガス発生装
    置。
  2. 【請求項2】 ガス発生剤が収容される燃焼室の外周壁
    に、エアバッグへのガス流出口を直接形成するととも
    に、前記外周壁の内側に環状のガス濾過フィルタを配置
    し、このガス濾過フィルタの内周に隣接して前記ガス発
    生剤を収容してなることを特徴とするエアバッグ展開用
    ガス発生装置。
  3. 【請求項3】 ガス発生剤が収容される燃焼室の外周壁
    に、エアバッグへのガス流出口を直接形成するととも
    に、前記外周壁の内側に環状のガス濾過フィルタを配置
    し、前記ガス濾過フィルタ内に前記ガス発生剤のガスの
    流路を変更する流路変更手段を設けてなることを特徴と
    するエアバッグ展開用ガス発生装置。
  4. 【請求項4】 前記流路変更手段は、前記ガス発生剤の
    ガスの流路を30〜90度の角度で変更することを特徴
    とする請求項3記載のエアバッグ展開用ガス発生装置。
  5. 【請求項5】 前記流路変更手段は、板状の流路変更部
    材からなり、フィルタ部材内に巻き込まれていることを
    特徴とする請求項3または請求項4記載のエアバッグ展
    開用ガス発生装置。
  6. 【請求項6】 前記フィルタ部材は、金網からなること
    を特徴とする請求項5記載のエアバッグ展開用ガス発生
    装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルタ部材は、金網とセラミック
    ペーパまたは金網と金属繊維とからなることを特徴とす
    る請求項5記載のエアバッグ展開用ガス発生装置。
  8. 【請求項8】 前記流路変更部材は、ガス濾過フィルタ
    内に径方向に所定間隔を置いて配置される内側プレート
    と外側プレートとからなり、前記内側プレートと外側プ
    レートには、異なる位置にガス流通穴が形成されている
    ことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか1項記載
    のエアバッグ展開用ガス発生装置。
  9. 【請求項9】 前記内側プレートおよび外側プレート
    は、ガス濾過フィルタ内を一周する長さを有しているこ
    とを特徴とする請求項8記載のエアバッグ展開用ガス発
    生装置。
  10. 【請求項10】 前記外側プレートにおける前記内側プ
    レートのガス流通穴に対向する位置にはガス流通穴が形
    成されていないことを特徴とする請求項8または請求項
    9記載のエアバッグ展開用ガス発生装置。
  11. 【請求項11】 前記ガス流通穴は、矩形状に形成され
    ていることを特徴とする請求項8ないし請求項10のい
    ずれか1項記載のエアバッグ展開用ガス発生装置。
  12. 【請求項12】 前記ガス流通穴は、多数の小孔からな
    ることを特徴とする請求項8ないし請求項10のいずれ
    か1項記載のエアバッグ展開用ガス発生装置。
  13. 【請求項13】 前記内側プレートおよび外側プレート
    は、アルミニュウム,ステンレス,銅のいずれか一の金
    属からなることを特徴とする請求項8ないし請求項12
    のいずれか1項記載のエアバッグ展開用ガス発生装置。
  14. 【請求項14】 前記内側プレートおよび外側プレート
    は、0.1〜0.5mmの板厚であることを特徴とする請
    求項8ないし請求項13のいずれか1項記載のエアバッ
    グ展開用ガス発生装置。
JP6063734A 1994-03-31 1994-03-31 エアバッグ展開用ガス発生装置 Pending JPH07267041A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6063734A JPH07267041A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 エアバッグ展開用ガス発生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6063734A JPH07267041A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 エアバッグ展開用ガス発生装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07267041A true JPH07267041A (ja) 1995-10-17

Family

ID=13237938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6063734A Pending JPH07267041A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 エアバッグ展開用ガス発生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07267041A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998002336A1 (fr) * 1996-07-17 1998-01-22 Sensor Technology Co., Ltd. Generateur de gaz pour airbag
US6196581B1 (en) 1996-04-08 2001-03-06 Daicel Chemical Industries, Ltd. Airbag inflator and an airbag apparatus
JP2009101751A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Nippon Kayaku Co Ltd ガス発生器用フィルター及びガス発生器
CN110294087A (zh) * 2019-07-04 2019-10-01 湖北航鹏化学动力科技有限责任公司 一种气胀式救生筏用气体发生器

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6196581B1 (en) 1996-04-08 2001-03-06 Daicel Chemical Industries, Ltd. Airbag inflator and an airbag apparatus
US6234521B1 (en) 1996-04-08 2001-05-22 Daicel Chemical Industries, Ltd. Airbag inflator and an airbag apparatus
US6409214B2 (en) 1996-04-08 2002-06-25 Daicel Chemical Industries, Ltd. Airbag inflator and an airbag apparatus
US6695345B2 (en) 1996-04-08 2004-02-24 Daicel Chemical Industries, Ltd. Airbag inflator and an airbag apparatus
WO1998002336A1 (fr) * 1996-07-17 1998-01-22 Sensor Technology Co., Ltd. Generateur de gaz pour airbag
GB2320558A (en) * 1996-07-17 1998-06-24 Sensor Tech Kk Gas generator for air bag
GB2320558B (en) * 1996-07-17 2000-09-13 Sensor Tech Kk Gas generator for air bag
JP2009101751A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Nippon Kayaku Co Ltd ガス発生器用フィルター及びガス発生器
CN110294087A (zh) * 2019-07-04 2019-10-01 湖北航鹏化学动力科技有限责任公司 一种气胀式救生筏用气体发生器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0332325B1 (en) Light weight vehicle restraint bag inflator
JP2567583B2 (ja) 乗物用膨張可能衝撃保護バッグの膨張装置
JP3019856U (ja) エアバッグ膨張装置及び膨張装置用フィルター
JP2554812B2 (ja) エアバッグ用インフレータ及びフィルタ組立体を組み立てる方法
JP3045223U (ja) 乗り物用安全拘束システムのガス発生用インフレータ組立体
JP5324930B2 (ja) 車両の人員拘束装置用ガス発生器
CA1293275C (en) Deflector ring for use with inflators for passive restraint devices
JPH0692219B2 (ja) 車輌の膨張拘束クッションを膨張させる細長いガス発生器
JPH0655990A (ja) エアバッグ展開用ガス発生装置のガス発生剤
US5645296A (en) Air bag inflation gas generator
JP2598816B2 (ja) エアバック展開用ガス発生装置のガス濾過フィルタ
JPH06509299A (ja) ブレードが周設されたエアバッグ用ガス発生器
JPH06509302A (ja) 膨張リブを備えたエアバッグ
US6007098A (en) Low cost pyrotechnic inflator
JPH07267041A (ja) エアバッグ展開用ガス発生装置
JP2007008205A (ja) ガス発生器用フィルター及びガス発生器
JPH06509300A (ja) 縦配置構造のエアバッグ用ガス発生器
JP2865153B2 (ja) エアバッグ展開用ガス発生装置
JP2598814B2 (ja) エアバック展開用ガス発生装置の燃焼ガス濾過装置
EP0785109A1 (en) Airbag expansion gas generator
JP2598813B2 (ja) エアバック展開用ガス発生装置の燃焼室
JP4814832B2 (ja) ガス発生器用フィルター材及びガス発生器
JPH0939714A (ja) エアバッグ用ガス発生器
JPH03157241A (ja) エアバッグ装置
JP2665516B2 (ja) エアバッグ展開用ガス発生装置の最終フィルタ