JPH0726115A - 架橋構造を有する粉末フェノール樹脂 - Google Patents

架橋構造を有する粉末フェノール樹脂

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JPH0726115A
JPH0726115A JP17022793A JP17022793A JPH0726115A JP H0726115 A JPH0726115 A JP H0726115A JP 17022793 A JP17022793 A JP 17022793A JP 17022793 A JP17022793 A JP 17022793A JP H0726115 A JPH0726115 A JP H0726115A
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JP
Japan
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phenolic resin
resin
cross
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phenol resin
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JP17022793A
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English (en)
Inventor
Takuya Tochimoto
卓哉 栃本
Yasunobu Matsumoto
康伸 松本
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Sumitomo Durez Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Durez Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ノボラック型フェノール樹脂と架橋剤とを配
合し、加熱により架橋させてなる、結合剤用または結合
剤とともに使用するための粉末フェノール樹脂。 【効果】 耐火物、炭素材料、摩擦材、有機フィラー等
に使用可能であり、未架橋フェノール樹脂では使用でき
ない分野での使用が可能となり、フェノール樹脂の用途
をより拡大できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架橋構造を有する粉末
フェノール樹脂に関するものである。更に詳しくは、種
々のアセトン抽出率、各種粒径を有し、耐火物、炭素材
料、摩擦材、ゴム配合用、有機フィラー等に使用可能な
架橋構造を有する粉末フェノール樹脂に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂は、耐熱性、断熱性、寸
法安定性、機械強度などに優れた熱硬化性樹脂である。
したがって、フェノール樹脂は、各種機器や部品の軽量
化、高機能化に対する要求が高まるにつれその需要は拡
大しつつある。また、低発煙性であることから内装材と
しての用途も近年拡大されている。
【0003】さらに、カーボンボンドを形成する耐火物
のバインダーとして、原料の常温混練が可能であり、耐
火物の乾燥強度が大きく、かつ耐火物の製造時の作業環
境が改善される等の理由により、フェノール樹脂をバイ
ンダーとする耐火物を製造することが多くなっている。
耐火物用のフェノール樹脂のバインダーとしては、ノボ
ラック型およびレゾール型の液状または粉末の樹脂が単
独または併用の形で使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フェノール樹脂に対す
る上記のような要求を充たすため、各種エンジニアリン
グプラスチックとのブレンドなどが考えられている。し
かし、形状が液状であったり、使用前に触媒の添加を必
要とする、相容性が悪いなどの理由から他の樹脂に混合
して使用されることはほとんどなっかった。
【0005】また、耐火物において、一般に焼成後、高
強度を得るためには樹脂の添加量を多く配合すればよ
い。しかし、樹脂の配合量を多くした場合、乾燥時に発
生する樹脂の揮発分や硬化時に発生するガスの量が多く
なり、クラック発生の原因となりやすい。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノボラック型
フェノール樹脂と架橋剤とを配合し、加熱により架橋さ
せてなる、結合剤用または結合剤とともに使用するため
の粉末フェノール樹脂、および/またはレゾール型フェ
ノール樹脂を加熱または酸により架橋させてなる、結合
剤用または結合剤とともに使用するための粉末フェノー
ル樹脂に関するものである。
【0007】また、本発明は、アセトン抽出率が0〜9
0%であるフェノール樹脂を粉砕、粉末化し、その粉末
の粒径が10〜3000μmである粉末フェノール樹脂
に関するものである。
【0008】
【作用】本発明で使用するフェノール樹脂としてはノボ
ラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール樹脂、
ベンジリックエーテル型フェノール樹脂等が挙げられ
る。これらは、単独および2種以上を混合して用いるこ
ともできる。また、ゴム変性、アルキルベンゼン変性等
の各種変性フェノール樹脂も使用することができる。
【0009】本発明で使用するフェノール樹脂の原料と
なるフェノール類としては、フェノール、クレゾール、
キシレノール、カテコール、レゾルシン、アルキルフェ
ノール類、ビスフェノール類およびこれらの混合物が挙
げられる。さらに、ハイドロキノン、アニリン、尿素、
メラミン、カシューナットシェルオイルなどを物性に影
響を及ぼさない範囲で使用することが出来る。アルデヒ
ド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド等が使用される。
【0010】フェノール類とアルデヒド類との付加縮合
の際の触媒は、樹脂のタイプに応じて使い分けることが
できる。酸性触媒としては、硫酸、塩酸、硝酸、燐酸な
どの無機酸、または、パラトルエンスルホン酸、ベンゼ
ンスルホン酸、蓚酸、マレイン酸、蟻酸、酢酸、琥珀酸
などの有機酸が使用できる。その他、酢酸亜鉛等の金属
塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリ
ウム、水酸化カルシウム等のアルカリ類、アンモニア、
トリエチルアミン等のアミン類を単独、あるいは2種以
上の併用で使用することができる。
【0011】フェノール樹脂の架橋方法としては、代表
的には熱および酸による架橋方法を挙げることができ
る。特に、熱による架橋方法が好ましい。ノボラック型
フェノール樹脂の場合、ヘキサメチレンテトラミン等の
架橋剤を目標とする架橋構造の程度に合わせ、樹脂に対
して1〜20重量%添加混合して架橋させる。
【0012】本発明において、フェノール樹脂の架橋構
造の程度は、アセトン抽出試験法により測定されるアセ
トン抽出率の値を用いて示した。アセトン抽出試験と
は、フェノール樹脂の未架橋構造分をソックスレー抽出
器を用い、アセトンを溶媒として抽出する方法である。
通常、未架橋のフェノール樹脂はアセトンに溶解する
が、架橋が進行するにつれて溶解しなくなる。完全に架
橋したフェノール樹脂はアセトンに全く溶解しない。す
なわち、アセトン抽出率100%のフェノール樹脂と
は、全く架橋構造を有さず、アセトン抽出率0%とは、
完全に架橋したフェノール樹脂を示す。
【0013】フェノール樹脂を熱架橋させる際の加熱方
式としては、バッチ式と連続式の2通りが考えられる。
バッチ式の加熱方式を用いる場合、フェノール樹脂をバ
ット内に仕込み、加熱を行なう。この際、大量の樹脂を
一度に加熱すると樹脂内部まで熱が伝わりにくくなり架
橋の程度が不均一となる。また、加熱により発泡するの
で次工程での粉砕が行ないにくくなる場合もある。よっ
て、バット内での樹脂厚みは3cm以下が好ましい。連
続式の加熱方式を行なう場合、フェノール樹脂をベルト
コンベアー上に一定の厚みで押し出し、加熱を行なう。
この場合も、バッチ式と同様の理由により樹脂の厚みは
3cm以下が好ましい。
【0014】フェノール樹脂を熱架橋させる際の温度
は、目標とする架橋構造の程度により設定する。アセト
ン抽出率20〜90%の架橋構造を有するフェノール樹
脂を製造する場合、加熱温度としては、100〜140
℃が好ましい。例えば、アセトン抽出率40%の架橋構
造を有するレゾール型フェノール樹脂を得るためには、
原料レゾールの分子量にも依存するが、100℃、1時
間の加熱で得ることができる。また、アセトン抽出率2
0%以下の架橋構造を有するフェノール樹脂を得るため
には、100〜140℃の温度で予備加熱した後150
〜200℃でさらに加熱を行なうことにより目標とする
架橋構造の程度を有するフェノール樹脂を得ることがで
きる。例えば、アセトン抽出率1%以下のレゾール型フ
ェノール樹脂を得るためには、120℃、1時間予備加
熱後、160℃、2時間加熱を行なうことにより得るこ
とができる。
【0015】架橋構造を有するフェノール樹脂の粉砕方
法としては、ハンマーミル、自由ミル、パルペライザー
等を用いることができる。粉末の粒径は使用する粉砕機
により調整することができる。特定の範囲の粒径の樹脂
粉末を得るためには粉砕後、ふるいを掛けることにより
容易に得ることができる。この際、粉砕機への原料の供
給速度、粉砕機の回転速度、粉砕機のスクリーンのメッ
シュにより得られる粒径が異なってくる。
【0016】本発明の架橋構造を有するフェノール樹脂
粉末は各種用途に使用することが可能であるが、用途に
よりその要求される、アセトン抽出率、粒径の値が異な
ってくる。例えば、耐火物用のバインダーとして使用す
る場合、アセトン抽出率としては、30〜40%、平均
粒径10〜30μm程度が好ましく用いられる。また、
摩擦材用としては、アセトン抽出率10%以下、粒径3
50μm以上から150μm以下までの広い分布を持つ
が粒径が好ましく用いられる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例において説明するが、
本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
また、実施例中に記載されている「部」および「%」
は、すべて「重量部」、「重量%」を示す。 (実施例1)冷却器と撹拌機付き反応釜を準備し、これ
にフェノール1000部、37%ホルマリン707部、
および蓚酸10部とを仕込み、徐々に昇温し、還流条件
下で3時間反応させた。ついで所望の水分および未反応
フェノール以下となるまで減圧下で脱水、および脱フェ
ノールを行ない釜内より取り出し、固形ノボラック型フ
ェノール樹脂を得た。この樹脂1000部とヘキサメチ
レンテトラミン100部とを混合粉砕した後、120
℃、70分加熱した。得られた架橋構造を有するフェノ
ール樹脂をハンマーミルで粗粉砕した後、パルペライザ
ーを用い微粉砕した。得られた粉末の平均粒径は30μ
mであり、アセトン抽出率は40%であった。
【0018】(実施例2)冷却器と撹拌機付き反応釜を
準備し、これにフェノール1000部、37%ホルマリ
ン1510部、28%アンモニア水230部を仕込んだ
のち、徐々に昇温した。内温80℃において、15分間
減圧還流を行なった。内温50℃まで冷却後静置し、分
離水を除去した。ついで、60℃で減圧脱水しレゾール
型フェノール樹脂を得た。この樹脂を100℃、1時間
加熱した。得られた架橋構造を有するフェノール樹脂を
ハンマーミルで粗粉砕した後、パルペライザーを用い微
粉砕した。得られた粉末の平均粒径は30μmであり、
アセトン抽出率は40%であった。
【0019】(実施例3)冷却器と撹拌機付き反応釜を
準備し、これにフェノール1000部、37%ホルマリ
ン707部、および蓚酸10部とを仕込み、徐々に昇温
し、還流条件下で3時間反応させた。ついで所望の水分
および未反応フェノール以下となるまで減圧下で脱水、
および脱フェノールを行ない釜内より取り出し、固形ノ
ボラック型フェノール樹脂を得た。この樹脂1000部
とヘキサメチレンテトラミン100部とを混合粉砕した
後、120℃、70分、次いで180℃、2時間加熱し
た。得られた架橋構造を有するフェノール樹脂をハンマ
ーミルで粗粉砕した後、ターボミルを用い微粉砕した。
得られた粉末の平均粒径は50μmであり、アセトン抽
出率は7%であった。
【0020】(実施例4)冷却器と撹拌機付き反応釜を
準備し、これにフェノール1000部、37%ホルマリ
ン1510部、28%アンモニア水230部を仕込んだ
のち、徐々に昇温した。内温80℃において、15分間
減圧還流を行なった。内温50℃まで冷却後静置し、分
離水を除去した。ついで、60℃で減圧脱水しレゾール
型フェノール樹脂を得た。この樹脂を100℃、1時
間、次いで160℃、2時間加熱した。得られた架橋構
造を有するフェノール樹脂をハンマーミルで粗粉砕し
た。得られた粉末の粒径は1000〜2000μmであ
り、アセトン抽出率は1%以下であった。
【0021】(実施例5)冷却器と撹拌機付き反応釜を
準備し、これにキシレン樹脂800部、フェノール12
00部を仕込み撹拌した。内温60℃で硫酸6.5部を
加えさらに撹拌した。内温100℃昇温し、その温度で
2時間還流した。ついで37%ホルマリン661部を1
時間かけて逐次添加した。さらに1時間還流を行なった
後、減圧下160℃まで加熱撹拌を行ない、未反応のフ
ェノールを取り除き、アルキルベンゼン変性フェノール
を得た。この樹脂1000部とヘキサメチレンテトラミ
ン70とを混合粉砕した後、120、1時間、次いで1
70℃、2時間加熱した得られた架橋構造を有するフェ
ノール樹脂をハンマーミルで粉砕した。得られた粉末を
ふるいに掛け、420μm〜590μmの粒度の粉末を
得た。
【0022】
【発明の効果】本発明により、架橋構造を有する粉末フ
ェノール樹脂の製造が可能になった。本発明の架橋構造
を有する粉末フェノール樹脂は、耐火物、炭素材料、摩
擦材、有機フィラー等に使用可能であり、未架橋フェノ
ール樹脂では使用できない分野での使用が可能となり、
フェノール樹脂の用途をより拡大できるものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノボラック型フェノール樹脂と架橋剤と
    を配合し、加熱により架橋させてなる、結合剤用または
    結合剤とともに使用するための粉末フェノール樹脂。
  2. 【請求項2】 レゾール型フェノール樹脂を加熱または
    酸により架橋させてなる、結合剤用または結合剤ととも
    に使用するための粉末フェノール樹脂。
  3. 【請求項3】 アセトン抽出率が0〜90%である請求
    項1または2に記載の粉末フェノール樹脂。
  4. 【請求項4】 粉末の粒径が10〜3000μmである
    請求項1または2に記載の粉末フェノール樹脂。
JP17022793A 1993-07-09 1993-07-09 架橋構造を有する粉末フェノール樹脂 Pending JPH0726115A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09272786A (ja) * 1996-02-09 1997-10-21 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09272786A (ja) * 1996-02-09 1997-10-21 Hitachi Chem Co Ltd 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物

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