JPH07261071A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH07261071A
JPH07261071A JP4883094A JP4883094A JPH07261071A JP H07261071 A JPH07261071 A JP H07261071A JP 4883094 A JP4883094 A JP 4883094A JP 4883094 A JP4883094 A JP 4883094A JP H07261071 A JPH07261071 A JP H07261071A
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JP
Japan
Prior art keywords
lens
reference position
camera
reset
photographing lens
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4883094A
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English (en)
Inventor
Mitsumasa Okubo
光將 大久保
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
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Publication of JPH07261071A publication Critical patent/JPH07261071A/ja
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  • Focusing (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】撮影シーケンスのリセットに伴って実施される
撮影レンズ移動位置のリセット動作が行われても、ファ
インダ像が変化するなどのユーザに与える違和感が少な
いカメラを提供する。 【構成】撮影レンズ11を設定位置Ps からリセット信
号に基づいて基準位置P0 まで移動し、上記元の設定位
置Ps まで戻す場合、一旦、基準位置P0 まで移動する
ときの移動量情報をMCPU26に記憶しておき、基準
位置P0 に到達後、上記移動量情報に基づいて逆方向に
移動させて元の設定位置Ps まで戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ、詳しくは、撮
影シーケンスを初期状態にするリセット信号に基づい
て、撮影レンズを予め定められた基準位置にリセット駆
動するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、撮影シーケンスを初期状態にする
リセット信号に基づいて、予め定められた基準位置に駆
動するリセット動作が可能なカメラとして提案されたも
ので、特開昭61−292608号に開示のものは、電
源投入時、または、レンズ装着時に撮影レンズを∞(無
限遠)方向に繰り込み、積算カウンタをリセットするレ
ンズ駆動制御装置を有するカメラに関するものである。
【0003】また、特開昭63−5331号公報に開示
のものは、撮影装置を駆動させるメインスイッチを有し
たレンズ交換可能なカメラにおいて、上記メインスイッ
チをオフすることによって、繰り出された撮影レンズを
繰り込むことができ、更に、1st(1段目)レリーズ
操作、即ち、レリーズ半押しにより、撮影レンズを繰り
込み、レンズの基準位置リセットの操作を行うレンズ駆
動装置を有するカメラに関するものである。
【0004】なお、上記撮影レンズの基準位置とは、撮
影レンズを駆動する際の駆動基準となる位置である。そ
して、各レンズ移動位置に対応する分解能を有するよう
な絶対値エンコ−ダを持たないカメラにおいては、電源
オン時やフォーカシングをマニュアルからオートに切り
換えたときなどで、システムが一旦リセットされた場
合、あるいは、レンズ位置のリセットが必要とされた場
合に、撮影レンズの上記基準位置のリセット処理を行
う。
【0005】また、基準位置リセット処理とは、システ
ムのリセット時に上記基準位置まで撮影レンズを移動さ
せ、その状態でレンズ移動位置に対応して駆動モータ回
転量をカウントする移動量カウンタを所定値、例えば、
0にリセットする処理である。この処理後は、上記移動
量カウンタの値により撮影レンズの位置制御を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の特開昭61
−292608号,特開昭63−5331号公報に開示
のカメラのレンズ駆動装置はともに、リセットのタイミ
ングになった時点でレンズが基準位置に移動してしまう
ため、特に、TTLファインダーをもつ1眼レフカメラ
では違和感があった。例えば、リセット直前までは使用
者はピントの合った状態でファインダを観察できていた
ものが、リセット動作のためにレンズが移動して、急に
観察状態が変化してしまうことがあった。
【0007】これを解決する方法として、従来からポテ
ンショメータのような絶対エンコーダを適用する方法も
あったが、コストアップや大型化、更には分解能低下を
きたし、問題があった。また、出荷時から積算カウン
タ、エンコーダに連続通電するという方法もあるが、電
池がすぐに消耗する上、バッテリ交換時に使用者が基準
位置を設定せねばならないという問題が生じる。
【0008】本発明は、上述の不具合を解決するために
なされたものであって、第1の目的としては、撮影レン
ズ基準位置のリセット動作を行っても、上述のような使
用者に与える違和感が少ないカメラを提供することであ
る。
【0009】また、本発明の第2の目的は、リセット駆
動前の撮影レンズ位置が被写体距離上最適な位置になか
った場合であっても、リセット動作後には、最適な位置
に該撮影レンズを移動させることができ、更に、使用者
に与える違和感が少ないカメラを提供することである。
【0010】更に、本発明の第3の目的は、撮影レンズ
を移動する移動手段が駆動モータの回転検出出力に対し
て非線形な特性を有している場合であっても、リセット
動作後に、指示する位置に撮影レンズを移動させること
ができ、使用者に与える違和感が少ないカメラを提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の1つ
のカメラは、撮影シーケンスを初期状態にするリセット
信号に基づいて、撮影レンズを設定されている位置から
予め定められた基準位置に駆動するカメラにおいて、上
記レンズ鏡筒の移動量を検出する移動量検出手段と、初
期状態にされた際に、上記移動量検出手段によって検出
された上記基準位置までの移動量を記憶する記憶手段
と、上記レンズ鏡筒を基準位置に移動させた後、設定さ
れている位置から上記基準位置への移動とは反対の方向
に、該レンズ鏡筒を上記記憶手段の出力に基づいた量だ
け移動させる移動制御手段とを具備する。
【0012】そして、撮影レンズを設定位置からリセッ
ト信号に基づいて基準位置まで移動させ、その後、上記
設定位置まで戻す場合、一旦、基準位置まで移動すると
きの移動量情報を記憶しておき、基準位置到達後、上記
移動量情報に基づいて逆方向に移動させて上記設定位置
まで戻す。
【0013】本発明の他の1つのカメラは、撮影シーケ
ンスを初期状態にするリセット信号に基づいて、撮影レ
ンズを設定されている位置から予め定められた基準位置
に駆動するカメラにおいて、被写体までの距離を測距す
る測距手段と、上記撮影レンズの移動量を検出する移動
量検出手段と、上記初期状態にされた際に上記移動量検
出手段によって検出された上記基準位置までの出力と、
上記撮影レンズが基準位置に駆動される前の上記測距手
段の出力とに基づいて、基準位置に駆動された後に上記
撮影レンズが移動する移動量を演算する演算手段と、該
撮影レンズを上記基準位置に移動させた後、上記基準位
置から上記演算手段の出力に基づく移動位置へ移動させ
る移動制御手段を具備する。
【0014】そして、撮影シーケンスを初期状態にする
リセット信号に基づき、撮影レンズを基準位置まで移動
させ、その後、上記初期状態にされた際に上記移動量検
出手段によって検出された上記基準位置までの出力と、
上記撮影レンズが基準位置に駆動される前の上記測距手
段の出力とに基づいて演算された移動量だけ移動させ
る。
【0015】本発明の更に他の1つのカメラは、撮影シ
ーケンスを初期状態にするリセット信号に基づいて、設
定されている位置から予め定められた基準位置に撮影レ
ンズを駆動するカメラにおいて、上記撮影レンズを駆動
する出力を発生するモータの周期的な回転量を検出する
回転量検出手段と、上記回転量検出手段の出力とは非線
形な関係を有していて、上記モータの出力によって上記
撮影レンズを光軸方向移動させる移動手段と、上記初期
状態に設定されて、上記撮影レンズが上記基準位置へ移
動した際に、上記回転量検出手段によって検出された上
記モータの回転量を記憶する記憶手段と、上記基準位置
とは異なる光軸上の上記撮影レンズ位置を指示する指示
手段と、上記記憶手段の記憶値と上記非線形の関係とに
基づいて、リセット動作開始位置から上記指示手段によ
って指示された指示位置へ撮影レンズを移動するための
上記モータの回転量を演算する第1の演算手段と、上記
第1の演算手段と上記記憶手段の出力とに基づいて、上
記基準位置から上記指示位置へ上記撮影レンズが移動す
るモータの回転量を演算する第2の演算手段を具備す
る。
【0016】そして、撮影シーケンスを初期状態にする
リセット信号に基づき、撮影レンズを上記基準位置まで
移動させ、その後、上記第1の演算手段と上記記憶手段
の出力とに基づいて演算された上記基準位置から上記指
示位置までの移動量だけ移動させる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について図を用いて説
明する。図1は、本発明の第1実施例のカメラの構成を
示す図である。本実施例のカメラは、TTLファインダ
をもつカメラであって、フォーカスレンズをマニュアル
フォーカシングとオートフォーカシングの切り換えが可
能なカメラである。まず、本実施例のカメラの構成から
説明する。
【0018】本実施例のカメラ1は、図1に示すように
主にフォーカシング駆動可能なレンズ鏡筒部と、該レン
ズ鏡筒部のマニュアル操作用のマニュアルフォーカスリ
ング12と、オートフォーカス(AF)モードとマニュ
アルフォーカス(MF)モードのモード切り換え操作用
の切り換え操作釦15と、フォーカス駆動用のフォーカ
スモータ27およびモータドライバ25と、フォーカス
モータ27の回転状態を検出し、モータ回転量検出手
段、または、撮影レンズの移動量を検出する移動量検出
手段としてのフォトインタラプタ(以下、PIと記載)
16およびPI回路19と、該PI16の出力をカウン
トして、後述するMCPU26にその検出信号を出力す
るカウント手段としての第1,第2カウンタ20,21
と、ファインダ光学系を構成するメインミラー28,ペ
ンタプリズム31,アイピース32と、測距手段として
のオートフォーカス制御用のCPUであるAFCPU2
3およびAFセンサモジュール25と、各種制御要素の
コントロールしてカメラ全体を制御するメインCPUで
あるMCPU26と、各種撮影のための定数が書き込ま
れているメモリ24等で構成されている。なお、上記M
CPU26には撮影レンズの移動に関する移動制御手
段、移動量を演算する演算手段、移動量指示手段等を内
蔵している。
【0019】次に、上記カメラ1の各構成要素について
更に詳しく説明する。該カメラ1に組み込まれる上記レ
ンズ鏡筒部において、撮影レンズであるフォーカスレン
ズ11は、後述するモータ回転伝達機構35を介して駆
動される移動手段としての移動レンズ枠13に保持され
ている。該移動レンズ枠13は、該固定枠14に摺動自
在に支持され、その固定枠14の両端には移動レンズ枠
13の光軸方向の移動範囲を制限するストッパ14a,
14bが配設されている。
【0020】また、上記フォーカスレンズ11をマニュ
アル操作するためのマニュアルフォーカスリング12
は、フォーカスリング伝達機構Tr37を介して上記移
動レンズ枠13と機械的に連結されている。
【0021】上記フォーカスレンズ11駆動用のフォー
カスモータ27は、MCPU26の出力するデジタル信
号に基づいて、モータドライバ25により正転オン・逆
転オン・ショートブレーキ・オフ等の制御がなされる。
そして、上記フォーカスモータ27は、シャフト17を
備えており、そのシャフト17には等間隔でスリットを
刻んだスリット板18が取り付けられている。該シャフ
ト17は、モータ回転伝達機構Tr35を介して、上記
移動レンズ枠13と機械的に連結される。なお、上記ス
リット板18を挟むようにPI16が取り付けられ、そ
の出力は、PI回路19でデジタル信号に変換され、上
記第1カウンタ20,第2カウンタ21、および、上記
MCPU26に伝達される。
【0022】上記モード切り換え操作釦15は、AF/
MF動作モード切り換え操作用であるが、この操作釦1
5の操作により操作手段Trs36、または、Trs3
8を介して、上記モータ回転伝達機構Tr35、また
は、フォーカスリング伝達機構Tr37の何れかをレン
ズ移動枠13に対して連結状態、即ち、作動状態に切り
換える。
【0023】即ち、モード切り換え操作釦15がAFモ
ードを選択している状態では、伝達機構Tr35を連結
状態とし、フォーカスモータ27の回転を移動レンズ枠
13に伝達できる状態にする。このとき、フォーカスリ
ング伝達機構Tr37は非連結状態となり、マニュアル
フォーカスリング12では移動レンズ枠13が作動でき
ない状態となる。
【0024】一方、モード切り換え操作釦15がMFモ
ードを選択している状態では、伝達機構Tr37を連結
状態とし、マニュアルフォーカスリング12による移動
レンズ枠13の作動が可能となる。また、その状態で
は、モータ回転伝達機構Tr35を非連結状態となり、
フォーカスモータ27では移動レンズ枠13が駆動でき
ない。また、上記切り換え操作釦15の操作に連動し
て、モード切り換え用スイッチ(以下、SWと記載)3
0がオン・オフする。なお、このSW30の一端はアー
スに、他端は上記MCPU26に接続されている。
【0025】上記第1カウンタ20は、前記PI16の
出力パルスをカウントするアップカウントとダウンカウ
ントが可能なパルス積算カウント手段である。そのカウ
ント値は、後述するフォーカスレンズ11のレンズ位置
リセット処理を行ったときに、所定の値、例えば、本実
施例の場合に値0にリセットされる。
【0026】上記レンズ位置リセット処理が実行される
と、本実施例のカメラの場合にはフォーカスレンズ11
が一旦繰り込まれ、移動レンズ枠13が固定枠14aの
繰り込み側ストッパ14aに当接し、フォーカスレンズ
11が移動終端のレンズ基準位置P0 (図1参照)に位
置する。この状態で上記第1カウンタ20の値は、リセ
ットされ、値0にクリアされる。
【0027】本実施例の場合、上記レンズ基準位置P0
は、フォーカスレンズ11の移動終端の無限遠(以下、
∞と記載する)合焦位置とするが、その他、沈胴位置で
あってもよく、更には、繰り出し側ストッパ14bに当
接した状態であってもよい。その場合は、上記第1カウ
ンタ20のカウント値は所定の値にセットされる。
【0028】この第1カウンタ20のアップとダウンカ
ウント動作は、上記モータドライバ25に出力されるモ
ータの回転方向を示す信号で制御され、撮影レンズ繰り
出し時にはアップカウントし、また、撮影レンズ繰り込
み時はダウンカウントする。従って、該カウンタ20の
値は、AFモードにおけるフォーカスレンズ11の位置
であって、上記基準位置P0 を起点にした移動量に対応
するモータ回転量となる。
【0029】第2カウンタ21は、アップカウント可能
な駆動カウント手段である。本実施例においては、フォ
ーカスレンズ11のリセット動作を行う場合、フォーカ
スレンズ11のリセット動作開始直前の元の設定位置を
位置Ps (図1参照)として、その位置Ps から上記基
準位置P0 まで、一旦、繰り込むが、そのとき、上記第
2カウンタ21は、上記レンズ位置Ps から基準位置P
0 まで移動する間のモータ27の回転パルスをカウント
する。そして、そのパルス数を元のレンズ設定位置Ps
まで繰り出す場合の駆動パルス数として、MCPU26
内の記憶手段である駆動パルス数レジスタ26bに書き
込む。
【0030】なお、上記第1,2カウンタ20,21の
リセットは、共に上記MCPU26によりリセット可能
であり、MCPU26が該カウンタ20,21のカウン
トを許可すると、上記PI回路19の出力パルスをカウ
ントする。そのカウント値はMCPU26により自由に
読み出し可能である。上記メインミラー28は、半透過
型メインミラーであって、その反射光はペンタプリズム
31,アイピース32を介してファインダ像として使用
者が観察する。一方、メインミラー28の透過光は、サ
ブミラー29により下方に反射され、これが公知のTT
L位相差検出方式(写真用語辞典、P21 、写真工業出版
社)等のAF処理のためのAFセンサモジュール22に
入射する。
【0031】上記AFセンサモジュール22には一対の
ラインセンサが配設されており、その出力はAFCPU
23にて相関演算され、デフォーカス量(焦点ずれ量)
としてMCPU26に伝達される。該MCPU26は、
上記デフォーカス量と、メモリ24内の演算定数を用い
て、合焦させるためのフォーカスモータ27の駆動パル
ス数を演算する。
【0032】次に、以上のように構成された本実施例の
カメラにおける撮影レンズの基準位置リセット処理につ
いて、MCPU26内での処理動作を示す図2のフロー
チャートを参照しながら説明する。
【0033】なお、本実施例のカメラにおいては、MC
PU26に内蔵されるリセット要,不要認識手段によっ
て、フォーカスレンズ11の基準位置リセット処理が必
要であるかどうかを認識するが、その基準位置リセット
を必要とする場合としては、次の各ケースとする。即
ち、 ケース(A):AFモードが選択された状態でパワース
イッチ(図示せず)をオフからオンにした場合、 ケース(B):AFモードが選択されていて、パワース
イッチのオンの状態で、新たにバッテリ(図示せず)が
挿入された場合、 ケース(C):パワースイッチがオンの状態で、モード
切り換え操作釦15によりMFモードからAFモードに
切り換えられた場合、 とする。
【0034】上記基準位置リセットが必要と認識された
ときは、MCPU26内のリセットフラグが0にクリア
され、該レンズ基準位置リセットの要を示す。そして、
上記ケース(A),(B),(C)の状況により、図2
に示すサブルーチンのレンズ基準位置リセット処理がコ
ールされる。まず、第2カウンタ21をクリアし、且
つ、カウント動作をイネーブル(実行許可)とし(ステ
ップS102)、フォーカスモータ27をレンズ繰り込
み回転方向にオンさせる(ステップS103)。なお、
この時点でのフォーカスレンズ11の位置をリセット動
作開始直前の設定位置Ps とする(図1参照)。
【0035】次に、PI16から出力されるエンコーダ
パルスが消失しているかどうかをみる(ステップS10
4)。PI16のエンコ−ダパルスが出力されていれ
ば、再度、該パルスの消失をチェックする。上記エンコ
−ダパルスの消失の検出により、移動レンズ枠13が固
定枠14の繰り込み側ストッパ14aに当接したことを
認識し、フォーカスモータ27をオフする(ステップS
105)。このときのフォーカスレンズ11の位置が移
動終端の基準位置P0 であって、本実施例の場合、∞距
離合焦位置とする。
【0036】このフォーカスレンズ11の基準位置P0
到達に関連して、パルス積算カウンタである第1カウン
タ20をクリアし、且つ、イネーブルとする(ステップ
S106)。また、上記第2カウンタ21によりそれま
でカウントしてきたパルス数を読み込み(ステップS1
07)、MCPU26内の駆動パルス数レジスタ26b
にこの値をロードする(ステップS108)。
【0037】次に、フォーカスモータ27を、レンズ繰
り出しの回転方向にオンさせ(ステップS109)、P
I16のエンコ−ダパルス発生状態をチェックする(ス
テップS110)。該パルスが発生していなければ、再
度パルス発生をしらべ、発生していれば、上記駆動パル
ス数レジスタ26bの値をカウントダウンする(ステッ
プS111)。そして、その結果、上記レジスタ値が0
となっていればステップS113へ進み、0でなければ
ステップS110へ戻る(ステップS112)。
【0038】上述のレジスタ26bの値が0となったと
きが、移動レンズ枠13が第2カウンタ21のカウント
分だけ繰り出され、フォーカスレンズ11が上記基準位
置P0 から元のリセット動作開始時の設定位置Ps まで
戻った状態である。そこで、モータを停止させ(ステッ
プS113)、MCPU26内のリセットフラグを1に
セットしてリセット済みであることを記憶する(ステッ
プS114)。そして、本レンズ基準位置リセット処理
を終了する。
【0039】以上説明したように本実施例によれば、使
用者がファインダを観察しながら、パワースイッチをオ
ンしたり、MFモードからAFモードに変えても、フォ
ーカスレンズ11は、リセット位置まで移動するが直ち
に該リセット動作開始したときの元のレンズ設定位置P
s に戻されることから、リセット動作によってピント状
態が変化してしまうことがなく、違和感の少ないスムー
ズな操作が可能となる。
【0040】なお、本実施例において、駆動される撮影
レンズはフォーカスレンズ11であったが、ズームレン
ズであってもよい。この場合、リセット動作直前のズー
ミング状態に戻すことが可能となる。また、上述の処理
により得られた積算カウント値はストロボ制御や距離・
焦点距離、倍率表示におけるレンズ位置情報、あるい
は、距離情報としても適用することができる。また、レ
ンズを元のリセット動作開始時の位置へ戻す際、バック
ラッシュパルスを加算すればより正確に復帰させられ
る。
【0041】次に、本発明の第2実施例を示すレンズ交
換式一眼レフカメラについて説明する。図3は、上記実
施例のレンズ交換式一眼レフカメラの構成を示す図であ
るが、本実施例のカメラにおいては、撮影レンズである
フォーカスレンズ11を内蔵するレンズユニット3がカ
メラボディ2に対して着脱可能とする。そして、本カメ
ラにおいても、撮影シーケンスの初期化に伴って、フォ
ーカスレンズ11の基準位置リセット処理が実行される
が、実際のレンズリセット駆動は、レンズ駆動コマン
ド、例えば、レリーズ釦の一段目の操作に伴って開始さ
れる。更に、そのレンズリセット駆動の際、予め指定さ
れる駆動位置、例えば、AF処理によりフォーカスレン
ズのデフォーカス情報を取り込み、基準位置から元のリ
セット開始位置に戻る場合、上記デフォーカス情報を考
慮した位置までフォーカスレンズを戻してしまう動作も
可能とする。
【0042】上記レンズユニット3の構成としては、前
記図1に示す第1実施例のレンズ鏡筒部と一部を除いて
略等しく、同一の構成要素は同一符号で示すものとす
る。該レンズユニット3の構成要素としては、マニュア
ルフォーカスリング12と、フォーカスレンズ11およ
び該フォーカスレンズ11を保持する移動レンズ枠13
と、ストッパ部14a,14bを有する固定枠14と、
AFモードとMFモードの切り換え操作用であって、切
り換え信号用電気スイッチであるSW30と連動する切
り換え操作釦15と、シャフト17を有するフォーカス
モータ27と、スリット板18と、フォト・インタラプ
タであるPI16と、PI回路19と、モータドライバ
25と、フォーカスモータ27とレンズ移動枠13を連
結する機械的伝達機構Tr35と、マニュアルフォーカ
スリング12とレンズ移動枠13とを連結する機械的伝
達機構Tr37と、上記AF・MFモード切り換え操作
釦15が伝達機構Tr35、または、37を連結・非連
結状態とするための操作手段Trs36,38等を内蔵
している。
【0043】更に、上記レンズユニット3には、上記の
要素以外に、レンズ内回路制御用のCPUであって、前
記第1実施例における第1,2カウンタ20,21の機
能を有する積算カウントレジスタ45a,駆動パルス数
レジスタ45bをも内蔵するLCPU45と、上記LC
PU45と接続されるレンズユニット制御用データのメ
モリ46と、上記LCPU45と接続される、ボディ2
側との電気的接続用接点群CN44が内蔵されている。
【0044】一方、上記カメラボディ2には、前記第1
実施例のカメラに内蔵される構成要素のうち、メインミ
ラー28とサブミラー29と、AFセンサ22と、ペン
タプリズム31と、アイピース32等が内蔵されてい
る。これらの構成は第1実施例の場合と同様である。更
に、上記ボディ2には、該ボディ2内の制御要素の制御
用であって、第1実施例で説明したAFCPU23の機
能を有しているCPUであるBCPU41と、バッテリ
42と、レンズユニット3との電気的接続用であって、
BCPU41およびバッテリ42と接続されている接点
群CN43等を内蔵している。
【0045】以上の構成について、前述した前記第1実
施例と同様のものについては、詳しい説明は省略する。
また、該レンズユニット3においても、図3に示すよう
にレンズ移動枠13が固定枠14に当接したときの、フ
ォーカスレンズ11のリセット動作時の移動終端の基準
位置をP0 とする。また、リセット動作開始直前でのレ
ンズ設定位置をPs とする。なお、上記レンズ基準位置
をP0 は、本実施例においてもフォーカスレンズ11が
終端の∞距離合焦位置まで繰り込まれたときの位置とす
る。
【0046】なお、前記LCPU45と上記BCPU4
1は、上記接点群CN43,44を介して互いに情報の
授受を行うことができるが、そのLCPU45とBCP
U41の接続回路を図4に示す。本図における各信号等
のラインの内容は、次の通り出ある。即ち、 信号ラインBINTL:カメラボディからの通信要求信
号 信号ラインLINTB:撮影レンズからの通信要求/ビ
ジィ信号 信号ラインDT :シリアルデータライン 信号ラインCLK :シリアルクロック ラインVBAT :電源 ラインGND :電源グランド である。
【0047】上記BCPU41に内蔵されるリセット
要,不要認識手段によって、撮影レンズ11の基準位置
リセットが必要であるかどうかを認識するが、その基準
位置リセットを必要とする場合としては、次の各ケース
とする。即ち、 ケース(D):AFモードが選択された状態で、カメラ
ボディ2にあるパワースイッチ(図示せず)をオフから
オンにした場合、 ケース(E):AFモードが選択されており、且つ、パ
ワースイッチがオンの状態で、カメラボディ2にレンズ
ユニット3が装着された場合、 ケース(F):AFモードが選択されており、且つ、パ
ワースイッチがオンの状態で、カメラボディ2に新たに
バッテリ42が挿入された場合、 ケース(G):切り換え操作釦15によりMFモードか
らAFモードに切り換えられた場合、 とする。
【0048】そして、その基準位置リセットを必要と認
識したときは、LCPU45内のリセットフラグが0に
クリアされ、レンズリセットの要を示す。但し、第1実
施例の場合とは異なり、リセットフラグが0で、且つ、
フォーカスレンズ11を駆動させるためのレンズ駆動コ
マンドであって、例えば、レリーズ釦(図示せず)の1
段目操作に基づいて出力されるレンズ駆動コマンドがB
CPU41から送信されると、初めてLCPU45がリ
セット動作を開始させる。そのとき、同時にフォーカス
レンズ11を駆動するための駆動パルス数、例えば、A
Fセンサモジュール22を介して得られるデフォーカス
量に基づいたモータ27の駆動パルス数がBCPU41
内蔵のフォーカスレンズ11の移動量を指示する指示手
段によりLCPU45に出力される。
【0049】本実施例の場合、モータ駆動パルス数と撮
影レンズ移動量とは比例する関係にあるとするので、フ
ォーカスレンズのデフォーカス量に基づいてモータ27
の駆動パルス数が、直接、BCPU41内で演算でき
る。そして、その値をLCPU45に駆動パルス数とし
て出力可能である。
【0050】図5は、LCPU45における上記レンズ
基準位置リセット動作を含むレンズ駆動処理のフローチ
ャートを示す。まず、BCPU41からLCPU45に
駆動コマンドと駆動パルス数情報が送信されると(ステ
ップS202)、上記基準位置リセットの要・不要を示
すリセットフラグが0か1かを判別し(ステップS20
3)、該リセットフラグが1のときは、リセット不要と
みなして、後述するステップS218へ進む。一方、該
フラグが0であれば、リセット要であり、ステップS2
04に進む。まず、第1実施例における第2カウンタ2
1に相当するLCPU45内の駆動パルス数レジスタ4
5bをクリアする。それと同時に、モータ27をレンズ
繰り込み方向にオンする(ステップS205)。
【0051】次に、PI16のパルスが消失したかを調
べ(ステップS206)、消失していれば、レンズ移動
枠13がストッパ14aに当接し、フォーカスレンズ1
1が前記基準位置P0 に到達したとして、ステップS2
09へ進んでモータ27をオフする。一方、消失してい
なければ、パルスが発生するたびに駆動パルス数レジス
タ45bをデクリメントし(ステップS207,ステッ
プS208)、ステップS206へ戻る。Q上記ステッ
プS209でモータ27をオフした後は、第1実施例に
おける第1カウンタ20に相当するLCPU45内の積
算カウントレジスタ45aをクリアする(ステップS2
10)。
【0052】次に、駆動パルス数レジスタ45bにカウ
ントされた数値と同数で且つ方向(符号)が逆のパルス
数であって、フォーカスレンズ11を基準位置P0 から
リセット動作直前の設定位置である位置Ps まで復帰移
動せしめる駆動パルス数と、前記ステップS202でB
CPU41から受信した駆動パルス数とをその駆動方向
を考慮して加算して、1つの合成パルス数として算出す
る(ステップS211)。
【0053】例えば、第2カウンタ21でカウントされ
た基準位置まで駆動パルス数を繰り込み方向をマイナス
として、−100パルスであって、BCPU41からの
指示された駆動パルス数が繰り出し方向であったとして
+30パルスとすれば、上記−100パルスの符号を反
転した+100パルスと+30パルスを加えて、+13
0が上記合成パルス数となる。
【0054】次に、この合成パルス数を上記駆動パルス
数レジスタ45bに再ロードし(ステップS212)、
モータ27を繰り出し方向にオンする(ステップS21
3)。以下、パルス発生か否かをみて(ステップS21
4)、パルスが出たら駆動パルス数レジスタ45bをデ
クリメント(1パルス減算)する(ステップS21
5)。同時に、積算カウントレジスタ45aをインクリ
メント(1パルス加算)する(ステップS216)。そ
して、駆動パルス数レジスタ45bを調べ(ステップS
217)、値が0でなければステップS214へ戻り、
値が0であれば、前記駆動レジスタに登録された所定量
だけ駆動されたとしてモータ27を停止する(ステップ
S225)。
【0055】このように、レンズ位置リセットを必要と
する場合には上記の処理動作により基準位置P0 での第
1カウンタのリセット処理と、更に、元のリセット動作
直前のレンズ設定位置Ps に対して、前記BCPU41
で指定された駆動パルス数に相当する撮影レンズ11の
デフォーカス量だけずれた合焦位置にフォーカスレンズ
11を一度の動作で移動させたことになる。その後、リ
セットフラグをセットし(ステップS226)、本ルー
チンの動作を終える。
【0056】一方、前記ステップS203の判別でリセ
ットフラグが1の場合、リセット動作を実行することな
く、ステップS218へ進むが、その場合は、BCPU
41からの駆動パルス数をそのまま駆動パルス数レジス
タ45bにセットする(ステップS218)。そこで、
パルス数の値がプラスかマイナスかを調べ(ステップS
219)、プラスなら前述したステップS213へ飛
び、マイナスならばステップS220へ飛ぶ。ステップ
S220からステップS224の処理は、前記ステップ
S213からステップS217の処理と類似しており、
モータ27の回転方向と、レジスタ45a,45bのイ
ンクリメント・デクリメント動作が逆である点が異なる
のみである。
【0057】図6は、上記図5のレンズ駆動処理動作時
でのLCPU45とBCPU41の間の信号のタイムチ
ャートを示す。まず、BCPU41が通信要求信号BI
NTLを“L”とすると、LCPU45が了解したこと
を返す意味で通信要求/ビジィ(BUSY)信号LINTB
を“L”にする。そして、8ビットのフォーカス駆動コ
マンドと、24ビット(3バイト)の駆動量信号が送ら
れる。該通信後、上記信号LINTBは、レンズ動作
中、“L”に保たれてビジィを示し、リセット駆動と合
成パルスの駆動まで終了すると、LCPU45は、信号
LINTBを“H”にして、カメラボディ2にレンズ動
作終了を伝える。その信号を受けて、BCPU41が信
号BINTLを“H”としてレンズ駆動動作を終了す
る。
【0058】以上説明したように本実施例のカメラで
は、BCPU41からレリーズ1段目操作に伴うレンズ
駆動コマンドが出力されたときで、且つ、リセットフラ
グが0のときのみレンズリセット動作を行うため、使用
者がパワーオンやレンズ装着などの瞬間に不意にフォー
カスレンズ11がリセット動作を行うことがなく、違和
感を覚えることがない。更に、レリーズ1段目操作等の
駆動コマンド出力に伴ってリセット動作を実行し、撮影
レンズ11をリセット動作開始直前近傍の合焦位置にフ
ォーカスレンズを移動するので、レンズリセットのため
に合焦状態が変化するなど違和感も生じない。
【0059】更に、また、MFモードからAFモードに
切り換えてAF動作をさせず、またMFモードに戻すよ
うな、結果としてリセット動作不要な場合に、レリーズ
1段目操作等の駆動コマンドを出力しない限りは、上記
のリセット動作をさせない。そのため、電池のセーブに
もなり、やはり違和感が少なくなる。また、レンズリセ
ット動作とBCPU41からの指示によるレンズ駆動が
合成されるため、駆動回数が少なくでき、トータルの駆
動に要する時間と消費電力も別個の駆動を行うよりも少
なくなる。また、それら一連の動作中、BCPU41へ
ビジィ信号を出力するため、その期間中はBCPU41
のLCPU45への通信を待機させ、通信エラーを防止
できる。
【0060】なお、本実施例のカメラは、フォーカスレ
ンズのレンズユニットのリセット動作に関しての実施例
を示したものであるが、ズームレンズ用のレンズユニッ
トのリセット処理を行うものに適用することも可能であ
って、この場合、リセット動作後、予め指定されたズー
ム位置に上記ズームレンズが移動することになる。
【0061】次に、本発明の第3実施例を示すレンズ交
換式一眼レフカメラについて説明する。本第3実施例の
カメラの構成は図3のブロック構成図に併せて示すが、
前記第2実施例のカメラに対して、その構成は殆ど同様
である。そして、BCPU41からLCPU45へ送ら
れるデータの内容と、LCPU45の動作、および、モ
ータ27によりレンズ移動枠13を移動せしめる伝達機
構Tr35A(図3参照)の構成が多少異なっている。
例えば、本実施例のカメラのレンズユニット3A(図3
参照)として、所謂、バリフォーカルレンズ形式の場合
などで、撮影レンズであるフォーカスレンズがフォーカ
シングとズーミングの両方で移動し、ズーミングによる
焦点ズレを防ぐように構成されたものを適用する。
【0062】このレンズユニット3Aにおいては、フォ
ーカスカムを非線形、即ち、非直線形状にすることが多
く、図7の駆動パルス数に対する撮影レンズ移動量Qの
線図に示すように、モータの駆動量とフォーカスレンズ
移動量が比例しない。この場合、上記移動量特性線Qを
曲線の関数で近似し、各フォーカスレンズ位置での駆動
量から必要駆動パルス数を算出しなければならない。
【0063】このような場合、図7に示すように特性線
Qが曲線であり、各点の接線方向が異なることから、デ
フォーカス量に対応したレンズ移動量ΔQが与えられて
も、そのデフォーカス量移動せしめるモータの駆動パル
ス数Δαは、焦点検出時の移動量Qs 、あるいは、その
移動量Qs に対する駆動パルス数αs が判らないと計算
不可能である。
【0064】詳しく説明すると、上記図7に示すように
撮影レンズ11が移動量Qs である現在位置(後述する
リセット動作直前状態)Ps にあるとき、AF処理によ
りデフォーカス量に対応したレンズ移動量ΔQが検出さ
れたとする。撮影レンズ11を上記レンズ移動量ΔQだ
け移動して設定位置Ps から移動量Qd である合焦位置
Pd まで移動せしめるためのモータ27の駆動パルス数
Δαには、移動量曲線Qを介して求められ移動量Qs と
Qd に対応するパルス数αs とαd の差の値を当てるこ
とになる。このとき、該駆動パルス数Δαを設定するに
は、上述のように移動量曲線Qが曲線であることからリ
セット移動前のレンズ位置を与える移動量Qs 、従っ
て、上記駆動パルス数αs が指定される必要がある。
【0065】本実施例のカメラにおいては、フォーカス
レンズ11の基準位置への繰り込み駆動の際に、上記駆
動パルス数αs を知り、上記リセット駆動時の合焦処理
を行うことになる。また、図7における駆動パルス数α
n とレンズ移動量Qn は、至近距離合焦位置Pn まで駆
動パルス数と移動量を示している。
【0066】本実施例のカメラは、このようなレンズユ
ニット3Aを用いる一眼レフカメラに適用するものであ
って、リセット処理動作も含むレンズ駆動を実行する場
合、BCPU41からLCPU45に伝達される情報と
しては、例えば、レリーズ1段目操作による駆動コマン
ドと、同時に、出力される駆動量に関する情報としては
駆動パルス数ではなく、フォーカスレンズの光軸方向の
駆動量情報、例えば、リセット動作直前の設定位置Ps
からの移動量で示される上述のデフォーカス量ΔQ情報
が上記BCPU41内のレンズ位置指示手段より送られ
る。
【0067】そして、レンズ位置のリセット動作を併せ
て行う際には、基準位置P0 までのリセット駆動に基づ
いて、レンズユニット3A側のLCPU45でリセット
動作開始設定位置Ps から基準位置P0 までの移動量Q
s を求める。その移動量Qsに関連して上記駆動パルス
数Δαを上記LCPU45内の第1の演算手段により求
める。上記移動量Qs を与える駆動パルス数αs と駆動
パルス数Δαにより駆動パルス数αd をLCPU45内
の第2の演算手段にて演算する。そして、該駆動パルス
数αd により、移動量Qd だけ移動させ、リセット後の
合焦位置Pd に撮影レンズ11を位置させることにな
る。
【0068】図8は、本実施例のカメラのLCPU45
におけるリセット処理を含むレンズ駆動処理のフローチ
ャートである。なお、本レンズ駆動処理に関して、前記
第2実施例における処理と異なる点のみ説明する。ま
ず、ステップS302において、駆動コマンドと同時に
フォーカスレンズ繰出量ΔQがBCPU41からLCP
U45へ送られる。ステップS303からステップS3
10の処理は、前記図5におけるステップS203から
ステップS210の処理と同一である。
【0069】次に、駆動パルス数レジスタの数値をみれ
ば、ステップS302の時点でのレンズ位置が判るた
め、ステップS311において、その値の符号を反転さ
せ、これを基準位置P0 からリセット動作開始直前のレ
ンズ位置PS までのレンズ移動量Qs として認識する。
その移動量Qs に対する駆動パルス数は、駆動パルスレ
ジスタ45bの値で示される値αs である。これを図7
の移動量曲線Qで示す関数に当て嵌めることによって、
上記レンズの繰出量ΔQから駆動パルス数Δαを算出す
る。
【0070】以下、ステップS313からステップS3
19の処理は、前記図5におけるステップS211から
ステップS217の処理と同一である。なお、ステップ
S313における合成パルス値である駆動パルス数αd
は、図7より、 αd =αs +Δα により求められる。
【0071】一方、上記ステップS303の判別でリセ
ットフラグが1であり、リセット動作を必要とせず、ス
テップS320へ進んだ場合、この状態ではすでに積算
カウントレジスタ45aにレンズの現在位置を示す値が
入っているので、その位置情報に基づき関数を用いて駆
動パルス数を算出し、駆動パルス数レジスタ45bにセ
ットする。なお、以下ステップS321からステップS
329の処理は、前記図5におけるステップS219か
らステップS226の処理と同一である。
【0072】本第3実施例のカメラによれば、撮影レン
ズを基準位置へ駆動した時点で駆動前のレンズ位置が認
識されるため、非線形カムを用いたレンズユニットでも
基準位置までレンズを駆動後に、駆動パルス合成処理が
なされ、第2実施例と同様に少ない回数の駆動で、リセ
ット駆動に引き続いて、元のリセット動作開始直前での
合焦位置へのレンズ移動が可能となる。
【0073】図9は、本発明の第4実施例のレンズ駆動
制御装置を含むレンズ交換式の一眼レフカメラの構成を
示す図である。上記図9に示す本実施例のカメラの構成
は、前記図3に示す第2実施例のカメラと略同様の構成
であるが、本実施例のカメラには、レンズユニット3B
において、レンズ移動枠13と機械的結合部51で支持
された接点ブラシ52b付きコード板52aで構成され
るデジタル式絶対値エンコ−ダユニット52が設けられ
ていることが異なっている。なお、そのエンコ−ダ52
の出力は、LCPU31に入力され、AF処理時のレン
ズ位置制御に用いられる。
【0074】上記コード板52aは、図10の展開図に
示すような3ビットのグレーコードを有しており、コー
ドパターン上を接点ブラシ52bが摺動する。そして、
撮影レンズであるフォーカスレンズ11の位置に対応す
る8種類のコードが出力される。図11は、そのエンコ
−ダ52の回路図を示している。
【0075】図9のブロック構成図に示されるROMで
あるメモリ46Aには、上記レンズ移動枠13を繰り込
み方向に回動したときに、エンコ−ダ52からの出力コ
ードが変化したとき、即ち、図10のコード板52a上
のX1 ,X2 ,X3 ……等の境界位置に接点ブラシ接触
部が位置した状態に対応する、フォーカスレンズ11の
複数の位置をPx とする。∞距離合焦位置である終端の
基準位置P0 から上記複数の各位置Px まで該レンズを
移動せしめるためのモータ27の回転量を出力コード変
化時積算パルス数αx としてメモリ46AのROMに書
き込んでおくものとする。
【0076】以上のように構成された本実施例のカメラ
におけるレンズ駆動処理について、図12に示すLCP
Uによるレンズ駆動処理のフローチャートを参照しなが
ら詳細を説明する。まず、BCPU41が駆動コマンド
と駆動パルス数情報をLCPU45に出力する(ステッ
プS401,ステップS402)。次に、リセットフラ
グをしらべ(ステップS403)、0であれば、リセッ
ト動作を必要とするのでステップS404へ、1であれ
ば、リセット動作を不要であり、ステップS430へそ
れぞれ進む。
【0077】ステップS404では駆動パルス数レジス
タ45bをクリアし、モータ27を繰り込み方向にオン
する(ステップS405)。モータオン後、まず、パル
ス消失になったかを調べ(ステップS406)、消失し
ていれば、∞距離合焦位置、即ち、終端の基準位置P0
にフォーカスレンズ11が到達したとして、ステップS
412へ進む。該ステップS412ではモータオフし、
次に、積算カウントレジスタ45aをクリアして(ステ
ップS413)、ステップS414へ進む。
【0078】一方、ステップS406のチェックでパル
スが消失していなければ、ステップS407に進み、エ
ンコ−ダ52のコード板52aからの出力コードが前回
の出力コードに対して変化したかをみる。例えば、バイ
ナリコードで“011”が“111”となればコードが
変化したことになる。出力コードが変化すればモータ2
7をオフし(ステップS410)、次に、メモリ46A
から、所定のコード変化に対応した積算パルス数αx
を、積算カウントレジスタ45aにロードする。この値
は、前述したように全てのコード変化ポイントに対応し
て記憶されている。
【0079】また、ステップS407でコード変化がな
ければ、ステップS408に進む。そこで、パルスが発
生したかをみて、発生していなければ、ステップS40
6へ戻り、発生していれば、駆動パルス数レジスタ45
bをデクリメントして(ステップS409)、ステップ
S406へ戻る。
【0080】上記ステップS411、または、ステップ
S413からステップS414へ進むと、ステップS4
02でBCPU41より受け取った駆動パルス数情報と
合成され(ステップS414)、その合成パルス数を駆
動パルス数レジスタ45bにセットする(ステップS4
15)。
【0081】次に、上記合成パルス数の正負をチェック
し(ステップS416)、該パルス数がプラスならステ
ップS417へ進み、モータ27を繰り出し方向に駆動
する。マイナスならステップS422へ進み、モータ2
7を繰り込み方向に駆動する。以下、ステップS418
からステップS421、および、ステップS423から
ステップS428の処理は、図5の第2実施例のステッ
プS214からステップS217、および、ステップS
221からステップS226の処理と同様である。この
ようにして、フォーカスレンズ11のレンズ終端以外の
基準位置へのリセット動作と、同時に、元の位置、即
ち、リセット動作開始前の位置からデフォーカス量だけ
ずれた合焦位置への移動も実行される。
【0082】一方、ステップS430に進んだ場合は、
リセット不要の場合であって、BCPU41から受け取
ったパルス数をそのまま駆動パルス数レジスタ45bへ
ロードして、前記ステップS416へ進む。
【0083】なお、前記メモリ46AのROMに書き込
む出力コード変化時の積算パルス数αx の値は、組み立
て後、まず、フォーカスレンズ11を∞距離合焦位置に
セットし、至近方向へ繰り出しながらパルスカウントと
コード出力信号のモニタを行い、コード出力信号が変化
したとき、そのパルスカウント値を積算パルス数として
メモリに書き込めばよい。
【0084】以上説明した第4実施例のカメラによる
と、必ずしもレンズ終端の基準位置までフォーカスレン
ズ11を駆動しなくても途中のエンコ−ド出力変化位置
でリセットができることから、該リセット動作が素早く
できる。更に、元のリセット動作開始前の位置から更に
ずれた合焦位置までの移動も同時に実行されるので、リ
セット動作後も合焦像が得られ、使用者の違和感が少な
いばかりでなく、電力消費やリセットに要する時間も少
なくなる。
【0085】次に、上記第4実施例のカメラの変形例に
ついて説明する。この変形例のカメラは、第4実施例に
おけるレンズ位置リセット動作における、図12のフロ
ーチャートのステップS405でモータ27を繰り込み
方向にオンするに先だって、エンコ−ダ52の出力をチ
ェックし、コード板52a出力が∞距離端側であって、
バイナリコード“111”のときのみ、モータ27を繰
り出し方向にオンさせる。その後、ステップS409で
は駆動パルス数をインクリメントするものである。この
変形例によれば、レンズ移動枠13が基準位置に対応す
るレンズ終端に当接しないため、レンズ位置リセット時
のショックを無くすことができる。
【0086】次に、上記第4実施例のカメラの別の変形
例について説明する。前記第4実施例のカメラのリセッ
ト動作においては、図12のステップS410でモータ
27をオフ状態とした後も僅かの間は、該モータ27は
オーバーランして回転してしまい、停止精度が悪化する
ことが考えられる。そこで、本変形例では、そのオーバ
ーラン分のパルスもカウントしておき、次のステップS
411にて該オーバーラン分をメモリ46AのROMの
値に加味して積算カウントレジスタ45aにロードする
処理を行う。本変形例によれば、リセット駆動を高速で
行っても、より正しい値が積算カウントレジスタにロー
ドされ、精度の高いレンズ基準位置リセット動作を高速
で行うことができる。
【0087】次に、本発明の第5実施例のカメラについ
て説明する。本実施例のカメラは、前記図9に示す第4
実施例のカメラと略同一の構成を有するものとするが、
レンズ基準位置リセット処理としては、前記第1実施例
のカメラと同様に、まず、撮影レンズであるフォーカス
レンズ11の基準位置へのリセット駆動を行い、同時に
該レンズ11を元のリセット動作開始直前の位置に復帰
させる動作を行う。
【0088】そして、前記第1実施例のカメラと同様に
本実施例のカメラにおいてもパワースイッチ操作,バッ
テリ挿入,MFモードからAFモードへの切り換え等の
タイミングにて上記レンズ基準位置のリセット駆動を実
行する。
【0089】但し、本実施例のカメラは、前記図9に示
した第4実施例のカメラと同様にエンコ−ダ52と同一
のものが配設されるものとする。上記レンズ基準位置と
しては、エンコ−ダ52のコード板52a(図9参照)
の出力変化点対応のレンズ位置、および、∞側レンズ終
端位置を用いる。そして、メモリ46A(図9参照)内
には、該コード板52aの出力変化点対応の基準位置情
報として、出力コード変化時の積算パルス数αx が書き
込まれる。更に、本実施例においては、該メモリ46A
に正転,逆転時のレンズ移動枠駆動用伝達機構Tr35
のバックラッシュパルス数がメモリされており、リセッ
ト基準位置リセット処理時に該伝達機構Tr35のバッ
クラッシュの補正を行う。更に、モータ27の基準位置
停止時のオーバーランによる補正も同時に行うことがで
きる。
【0090】図12は、本実施例のカメラにおけるMC
PUのレンズ基準位置のリセット処理を示すフローチャ
ートである。レンズ基準位置リセットモードに入ると本
サブルーチンが呼び出され、まず、駆動パルス数レジス
タをクリアし(ステップS502)、モータを繰り込み
方向にオンさせる(ステップS503)。続いて、パル
ス出力をモニタし、パルスが消失しているかをみて(ス
テップS504)、消失していればステップS531へ
進み、消失していなければステップS505へ進む。ス
テップS505ではエンコ−ダ52のコード板52aの
出力変化をみて、出力変化があれば、ステップS508
へ進み、変化なければ、ステップS506に進む。
【0091】上記スプール506でパルスの発生の有無
をチェックして、パルスが発生していれば、駆動パルス
数レジスタ45bをデクリメントし(ステップS50
7)、発生していなければステップS504へ戻る。上
記ステップS508に進むと、まず、モータ27のオー
バーランパルスをカウントするためのLCPU45内の
オーバーランレジスタをクリアし、モータをオフする
(ステップS509)。次に、パルスが消失したか否か
をみて(ステップS510)、消失したならば、完全に
モータ27が静止したとしてステップS512へ進み、
消失していなければ、上記オーバーランレジスタをデク
リメントしてステップS510へもどる。
【0092】上記ステップS512では、メモリ46A
内のROMに記憶されている積算パルス数、即ち、現在
のコード板出力変化点に対応する基準位置に対する積算
パルス数αx を読み出す。そして、その積算パルス数α
x の値から上記オーバーランレジスタの値を引いた値を
補正値として、積算カウントレジスタ45aにロードす
る(ステップS513)。
【0093】次に、フォーカスレンズ11を元の位置、
即ち、リセット開始直前の位置へ戻すのに必要な逆転用
の駆動パルス数を演算する。即ち、上記リセット駆動時
の駆動パルス数レジスタの値と、上記オーバーランレジ
スタの値、および、メモリ46A内のROMに格納され
るバックラッシュパルスの値とを加算して逆転用の駆動
パルス数を求める(ステップS514)。これを駆動パ
ルス数レジスタ45bにロードする(ステップS51
5)。
【0094】次に、モータを繰り出し方向にオンし(ス
テップS516)、パルスをモニタする(ステップS5
17)。パルスが発生しなければ、再モニタし、発生し
た場合、ステップS518に進む。ステップS518で
は駆動パルス数レジスタ45bをデクリメントする。次
に、積算カウントレジスタ45aをインクリメントし
(ステップS519)、駆動パルス数レジスタ45bの
値が0か否かをみて(ステップS520)、0でなけれ
ば、ステップS517へ戻り、0ならば、モータ27を
停止する(ステップS521)。次に、積算カウントレ
ジスタ45aから、上記バックラッシュ量を減算する
(ステップS522)。そして、リセットフラグをセッ
トし(ステップS523)、本ルーチンを終了する(ス
テップS524)。
【0095】上記ステップS504のチェックでパルス
消失したことが検出されると、ステップS531へジャ
ンプし、モータをオフする。この場合、レンズがレンズ
終端に到達した場合であることから、オーバーランはな
く、オーバーランレジスタの値を0として、積算カウン
トレジスタ45aにはROMに記憶された所定値をロー
ドする(ステップS532)。以下、上記ステップS5
14へ進む。
【0096】本第5実施例のカメラによれば、オーバー
ランパルスをカウントし、積算および逆転駆動量をそれ
ぞれ補正するのでより正確なレンズ位置のリセット処理
が可能であり、更に、伝達機構35がバックラッシュの
大きい系であったとしても補正され、高精度のリセット
処理が実現できる。
【0097】上記第1乃至第5実施例のカメラにおい
て、所定パルス数を駆動する際は速度制御等を用いて正
確に停止できる駆動制御方式を用いてもよい。また、上
記第4,その変形例、または、第5実施例のものでは、
エンコ−ダとしてコード板を適用したが、その他にフォ
ト・インタラプタと遮光板、また、デジタル絶対エンコ
ーダ等を適用してもよい。
【0098】更に、本発明のカメラのレンズ基準位置リ
セット処理方式は、パルスエンコーダによる基準位置リ
セット処理を要するカメラであれば、TTLファインダ
方式のカメラに限らず、レンズシャッタ式カメラ等にも
適用できる。更に、本発明のカメラに適用する駆動モー
タとしては、DCモータ、振動波モータ等の様々なもの
が適用可能である。
【0099】(付記)以上、詳述したような本発明の実
施例態様によれば、以下のような構成を得ることができ
る。即ち、 (1)撮影シーケンスを初期状態にするリセット信号に
基づいて、撮影レンズを設定されている位置から予め定
められた基準位置に駆動するカメラにおいて、上記撮影
レンズの移動量を周期的なモータの回転量として検出す
るためのパルス信号を発生させるエンコーダ手段と、上
記撮影レンズの移動量を上記パルス信号としてカウント
するカウント手段と、上記初期状態になった際に、上記
撮影レンズを基準位置に移動させるとともにその移動量
に相当するパルス信号をカウントさせ、該基準位置に移
動した後、設定されている位置から上記基準位置への移
動とは反対の方向に、該撮影レンズを上記カウント手段
の出力に基づいた量だけ移動させる移動制御手段と、を
具備したことを特徴とするカメラ。
【0100】(2)撮影レンズを駆動するモータと、上
記モータの駆動量に応じたパルス信号を発生するエンコ
ーダと、上記撮影レンズの基準位置からの、エンコーダ
が発生するパルスの数の加減算により該パルスを積算カ
ウントし、これを保持するパルス積算手段と、上記パル
ス積算手段の初期リセットの要・不要を認識するリセッ
ト要・不要認識手段と、上記認識手段がリセット要を示
す場合、まず、レンズを基準位置へ駆動しつつ、この基
準位置駆動により発生したエンコーダパルスをカウント
し、基準位置に到達したら駆動を停止して、上記積算手
段をリセットするとともに積算カウントを許可し、さら
に、上記基準位置への駆動時にカウントされたパルス数
に相当する量だけレンズを逆方向に駆動させる制御手段
と、を備えたレンズ駆動制御手段。
【0101】(3)撮影レンズを駆動するモータと、上
記モータの駆動量に応じたパルス信号を発生するエンコ
ーダと、上記撮影レンズの基準位置からの、エンコーダ
が発生するパルスの数の加減算により該パルスを積算カ
ウントし、これを保持するパルス積算手段と、上記パル
ス積算手段の初期リセットの要・不要を認識するリセッ
ト要・不要認識手段と、上記認識手段がリセット要を示
す場合、まず、撮影レンズを基準位置まで駆動させ、積
算手段をリセットすると共に、駆動開始前の撮影レンズ
位置とほぼ同一の位置へ撮影レンズを戻す駆動を行う制
御手段と、を備えたレンズ駆動制御装置。
【0102】(4)撮影レンズを駆動するモータと、上
記モータの駆動量に応じたパルス信号を発生するエンコ
ーダと、上記撮影レンズの基準位置からの、エンコーダ
が発生するパルス数の加減算により該パルスを積算カウ
ントし、これを保持するパルス積算手段と、上記パルス
積算手段の初期リセットの要・不要を認識するリセット
要・不要認識手段と、上記認識手段がリセット要を示す
場合、レンズを基準位置方向へ駆動させ、併せて、発生
したエンコーダパルスをカウントし、基準位置を検出し
たらモータを制動しつつ停止するまで引き続きエンコー
ダのパルスをカウントし、停止の後に上記カウントパル
スの合計値と同量だけレンズを逆方向へ駆動する演算制
御手段と、を備えたレンズ駆動制御装置。
【0103】(5)撮影レンズを駆動するモータと、上
記モータの駆動量に応じたパルス信号を発生するエンコ
ーダと、上記撮影レンズの基準位置からの、エンコーダ
が発生するパルスの数の加減算により該パルスを積算カ
ウントし、これを保持するパルス積算手段と、上記パル
ス積算手段の初期リセットの要・不要を認識するリセッ
ト要・不要認識手段と、上記撮影レンズの駆動を制御す
る駆動制御手段と、上記駆動制御手段に所定量の駆動を
指示する駆動指示手段と、を備えており、上記駆動制御
手段は、上記認識手段がリセット要を示す場合で、且
つ、駆動指示手段が駆動を指示すると、まず、撮影レン
ズを基準位置へ駆動しつつ、この基準位置駆動により発
生したエンコーダパルスをカウントし、基準位置に達し
たら駆動を停止して上記積算手段をリセットするととも
に積算カウントを許可し、さらに、上記指示手段により
指示された駆動量と上記基準位置への駆動時にカウント
されたパルス数とを加減算して合成駆動量を求め、上記
合成駆動量だけ撮影レンズを駆動することを特徴とする
レンズ駆動制御手段。
【0104】(6)撮影レンズを駆動するモータと、上
記モータの駆動量に応じたパルス信号を発生するエンコ
ーダと、上記撮影レンズの基準位置からの、エンコーダ
が発生するパルス数の加減算により該パルスを積算カウ
ントし、これを保持するパルス積算手段と、上記パルス
積算手段の初期リセットの要・不要を認識するリセット
要・不要認識手段と、上記撮影レンズの駆動を制御する
駆動制御手段と、上記駆動制御手段に所定量の駆動を指
示する駆動指示手段と、を備えており、上記駆動制御手
段は、上記認識手段がリセット要を示し、且つ、駆動指
示手段が駆動を許可すると、まず、レンズを基準位置方
向へ駆動しつつモータ停止までエンコーダパルスをカウ
ントし、基準位置を検出したらモータを制動して停止さ
せ、上記積算手段を上記基準位置から停止までのオーバ
ーラン分も含めて所定値をロードすると共に、積算カウ
ントを許可し、更に、上記指示手段により指示された駆
動量と上記オーバーラン分も含めた基準位置駆動のパル
ス数とを加減算して合成駆動量を求め、上記合成駆動量
だけレンズを駆動することを特徴とするレンズ駆動制御
装置。
【0105】(7)撮影レンズを駆動するモータと、上
記モータの駆動量に応じたパルス信号を発生させるエン
コーダと、上記パルス信号とは非線形な関係で撮影レン
ズが光軸方向に動くよう構成された非線形伝達機構と、
上記撮影レンズの基準位置からの、エンコーダが発生す
るパルス数の加減算により該パルスを積算カウントし、
これを保持するパルス積算手段と、上記パルス積算手段
の初期リセットの要・不要を認識するリセット要・不要
認識手段と、上記撮影レンズの駆動を制御する駆動制御
手段と、上記駆動制御手段に、撮影レンズの光軸方向の
移動量としての所定量の駆動を指示する駆動指示手段
と、を備えており、上記駆動制御手段は、上記認識手段
がリセット要を示し、且つ、駆動指示手段が駆動を指示
すると、まず、撮影レンズを基準位置へ駆動しつつ、こ
の基準位置駆動により発生したエンコーダパルスをカウ
ントし、基準位置に達したら駆動を停止して上記積算手
段をリセットするとともに積算カウントを許可し、且
つ、基準位置駆動時にカウントしたパルス数から基準位
置駆動前のレンズの位置を認識することにより、上記駆
動量をパルス数に非線形変換し、この変換パルス数と基
準位置駆動時のカウントパルス数とを加減算して合成駆
動パルス数を求め、上記合成パルス数だけレンズを駆動
することを特徴とするレンズ駆動制御装置。
【0106】(8)撮影レンズを駆動するモータと、上
記モータの駆動量に応じたパルス信号を発生するエンコ
ーダと、上記撮影レンズの基準位置からの、エンコーダ
が発生するパルス数の加減算により該パルスを積算カウ
ントし、これを保持するパルス積算手段と、上記パルス
積算手段の初期リセットの要・不要を認識するリセット
要・不要認識手段と、上記認識手段がリセット要を示す
場合、撮影レンズを基準位置方向へ駆動させ、基準位置
を検出したらモータを制動しつつ停止するまでエンコー
ダのパルスをカウントし、上記基準位置に対応するメモ
リ値と、上記カウント値を加算、または、減算して上記
パルス積算手段にロードする演算制御手段と、を備えた
レンズ駆動制御装置。
【0107】(9)付記(1),(2),(3)におい
て、リセット要の信号を発生する場合は、電源投入時、
省電モードから通常モードへの復帰時、オート駆動とマ
ニュアル駆動の切り換え時、および、レンズ着脱可能な
カメラの場合、レンズが装着されたときである。
【0108】(10)付記(1),(2),(3)にお
いて、撮影レンズがカメラボディに着脱可能な撮影レン
ズである場合、リセット動作中は、カメラボディに対し
てビジィ信号を出力し続ける。
【0109】(11)付記(1),(2),(3)にお
いて、レンズの基準位置は、レンズ終端である。
【0110】(12)付記(1),(2),(3)にお
いて、レンズの基準位置は、他の基準位置を示すエンコ
ーダの信号変化により検出される。
【0111】(13)付記(12)において、基準位置
を示すエンコーダは、デジタルの絶対値エンコーダであ
り、基準位置はそのコードの変化点であり、所定のコー
ド変化点の値がそれぞれメモリされている。
【0112】(14)付記(13)において、レンズの
基準位置への駆動を開始する前にデジタルエンコーダの
コードを読み、該コードが終端を含むコードのときは、
該終端と反対の方向に撮影レンズを駆動することにより
基準位置リセットを行う。
【0113】
【発明の効果】本発明の1つのカメラは、撮影シーケン
スの撮影レンズのリセット動作を行うに際して、一旦、
基準位置まで移動し、上記設定位置まで戻す場合、基準
位置まで移動するときの移動量情報を記憶しておき、基
準位置到達後、上記移動量情報に基づいて逆方向に移動
させて、元のリセット動作直前の位置まで撮影レンズを
駆動する。従って、使用者が、例えば、電源投入時、電
池交換時、また、オートフォーカスに切り換えたときな
どにレンズリセット動作を行ったとしてもファインダの
観察状態の変化等が少なく、違和感が少なくなる。
【0114】また、本発明の他の1つのカメラは、上記
リセット動作前の撮影レンズ位置が被写体距離上最適な
位置になかった場合であっても、リセット動作後には、
最適な位置に該撮影レンズを移動させることができ、更
に、使用者に与える違和感を少なくするものである。
【0115】更に、本発明の他の1つのカメラは、撮影
レンズを移動する移動手段が駆動モータの回転検出出力
に対して非線形な特性を有している場合であってもリセ
ット動作後に、指示する位置に撮影レンズを移動させる
ことができ、使用者に与える違和感を少なくするもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のカメラのブロック構成
図。
【図2】上記図1のカメラにおけるレンズ基準位置リセ
ット処理のフローチャート。
【図3】本発明の第2実施例、または、第3実施例のカ
メラのブロック構成図。
【図4】上記図3の第2実施例のカメラに適用されるボ
ディ用CPUであるBCPUとレンズ用CPUであるL
CPUの接続回路図。
【図5】上記図2の第2実施例のカメラのLCPUにお
けるレンズ駆動処理のフローチャート。
【図6】上記図5の第2実施例のカメラのレンズ駆動処
理での各信号のタイムチャ−ト。
【図7】上記図3の第3実施例のカメラにおいて適用さ
れるモータ駆動パルス数とフォーカスレンズ移動量の関
係を示す線図。
【図8】上記図3の第3実施例のカメラにおけるリセッ
ト駆動処理のフローチャート。
【図9】本発明の第4実施例のカメラのブロック構成
図。
【図10】上記図9の第4実施例のカメラに適用するエ
ンコ−ダのコード板展開図。
【図11】上記図9の第4実施例のカメラに適用するエ
ンコ−ダの回路図。
【図12】上記図9の第4実施例のカメラのレンズ駆動
処理のフローチャート。
【図13】本発明の第5実施例のカメラのレンズ基準位
置リセット処理のフローチャート。
【符号の説明】
11…………フォーカスレンズ(撮影レンズ) 16…………PI(移動量検出手段,回転量検出手段) 22…………AFセンサモジュール(測距手段) 23…………AFCPU(測距手段) 26…………MCPU(移動制御手段,移動量演算手
段,移動量指示手段) 26b………MCPU内蔵の駆動パルス数レジスタ(移
動量を記憶する記憶手段) 35A………伝達機構Tr(撮影レンズを光軸方向移動
させる移動手段) 45…………LCPU(移動量を演算する手段,第1の
演算手段,第2の演算手段) 45b………LCPU内蔵の駆動パルス数レジスタ(移
動量を記憶する記憶手段) P0 …………フォーカスレンズ(撮影レンズ)の基準位
置 Ps …………フォーカスレンズ(撮影レンズ)のリセッ
ト駆動直前の位置(リセット時に設定されている位置)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影シーケンスを初期状態にするリセッ
    ト信号に基づいて、撮影レンズを設定されている位置か
    ら予め定められた基準位置に駆動するカメラにおいて、 上記撮影レンズの移動量を検出する移動量検出手段と、 上記初期状態にされた際に、上記移動量検出手段によっ
    て検出された上記基準位置までの移動量を記憶する記憶
    手段と、 上記撮影レンズを基準位置に移動させた後、設定されて
    いる位置から上記初期位置への移動とは反対の方向に、
    該撮影レンズを上記記憶手段の出力に基づいた量だけ移
    動させる移動制御手段と、 を具備したことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 撮影シーケンスを初期状態にするリセッ
    ト信号に基づいて、撮影レンズを設定されている位置か
    ら予め定められた基準位置に駆動するカメラにおいて、 被写体までの距離を測距する測距手段と、 上記撮影レンズの移動量を検出する移動量検出手段と、 上記初期状態にされた際に上記移動量検出手段によって
    検出された上記基準位置までの出力と、上記撮影レンズ
    が基準位置に駆動される前の上記測距手段の出力とに基
    づいて、基準位置に駆動された後に上記撮影レンズが移
    動する移動量を演算する演算手段と、 該撮影レンズを上記基準位置に移動させた後、上記基準
    位置から上記演算手段の出力に基づく移動位置へ移動さ
    せる移動制御手段と、 を具備したことを特徴とするカメラ。
  3. 【請求項3】 撮影シーケンスを初期状態にするリセッ
    ト信号に基づいて、設定されている位置から予め定めら
    れた基準位置に撮影レンズを駆動するカメラにおいて、 上記撮影レンズを駆動する出力を発生するモータの周期
    的な回転量を検出する回転量検出手段と、 上記回転量検出手段の出力とは非線形な関係を有してい
    て、上記モータの出力によって上記撮影レンズを光軸方
    向移動させる移動手段と、 上記初期状態に設定されて、上記撮影レンズが上記基準
    位置へ移動した際に、上記回転量検出手段によって検出
    された上記モータの回転量を記憶する記憶手段と、 上記基準位置とは異なる光軸上の上記撮影レンズ位置を
    指示する指示手段と、 上記記憶手段の記憶値と上記非線形の関係とに基づい
    て、リセット動作開始位置から上記指示手段によって指
    示された指示位置へ撮影レンズを移動するための上記モ
    ータの回転量を演算する第1の演算手段と、 上記第1の演算手段と上記記憶手段の出力とに基づい
    て、上記基準位置から上記指示位置へ上記撮影レンズが
    移動するモータの回転量を演算する第2の演算手段と、 を具備したことを特徴とするカメラ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001228500A (ja) * 2000-02-14 2001-08-24 Canon Inc 光学装置
JP2005284149A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Fujinon Corp レンズ装置
JP2010096789A (ja) * 2008-10-14 2010-04-30 Canon Inc レンズ鏡筒、撮像装置
JP2013041310A (ja) * 2007-12-19 2013-02-28 Panasonic Corp レンズ位置検出装置及びレンズ位置検出方法

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