JPH07257911A - 等方性高α型窒化珪素粉末の製造方法 - Google Patents

等方性高α型窒化珪素粉末の製造方法

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JPH07257911A
JPH07257911A JP7423594A JP7423594A JPH07257911A JP H07257911 A JPH07257911 A JP H07257911A JP 7423594 A JP7423594 A JP 7423594A JP 7423594 A JP7423594 A JP 7423594A JP H07257911 A JPH07257911 A JP H07257911A
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JP
Japan
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silicon nitride
powder
nitride powder
nitriding
aspect ratio
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JP7423594A
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English (en)
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Hidenobu Miyazawa
英伸 宮澤
Toshihiko Shindo
敏彦 進藤
Haruyoshi Kuwabara
治由 桑原
Akio Otsuka
昭男 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属珪素粉末の成形体を直接窒化して窒化珪
素を製造するに際し、上記金属珪素粉末に平均粒径が2
0μm以下でアスペクト比が5以下である窒化珪素粉末
を混合した混合物で成形体を成形し、これを直接窒化し
た後、得られた窒化珪素成形体を粉砕することを特徴と
する等方性高α型窒化珪素粉末の製造方法。 【効果】 本発明によれば、アスペクト比が小さく等方
性で、高α型の窒化珪素粉末を窒化触媒を添加すること
なく高収率で製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、等方性の高α型窒化珪
素粉末を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】金属珪
素を窒素含有雰囲気下あるいは窒素含有化合物の存在下
に加熱し、窒化珪素を得る方法としては、金属珪素粉末
を単に成形、あるいは容器内に充填し、これを窒化する
方法が提案されている。しかし、容器内に金属珪素粉末
を充填する方法では金属珪素粉末が窒化する際に発生す
る反応熱が容器内に蓄積し、得られる窒化珪素粉末のα
化率が低下するという問題があった。
【0003】そこで、特開昭58−88109号公報に
示されるように、金属珪素粉末を所定の形状に成形した
後に、窒化を行うことにより、高α型の窒化珪素粉末を
製造する方法が提案されている。しかし、金属珪素粉末
を所定形状に成形した場合でも、窒化反応の際に発生す
る熱によるα化率の低下を完全に防止することは困難で
あり、高α型の窒化珪素粉末を得るためには、反応温度
の低下、あるいは窒素を含む雰囲気ガスの不活性ガスに
よる希釈あるいは減圧下での窒化等の対策が必要である
が、それらの方法は反応性を低下させ、発熱を押えて高
α型の窒化珪素粉末を得るものであり、このため反応率
の低下による収率の低下は避け難いものであった。さら
に、これらの方法で高収率に高α型の窒化珪素粉末を得
ようとした場合、窒化雰囲気、温度を数段階にわたって
変化させる方法があるが、その際には回分式の窒化炉を
用いるか、複数回にわたって連続炉に通すことが必要で
あり、生産性を大きく低下させる問題があった。また、
低温で反応を進めるために各種の窒化触媒が検討された
が、これらの窒化触媒は窒化後の窒化珪素粉末から完全
に除去することが困難であり、近年の窒化珪素粉末の高
純度化の要求にはそぐわないものであった。このため、
高反応率で高α型の高純度窒化珪素粉末を製造する方法
が要望されていた。
【0004】一方、一般に窒化珪素粉末は異方性が大き
く、このような粉末を用いた焼結体は物理的強度が劣る
等の問題があり、このため等方性の窒化珪素粉末を得る
ことも望まれていた。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、等方性で高α型の窒化珪素粉末を窒化触媒を用いず
高純度で簡単かつ確実に製造する方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、金属珪素
粉末を成形して直接窒化する際に、この金属珪素粉末に
平均粒径が20μm以下でアスペクト比が5以下である
窒化珪素粉末を混合して成形体を成形し、これを直接窒
化し、次いで粉砕した場合、α化率が90%以上でしか
もアスペクト比が5以下の等方性高α型窒化珪素粉末を
90%以上の高反応率で、窒化触媒を使用せず、従って
高純度で得ることができることを知見し、本発明をなす
に至ったものである。
【0007】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明の等方性高α型窒化珪素粉末の製造方法は、
金属珪素粉末の成形体を直接窒化して窒化珪素を製造す
るに際し、上記金属珪素粉末に平均粒径が20μm以下
でアスペクト比が5以下である窒化珪素粉末を混合した
混合物で成形体を成形し、これを直接窒化した後、得ら
れた窒化珪素成形体を粉砕するものである。
【0008】ここで、原料として用いる金属珪素粉末と
しては、純度90%以上、特に95%以上で、最大粒径
が50μm以下、平均粒径が1〜50μm、より好まし
くは5〜30μmのものを使用することが好ましい。
【0009】本発明では、この金属珪素粉末に窒化珪素
粉末を混合し、成形体を得るが、ここで用いる窒化珪素
粉末は、平均粒径が20μm以下、好ましくは0.5〜
15μm、より好ましくは0.5〜10μmで、かつア
スペクト比が5以下、好ましくは1〜3、より好ましく
は1〜2のものを使用する。
【0010】即ち、本発明は、添加する窒化珪素粉末の
平均粒径を20μm以下、アスペクト比を5以下とする
ことにより、高α型でかつ等方性の窒化珪素粉末を製造
するものである。具体的には、窒化珪素粉末を微細な粉
末とすることにより、金属珪素の窒化時に窒化珪素核と
して作用せしめ、高収率で高α型の窒化珪素粉末を得る
ものであり、さらに添加する窒化珪素粉末のアスペクト
比を規定することにより、得られる窒化珪素粉末の形状
をアスペクト比5以下に制御するものである。またこの
場合、添加された窒化珪素は反応熱の希釈剤としても作
用し、この点からも得られる窒化珪素粉末の高α化が達
成されるものである。
【0011】ここで、窒化珪素粉末の平均粒径を20μ
m以下としたのは、それより大粒径の窒化珪素粉末で
は、反応率が低下する上、金属珪素粉末の窒化時におけ
る核とはなり得ず、また窒化後の窒化珪素粉末中に粗大
粒として残りやすいためである。また、アスペクト比が
5を越える異方性が大きな窒化珪素粉末を添加すると、
同粒子を核として窒化珪素が生成する際に長軸方向に粒
子が成長しやすく、得られる粉末のアスペクト比が5を
越えるものになり、その中に柱状の窒化珪素粉末が多く
発生する。このような異方性の大きな粒子は窒化珪素粉
末を成形、焼結する際に、欠陥を発生する原因となりや
すく、窒化珪素粉末中に含まれることは望ましくないも
のである。
【0012】なお、添加する窒化珪素粉末は、本発明の
目的を有効に達成する上から、α化率が80%以上、特
に90%以上のものを用いることが好ましい。
【0013】上記窒化珪素粉末の混合量は、金属珪素粉
末100部(重量部、以下同じ)に対し1〜50部、よ
り好ましくは10〜30部とすることが好ましい。混合
量が少なすぎると本発明の目的が十分達成されない場合
があり、多すぎると生産性が低下する場合がある。
【0014】金属珪素粉末と窒化珪素粉末との混合成形
体を成形する場合、上記金属珪素粉末及び窒化珪素粉末
の混合物に更にポリビニルアルコール(PVA)等の成
型用バインダーを好ましくは原料粉末100部に対して
0.1〜10部添加すると共に、水等の分散媒を好まし
くは原料粉末100部に対して20〜50部添加し、混
合を行った後、所定の形状に成形する方法が推奨され
る。この場合、成形法としてはプレス成形、押し出し成
形、鋳込成形、射出成形等が採用し得、また、成形体の
大きさは適宜選定されるが、成形性、あるいは窒化時の
反応性の点から100〜300mm×100〜300m
m×10〜30mmの板状とすることが好ましい。
【0015】このようにして得た成形体は、これをバイ
ンダーの分解温度以上に加熱し、脱脂を行った後、窒化
反応を行う。窒化反応はこの種の成形の体直接窒化法に
おける公知の方法を採用することができ、水素ガスを0
〜50容量%混合した窒素又はアンモニアガス雰囲気で
窒化を行うことができるが、窒化温度は1150〜14
50℃、特に1200〜1300℃とすることが好まし
い。なお、窒化炉は特に制限されず、公知の炉を用いる
ことができるが、生産性の点から連続炉を用いることが
好ましい。
【0016】上記のように窒化して得られた窒化珪素成
形体は、次いでこれを粉砕して窒化珪素粉末とするが、
粉砕方法としては公知の粉砕機を用い、その通常の粉砕
条件で粉砕することができ、これにより平均粒径1μm
以下の窒化珪素粉末を得ることができる。なお、粉砕後
は、必要に応じて酸洗浄等の後処理を行うことができ
る。
【0017】上記方法で得られた窒化珪素粉末は、アス
ペクト比が5以下であり、またα化率が90%以上の等
方性かつ高α型であり、このため各種窒化珪素製品に好
適に用いられ、高強度等の優れた物性を与えるものであ
る。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、アスペクト比が小さく
等方性で、高α型の窒化珪素粉末を窒化触媒を添加する
ことなく高収率で製造することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0020】〔実施例〕最大粒径が20μmの金属珪素
粉末40kgに平均粒径が5μmで平均のアスペクト比
が1.1である窒化珪素粉末(α化率91%)10kg
と成形バインダーとしてPVAを1kg、さらに分散媒
として15kgの水を添加して混合した。
【0021】混合後の粉末をプレス成形によって300
×300×30mmの板状に成形した。成形後の板を4
00℃で3時間加熱し、脱脂を行った。
【0022】脱脂後の板をトレー上に積載し、連続炉に
て窒素・水素の混合ガス(混合比5/1)下で最高温度
1400℃で窒化した。得られた窒化珪素成形体を媒体
撹拌ミルを用いて平均粒径0.5μmに粉砕した。その
結果、α化率95%で未反応Siが1%以下であり、ア
スペクト比が1.3の高α型で等方性の窒化珪素粉末が
高収率で得られた。
【0023】〔比較例1〕最大粒径が20μmの金属珪
素粉末40kgに成形バインダーとしてPVAを1k
g、さらに分散媒として15kgの水を添加して混合し
た。
【0024】混合後の粉末をプレス成形によって300
×300×30mmの板状に成形した。成形後の板を4
00℃で3時間加熱し、脱脂を行った。
【0025】以下、実施例と同様に操作し、平均粒径
0.5μmの窒化珪素粉末を得た。この窒化珪素粉末の
α化率は20%であり、アスペクト比は11.5であっ
た。また反応率は77%であった。
【0026】〔比較例2〜4〕最大粒径が20μmの金
属珪素粉末40kgに表1に示す窒化珪素粉末(α化率
91%)10kgと成形バインダーとしてPVAを1k
g、さらに分散媒として15kgの水を添加して混合し
た。
【0027】混合後の粉末をプレス成形によって300
×300×30mmの板状に成形した。成形後の板を4
00℃で3時間加熱し、脱脂を行った。
【0028】以下、実施例と同様に操作し、表1に示す
性状の平均粒径0.5μmの窒化珪素粉末を得た。
【0029】
【表1】
【0030】なお、上記結果において、α化率、反応率
はX線回折で測定し、アスペクト比は電子顕微鏡観察で
100個の粒子の長径と短径を測定し、平均を求めた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 昭男 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属珪素粉末の成形体を直接窒化して窒
    化珪素を製造するに際し、上記金属珪素粉末に平均粒径
    が20μm以下でアスペクト比が5以下である窒化珪素
    粉末を混合した混合物で成形体を成形し、これを直接窒
    化した後、得られた窒化珪素成形体を粉砕することを特
    徴とする等方性高α型窒化珪素粉末の製造方法。
JP7423594A 1994-03-18 1994-03-18 等方性高α型窒化珪素粉末の製造方法 Pending JPH07257911A (ja)

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