JPH0725769A - アロプリノール医薬用液剤ならびにその製造法 - Google Patents

アロプリノール医薬用液剤ならびにその製造法

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JPH0725769A
JPH0725769A JP29377193A JP29377193A JPH0725769A JP H0725769 A JPH0725769 A JP H0725769A JP 29377193 A JP29377193 A JP 29377193A JP 29377193 A JP29377193 A JP 29377193A JP H0725769 A JPH0725769 A JP H0725769A
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allopurinol
liquid preparation
solution
water
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JP29377193A
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English (en)
Inventor
Mitsuji Inagaki
満二 稲垣
Toyohiko Ushijima
豊彦 牛島
Kunio Sanada
邦雄 真田
Takashi Tsuruta
敬 津留田
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Fuji Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
Fuji Chemical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アロプリノールを有効成分として含有し、グ
リセリン、ポリエチレングリコール(PEG)、および
D−ソルビトールから選択された配合成分の少くとも1
種を含有する水溶液からなるアロプリノールの医薬用液
剤およびその製造法。 【効果】 アロプリノールの溶解度が高く且つ適度な粘
度を有する均一且つ安定な液剤およびその製造法が提供
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アロプリノールの均一
で且つ安定な溶液からなる医薬用液剤ならびにその製造
法に関する。本発明に係る医薬用液剤は、特に口内炎の
予防および/または治療に対し有用である。また、本発
明に係る医薬用液剤は、化学療法、X線治療等の癌治療
に伴う口内炎の予防および/または治療用に用いること
ができる。
【0002】
【従来技術】抗癌剤の投与により、あるいは放射線治療
により、口内炎等の口腔内粘膜の障害が発生することが
知られている。その障害の特徴は潰瘍形成とそれに伴う
極めて強い疼痛を引き起こすことにある。その結果、患
者は、食事摂取不能、発語困難、味覚異常或いは唾液分
泌障害等を引き起こし、患者のクオリティー・オブ・ラ
イフ(QOL)は極めて悪化し、治療の継続を困難にす
る。その発生機序は口腔粘膜に対する上記抗癌剤の直接
的作用であると考えられている。
【0003】上記の口腔内障害、とりわけ口内炎に対す
る治療方法としては、アズレン軟膏、ステロイド軟膏等
を患者に塗布する方法、或いは冷水や殺菌剤を含む口腔
内洗浄液による含嗽方法などが報告されている。
【0004】近年、上記口内炎の予防用または治療用の
方策として、従来、痛風治療薬として知られているアロ
プリノールを含嗽剤として使用して含嗽する方法が提案
され(Cancer,65巻,1879−1882頁,
1990年,癌と化学療法,16巻,3449−345
1頁,1990年)またアロプリノール、カルボキシメ
チルセルロース(CMC)またはその水溶性塩および水
からなるアロプリノール液剤(特開平3−106817
号公報)やアロプリノールをポリアクリル酸ナトリウム
(PANA)の存在下水に混和させ含嗽液として利用す
る試みがなされている。
【0005】しかしながら、上記の液剤においてはアロ
プリノールそのものが水に難溶性であることおよびその
液剤が長期間安定に保存され得ないことにより使用にあ
たっては、用時調製が条件とされていた。しかもその調
製方法は非常に煩雑であり、例えばアロプリノールとP
ANAおよび水からなる含嗽液は、先ず乳鉢内でアロプ
リノールを粉末化し、その中にPANA末を加え、混和
した後、少量ずつ水を加えながら研和し、ゲル状のもの
を取り、シキ水の上に浮かし、一昼夜放置するというも
のでありその操作は非常に煩雑なものであった。このよ
うな状況から要時に、直ちに、容易に使用することがで
き、かつ、長時間安定に保存することができるアロプリ
ノール液剤の開発が望まれていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、長期間安定に保存することが
できるアロプリノール液剤およびその製造法を提供する
ことを目的とする。また本発明は、アロプリノールを含
嗽時に患部に充分に接触させ、或いは含嗽後に口腔粘膜
組織に持続的にアロプリノールを保持させることができ
る等の特徴を有する、均一かつ適度な粘度を有する口内
炎の予防用剤および/または治療用剤を提供することを
目的とする。
【0007】
【発明の開示】本発明は、アロプリノールを有効成分と
して含有し、グリセリン、ポリエチレングリコール(P
EG)、およびD−ソルビトールから選択された配合成
分の少くとも1種を含有する水溶液からなることを特徴
とするアロプリノールの医薬用液剤を提供するものであ
る。
【0008】また、本発明は、上記のアロプリノールの
医薬用液剤の製造法を提供するものである。以下に本発
明を詳細に説明する。本発明に係るアロプリノールの医
薬用液剤は、アロプリノールを有効成分として含有し、
グリセリン、ポリエチレングリコールおよびD−ソルビ
トールから選択された配合成分の少くとも1種を含有す
るものである。上記のポリエチレングリコールとしては
PEG200乃至20000、好適にはPEG200乃
至6000、より好適にはPEG200乃至4000の
ものが用いられる。
【0009】所望により用いられる溶解補助剤の例とし
ては、プロピレングリコール、ポリアクリル酸ナトリウ
ム、カルボキシメチルセルロース或いはポリソルベート
があげられまた、アロプリノールと塩を形成し得るメグ
ルミン等の有機アミン等を例示することができる。
【0010】これらの溶解補助剤は2種以上組み合わせ
て用いることもできる。本発明に係わるアロプリノール
の医薬用液剤のpHは、好ましくは、酸性側にあり、こ
のpHの値は液剤のアロプリノールの濃度および併用す
る溶解補助剤の種類または濃度により異なるが、pHの
範囲は2乃至pH6であり、より好適にはpH3乃至p
H5である。
【0011】本発明の液剤において配合成分として使用
するグリセリン、ポリエチレングリコールまたはD−ソ
ルビトールの量は、アロプリノール液剤の濃度の設定、
併用する溶解補助剤の種類、組み合わせ等により異なる
が、通常は、アロプリノール1重量部に対し、例えばグ
リセリンは0乃至350部、ポリエチレングリコールは
0乃至250部、D−ソルビトールは0乃至500部で
ある。
【0012】pHを調整する際に使用する酸としては、
好適には塩酸、硫酸、臭化水素酸、リン酸、酢酸、マレ
イン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、安息
香酸、メタンスルホン酸およびトシル酸等をあげること
ができる。これらの酸は2種以上を併用することもでき
る。
【0013】以下に本発明に係る液剤の製造法について
述べる。本発明のアロプリノール液剤は、(1)アロプ
リノールと上記の配合成分とを所望により他の溶解補助
剤とともに水に懸濁または溶解させ、次いで、得られた
液剤のpHを酸性側に調整することにより製造するか、
または(2)上記の配合成分と上記の溶解補助剤とを水
に懸濁または溶解させ、得られた液剤のpHを酸性側に
調整した後、次いでこの液剤にアロプリノールを懸濁ま
たは溶解させることにより製造することができる。
【0014】アロプリノールおよび上記の配合成分ある
いは適当な溶解補助剤を水に懸濁または溶解させる場合
には必要ならば撹拌しながら加温してもよい。加温する
温度範囲は、アロプリノールの形態、使用量または併用
する溶解補助剤の種類、形態、使用量、組み合わせなど
により異なるが、通常室温から沸点までの適宜な温度範
囲であり、好適には室温〜90℃である。
【0015】上記(1)または(2)の製造法におい
て、本発明の液剤のpHを酸性側に調整する方法は、薬
理上許容される酸または塩基を随時使用して行う。例え
ばアロプリノールと上記の配合成分とからなる懸濁液ま
たは溶液のpHが塩基性である場合には、酸の必要量を
添加することにより、又例えばアロプリノールと他の配
合成分とからなる懸濁液または溶液のpHが酸性である
場合は、塩基の必要量を添加することにより、所望のp
Hに調整することができる。
【0016】上記の塩基の例としては、リチウム、カリ
ウム、ナトリウム等のアルカリ金属類の水酸化物、重炭
酸塩、炭酸塩、例えば水酸化カリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸ナトリウムなどをあげることができる。
【0017】上記の液剤の製造法においては、所望に応
じて随時、吸引ろ過または加圧ろ過することにより不溶
物を除去してもよい。
【0018】本発明に係る液剤は通常そのまま使用する
ことができるが、所望により滅菌処理を行ってもよい。
滅菌処理は常法により、例えば約100℃で加温するこ
とにより行うことができる。加温時間は約30分以内が
好適である。
【0019】本発明に係わるアロプリノール液剤は、長
期間安定であると同時に、薬剤として優れた性質を有し
ている。すなわち、アロプリノールの高い濃度の液剤が
得られ、均一且つ安定であると同時に、使用する溶解補
助剤により適当な粘度に調整することにより、アロプリ
ノールを口腔粘膜に長時間付着させることができる。
【0020】本発明に係わるアロプリノール液剤は使用
に際し、そのままで使用してもよく、あるいは適宜希釈
して使用することもできる。また本発明に係わる液剤
は、薬剤に通常用いられる塩類、例えば塩化カリウム、
塩化ナトリウム等を添加してもよい。本発明を以下の実
施例でより詳細に述べる。
【0021】
【実施例】
(実施例1)ポリエチレングリコール(PEG400
0)9.0gを窒素気流中下、煮沸冷却した水21gに
溶解し、次いでアロプリノール30mgを加えて窒素気
流中下、50℃で40分間撹拌した。25℃に冷却後、
吸引濾過し、濾液を95℃で、10分間加熱滅菌してア
ロプリノール含有の澄明溶液を得た。
【0022】(実施例2)ポリエチレングリコール(P
EG4000)18.0gを窒素気流中下、煮沸冷却し
た水12gに溶解し、次いでアロプリノール30mg及
びカルボキシメチルセルロースナトリウム300mgを
加えて窒素気流中下、50℃で40分間撹拌した。25
℃に冷却後、蒸留水で全液量を30mlとし、孔径0.
45μmのメンブランフィルターで2.5kg/cm
圧で加圧濾過し、アロプリノール含有の澄明溶液を得
た。
【0023】(実施例3)ポリエチレングリコール(P
EG1500)12gを蒸留水18gに溶解し、次いで
アロプリノール30mg及びカルボキシメチルセルロー
スナトリウム300mgを加え、95℃で10分間撹拌
した。25℃に冷却後、p−アミノ安息香酸メチル30
mgを加え、更に蒸留水で全液量を30mlとし、濾紙
(JIS5種C)を用いて吸引濾過し、アロプリノール
含有の澄明溶液を得た。
【0024】(実施例4)ポリエチレングリコール(P
EG400)6g、アロプリノール30mg、ポリアク
リル酸ナトリウム45mg及び蒸留水24gを加えて、
70℃で30分間撹拌した。25℃に冷却後、蒸留水で
全液量を30mlとし、濾紙(JIS5種C)を用いて
吸引濾過し、濾液を95℃、10分加熱殺菌してアロプ
リノール含有の澄明溶液を得た。
【0025】(実施例5)グリセリン15g、アロプリ
ノール30mg、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム240mg及び蒸留水15gを加えて、窒素気流中
下、40℃で50分間撹拌しながら溶解した。25℃に
冷却後、蒸留水で全液量を30mlとし、孔径0.45
μmのメンブランフィルターで2.5kg/cm圧で
加圧濾過し、アロプリノール含有の澄明溶液を得た。
【0026】(実施例6)70%のD−ソルビトール液
24g、アロプリノール30mg、ポリアクリル酸ナト
リウム30mg及び蒸留水6gを加えて、80℃で15
分撹拌した。25℃に冷却後、p−アミノ安息香酸メチ
ル30mgを加え、更に蒸留水で全液量を30mlと
し、孔径0.45μmのメンブランフィルターで2.5
kg/cm圧で加圧濾過し、アロプリノール含有の澄
明溶液を得た。
【0027】(実施例7)ポリエチレングリコール(P
EG4000)7.5gを蒸留水12.5gに溶解し、
次いでアロプリノール15mg及びカルボキシメチルセ
ルロースナトリウム450mgを加えて、60℃、35
分間撹拌した。25℃に冷却後、蒸留水で全液量を30
mlとし、孔径0.45μmメンブランフィルターで
2.5kg/cm圧で加圧濾過し、アロプリノール含
有の澄明溶液を得た。
【0028】(実施例8)ポリエチレングリコール(P
EG400)9g、アロプリノール60mg、ポリアク
リル酸ナトリウム15mg及び蒸留水21gを加えて、
窒素気流中下、45℃で45分間撹拌した。25℃に冷
却後、蒸留水で全液量を30mlとし、孔径0.45μ
mメンブランフィルターで2.5kg/cm圧で加圧
濾過し、アロプリノール含有の澄明溶液を得た。
【0029】(実施例9)グリセリン16.5g、アロ
プリノール24mg及び蒸留水13.5gを加えて、6
5℃、35分間撹拌した。25℃に冷却後、p−アミノ
安息香酸メチル30mgを加え、更に蒸留水で全液量を
30mlとし、濾紙(JIS5種C)を用いて吸引濾過
し、アロプリノール含有の澄明溶液を得た。
【0030】(実施例10)水18gにグリセリン7.
5g、PEG 1.5g、ハイビスワコー60mgを加
え、NaOHでpH4.5に調整後アロプリノール30
mgを加え90℃で3分間撹拌した。次いで水を加えて
全量を30mlとすることにより液剤を得た。
【0031】(実施例11)水18gにグリセリン7.
5g、PEG 1.5g、カーボポール60mgを加
え、NaOHでpH4.5に調整後アロプリノール0.
6gを加え40℃で3分間撹拌した。次いで水を加えて
全量を30mlとすることにより液剤を得た。
【0032】(実施例12)水18gにグリセリン7.
5g、PEG 1.5gおよびクエン酸60mgを加え
て、NaOHでpH4.2に調整した。アロプリノール
30mgを加えて90℃で3分間撹拌した。次いで水を
加えて全量を30mlとすることにより液剤を得た。
【0033】(実施例13)水18gにグリセリン3.
75g、2N塩酸1.15g、PANA250mgを加
えて、NaOHでpH4.0に調整した。アロプリノー
ル25mgを加えて90℃で3分間撹拌した。次いで水
を加えて全量を25mlとすることにより液剤を得た。
【0034】(実施例14)水19gにグリセリン3.
75g、PEG 1.25g、2N塩酸1.1g、PA
NA 200mgを加え、pHを4.0に調整した後ア
ロプリノール25mgを加えて90℃で3分間撹拌し
た。次いで水を加えて全量を30mlとすることにより
液剤を得た。
【0035】(実施例15)水18gにグリセリン7.
5g、PEG 1.5g、CMC 180mgを加え、
60℃で塩酸でpH4.0に調整した後アロプリノール
30mgを加えて90℃で3分間撹拌した。次いで水を
加え全量を30mlとすることにより液剤を得た。
【0036】(実施例16乃至33)アロプリノールの
量を30mg(0.1%(W/V))とし、以下上記各
実施例に準じて、表1の液剤を調製した。
【0037】尚、表中の略号Glycはグリセリンを表
し、溶解補助剤の()内の添加量を表す数値は液剤30
mlに対する各溶解補助剤の重量を%(W/V)で表し
たものである。
【0038】
【表1】
【0039】(参考例1)癌と化学療法、17巻、93
1−933頁、(1990年)に記載された方法に従っ
てアロプリノール製剤を調製した。 (製造法)カルボキシメチルセルロースナトリウム5g
とアロプリノール500mgを滅菌した乳鉢で混和後、
滅菌精製水を加え撹拌し50メッシュの篩を通し、得ら
れたろ液に滅菌精製水を加え全量を500mlにした。
【0040】(参考例2)水29gにアロプリノール3
0mgおよびPANA 240mgを加えて、90℃で
30分間撹拌した。25℃に冷却後、水を加えて全量3
0mlとすることにより液剤(この液剤のpHは8.
4)を得た。
【0041】(安定性試験)本発明の液剤の安定性につ
いて以下に述べる。 試験方法:本発明に係わる上記実施例で得られた0.1
%アロプリノール液剤の安定性を90℃で24時間加温
後のアロプリノールの残存量をHPLCにて求めること
により試験した。
【0042】その結果は表2に示す通りであった。表
中、アロプリノールの残存量は、試験前の含量を1とし
て相対比で表わされている。
【0043】
【表2】
【0044】本発明に係わる液剤は、pHが酸性側、特
にpH3乃至5の範囲で非常に安定であるとともに、外
観等には変化が見られなかった。
【0045】また、上記液剤の長期安定性は、液剤を常
法によりアンプルに充填し、40℃で6カ月間保存後、
該試料中のアロプリノール含量をHPLCにて求めるこ
とにより試験した。試験後のアロプリノールの含量は試
験前の含量を1とし、相対比で表した。また、併せて結
晶の析出状況および外観を観察した。その結果は表3に
示す通りであった。
【0046】
【表3】
【0047】本発明の液剤は、上記結果から明らかなよ
うに、酸性側では非常に安定であった。特に溶解補助剤
としてPANAを用いた液剤は、試験後も外観は澄明で
あるばかりでなく、室温に放置してもアロプリノールの
結晶が析出することはなかった。
【0048】次に本発明の液剤の口内炎に対する予防お
よび/または治療効果試験方法およびその結果を示す。 (試験方法)実験には、体重約60gの雄性ゴールデン
シリアンハムスターを1群5匹として、以下のA群、B
群およびC群として本発明の液剤の口内炎に対する効果
を試験した。
【0049】(A群:本発明の液剤)本発明の実施例3
0で得られた液剤をハムスターの左右の頬嚢に綿棒で塗
布した後ワイヤブラシで擦過し、5−FU(150mg
/kg)を腹腔内投与後、再度、該液剤を綿棒で塗布し
た(day0)。次いで、day3に綿棒で、該ハムス
ターの左右の頬嚢に該液剤を塗布し、擦過し、5−FU
(100mg/kg)を腹腔内投与後、再度綿棒で該液
剤を塗布した。day4からday6は、該液剤を綿棒
で塗布後、5−FU(100mg/kg)を投与して再
度綿棒で該液剤を塗布した。
【0050】(B群:従来の製剤)従来の製剤として参
考例1で得られたアロプリノール製剤を用いる以外は、
A群と同様にして処置した。
【0051】(C群:対照群)ハムスターの左右の頬嚢
をワイヤブラシで擦過し、5−FU(150mg/k
g)を腹腔内投与した(day0)。次いで、day3
に、該ハムスターの左右の頬嚢を擦過し、5−FU(1
00mg/kg)を腹腔内投与した。day4からda
y6に、5−FU(100mg/kg)を投与した。
【0052】上記各群の動物はday7に屠殺し、左右
の頬嚢を摘出して口内炎の有無を頬嚢の肉眼的所見およ
び組織学的な所見により確認した。
【0053】(試験結果) (A群)左右の頬嚢の10例中、肉眼的に黒く潰瘍状に
なったものは3例であった。また、組織学的な潰瘍像を
呈したものは10例中3例であった。 (B群)左右の頬嚢の10例中、肉眼的に黒く潰瘍状に
なったものは8例であった。また、組織学的な潰瘍像を
呈したものは10例中8例であった。 (C群)左右の頬嚢の10例中、肉眼的に黒く潰瘍状に
なったものは9例であった。また、組織学的な潰瘍像を
呈したものは10例中9例であった。
【0054】(試験例2)前記各実施例で得られた液剤
および該液剤を40℃で6カ月間保存した試料を用い上
記試験例と同様にして口内炎に対する予防および/また
は治療効果を比較したところ同様の結果が得られた。
【0055】
【発明の効果】本発明によりアロプリノールの溶解度が
高く且つ適度な粘度を有する均一且つ安定な液剤および
その製造法を提供することができた。この液剤は長期間
保存することができ、かつ、口内炎の予防および/また
は治療のための含嗽剤として非常に有用である。また、
本発明に係わる液剤の提供により、従来液剤の長期保存
が困難であったため治療に際し、その都度、長時間を費
やしてアロプリノール液剤を調製しなければならなかっ
た煩わしさがなくなり、医療上極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/38 G

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アロプリノールを有効成分として含有
    し、グリセリン、ポリエチレングリコール(PEG)、
    およびD−ソルビトールから選択された配合成分の少く
    とも1種を含有する水溶液からなることを特徴とするア
    ロプリノールの医薬用液剤。
  2. 【請求項2】 上記の液剤のpHが酸性側にあることを
    特徴とする請求項1に記載のアロプリノールの医薬用液
    剤。
  3. 【請求項3】 グリセリン、ポリエチレングリコール
    (PEG)、およびD−ソルビトールから選択された配
    合成分の少くとも1種をアロプリノールとともに所望に
    よりさらに溶解補助剤を用いて水に懸濁または溶解さ
    せ、次いで得られた水溶液もしくは懸濁液のpHを酸性
    側に調整することを特徴とするアロプリノールの医薬用
    液剤の製造法。
  4. 【請求項4】 グリセリン、ポリエチレングリコール
    (PEG)、およびD−ソルビトールから選択された配
    合成分の少くとも1種を所望により他の溶解補助剤とと
    もに水に懸濁または溶解させ、得られた溶液または懸濁
    液のpHを酸性側に調整し、次いでこの溶解または懸濁
    液にアロプリノールを懸濁または溶解させることを特徴
    とするアロプリノールの医薬用液剤の製造法。
  5. 【請求項5】 前記のアロプリノールの医薬用液剤が口
    内炎の予防用剤および/または治療用剤である請求項1
    または2に記載のアロプリノールの医薬用液剤。
JP29377193A 1992-10-20 1993-10-20 アロプリノール医薬用液剤ならびにその製造法 Pending JPH0725769A (ja)

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JP5-136517 1993-05-14
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WO1997017078A1 (de) * 1995-11-09 1997-05-15 Christian Bannert Verwendung von polyethylenglykol zur prävention oder behandlung von erkrankungen der schleimhäute
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