JPH07256456A - 片面サブマージアーク溶接方法 - Google Patents

片面サブマージアーク溶接方法

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JPH07256456A
JPH07256456A JP4933794A JP4933794A JPH07256456A JP H07256456 A JPH07256456 A JP H07256456A JP 4933794 A JP4933794 A JP 4933794A JP 4933794 A JP4933794 A JP 4933794A JP H07256456 A JPH07256456 A JP H07256456A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 3本又はそれ以上の電極を使用して板継ぎ溶
接する片面サブマージアーク溶接において、100乃至
200cm/分の高速の溶接速度で、それ以下の速度で
得られる溶接ビードと同等の安定性を有し、健全な溶込
みの高品質な溶接ビードが得られる高能率の片面サブマ
ージアーク溶接方法を提供する。 【構成】 少なくとも3つの電極を使用し、先行する第
1電極のワイヤ径を4.0乃至4.8mm、その後行の
第2電極のワイヤ径を4.8乃至6.4mm、第3電極
以降の電極のワイヤ径を6.4乃至8.0mmにする。
また、開先形状は開先角度が45°乃至80°、ルート
部長さが3乃至7mmのY型である。そして、メタル系
フラックス入りワイヤ、ソリッドワイヤ又は被覆アーク
溶接棒を使用して、仮付けビード長さが20mm以上、
ビード高さh(mm)が3.0≦h≦300/V+5
[但しVは溶接速度(cm/分)]の条件で前記開先内
を仮付け溶接した後、前記開先内を100乃至200
(cm/分)の速度で溶接する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、3本又はそれ以上の電
極を使用し、裏当にフラックスを使用して行う片面サブ
マージアーク溶接方法に関し、特に溶接速度が100乃
至200cm/分と高い高能率な片面サブマージアーク
溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】サブマージアーク溶接の
片面溶接施工法において、溶接速度が100cm/分未
満である場合は、比較的、表及び裏ビードを安定して形
成することができ、また、図5に示すように、溶込み形
状も良好な溶接金属が得られる。また、突合わせ溶接で
は、本溶接に先立ち、開先内に仮付け溶接を点在的に施
すことが必要となるが、この仮付け溶接ビードの高さ及
び溶接状態に依存して、片面サブマージアーク溶接によ
る本溶接で得られる溶接ビードの品質が著しく損なわれ
るというような自体は生じない。
【0003】ところで、近年、片面サブマージアーク溶
接に対する高能率化の要望が強く、それに伴い高速片面
溶接の研究がなされている。そして、溶接における裏ビ
ードの安定形成と溶着量の確保を目的として、速度と溶
接条件についての研究報告及び提案が多数なされている
(例えば、特開平3−238174号、特開平5−33
7651号公報)。
【0004】これらの研究報告又は公報においても指摘
されているように、溶接入熱(J/cm)を(溶接電流
×溶接電圧)/溶接速度で表すとすると、高速溶接(1
00〜200mm/分)においては、必然的に溶接入熱
が低下する。このことは、開先内の単位面積当たりの溶
接入熱の低減を示すわけだから、開先内に不連続な部分
とか、大きく熱を奪うような仮付け溶接ビードが存在す
ると、100cm/分未満の速度では特に問題にはなら
ないにも拘わらず、仮付けビードが特に本溶接における
裏ビードの安定形成に大きな影響を及ぼすという難点が
ある。
【0005】また、図6に示すように、仮付け高さhの
仮付けビード上をアークが通過する際、通常のアーク長
よりも高さhの分だけ、アーク先端位置が高くなるの
で、大きな仮付けビードを形成することは裏ビードの安
定形成上好ましくない。このため、図7に示すようにア
ンダーカットが発生したり、ビードのふらつきが発生し
たりする。更には、スラグ巻き込みが発生したり、表ビ
ードの余盛りが過多となるような問題点が発生する。
【0006】また、仮付けビードによる不連続部位にお
いて、特に先行電極のアークが止まってしまうことがあ
る。そうすると、高速溶接であるにも拘わらず、裏ビー
ドの不安定形成及びアークストップ等の不都合が生じる
ため、溶接作業能率が低下し、逆に従来速度の溶接の場
合より手直し工数が増えてしまうことになる。
【0007】更に、これらの問題点を、仮付けビードの
高さを可及的に低くして解決しようとすると、以下に示
す問題点がある。即ち、本溶接に際し、仮付けビードは
溶接線に垂直の方向に引張り力となる熱応力を受ける
が、仮付けビードの高さが低いと、本溶接時に受ける熱
応力によって、仮付けビードが破断する。高速溶接にお
いては、通常速度での溶接の場合よりも溶接入熱量が低
くなるため、熱応力が低くなるものの、それでも仮付け
ビードの高さを低くしすぎると、仮付けビードの破断が
生じる。この仮付けビードの破断が、片面サブマージア
ーク溶接で形成された溶接金属中に割れを生じさせる要
因となる。
【0008】このように、従来の高速サブマージアーク
溶接方法においては、高速溶接に伴う種々の問題点を解
決するには至っておらず、安定したビードの形成及び健
全な溶接ビードを得るためには、不十分である。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、3本又はそれ以上の電極を使用する片面サ
ブマージアーク溶接において、100乃至200cm/
分の高速の溶接速度で、100cm/分未満の速度で得
られる溶接ビードと同等の安定性を有し、健全な溶込み
の高品質な溶接ビードが得られる高能率の片面サブマー
ジアーク溶接方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る片面サブマ
ージアーク溶接方法は、少なくとも3つの電極を使用
し、先行する第1電極のワイヤ径を4.0乃至4.8m
m、その後行の第2電極のワイヤ径を4.8乃至6.4
mm、第3電極以降の電極のワイヤ径を6.4乃至8.
0mmとし、45°乃至80°の開先角度と3乃至7m
mのルート部を有するY型の開先形状の板継ぎ溶接をす
る片面サブマージアーク溶接方法において、メタル系フ
ラックス入りワイヤ、ソリッドワイヤ又は被覆アーク溶
接棒等を使用して、仮付けビード長さが20mm以上、
ビード高さh(mm)が3.0≦h≦300/V+5
[但しVは溶接速度(cm/分)]の条件で前記開先内
を仮付け溶接した後、前記開先内を100乃至200
(cm/分)の速度で溶接することを特徴とする。
【0011】
【作用】本願発明者等は、上述の従来技術の問題点を解
決すべく種々実験研究を繰り返した結果、以下の知見を
得た。
【0012】3電極又はそれ以上の電極を使用し、特に
裏当てにフラックスを使用する片面サブマージアーク溶
接においては、溶接速度が100〜200cm/分とい
う高速の場合、安定且つ健全な表ビード及び裏ビードを
得るためには、従来技術(例えば、特開平3−2381
74号、特開平3−268876号)のように、溶接条
件を選定しただけでは不十分であり、開先内の仮付けビ
ードの形状により影響を受けてしまう。
【0013】これに対し、開先内の仮付けビードの高さ
hを請求項1のように規定することにより、安定して健
全な溶接ビードが得られることを見い出した。即ち、溶
接速度Vとの関係から仮付けビード高さhの上限を30
0/V+5に限定し、仮付けビードの強度確保の点から
仮付けビード高さの下限を3.0mmに限定することに
より、高速溶接においても従来の溶接速度で得られる溶
接ビードと同等の安定且つ健全な高品質の溶接ビードが
得られる。
【0014】また、仮付けビードの形状は、仮付けビー
ドのスタート側を滑らかなものとすることにより、連続
的な溶接が可能となり、アークストップという不都合が
解消される。これらの仮付けビードの高さ及び形状の調
節は、溶接条件により行う方法と、仮付けビードの不要
箇所をグラインダー等によって除去する方法とにより行
うことができる。請求項2はこの仮付けビードの形状を
滑らかなものとしてアークストップを解消するための条
件を規定するものである。
【0015】以下、本発明の請求項1、2にて規定した
数値条件の限定理由について説明する。 (1)溶接速度と仮付けビード高さ 高速溶接においては、溶接する開先内に施す仮付け溶接
を従来速度の場合と同様な条件で処理してしまうと、特
に裏ビードの安定性を著しく悪化させる。そして、本願
発明者等は、この裏ビードの不安定箇所と開先内の仮付
け箇所がほぼ一致しており、裏ビードの不安定が仮付け
ビードによるアーク熱の吸熱、再溶融及びアーク長の変
動により生じることを見い出した。このため、安定した
ビード形状及び健全な継ぎ手を得るためには、仮付けビ
ードの形状を適切にすることが必要である。
【0016】溶接速度と仮付け高さを種々変えて溶接品
質を調べた結果、溶接速度及び仮付け高さと溶接品質と
の間には相関関係が認められた。即ち、図1は溶接速度
が100乃至200cm/分の場合に、横軸に溶接速度
をとり、縦軸に仮付けビードの高さをとって、安定した
ビード形状と健全な溶け込みが得られたものを○で表
し、そうでないものを×で表したグラフ図である。図1
に示すように、仮付け高さhが、h=300/V+5で
表される線分か、それ以下であると、安定したビード形
状と健全な溶込み形状を呈した溶接金属が得られる。こ
の仮付け高さの上限を超えると、裏ビードのアンダーカ
ットが発生し、またビードのふらつきが発生し、更には
先行電極で形成される溶接金属が鋼板表面付近まで上昇
してしまい、後行電極での溶込が十分得られず、スラグ
巻き込み及び割れが発生する。
【0017】一方、仮付け高さhの下限は、熱応力に耐
えられるだけの仮付けビード高さが必要であり、その結
果3.0mmが仮付け高さの下限となる。
【0018】なお、溶接条件については、第1電極と第
2電極の電流値の総和が2000〜3000(A)の範
囲であることが望ましい。
【0019】(2)仮付けビード形状 開先内に設ける仮付けビードは、作業者によってビード
のスタート側又は端部の処理が異なる。図3に示す仮付
けビードにおいて、仮付け溶接の溶接長Llに対する仮
付けビート上部の平行部の長さL2の比L2/L1が
0.8を超えると、仮付けビードの両端部が急激に立ち
上がることとなり、極めて不連続な溶接線となる。この
ため、先行電極のアークが不安定になると共に、急激な
アーク変動により、アークが停止することがある。従っ
て、滑らかな仮付けビード形状とするためには、比L2
/L1を0.8以下とすることが好ましい。
【0020】なお、仮付けビードの断面形状は、図4に
示すように、このビードの頂点と、ビードが開先面と接
触する点との間の高低差h1が1.5mm以下となるも
のであることが望ましい。
【0021】また、仮付溶接はメタル系フラックス入り
ワイヤ、ソリッドワイヤ、被覆アーク溶接棒又はチタニ
ヤ系フラックス入りワイヤ等のいずれを使用してもよい
が、特にメタル系フラックス入りワイヤ、ソリッドワイ
ヤ又は被覆アーク溶接棒を使用すると、スラグ量が少な
いため好ましい。
【0022】(3)開先形状(ルート部長さ及び開先角
度) 突合せ部の開先形状は、片面サブマージアーク溶接によ
って形成される表ビード及び裏ビードの安定性並びに溶
込みに大きな影響を与える。
【0023】片面サブマージアーク溶接においては、安
定した表ビード及び裏ビード並びに健全な溶込みを得る
ために、Y型の開先形状が最も好ましい。図2に示すよ
うに、Y型開先のルート部は、先行電極の電流・電圧・
速度に影響するので、ルート部が7mmを超えると安定
した裏ビード形成は困難となる。一方、ルート部を極力
低くおさえることはルート部の精度を確保できなくな
り、同様に安定した裏ビードの形成が困難となる。この
ため、ルート部を3乃至7mmに限定することが必要で
あり、これにより安定した裏ビードが形成される。
【0024】開先角度は表ビードの形成、溶込み形状及
び溶着量に影響するため、角度が80°を超える開先は
開先内断面積が大きく、より多くの溶着量が必要とな
り、高速溶接には不向きである。また、45°を下回る
狭角度になると、アークが発生する点が高くなりすぎて
しまうので裏ビードの安定形成及び健全な溶込み形状を
確保する上で好ましくない。このため、開先角度は45
乃至80°にする必要があり、これにより安定した裏・
表ビード及び健全な溶込みが得られる。
【0025】(4)第1電極、第2電極、第3電極及び
存在する場合はこの第3電極に続く電極のワイヤ径 本発明に係る高速片面サブマージアーク溶接方法におい
ては、第1電極及び第2電極によって健全な裏ビードを
確保すると共に、必要な溶着量を得る。しかし、先行す
る第1電極のワイヤ径が4.0mm未満の場合は、適正
に使用することができる電流範囲が狭いことから、10
0cm/分以上の高速溶接において、鋼板裏面側まで安
定して溶融させることが難しい。また、逆に第1電極の
ワイヤ径が4.8mmを超えると、鋼板裏面側まで溶融
させるために、極めて高い電流が必要になると共に、ア
ークが広がり過ぎることから、流れ込み幅が広くなり、
結果的に裏ビード幅が過大になる。従って、第1電極の
ワイヤ径は4.0乃至4.8mmにする必要がある。
【0026】第2電極のワイヤ径が4.8mm未満の場
合は、アークの集中性が良過ぎるため、裏ビードの余盛
りが過大になることと、アークの広がりが悪いことか
ら、健全なビード幅を確保できず、また、ビード幅が安
定しなくなる。一方、第2電極のワイヤ径が6.4mm
を超えると、アークの集中性が悪くなり、適正な裏ビー
ドの余盛り高さを確保できないことと、アークが広がり
過ぎるため、アンダーカットが発生しやすくなる。従っ
て、第2電極のワイヤ径は4.8乃至6.4mmにする
必要がある。
【0027】第3電極と、この第3電極に続く電極が存
在する場合はこれらの第3電極以降の電極を含めて、こ
れらの電極のワイヤ径は6.4乃至8.0mmにする。
これらの電極のワイヤ径が6.4mm未満の場合、高速
溶接において、アークの広がりが悪いために健全な表ビ
ード幅を確保できないと共に、ビードの安定性が悪い。
また、これらの電極のワイヤ径が8.0mmを超える場
合、アークの集中性が悪くなることから、縦割れが発生
する危険性のない十分な溶け込み深さを確保することが
できない。従って、第3電極とこの第3電極に続く電極
のワイヤ径は6.4乃至8.0mmにすることが必要で
ある。
【0028】(5)仮付けビード長さ 開先内の仮付け溶接ビードは、突き合わせる板のギャッ
プを小さくし、片面サブマージアーク溶接において、健
全なビード形状及び溶込みを得るために行われる。この
仮付け溶接ビードは、その形状によっては、片面サブマ
ージアーク溶接(本溶接)における邪魔者となるが、仮
付け溶接後ブラインダによりそのビード形状を適切なも
のに成形するか、又は仮付け溶接方法の条件を適切に制
御して、仮付けビードを所定の形状に処理することによ
りこの問題は解消される。
【0029】一方、仮付けビードを施す長さは仮に片面
サブマージアーク溶接を行う溶接線の全長に仮付けビー
ドを施しても、その形状が適切なものであれば何も不都
合な点は生じない。しかし、仮付けビード長が20mm
より短い場合は、片面サブマージアーク溶接(本溶接)
で発生する熱応力(溶接線に直角方向の引張力)によっ
て仮付けビードが破壊されることがある。そうすると、
この仮付けビードの破壊時に、板は急激な変形を受ける
ため、溶接金属に割れが発生する。このため、開先内の
仮付けビード長を20mm以上とすることが必要であ
る。なお、仮付けビードの間隔は2000mm以下が望
ましい。
【0030】
【実施例】次に、本発明の実施例について、その比較例
と比較して説明する。下記表1に示す鋼板を、下記表2
に示すワイヤ及び下記表3に示すフラックスを使用して
片面サブマージアーク溶接した。その溶接試験条件を下
記表4(実施例)及び表5(比較例)に示す。また、こ
の溶接試験により得られた溶接部の品質を下記表6(実
施例)及び表7(比較例)に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】 (*)CO2、B23、Fe−Si、Fe−Mn等
【0034】
【表4】
【0035】
【表5】
【0036】
【表6】
【0037】
【表7】
【0038】但し、表4及び表5において、開先形状の
欄は、Y型であると共に、開先角度及びルート部の長さ
を示す。表6及び表7において、◎は極めて安定してい
る場合、○は安定している場合、△はやや安定している
場合、×は不安定の場合である。
【0039】表5において、比較例1は仮付け高さが7
mmと高すぎる場合、比較例2は開先角度が85°と大
きい場合、比較例3は仮付け長さが15mmと短すぎる
場合、比較例4は開先角度が40°と小さい場合、比較
例5は仮付け高さが2.8mmと低い場合、比較例6は
第2電極径が4.0mmと小さい場合、比較例7は溶接
速度が速すぎてかつL1/L2の比が0.9と大きい場
合、比較例8は仮付け高さが7mmと高すぎる場合、比
較例9は第2電極及び第3電極の径が小さい場合のもの
である。
【0040】表6及び表7に示すように、本願の請求項
1に規定する条件を満足することにより、表ビード形
状、第2電極以降の電極による溶け込み深さ及び裏ビー
ドの安定性のいずれも優れており、割れ及びアークスト
ップも生じなかった。これに対し、本願の請求項1から
外れる比較例の場合には、表ビード形状、第2電極以降
の電極による溶け込み深さ及び裏ビードの安定性のいず
れかが劣るものであった。また、比較例3、5において
は、割れが発生した。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電極径、開先形状、仮付けビードの長さ及び高さを適切
に設定したから、3本又はそれ以上の電極を使用する片
面サブマージアーク溶接において、100乃至200c
m/分の高速溶接を、従来と同等以上の溶接ビードの安
定性で且つ健全な溶け込みを得て行うことができ、しか
も、割れ及びアークストップ等の不都合も回避すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】横軸に溶接速度をとり、縦軸に仮付けビードの
高さをとり、本発明にて規定する仮付け高さの要件を説
明するグラフ図である。
【図2】開先形状の要件を説明する図である。
【図3】仮付けビードの要件を説明する図である。
【図4】同じく仮付けビードの要件を説明する図であ
る。
【図5】溶接部のビード形状を示す模式図である。
【図6】仮付けビードの形状による問題点を説明する図
である。
【図7】アンダーカット及びスラグの巻込みを説明する
模式図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3つの電極を使用し、先行す
    る第1電極のワイヤ径を4.0乃至4.8mm、その後
    行の第2電極のワイヤ径を4.8乃至6.4mm、第3
    電極以降の電極のワイヤ径を6.4乃至8.0mmと
    し、45°乃至80°の開先角度と3乃至7mmのルー
    ト部を有するY型の開先形状の板継ぎ溶接をする片面サ
    ブマージアーク溶接方法において、仮付けビード長さが
    20mm以上、ビード高さh(mm)が3.0≦h≦3
    00/V+5[但しVは溶接速度(cm/分)]の条件
    で前記開先内を仮付け溶接した後、前記開先内を100
    乃至200(cm/分)の速度で溶接することを特徴と
    する片面サブマージアーク溶接方法。
  2. 【請求項2】 前記仮付け溶接は、仮付け溶接の溶接長
    Llに対する仮付けビート上部の平行部の長さL2との
    比L2/L1が0.8以下の条件で行うことを特徴とす
    る片面サブマージアーク溶接方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004098124A (ja) * 2002-09-09 2004-04-02 Hitachi Constr Mach Co Ltd 溶接方法及び溶接システム
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