JPH07253810A - 数値制御加工装置 - Google Patents

数値制御加工装置

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JPH07253810A
JPH07253810A JP4283294A JP4283294A JPH07253810A JP H07253810 A JPH07253810 A JP H07253810A JP 4283294 A JP4283294 A JP 4283294A JP 4283294 A JP4283294 A JP 4283294A JP H07253810 A JPH07253810 A JP H07253810A
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JP
Japan
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cutting
shape
numerical control
speed
machining
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JP4283294A
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English (en)
Inventor
Yukiyoshi Endou
之誉 遠藤
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Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Machinery Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 最終形状を数値制御情報で指令し、その指令
に基づいて素材が最終形状になるまで切削サイクルを繰
り返して加工を行なう数値制御加工装置において、工具
を保護すると同時に、切削時間の増大を防ぐ。 【構成】 丸棒切削ライン指令生成手段8は被加工物の
回転軸に平行な丸棒切削ラインを作成し、丸棒切削ライ
ン指令速度変更手段15がこの丸棒切削ラインを元の切
削条件の部分と切削条件を変更する部分に分ける。輪郭
切削ライン指令生成手段は最終形状に沿った輪郭切削ラ
インを生成する。そして切削サイクルコントロール手段
10がこれら各手段をコントロールして各切削サイクル
を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は数値制御加工装置に関
し、特に回転する被加工物に対して所定の切込量ずつ切
削を行なう切削サイクルを1回以上繰り返すことによ
り、被加工物の形状を数値制御情報に指示された最終加
工形状に加工する数値制御加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の数値制御加工装置の例を図10に
示して説明する。
【0003】1は加工プログラム、2は加工プログラム
を読込むプログラム読込手段、3は加工プログラム1上
に指令された最終加工形状を記憶する最終加工形状記憶
手段である。また、4は複数の切削サイクルの各サイク
ルの切込開始点C1を算出する切込開始点算出手段、5
は工具刃先を切込開始点まで移動する切込開始点移動指
令MV1を生成する切込開始点移動指令生成手段、6は
切込開始点C1に基づいて丸棒切込ラインB1を生成す
る丸棒切込ライン生成手段、7は丸棒切込ラインB1と
最終加工形状との交点Pを算出する最終加工形状交点算
出手段、8は丸棒切込ラインB1に沿って切削送りで移
動する工具刃先の軌跡を示す丸棒切削ライン指令BV1
を生成する丸棒切削ライン指令生成手段、9は最終加工
形状に沿って切削送りで移動する工具刃先の軌跡を示す
輪郭切削ライン指令CV1を生成する輪郭切削ライン指
令生成手段である。そして、切削サイクルコントロール
手段10は、最終加工形状に沿って輪郭加工が終了する
まで前記各手段4、5、6、7、8、9を繰り返し動作
させることにより切削サイクルをコントロールする。ま
た、関数発生手段11は、丸棒切削ライン指令BV1、
輪郭切削ライン指令CV1、切込開始点移動指令MV1
に基づいて関数発生を行なう。そして、サーボ制御手段
12は関数発生の結果に従ってサーボモータ20を制御
する。
【0004】次にその具体的な動作を説明する。ここで
は、NC旋盤を用いた加工を例にとり、被加工物の回転
軸をZ軸とする。図11は加工プログラムの例であり、
図12はその加工プログラムで指令されている最終加工
形状である。なおS点は切削を開始する点、すなわち切
削サイクル基準点である。
【0005】図11の加工プログラムにおいて、ライン
番号”N001”に示された”G81”は固定サイクル
における形状指定の開始を示すコードであり、ライン番
号”N007”に示された”G80”はこの形状指定の
終了をすコードである。そして、”N001”と”N0
07”に挟まれた”N002”〜”N006”には各形
状指定ポイントの座標がZ座標及びX座標で示されてい
る。また、”N008”は、”N001”から始まる形
状指定によって表される最終加工形状に向かう加工の開
始を指示する。ここで、”D”及び”F”はそれぞれ、
1切削サイクル当たりの切込量及び切削加工時の送り速
度を示している。
【0006】また、図12は、最終加工形状の回転軸を
通る断面を示したものであり、最終加工形状を外形線で
示している。なお、最終加工形状は回転軸(Z軸)を中
心とする対称形状であるため、図12では、形状の半分
だけを示している。
【0007】プログラム読込手段2は最終加工形状指
令”N001”〜”N007”を読込むと、このデータ
を最終加工形状記憶手段3に記憶させる。プログラム読
込手段2は、次に切削サイクル実行指令”N008”を
読込むと切削サイクル実行指令C及び切削サイクルの開
始信号CSを切削サイクルコントロール手段10へ出力
する。切削サイクルコントロール手段10は切削サイク
ル実行指令C及び開始信号CSを受け付けると、切込開
始点算出手段4に対して1切削サイクル当たりの切込量
D及び算出開始信号DSを出力する。切込開始点算出手
段4は切込量D及び算出開始信号DSを受け付けると、
関数発生手段11より現在位置CPD(この場合は切削
サイクル基準点S)を受取り、切削サイクル基準点S及
び切込量D及び最終加工形状の始点に基づいて切込開始
点C1を算出し(図14(A)参照)、この切込開始点
C1を切込開始点移動指令生成手段5及び丸棒切込ライ
ン生成手段6へ出力する。
【0008】次に、切削サイクルコントロール手段10
は切込開始点移動指令生成手段5へ生成開始信号MSを
出力する。切込開始点移動指令生成手段5はこの生成開
始信号MSを受け付けると、切込開始点C1まで工具刃
先を早送りで移動させるための切込開始点移動指令MV
1を生成して関数発生手段11に出力する。関数発生手
段11は切込開始点移動指令MV1を元に関数発生を行
ない、その結果サーボモータを介して軸移動が行なわれ
る(図13参照)。
【0009】次に切削サイクルコントロール手段10
は、丸棒切込ライン生成手段6に対して生成開始信号B
Sを出力する。丸棒切込ライン生成手段6は生成開始信
号BS及び切込開始点C1からZ軸に並行に丸棒切込ラ
インB1を生成し(図14(A)参照)、最終加工形状
交点算出手段7へ出力する。そして、切削サイクルコン
トロール手段10は算出開始信号ASを最終加工形状交
点算出手段7へ出力し、最終加工形状交点算出手段7は
算出開始信号ASを受け付けると丸棒切込ラインB1及
び最終加工形状が交差するかどうかを判定し、その判定
信号ARを切削サイクルコントロール手段10に出力す
ると共に、交差する場合は交点P(図14(B)参照)
の座標を丸棒切削ライン指令生成手段8及び輪郭切削ラ
イン指令生成手段9に出力する。判定信号ARが交差す
るという信号の場合は、切削サイクルコントロール手段
10は、まず丸棒切削ライン指令生成手段8へ切削送り
速度F及び生成開始信号BCSを出力する。丸棒切削ラ
イン指令生成手段8は生成開始信号BCSを受け付ける
と、切削送り速度F、丸棒切込ラインB1、交点Pより
丸棒切削ライン指令BV1を生成し(図14(C)参
照)、関数発生手段11へ出力して丸棒切込ラインに沿
って切削送りによる関数発生と、それに従った軸移動と
を行なわせる(図13参照)。
【0010】次に切削サイクルコントロール手段10は
輪郭切削ライン指令生成手段9へ切削送り速度F及び生
成開始信号CCSを出力し、輪郭切削ライン指令生成手
段9は生成開始信号CCSを受け付けると切削送り速度
F、交点P、最終加工形状より輪郭切削ライン指令CV
1を生成し(図14(C)参照)、関数発生手段11へ
出力して最終加工形状に沿って切削送りにより関数発生
を行ない、その結果サーボモータを介して軸移動が行な
われる(図13参照)。
【0011】以上の軸移動動作MV1→BV1→CV1
から成る切削サイクルが、終了すると、切込量Dだけさ
らに切り込んで次の切削サイクルが実行される。このと
きも、1回目のサイクルと同様、切込開始点C2が求め
られ、これを元に移動指令MV2、BV2及びCV2が
生成される。そして、これらの指令に基づいて軸移動が
行なわれる。このような切削サイクルが、切削サイクル
コントロール手段10のコントロールによって最終加工
形状に到達するまで繰り返され、その結果図13に示す
ようにMV2→BV2→CV2→MV3→BV3→CV
3→MV4→BV4→CV4→MV5→BV5→CV5
→MV6→BV6→CV6のような軸移動が行なわれる
のである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来の技術にお
いては、素材から最終加工形状を削り出すに当たって簡
単な数値制御情報で複雑な動作を記述できるという利点
があった。しかし反面、切削における様々な局面におい
てきめ細かな対応が出来なかった。例えば、丸棒切削ラ
イン(例えば、BV1)から輪郭切削ライン(例えば、
CV1)へと刃先軌跡が変わるため切削の進行方向が急
変する部分などにおいて、一時的に送り速度を落して切
削工具を保護することなどが出来なかった。前述の従来
装置において敢えて切削工具を保護するために送り速度
を落とすならば全体の送り速度を落とさねばならず、加
工時間の増大を招くと言う問題があった。
【0013】本発明は、前述の課題に鑑みなされたもの
であり、切削における様々な局面においてきめ細かな対
応が可能な数値制御加工装置を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明に係る数値制御加工装置は、回転する被加
工物に対して所定の切込量ずつ切削を行なう切削サイク
ルを1回以上繰り返すことにより、被加工物の形状を数
値制御情報に指示された最終加工形状に加工する数値制
御加工装置であって、前記数値制御情報に基づき、前記
各切削サイクルにおける被加工物の回転軸方向またはこ
の回転軸方向に対して垂直な方向に沿った工具刃先の軌
跡を示す中間切削ラインを求める手段と、前記数値制御
情報に基づき、前記最終加工形状と前記各切削サイクル
における前記中間切削ラインとの交点を算出する手段
と、前記数値制御情報に基づき、前記各切削サイクルご
とに前記交点から先の最終加工形状に沿った工具刃先の
軌跡を示す輪郭切削ラインを求める手段と、前記中間切
削ラインの前記交点近傍の所定の区間において、加工時
の切削条件を変更する手段とを有することを特徴とす
る。この構成において、さらに前記最終加工形状を複数
の形状要素に分割する手段と、前記各形状要素ごとに加
工時の切削条件の変更を行うか否かを指示する手段とを
設けることも好適である。
【0015】また、本発明の他の構成では、回転する被
加工物に対して所定の切込量ずつ切削を行なう切削サイ
クルを1回以上繰り返すことにより、被加工物の形状を
数値制御情報に指示された最終加工形状に加工する数値
制御加工装置であって、前記数値制御情報に基づき、前
記各切削サイクルにおける被加工物の回転軸方向または
この回転軸方向に対して垂直な方向に沿った工具刃先の
軌跡を示す中間切削ラインを求める手段と、前記数値制
御情報に基づき、前記最終加工形状と前記各切削サイク
ルにおける前記中間切削ラインとの交点を算出する手段
と、前記数値制御情報に基づき、前記各切削サイクルご
とに前記交点から先の最終加工形状に沿った工具刃先の
軌跡を示す輪郭切削ラインを求める手段と、各切削サイ
クルにおける前記中間切削ライン及び輪郭切削ラインを
含む切削経路を、工具刃先の進行方向に基づいて複数の
形状要素に分割する手段と、これらの形状要素のうち隣
合うもの同士がなす角度を求める手段と、求められた角
度が所定の条件を満たす時にのみ、前記中間切削ライン
の前記交点近傍の所定の区間において加工時の切削条件
を変更する手段とを有することを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明に係る数値制御加工装置によれば各切削
サイクルにおいて工具刃先の進行方向が変化する点を、
中間切削ラインと輪郭切削ラインとの交点として求める
ことができる。そして、中間切削ラインの前記交点近傍
の所定の区間に工具刃先が来たときに切削条件を自動的
に変更することにより、工具の保護等のきめ細かな対応
が可能となる。また、この構成において、さらに最終加
工形状を複数の形状要素に分割し、各形状要素ごとに切
削条件の変更を行うか否かを指示できるようにすること
により、不必要な箇所における切削条件の変更がなくな
るので、全体的な加工時間が短縮される。
【0017】また、本発明の数値制御加工装置の他の構
成によれば、各切削サイクルにおける切削経路を工具刃
先の進行方向に基づいて複数の形状要素に分割し、隣合
う形状要素同士のなす角度が所定の条件を満たす時にの
み、前記中間切削ラインの前記交点近傍の所定の区間に
おいて切削条件を変更することにより、工具の保護が必
要な場合にのみ切削条件を変更することができるので、
加工時間の増加を最小限に止めつつ工具の保護が達成で
きる。
【0018】
【実施例】図1は本発明による数値制御加工装置の第1
実施例を示すブロック図である。従来技術による数値制
御加工方法と同一手段には同一番号が付されており、こ
こでは、本発明の前記目的を達成するために設けた手段
について説明する。第1実施例は、切削の進行方向が急
変する点の手前で切削送り速度を変更する手段を有す
る。なお、本実施例においては、切削送りをZ軸方向に
沿って行なうので、各切削サイクルの切削送りによって
形成される部分は丸棒形状をなすことになる。そこで、
各切削サイクルにおける軸方向に沿った切削送りを示す
ライン、すなわち中間切削ラインのことを、ここでは丸
棒切削ラインと呼ぶことにする。
【0019】すなわち、本実施例と従来装置との差は、
刃先が丸棒切削ラインを切削中に丸棒切込ラインと最終
加工形状との交点に達する前に速度を変更する際に、変
更を行なう区間つまり速度変更区間Lをあらかじめオペ
レータが指定しておくための速度変更区間入力手段1
3、前記速度変更区間入力手段13によって入力された
速度変更区間Lを記憶する速度変更区間記憶手段14、
および丸棒切削ライン指令生成手段8から受け取った丸
棒切削ライン指令BV1を元に、速度変更区間記憶手段
14からの速度変更区間Lと切削サイクルコントロール
手段10からの変更後送り速度FBによって速度変更後
丸棒切削ライン指令BV1’、bv1を出力する丸棒切
削ライン指令速度変更手段15を設けた点にある。
【0020】次にその具体的な動作を説明する。ここで
も、本発明の前記目的を達成するために設けた手段の動
作について説明する。図2は加工プログラムの例であ
り、図11に示した従来装置のプログラムと異なるの
は”N008”に丸棒切削ラインに沿って切削中に丸棒
切込ラインと最終加工形状との交点に達する前に速度を
変更する際の送り速度”FB”が指令されていることで
ある。
【0021】図1において、最終加工形状交点算出手段
7は切削サイクルコントロール手段10から算出開始信
号ASを受け付けると丸棒切込ラインB1及び最終加工
形状が交差するかどうかを判定し、その判定信号ARを
切削サイクルコントロール手段10に出力すると共に、
交差する場合は交点P(図14(B)参照)を丸棒切削
ライン指令生成手段8及び輪郭切削ライン指令生成手段
9に出力する。切削サイクルコントロール手段10は受
取った判定信号ARが交差するという信号の場合は、ま
ず丸棒切削ライン指令生成手段8へ切削送り速度F及び
生成開始信号BCSを出力する。丸棒切削ライン指令生
成手段8は生成開始信号BCSを受け付けると、切削送
り速度F、丸棒切込ラインB1、交点Pより丸棒切削ラ
イン指令BV1を生成し(図14(C)参照)丸棒切削
ライン指令速度変更手段15に出力する。
【0022】次に、切削サイクルコントロール手段10
は丸棒切削ライン指令速度変更手段15に生成開始信号
ESと変更後送り速度FBを出力する。丸棒切削ライン
指令速度変更手段15は、生成開始信号ESと変更後送
り速度FBを受け付けると、丸棒切削ライン指令生成手
段8から受け取った丸棒切削ライン指令BV1を元に、
丸棒切削ライン指令BV1の終点(交点P)から速度変
更区間Lだけ戻った点をを求め(図4(A)参照)、B
V1を分割する。このとき、速度変更区間Lは速度変更
区間記憶手段14から与えられる。こうして分割した速
度変更区間Lの区間をbv1とし、この区間の送り速度
をFBに設定する。さらに残った部分をBV1’とし、
この区間の送り速度はBV1と同じ送り速度Fとして変
更はしない(図4(B)参照)。このようにして生成さ
れた速度変更後丸棒切削ライン指令BV1’、bv1を
丸棒切削ライン指令速度変更手段15は関数発生手段1
1へ出力する。この結果関数発生手段11は、丸棒切込
ラインに沿って速度Fで切削送りをしながら(BV
1’)、交点Pよりも速度変更区間Lだけ手前で速度を
FB変更して交点Pまで切削送り(bv1)をする関数
発生を行ない、その結果サーボモータを介して軸移動が
行なわれる(図3参照)。なお、MV1およびCV1で
の送り速度は従来と同じである。
【0023】以上の軸移動動作MV1→BV1’→bv
1→CV1から成る切削サイクルと同様なサイクルが、
切削サイクルコントロール手段10のコントロールによ
って最終加工形状に到達するまで繰り返され、その結果
図3に示すようにMV2→BV2’→bv2→CV2→
MV3→BV3’→bv3→CV3→MV4→BV4’
→bv4→CV4→MV5→BV5’→bv5→CV5
→MV6→BV6’→bv5→CV5→MV6→BV
6’→bv6→CV6のような軸移動が行なわれるので
ある。
【0024】このように、第1実施例によれば、各切削
サイクルにおいて工具刃先の進行方向が変化する点を、
丸棒切削ラインと輪郭切削ラインとの交点として求める
ことができる。そして、丸棒切削ラインから輪郭切削ラ
インへ工具刃先の経路が移行する際に、前記交点の手前
の速度変更区間における切削送り速度を通常の切削送り
速度より小さく設定することにより、切削時に工具刃先
の進行方向が急変する場合において工具に与えるショッ
クを軽減できるので、工具の保護が可能となる。
【0025】図5は本発明の第2実施例を示すブロック
図である。すでに第1実施例として説明された部分につ
いては同一番号が付されており、ここでは、相違点につ
いて説明する。
【0026】この第2実施例では、丸棒切削ライン及び
輪郭切削ライン等の各切削ラインからなる各切削サイク
ルにおける切削経路を、工具刃先の進行方向に基づいて
複数の形状要素に分割し、隣接する形状要素同士がなす
角度を求め、その角度が所定の条件を満たす場合にのみ
送り速度の変更を行なう。すなわち、切削時の工具への
負担は、工具刃先の進行方向の変化が大きくなるほど、
つまり、前述の形状要素同士がなす角度が急峻になるほ
ど大きくなるものと考えられる。逆に言えば、形状要素
同士のなす角度がある程度以上なだらかであれば、送り
速度を変更しなくても良い場合が多い。そこで、本実施
例は、送り速度の変更を要する角度を基準角度として予
め設定し、その基準角度を越える場合にのみ送り速度を
変更する構成とした。
【0027】この第2実施例を、図5を用いて詳細に説
明する。図5において16は隣接した切削ライン同士が
なす角度(以下、接続角度という)と比較する基準角度
をあらかじめオペレータが指定しておくための基準角度
入力手段、17は前記基準角度入力手段16によって入
力された基準角度を記憶する基準角度記憶手段、18は
各々の切削ラインの接続角度を計算し、基準角度記憶手
段17からの基準角度と比較し、切削速度を変更するか
否かを判定する接続角度判定手段、19は接続角度判定
手段18からの判定結果と速度変更区間記憶手段14か
らの速度変更区間Lと切削サイクルコントロール手段1
0からの変更後送り速度FBを元に切削ライン指令の速
度を選択的に変更する切削ライン指令速度変更手段であ
る。なお、本実施例においては、角度はZ軸の正の方向
を0度とし、時計回りを正の方向として表すものとす
る。
【0028】丸棒切削ライン指令生成手段8と輪郭切削
ライン指令生成手段9はそれぞれの切削ライン指令BV
1及びCV1を接続角度判定手段18に出力する。ま
た、切込開始点移動指令生成手段5は移動指令MV1を
接続角度判定手段18に出力する。接続角度判定手段1
8ではそれぞれの切削ライン指令及び移動指令が入力さ
れる毎に、直前に入力された切削ライン指令との交点に
おいて両ラインがなす角度を計算する。なお、最終加工
形状に対する切込量の設定のしかたによっては、1切削
サイクル内の輪郭切削ラインが複数の形状要素を含むよ
うになる場合がある。このような場合、接続角度判定手
段18は、隣接する形状要素同士の接続点におけるそれ
ら形状要素のなす角度を算出する。
【0029】接続角度判定手段18は、以上のようにし
て計算された接続角度と基準角度記憶手段17からの基
準角度とを比較し、接続角度が基準角度より小さな場合
に対してはその交点または接続点の直前の形状要素に対
して速度変更必要、そうでない場合はその接続点の直前
の形状要素に対して速度変更不要と言う識別子を各切削
ライン指令及び移動指令に付加し、切削ライン指令速度
変更手段19に出力する。なお、この接続角度判定手段
18では、切込開始点移動指令では事実上切削が行なわ
れないことを勘案して切込開始点移動指令に対しては常
に速度変更不要と識別子を付加して切削ライン指令速度
変更手段19に出力する。
【0030】切削ライン指令速度変更手段19では、接
続角度判定手段18から丸棒切削ライン指令と輪郭切削
ライン指令と切込開始点移動指令とそれらの形状要素毎
に付加された識別子を用いて、識別子によって速度変更
必要と判定されている形状要素に対して、切削サイクル
コントロール手段10からの変更後送り速度FBを用
い、すでに第1実施例で説明されている過程(図4参
照)を経て切削ライン指令の速度を変更する。
【0031】図6は本実施例の数値制御加工装置による
切削経路の例で、破線で表した矢印が切削送り速度を変
更して切削を行なう部分である。この例では、基準角度
を120度と仮定し、120度よりも小さい接続角度の
部分について切削送り速度が変更されていることが理解
できる。このように第2実施例によれば、切削経路に沿
った工具の移動において、工具がある基準角度より急峻
な角度の方向へ移動する必要がある場合、すなわち工具
への負担が大きく破損の恐れがある場合にのみ送り速度
を低減する構成としたので、前述の第1実施例に比べて
加工に要する時間を短縮することができる。
【0032】図7は本発明の第3実施例を示すブロック
図である。すでに実施例として説明された部分について
は同一番号が付されており、ここでは、相違点について
説明する。
【0033】前述の第1実施例では、丸棒切削ラインの
輪郭切削ラインとの交点の手前の区間では、全て送り速
度の変更を行なったが、この第3実施例では、送り速度
の変更を行う部分を選択することができる。
【0034】すなわち最終加工形状記憶手段3aは最終
加工形状を切削条件の変更を行なうか否かの情報をも含
めて記憶する。最終加工形状交点算出手段7aは丸棒切
込ライン生成手段6からの丸棒切込ラインと最終加工形
状記憶手段3aからの最終加工形状と切削条件の変更を
行なうか否かの情報から、丸棒切込ラインと最終加工形
状との交点を求め、さらに交点が切削条件の変更を行な
うと指定を受けた最終加工形状の形状要素との交点なの
かを判定し、これらの情報を丸棒切削ライン指令生成手
段8と輪郭切削ライン指令生成手段9と丸棒切削ライン
指令速度変更手段15aに出力する。
【0035】丸棒切削ライン指令速度変更手段15aで
は、切削サイクルコントロール手段10からの生成開始
信号ESと変更後送り速度FBを受け付けると、丸棒切
削ライン指令生成手段8から受け取った丸棒切削ライン
指令の終点が、最終加工形状交点算出手段7aからの切
削条件の変更を行なうと指定を受けた最終加工形状の形
状要素上の交点と一致するか比較し、一致しなければ速
度の変更は行なわず、一致すれば、すでに実施例として
説明されている過程(図4参照)を経て切削ライン指令
の速度を変更する。
【0036】図8はこの第3実施例における最終加工形
状の各形状要素に切削条件の変更を行なうか否かの情報
を付加した数値制御情報(プログラム)である。図11
に示した従来のプログラムと異なるのは、”N004”
に”M07”が指令されていることである。これは、こ
の形状要素つまり、座標(Z40,X20)から座標
(Z25,X40)に向かう直線にぶつかる丸棒切削ラ
イン指令においてのみ切削条件を変更することを示す。
【0037】図9は図8に示した加工プログラムにより
実現される切削経路の例で、破線で表した矢印が切削送
り速度を変更して切削を行なう部分である。この例で
は、座標(Z40,X20)から座標(Z25,X4
0)に向かう直線について選択的に切削送り速度を変更
して切削を行なっていることが理解できる。
【0038】このように第3実施例によれば、最終加工
形状の形状要素のうち特定の形状要素の手前において送
り速度を低減することができるため、その形状要素の切
削面におけるむしれ等が減少し、仕上がりをきれいにす
ることができる。すなわち、特定の形状要素において高
い加工精度が要求される場合などにも対応可能となる。
【0039】なお、実施例では切削時の送り速度を変更
する例を挙げているが、送り速度だけでなく切削速度
(主軸回転数)を変更することもあり得ることは言うま
でもない。
【0040】また、これまで説明した実施例では、切削
送り方向が回転軸方向である場合、すなわちいわゆる長
手サイクルの場合について説明したが、本発明はこれに
限らず、切削を直径方向に行なう場合、すなわちいわゆ
る端面サイクルの場合にも有効である。
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、切削経
路が丸棒切削ラインから輪郭切削ラインへと変わるため
切削の進行方向が急変する部分などにおいて、送り速度
を落して切削工具を保護することが可能となり、また、
送り速度を落すのは一時的であるため、全体の送り速度
を落す必要がなく、従って加工時間の増大も最小限に押
えることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すブロック図である。
【図2】第1実施例で使用する数値制御情報(プログラ
ム)の一例である。
【図3】第1実施例における切削経路を示す説明図であ
る。
【図4】丸棒切削ライン指令速度変更手段の動作の説明
図である。
【図5】本発明の第2実施例を示すブロック図である。
【図6】第2実施例における切削経路を示す説明図であ
る。
【図7】本発明の第3実施例を示すブロック図である。
【図8】第3実施例で使用する数値制御情報の一例であ
る。
【図9】第3実施例における切削経路を示す説明図であ
る。
【図10】従来の数値制御加工装置を示すブロック図で
ある。
【図11】従来の数値制御加工装置で使用する数値制御
情報の一例である。
【図12】図11の数値制御情報に指令された最終加工
形状を示した図である。
【図13】従来技術による切削経路を示す説明図であ
る。
【図14】丸棒切削ライン指令生成手段と輪郭切削ライ
ン指令生成手段の動作の説明図である。
【符号の説明】
1 加工プログラム 2 プログラム読込手段 3,3a 最終加工形状記憶手段 4 切込開始点算出手段 5 切込開始点移動指令生成手段 6 丸棒切込ライン生成手段 7,7a 最終加工形状交点算出手段 8 丸棒切削ライン指令生成手段 9 輪郭切削ライン指令生成手段 10 切削サイクルコントロール手段 11 関数発生手段 12 サーボ制御手段 13 速度変更区間入力手段 14 速度変更区間記憶手段 15,15a 丸棒切削ライン指令速度変更手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 19/4097

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する被加工物に対して所定の切込量
    ずつ切削を行なう切削サイクルを1回以上繰り返すこと
    により、被加工物の形状を数値制御情報に指示された最
    終加工形状に加工する数値制御加工装置であって、 前記数値制御情報に基づき、前記各切削サイクルにおけ
    る被加工物の回転軸方向またはこの回転軸方向に対して
    垂直な方向に沿った工具刃先の軌跡を示す中間切削ライ
    ンを求める手段と、 前記数値制御情報に基づき、前記最終加工形状と前記各
    切削サイクルにおける前記中間切削ラインとの交点を算
    出する手段と、 前記数値制御情報に基づき、前記各切削サイクルごとに
    前記交点から先の最終加工形状に沿った工具刃先の軌跡
    を示す輪郭切削ラインを求める手段と、 前記中間切削ラインの前記交点近傍の所定の区間におい
    て、加工時の切削条件を変更する手段と、 を有することを特徴とする数値制御加工装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の数値制御加工装置であっ
    て、 さらに、前記最終加工形状を複数の形状要素に分割する
    手段と、 前記各形状要素ごとに加工時の切削条件の変更を行うか
    否かを指示する手段と、 を備えることを特徴とする数値制御加工装置。
  3. 【請求項3】 回転する被加工物に対して所定の切込量
    ずつ切削を行なう切削サイクルを1回以上繰り返すこと
    により、被加工物の形状を数値制御情報に指示された最
    終加工形状に加工する数値制御加工装置であって、 前記数値制御情報に基づき、前記各切削サイクルにおけ
    る被加工物の回転軸方向またはこの回転軸方向に対して
    垂直な方向に沿った工具刃先の軌跡を示す中間切削ライ
    ンを求める手段と、 前記数値制御情報に基づき、前記最終加工形状と前記各
    切削サイクルにおける前記中間切削ラインとの交点を算
    出する手段と、 前記数値制御情報に基づき、前記各切削サイクルごとに
    前記交点から先の最終加工形状に沿った工具刃先の軌跡
    を示す輪郭切削ラインを求める手段と、 各切削サイクルにおける前記中間切削ライン及び輪郭切
    削ラインを含む切削経路を、工具刃先の進行方向に基づ
    いて複数の形状要素に分割する手段と、 これらの形状要素のうち隣合うもの同士がなす角度を求
    める手段と、 求められた角度が所定の条件を満たす時にのみ、前記中
    間切削ラインの前記交点近傍の所定の区間において加工
    時の切削条件を変更する手段と、 を有することを特徴とする数値制御加工装置。
JP4283294A 1994-03-14 1994-03-14 数値制御加工装置 Pending JPH07253810A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013175129A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Okuma Corp 数値制御装置
DE102016014179A1 (de) 2015-12-01 2017-06-01 Fanuc Corporation Numerische Steuerung

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013175129A (ja) * 2012-02-27 2013-09-05 Okuma Corp 数値制御装置
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