JPH07253081A - 往復動圧縮機 - Google Patents

往復動圧縮機

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JPH07253081A
JPH07253081A JP4395794A JP4395794A JPH07253081A JP H07253081 A JPH07253081 A JP H07253081A JP 4395794 A JP4395794 A JP 4395794A JP 4395794 A JP4395794 A JP 4395794A JP H07253081 A JPH07253081 A JP H07253081A
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JP
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valve
signal
pressure
cylinder
acceleration
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JP4395794A
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Inventor
Masayoshi Matsumura
昌義 松村
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Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダ弁の作動状態の正確な診断を可能と
した往復動圧縮機を提供する。 【構成】 クランク軸11の回転角に対応する同期信号
を発生する反射板14,フォトセンサ15と、吸込弁室
1,シリンダ3内,吐出弁室2の各圧力をそれぞれ別個
に検出する複数の圧力検出手段16と、上記同期信号と
上記圧力検出手段16とからのアナログ信号を受けて、
クランク軸の回転角と対応付けられた上記各圧力を示す
アナログ信号をディジタル信号に変換するデータアナラ
イザ17と、これからの上記回転角に対応させることが
できるディジタル信号に基づき、シリンダ弁の作動状態
を示す値を算出し、この値と、予め記憶させておいたそ
正常時における作動状態を示す値との差を算出し、この
差が予め定めた許容範囲内にない場合には、弁異常信号
を出力する演算器20とを設けて形成してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダ弁の状態を診
断する手段を備えた往復動圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、吸込流路内、或は吐出流路内の圧
力の脈動波形を測定し、その波形パターンを、正常弁の
波形パターンと比較することにより、弁部の異常を検知
するようにした往復動圧縮機は公知である(特開平4−
101077号公報)。この圧縮機は、例えば、弁板が
偏摩耗しているときの波形パターンとか、弁板の部分脱
落があったときの波形パターン等、予め蓄積された波形
パターンと測定波形による波形パターンとを比較して、
現在作動しているシリンダ弁がどのような状態であるか
を診断するものである。さらに、シリンダ弁の弁蓋にピ
ストンの加速度を検出する加速度センサを取付け、加速
度の大きさや、周波数分析して、正常時との比較を行う
ことにより、シリンダ弁の作動状態を診断するようにし
た往復動圧縮機が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示の従来
の往復動圧縮機の場合、圧力の脈動波形は、ガスの温
度,圧力,流路自体の脈動等の影響によって変化するの
で、圧力の脈動波形を測定しても、その変化がシリンダ
弁の異常によるものか否かを判断することは困難であ
る。たとえ、上記判断が可能であったとしても、膨大な
データの蓄積が必要であるとともに、運転条件やガスの
性状が変化することによりそのデータが使用できなくな
ったり、他の圧縮機に、そのデータを適用するのはでき
ず、各圧縮機毎にデータの蓄積が必要となる等の問題が
ある。
【0004】一方、ピストンの加速度を測定するように
した上記従来の往復動圧縮機の場合、加速度センサの出
力は、、加速度センサの取付け状態、即ち、きつく取付
けたり、ゆるく取付けたり、或は、その取付けがマグネ
ット式であったり等により大きく変化するため、シリン
ダ弁が異常か否かの判断の正確性が欠ける。また、例え
ば、シリンダ弁のうち、吸込弁ののデータを検出しよう
と思っても、吐出弁からの振動や弁以外の部分の振動に
よる影響も同時に、検出データに入ってくるため、シリ
ンダ弁の作動状態を正確に診断することが難しいという
問題がある。本発明は、斯る従来の問題点を課題として
なされたもので、シリンダ弁の作動状態の正確な診断を
可能とした往復動圧縮機を提供しようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第1発明は、クランク軸の回転角に対応する同期信
号を発生する同期信号発生手段と、吸込弁室,シリンダ
内、および吐出弁室の各圧力をそれぞれ別個に検出する
複数の圧力検出手段と、上記同期信号と上記圧力検出手
段からのアナログ信号とを受けて、上記ピストンの位置
に対応するクランク軸の回転角に対応付けられた上記各
圧力を示すアナログ信号をディジタル信号に変換するデ
ータアナライザと、このデータアナライザからの上記回
転角に対応付けられたディジタル信号に基づき、シリン
ダ弁の作動状態を示す値を算出し、この値と、予め記憶
させておいた上記シリンダ弁の正常時における作動状態
を示す値との差を算出し、この差が予め定めた許容範囲
内にない場合には、弁異常信号を出力する演算器とを設
けて形成した。
【0006】第2発明は、上記作動状態を、上記シリン
ダ弁の開くタイミング,閉じるタイミング,弁板動作速
度のMAX値、および上記シリンダ弁でのロスエネルギ
の内の少なくともいずれかとした。
【0007】第3発明は、クランク軸の回転角に対応す
る同期信号を発生する同期信号発生手段と、シリンダ内
の圧力を検出する圧力検出手段と、上記同期信号と上記
圧力検出手段からのアナログ信号とを受けて、上記ピス
トンの位置に対応する上記クランク軸の回転角と対応付
けられた上記各圧力を示すアナログ信号をディジタル信
号に変換するデータアナライザと、このデータアナライ
ザからの上記クランク軸の回転角に対応付けられたディ
ジタル信号から上記シリンダ内におけるガスの圧力Pと
体積Vとの関係を求め、この検出データに基づく圧力P
と体積Vとの関係と、予め記憶させておいたシリンダ弁
の正常時における圧力Pと体積Vとの関係とから、各体
積Vの値での両関係間における差圧を算出し、この差圧
が生じる箇所の内、少なくともいずれかの箇所における
差圧および差圧の積分値が、許容範囲内にない場合に
は、弁異常信号を出力する演算器とを設けて形成した。
【0008】第4発明は、クランク軸の回転角に対応す
る同期信号を発生する同期信号発生手段と、シリンダ弁
の弁板の加速度を示す加速度検出手段と、上記同期信号
と上記加速度検出手段からのアナログ信号とを受けて、
上記ピストンの位置に対応するクランク軸の回転角と対
応付けられた上記加速度を示すアナログ信号をディジタ
ル信号に変換するデータアナライザと、このデータアナ
ライザからの上記回転角に対応付けられたディジタル信
号から、加速度のピークが現れる位置を求め、この検出
データに基づく加速度のピークが現れる位置と、予め記
憶させておいたシリンダ弁の正常時における加速度のピ
ークが現れる位置との間のずれ量が許容範囲内にあるか
否かを判断し、このずれ量が許容範囲内にない場合に
は、弁異常信号を出力する演算器とを設けて形成した。
【0009】第5発明は、上記演算器が、上記ずれ量が
許容範囲内にない場合に弁異常信号を出力するととも
に、上記検出データに基づく加速度のピークが、上記シ
リンダ弁が開状態の間の始めの時期である場合には、弁
の開き遅れを示す信号を、逆に上記開状態の終わりの時
期である場合には、弁の閉じ遅れを示す信号を出力する
手段を有する構成とした。
【0010】第6,7,8,9,10発明は、上記演算
器が、上記弁異常信号を出力した場合に、アラームを出
す手段を有する構成とした。
【0011】
【作用】上記発明のように構成することにより、シリン
ダ弁の作動状態が正確に把握できるようになる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面にしたがって
説明する。図1は、第1,第2,第6,第7発明に係る
往復動圧縮機を示し、一方の側に吸込流路に連通する吸
込弁室1を、他方の側に吐出流路に連通する吐出弁室2
を形成したシリンダ3の内部に、摺動可能にピストン4
が嵌挿してある。シリンダ3には、接続筒5が、そして
この接続筒5には、クランク室6が一体的に隣接させて
ある。吸込弁室1には、ピストン4の前後の位置にシリ
ンダ弁の一種である二つの吸込弁7が設けてあり、吐出
弁室2には、同じくピストン4の前後の位置にシリンダ
弁の一種である二つの吐出弁8が設けてある。
【0013】ピストン4には、ピストンロッド9が結合
してあり、このピストンロッド9は、シリンダ3から接
続筒5を貫いてクランク室6に至っている。クランク室
6には、ガイド部材10が摺動可能に設けてあり、また
クランク軸11が回転可能に設けてある。ガイド部材1
0にはピストンロッド9が結合してあり、クランク軸1
1は図示しない駆動装置により回転させられるようにな
っている。さらに、ガイド部材10とクランク軸11と
の間には、この両者にピン結合した連結棒12を介在さ
せてある。そして、クランク軸11の回転により、連結
棒12,ガイド部材10、およびピストンロッド9を介
して、ピストン4の前後の空間にて、ガスの吸込,圧
縮、および吐出を繰り返すようになっている。
【0014】また、クランク軸11には、これと一体回
転可能にフライホイール13が設けてあり、このフライ
ホイール13の側面に反射板14を取り付けるととも
に、この反射板14の回転半径の位置に対向させてフォ
トセンサ15が配置してある。一方、吸込弁室1,吐出
弁室2、およびピストン4の両側の空間の圧力を検出す
る圧力検出手段16が設けてある。そして、フォトセン
サ15からの同期信号と、圧力検出手段16からの各検
出位置での圧力を示すアナログ信号をデータアナライザ
17に入力し、ここで、ピストン4の位置に対応するク
ランク軸11の回転角に対応させて、上記アナログ信号
をディジタル信号に変換させている。さらに詳しくは、
データアナライザ17は、増幅器18およびA/D変換
器19を備え、各圧力検出手段16からのアナログ信号
を増幅器18により増幅した後、上記同期信号とともに
この増幅したアナログ信号をA/D変換器19によりデ
ィジタル信号に変換させている。
【0015】さらに、このディジタル信号を演算器20
に入力して、シリンダ弁挙動解析プログラムを使った周
知の演算方法(加藤稔ほか:日本機械学会論文集,54
−505(1988),p.2148)により吸込弁
7、および吐出弁8の作動状態を示す値、例えば開くタ
イミング,閉じるタイミング(それぞれ、クランク軸の
回転角で表される。),弁板動作速度のMAX値,各吸
込弁7および吐出弁8でのロスエネルギ等を求めさして
いる。一方、演算器20には、各吸込弁7および吐出弁
8等のシリンダ弁の正常時における、それらの作動状態
を示す値、例えば上記の例で言えば、開くタイミング,
閉じるタイミング,弁板動作速度のMAX値,各吸込弁
7および吐出弁8でのロスエネルギ等を入力しておく。
【0016】そして、演算器20にて、上記同期信号,
各圧力検出手段16からの信号を基に、演算により求め
た上記作動状態を示す値と、上記正常時の値との差を算
出させ、この差が、予め定めた許容範囲内にない場合に
は、弁異常信号を出力させるように形成してある。さら
に、演算器20は、弁異常信号を出力する手段を有する
とともに、弁異常信号を出力した場合には、同時にアラ
ームも出す手段を有している。そして、このように同期
信号を取り込み、シリンダ弁の作動状態を定量的に診断
し、正確、かつ早期にシリンダ弁の異常を発見できるよ
うになっている。また、定期的に上述した診断を続ける
ことにより、シリンダ弁が異常状態に至るまでの変化の
傾向も把握できるようになり、その異常予知、寿命予測
が可能になる。なお、第1,第2発明は、演算器20が
アラームを出力する手段を有することを必須要件とする
ものではない。
【0017】図2は、第3,第8発明に係る往復動圧縮
機を示し、演算器20に代えて演算器20aを用いた点
を除き、他は実質的に図1に示す往復動圧縮機と同一で
あり、互いに共通する部分については、同一番号を付し
て説明を省略する。本圧縮機の場合、演算器20aに
て、入力された上記同様の同期信号と、上記各圧力を示
すディジタル信号から、指圧線図の基となる上記シリン
ダ内におけるガスの圧力Pと体積Vとの関係を求めさせ
ている。そして、演算器20aにて、上記同期信号と検
出圧力に基づく圧力Pと体積V(クランク軸11の回転
角と一対一の関係で対応する。)との関係と、予め記憶
させておいた上記シリンダ弁の正常時における圧力Pと
体積Vとの関係とから、各体積Vの値での両関係間にお
ける差圧を算出し、この差圧が生じる箇所の内、少なく
ともいずれかの箇所における差圧および差圧の積分値
が、許容範囲内にない場合には、弁異常信号を出力さに
るように形成してある。
【0018】具体的には、上述した圧力Pと体積Vの関
係を図示すると、例えば図3,4のように表される。即
ち、図3は、予め求めておいたシリンダ弁の正常時の状
態、図4はその後の診断時の状態を示し、図中、閉曲線
I,IIが指圧線図で、曲線III,IVが吸込弁室1内の圧力
Pとピストン4の一方の側の空間の体積Vとの関係、曲
線V,VIが吐出弁室2内の圧力Pとピストン4の一方の
側の空間の体積Vとの関係を示している。図4中、一点
鎖線で示す曲線は、吐出弁8が開き遅れた場合の状態
を、また二点鎖線で示す曲線は吐出弁8が閉じ遅れた場
合の状態を示している。一方、指圧線図である閉曲線
I,IIの各体積Vでの対応する圧力Pの差(=診断時の
指圧線図−正常時の指圧線図)をとって示すと、例えば
図5のようになる。図5中の下段の横方向の線は吸込工
程における差圧を、また上段の横方向の線は吐出工程に
おける差圧を示し、両側の縦線は上,下死点を示してい
る。
【0019】そして、図5において、差圧が生じる箇所
の内、少なくともいずれかの箇所における差圧および差
圧の積分値、即ちその箇所の面積がそれぞれについて予
め定めた許容範囲内にない場合には、演算器20aに対
応するシリンダ弁についての弁異常信号を出力させるよ
うに形成してある。なお、図5中、Aの箇所で吸込弁7
の閉じ遅れ、Bの箇所で吐出弁8の開き遅れ、Cの箇所
で吸込弁7の開き遅れ、Dの箇所で閉じ遅れが判断され
る。また、本圧縮機では、吸込弁室1,吐出弁室2内の
圧力を検出しており、図3,4において、閉曲線I,II
と曲線III,IVとのそれぞれの差の積分値が吸込弁7で
のロスエネルギを示し、閉曲線I,IIと曲線V,VIとのそ
れぞれの差の積分値が吸込弁7でのロスエネルギを示し
ている。そして、このロスエネルギの内、少なくともい
ずれか一方のロスエネルギが予め定めた許容範囲内にな
い場合にも弁異常信号を出力するように形成してある。
【0020】さらに、本圧縮機では、演算器20aは、
弁異常信号が出力する手段を有するとともに、この弁異
常信号を出力した場合には、同時にアラームも出力する
手段を有している。そして、このように同期信号を取り
込み、シリンダ弁の作動状態を定量的に診断し、正確、
かつ早期にシリンダ弁の異常を発見できるようになって
いる。また、定期的に上述した診断を続けることによ
り、シリンダ弁が異常状態に至るまでの変化の傾向も把
握できるようになり、その異常予知、寿命予測が可能に
なる。なお、第3発明は、演算器20aがアラームを出
力する手段を有することを必須要件とするものではな
い。また、第3,第8発明は、吸込弁室1,吐出弁室2
に圧力検出手段16を設けることを必須要件とするもの
ではなく、これを設けない場合には、シリンダ弁でのロ
スエネルギの算出はできない。
【0021】図6は、第4,第5,第9および第10発
明に係る往復動圧縮機を示し、図1に示す往復動圧縮機
とは、圧力検出手段16に代えて、吸込弁室1,吐出弁
室2のそれぞれに加速度センサ21を設けた点、演算器
20に代えて演算器20bを設けた点を除き、他は実質
的に同一であり、互いに共通する部分については、同一
番号を付して説明を省略する。本圧縮機の場合、クラン
ク軸11の回転角と対応付けられたシリンダ弁の弁板の
加速度を示すディジタル信号を受けた演算器20bに
て、加速度のピークが現れるときの位置、即ちクランク
軸11の回転角を求め、この検出データに基づく加速度
のピークが現れる位置と、予め記憶させておいたシリン
ダ弁の正常時における加速度のピークが現れる位置との
間のずれ量が許容範囲内にあるか否かを判断し、このず
れ量が許容範囲内にない場合には、弁異常信号を出力す
るように形成してある。
【0022】また、本実施例の場合、演算器20bに上
記弁異常信号を出力させるとともに、上記検出データに
基づく加速度のピークが、上記シリンダ弁が開状態の間
の始めの時期である場合には、弁の開き遅れを示す信号
を、逆に上記開状態の終わりの時期である場合には、弁
の閉じ遅れを示す信号を出力させるように形成してあ
る。 弁が開き遅れてくると、弁ばね破損の危険性があ
り、弁が閉じてくると、弁板破損の危険性があると診断
することができる。加速度のピーク位置が変化し、弁が
閉じるべき時期以後にピークが現れるようになると、顕
著な閉じ遅れ現象を表しており、弁ばねの破損の危険性
だけでなく、弁板についても破損の危険性が高いと診断
される。
【0023】なお、第4発明は、この弁の開閉の遅れを
示す信号を演算器20bに出力させるようにすることを
必須要件とするものではない。さらに、本実施例では、
演算器20bは、上記弁異常信号を出力する手段を有す
るとともに、この弁異常信号を出力した場合には、同時
にアラームも出力する手段を有している。なお、第4,
第5発明は、演算器20bがアラームを出力する手段を
有することを必須要件とするものではない。図6では、
加速度センサ21を二つだけ設けた例を示してあるが、
二つずつある吸込弁7,吐出弁8のそれぞれについて診
断する場合は、それぞれの弁板の加速度を検出するため
に、合計四つの加速度センサ21を設ける必要がある。
【0024】図7は、ノイズを除くための信号処理をし
た後の、検出した弁板の加速度とクランク軸11の回転
角との関係の一例を示す図で、弁板の作動状態を確実に
とらえるために、図中Xで示すシリンダ弁が開いている
間の両側に、図中Yで示す監視期間を設けて、この両側
のYの所まで検出データを残しておくのが好ましい。そ
して、このように同期信号を取り込み、シリンダ弁の作
動状態を定量的に診断し、正確、かつ早期にシリンダ弁
の異常を発見できるようになっている。また、定期的に
上述した診断を続けることにより、シリンダ弁が異常状
態に至るまでの変化の傾向も把握できるようになり、そ
の異常予知、寿命予測が可能になる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、上記各
発明によれば、クランク軸の回転角に対応する同期信号
とともに、シリンダ部の圧力、或はシリンダ弁の弁板の
加速度を検出して、この検出データを解析するように形
成してあり、シリンダ弁の作動状態を定量的に診断し、
正確、かつ早期にシリンダ弁の異常を発見することが可
能になる。また、定期的に上述した診断を続けることに
より、シリンダ弁が異常状態に至るまでの変化の傾向も
把握できるようになり、その異常予知、寿命予測が可能
になる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1,第2,第6,第7発明に係る往復動圧
縮機の全体構成を示す図である。
【図2】 第3,第8発明に係る往復動圧縮機の全体構
成を示す図である。
【図3】 図2に示す往復動圧縮機の正常時における指
圧線図,吸込弁室内の圧力,吐出弁室内の圧力とピスト
ンの一方の側の空間の体積V(クランク軸の回転角と一
対一の関係で対応する)との関係を示す図である。
【図4】 図2に示す往復動圧縮機の診断時における指
圧線図,吸込弁室内の圧力,吐出弁室内の圧力とピスト
ンの一方の側の空間の体積Vとの関係を示す図である。
【図5】 図4に示す指圧線図と図3に示す指圧線図
の、互いに対応するクランク軸の各回転角での対応する
圧力間の差を示す図である。
【図6】 第4,第5,第9および第10発明に係る往
復動圧縮機の全体構成を示す図である。
【図7】 図6に示す往復動圧縮機についての信号処理
後の加速度検出データの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 吸込弁室 2 吐出弁室 3 シリンダ 4 ピストン 7 吸込弁 8 吐出弁 11 クランク軸 13 フライホイー
ル 14 反射板 15 フォトセンサ 16 圧力検出手段 17 データアナラ
イザ 20,20a,20b 演算器 21 加速度センサ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸の回転角に対応する同期信号
    を発生する同期信号発生手段と、吸込弁室,シリンダ
    内、および吐出弁室の各圧力をそれぞれ別個に検出する
    複数の圧力検出手段と、上記同期信号と上記圧力検出手
    段からのアナログ信号とを受けて、上記ピストンの位置
    に対応するクランク軸の回転角に対応付けられた上記各
    圧力を示すアナログ信号をディジタル信号に変換するデ
    ータアナライザと、このデータアナライザからの上記回
    転角に対応付けられたディジタル信号に基づき、シリン
    ダ弁の作動状態を示す値を算出し、この値と、予め記憶
    させておいた上記シリンダ弁の正常時における作動状態
    を示す値との差を算出し、この差が予め定めた許容範囲
    内にない場合には、弁異常信号を出力する演算器とを設
    けて形成したことを特徴とする往復動圧縮機。
  2. 【請求項2】 上記作動状態を、上記シリンダ弁の開く
    タイミング,閉じるタイミング,弁板動作速度のMAX
    値、および上記シリンダ弁でのロスエネルギの内の少な
    くともいずれかとしたことを特徴とする請求項1に記載
    の往復動圧縮機。
  3. 【請求項3】 クランク軸の回転角に対応する同期信号
    を発生する同期信号発生手段と、シリンダ内の圧力を検
    出する圧力検出手段と、上記同期信号と上記圧力検出手
    段からのアナログ信号とを受けて、上記ピストンの位置
    に対応する上記クランク軸の回転角と対応付けられた上
    記各圧力を示すアナログ信号をディジタル信号に変換す
    るデータアナライザと、このデータアナライザからの上
    記クランク軸の回転角に対応付けられたディジタル信号
    から上記シリンダ内におけるガスの圧力Pと体積Vとの
    関係を求め、この検出データに基づく圧力Pと体積Vと
    の関係と、予め記憶させておいたシリンダ弁の正常時に
    おける圧力Pと体積Vとの関係とから、各体積Vの値で
    の両関係間における差圧を算出し、この差圧が生じる箇
    所の内、少なくともいずれかの箇所における差圧および
    差圧の積分値が、許容範囲内にない場合には、弁異常信
    号を出力する演算器とを設けて形成したことを特徴とす
    る往復動圧縮機。
  4. 【請求項4】 クランク軸の回転角に対応する同期信号
    を発生する同期信号発生手段と、シリンダ弁の弁板の加
    速度を示す加速度検出手段と、上記同期信号と上記加速
    度検出手段からのアナログ信号とを受けて、上記ピスト
    ンの位置に対応するクランク軸の回転角と対応付けられ
    た上記加速度を示すアナログ信号をディジタル信号に変
    換するデータアナライザと、このデータアナライザから
    の上記回転角に対応付けられたディジタル信号から、加
    速度のピークが現れる位置を求め、この検出データに基
    づく加速度のピークが現れる位置と、予め記憶させてお
    いたシリンダ弁の正常時における加速度のピークが現れ
    る位置との間のずれ量が許容範囲内にあるか否かを判断
    し、このずれ量が許容範囲内にない場合には、弁異常信
    号を出力する演算器とを設けて形成したことを特徴とす
    る往復動圧縮機。
  5. 【請求項5】 上記演算器が、上記ずれ量が許容範囲内
    にない場合に弁異常信号を出力するとともに、上記検出
    データに基づく加速度のピークが、上記シリンダ弁が開
    状態の間の始めの時期である場合には、弁の開き遅れを
    示す信号を、逆に上記開状態の終わりの時期である場合
    には、弁の閉じ遅れを示す信号を出力する手段を有する
    ことを特徴とする請求項4に記載の往復動圧縮機。
  6. 【請求項6】 上記演算器が、上記弁異常信号を出力し
    た場合に、アラームを出す手段を有することを特徴とす
    る請求項1から5のいずれかに記載の往復動圧縮機。
JP4395794A 1994-03-15 1994-03-15 往復動圧縮機 Pending JPH07253081A (ja)

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