JPH07252306A - 低温熱分解性感光性樹脂組成物 - Google Patents

低温熱分解性感光性樹脂組成物

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JPH07252306A
JPH07252306A JP4751294A JP4751294A JPH07252306A JP H07252306 A JPH07252306 A JP H07252306A JP 4751294 A JP4751294 A JP 4751294A JP 4751294 A JP4751294 A JP 4751294A JP H07252306 A JPH07252306 A JP H07252306A
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JP
Japan
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methacrylate
photosensitive resin
decomposable
weight
resin composition
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JP4751294A
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English (en)
Inventor
Kenji Kushi
憲治 串
Miwako Hamada
美和子 濱田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 熱分解性重合体51〜95重量部及び重合性
単量体49〜5重量部の混合物100重量部から成る低
温熱分解性感光性樹脂組成物。 【効果】 本発明の低温熱分解性感光性樹脂組成物は、
活性エネルギー線の照射により重合・硬化し、かつ硬化
した樹脂が比較的低温の加熱により分解、揮散するもの
であるので、信頼性に優れた透明電極の製造用、金属の
加工用等に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は活性エネルギー線の照射
により重合・硬化し、かつ硬化した樹脂が比較的低温の
加熱により分解、揮散する低温熱分解性感光性樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、感光性樹脂を、基材の一時的な保
護に使用したり、プリント配線板の製造に使用したり、
あるいは透明電極のパターン形成に使用した場合、使用
後不用になった硬化感光性樹脂は、強アルカリ、又は塩
素系の有機溶剤等で剥離する必要があった。しかしなが
ら、強アルカリで硬化した感光性樹脂を剥離する場合
は、剥離工程が必要な上に必要な金属等の部分がアルカ
リで犯されたりする場合があった。一方、塩素系の有機
溶剤等で剥離する場合はオゾン層破壊問題、VOC問
題、地下水汚染問題等があり、これらの有機溶剤が使用
できなくなって来ている。
【0003】従って、感光性樹脂を適用する対象物品が
加熱してもかまわないものであれば、硬化した感光性樹
脂を高温加熱により燃焼あるいは分解してしまえば、強
アルカリ又は有機溶剤等で硬化した感光性樹脂を剥離又
は溶解しなくても済むことになる。しかし現実には、硬
化した感光性樹脂を燃焼あるいは分解してしまう温度ま
で高温に曝しても良い対象部品はほとんどない。一方、
加熱温度を下げると硬化した感光性樹脂は空気中でも容
易に燃焼・分解しなかったり、あるいは非酸化性雰囲気
下では黒色のカーボンその他の好ましくない物質を残存
させてしまうという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは、以上の観点より500℃以下の比較的低温で完
全に分解、揮散してしまう感光性樹脂を提供することに
ある。
【0005】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、500℃
以下の比較的低温で完全に分解、揮散してしまう感光性
樹脂について鋭意検討したところ、特定の熱分解性重合
体と特定の重合性単量体を特定範囲に配合することによ
り、上記課題が達成されることを見いだし、本発明を完
成した。
【0006】すなわち本発明の要旨とするところは、熱
分解性重合体51〜95重量部および重合性単量体49
〜5重量部の混合物100重量部から成る低温熱分解性
感光性樹脂組成物にある。
【0007】本発明の熱分解性重合体とは、500℃以
下の加熱により完全に解重合又は分解して揮散してしま
う重合体をいい、例えば下記一般式(1)、(2)、
(3)等で示される単量体のホモポリマー、コポリマー
を挙げることが出来る。
【0008】
【化1】
【0009】(式中R1は水素又はメチル基、R2は水素
又は置換又は無置換のアルキル基)
【0010】
【化2】
【0011】(式中R3は水素又はメチル基、R4は置換
又は無置換のフェニル基)
【0012】
【化3】
【0013】(式中R5は置換又は無置換のアルキレン
基)中でも、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルメタ
クリレート、i−ブチルメタクリレート、n−アミルメ
タクリレート、i−アミルメタクリレート、ネオペンチ
ルメタクリレート、3,3−ジメチルブチルメタクリレ
ート、α−メチルスチレン、ホルムアルデヒドから得ら
れるホモポリマー又はコポリマー、あるいはこれらの単
量体の一種以上を75重量%以上含有するコポリマー
は、低温での解重合及び分解が容易であり好ましい熱分
解性重合体である。
【0014】重合性単量体としては、(メタ)アクリレ
ート類のメチルメタクリレート、メチルアクリレート、
エチルメタクリレート、エチルアクリレート、i−ブチ
ルメタクリレート、i−ブチルアクリレート、メトキシ
ペンタエトキシアクリレート等、スチレン類のα−メチ
ルスチレン、スチレン等、N−アルコキシメチル(メ
タ)アクリルアミド類のN−メトキシメチルアクリルア
ミド、N−メトキシメチルメタクリルアミド、N−n−
ブトキシアクリルアミド,N−n−ブトキシメタクリル
アミド、N−エトキシアクリルアミド、N−エトキシメ
タクリルアミド等、N−ビニルピロリドンなどの一官能
性単量体;エチレングリコールジアクリレート、プロピ
レングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアク
リレート、グリセリンジメタクリレート、グリセリント
リアクリレート、トリメチロールエタンジアクリレー
ト、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリス(トリエトキシアクリレート)、
トリメチロールプロパントリス(ペンタエトキシアクリ
レート)、トリメチロールプロパントリス(テトラプロ
ポキシアクリレート)、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、2,
2−ビス[4−アクリロイルオキシジエトキシフェニ
ル]プロパンなどの多官能性単量体を挙げることができ
る。これらは一種以上を混合して用いることが出来る
が、一官能性単量体を併用する場合は重合性単量体の重
合性基が平均して1.2個以上あることが必要である。
1.2個未満の場合は、本願発明の感光性樹脂組成物を
活性エネルギー線で照射しても、その架橋密度が不十分
であり、十分に硬化しない。特に、活性エネルギー線の
照射部、未照射部を設けて、現像によりパターン形成を
行う場合は、シャープなパターンが得られない。
【0015】低温熱分解性を考慮すると、これらの重合
性単量体のなかでは、メチルメタクリレート、エチルメ
タクリレート、n−プロピルメタクリレート、i−プロ
ピルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、n−
アミルメタクリレート、i−アミルメタクリレート、ネ
オペンチルメタクリレート、3,3−ジメチルブチルメ
タクリレート、α−メチルスチレン、及びホルムアルデ
ヒド又はエチレンオキサイド変性された例えばメトキシ
ヘキサエトキシアクリレート、エトキシテトラエトキシ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリス(ジエ
トキシアクリレート)、ヘキサエチレングリコールジア
クリレート、テトラエチレングリコールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリス(ペンタエトキシア
クリレート)などがより好ましい。
【0016】本発明に用いる熱分解性重合体と重合性単
量体との割合は、これらの混合物100重量部に対して
熱分解性重合体51〜95重量部、重合性単量体49〜
5重量部である。熱分解性重合体が51重量部未満、即
ち重合性単量体が49重量部を越える場合は、感光性樹
脂組成物の硬化物を500℃以下で完全に分解、揮散さ
せることが困難である。逆に熱分解性重合体が95重量
部を越える場合、即ち重合性単量体が5重量部未満の場
合は活性エネルギー線による硬化が不十分になる。
【0017】本願発明の熱分解性重合体及び重合性単量
体からなる感光性樹脂組成物は、活性エネルギー線で硬
化することが出来る。活性エネルギー線として電子線を
使用した場合は光重合開始剤は特に併用しなくてもよい
が、紫外線、可視光線等を使用した場合は光重合開始剤
・増感剤が必要であり、例えばベンゾインエチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノ
ン、ミヒラーズケトン、2−エチルアントラキノン、ベ
ンジルジメチルケタール、4−ジメチルアミノ安息香酸
メチル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、チオキサ
ントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル,
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ダロキ
ュア1116(メルク社),ダロキュア1173(メル
ク社)、イルガキュア907(チバガイギー社)、2、
4、6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキシド,サンドレイ1000(サンドズ社)、トリエ
タノールアミン等の一種以上を用いることが出来る。使
用量は、上記混合物100重量部に対して0.01〜1
0重量部、好ましくは0.1〜8重量部である。光重合
開始剤・増感剤が0.01重量部未満の場合は紫外線に
よる硬化性が不良となり、一方10重量部を越える場合
は感光性樹脂が強く着色したり、加熱後残留物が残るよ
うになったり、感光性樹脂から光重合開始剤・増感剤が
ブリードアウトしてきたりする。
【0018】本願感光性樹脂には更に必要に応じて、染
料、安定剤などを少量加えることが出来る。
【0019】染料としては、ロイコクリスタルバイオレ
ット、マラカイトグリーン、ダイヤモンドグリーン、ビ
クトリアピュアブルーなどが挙げられる。安定剤として
はハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテ
ル、t−ブチルカテコール、2,6ージーtーブチルー
p−クレゾール等が挙げられる。
【0020】また、本願発明の感光性樹脂は、沸点の余
り高くない溶剤、例えばアセトン、メチルエチルケト
ン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジクロロメ
タン、クロロホルム、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、メトキシプロパノール
等の一種以上に溶解、混合することにより、溶液状とし
て使用することが出来、その溶液を公知の方法で基材上
に塗布、乾燥して感光性樹脂層を形成して使用する。特
に、本願低温熱分解性感光性樹脂組成物は、熱分解性重
合体を51重量部以上含有しており、室温での粘土が結
構高く、2枚のフィルムに挟まれた感光性樹脂、いわゆ
るドライフィルムレジストとして使用するには最も適し
た感光性樹脂である。
【0021】使用するフィルムに関しては特に限定され
ないが、フィルムの強度、価格、作業性の点からは、一
般に支持フィルムとしてポリエステル、保護フィルムと
してポリエチレンが用いられている。ドライフィルムレ
ジストを基材にラミネートする方法としては、当該分野
で公知の方法を用いることが出来、例えば、常圧熱ロー
ル圧着法、真空熱ロール圧着法、真空熱プレス圧着法な
どがある。
【0022】本願発明の低温熱分解性感光性樹脂組成物
の特徴は、感光性であって活性エネルギー線によって硬
化することが出来、種々のパターン形成が容易に出来る
とともに、硬化した感光性樹脂は加熱により容易に熱分
解して完全に揮散することにある。特に本願発明は、5
00℃以下の温度で、酸化性ガス、非酸化性ガス雰囲気
中にかかわらず容易に分解、揮散することに特徴があ
る。酸化性ガスとしては空気等、非酸化性ガスとしては
窒素、アルゴン、ヘリウム等がある。
【0023】以上述べてきた本発明の低温熱分解性感光
性樹脂組成物は、次のような用途に使用できる。
【0024】例えば、透明電極はガラス基板に透明性の
高い導電性金属酸化物として、ITO(In03ーSn
2)やSnO2の薄膜を形成した電極である。SnO2
はITOに比べ、安価で、電気的安定性を有し、信頼性
が高いとされているが、エッチングがZn粉末−塩酸法
による為、パターンの微細化、量産化が困難であり、一
般的には殆どITOが使用されている。
【0025】信頼性の観点からSnO2が使用されてい
る場合は、まずSnO2となる前駆体を何らかの方法で
ガラス板上にパターン形成した後、500℃以下の温度
で焼成することによって製造されている。通常このパタ
ーン形成はスクリーン印刷法によるため、パターンの微
細化には困難があった。しかし、ここで本発明の低温熱
分解性感光性樹脂組成物を用いると、微細なパターン形
成が可能である上に、必要なパターンの逆パターンをガ
ラス板上に形成させ、その硬化した感光性樹脂の凹部
に、焼成によりSnO2となる前駆体を埋め込み、ある
いは堆積させ、焼成すると、前駆体はSnO2になると
ともに硬化した感光性樹脂は分解、揮散してしまい、S
nO2がパターン形成された透明電極を容易に得ること
が出来る。
【0026】本発明の低温熱分解性感光性樹脂組成物
を、金属をエッチングにより加工するためのレジスト膜
として用いた場合は、エッチング後加熱処理することに
より、硬化した感光性樹脂を完全に分解、揮散させ、除
去してしまうことができる。一方、本発明の感光性樹脂
組成物を金属のエレクトロフォーミング用のレジスト膜
として用いた場合も、メッキ後加熱処理することによ
り、感光性樹脂組成物の硬化物を完全に分解させ、除去
してしまうことができる。
【0027】これらの用途以外にも、プリント配線板の
製造に使用したり、窯業関係そのたの用途にも使用する
ことが可能である。
【0028】
【実施例】以下、具体例を示し、本発明の効果を明らか
にするが、これに限定されるものではない。
【0029】(実施例1)メチルメタクリレート/メチ
ルアクリレート/メタクリル酸(=60/20/20重
量部)からなる分子量約9万の重合体70重量部、ポリ
エチレングリコールジメタクリレート(EO=4、新中
村化学社製 4G)30重量部、ベンジルジメチルケタ
ール5重量部、モノメチルエーテルハイドロキノン0.
02重量部、染料のビクトリアピュアブルー0.02重
量部、メチルエチルケトン30重量部及びイソプロピル
アルコール120重量部から成る組成物を混合、攪拌
し、膜厚20μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム上に、乾燥後の膜厚が38μmに成るよう
にアプリケーターで成膜した。乾燥は室内で約10分風
乾させた後、乾燥機内で60℃、30分乾燥した。乾燥
後、感光性樹脂層上に膜厚28μmのポリエチレン(P
E)フィルムをラミネートしてドライフィルムレジスト
(DFR)を得た。
【0030】2mm厚のガラス板上へのラミネートは、
得られたDFRのPEフィルムを剥して、常圧ラミネー
ターを用いて120℃、3.5kg/cm2の条件で行
った。
【0031】ラミネート後、PETフィルムを剥し、1
%Na2CO3水溶液を用いて感光性樹脂層の30℃での
溶解性を測定したところ、28秒で感光性樹脂層がガラ
ス面から無くなってしまったのでこの時間を最少現像時
間とした。
【0032】DFRの感度は、DFRをラミネートした
ガラス板上のPETフィルム面にダイヤロンステップタ
ブレット(三菱レイヨン社製)を載せ、露光時間を変え
て紫外線照射を行い求めた。感度を求めるときの現像時
間は最少現像時間の2倍で行った。
【0033】次にDFRをラミネートしたガラス板上の
PETフィルム面に、1cm角の正方形が露光可能なフ
ォトマスクをかぶせ、ダイヤロンステップタブレット1
3段露光で露光し、現像、洗浄、乾燥して1cm角の感
光性樹脂組成物の硬化パターンをガラス板上に形成し
た。これを500℃のオーブンにいれ、空気雰囲気中2
0分加熱したところ、感光性樹脂組成物の硬化物は完全
に揮散して無くなってしまっていた。
【0034】空気雰囲気中、450℃で20分加熱した
場合は、茶褐色状のものがガラス板上に残った。
【0035】次に、感光性樹脂組成物の硬化物の熱分析
を、空気及び窒素気流中(昇温速度10℃/min)で
行ったところ、500℃での残存率はほぼ0であった
が、450℃では空気及び窒素中とも約4%であった。
【0036】(実施例2)分子量約5万のメチルメタク
リレートホモポリマー70重量部、ポリエチレングリコ
ールジメタクリレート(EO=9、新中村化学社製 9
G)30重量部、イルガキュア184(チバガイギー
社)5重量部、モノメチルエーテルハイドロキノン0.
02重量部、染料のビクトリアピュアブルー0.02重
量部及びメチルエチルケトン200重量部から成る組成
物を混合、攪拌し、膜厚20μmのPETフィルム上
に、乾燥後の膜厚が38μmに成るようにアプリケータ
ーで成膜した。乾燥は室内で約10分風乾させた後、乾
燥機内で60℃、30分乾燥した。
【0037】乾燥後、感光性樹脂層上に膜厚28μmの
PEフィルムをラミネートしてドライフィルムレジスト
(DFR)を得た。
【0038】2mm厚のガラス板上へのラミネートは、
得られたDFRのPEフィルムを剥して常圧ラミネータ
ーを用いて120℃、3.5kg/cm2の条件で行っ
た。ラミネート後、PETフィルムを剥し、メチルエチ
ルケトンを用いて感光性樹脂層の25℃での溶解性を測
定したところ、47秒で感光性樹脂層がガラス面から無
くなってしまったのでこの時間を最少現像時間とした。
【0039】DFRの感度は、DFRをラミネートした
ガラス板上のPETフィルム面にダイヤロンステップタ
ブレット(三菱レイヨン社製)を載せ、露光時間を変え
て紫外線照射を行い求めた。感度を求めるときの現像時
間は最少現像時間の2倍で行った。
【0040】次に、DFRをラミネートしたガラス板上
のPETフィルム面に1cm角の正方形が露光可能なフ
ォトマスクをかぶせ、ダイヤロンステップタブレット1
3段露光で露光し、現像、洗浄、乾燥して1cm角の感
光性樹脂組成物硬化パターンをガラス板上に形成した。
これを450℃のオーブンにいれ、空気雰囲気中10分
加熱したところ、感光性樹脂組成物硬化物は完全に揮散
して無くなってしまっていた。
【0041】次に、感光性樹脂組成物の硬化物の熱分析
を、空気及び窒素気流中(昇温速度10℃/min)で
行ったところ、450℃での残存率はほぼ0であった。
【0042】(実施例3)メチルメタクリレート/メチ
ルアクリレート/メタクリル酸(=60/20/20重
量部)からなる分子量約9万の重合体70重量部、トリ
メチロールプロパントリアクリレート30重量部、ベン
ジルジメチルケタール5重量部、モノメチルエーテルハ
イドロキノン0.02重量部、染料のビクトリアピュア
ブルー0.02重量部、メチルエチルケトン30重量部
及びイソプロピルアルコール120重量部から成る組成
物を実施例1と同様にしてDFRの形とし、ガラス板に
ラミネートした。
【0043】次いで、実施例1と同様にして、最少現像
時間、感度を求め、ガラス板上に形成させた感光性樹脂
組成物硬化物パターンを500℃のオーブンに入れ、空
気雰囲気中60分加熱したところ、感光性樹脂組成物硬
化物は完全に揮散して無くなってしまっていたが、20
分加熱の時点では、手で容易に取れるものの、黒色のカ
ーボン上の物が少しガラス板上に残っていた。
【0044】(比較例1及び2)表1示す組成物を実施
例1と同様にして実験を行ったところ、比較例1の組成
物は紫外線照射による硬化が不十分であり、十分に硬化
した硬化膜は得られなかった。また、比較例2の組成物
の硬化膜は空気雰囲気中、500℃で60分加熱しても
黒色のカーボン状の物がガラス板上に残った。
【0045】
【表1】
【0046】(比較例3及び4)表2に示す組成物を実
施例2と同様にしてガラス板上に1cm角の感光性樹脂
組成物硬化パターンを形成させた。これらを空気雰囲気
中、500℃、20分の加熱を行ったところ、比較例3
及び4の組成物の硬化膜とも黄茶色状の物がガラス板状
に残った。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の低温熱分
解性感光性樹脂組成物は、活性エネルギー線の照射によ
り重合・硬化し、かつ硬化した樹脂が比較的低温の加熱
により分解、揮散するものであるので、信頼性に優れた
透明電極の製造用、金属の加工用等に有用である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱分解性重合体51〜95重量部及び重
    合性単量体49〜5重量部の混合物100重量部から成
    る低温熱分解性感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1において、重合性単量体が少な
    くとも1種以上の単量体から成り、かつ一種以上の単量
    体の重合性基が平均して1.2個以上であることを特徴
    とする低温熱分解性感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、重合性単量体
    がメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−
    プロピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレー
    ト、i−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレ
    ート、i−アミルメタクリレート、ネオペンチルメタク
    リレート、 3,3−ジメチルブチルメタクリレート、
    α−メチルスチレン、及びホルムアルデヒド又はエチレ
    ンオキサイド変性された一官能性単量体又は多官能性単
    量体の一種以上から選ばれたことを特徴とする低温熱分
    解性感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1において、熱分解性重合体がメ
    チルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロ
    ピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、i
    −ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、
    i−アミルメタクリレート、ネオペンチルメタクリレー
    ト、 3,3−ジメチルブチルメタクリレート、α−メ
    チルスチレン、ホルムアルデヒドの一種以上を75重量
    %以上含有することを特徴とする低温熱分解性感光性樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1において、熱分解性重合体がメ
    チルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロ
    ピルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、i
    −ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、
    i−アミルメタクリレート、ネオペンチルメタクリレー
    ト、 3,3−ジメチルブチルメタクリレート、α−メ
    チルスチレン、ホルムアルデヒドから得られるホモポリ
    マー又はコポリマーであることを特徴とする低温熱分解
    性感光性樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9273179B2 (en) 2013-01-09 2016-03-01 Ricoh Company, Ltd. Decomposable polymer
WO2021039139A1 (ja) * 2019-08-29 2021-03-04 Eneos株式会社 架橋型メタクリレート樹脂粒子および造孔剤

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