JPH0724912A - 延伸フィルム及びそれを用いた包装袋 - Google Patents

延伸フィルム及びそれを用いた包装袋

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JPH0724912A
JPH0724912A JP17307593A JP17307593A JPH0724912A JP H0724912 A JPH0724912 A JP H0724912A JP 17307593 A JP17307593 A JP 17307593A JP 17307593 A JP17307593 A JP 17307593A JP H0724912 A JPH0724912 A JP H0724912A
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JP
Japan
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film
resin
polyethylene resin
weight
bag
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JP17307593A
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English (en)
Inventor
Toshio Fujii
敏雄 藤井
Makoto Yamadera
誠 山寺
Harumitsu Miyazaki
春光 宮崎
Hiroharu Akagi
弘治 赤木
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 線状ポリエチレン樹脂100〜50重量部と
分岐状低密度ポリエチレン樹脂0〜50重量部、及び、
上記線状ポリエチレン樹脂と分岐状低密度ポリエチレン
樹脂の合計100重量部に対し100重量部以下のポリ
ブテン樹脂を配合してなる樹脂組成物を、ブローアップ
比2〜8の条件下にインフレーション成形し、得られた
筒状フィルムをフィルムの引取方向に、延伸温度が上記
樹脂組成物の融点−70℃〜融点−20℃、延伸倍率が
1.5〜8の条件下に一軸延伸してなる延伸フィルム、
及び、当該延伸フィルムからなる内袋と紙層からなる外
袋とから構成される包装袋。 【効果】 衝撃強度、剛性、耐抗張力及び引裂強度が向
上した薄肉フィルムが得られる。紙袋との組み合わせに
よる重量包装袋に適する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフィルムの縦方向(延伸
方向)の耐引裂き強度及び衝撃強度、剛性、耐抗張力に
優れたフィルム及びそれを用いた包装袋に関するもので
ある。詳しくは線状ポリエチレンを主体とする、従来の
フィルムよりも薄肉化が可能で、かつ米穀類、肥料等の
比較的重い物品を包装するのに適した包装袋用フィルム
及びそれを用いた重量物包装袋に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレンとα−オレフィンの共重合によ
って製造される分岐の少ない線状低密度ポリエチレンは
高温高圧下でラジカル重合により製造される高圧法低密
度ポリエチレンに比べて引張り強さ、衝撃強度、剛性等
の強度特性、耐環境応力亀裂性(ESCR)、耐熱性、
ヒートシール性等に優れた特性を有しており、近年様々
な分野で用いられている。特にフィルム分野では、その
物性上の優位性から高圧法低密度ポリエチレンから線状
低密度ポリエチレンへの代替が急速に進んでいる。
【0003】こうした線状低密度ポリエチレン樹脂をT
ダイ法あるいはインフレーション法で成形した未延伸フ
ィルムまたシート(以下「原反」という)は、成形上の
制約から、厚さが極端に薄いものを得ることは困難であ
る。さらにこうして得た原反は強度が弱い。そのため、
従来から延伸処理を行なうことが提案されている。そこ
で、原反を二軸延伸することが考えられるが設備コスト
が高く、また延伸条件の範囲が狭いため、運転管理がき
びしく、極一部の分野でしか利用されていない。
【0004】また今まで公知となっている縦一軸延伸
は、設備コストが安く、運転管理が容易であるが、フィ
ルム物性の異方性、特に縦方向(延伸方向)の耐引裂き
強度及び表面強度に問題が残り実用に供せるフィルムは
得られなかった。そこで特定の線状ポリエチレンをラジ
カル発生剤と反応せしめたものを特定の条件下でインフ
レーション成形及び一軸延伸することにより、引裂き強
度及び表面強度が大幅に改善された薄肉フィルムが得ら
れることを見出し、先に出願したが(特開平1−186
25号)、ラジカルの反応の制御が難かしいという問題
が残った。
【0005】一方、重量物包装用の袋、特にポリエチレ
ン樹脂原料(ポリエチレンチップ)、ナイロン樹脂原料
(ナイロンチップ)などの包装袋には主に多層クラフト
袋が用いられている。この多層クラフトは、強度、耐水
性を付与するため、多層構造とされているが水ぬれによ
り、内容物がぬれてしまったり、強度が低下し、破袋を
生じることもある。そこで耐水性を付与し強度を持たせ
るためクラフト紙に合成樹脂の延伸紐などからなる織布
とを用いた袋(以下「クラフトクロスラミ袋」と称す)
も使用されているが、製造工程が増し、コストも上昇す
る。また合成樹脂フィルムのみからなる包装袋も実用化
されているが、耐水性には優れているが、表面がすべり
やすく荷くずれを生じやすい。また袋のフィルム肉厚の
薄肉化により、袋の胴部における破断抗張力が低下し、
輸送中、突起物等で破れたり袋に内容物を入れて手で持
ち運ぶ際、袋を持った指先が袋に突きささる現象、いわ
ゆる「指抜け」を生じるという実用上の問題がある。
【0006】そこで、このような現状に鑑み、耐水性、
機械的強度、耐スベリ性を付与し、かつ製造能率を向上
させた包装袋を得るため、ポリエチレン樹脂を内袋に用
い、外袋に紙層からなる袋を用いた2層からなる包装袋
が提案されている。しかし、内袋に用いられるポリエチ
レンの引裂き強度や表面強度が不十分であった。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、線状ポリエチ
レン樹脂100〜50重量部と分岐状低密度ポリエチレ
ン樹脂0〜50重量部及び上記線状ポリエチレン樹脂と
分岐状低密度ポリエチレン樹脂の合計100重量部に対
し、100重量部以下のポリブテン樹脂を配合して成る
樹脂組成物を、ブローアップ比2〜8の条件下にインフ
レーション成形し、得られたフィルムをフィルムの引き
取り方向に延伸温度が上記樹脂組成物の融点−70℃〜
融点−20℃、延伸倍率が1.5〜8の条件下に一軸延
伸してなるフィルム、及び、それからなる内袋と紙から
なる外袋とから構成される包装袋に存する。
【0008】以下に本発明を更に詳細に説明する。本発
明に用いられる線状ポリエチレン樹脂としては、0.9
1〜0.95g/cm3 の線状低密度ポリエチレン及び
0.95g/cm3 以下の高密度ポリエチレン等が用い
られる。上記線状低密度ポリエチレンとは、エチレンと
他のα−オレフィンとの共重合物であり、従来の高圧法
により製造された分岐状低密度ポリエチレン樹脂とは異
なる。線状低密度ポリエチレンは、例えばエチレン及び
他のα−オレフィンとしてブテン、ヘキセン、オクテ
ン、デセン、4メチルペンテン−1等を4〜17重量%
程度、好ましくは5〜15重量%程度共重合したもので
あり、中低圧法高密度ポリエチレン製造に用いられるチ
ーグラー型触媒又はフィリップス型触媒を用いて製造さ
れる。従来の高密度ポリエチレンを共重合成分により短
い枝分かれ構造とし、密度もこの短鎖枝分かれを利用し
て適当に低下させて0.91〜0.95g/cm3 程度
としたものである。すなわち、従来の分岐状低密度ポリ
エチレンより直鎖性があり、高密度ポリエチレンより枝
分かれが多い構造のポリエチレンである。
【0009】また、上記高密度ポリエチレンとしては、
エチレン単独をチーグラー型触媒又はフィリップス型触
媒を用いて重合させたエチレンホモポリマーであってそ
の密度が0.95g/cm3 以下のものが用いられる。
上記の線状ポリエチレン樹脂は、メルトインデックスが
20g/10分以下好ましくは10g/10分以下、よ
り好ましくは0.001〜5g/10分の範囲であり、
また流動比は70以下、好ましくは10〜50の範囲の
ものが好適に用いられる。メルトインデックスがあまり
高いと、面強度が低下するので好ましくない。流動比が
あまり高いと、面強度が低下するので好ましくない。さ
らに上記線状ポリエチレン樹脂の密度は、好ましくは
0.915〜0.940g/cm3の範囲であるのが好
ましい。該密度があまり高いと耐衝撃性が著しく低下
し、あまり低いと剛性及び耐抗張力が低下するので好ま
しくない。
【0010】本発明方法においてメルトインデックスと
はJIS K 6760の引用規格であるJIS K
7210の表1の条件4に準拠して測定した値であり、
流動比とは、上記メルトインデックス測定器を用い、せ
ん断力106 ダイン/cm2(荷重11131g)と1
5 ダイン/cm2 (荷重1113g)の押出量(g/
10分)であり、
【0011】
【数1】
【0012】で算出される。また、密度はJIS K
6760に準拠して測定した値である。流動比は用いら
れる樹脂の分子量分布の目安であり、流動比の値が小さ
ければ分子量分布は狭く、流動比の値が大きければ分子
量分布は広いことを表わしている。
【0013】本発明においては、上述した線状ポリエチ
レン樹脂のみを用いてもよいが、線状ポリエチレン樹脂
を主成分とし、これに分岐状低密度ポリエチレン樹脂を
特定量配合することにより、フィルム成形性及び延伸性
が向上するので望ましい。上記線状ポリエチレン樹脂に
配合される分岐状低密度ポリエチレン樹脂とは、エチレ
ンホモポリマー及びエチレンと他の共重合成分との共重
合体を含むものである。
【0014】共重合成分としては酢酸ビニル、エチルア
クリレート、メチルアクリレート等のビニル化合物、ヘ
キセン、プロピレン、オクテン、4−メチルペンテン−
1等の炭素数3以上のオレフィン類等が挙げられる。共
重合成分の共重合量としては0.5〜18重量%、好ま
しくは2〜10重量%程度である。これらの低密度ポリ
エチレンは通常の高圧法(1000〜3000kg/c
2 )により、酸素、有機過酸化物等のラジカル発生剤
を用いラジカル重合により得たものであるのが望まし
い。
【0015】上記分岐状低密度ポリエチレン樹脂はメル
トインデックスが20g/10分以下、好ましくは10
〜1g/10分の範囲、流動比が70以下、好ましくは
30〜70の範囲のものが用いられる。メルトインデッ
クスがあまり高いと、フィルムの面強度が低下するので
好ましくない。また、流動比があまり大きいと、フィル
ムの面強度が低下するので好ましくない。さらに上記の
分岐状低密度ポリエチレン樹脂は密度が0.930g/
cm3 以下、特に0.915〜0.925g/cm3
範囲であるのが面強度の向上の点から望ましい。
【0016】上記線状ポリエチレン樹脂と分岐状低密度
ポリエチレン樹脂との配合量は線状ポリエチレン樹脂1
00〜50重量部、好ましくは90〜70重量部に対
し、分岐状低密度ポリエチレン樹脂0〜50重量部、好
ましくは10〜30重量部の範囲内で用いられる。次に
線状ポリエチレン樹脂及び分岐状低密度ポリエチレン樹
脂に配合するポリブテン樹脂としては、1−ブテン、2
−ブテン、インブテン、ブタン等をチーグラーナッタ触
媒等で重合したものが挙げられる。1−ブテンのホモポ
リマー又はエチレン含量10重量%以下のコポリマー若
しくはプロピレン含量40重量%以下のコポリマーが好
ましい。通常、密度が0.885〜0.920g/cm
3 、好ましくは、0.890〜0.915g/cm3
メルトインデックスが20g/10分以下、好ましくは
0.1〜2.0g/10分、重量平均分子量が20万〜
500万、好ましくは、80万〜300万の範囲のもの
である。
【0017】特にメルトインデックスが20g/10分
以下のものを使用するのがよく、それがあまり大きい
と、縦裂け強度及び衝撃強度が低下するので好ましくな
い。ポリブテン樹脂の配合量は、上記線状ポリエチレン
樹脂及び分岐状低密度ポリエチレン樹脂の合計100重
量部に対し、100重量部以下、好ましくは、5〜70
重量部、特に好ましくは、10〜50重量部の範囲のも
のである。この配合量があまり多い場合には、インフレ
ーション成形時の成形安定性が低下する。
【0018】本発明において上記線状ポリエチレン樹脂
と分岐状低密度ポリエチレン樹脂及びポリブテン樹脂を
配合する方法としては、特に制限を設けるものではな
く、例えば以下の方法で実施することができる。 (1)インフレーション成形時に上記線状ポリエチレン
樹脂と分岐状低密度ポリエチレン樹脂及びポリブテン樹
脂とを同時に供給して溶融押出する。
【0019】(2)押出機・バンバリーミキサー等の混
合機を使用して上記線状ポリエチレン樹脂と分岐状低密
度ポリエチレン樹脂及びポリブテン樹脂を溶融混合後ペ
レット化し、該ペレットを使用してインフレーション成
形する。上記ポリブテン樹脂は前述のように分子量が2
0万〜500万と非常に大きく、上記線状ポリエチレン
樹脂と分岐状低密度ポリエチレン樹脂の混合物にさらに
混合することによって高分子量成分が増加し、あたかも
ラジカル発生剤を導入して得られる変性ポリエチレンの
様な樹脂組成物が得られる。該樹脂組成物は上記線状ポ
リエチレン樹脂と分岐状低密度ポリエチレン樹脂の混合
物のみの場合に比べ、特定の条件でインフレーション成
形すると横方向の配向がかかりやすく、このようにして
得たフィルムは延伸処理した場合、縦裂け強度及び衝撃
強度が著しく向上する。
【0020】なお、上記の樹脂組成物、すなわち上記線
状ポリエチレン樹脂または線状ポリエチレン樹脂と分岐
状低密度ポリエチレン樹脂の混合物にポリブテン樹脂を
配合して得られる樹脂組成物には、更に、必要に応じて
抗酸化剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤等通常ポリ
エチレンに使用される公知の添加剤を添加してもよい。
【0021】本発明においては、上記樹脂組成物を用い
てインフレーション法によって未延伸フィルムを成形
し、次いで未延伸フィルムを縦方向(フィルムの引き取
り方向)に延伸して延伸フィルムを製造する。該未延伸
フィルムはインフレーション成形法を用いて、ブローア
ップ比を2〜8、好ましくは3〜8の条件下で行う。そ
の際、フロストライン高さをダイス直径の2〜50倍、
好ましくは5〜50倍の範囲の条件下で行なうのがよ
い。上記ブローアップ比が下限未満ではフィルムの縦方
向の耐引裂強度及び衝撃強度が低下し、上限より高いと
バブルの成形安定性が低下するので好ましくない。ま
た、フロストライン高さがあまり低いとフィルムの縦方
向の耐引裂強度が低下し、あまり高いとバブルの成形安
定性が低下するので好ましくない。
【0022】上記未延伸フィルムは次いで延伸温度を上
記樹脂組成物の融点−70℃〜融点−20℃、延伸倍率
を1.5〜8倍の条件下に縦方向に一軸延伸を行う。延
伸温度は融点−20℃以下、融点−70℃以上、好まし
くは融点−30℃〜融点−60℃が望ましい。その範囲
未満の温度ではフィルムに延伸斑が発生し、またその範
囲を超えた温度ではフィルムの衝撃強度が大きく低下す
る。
【0023】延伸倍率は1.5倍以上8倍以下、好まし
くは2倍以上〜5倍以下で延伸するのが望ましい。延伸
倍率が1.5倍未満では延伸による効果が不充分であ
り、フィルムの剛性および耐抗張力は充分なものとはな
らない。また8倍以上では延伸フィルムは縦方向への過
度の分子配向を有するものになり、フィルムの縦裂け強
度が低下し好ましくない。
【0024】次に、本発明の包装袋の外袋を構成する紙
としては、特に限定されるものではなく、一般の産業包
装資材用の紙はいずれも本発明に使用できる。なかでも
クラフト紙、伸張紙(クルパック紙)などは好適であ
る。これらの紙の秤量(単位面積あたりの重量で厚さの
指標)は73〜88g/m2 のものが用いられる。また
内側がポリエチレンによりラミネートされていても良
い。
【0025】本発明においては、上述した延伸フィルム
と紙から二層包装袋を製造する。二層包装袋を製造する
方法としては従来から知られている周知の方法を採用で
きる。該包装袋の外袋と内袋は単に重ね合せたもので
も、接着剤により接着一体化したものでもよい。
【0026】またシール法は、内袋を熱シール(ヒー
トシール)または接着剤塗布による接着シールし、外袋
をミシン縫いする方法、又は、内袋と外袋を共にミシ
ン縫いする方法、等が挙げられる。なお、上記包装袋の
製造時におけるヒートシール方向としては、延伸フィル
ムの熱収縮率の小さい方向がヒートシール方向となるよ
うにして行なうのが望ましい。ヒートシールに当っては
ヒートバーやヒートベルト等を用いるが、これらの加熱
機によりヒートシール部を長時間に渡って押圧すると熱
弛緩を起しヒートシール部の強度が出ないので、230
〜280℃程度の温度でなるべくヒートシール部に押圧
力を加えないようにして迅速に加熱した後、ヒートシー
ル部を自由状態とすることによりヒートシール部に収縮
を起させるようなヒートシール方法を用いるのが望まし
い。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示す本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。 実施例1 線状低密度ポリエチレン{メルトインデックス(MI)
0.5g/10分、流動比20、密度:0.921g/
cm3 、共重合成分:ブテン−1、共重合量:10重量
%、融点118℃}を80重量部と高圧法分岐状低密度
ポリエチレン(MI:0.4g/10分、流動比:4
5、密度:0.922g/cm3 )を20重量部とをド
ライブレンドしたもの(混合物の融点118℃)に、ポ
リブテン−1{メルトインデックス(MI):1.0g
/10分、密度:0.910g/cm3 、分子量約13
0万}20重量部をさらにドライブレンドしたものを原
料とし、これをモダンマシナリー社製デルサー65φ型
押出機に環状スリット径250φ、スリット幅4m/m
のインフレーションダイ及び冷却用エアーリングを取付
けたインフレーションフィルム成形機を用い、押出量8
0kg/hr、ブローアップ比3、FLH/D=8の条
件下で200μのインフレーションフィルムを得た。こ
のフィルム原反をフィルムの引き取り方向にスリットし
たものをロール延伸装置を用いて延伸温度80℃、延伸
倍率(縦方向3倍)の条件下で、80μの厚さの縦一軸
延伸フィルムを製造した。
【0028】〈評価方法〉 (イ)得られたフィルムの強度は、エルメンドルフ引裂
強度についてはJISP8116、ダートドロップイン
パクト(DDI)についてはASTM D1709に準
じて試験した。 (ロ)フィルムの耐抗張力を調べるため、指抜け強度試
験を行なった。
【0029】試験法は上記(1)で得られた縦延伸フィ
ルムを、延伸方向に760mmに切断し、横方向(フィ
ルムの幅方向)に1000m/mに切断し、横方向にま
るめ重ね部分が60mmとなるようにし、該重ね部にホ
ットメルト接着剤(新田ゼラチン社製グレードHX−9
60)を塗布して重ね部分をホットガンにて加熱接着さ
せて、筒状体とし、該筒状体の上下のいずれかをニュー
ロング社製HS 22B−Z型ヒートシーラを用いヒー
トシールした後、得られた袋に20kgの肥料を充填し
開口部を前記と同じくヒートシールした試験用包装袋を
得、上記20kgの肥料袋のヒートシール部が床面と平
行になるように手で持ち上げ、袋のフィルム面に指が食
い込む状況を観察した。 評価 A:全く指が食い込まず、全く問題なし。 B:やや指が食い込むが、特に問題なし。 C:大きく指が食い込み、問題あり。 結果を表1に示す。
【0030】実施例2 実施例1において用いた線状低密度ポリエチレン100
重量部に、同じく実施例1において用いたポリブテン−
1を20重量部配合してドライブレンドしたもの(融点
118℃)を原料とし、FLH/D(Dはダイ直径)を
15にした以外は実施例1と同様に成形、延伸した。結
果を表1に示す。
【0031】比較例1〜6 実施例1において、ポリエチレン、ポリブテン−1の配
合量、成形条件、または延伸条件を表1のように変えた
こと以外は実施例1と同様に行なった。その結果を表1
に示す。(尚、混合物の融点は、いずれも118℃であ
る。)
【0032】
【表1】
【0033】実施例3 線状低密度ポリエチレン{メルトインデックス(MI)
0.5g/10分、流動比20、密度:0.921g/
cm3 、共重合成分:ブテン−1、共重合量:10重量
%、融点118℃}を80重量部と高圧法分岐状低密度
ポリエチレン(MI:0.4g/10分、流動比:4
5、密度:0.922g/cm3 )を20重量部とをド
ライブレンドしたもの(混合物の融点118℃)に、ポ
リブテン−1{メルトインデックス(MI):1.0g
/10分、密度:0.910g/cm3 、分子量約13
0万}20重量部をさらにドライブレンドしたものを原
料とし、これをモダンマシナリー社製デルサー65φ型
押出機に環状スリット径250φ、スリット幅4m/m
のインフレーションダイ及び冷却用エアーリングを取付
けたインフレーションフィルム成形機を用い、押出量5
0kg/hr、ブローアップ比3、FLH/D=8の条
件下で130μのインフレーションフィルムを得た。こ
のフィルム原反をフィルムの引き取り方向にスリットし
たものをロール延伸装置を用いて延伸温度80℃、延伸
倍率(縦方向3倍)の条件下で、50μの厚さの縦一軸
延伸フィルムを製造した。
【0034】得られた延伸フィルム1枚を、左右まるめ
重ね部分が100mmとなるようにし、該重ね部分にホ
ットメルト接着剤(新田ゼラチン社製、グレードHI−
960)を塗布して重ね部分をホットガンにて加熱接着
させて筒状体とし(内容積25kgの内袋を作り)、そ
の外側にクルパック紙、秤量83g/m2 からなる外袋
を取付け2層とし、該2層筒状体の下部をニューロング
社製DS−5を用い7m/mピッチで内袋と外袋の下部
を一緒にしてミシン縫いを行なった。この2層袋にポリ
エチレンのチップ25kgを充填し、袋の上部を上記と
同様にしてミシン縫いを行なった。
【0035】〈包装袋の性能試験〉 落下試験 二層袋の表裏各5回、合計10回、1.5mの高さより
コンクリート面に水平落下させる。20袋落下テストを
行ない何回目に破けるかその平均値を求めた。 物流テスト 1)上記25kgのチップを充填した袋を500袋用意
し、これをパレットにみ付け、次いで貨車により400
kg輸送したのち、到着後破袋数を求めた。 2)1)で積み付けた包装袋が、到着後何袋荷くずれし
たかを求めた。結果を表2に示した。
【0036】実施例4 実施例3において用いた線状低密度ポリエチレン100
重量部に、同じく実施例3において用いたポリブテン−
1を20重量部配合してドライブレンドしたもの(融点
118℃)を原料とし、FLH/D(Dはダイ直径)を
15にした以外は実施例1と同様に成形、延伸し、包装
袋を作成した。結果を表2に示す。
【0037】比較例7 実施例3において、ポリエチレン樹脂を用いずに紙(ク
ルパック、秤量83g/m2 )のみを使用し、2層クラ
フト包装袋としたこと以外は同様に行った。その結果を
表2に示す。 比較例8 実施例3において、紙を用いずに、成形条件を表2に示
す様に変え、ポリエチレンフィルム一層袋としたこと以
外は同様にして行った。その結果を表2に示す。
【0038】比較例9〜11 実施例3において、ポリエチレンとポリブテン−1の配
合量または成形条件を表2に示すように変えたこと以外
は実施例1と同じに行なった。その結果を表2に示す。
(尚、混合物の融点はいずれも118℃である。)
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】本発明により従来で考えられない薄さ
で、衝撃強度、剛性、耐抗張力及び引裂強度が向上した
フィルムが、二軸延伸もしくは横一軸延伸よりも低コス
トで製造可能となる。本発明により、重中量包装袋等の
比較的重い物品を包装するのに適した包装袋用フィルム
の薄肉化が可能となる。
【0041】また、本発明の延伸フィルムと紙袋との組
合せによる包装袋は、強度、耐スベリ性に優れ、重量物
を包装、運搬する袋、いわゆる重袋として好適に用いら
れる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08J 5/18 CES 9267−4F B29K 23:00 B29L 7:00 (72)発明者 赤木 弘治 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化成 株式会社水島工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 線状ポリエチレン樹脂100〜50重量
    部と分岐状低密度ポリエチレン樹脂0〜50重量部、及
    び、上記線状ポリエチレン樹脂と分岐状低密度ポリエチ
    レン樹脂の合計100重量部に対し100重量部以下の
    ポリブテン樹脂を配合してなる樹脂組成物を、ブローア
    ップ比2〜8の条件下にインフレーション成形し、得ら
    れたフィルムをフィルムの引き取り方向に、延伸温度が
    上記樹脂組成物の融点−70℃〜融点−20℃、延伸倍
    率が1.5〜8の条件下に一軸延伸してなる、延伸フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 ポリブテン樹脂の密度が0.885〜
    0.920g/cm3で、メルトインデックス(MI)
    が20g/10分以下である請求項1記載の延伸フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の延伸フィルムから
    なる内袋と紙層からなる外袋とから構成される包装袋。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10140039A (ja) * 1996-11-07 1998-05-26 Mitsubishi Chem Corp ゴム配合用カーボンブラック成型体及びカーボンブラック含有ゴム組成物
JPH10140040A (ja) * 1996-11-07 1998-05-26 Mitsubishi Chem Corp 樹脂組成物用顔料及びその製造方法並びにこれを用いた樹脂組成物
JPH10140038A (ja) * 1996-11-07 1998-05-26 Mitsubishi Chem Corp インク用顔料及びその製造方法並びにこれを用いたインクの製造方法
US7215912B2 (en) 2004-03-19 2007-05-08 Ricoh Company Limited Intermediate transfer medium and image forming apparatus using the intermediate transfer medium

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