JPH07247624A

JPH07247624A - 建築用パネル

Info

Publication number: JPH07247624A
Application number: JP6033796A
Authority: JP
Inventors: Yuji Tamagawa; 祐司玉川
Original assignee: Misawa Homes Co Ltd
Current assignee: Misawa Homes Co Ltd
Priority date: 1994-03-03
Filing date: 1994-03-03
Publication date: 1995-09-26

Abstract

(57)【要約】【目的】比較的軽量で、強度を兼ね備えた建築用パネ
ルを提供する。【構成】木製の四角柱を四角枠に形成した木枠11,12
を備えて形成される枠体10と、その枠体10が形成する二
つの平面のうちの少なくとも一面を覆って固定される面
材20とを備えて形成される建築用パネルである。その面
材20は、４mm〜２５mmの範囲で等厚に形成された石膏ボ
ード、硬質木片セメント板、フレキシブル板、石綿パー
ライト板、石綿ケイ酸カルシウム板、炭酸マグネシウム
板、パルプセメント板、硬質繊維板、中質繊維板、シー
ジングボード、またはＯＳＢ製板材等のエンジニアリン
グウッド面材とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は建築用パネル、更に詳
しくは、比較的軽量で、耐火性、強度を兼ね備えた建築
用パネルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の建築用パネルワークに、いわゆる
木質系パネルがある。この木質系パネルは、木製の芯材
を四角枠に形成した木枠を主体として構成される枠体
と、その枠体が形成する二つの平面のうちの少なくとも
一面を覆って固定される木製の面材、例えばラワン合板
などとから形成されたものである。

【０００３】近年では、このような木質系パネルは工場
で生産され、施工現場へ輸送され、例えば木質パネル接
着工法等によって住宅の建築などに用いられていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような木質系パ
ネルでは、近年の木材資源の問題から、上述の例に掲げ
たラワン合板などの面材の安定供給が難しくなっている
ため、木製の面材に代わる面材の開発が急務となってい
る。ところが、木製の面材に代わる面材の多くは、強度
上の問題、運搬上の問題などにより実用化が遅れてい
る。即ち、木質系パネルに面材として、例えば耐火ボー
ドを固定して仕上げ済みパネルを作製し、その仕上げ済
みパネルを施工現場へ輸送することは、可能である。し
かし、仕上げ済みパネルは、通常の木質系パネルよりも
重量が大きくなるので、輸送、施工の際の取扱いはしに
くくなるといった問題点があった。

【０００５】本発明が解決すべき課題は、比較的軽量
で、強度を兼ね備えた建築用パネルを提供することにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものである。請求項１記載の建築用パ
ネルは、木製の芯材を四角枠に形成した木枠(11,12)を
備えて形成される枠体(10)と、その枠体(10)が形成する
二つの平面のうちの少なくとも一面を覆って固定される
面材(20)とを備えて形成される建築用パネルであって、
前記面材(20)は、耐火性能を備えるとともに、４mm〜２
５mmの範囲で等厚に形成されたエンジニアリングウッド
面材としたことを特徴とする。

【０００７】ここで、「エンジニアリングウッド面材」
とは、石膏ボード、パーティクルボード、ハードボー
ド、中質繊維板、硬質木片セメント板、フレキシブル
板、石綿パーライト板、石綿ケイ酸カルシウム板、炭酸
マグネシウム板、パルプセメント板、シージングボー
ド、またはＯＳＢ製板材などの板材である。請求項２記
載の建築用パネルは、請求項１記載の建築用パネルを技
術的に限定したものであり、エンジニアリングウッド面
材(20)は、接着剤またはスクリュー釘(30)とによって接
着固定されていることを特徴とする。

【０００８】

【作用】請求項１記載の建築用パネルによれば、以下
のような作用を奏する。エンジニアリングウッド面材が
４mm〜２５mmの範囲で等厚に形成されたので、比較的軽
く、運搬時や施工時の作業性が向上する。一方で、充分
な構造強度を確保されている。

【０００９】請求項２記載の建築用パネルによれば、以
下のような作用を奏する。エンジニアリングウッド面材
は、接着剤またはスクリュー釘の効果によって枠体に対
して確実に固定されている。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を実施例及び図面に基づいて、
更に詳しく説明する。ここで使用する図面は、図１及び
図２である。図１は、本実施例を示す斜視図である。図
２は、本実施例を示す側面図である。まず、本実施例の
構成について説明する。

【００１１】本実施例の建築用パネルは、木製の芯材４
本、即ち２本の縦枠１１と２本の横枠１２を四角枠に形
成し、その四角枠の枠内に木製の縦桟１３を渡されて固
定されることによって形成された枠体１０と、その枠体
１０が形成する一の平面のうち、室内に露呈する面を覆
って固定される面材２０とを備えて形成される。枠体１
０は、図示例のものには限定されない。

【００１２】ここにいう面材２０は、耐火性能を備える
とともに、図２に示す厚さＨが４mm〜２５mmの範囲で等
厚に形成されたエンジニアリングウッド面材である。こ
こで、「エンジニアリングウッド面材」とは、石膏ボー
ド、パーティクルボード、ハードボード、中質繊維板、
硬質木片セメント板、フレキシブル板、石綿パーライト
板、石綿ケイ酸カルシウム板、炭酸マグネシウム板、パ
ルプセメント板、シージングボード、またはＯＳＢ製板
材などの板材である。

【００１３】ここで、「石膏ボード」とは、焼き石膏に
おが屑、粘着材などを混練して薄板に圧縮成形し、両面
に厚紙を圧着した板をいう。「パーティクルボード」と
は、チップを接着剤で熱圧成形した乾式製法のボードを
いう。「ハードボード」とは、硬質繊維板ともいい、木
材削片に薬品を加えて破砕、繊維化した比重が０．８以
上の木質繊維を、接着剤で熱圧成形した板をいう。

【００１４】「中質繊維板」とは、ＭＤＦともいい、比
重が０．４〜０．８の木質繊維に接着剤を混合し、成形
した板をいう。「硬質木片セメント板」とは、木材の削
片に化学処理をしてセメントと混合し、板状に成形硬化
させた板をいう。「フレキシブル板」とは、可撓性のあ
る石綿セメント板をいう。

【００１５】「石綿パーライト板」とは、骨材としてパ
ーライトを混合した石綿セメント板をいう。「石綿ケイ
酸カルシウム板」とは、石灰質材とケイ酸質材との混合
物に石綿を混合して成形した板をいう。「炭酸マグネシ
ウム板」とは、炭酸マグネシウムを主成分として成形し
た板をいう。

【００１６】「シージングボード」とは、防水紙を使用
し、防水効果のある石膏芯材を使用した防水性のある石
膏ボードをいう。「ＯＢＳ製板材」とは、ストランド状
の削片を配向させた層を直交するように配置した板をい
う。エンジニアリングウッド面材２０の厚さを４mm〜２
５mmの範囲としたのは、運搬時や施工時の作業性を向上
させるために比較的軽いものとしたいという要求と、充
分な構造強度を確保したいという要求とを満足させるた
めである。即ち、４mm未満では軽くて作業性がよいもの
の強度が足りないおそれがあり、２５mmより大きいと強
度は充分であるものの重くなってしまうからである。

【００１７】また、エンジニアリングウッド面材２０
は、接着剤とスクリュー釘３０とによって接着固定され
る。エンジニアリングウッド面材２０におけるスクリュ
ー釘３０を挿入固定する箇所には、予め穴をあけてあ
る。接着剤とスクリュー釘３０との相乗効果によって、
エンジニアリングウッド面材２０を枠体１０に対して確
実に固定することができる。なお、接着剤またはスクリ
ュー釘３０のどちらか一方で必要且つ充分な固定が行え
る場合には、どちらか一方だけでもよい。

【００１８】本実施例の建築用パネルは、以下のような
作用及び効果を奏する。上記した建築用パネルは、枠組
みからエンジニアリングウッド面材２０の接着固定ま
で、全て工場にて生産する。工場で組んだ木製枠及び桟
からなる枠組に厚さ４mm〜２５mmの範囲の等厚のエンジ
ニアリングウッド面材を接着固定した構成であるため、
パネル運搬時の重量を抑え、その運搬と組立時の取り扱
いの良さを向上させることができる。

【００１９】また、４mm〜２５mmの範囲で製造したエン
ジニアリングウッド面材２０が遮音性に優れ、かつ高い
構造強度を有している。また、クロス仕上げの下地とし
てそのまま使えることから、現場での施工が従来に比べ
格段に容易になる。次に、上記した実施例のバリエーシ
ョンについて説明する。

【００２０】上記した実施例にあっては、エンジニアリ
ングウッド面材２０は、枠体１０が形成する一の平面の
うち、室内に露呈する面を覆って固定されるとして説明
したが、建築用パネルの用途に応じて、枠体１０が形成
する両平面の全面を覆うように形成してもよいし、一平
面の全面、両平面の一部などを覆うものとして形成して
もよい。例えば、床パネルとして使用する建築用パネル
であれば、枠体１０が形成する一平面の全面をエンジニ
アリングウッド面材２０が覆うように形成したものを採
用する。

【００２１】なお、断熱性、遮音性を高めるために、枠
体１０の枠内にグラスウールを詰めることもできる。ま
た、耐火性能を高めるため、エンジニアリングウッド面
材の材質を化学処理を施したり、エンジニアリングウッ
ド面材にあらかじめ難燃性のある材質の板材組み合わせ
て形成した板材を使用することもできる。

【００２２】

【発明の効果】請求項１記載の建築用パネルによれば、
比較的軽量で、強度を兼ね備えた建築用パネルを提供す
ることができた。請求項２記載の建築用パネルによれ
ば、上記した請求項１記載の建築用パネルの効果を奏す
るとともに、接着剤またはスクリュー釘の効果によっ
て、エンジニアリングウッド面材を枠体に対して確実に
固定できるという効果を奏する建築用パネルを提供する
ことができた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例を示す斜視図である。

【図２】本実施例を示す側面図である。

【符号の説明】

１０枠体１１縦枠１２横枠１３縦桟２０エンジニアリングウッド面材３０スクリュー釘

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】木製の芯材を四角枠に形成した木枠を備
えて形成される枠体と、その枠体が形成する二つの平面
のうちの少なくとも一面を覆って固定される面材とを備
えて形成される建築用パネルであって、前記面材は、４
mm〜２５mmの範囲で等厚に形成されたエンジニアリング
ウッド面材としたことを特徴とする建築用パネル。
【請求項２】エンジニアリングウッド面材は、接着剤
またはスクリュー釘とによって固定されていることを特
徴とする請求項１記載の建築用パネル。