JPH07246580A - 多関節型ロボット - Google Patents

多関節型ロボット

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JPH07246580A
JPH07246580A JP6819294A JP6819294A JPH07246580A JP H07246580 A JPH07246580 A JP H07246580A JP 6819294 A JP6819294 A JP 6819294A JP 6819294 A JP6819294 A JP 6819294A JP H07246580 A JPH07246580 A JP H07246580A
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JP
Japan
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arm
rotating body
motor
shaft
equation
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JP6819294A
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Akira Kimura
明 木村
Morio Tominaga
守雄 富永
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多関節型ロボットにおいてアーム間又はアー
ムとツールとの間の力学的な干渉をなくし又は低減す
る。 【構成】 ロボット8は、基台12上に設置された基軸
部9と、該基軸部9に回動可能な状態で取り付けられた
第1アーム10と、第1アーム10に回動可能な状態で
取り付けられた第2アーム11とを有する。第2アーム
11を回動させるためのモータ16及びハーモニック減
速機17を基台12又は基軸部9に固定するとともに、
モータ16の駆動軸と第1アーム10を回動させるモー
タ14の駆動軸とが略同軸になるように配置し、モータ
16の駆動力を第2アーム11の回動軸に伝達する。そ
して、第2アーム11の重心が第2アーム11の回動軸
上に位置するようにバランス設定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多関節型ロボットにお
いてアーム間又はアームとツールとの間の力学的な干渉
をなくし又は低減することを目的とした新規な多関節型
ロボットを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】多関節型ロボットは複数のアームから構
成され、アーム間あるいはアームとツール間で力学的な
干渉を及ぼし合いながら運動制御が行われる。
【0003】図8は従来の水平多関節型ロボットの構成
をモデル化して示すものである。
【0004】ロボットaは、基軸部bと、第1アーム
c、第2アームdとからなり、第1アームcの一端部が
回動し得る状態で基軸部bに取り付けらている。そし
て、第1アームcの他端部には第2アームdの一端部が
回動し得る状態で取り付けられており、第2アームdの
他端部にはツール搭載軸eが設けられている。
【0005】基軸部bには第1アームcを回動させるた
めにモータfとハーモニック減速機gとが設けられてお
り、モータfの駆動力がハーモニック減速機gを介して
第1アームcの回動力として伝達される。
【0006】第1アームcには、第2アームdを回動さ
せるための機構が設けられている。例えば、図示するよ
うに第1アームcに固定された支持部hにモータi及び
ハーモニック減速機jが取り付けられており、ハーモニ
ック減速機jの出力軸にプーリkが取り付けられてい
る。lはプーリkと対をなすプーリであり、第2アーム
dの回動軸に固定されている。そして、プーリkとプー
リlとの間にベルトmが掛け渡されている。モータiの
駆動力はハーモニック減速機jを介してプーリkの回動
力となり、これがベルトmによってプーリlに伝達さ
れ、第2アームdの回動力となる。
【0007】図9はロボットaを平面で見たときの構成
を略線的に表現したものであり、第1アームcの回動中
心を原点Oとする2次元の位置座標系(X,Y)を基軸
部bに設定している。
【0008】図9において点Cは第2アームdの回動中
心を示し、点Eは手先位置を示しており、線分OC(長
さ「L1」)によって第1アームcを表し、線分CE
(長さ「L2」)が第2アームdを表している。また。
角度「θ1」は線分OCがX軸に対してなす角度を示
し、角度「θ2」は線分CEが線分OCの延長線に対し
てなす角度を示している。
【0009】点P1は第1アームcの重心位置、点P2
は第2アームdの重心位置をそれぞれ示しており、線分
OP1の長さが「l1」とされ、線分CP2の長さが
「l2」とされている。
【0010】このように簡略化された力学系モデルにつ
いての運動方程式を導出するにあたって、X軸を実数軸
とし、Y軸を虚数軸とする複素平面座標系を用いること
によって位置や速度等を、複素表示で表現することがで
きる。
【0011】例えば、各アームの重心位置やその1階の
時間微分は複素量に拡張されて下式のように表わされ
る。
【0012】
【数1】
【0013】尚、ここで「i」は虚数単位である。
【0014】解析にあたって必要な物理量の記号を表形
式にまとめたものが、下表1、2である。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】第1アームcの回転角がθ1である時のモ
ータfの回転角はR1・θ1であり、第2アームdの回
転角がθ2である時のモータiの回転角はR2・θ2で
あるので、ロボット系の全運動エネルギーを「Ek」と
すると、下式のようになる。
【0018】
【数2】
【0019】速度の2乗値は複素数の絶対値として求め
られるので、Ekは下式のようになる。
【0020】
【数3】
【0021】ポテンシャルエネルギーはゼロであるの
で、ラグランジアンはEkに等しいことに注意してオイ
ラー−ラグランジュ方程式に従って各アームに係る運動
方程式([数4]式)に[数3]式を適用すると、ハー
モニック減速機の出力トルクが[数5]式のように求め
られる。
【0022】
【数4】
【0023】
【数5】
【0024】尚、上式において摩擦等の粘性項の影響は
無視している。
【0025】[数5]式において、T1に係る第1式の
右辺第1項は慣性項を示し、第2項は第2アームdから
受ける慣性力(トルク)を示しており、また、第3項は
コリオリ力(トルク)を示し、第4項は第2アームdの
回転による遠心力が第1アームcに及ぼすトルクを示し
ている。
【0026】また、T2に係る第2式の右辺第1項は慣
性項を示し、第2項は第1アームcから受ける慣性力
(トルク)を示しており、また、第3項は第1アームc
の回転による遠心力が第2アームdに及ぼすトルクを示
している。
【0027】各アームの運動についてはアーム自身の慣
性項の他に干渉項が存在し、該干渉項の絶対値は慣性項
と略同程度の大きさをもっているため無視することがで
きない。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来の多
関節型ロボットにおいて、第1アームと第2アームとが
互いに力学的な干渉を及ぼし合いながら運動しているた
め、ロボットの手先位置について位置決めを行う際に静
定に要する時間を短縮することが困難であり、結果とし
てタクトタイムが長くなってしまうという問題がある。
【0029】これは、以下の(1)乃至(3)に示す事
項が要因となっているからである。 (1)第1アームの運動に関して慣性項([数5]式の
第1式右辺第1項)が第2アームの姿勢に影響される
(慣性項における2・b・cosθ2の項に注意)。 (2)第1アームは、第2アームの運動によって生じる
慣性力や、コリオリ力、遠心力([数5]式の第1式右
辺第2項乃至第4項)の影響を受ける。 (3)第2アームは、第1アームの運動によって生じる
慣性力や遠心力([数5]式の第2式右辺第2項、第3
項)の影響を受ける。
【0030】第1アームと第2アームとの間の複雑な干
渉作用のため、位置や速度のフィードバック制御におけ
る最適ゲインがロボットの姿勢によって変化してしまい
制御が難しくなってしまう。
【0031】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明多関節型
ロボットは、上記した問題を解決するために、基台上に
設置された基軸部と、該基軸部に回動可能な状態で取り
付けられた第1の回動体と、第1の回動体に回動可能な
状態で取り付けられた第2の回動体とを備えた多関節型
ロボットにおいて、以下の(イ)及び(ロ)の構成を有
するようにしたものである。
【0032】(イ)第2の回動体を回動させるための駆
動手段を基台又は基軸部に固定するとともに、該第2の
回動体の駆動手段の駆動軸と第1の回動体の駆動手段の
駆動軸とが略同軸になるように配置し、第2の回動体の
駆動手段による駆動力を第2の回動体の回動軸に伝達す
る動力伝達手段を設ける。
【0033】(ロ)第2の回動体の重心が第2のアーム
の回動軸上に略位置する。
【0034】
【作用】本発明多関節型ロボットによれば、(イ)に示
す構造を採用することによって、第1の回動体(上記ロ
ボットでは第1アームに相当する。)の慣性項が第2の
回動体(上記ロボットでは第1アームに相当する。)の
姿勢に影響されないようにするとともに、第1の回動体
にかかるコリオリ力をなくし、(ロ)によって互いの相
対的運動に起因して各回動体に生じる干渉項(慣性力、
遠心力)を消失させることで各回動体が互いに干渉しな
いようにすることができるので、回動体の制御が容易に
なり、また、静定に要する時間を短縮することができ
る。
【0035】
【実施例】以下に、本発明多関節型ロボットの詳細を図
示した実施例に従って説明する。
【0036】本発明ではロボットの構造に下記に示す2
つの事項を取り入れる。
【0037】(I)第2アームの重心(P2)を第2ア
ームの回動軸上に位置させる。
【0038】(II)第2アームを回動させるための駆
動手段(モータや減速機等)を第1アームに取り付けず
に、基軸部又はその基台に固定された支持部材に取り付
けることによって支持する。
【0039】先ず、(I)について説明すると、上記し
た[数5]式においてb=0とおくと、コリオリ力
([数5]式の第1式右辺第3項)と遠心力([数5]
式の第1式右辺第4項、第2式右辺第3項)が消え、下
式が得られる。
【0040】
【数6】
【0041】b=M2・L1・l2であり、第2アーム
の質量M2や第1アームの長さL1をゼロとすることは
できないので、b=0とするためにはl2=0として第
2アームの重心をその回動軸上に位置させれば良いこと
が分かる。
【0042】これによって、[数6]式の右辺がθ1の
2階微分とθ2の2階微分との線形結合式となるため、
アーム間の干渉の影響を低減することができる。
【0043】第2アームの重心をその回動軸上に位置さ
せるためには、以下の方法を挙げることができる。
【0044】(イ)第2アームにウェイトを付加する方
法。
【0045】図3(a)に概略的に示す水平多関節型ロ
ボットにおいて、A1が第1アーム1の回動軸を示し、
A2が第2アーム2の回動軸を示しており、第2アーム
2の端部のうち手先とは反対側の端部にカウンターウェ
イト3を取り付け、カウンターウェイト3を取り付ける
前における第2アームの重心P2を矢印Mに示すように
移動させて回動軸A2上の重心G2に来るようにバラン
スを調整する。
【0046】(ロ)ロボットの手先位置に設けられる末
端効果器の駆動部品等をウェイトとして用いる方法。
【0047】図3(b)に示すように、第2アーム2の
手先側の端部に設けられるツール搭載軸4の駆動モータ
5をカウンターウェイトとして用い、第2アーム2の重
心が回動軸A2上に来るようにバランスを調整する。図
ではツール搭載軸4の回動機構として駆動モータ5、ベ
ルト6及び一対のプーリ7、7を使った例を示してい
る。
【0048】(イ)の方法では、ウェイトの付加により
第2アーム2の重心位置を自在に調整することができる
という利点がある反面、第2アーム2を含む関節系が全
体的に重くなってしまうことになるが、(ロ)の方法で
は末端効果器の駆動源として元来必要な部品(駆動モー
タ5)をカウンターウェイトとして利用するができる。
但し、(ロ)の方法では第2アーム2の重心位置の調整
には部品の質量を任意に選べないという制約がある。
尚、実際上は(イ)と(ロ)の方法を組み合せることに
よって両者の欠点を補うようにすれば良い。
【0049】次に、事項(II)の説明に移る。
【0050】図1は第2アームを回動させるためのモー
タの支持について説明するために水平多関節型ロボット
の構成をモデル化して示すものであり、図8に示したロ
ボットとの違いは第2アームを回動させるためのモータ
及びハーモニック減速機が基台に固定された支持部材に
よって支持されている点である。
【0051】ロボット8は、基軸部9と、第1アーム1
0、第2アーム11とからなり、基軸部9が基台12上
に固定されている。そして、第1アーム10の一端部が
回動し得る状態で基軸部9に取り付けられ、第1アーム
10の他端部には第2アーム11の一端部が回動し得る
状態で取り付けられており、第2アーム11の他端部に
ツール搭載軸13が設けられている。
【0052】基軸部9には第1アーム10を回動させる
ためにモータ14とハーモニック減速機15とが設けら
れており、モータ14の駆動力がハーモニック減速機1
5を介して第1アーム10の回動力として伝達される。
【0053】また、第2アーム11を回動させるために
はモータ16とハーモニック減速機17が用いられ、こ
れらは基台12に固定された支持部材18に取り付けら
れている。ハーモニック減速機17の出力軸にはプーリ
19が取り付けられおり、該プーリ19と対をなすプー
リ20は、第2アーム11の回動軸に固定されている。
そして、プーリ19とプーリ20との間にベルト21が
掛け渡されている。
【0054】従って、モータ16及びハーモニック減速
機17は第1アーム10の運動には全く無関係であって
常に静止状態を保っており、モータ16の駆動力がハー
モニック減速機17を介してプーリ19の回動力とな
り、これがベルト21によってプーリ20に伝達され、
第2アーム11の回動力となる。尚、モータ16の駆動
軸とモータ14の駆動軸とは同軸上に位置されている。
【0055】図2はロボット8を平面で見たときの構成
を略線的に表現したものであり、図9と同様に第1アー
ム10の回動中心を原点Oとする2次元の位置座標系
(X,Y)を基軸部9に設定している。
【0056】図2において点C、E、P1、P2、長さ
L1、L2、l1、l2、角度θ1については上述した
通りである。
【0057】角度「θ3」は第2アーム11がX軸に対
してなす角度であり、第2アーム11の駆動源であるモ
ータ16が支持部材18に固定されていることから明ら
かなように、モータ16に係る回動角はそのまま第2ア
ーム11の回動角となる。
【0058】この力学系モデルについての運動方程式を
導出するにあたって、前記のようにX軸を実数軸とし、
Y軸を虚数軸とする複素平面座標系を用いることによっ
て位置や速度等を複素表示で表現すると、各アームの重
心位置やその1階の時間微分は複素量に拡張されて下式
のように表わされる。
【0059】
【数7】
【0060】尚、ここで「i」は虚数単位である。
【0061】解析にあたって必要な物理量の記号につい
ては前記した[表1]、[表2]に示す記号のうちT
1、T2を除く全てを援用し、T1、T2の代わりにT
1′、T2′を用いることにする。つまり、「T1′」
はハーモニック減速機15の出力軸に係るトルクを示
し、「T2′」はハーモニック減速機17の出力軸に係
るトルクを示す。
【0062】第1アーム10の回転角がθ1である時の
モータ14の回転角はR1・θ1であり、第2アーム1
1の回転角がθ3である時のモータ16の回転角はR2
・θ3であるので、ロボット系の全運動エネルギーを
「Ek′」とすると、下式のようになる。
【0063】
【数8】
【0064】[数7]式及び[数8]式から下式[数
9]が得られる。尚、その際、速度の2乗値は複素数の
絶対値として求めれば良い。
【0065】
【数9】
【0066】ラグランジアンがEk′に等しいことに注
意してオイラー−ラグランジュ方程式([数10]式)
に従って各アームに係る運動方程式を導くと、ハーモニ
ック減速機15、17の出力トルクが[数11]式のよ
うに求められる。尚、摩擦等の粘性項の影響は無視して
いる。
【0067】
【数10】
【0068】
【数11】
【0069】[数11]式においてT1′に係る第1式
の右辺第1項は慣性項を示し、第2項は第2アーム11
から受ける慣性力(トルク)を示しており、また、第3
項は第2アーム11の回転による遠心力が第1アーム1
0に及ぼすトルクを示している。
【0070】そして、T2′に係る第2式の右辺第1項
は慣性項を示し、第2項は第1アーム10から受ける慣
性力(トルク)を示しており、第3項は第1アーム10
の回転による遠心力が第2アーム11に及ぼすトルクを
示している。
【0071】尚、前記[数5]式との比較から明らかな
ように、第1アーム10に係るコリオリ力は消失してい
るが、慣性力や遠心力に係る干渉項は未だ残っている。
【0072】さて、[数11]式においてb=0とおく
と、干渉項が消えて下式が得られる。
【0073】
【数12】
【0074】上式は、第1アーム10と第2アーム11
の運動がそれぞれ自己の慣性項だけに依存することを示
しており、2つのアーム間には全く干渉がなくなり、よ
ってロボット系として非干渉系を構築することができ
る。
【0075】b=0とするためには、(イ)、(ロ)の
方法があることは前述した通りであるが、図8に示すロ
ボット系と図1に示すロボット系ではその効果に差異が
ある。即ち、前者ではb=0とおくことによってアーム
間の干渉の程度を小さくしたにすぎないのに対して、後
者ではb=0とおくことによって各アームを独立系とし
て制御することができるようになる。
【0076】尚、図1では、モータ16やハーモニック
減速機17を支持する支持部材18を基台12に固定し
た例を示したが、支持部材18を基軸部9に取り付ける
ようにしても良いことは勿論である。
【0077】図4及び図5は、上記事項(I)、(I
I)を取り入れたロボットの構成例を概略的に示すもの
である。
【0078】図4に示すロボット22では、その基軸部
23内に第1アーム24を回動させるためのモータ25
とハーモニック減速機26が設けられており、モータ2
5の駆動力がハーモニック減速機26の出力軸に固定さ
れた回動軸27に伝達されるようになっている。そし
て、回動軸27の上端部が第1アーム24に固定されて
いる。
【0079】28は第2アームであり、29は該第2ア
ーム28を回動させるためのモータである。モータ29
は、側面から見てL字状をした支持部材30に固定され
ており、該支持部材30の下端部は基軸部23の側面か
ら側方に張り出したモータ収納部31の上端面に固定さ
れている。
【0080】32はハーモニック減速機であり、支持部
材30の下面に固定されている。第1アーム24の上面
には軸受ホルダー33が取り付けられており、その内周
面に設けられた軸受34を介してハーモニック減速機3
2が支持されている。つまり、ハーモニック減速機32
は支持部材30に固定されているので、軸受34を用い
てハーモニック減速機32を支持することによって第1
アーム24の回動に支障を来さない構造を採っている。
【0081】ハーモニック減速機32の出力軸は上記回
動軸27と同軸に配置されており、その下端部にはプー
リ35が固定されており、該プーリ35と第2アーム2
8の回動軸36に固定されたプーリ37との間にはスチ
ールベルト38が掛け渡されている。尚、回動軸36の
上端部は第1アーム24の回動端部に設けられた軸受3
9により支持され、その下端部は第2アーム28に固定
されている。
【0082】40はツール搭載軸であり、上下方向に沿
う摺動と軸回りの回動が各別のモータによって行われる
ようになっている。
【0083】回動軸36の近くに設けられたモータ41
はツール搭載軸40を上下方向に摺動させるための駆動
源であり、その出力軸に固定されたプーリ42と、これ
からツール搭載軸40に近づく方向に所定の距離をおい
て配置されたプーリ43との間にはスチールベルト44
が掛け渡されている。
【0084】プーリ43は、ツール搭載軸40に近くに
おいてこれに平行に延びるボールネジ45を回転させる
ために設けられており、ボールネジ45の回転によって
これに係合されたボールナット46が上下方向に移動す
るようになっている。尚、ボールネジ45の下端部は軸
受47によって支持されており、また、その上端部は、
第2アーム28の上面に立設されたガイド部材48に設
けられた軸受49によって支持されている。
【0085】50はツール搭載軸40の支持部材であ
り、ボールナット46に固定されている。ツール搭載軸
40の上端部はこの支持部材50に設けられる軸受51
によって回動自在に支持されている。
【0086】よって、モータ41の駆動力がスチールベ
ルト44を介してプーリ42からプーリ43へと伝達さ
れることによってボールネジ45が回動し、ボールナッ
ト46及び支持部材50が上下方向に沿って移動され、
これによってツール搭載軸40の上下移動が行われる。
【0087】ツール搭載軸40の回動は基軸部23のモ
ータ収納部31内に設けられたモータ52を駆動源とし
て、プーリ及びスチールベルトを使った機構によって行
われる。
【0088】即ち、モータ52の出力軸にはプーリ53
が固定されており、該プーリ53と回動軸27に外挿さ
れた中間プーリ54の下部との間にスチールベルト55
が掛け渡されている。尚、中間プーリ54は軸受56、
56を介して回動軸27に回動自在な状態で外挿されて
いる。また、第2アーム28の回動軸36には中間プー
リ57が軸受58、58を介して回動自在な状態で外挿
されており、その上部と上記中間プーリ57の上部との
間にスチールベルト59が掛け渡されている。そして、
ツール搭載軸40に外挿されたプーリ60と中間プーリ
57の下部との間にはスチールベルト61が掛け渡され
ている。
【0089】よって、モータ52の駆動力はスチールベ
ルト55を介して中間プーリ54に伝達され、さらにこ
れがスチールベルト59、61を介して中間プーリ5
7、プーリ60へと伝達されてツール搭載軸40の回動
力となる。尚、このようにモータ52を基軸部23内に
配置することによって第2アーム28にかかる重量を軽
減している。
【0090】62は第2アーム28の回動軸36側の端
部に取り付けられたカウンターウェイトであり、第2ア
ーム28の重心をその回動軸36上に位置させるために
設けられている。
【0091】尚、図5のロボット22Aに示すように、
ツール搭載軸40の上下移動に係るモータ41をカウン
ターウェイトとして用いても良いことは前述した通りで
ある。即ち、モータ41を第2アーム28の回動軸36
側の端部に配置すれば良い。
【0092】図6及び図7は従来のロボット(図8の構
成を有する。)と本発明に係るロボットとをある姿勢で
運動させた時のモータ電流の違いを示すものである。
【0093】図6は従来のロボットに係るモータ電流の
波形を概略的に示すものであり、図中の「I(1)」が
モータfの電流を示し、「I(2)」がモータiの電流
を示している。尚、グラフの横軸tは時間を示してい
る。
【0094】図6(a)において左側に示す波形図は、
右側の図に示すように第1アームcだけを90°回動さ
せた場合(θ1=90°、θ2=0°)の電流波形を示
しており、図6(b)において左側に示す波形図は、右
側の図に示すように第2アームdだけを108°回動さ
せた場合(θ1=0°、θ2=108°)の電流波形を
示している。そして、図6(c)において左側に示す波
形は、右側の図に示すように、図6(a)及び図6
(b)の動作を合成した動作を行った場合、つまり、第
1アームcを90°回動させながら第2アームdを10
8°回動させた場合(θ1=90°、θ2=108°)
の電流波形を示している。
【0095】図6(a)及び図6(b)に示すように、
回動させない方のアームの駆動モータにも電流が流れて
おり、また、図6(c)の電流波形が図6(a)の電流
波形と図6(b)の電流波形とを重ね合わせた波形とな
っていないことが分かる。
【0096】図7は本発明に係るロボットについてのモ
ータ電流の波形を概略的に示すものであり、図中の「I
(1)」がモータ25の電流を示し、「I(2)」がモ
ータ29の電流を示している。尚、グラフの横軸tは時
間を示している。
【0097】図7(a)において左側に示す波形図は、
右側の図に示すように第1アーム24だけを90°回動
させた場合(θ1=90°、θ3=0°)の電流波形を
示しており、図7(b)において左側に示す波形は、右
側の図に示すように第2アーム28だけを108°回動
させた場合(θ1=0°、θ3=108°)の電流波形
を示している。尚、前記(II)の事項により、図7
(a)においてθ3=0°であることは、第1アーム2
4を回動する前の第2アーム28と、第1アーム24を
回動した後の第2アーム28とが平行になることを意味
する点に注意を要する。また、図7(c)において左側
に示す波形図は、右側の図に示すように、図7(a)及
び図7(b)の動作を合成した動作を行った場合、つま
り、第1アーム24を90°回動させながら第2アーム
28を108°回動させた場合(θ1=90°、θ3=
108°)の電流波形を示している。
【0098】図7(a)及び図7(b)に示すように、
回動させない方のアームの駆動モータの電流は略ゼロで
あり、また、図7(c)の各電流波形が図7(a)の電
流波形と図7(b)の電流波形とを重ね合わせた波形又
はこれに近い傾向をもった波形となっており、この事は
[数12]式に示したように第1アーム24と第2アー
ム28とが非干渉系を構成していることを裏付けてい
る。
【0099】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明多関節型ロボットによれば、第2の回動体を
回動させるための駆動手段を基台又は基軸部に固定する
とともに、該第2の回動体の駆動手段の駆動軸と第1の
回動体の駆動手段の駆動軸とが略同軸になるように配置
して第2の回動体の駆動力を動力伝達手段によって第2
の回動体の回動軸に伝えるようにロボット系を構成する
ことによって、第1の回動体の慣性項が第2の回動体の
姿勢に影響されないようにするとともに、第1の回動体
にかかるコリオリ力をなくし、さらに第2の回動体の重
心をその回動軸上に位置させることによって互いの相対
的運動に起因して各回動体に生じる干渉項(慣性力、遠
心力)を消失させ、各回動体が互いに干渉作用を及ぼし
合わないようにすることができる。
【0100】これによって、各回動体についてのフィー
ドバック制御のゲインを最適な値に調整することが可能
となり、その結果、ロボットの静定に要する時間やタク
トタイムを大幅に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明多関節型ロボットの構成について説明す
るための概略図である。
【図2】平面から見た場合の図1のロボットを略線的に
示す図である。
【図3】第2アームに係るバランス調整の方法について
説明するための図であり、(a)は第2アームにカウン
ターウェイトを付加した例を示し、(b)はツール搭載
軸の駆動モータをカウンターウェイトに流用した例を示
す。
【図4】本発明に係る多関節型ロボットの構成例を概略
的に示す透過側面図である。
【図5】本発明に係る多関節型ロボットの変形例を概略
的を示す透過側面図である。
【図6】従来の多関節型ロボットについてのモータ電流
をアームの動きとともに示す図であり、(a)は第1ア
ームだけを回動させた場合、(b)は第2アームだけを
回動させた場合、(c)は第1アーム及び第2アームを
回動させた場合をそれぞれ示している。
【図7】本発明に係る多関節型ロボットについてのモー
タ電流をアームの動きとともに示す図であり、(a)は
第1アームだけを回動させた場合、(b)は第2アーム
だけを回動させた場合、(c)は第1アーム及び第2ア
ームを回動させた場合をそれぞれ示している。
【図8】従来の多関節型ロボットの構成について説明す
るための概略図である。
【図9】平面から見た場合の図8のロボットを略線的に
示す図である。
【符号の説明】
1 第1アーム(第1の回動体) 2 第2アーム(第2の回動体) 3 カウンターウェイト(バランサー) 5 モータ(駆動部品) 8 多関節型ロボット 9 基軸部 10 第1アーム(第1の回動体) 11 第2アーム(第2の回動体) 12 基台 13 ツール搭載軸(作用端) 14、15 第1の回動体の駆動手段 16、17 第2の回動体の駆動手段 19、20、21 動力伝達手段 22 多関節型ロボット 22A 多関節型ロボット 23 基軸部 24 第1アーム(第1の回動体) 25、26 第1の回動体の駆動手段 28 第2アーム(第2の回動体) 29、32 第2の回動体の駆動手段 35、37、38 動力伝達手段 40 ツール搭載軸(作用端) 41 モータ(駆動部品) 62 カウンターウェイト(バランサー)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基台上に設置された基軸部と、該基軸部
    に回動可能な状態で取り付けられた第1の回動体と、第
    1の回動体に回動可能な状態で取り付けられた第2の回
    動体とを備えた多関節型ロボットにおいて、(イ)第2
    の回動体を回動させるための駆動手段を基台又は基軸部
    に固定するとともに、該第2の回動体の駆動手段の駆動
    軸と第1の回動体の駆動手段の駆動軸とが略同軸になる
    ように配置し、第2の回動体の駆動手段による駆動力を
    第2の回動体の回動軸に伝達する動力伝達手段を設けた
    こと、(ロ)第2の回動体の重心が第2のアームの回動
    軸上に略位置すること、を特徴とする多関節型ロボッ
    ト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した多関節型ロボットに
    おいて、第2の回動体の重心が第2のアームの回動軸上
    に略位置するように、第2の回動体にバランサーを設け
    たことを特徴とする多関節型ロボット。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載した多関節型ロボットに
    おいて、第2の回動体に設けられる作用端の駆動部品を
    第2の回動体の回動軸を挟んで作用端とは反対側に位置
    させることによって、第2の回動体の重心が第2のアー
    ムの回動軸上に略位置するようにしたことを特徴とする
    多関節型ロボット。
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US08/396,719 US5634377A (en) 1994-03-09 1995-03-01 Articulated robot
EP95103341A EP0671245B1 (en) 1994-03-09 1995-03-08 Articulated robot
KR1019950004738A KR100381504B1 (ko) 1994-03-09 1995-03-08 다관절형로보트
DE69509689T DE69509689T2 (de) 1994-03-09 1995-03-08 Gelenkroboter

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005063455A1 (ja) * 2003-12-26 2005-07-14 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki ロボットの制御装置
JP2010115776A (ja) * 2008-10-17 2010-05-27 Staeubli Faverges 多軸ロボット用の関節構造体およびこのような関節構造体を備えたロボット
EP4344832A1 (en) * 2022-09-29 2024-04-03 Seiko Epson Corporation Horizontal articulated robot

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