JPH0724566A - アルミニウム鋳造装置 - Google Patents

アルミニウム鋳造装置

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JPH0724566A
JPH0724566A JP17052193A JP17052193A JPH0724566A JP H0724566 A JPH0724566 A JP H0724566A JP 17052193 A JP17052193 A JP 17052193A JP 17052193 A JP17052193 A JP 17052193A JP H0724566 A JPH0724566 A JP H0724566A
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JP17052193A
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Masahiro Nishio
正浩 西尾
Toshihiko Uehara
敏彦 上原
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルミニウム溶湯と流動的に接しても、その
表面が侵されることなく、清浄化されたアルミニウム溶
湯を鋳込樋から所定の鋳型に清浄な溶湯状態を保持しな
がら導くことを可能にする溶湯分配装置を備えたアルミ
ニウム鋳造装置を提供する。 【構成】 鋳込樋4を通じて導かれるアルミニウム溶湯
6を、溶湯分配装置8を通じて鋳型2内に供給し、目的
とするアルミニウム鋳塊18を鋳造するようにしたアル
ミニウム鋳造装置において、溶湯分配装置8を、鋳込樋
4の底部を貫通して下方に延びる筒状部8aとその上端
部に設けられたフランジ部8bとから構成し、且つ前記
アルミニウム溶湯6に接触する少なくとも表面部位を窒
化珪素材料にて形成する一方、溶湯通孔8c入口側の角
部に丸味をつけて、所定の湾曲面形状とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、アルミニウム鋳造装置に係り、
特にアルミニウムまたはアルミニウム合金(以下、両者
を併せて、単にアルミニウムという)溶湯から、介在物
乃至は不純物の含有量の極めて少ない、高品質のアルミ
ニウム鋳塊の鋳造を可能とする装置に関するものであ
る。
【0002】
【背景技術】近年、アルミニウム製品の高品質化の要求
に伴い、アルミニウム鋳塊中の不純物としての介在物の
含有量を低減せしめることが望まれ、このため、アルミ
ニウム鋳塊の製造時における溶湯処理は、その重要性を
増してきており、併せてアルミニウム溶湯の清浄度の品
質管理に関する重要性が、強く認識されてきている。例
えば、飲料缶用アルミニウム板製品では、その板厚の薄
肉化や強加工化、及び加工の表面精度の厳格化等が要請
され、そのためこれまでは殆ど問題として出現しなかっ
たり、或いは無視されてきたようなことが、欠陥として
クローズアップされてきているが、その主なものは、ア
ルミニウム溶湯中に混入してくる微小な介在物と称する
ものによって引き起こされる諸問題である。
【0003】ところで、アルミニウム溶湯を清浄化する
方法としては、それぞれの鋳型に分配する鋳込樋に至る
前に、アルミニウム溶湯を、セラミックス系材料で構成
されたフィルターや、例えば微小な球状物を堆積させた
ベッド等を有する濾過装置に通過させたり、或いは繊維
状のセラミックス系材料を布状にしたもので濾過するの
が、一般的である。
【0004】また、そのような清浄化手法を幾つか組み
合わせて、アルミニウム溶湯のより一層の清浄化を行な
う試みも為されてきているが、そのようにして清浄化さ
れたアルミニウム溶湯を用いた場合にあっても、それを
鋳込樋から溶湯分配装置を経て所定の鋳込用鋳型に導
き、目的とするアルミニウム鋳塊を鋳造した場合におい
て、得られるアルミニウム鋳塊には、未だ、かなりの量
の介在物が含有されており、そしてそのような混入せる
介在物に基づくところのトラブルが、皆無に至っていな
いのが、現状である。
【0005】このため、本発明者らは、その原因につい
て鋭意検討した結果、清浄化処理されたアルミニウム溶
湯を、鋳込樋を通じて所定の鋳型に供給する際に、かか
るアルミニウム溶湯が鋳込樋から鋳型に供給するための
溶湯分配装置部において汚染され、それがアルミニウム
鋳塊中の介在物量のより一層の低減を困難にしているこ
とが、明らかとなったのである。即ち、溶湯分配装置
は、通常、耐熱鋳鋼の如き金属製か、溶融シリカの如き
セラミックス製であり、アルミニウム溶湯に対し浸食を
受ける。そしてその使用時には、耐火性酸化物の混合粉
を水で溶いて、それを溶湯分配装置の溶湯接触表面に塗
布するようになっているが、この耐火性酸化物の混合粉
も容易に剥離して、清浄化されたアルミニウム溶湯中に
混入し、介在物としてアルミニウム鋳塊中に存在するよ
うになるのである。
【0006】特に、従来のアルミニウム鋳造装置におけ
る鋳込樋に設けられる溶湯分配装置は、アルミニウム溶
湯と流動的に接することにより、その表面が侵され、剥
離片や反応生成物がアルミニウム溶湯中に混入する危険
性を常に有するものであって、中でも大型化するアルミ
ニウム鋳塊中に、100μm前後の介在物が数個混入す
ることも許されないことを考えると、そのような溶湯分
配装置によるアルミニウム溶湯の汚染は、大きな問題で
あるのである。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、かかる事情を背
景にして為されたものであって、その課題とするところ
は、アルミニウム溶湯と流動的に接しても、その表面が
侵されることなく、清浄化されたアルミニウム溶湯を鋳
込樋から所定の鋳型に清浄な溶湯状態を保持しながら導
くことを可能にする溶湯分配装置を備えたアルミニウム
鋳造装置を提供することにある。
【0008】
【解決手段】そして、本発明は、このような課題の解決
のために、鋳込樋を通じて導かれるアルミニウム溶湯
を、該鋳込樋の底部に設けられた溶湯分配装置を通じ
て、下方に位置する所定の鋳型内に供給して、目的とす
るアルミニウム鋳塊を鋳造するようにしたアルミニウム
鋳造装置において、前記溶湯分配装置を、前記鋳込樋の
底部を貫通して下方に延びる筒状部と、該筒状部の上端
部に一体的に設けられて該鋳込樋の底部に係止されるフ
ランジ部とから構成し、且つそれら筒状部とフランジ部
の前記アルミニウム溶湯に接触する、少なくとも表面部
位を窒化珪素材料にて形成すると共に、かかる溶湯分配
装置の溶湯通孔入口側の角部に丸味をつけ、該フランジ
部の上面より滑らかに湾曲して該溶湯通孔の内面に至る
湾曲面形状としたことを特徴とするアルミニウム鋳造装
置を、その要旨とするものである。
【0009】
【作用・効果】要するに、本発明にあっては、鋳込樋か
ら溶湯分配装置を通じて所定の鋳型にアルミニウム溶湯
が供給されるアルミニウム鋳造装置において、アルミニ
ウム溶湯と直接流動的に接触する全ての部分が窒化珪素
耐火材料からなる溶湯分配装置を用いるものであるとこ
ろから、そのようなアルミニウム溶湯の分配装置は、ア
ルミニウム溶湯に直接流動的に接触しても、殆ど化学的
に反応せず、その表面が脆化剥離して介在物として溶湯
中に混入することは全くないのであり、それ故に、清浄
化されたアルミニウム溶湯を鋳込樋から鋳型に清浄な溶
湯状態を保持しつつ導き、以て健全なアルミニウム鋳塊
の製造が可能となったのであり、またそのような窒化珪
素耐火材料からなる分配装置は耐熱衝撃性に優れている
ために、耐火性酸化物の混合粉を塗布する必要が全くな
いことは、また、介在物混入の危険性を更に軽減する効
果を有しているのである。
【0010】しかも、この溶湯分配装置に用いられる窒
化珪素耐火材料は、アルミニウム溶湯に濡れない性質が
あり、このため、使用後の酸化したアルミニウムの付着
は殆ど起こらず、また付着しても、簡単に剥がすことが
可能であるところから、次回の繰り返し使用時における
アルミニウム溶湯への汚染について、全く心配する必要
がない特徴も有している。
【0011】このように、本発明によれば、溶湯分配装
置からの介在物の混入が効果的に回避され得て、清浄化
されたアルミニウム溶湯を、そのまま、所定の鋳型内に
有利に導くことが出来ることとなったのであり、これに
よって、介在物の含まれない高品質のアルミニウム鋳塊
を有利に得ることが出来ることとなり、また鋳造作業に
おける作業性の著しい向上も、効果的に達成され得たの
である。
【0012】
【実施例】ところで、このような本発明に従うところの
アルミニウム鋳造装置の一例が、図1に示されている。
【0013】すなわち、かかる図1は、三連装DCモー
ルド(直接水冷鋳型)を有するアルミニウム鋳造装置の
概略を示したものであって、そこにおいて、3つのDC
モールド2が、鋳造ユニットとして鋳込樋4の下方に、
それに沿って並列的に設けられている。そして、鋳込樋
4には、図示されていない保温炉等の溶湯保持炉より、
そこに収容された所定のアルミニウム溶湯6が、濾過装
置等にて必要な清浄化処理を施されて、図において、矢
印方向から供給されるようになっている。そして、鋳込
樋4の底部を貫通して設けられた筒状の溶湯分配装置
8、所謂ノズルを通じて、アルミニウム溶湯6が、それ
ぞれのDCモールド2内に導かれるようになっているの
である。
【0014】また、各DCモールド2は、よく知られて
いるように、その筒状形状の底部を閉塞するように配置
される底板10を有しており、この底板10上に、アル
ミニウム溶湯6が鋳込樋4の底部に設けられた溶湯分配
装置8を通じて供給され、その上に溶湯柱が形成される
ようになっている。なお、DCモールド2内への溶湯6
の流入量は、フロート12により調整されて、DCモー
ルド2内の溶湯柱の高さが制御されるようになってい
る。更に、このDCモールド2は、それぞれ冷却水ジャ
ケット14を有しており、この冷却水ジャケット14か
ら供給される冷却水が、モールドの下端に設けられたス
リット16より放出せしめられて、溶湯柱が冷却固化
(凝固)されることにより、目的とするアルミニウム鋳
塊18が底板10上に形成されるようになっている。な
お、各DCモールド2の底板10は、ここでは、一つの
支持台(板)20上に載置され、この支持台20が、従
来と同様な加工装置(図示せず)によって、矢印方向
に、漸次同時に加工せしめられることにより、連続的
に、鋳塊18が、それぞれのDCモールド2によって、
形成せしめられるようになっているのである。
【0015】そして、このようなアルミニウム鋳造装置
において、その溶湯分配装置8が、本発明に従う構成と
されているのであり、その一例が、図2に拡大して示さ
れている。この図2において、溶湯分配装置8は、鋳込
樋4の底部を貫通して下方に延びる円筒状の筒状部8a
と、該筒状部8aの上端部に一体的に設けられて、鋳込
樋4の底部に係止されるフランジ部8bとから構成され
ていると共に、それら筒状部8a及びフランジ部8bの
全てが、窒化珪素耐火材(焼結体)からなる一体的な構
造の部材として形成されているのである。また、この溶
湯分配装置8のアルミニウム溶湯6が通過せしめられる
溶湯通孔8c入口側の角部は、丸味が付けられ、フラン
ジ部8bの上面より滑らかに湾曲して、溶湯通孔8cの
内面に至る湾曲面形状:Rとされている。
【0016】一方、鋳込樋4は、アルミニウム溶湯6に
接する内側の耐火材4aと、この耐火材4aの外側を覆
う鉄皮4bとから構成されており、図2に示される如
く、この鋳込樋4の底部に開けられた孔部に対して、上
記した溶湯分配装置8が、雌雄嵌合構造において取り付
けられ、樋底耐火材4a及び鉄皮4bを貫通する状態に
おいて配置せしめられている。なお、このような雌雄嵌
合方式による取付構造を採用することで、破損による交
換や樋修理時の脱着等の作業を容易にすることが出来る
利点がある。
【0017】また、溶湯分配装置8のフランジ部8b
は、鋳込樋4の樋底耐火材4a中に埋設された状態にお
いて、その上面が耐火材4aの上面(樋底面)と面一と
なるようにされているが、このようなフランジ部8bの
形成は、鋳込樋4内を流れてきたアルミニウム溶湯6が
分配されるとき、分配装置入口で溶湯6が乱流状態にな
り、近傍の樋部の耐火材4aを巻き込んだり、剥離した
りすることがあるところから、これを防ぐ効果を果たす
上において有効であるのであるが、更に本発明にあって
は、そのような効果を、溶湯通孔8cの入口側の角部に
丸味をつけることによって、高めているのである。即
ち、溶湯分配装置8の溶湯通孔8cの入口側の角部が、
湾曲面形状:Rとされているのであり、これによって、
アルミニウム溶湯6の流れがスムーズとなり、乱流の発
生が効果的に抑制乃至は防止され得て、耐火材4aの巻
き込みが有利に阻止され得ることとなるのである。
【0018】なお、このような溶湯分配装置8を一体的
に構成する窒化珪素耐火材料に関して、その熱伝導性
は、金属材料と比較しては勿論のこと、他のセラミック
ス系材料、例えばAl23 、SiO2 、SiC等と比
べても、充分に低いものであって、そのため長時間に亘
ってアルミニウム溶湯6を分配する操作を行なっても、
アルミニウム溶湯6が凝固して分配装置を閉塞せしめ、
その用を為さなくなるというようなことは、何等惹起さ
れるものでもないのである。
【0019】このように、図2に示される構造にあって
は、溶湯分配装置の全体が窒化珪素耐火材料にて一体的
に形成されており、これによって、アルミニウム溶湯6
に対する介在物の混入が、効果的に回避されているので
あるが、本発明にあっては、溶湯分配装置8、換言すれ
ば、その筒状部8aとフランジ部8bのアルミニウム溶
湯6と直接に接触する、少なくとも表面部分を、窒化珪
素耐火材料で構成する一方、その裏面部分を、窒化珪素
耐火材料以外のセラミックス系耐火材料、または耐アル
ミニウム溶湯性、特に耐アルミニウム溶湯腐食性を有す
る金属材料からなる支持成形体によって構成することも
可能であり、その一例が、図3に示されている。
【0020】すなわち、この図3に示される具体例にお
いては、溶湯分配装置8の筒状部8aの外周部に所定深
さの凹所22が形成されており、この凹所22に対し
て、窒化珪素耐火材料以外のセラミックス系耐火材料、
又は耐アルミニウム溶湯性の金属材料からなる支持成形
体24が、嵌入固定せしめられているのである。そし
て、この支持成形体24と凹所22の底面との間には、
所定間隙の空隙26が形成されており、これによって、
溶湯分配装置8の溶湯通孔8c内を通過せしめられるア
ルミニウム溶湯6の保温性が高められているのである。
【0021】何れにしても、本発明は、溶湯分配装置の
アルミニウム溶湯に接触する、少なくとも表面部位を窒
化珪素耐火材料にて構成するようにしたものであって、
それによって、溶湯分配装置からの介在物の混入を阻止
して、品質の良好なアルミニウム鋳塊を有利に得ると共
に、鋳造の作業性を著しく高め得たものであり、この意
味において、本発明では、溶湯分配装置のアルミニウム
溶湯に接触せしめられる表面部位が、少なくとも窒化珪
素材料にて構成されておれば、足りることとなり、その
ような表面部位のみの窒化珪素材料の形成は、単に、公
知の膜形成手法によって形成することが可能であるが、
溶湯分配装置としての耐久性や強度、更にはその製作性
等を考慮して、図2に示される如く、窒化珪素耐火材料
の一体的な成形体の焼結体にて、溶湯分配装置を構成す
ることが推奨される。
【0022】ところで、上記した本発明に係る優れた効
果は、また、以下の比較実験結果からも明らかなところ
である。
【0023】先ず、Al−2.5%Mg合金溶湯に対し
て、通常のアルミニウム溶湯清浄化処理を施した後、図
1に示される如きアルミニウム鋳造装置において、溶湯
分配装置として、図2に示される窒化珪素耐火材より一
体的に構成される装置(8)の10個を備えたものを用
い、この溶湯分配装置(8)に、1チャージ当り約10
トンのアルミウニム溶湯(6)を繰り返し通過させて、
延べ15チャージの鋳造作業を実施し、目的とするアル
ミニウム鋳塊(18)の鋳造を行なった。かかる使用後
の当該溶湯分配装置(8)内側面の損傷状況、及び鋳型
上部でグラスウールにより回収した混入介在物量を評価
し、従来の溶融シリカからなる溶湯分配装置を用いた場
合と比較して、下記表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】上記の実験では、合計で約150トンのア
ルミニウム溶湯(6)が分配され、通過せしめられた
が、本発明に従う窒化珪素系分配装置(8)を用いた場
合にあっては、そのようなアルミニウム溶湯による侵食
が全く認められなかった。一方、従来からの溶融シリカ
製溶湯分配装置を用いた場合にあっては、使用された1
0個の装置が、全て溶湯による侵食を受けており、その
侵食部は黒色化して、容易に剥離する状態に至っている
ことが認められた。また、小さな剥離脱落痕は、従来の
溶融シリカ製分配装置の全てに認められ、そのような耐
火材の剥離によるアルミニウム溶湯への混入は、鋳塊へ
の混入に至る大きな危険性を包含するものであり、是非
回避しなければならないものである。
【0026】また、鋳型上部においてグラスウールによ
り回収される混入介在物量のうち、20mg/鋳型・チャ
ージは、アルミニウム溶湯の鋳込過程において、周辺の
耐火材設備等から必然的に混入してくる量であることを
考えると、本発明に従う窒化珪素系分配装置における3
0mg/鋳型・チャージは、理想的なバックグラウンド量
に近いものであり、一方、従来の溶融シリカ製分配装置
では、90mg/鋳型・チャージと、その介在物量が著し
く多いものとなった。
【0027】また、図2に示される溶湯分配装置を用
い、通常のアルミニウム溶湯清浄化処理を施したAl−
4.5%Mg合金溶湯の約12トンを繰り返し通過さ
せ、延べ32チャージ使用して、アルミニウム鋳塊の鋳
造を行なった。そして、上記と同様にして使用後の当該
溶湯分配装置内側面損傷状況、及び鋳型上部でグラスウ
ールにより回収した混入介在物量を測定した結果を、従
来の耐熱鋳鋼からなる溶湯分配装置を用いた場合と比較
して、下記表2に示した。
【0028】
【表2】
【0029】なお、上記の比較実験に用いた溶融シリカ
や耐熱鋳鋼は、使用前の充分な予備加熱が吸湿分の除去
や溶湯固化による閉塞等のために、何れも必要とされて
いるのであるが、本発明に従う窒化珪素製分配装置にあ
っては、その耐熱衝撃性や、非吸湿性のために、殆ど必
要ではなく、更に使用後のアルミニウム溶湯の付着が殆
どないか、または付着しても簡単に剥離出来ること等か
ら、作業の効率からしても、非常に有効なものであるこ
とを認めた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うアルミニウム鋳造装置の一実施例
を示す断面説明図である。
【図2】図1に示されるアルミニウム鋳造装置に用いら
れる溶湯分配装置の一例を示す拡大断面説明図である。
【図3】本発明において用いられる溶湯分配装置の他の
一例を示す図2に相当する図である。
【符号の説明】
2 DCモールド 4 鋳込樋 4a 耐火材 4b 鉄皮 6 アルミニウム溶湯 8 溶湯分配装置 8a 筒状部 8b フランジ部 8c 溶湯通孔 10 底板 12 フロート 14 冷却水ジャケッ
ト 16 スリット 18 鋳塊 20 支持台 22 凹所 24 支持成形体 26 空隙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳込樋を通じて導かれるアルミニウム溶
    湯を、該鋳込樋の底部に設けられた溶湯分配装置を通じ
    て、下方に位置する所定の鋳型内に供給して、目的とす
    るアルミニウム鋳塊を鋳造するようにしたアルミニウム
    鋳造装置において、 前記溶湯分配装置を、前記鋳込樋の底部を貫通して下方
    に延びる筒状部と、該筒状部の上端部に一体的に設けら
    れて、該鋳込樋の底部に係止されるフランジ部とから構
    成し、且つそれら筒状部とフランジ部の前記アルミニウ
    ム溶湯に接触する少なくとも表面部位を窒化珪素材料に
    て形成すると共に、かかる溶湯分配装置の溶湯通孔入口
    側の角部に丸味をつけ、該フランジ部の上面より滑らか
    に湾曲して該溶湯通孔の内面に至る湾曲面形状としたこ
    とを特徴とするアルミニウム鋳造装置。
  2. 【請求項2】 前記溶湯分配装置を構成する筒状部とフ
    ランジ部の、前記アルミニウム溶湯に接触しない裏面部
    位を、窒化珪素材料以外のセラミックス系耐火材料また
    は耐アルミニウム溶湯性の金属材料からなる支持成形体
    によって構成し、且つ該支持成形体とこれに対向する前
    記筒状部またはフランジ部の残余の部位との間に、所定
    の空隙を形成したことを特徴とする請求項1に記載のア
    ルミニウム鋳造装置。
JP17052193A 1993-07-09 1993-07-09 アルミニウム鋳造装置 Pending JPH0724566A (ja)

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