JPH07239407A - レプリカ回折格子 - Google Patents

レプリカ回折格子

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JPH07239407A
JPH07239407A JP3027394A JP3027394A JPH07239407A JP H07239407 A JPH07239407 A JP H07239407A JP 3027394 A JP3027394 A JP 3027394A JP 3027394 A JP3027394 A JP 3027394A JP H07239407 A JPH07239407 A JP H07239407A
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JP
Japan
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replica
thin film
diffraction grating
metal thin
grating
Prior art date
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Pending
Application number
JP3027394A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Tounan
義貴 東南
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長寿命型のレプリカ回折格子を提供すること
を目的とする。 【構成】 マスター回折格子の格子面に金属薄膜を形成
し、該金属薄膜とレプリカ基板とを接着剤を介して圧接
した後剥離させ、該金属薄膜をレプリカ基板に反転接着
させる。そして、前記反転接着させた金属薄膜の表面に
シリコングリースなどの化学的に不活性な保護層を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超高真空中での分光な
どに利用されるレプリカ回折格子に関する。
【0002】
【従来の技術】マスター回折格子から多くのレプリカを
作製して、回折格子(レプリカ回折格子)の量産を行う
手法は従来より行われており、その代表的な手法として
は次のものがある。
【0003】すなわち、まず、ガラス基板にアルミニウ
ムなどの金属薄膜を蒸着し、該膜に格子溝を形成するこ
とによりマスター回折格子を製作する。このマスターを
母型として、その格子面に離形剤として薄く油膜を形成
し、その上に真空蒸着によりアルミニウム薄膜を形成し
た後、このアルミニウム薄膜上にガラス基板を接着剤
(耐熱性樹脂)を介して接着し、接着剤の硬化後、ガラ
ス基板を母型より剥離することによりアルミニウム薄膜
はガラス基板側に移り、レプリカ回折格子が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
方法で製作したレプリカ回折格子は、表面がアルミニウ
ムなどの金属薄膜が露出した形となっているため、その
金属表面が酸化したり、酸、アルカリ等と化学的に反応
しやすく、問題となっていた。また、アルミニウムなど
の表面では高温条件の使用に対して、アルミニウム膜に
結晶粒が発生するという熱変化が生じ、回折格子として
の性能を著しく低下させていた。
【0005】また、大出力レーザ等に用いられる回折格
子は、温度上昇に耐え、放射損傷を受けにくいものであ
る必要があるが、表面がアルミニウム等では問題があっ
た。そこで、本発明は、前記課題のない長寿命型のレプ
リカ回折格子を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本件発明は前記課題を解
決するため、マスター回折格子の格子面に金属薄膜を形
成し、該金属薄膜とレプリカ基板とを接着剤を介して圧
接した後剥離させ、該金属薄膜をレプリカ基板に反転接
着させてなるレプリカ回折格子において、前記反転接着
させた金属薄膜の表面に化学的に不活性な保護層を設け
たことを特徴とする。
【0007】ここで、マスター回折格子とは、ガラス、
SiO2 などの無機材料基板に直接刻線を施すか、又は
基板にアルミニウムなどの金属薄膜を蒸着してそこに刻
線を施こしたものをいい、刻線を施こしたところが格子
面になる。刻線は、回折格子彫刻装置による機械刻線で
も、イオンビームエッチングによる刻線でも良い。
【0008】金属薄膜としては、例えば、アルミニウ
ム、金、白金などの薄膜を挙げることができ、これら薄
膜は、マスター回折格子の格子面に例えば、真空蒸着に
より形成する。なお、金属薄膜を形成した後に、マスタ
ー回折格子の格子面に離形剤を塗布しておく。離形剤と
しては、例えば、シリコングリースなどを用いることが
できる。
【0009】レプリカ基板は、温度上昇に伴う溝間隔の
変化を抑えるため低膨張率の材質を用いるのが好まし
く、これに該当するものとして例えば、石英ガラス、ゼ
ロデュア(SCHOTT社製)のような低膨張結晶ガラ
スを挙げることができる。但し、材質はこれらに限定さ
れず、温度上昇の少ない領域で回折格子を使用する場合
には、BK7、BSC2、パイレックスガラス、ソーダ
ガラスなども用いることができる。
【0010】金属薄膜とレプリカ基板とを接着させる接
着剤としては、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を用いることがで
きるが、熱歪の影響を少なくする目的で、可視光硬化樹
脂を用いることもできる。可視光硬化樹脂としては、例
えばBENEFIXVL((株)アーデル製)を挙げるこ
とができるが、これらに限定されない。
【0011】化学的に不活性な保護層としては、例えば
シリコングリースの薄膜を金属薄膜表面に形成したもの
が該当するが、これには限定されない。シリコングリー
スの薄膜は、例えば真空蒸着により形成する。また、マ
スター回折格子の格子面に離形剤としてシリコングリー
スを用いているときは、レプリカ作製時に残存している
シリコングリースを有効利用できる。
【0012】
【作用】本発明によれば、化学的に不活性な保護層を金
属薄膜表面に形成することにより、酸化・炭化等が極め
て起こりにくく、酸、アルカリ溶液に対しても耐性が増
す。また、耐熱、耐寒、耐放射線性も増大するととも
に、撥水性を付与し、耐侵性も高まる。
【0013】また、表面の金属膜に結晶粒が発生するの
を防ぐことができる。また、これによりレプリカ回折格
子の接着剤層に耐熱性接着剤を用いることにより、ベー
カブルレプリカ回折格子の製作が可能となった。さら
に、保護層を設けることにより、表面についたごみやほ
こりがブロア等で除去しやすくなった。
【0014】
【実施例】本発明のレプリカ回折格子を製作する工程を
図に基づいて説明する。
【0015】先ず、平面ガラス基板1(石英ガラス:6
0mm×60mm×11.3mm)にフォトレジストO
FPR5000(東京応化製)を0.4μmコーティン
グし、そこにホログラフィック露光法(レーザー波長4
41.6nm)により格子溝(1200本/mm)を形
成する。その後、イオンビーム・エッチングによりブレ
ーズ角4度の溝断面形状が鋸歯状になるようにし、その
上にアルミニウム薄膜(厚さ0.2μm)2を真空蒸着
し、マスター回折格子を製作する。この状態が図1
(a)である。
【0016】このマスター回折格子にシリコングリコー
スを離形剤として薄い油膜3(厚さ約1nm)を形成
し、その上にアルミニウム薄膜(厚さ0.2μm)4を
真空蒸着する。この状態が図1(b)である。
【0017】次にレプリカ基板(石英ガラス;60mm
×60mm×11.3mm)6を用意し、その表面をフ
レオンなどで洗浄した後、接着剤(耐熱性エポキシ樹
脂)5を塗布する。そして、レプリカ基板6と前述のマ
スター回折格子を接着させる。この状態が図1(c)、
(d)である。
【0018】接着硬化後、離形剤3を境にしてレプリカ
基板6を剥離すると、アルミニウム薄膜4はレプリカ基
板6に移りレプリカ回折格子が作製される。このときの
状態が図1(e)である。
【0019】そして、アルミニウム薄膜4の表面にシリ
コングリース7を真空蒸着する。このときの状態が図1
(e)である。これを、ベーク炉で300℃まで加熱
し、レーザ干渉計で面精度を測定し、また回折効率と散
乱光強度を効率測定装置で調べた結果、全く変化は見ら
れなかった。
【0020】さらにシリコングリースは無色透明で、透
過性も良いため表面に金属層を形成せずに、シリコング
リース層を蒸着すれば透過型素子として利用できる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、従来の金属薄膜が表面
に露出したものと比して、化学的に不活性となり酸化、
炭化、固化、蒸発等が極めて起こりにくくなり、30%
以下の酸、アルカリには腐触されない。
【0022】また、従来品では150℃程度に加熱する
と、表面の金属薄膜に結晶粒が発生するという熱変化が
生じ、回折格子としての性能を著しく低下させていた
が、本発明によりそれを防ぐことができる。
【0023】更に、接着剤層に耐熱性接着剤を用いるこ
とにより、300℃まで耐え得るベーカブルレプリカ回
折格子の製作が可能となった。また、これにより表面は
撥水性を有し、耐候性を高める効果があり、表面につい
たゴミやほこりもブロア等で除去しやすくなった。
【0024】しかも、近年急速に発展しつつある大出力
レーザやSRを光源とした分光研究によって、ベーキン
グに十分耐え得る回折格子の製作が可能となる。また、
シリコングリース層を形成することにより、放射線に対
しても耐性が増す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレプリカ回折格子を製作する工程図
【符号の説明】
1:ガラス基板 2:アルミニウム薄膜 3:離形剤 4:アルミニウム薄膜 5:接着剤 6:レプリカ基板 7:シリコングリース

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスター回折格子の格子面に金属薄膜を
    形成し、該金属薄膜とレプリカ基板とを接着剤を介して
    圧接した後剥離させ、該金属薄膜をレプリカ基板に反転
    接着させてなるレプリカ回折格子において、前記反転接
    着させた金属薄膜の表面に化学的に不活性な保護層を設
    けたことを特徴とするレプリカ回折格子。
JP3027394A 1994-02-28 1994-02-28 レプリカ回折格子 Pending JPH07239407A (ja)

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