JPH07236985A - レーザ切断方法及びその装置 - Google Patents

レーザ切断方法及びその装置

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JPH07236985A
JPH07236985A JP6030092A JP3009294A JPH07236985A JP H07236985 A JPH07236985 A JP H07236985A JP 6030092 A JP6030092 A JP 6030092A JP 3009294 A JP3009294 A JP 3009294A JP H07236985 A JPH07236985 A JP H07236985A
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JP
Japan
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cutting
laser beam
workpiece
laser
time
Prior art date
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Application number
JP6030092A
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English (en)
Inventor
Yoshimizu Takeno
祥瑞 竹野
Masaharu Moriyasu
雅治 森安
Takayuki Yuyama
崇之 湯山
Hisao Isaka
久夫 井坂
Masaru Kaneoka
優 金岡
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レーザビームを被加工物と交差しない位置か
ら両者を相対的に移動させてレーザ切断を開始する際に
生じる切断面の条痕の乱れ、溶け落ちを防止すること。 【構成】 レーザビーム1と被加工物端部との交差を検
知し、この検知時点から所定時間、切断時よりも大きな
切断エネルギを前記被加工物2に与えて切断加工を実行
し、この一連の操作をメモリ手段13aから検索した加
工プログラムに従って、加工制御手段13bにより制御
すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザビームの入射
軸を被加工物と交差しない状態から交差する位置に移動
させて、上記被加工物の側端面から切断を開始するレー
ザ切断方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザビームのエネルギで被加工
物を切断するレーザ切断では、まず、被加工物に下穴加
工(ピアシング)を行い、この下穴を起点として所望の
形状に切断加工を行うことが一般的である。そして、下
穴から切断を開始する場合、切断開始時の切断面の乱れ
や溶け落ちなどを防止するために、例えば特開平2−3
0388号公報や特開平3−57579号公報では、切
断開始時に切断速度を段階的に上昇させている。しか
し、下穴を起点に切断を実行すると、被加工物から所望
形状の加工物を切り抜くことになり、1枚の被加工物か
ら多数の加工物を得る場合には、残り材が多くなり、不
経済であるという問題点があった。そこで、このような
問題点を解消するために、従来、図10に示すように、
レーザビーム1の入射軸を被加工物2と交差しない状態
から交差する位置に移動させて、被加工物2の側端面か
ら切断を開始するレーザ切断方法が実行されている。な
お、符号7は切断進行方向を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のレーザ切断方法
及びその装置は以上のように構成されているので、レー
ザビーム1の入射軸を被加工物との交差位置に移動させ
たとき、被加工物の下部からレーザビーム1が照射され
ることになる。このため、被加工物は下部から温度上昇
し、昇温領域はレーザビーム1の拡がり形状に対応した
形状で被加工物2の上部へ向かって拡大し、温度は高く
なり、その温度が溶融温度以上になると、溶融物が流下
する。この時、被加工物2の下部は十分予熱された状態
であるので、流下した溶融物の保有熱でさらに連鎖的に
溶融する。また、切断開始時には被加工物2の下部では
まだ切断溝が形成されていないため、溶融物流れを規制
する壁がないので、溶融物は被加工物2の下部で切断溝
の両側に拡がってしまう。このような2つの理由で、切
断開始時には被加工物2の下部で切断面に条痕の乱れや
溶け落ちが発生し、加工物の品質が著しく低下してしま
うという問題点があった。
【0004】請求項1〜6記載の発明は上記のような問
題点を解消するためになされたもので、被加工物の切断
面に発生する条痕に乱れや溶け落ちを防止し、加工物の
品質を向上させるレーザ切断方法を得ることを目的とす
る。
【0005】請求項7記載の発明は、簡単な操作で高品
質な切断開始部の加工が行えるレーザ切断装置を得るこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
るレーザ切断方法は、レーザビームと被加工物との交差
時点から所定時間、切断時よりも大きな切断エネルギを
被加工物に与えるものである。
【0007】請求項2記載の発明に係るレーザ切断方法
は、レーザビームと被加工物との交差時点から該レーザ
ビームの出力を上昇させて大きな切断エネルギを得るも
のである。
【0008】請求項3記載の発明に係るレーザ切断方法
は、レーザビームと被加工物との交差時点から該レーザ
ビームと該被加工物の相対速度を低下させて大きな切断
エネルギを得るものである。
【0009】請求項4記載の発明に係るレーザ切断方法
は、レーザビームが被加工物に照射された時に発生する
発光を検知し、レーザビーム軸と被加工物の交差領域を
検出するものである。
【0010】請求項5記載の発明に係るレーザ切断方法
は、レーザビームを被加工物の側端面と交差する位置ま
で移動させる第1の工程と、交差位置において上記レー
ザビームの出力を切断時の出力に上昇させる第2の工程
と、上記レーザビームの移動速度を切断速度まで上昇さ
せる第3の工程とを順次に実行するものである。
【0011】請求項6記載の発明に係るレーザ切断方法
は、レーザビームの入射軸と被加工物端間の距離、第
2、第3の工程の実行時間、実行開始時間を、被加工物
の材質、板厚、加工形状によって設定するものである。
【0012】請求項7記載の発明に係るレーザ切断装置
は、レーザビームと被加工物との交差時点に該被加工物
に所定の切断エネルギを与える加工プログラムを予め格
納しているメモリ手段と、上記被加工物の材質、板厚に
応じて上記メモリ手段から検索した加工プログラムに従
って切断加工を制御する加工制御手段を具備したもので
ある。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明におけるレーザ切断方法
は、レーザビームと被加工物との交差時点から所定時
間、切断時より大きな切断エネルギを被加工物に与える
ことにより、切断溝を迅速に被加工物の下部にまで形成
することができる。この結果、溶融物流れが規制される
ため、被加工物の切断面に発生する条痕の乱れや溶け落
ちが防止され、加工物の品質が向上する。
【0014】請求項2記載の発明におけるレーザ切断方
法は、レーザビーム出力を上昇させて大きな切断エネル
ギを得ることにより、切断エネルギの変化処理が容易で
ある。
【0015】請求項3記載の発明におけるレーザ切断方
法は、レーザビームと被加工物の相対速度を低下させて
大きな切断エネルギを得ることにより、レーザビームを
発生するレーザ発振器は小容量のものを使用できる。
【0016】請求項4記載の発明におけるレーザ切断方
法は、レーザビームが被加工物に照射された時に発生す
る発光を検知して、レーザビーム軸と被加工物の交差領
域を検出することにより、複雑な機構を付加することな
く簡便に、かつ正確に被加工物の端部位置を検出するこ
とができるとともに、検出した交差領域に基づいて切断
終了直前で切断を停止でき、安定してミクロジョイント
を形成できる。
【0017】請求項5記載の発明におけるレーザ切断方
法は、第1の工程でレーザビームと被加工物を交差位置
に相対的に移動させ、第2の工程でレーザビームの出力
を上昇、第3の工程でレーザビームと被加工物の相対速
度を上昇させることにより、上記交差位置まではレーザ
ビームの出力を切断時より低くしていることにより、被
加工物の下部の予熱が少なく、交差後に高められたレー
ザビーム出力によって被加工物の下部まで切断溝が形成
され、請求項1の発明と同様の効果が得られる。
【0018】請求項6記載の発明におけるレーザ切断方
法は、レーザビームの入射軸と被加工物端の距離等を、
被加工物の材質、板厚、加工形状によって設定すること
により、最適な条件で迅速に切断加工を実行できる。
【0019】請求項7記載の発明におけるレーザ切断装
置は、被加工物の材質、板厚に応じてメモリ手段から検
索した加工プログラムに従って、被加工物に切断エネル
ギを与えることにより、簡単な操作で高品質な切断開始
部の加工を実行できる。
【0020】
【実施例】
実施例1.図1は請求項1〜6記載の発明のレーザ切断
方法を実行する請求項7の発明の一実施例によるレーザ
切断装置を示す模式図であり、前記図10に示す従来例
と同一部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図1において、3はレーザビーム1を集光する加工レン
ズ、4はガス供給路4−1,4−2の切り換え部、5は
被加工物2の切断部に溶融物除去用ガスを吹き付けるノ
ズル5aを先端部に有する加工ヘッド、6はレーザビー
ム1が被加工物2に照射された時に発生する照射部の発
光を検知する光電センサにして、この光電センサ6は加
工ヘッド5の先端部のノズル5aに設けられている。9
はレーザビーム1を反射する折り返しミラー、11は加
工レンズ3を被加工物2に対し遠近移動させる加工レン
ズ移動機構部、12はレーザビーム1を発生するレーザ
発振器、13はNC装置、14は光電センサ6、NC装
置13からの信号を処理し該NC装置へ信号を供給する
信号処理回路、15は加工レンズ移動機構11及び被加
工物2を載置した加工テーブル16を駆動制御するサー
ボ制御回路である。
【0021】図2は図1の各部を詳細に示すブロック図
であり、NC装置13は一連の操作を実行する加工プロ
グラムを予め格納したメモリ手段13aと、このメモリ
手段13aから加工プログラムを解読して、レーザ発振
器12の励起用電源12a、サーボ制御回路15、切り
換え部4に制御信号を供給する加工制御手段としてのC
PU13bとを有する。サーボ制御回路15は直線(円
弧)補間制御部15aと速度制御部15bとを有し、加
工テーブル16の駆動用サーボモータ16aを制御す
る。また、切り換え部4はガスの種類を選択するガス選
択部4aとガス噴出圧力制御部4bとを有し、アシスト
ガスとしての酸素の供給路4−1と発光を促進するアル
ゴンガスの供給路4−2とを切り換える。
【0022】次に、図3のフローチャート、図4の切断
順序を示す模式について動作を説明する。図4(1)に
おいて、本実施例1では、被加工物2として厚さ9mm
の軟鋼を用い、焦点距離190.5mmのZnSe製加
工レンズ3を、被加工物表面に焦点を合わせるように設
定位置に移動させて停止する(ステップST3−1〜3
−3)。次いで、レーザビーム1と同軸の穴径2mmの
加工ヘッド5の先端ノズル5aから噴出すべきガスの種
類、例えばアルゴンガスの供給路4−2を選択し、ガス
噴出圧力を設定値として噴射する(ステップST3−4
〜3−6)。そして、ビーム出力条件を200Wの設定
値に設定してレーザビーム照射を行い(ステップST3
−7〜3−9)、加工ヘッド5のX軸移動速度を設定
値、例えばビーム移動速度0.5m/分となるように設
定して該加工ヘッドをX軸移動させる(ステップST3
−10〜3−12)。
【0023】図4(2)において、上記加工ヘッド5の
X軸移動により、レーザビーム1と被加工物2とが交差
したとき生じる発光を光電センサ6で検知すると(ステ
ップST3−13)X軸移動を停止し、加工レンズ3を
設定された切断位置に移動させ、焦点位置を被加工物表
面から1.0mm上方へ変化させる(ステップST3−
14〜3−17)。しかる後、加工ヘッド5をX軸移動
させて、設定された被加工物端部から切断溝幅分に相当
する、例えば0.5mm程度、被加工物内側の切断開始
位置までレーザビーム軸を移動させて停止させる(ステ
ップST3−18〜3−20)。ただし、このステップ
ST3−18〜3−20の動作は、被加工物2の材質、
板厚などによって必ず行うことが必要なものではない。
次いで、ガス供給路を酸素の供給路4−1に切り換え
て、ノズル5aからノズル元圧を0.6kgf/cm2
として、酸素を切断部2aに設定時間吹き付ける(ステ
ップST3−21〜3−24)。
【0024】図4(3)において、その後、ビーム出力
を立ち上がり時定数200msで200Wから、例えば
設定値1.2kWまで上昇させる(ステップST3−2
5〜3−27)。さらに、レーザビーム出力を上昇し始
めてから、300ms後にレーザビーム移動速度を0m
/分から1m/分まで立ち上がり時定数50msで上昇
させる(ステップST3−28〜3−30)。
【0025】図4(4)において、上記操作により、レ
ーザビーム移動開始直前には図4(3)に示すように切
断溝8が形成され、その後のX軸移動による切断では、
図4(4)に示すように切断溝8を溶融物が流れ(ステ
ップST3−31)、加工後切断面を観察したところ、
被加工物2の切断面に発生する条痕の乱れや溶け落ちが
防止されており、加工物の品質が向上した。
【0026】ここで、立ち上がり時定数について説明す
る。本実施例1では、レーザビーム出力やレーザビーム
移動速度等のパラメータの値の変化は以下の式(1)に
従うようにした。 K=K1+(K2−K1)×(1−exp(−t/λ)) (1) ここで、パラメータの目標値をK2、パラメータの初期
値をK1、ただしK2>K1、立ち上がり時定数をλ、
パラメータ変化開始からの時間をt、時間tでのパラメ
ータの値をKとした。
【0027】なお、本実施例1では、切断溝8が形成さ
れるための時間、つまりレーザビーム出力上昇開始から
レーザビーム移動開始までの時間を300msとした
が、この時間の適正値は材質や板厚により決まってく
る。一般的には板厚が厚くなるほど、レーザの吸収率が
低いほど、融点が高いほど、レーザビーム出力上昇開始
からレーザビーム移動開始までの時間は長くなる。この
時、図5(a)に示すようにレーザビーム出力の立ち上
がり速度と、図5(b)に示すように、レーザビーム移
動の立ち上がり速度が共に立ち上がり完了値の約80%
以上の値になる時点(図5における斜線領域)がほぼ一
致するように設定すれば不良は生じなかった。また、本
実施例1では、レーザビーム軸と被加工物端面の一致点
を、加工点に生じる発光(ブルーフレーム)を光電セン
サ6で検知することで検出したが、それ以外の方法、例
えばテレビカメラ等による画像処理で行って検知するよ
うにしてもよい。
【0028】実施例2.図6はこの発明の実施例2を示
すもので、本実施例2では、被加工物2として厚さ12
mmの表面に100μmの厚さで塗料21を塗布した軟
鋼を使用し、実施例1と同様に焦点距離190.5mm
のZnSe製加工レンズ3を使用し、アシストガスとし
てレーザビームと同軸の穴径2mmの加工ヘッド5の先
端のノズル5aから酸素をノズル元圧を0.6kgf/
cm2 として切断部2aへ吹き付けた。本実施例2では
光電センサ6であるフォトダイオードによる端面検出時
のレーザ出力は200W、レーザビーム移動速度0.8
m/分で被加工物2に近づけ、その後、図6に示すよう
に被加工物上を走査させ、反対側の第2の被加工物端面
も発光の変化により検出した。
【0029】レーザビーム1が被加工物端面に照射され
ると同時にブルーフレームが発生し、反対側の第2の被
加工物端面から抜けると同時に発光が消え、この2つの
発光信号変化を光電センサ6が関知することにより、交
差領域つまり被加工物2の寸法を知ることができ、しか
もこの操作によりレーザビーム1が移動した後は被加工
物表面の塗料21のみが除去されていた。
【0030】この後、加工レンズ3を上方に上げて、焦
点位置を被加工物表面から1.5mm上方へ変化させ、
レーザビーム1を被加工物表面端部より切断溝幅に相当
する0.6mm程度被加工物内部へ移動させる。この
後、レーザビーム出力を立ち上がり時定数200msで
200Wから1.75kWまで上昇させ、レーザビーム
出力を上昇し始めてから、350ms後にレーザビーム
移動速度を0m/分から1m/分まで立ち上がり時定数
50msで上昇させた。この操作により、被加工物2の
切断面に発生する条痕の乱れや溶け落ちが防止され、加
工物の品質が向上した。
【0031】また、上記の交差領域の検知で切断終了部
の被加工物端部も予め検出してあるため、被加工物端部
の1mm手前で確実に切断を停止でき、安定してミクロ
ジョイントを形成でき、切断終了後における加工物の脱
落などを防止できる効果もある。
【0032】また、被加工物端面検出時、つまり交差領
域検出時に切断部表面の塗料21を除去しているので、
切断中の塗料21の蒸発によるアシストガスである酸素
の純度低下が軽減され、切断面粗さが向上する効果もあ
る。
【0033】実施例3.以下、この発明の実施例3につ
いて説明する。被加工物の板厚、材質等の諸条件によっ
て、端面検出のためのレーザビーム出力、走査速度及び
切断時のレーザビーム出力、切断速度、レーザビーム出
力立ち上がり速度、切断速度立ち上がり速度、レーザビ
ーム出力上昇開始からレーザビーム移動開始までの時間
等のパラメータをより適した値に設定する必要がある。
本実施例3では、被加工物2の板厚、材質等の条件に応
じて各パラメータ値の設定・記憶が可能としている。
【0034】図7は加工条件を示すパラメータ図の一部
を示すもので、データ番号欄、端面検出条件欄、切断条
件欄、パラメータ立ち上がり速度欄からなっている。デ
ータ番号欄はデータに番号をつける欄であり、端面検出
条件欄は端面検出時の平均出力Sa、周波数Ba、デュ
ーティTa、ガス圧Na、焦点位置Za、レーザビーム
移動速度Faが入力される。また、切断条件欄は切断時
の平均出力Sb、周波数Bb、デューティTb、ガス圧
Nb、焦点位置Zb、レーザビーム移動速度Fbが入力
され、パラメータ立ち上がり速度欄はレーザビーム出力
の立ち上がり速度Sc、レーザビーム移動速度立ち上が
りFc、レーザビーム出力上昇開始からレーザビーム移
動開始までの遅れ時間Dcが入力される。
【0035】このデータは図8に示すコードによって入
力できる。ここで、G88はデータの入力を行うコー
ド、Lはデータ番号と端面検出条件欄、切断条件欄、パ
ラメータ立ち上がり速度欄を指定するコードであり、L
1.1はデータ番号1の端面検出条件欄に、L1.2は
データ番号1の切断条件欄に、L1.3はデータ番号1
のパラメータ立ち上がり速度欄にデータを入力せよとい
うコードである。また、S等の記号は前述のパラメータ
を示している。
【0036】このように、切断加工を行う前に適正な加
工条件の組み合わせから図7に示す表を作成しておけ
ば、良好な端面の切断加工がコードにより可能となる。
本実施例3による端面切断方法の指令形態は、例えば、
G33 L1のように示される。
【0037】実施例4.図9は被加工物端面からの切断
部で加工不良が発生しないように、端面検出条件、切断
条件、パラメータ立ち上がり速度条件を自動的に決定す
る制御装置または自動プログラミング装置の機能を示す
フローチャート図である。まず、形状プログラム作成後
(ステップST9−1)、被加工物端面外部から切断開
始する部分を認識し(ステップST9−2)、被加工物
の材質、板厚に対応した端面切断条件設定(ステップS
T9−3)、端面切断開始コード入力(ステップST7
−4)、切断条件割付け(ステップST7−5)を行う
ことにより、被加工物端面を良好に切断加工することが
可能な加工プログラムを作成できる(ステップST7−
6)。なお、上記各実施例では、加工ヘッド5をX軸移
動させる場合について説明したが、加工テーブル16を
X軸移動させても、あるいは加工ヘッド5と加工テーブ
ル16を相対的にX軸移動させてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、レーザビームと被加工物端部との一致を検知し、
この検知時点から所定時間、切断加工時より大きな切断
エネルギを被加工物に与えるように構成したので、切断
溝を迅速に被加工物の下部にまで形成することができ
る。この結果、溶融物流れが規制されるため、被加工物
の切断面に発生する条痕の乱れや溶け落ちが防止され、
加工物の品質が向上する。
【0039】請求項2記載の発明によれば、レーザビー
ム出力を上昇させて大きな切断エネルギを得るように構
成したので、切断エネルギの変化処理が容易である。
【0040】請求項3記載の発明によれば、レーザビー
ムと被加工物の相対速度を低下させて大きな切断エネル
ギを得るように構成したので、レーザビームを発生する
レーザ発振器は小容量のものを使用できる。
【0041】請求項4記載の発明によれば、レーザビー
ムが被加工物に照射された時に発生する発光を検知し
て、レーザビーム軸と被加工物の交差領域を検出するよ
うに構成したので、新たに複雑な機構を付加することな
く簡便に、かつ正確に被加工物端部を検出することがで
きると共に、検出した交差領域に基づいて切断終了直前
で切断を停止でき、安定してミクロジョイントを形成で
きる。
【0042】請求項5記載の発明によれば、レーザビー
ム軸が被加工物端部と一致するまでは、レーザビームの
出力を切断加工時より低くしているので、被加工物の下
部の予熱が少なく、一致時点後に高められたレーザビー
ム出力によって被加工物の下部まで切断溝が形成され
る。この結果、溶融物流れが規制されるため、被加工物
の切断面に発生する条痕の乱れや溶け落ちが防止され、
加工物の品質が向上する。
【0043】請求項6記載の発明によれば、レーザビー
ムの入射軸と被加工物端の距離等を、被加工物の材質、
板厚、加工形状によって設定するように構成したので、
最適な条件で迅速に切断加工を実行できる。
【0044】請求項7記載の発明によれば、被加工物の
材質、板厚に応じてメモリ手段から検索した加工プログ
ラムに従って、被加工物に切断エネルギを与えるように
構成したので、簡単な操作で高品質な切断開始部の加工
を実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜6記載の発明のレーザ切断方法を実
行する請求項7の発明の一実施例によるレーザ切断装置
を示す模式図である。
【図2】図1の各部を詳細に示すブロック図である。
【図3】請求項1〜6記載の発明のレーザ切断方法を説
明するフローチャートである。
【図4】請求項1〜6記載の発明のレーザ切断方法を説
明する模式図である。
【図5】時間に対するレーザビーム出力、レーザビーム
移動速度の特性図である。
【図6】請求項1〜6記載の発明の他の実施例によるレ
ーザ切断方法を説明する模式図である。
【図7】加工条件を示すパラメータ図である。
【図8】加工条件を入力するコード図である。
【図9】加工プログラムを作成するフローチャートであ
る。
【図10】従来のレーザ切断方法を説明する模式図であ
る。
【符号の説明】
1 レーザビーム 2 被加工物 13a メモリ手段 13b CPU(加工制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井坂 久夫 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社生産技術研究所内 (72)発明者 金岡 優 名古屋市東区矢田南五丁目1番14号 三菱 電機株式会社名古屋製作所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザビームの入射軸を被加工物と交差
    しない状態から交差する位置に移動させて、前記被加工
    物の側端面から切断を開始するレーザ切断方法におい
    て、前記レーザビームと前記被加工物端部との交差を検
    知し、この検知時点から所定時間、切断時よりも大きな
    切断エネルギを前記被加工物に与えることを特徴とする
    レーザ切断方法。
  2. 【請求項2】 前記レーザビームの出力を上昇させて大
    きな切断エネルギを得ることを特徴とする請求項1記載
    のレーザ切断方法。
  3. 【請求項3】 前記レーザビームと前記被加工物の相対
    速度を低下させて大きな切断エネルギを得ることを特徴
    とする請求項1記載のレーザ切断方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザビームが被加工物に照射され
    た時に発生する発光を検知することにより、レーザビー
    ム軸と被加工物の交差領域を検出することを特徴とする
    請求項1記載のレーザ切断方法。
  5. 【請求項5】 レーザビームの入射軸を被加工物と交差
    しない状態から交差する位置に移動させて、前記被加工
    物の側端面から切断を開始するレーザ切断方法におい
    て、前記レーザビームを前記被加工物の側端面と交差す
    る位置まで移動させる第1の工程と、交差位置において
    前記レーザビームの出力を切断時の出力に上昇させる第
    2の工程と、前記レーザビームの移動速度を切断速度ま
    で上昇させる第3の工程と、の一連の操作を実行するこ
    とを特徴とするレーザ切断方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の工程におけるレーザビームの
    入射軸と被加工物端との間の距離、前記第2、第3の工
    程の実行時間、実行開始時点を、前記被加工物の材質、
    板厚、切断形状によって設定することを特徴とする請求
    項5記載のレーザ切断方法。
  7. 【請求項7】 レーザビームの入射軸を被加工物と交差
    しない状態から交差する位置に移動させて、前記被加工
    物の側端面から切断を開始するレーザ切断装置におい
    て、前記レーザビームを前記被加工物の側端面と交差す
    る位置まで移動させる第1の工程と、交差位置において
    前記レーザビームの出力を切断時の出力に上昇させる第
    2の工程と、前記レーザビームの移動速度を切断速度ま
    で上昇させる第3の工程と、の一連の操作を実行する加
    工プログラムを予め格納しているメモリ手段と、前記被
    加工物の材質、板厚に応じて前記メモリ手段から検索し
    た加工プログラムに従って切断加工を制御する加工制御
    手段を具備したことを特徴とするレーザ切断装置。
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