JPH07236640A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

Info

Publication number
JPH07236640A
JPH07236640A JP3172094A JP3172094A JPH07236640A JP H07236640 A JPH07236640 A JP H07236640A JP 3172094 A JP3172094 A JP 3172094A JP 3172094 A JP3172094 A JP 3172094A JP H07236640 A JPH07236640 A JP H07236640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
signal
sample volume
doppler
depth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3172094A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiichi Shiki
栄一 志岐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Canon Medical Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba Medical Systems Engineering Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP3172094A priority Critical patent/JPH07236640A/ja
Publication of JPH07236640A publication Critical patent/JPH07236640A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は最大の信号成分で直交位相検波
することによりS/Nを向上することができる超音波診
断装置を提供することである。 【構成】本発明は、超音波パルスを被検体内に繰り返し
送信し、上記被検体内の音響インピーダンスの各不連続
面からエコーを繰り返し受信し、各受信信号に発振器5
Bからの基準信号を掛け合わすことによりドプラ偏移周
波数成分からなるドプラ信号を検出し、上記ドプラ信号
に対してレンジゲートをかけて任意の深さに設定された
サンプルボリウム内のドプラ信号を切り出し、この切り
出されたドプラ信号を周波数分析することにより上記サ
ンプルボリウム内の周波数スペクトラムを得て表示する
超音波診断装置において、上記サンプルボリウムが設定
された深さに応じて発振器5Bを制御して上記基準信号
の基準周波数を変化させる制御回路7を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検体内の任意の深さ
に設定されたサンプルボリウム内の受信信号を分析する
ことによりサンプルボリウム内の周波数スペクトラムを
得る超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の、この種の超音波診断装置の構成
及び機能を以下に説明する。プローブの先端には、複数
の圧電振動子が並列される。プローブには送信系と受信
回路とが接続される。送信系2はプローブの各圧電振動
子に異なる遅延時間を与えてパルス駆動信号を繰り返し
供給する。これにより広い周波数帯域をもつ超音波パル
スが被検体内に送信される。Bモードのもとでは、超音
波送受信毎に各圧電振動子に与える遅延時間を少しずつ
変化させる。これによりスキャン面がスキャンされる。
ドプラモードのもとでは、送信回路は、各圧電振動子毎
に一定の遅延時間で駆動信号をプローブの各圧電振動子
に供給する。これにより、超音波パルスが同一方向に繰
り返し送信される。
【0003】被検体内の音響インピーダンスの各界面で
反射したエコーは、全部または一部の圧電振動子で受信
される。エコーはその音響強度に応じて各圧電振動子で
電流変換される。これらの受信信号は受信回路に取り込
まれる。受信回路内で、各受信信号は個別に増幅された
後、送信時と逆の遅延時間を圧電振動子毎に与えられて
加算される。これにより送信時と同じ方向に受信指向性
が与えられる。受信回路の出力は、Bモード処理系と、
ドプラモード処理系とに送られる。Bモード処理系で
は、受信回路の出力がまず対数増幅器で対数的に増幅さ
れる。そして、対数増幅器の出力信号の包絡線が包絡線
検波回路で検波される。この検波信号はアナログディジ
タル変換器を介してディジタル信号に離散される。各デ
ィジタル信号は、表示系の画像メモリに位置データと共
に保持される。画像メモリから順次読みされたディジタ
ル信号はディジタルアナログ変換器を介して輝度変調信
号としてTVモニタに送られ、TVモニタにBモード像
(組織像)として表示される。
【0004】ドプラモード処理系は、ある観測範囲(以
下「サンプルボリウム」という)内の移動体の周波数ス
ペクトル(速度分布に換算される場合もある)を演算す
る。受信回路の出力は、2系統の位相検波回路に送られ
る。発振器は、送信超音波の中心周波数に一致する周波
数(基準周波数)を持つ基準信号が出力される。この基
準信号は位相検波回路に直接送られ、受信回路からの出
力信号と掛け合わされる。また、基準信号は直交移相器
を介して位相検波回路に送られ、受信回路からの出力信
号と掛け合わされる。これにより、受信回路からの出力
信号は直交位相検波され、ドプラ効果による送信周波数
0 と受信周波数f1 との偏移、つまりドプラ偏移周波
数fd と、(2・f0 +fd )の高周波数成分とからな
るドプラ信号が検出される。なお、2系統の位相検波回
路が備えられているのは、移動体(多くの場合、血球)
の順逆の移動方向(プローブに近付く血流とプローブか
ら離れる血流)を区別するためである。ドプラ信号の高
周波成分は低域通過フィルタで除去される。これにより
ドプラ偏移周波数fd の周波数成分だけのドプラ信号が
得られ、このドプラ信号に対してレンジゲート回路でレ
ンジゲートが掛けられ、レンジゲート内のドプラ信号だ
けが、低域通過フィルタから出力されるドプラ信号から
切り取られる。
【0005】レンジゲート回路で切り取られたドプラ信
号は、積分回路で時間軸に沿って積分される。この積分
信号は、サンプルホールド回路を介して、高域通過フィ
ルタに送られ、臓器壁等の血流より動きの遅い部分から
の不要な周波数成分、つまりクラッタ成分を除去され
る。クラッタ成分を除去された積分信号は、再度、低域
通過フィルタを介して例えば高速フーリエ変換回路等の
周波数分析回路としての演算回路に送られる。演算回路
は、クラッタ成分を除去された積分信号についてリアル
タイムで周波数分析することにより、レンジゲートで切
り出したドプラ信号に含まれる血流等の周波数スペクト
ルを分析する。演算回路は、この周波数スペクトルをそ
のまま、または速度分布に換算して表示系の画像メモリ
に出力する。この周波数スペクトルは一定周期で繰り返
し演算される。周波数スペクトルは横軸を時間、縦軸を
周波数としたグラフに分布され、TVモニタに表示され
る。
【0006】ところで、上述したように広い周波数帯域
をもつ超音波パルスが被検体内に送信されるが、超音波
伝播減衰は、周波数によって異なり、具体的には周波数
が高いほど減衰は大きく、周波数が低いほど減衰は小さ
くなる。したがって、エコーの周波数成分はエコーが反
射した音響インピーダンスの不連続面の深さによって異
なり、すなわち、浅い不連続面からのエコーは広帯域の
周波数成分をもっているが、不連続面が深くなるに応じ
て高い周波数成分が抑えられ、エコーの周波数成分は低
いほうにシフトする。これにより発振器からの基準信号
の基準周波数が、ある深さの不連続面からのエコーの周
波数分布内の最大パワーの周波数から外れてしまうこと
がある。この場合、信号成分が抑制され、結果的に、S
/Nが低下してしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するべくなされたもので、その目的は、最大
の信号成分で直交位相検波することによりS/Nを向上
することができる超音波診断装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による超音波診断
装置は、超音波パルスを被検体内に繰り返し送信し、上
記被検体内の音響インピーダンスの各不連続面からエコ
ーを繰り返し受信し、各受信信号に発振器からの基準信
号を掛け合わすことによりドプラ偏移周波数成分からな
るドプラ信号を検出し、上記ドプラ信号に対してレンジ
ゲートをかけて任意の深さに設定されたサンプルボリウ
ム内のドプラ信号を切り出し、この切り出されたドプラ
信号を周波数分析することにより上記サンプルボリウム
内の周波数スペクトラムを得て上記周波数スペクトラム
を表示する超音波診断装置において、上記サンプルボリ
ウムが設定された深さに応じて上記発振器を制御して上
記基準信号の基準周波数を変化させる制御手段を備え
る。
【0009】
【作用】本発明によれば、受信信号からドプラ偏移周波
数成分を抽出するために各受信信号に掛け合わされる発
振器からの基準信号の基準周波数が、サンプルボリウム
が設定された深さに応じて変化されるので、受信信号を
その最大パワーを示す周波数の参照信号で直交位相検波
することができ、これによりS/Nが向上する。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明による超音波診
断装置の一実施例を説明する。図1は第1実施例に係る
超音波診断装置のブロック図である。プローブ1の先端
には、複数の圧電振動子が並列される。プローブ1には
送信系2と受信回路3とが接続される。送信系2をに含
まれるパルス発生器2Aは、パルスを図示しない発振器
からのレート周波数にしたがって繰り返し出力する。送
信回路2Bは、パルス発生器2Aからパルスが送られた
タイミングでプローブ1の各圧電振動子に異なる遅延時
間を与えて駆動信号を供給する。Bモードのもとでは、
送信回路2Bは、超音波パルスの送信毎に各圧電振動子
に与える遅延時間を少しずつ変化させる。これにより超
音波ビームが移動され、スキャン面がスキャンされる。
ドプラモードのもとでは、送信回路2Bは、各圧電振動
子毎に異なる遅延時間を変化させずに駆動信号をプロー
ブ1の各圧電振動子に供給する。これにより、超音波ビ
ームが同一方向に繰り返し送信される。
【0011】被検体内の音響インピーダンスの各不連続
面で反射したエコーは、全部または一部の圧電振動子で
受信される。エコーはその音響強度に応じて各圧電振動
子で電流変換される。これらの受信信号は受信回路3に
取り込まれる。受信回路3内で、各受信信号は個別に増
幅された後、送信時と逆の遅延時間を圧電振動子毎に与
えられて加算される。これにより送信時と同じ方向に受
信指向性が与えられる。受信回路3の出力は、Bモード
処理系4と、ドプラモード処理系5とに送られる。
【0012】Bモード処理系4では、受信回路3の出力
がまず対数増幅器4Aで対数的に増幅される。そして、
対数増幅器4Aの出力信号の包絡線が包絡線検波回路4
Bで検波される。この検波信号はアナログディジタル変
換器(A/D−C)4Cを介してディジタル信号に離散
される。各ディジタル信号は、表示系6の画像メモリ6
Aに位置データと共に保持される。画像メモリ6Aから
順次読みされたディジタル信号は図示しないディジタル
アナログ変換器を介して輝度変調信号としてTVモニタ
6Bに送られ、結果的にTVモニタ6BにBモード像
(組織像)として表示される。
【0013】ドプラモード処理系5は、ある観測範囲
(以下「サンプルボリウム」という)内の移動体の周波
数スペクトル(速度分布に換算される場合もある)を演
算する。
【0014】サンプルボリウム設定部10は例えばマウ
スであり、この動きがTVモニタ6BにBモード像上に
表示されるサンプルボリウムマーカに連動する。サンプ
ルボリウム設定部10の確定入力により、サンプルボリ
ウムはスキャン面内に任意の深さで設定される。
【0015】受信回路3の出力は、2系統の位相検波回
路5Aa,5Abに送られる。発振器5Bは、基準信号
を出力する。この基準信号は位相検波回路5Abに直接
送られ、受信回路3からの出力信号と掛け合わされる。
また、基準信号は直交移相器5Cを介して位相検波回路
5Aaに送られ、受信回路3からの出力信号と掛け合わ
される。これにより、受信回路3からの出力信号は直交
位相検波され、ドプラ効果による送信周波数に対する受
信周波数の変化を表すドプラ偏移周波数成分と、高周波
数成分とからなるドプラ信号が検出される。なお、2系
統の位相検波回路5Aa,5Abが備えられているの
は、移動体(多くの場合、血球)の順逆の移動方向(プ
ローブ1に近付く血流とプローブ1から離れる血流)を
区別するためである。ドプラ信号の高周波成分は低域通
過フィルタ(LPF)5Da,5Dbで除去される。こ
れによりドプラ偏移周波数成分だけのドプラ信号が得ら
れ、このドプラ信号に対してレンジゲート回路5Ea,
5Ebでレンジゲートが掛けられる。このレンジゲート
をかけるタイミングは、ゲート制御部11によりサンプ
ルボリウム設定部10で設定されたサンプルボリウムの
深さに応じて制御される。
【0016】レンジゲート回路5Ea,5Ebで切り取
られたドプラ信号は、積分回路5Fa,5Fbで時間軸
に沿って積分される。この積分信号は、サンプルホール
ド回路(S/H)5Ga,5Gbを介して、高域通過フ
ィルタ(HPF)5Ha,5Hbに送られ、臓器壁等の
血流より動きの遅い部分からの不要な周波数成分、つま
りクラッタ成分を除去される。クラッタ成分を除去され
た積分信号は、再度、低域通過フィルタ5Ia,5Ib
を介して例えば高速フーリエ変換回路等の周波数分析回
路としての演算回路5Jに送られる。演算回路5Jは、
クラッタ成分を除去された積分信号についてリアルタイ
ムで周波数分析することにより、レンジゲートで切り出
したドプラ信号に含まれる血流等の周波数スペクトルを
分析する。演算回路5Jは、この周波数スペクトルをそ
のまま、または速度分布に換算して表示系6の画像メモ
リ6Aに出力する。この周波数スペクトルは一定周期で
繰り返し演算される。周波数スペクトルは横軸を時間、
縦軸を周波数としたグラフに分布され、TVモニタ6B
に表示される。
【0017】例えばROMからなる記憶装置8には、複
数の異なる基準周波数データが保持され、各基準周波数
データには、異なる深さが対応されている。ゲート制御
部11で認識されたサンプルボリウムの深さに対応する
基準周波数データが、選択的に記憶装置8から制御回路
7に読み出される。制御回路7は、記憶装置8から選択
的に読み出された基準周波数データにしたがって、発振
器5Bを制御する。これにより発振器5Bから当該基準
周波数データに一致する基準周波数をもつ基準信号が出
力される。具体的には、発振器5Bは例えば装置が内蔵
している60KHzの原信号を分周して、所望の基準周
波数の基準信号を生成する。記憶装置8には、複数の異
なる分周周波数データが保持され、各分周周波数データ
には、異なる深さが対応されている。ゲート制御部11
で認識されたサンプルボリウムの深さに対応する分周周
波数データが選択的に記憶装置8から制御回路7に読み
出され、制御回路7によりこの分周周波数で発振器5B
により原信号が分周され、これにより所望の基準周波数
の基準信号が生成される。
【0018】記憶装置8に保持されている複数種類の基
準周波数データそれぞれは対応する深さからのエコーの
周波数分布における最大パワーを示す周波数に決定され
ている。この対応する深さが異なる複数種類の基準周波
数データは、実測によりまたは計算により決定される。
実測による場合、ある深さの不連続面からエコーが受信
され、このエコーの周波数分布が実測され、この実測さ
れた周波数分布における最大パワーを示す周波数が基準
周波数として選択される。この作業が不連続面の深さを
変えながら繰り返され、様々な深さの基準周波数データ
が得られる。また、計算による場合、深さの異なる超音
波伝播減衰曲線が用いられる。超音波伝播減衰曲線は、
周知であり、同一深度における周波数の高低に応じた超
音波伝播減衰率の変化を周波数軸に沿って表したもので
あり、深さ毎に決まっている。送信超音波の分布に等し
い深さ0のエコーの周波数分布に、深さの異なる超音波
伝播減衰曲線を掛け合わせることにより、各深さのエコ
ーの周波数分布が推定され、これら対応する深さの異な
る周波数分布それぞれについて最大パワーを示す周波数
が基準周波数として選択される。
【0019】次に本実施例の動作を説明する。図2はT
Vモニタ6Bの表示画面を示す図である。サンプルボリ
ウム設定部10が操作者により操作されると、この動き
に連動してTVモニタ6BにBモード像と共に表示され
るサンプルボリウムマーカが移動する。サンプルボリウ
ム設定部10の確定入力により、サンプルボリウムはス
キャン面内に任意の深さで設定される。
【0020】図3には記憶装置8に保持されている深さ
と基準周波数との対応が示されている。図4(a)には
送信超音波の周波数分布が示され、図4(b)には深さ
0からのエコーの周波数分布が示され、図4(c)には
深さd1 からのエコーの周波数分布が示され、図4
(d)には深さd2 (d1 <d2 )からのエコーの周波
数分布が示されている。f0 は送信超音波の中心周波数
を示す。図4(c),(d)において一点鎖線はそれぞ
れ、深さd1 での超音波伝播減衰曲線、深さd2 での超
音波伝播減衰曲線を示す。
【0021】サンプルボリウム設定部10で設定された
サンプルボリウムの深さは、ゲート制御部11により認
識される。この深さに応じて、ゲート制御部11はレン
ジゲート回路5Ea,5Ebがドプラ信号に対してかけ
るレンジゲートのタイミングを制御する。これにより、
サンプルボリウム設定部10で設定されたサンプルボリ
ウム内のドプラ信号だけが、低域通過フィルタ5Da,
5Dbからの全深度のドプラ信号から切り出される。
【0022】ゲート制御部11で認識されたサンプルボ
リウムの深さデータは、制御回路7に取り込まれる。こ
のサンプルボリウムの深さに対応する基準周波数データ
が、記憶装置8から制御回路7に選択的に読み出され
る。制御回路7は、記憶装置8から選択的に読み出され
た基準周波数データにしたがって、発振器5Bを制御す
る。これにより発振器5Bから当該基準周波数データに
一致する基準周波数をもつ基準信号が出力される。
【0023】例えば、サンプルボリウム設定部10によ
り、サンプルボリウムが深さd1 に設定された場合、図
4(c)に示すようには、深さd1 からのエコーは高周
波成分が低周波成分より減衰を強く受け、これにより、
当該エコーの周波数分布において、最大パワーを示す周
波数がf0 からf1 に低下する。この深さd1 に対応す
る基準周波数f1 を示すデータが記憶装置8から制御回
路7に読み出される。制御回路7の制御により発振器5
Bからの基準信号の基準周波数はこのf1 に設定され
る。この基準周波数f1 の基準信号が直交位相検波回路
5Aa,5Abで受信回路3からの受信信号に掛け合わ
され、ドプラ偏移周波数成分をもつドプラ信号が検波さ
れる。したがって、当該深さd1 で最大パワーが得られ
る基準周波数の基準信号によりドプラ偏移周波数を直交
位相検波することができ、この結果、S/Nが向上す
る。
【0024】同様に、例えば、サンプルボリウム設定部
10により、サンプルボリウムが深さd1 より深いd2
に設定された場合、図4(d)に示すように、深さd2
からのエコーは高周波成分がd1 の場合より減衰を強く
受け、これにより、当該エコーの周波数分布において、
最大パワーを示す周波数がf0 からf1 より低いf2に
低下する。この深さd2 に対応する基準周波数f2 を示
すデータが記憶装置8から制御回路7に読み出される。
制御回路7の制御により発振器5Bからの基準信号の基
準周波数はこのf2 に設定される。この基準周波数f2
の基準信号が直交位相検波回路5Aa,5Abで受信回
路3からの受信信号に掛け合わされ、ドプラ偏移周波数
成分をもつドプラ信号が検波される。したがって、当該
深さd2で最大パワーが得られる基準周波数の基準信号
によりドプラ偏移周波数を直交位相検波することがで
き、この結果、S/Nが向上する。
【0025】次に第2実施例について説明する。図5は
第2実施例に係る超音波診断装置のブロック図である。
なお、図5において、図1と同じ部分には同符号を付し
て説明は省略する。
【0026】本実施例では、サンプルボリウム内の受信
信号を用いてエコーの周波数分布を実際に求め、この周
波数分布の最大パワーを示す周波数を特定し、この特定
された周波数に一致する基準周波数をもつ基準信号を発
振器5Bから出力して受信信号に掛け合わせるものであ
る。
【0027】受信回路3の出力は、サンプルボリウム内
の受信信号を用いてエコーの周波数分布を実際に求め、
この周波数分布の最大パワーを示す周波数を特定するた
めの基準周波数検出回路9に送られる。基準周波数検出
回路9内では、受信回路3の出力は、レンジゲート回路
9Aで、レンジゲートが掛けられる。このレンジゲート
をかけるタイミングは、ドプラモード処理系5のレンジ
ゲート回路5Ea,5Ebと同じタイミングにゲート制
御部11により制御される。これにより受信回路3から
の全深度の受信信号から、サンプルボリウム設定部10
で設定されたサンプルボリウムの深度に相当する受信信
号だけが切り出される。レンジゲート回路9Aで切り出
され受信信号は、アナログディジタル変換器(A/D−
C)9Bを介して例えば高速フーリエ変換回路等の周波
数分析回路としての演算回路9Cに送られる。演算回路
9Cは、レンジゲート回路9Aで切り出された受信信号
をリアルタイムで周波数分析することにより、サンプル
ボリウム内の周波数分布を分析する。この周波数分布
は、超音波パルスが繰り返し送受信され、その都度、分
析される。
【0028】平均回路9Dは、演算回路9Cに送られて
きた計測時間の異なる所定数の周波数分布を平均処理し
新たな周波数分布を計算する。演算回路9Cで分析され
る周波数分布は、ランダムノイズが支配的なノイズやス
ペックルが、検査対象が血流であることから時間経過に
伴って変化することに応じて変動する。計測時間の異な
る所定数の周波数分布を平均処理することにより、この
変動を抑えることができる。例えばドプラモードでは同
一方向に128回超音波の送受信が繰り返される。演算
回路9Cは、1回の超音波送受信毎に周波数分布を演算
し、平均回路9Dはノイズやスペックルの影響を抑制す
るために、こられ128個の周波数分布を平均処理して
新たな周波数分布を計算する。この新たな周波数分布は
例えば図4(c),(d)に近似する。平均回路9Dで
平均処理された新たな周波数分布の最大パワーに対応す
る周波数(例えばf1 やf2 )が、最大値検出回路9E
で検出される。
【0029】基準信号周波数選択回路9Fは、原信号を
分周した分周周波数帯域の中から、最大値検出回路9E
で検出された最大パワーに対応する周波数に最も近い分
周周波数を選択する。制御回路7はこの分周周波数デー
タに基づいて発振器5Bを制御する。これにより発振器
5Bから、最大値検出回路9Eで検出された最大パワー
に対応する周波数と同じ基準周波数をもつ基準信号が、
直交位相検波回路5Aa,5Abに供給される。
【0030】したがって、当該深さで最大パワーが得ら
れる基準周波数の基準信号をドプラ信号と掛け合わせて
ドプラ偏移周波数を直交位相検波することができ、この
結果、S/Nが向上する。本実施例では、実際に得られ
た受信信号の周波数分布に基づいて基準周波数を調整し
ているので、第1実施例よりS/Nを向上させることが
できる。しかも、周波数分布の分析、平均処理及び最大
パワーを示す周波数の特定に要する時間は、128回の
超音波送受信に要する数十msecで実行でき、リアルタイ
ム性が損なわれることはない。本発明は上述した実施例
に限定されることなくその要旨を逸脱しない限りにおい
て、種々変形して実施可能であるのは勿論である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、受
信信号からドプラ偏移周波数成分を抽出するために、各
受信信号に掛け合わされる発振器からの基準信号の基準
周波数が、サンプルボリウムが設定された深さに応じて
変化されるので、受信信号をその最大パワーを示す周波
数で直交位相検波することができ、これによりS/Nが
向上する超音波診断装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る超音波診断装置のブ
ロック図。
【図2】Bモード像内に設定されるサンプルボリウムを
示す図。
【図3】エコーに含まれる最大パワーを示す周波数の深
さに応じた変化を示す図。
【図4】送信超音波、異なる深さの各不連続面からのエ
コーそれぞれの周波数成分を示す図。
【図5】本発明の第2実施例に係る超音波診断装置のブ
ロック図。
【符号の説明】
1…プローブ、2…送信系、3…受信回路、4…Bモー
ド処理系、5…ドプラモード処理系、6…表示系、7…
制御回路、8…記憶装置、10…サンプルボリウム設定
部、11…ゲート制御部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波パルスを被検体内に繰り返し送信
    し、前記被検体内の音響インピーダンスの各不連続面か
    らエコーを繰り返し受信し、各受信信号に発振器からの
    基準信号を掛け合わすことによりドプラ偏移周波数成分
    からなるドプラ信号を検出し、前記ドプラ信号に対して
    レンジゲートをかけて任意の深さに設定されたサンプル
    ボリウム内のドプラ信号を切り出し、この切り出された
    ドプラ信号を周波数分析することにより前記サンプルボ
    リウム内の周波数スペクトラムを得る超音波診断装置に
    おいて、 前記サンプルボリウムが設定された深さに応じて前記発
    振器を制御して前記基準信号の基準周波数を変化させる
    制御手段を備えることを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 異なる深さの各不連続面からの各エコー
    の周波数分布の最大パワーを示す周波数データを保持す
    る記憶手段をさらに備え、前記制御手段は前記サンプル
    ボリウムが設定された深さに応じて前記記憶手段から選
    択的に読み出した周波数データにしたがって前記発振器
    を制御して前記基準信号の基準周波数を変化させること
    を特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 前記サンプルボリウム内の受信信号を周
    波数分析することにより前記サンプルボリウム内の周波
    数分布を得、前記周波数分布の最大パワーを示す周波数
    を検出する検出手段をさらに備え、前記制御手段は前記
    検出手段により検出された最大パワーを示す周波数にし
    たがって前記発振器を制御して前記基準信号の基準周波
    数を変化させることを具備することを特徴とする請求項
    1記載の超音波診断装置。
JP3172094A 1994-03-02 1994-03-02 超音波診断装置 Pending JPH07236640A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3172094A JPH07236640A (ja) 1994-03-02 1994-03-02 超音波診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3172094A JPH07236640A (ja) 1994-03-02 1994-03-02 超音波診断装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07236640A true JPH07236640A (ja) 1995-09-12

Family

ID=12338890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3172094A Pending JPH07236640A (ja) 1994-03-02 1994-03-02 超音波診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07236640A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100320305B1 (ko) * 1999-05-06 2002-01-10 이민화 샘플볼륨위치의 자동추적방법 및 이를 적용한 초음파 진단장치
JP2009279243A (ja) * 2008-05-23 2009-12-03 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc ドップラ装置および超音波撮像装置
WO2013191261A1 (ja) * 2012-06-22 2013-12-27 株式会社東芝 超音波診断装置
WO2016006790A1 (ko) * 2014-07-08 2016-01-14 주식회사 힐세리온 휴대용 초음파 진단장치 및 그것에서의 전력 효율 개선 방법

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100320305B1 (ko) * 1999-05-06 2002-01-10 이민화 샘플볼륨위치의 자동추적방법 및 이를 적용한 초음파 진단장치
JP2009279243A (ja) * 2008-05-23 2009-12-03 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc ドップラ装置および超音波撮像装置
WO2013191261A1 (ja) * 2012-06-22 2013-12-27 株式会社東芝 超音波診断装置
JP2014023923A (ja) * 2012-06-22 2014-02-06 Toshiba Corp 超音波診断装置
US11026659B2 (en) 2012-06-22 2021-06-08 Canon Medical Systems Corporation Ultrasound diagnosis apparatus
WO2016006790A1 (ko) * 2014-07-08 2016-01-14 주식회사 힐세리온 휴대용 초음파 진단장치 및 그것에서의 전력 효율 개선 방법
US10702241B2 (en) 2014-07-08 2020-07-07 Healcerion Co., Ltd. Portable ultrasonic diagnostic device and power efficiency improvement method therein

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7666142B2 (en) Ultrasound doppler diagnostic apparatus and image data generating method
EP0146073B1 (en) Ultrasonic diagnosing apparatus
EP1098207A2 (en) PRF adjustment method and apparatus, and ultrasonic wave imaging apparatus
JPH03188841A (ja) 超音波診断装置
JPH03224552A (ja) 超音波診断装置
JPH0347A (ja) 超音波診断装置
WO2014013839A1 (ja) 超音波診断装置及び画像処理装置
JP3093823B2 (ja) 超音波ドプラ診断装置
US5485844A (en) Doppler-type ultrasonic diagnostic apparatus
KR100483783B1 (ko) 도플러 신호 처리 장치 및 초음파 진단 장치
JP3698173B2 (ja) 超音波診断装置
US5501224A (en) Ultrasonic diagnostic apparatus
JP5455567B2 (ja) 超音波診断装置
JP2000166926A (ja) 超音波画像診断装置
JPH07236640A (ja) 超音波診断装置
JPH10314167A (ja) 超音波診断装置
JP3866334B2 (ja) 超音波診断装置
JPH10314171A (ja) 超音波診断装置
JP3288120B2 (ja) 超音波ドプラ診断装置
JP5578756B2 (ja) 超音波ドプラ診断装置
JP2010274068A (ja) 超音波診断装置及び超音波診断装置における画像表示方法
JPH09220229A (ja) 超音波診断装置
JP3394808B2 (ja) 超音波診断装置
JPH0475645A (ja) 超音波診断装置
JP2597584B2 (ja) 超音波診断装置