JPH07235766A - 内層用配線板の銅回路の処理方法 - Google Patents

内層用配線板の銅回路の処理方法

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JPH07235766A
JPH07235766A JP2564794A JP2564794A JPH07235766A JP H07235766 A JPH07235766 A JP H07235766A JP 2564794 A JP2564794 A JP 2564794A JP 2564794 A JP2564794 A JP 2564794A JP H07235766 A JPH07235766 A JP H07235766A
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Shuji Kitagawa
修次 北川
Yoshinori Urakuchi
良範 浦口
Shigeaki Kojima
甚昭 小島
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハロー現象がおきず、銅回路の密着性が良好
な多層プリント配線板を得ることのできる、内層用配線
板の銅回路の処理方法を提供する。 【構成】 亜塩素酸ナトリウムの濃度が92〜112g
/リットル、水酸化ナトリウムの濃度が35〜45g/
リットル、水酸化ナトリウムに対する亜塩素酸ナトリウ
ムの重量比が2.0〜3.2の配合からなる亜塩素酸ナ
トリウム水溶液に内層用配線板を浸漬し、上記内層用配
線板の銅回路に銅酸化膜を80〜160mg/dm2
成する。その後に、弱酸性水溶液に浸漬して、内層用配
線板の銅回路の膜厚を3.2〜33.6mg/dm2
し、且つ、上記亜塩素酸ナトリウム水溶液浸漬後の銅酸
化膜に対し、上記弱酸性水溶液浸漬後の上記膜厚が重量
比で0.04〜0.21の範囲とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多層プリント配線板の製
造に用いられる内層用配線板の銅回路の処理方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器、電気機器に多層プリント配線
板は、例えば、片面乃至両面に銅回路を形成した内層用
配線板にプリプレグを介して外層用配線板、又は銅箔を
重ね、加熱加圧することによって製造される。
【0003】この多層プリント配線板にあっては、上記
内層用配線板に形成された銅回路とプリプレグの接着性
を確保する必要性から、銅回路とプリプレグの接着性を
高める種々の方法が検討され、特に内層用配線板の銅回
路の表面に銅酸化物からなる銅酸化膜を形成する方法が
行われている。この方法は銅回路の表面に酸化第二銅を
主成分とした、微細な突起を有する銅酸化膜を形成し
て、プリプレグとの接着性を高めるものである。しか
し、この酸化第二銅は酸に溶解し易いため、多層の銅張
り積層板に形成したスルホールにメッキを施すと、スル
ホールの内壁に露出した銅回路の酸化第二銅が、メッキ
液中の塩酸等の酸に溶解し、内層用配線板の銅回路とプ
リプレグの硬化した接着層との界面に酸が進入し、いわ
ゆるハロー現象を誘起する。このハロー現象が起こると
多層プリント配線板の導通不良を起こし信頼性が低下す
るおそれがある。
【0004】このハロー現象の発生を抑えるために、銅
酸化膜を形成した後に、弱酸性水溶液に浸漬して、銅酸
化膜中の酸化第二銅の皮膜を除去し、酸化第一銅の皮膜
を残す処理が知られている。しかし、近年の高密度化の
要求に伴う、ハロー現象のより完全な防止と内層用配線
板の銅回路の密着性のより良好な多層プリント配線板を
得るには、酸化第二銅のさらに改善された除去が求めら
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みてなされたもので、その目的とするところは、ハロー
現象がおきず、銅回路の密着性が良好な多層プリント配
線板を得ることのできる、内層用配線板の銅回路の処理
方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
内層用配線板の銅回路の処理方法は、内層用配線板を
亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬して、内層用配線板の
銅回路に銅酸化膜を形成し、その後弱酸性水溶液に浸漬
する内層用配線板の銅回路の処理方法であって、亜塩
素酸ナトリウムの濃度が92〜112g/リットル、水
酸化ナトリウムの濃度が35〜45g/リットル、水酸
化ナトリウムに対する亜塩素酸ナトリウムの重量比が
2.0〜3.2の配合からなる亜塩素酸ナトリウム水溶
液に内層用配線板を浸漬し、上記内層用配線板の金属
銅からなる銅回路に銅酸化膜を80〜160mg/dm
2 形成した後に、弱酸性水溶液に浸漬して、内層用配
線板の金属銅からなる銅回路の膜厚を3.2〜33.6
mg/dm2 とし、且つ、上記亜塩素酸ナトリウム水溶
液浸漬後の銅酸化膜に対し、上記弱酸性水溶液浸漬後の
上記膜厚が重量比で0.04〜0.21の範囲とするこ
とを特徴とする。
【0007】本発明の請求項2に係る内層用配線板の銅
回路の処理方法は、請求項1記載の内層用配線板の銅回
路の処理方法において、上記亜塩素酸ナトリウム水溶液
に内層用配線板を浸漬した際に亜塩素酸ナトリウム水溶
液中に蓄積される塩化ナトリウムの濃度を40g/リッ
トル以下、酸化第二銅の濃度を6g/リットル以下、炭
酸ナトリウムの濃度を40g/リットル以下に保持する
ことを特徴とする。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる内層用配線板は、表面に銅回路が形成されてい
る。上記内層用配線板としては、例えば、銅箔を張った
ガラス基材のエポキシ樹脂積層板、ガラスポリイミド樹
脂積層板、不飽和ポリエステル樹脂積層板、フッ素樹脂
積層板、及びこれら樹脂の変性樹脂積層板等が用いら
れ、上記積層板の銅箔にエッチングを施すと片面もしく
は両面に銅回路が形成される。
【0009】本発明は、この内層用配線板を亜塩素酸ナ
トリウム水溶液に浸漬して、銅回路に銅酸化膜を形成す
る。この方法は銅回路の表面に酸化第二銅を主成分とし
た、微細な突起を有する銅酸化膜を形成して、プリプレ
グとの接着性を高めるものである。本発明においては、
上記亜塩素酸ナトリウム水溶液の成分として、亜塩素酸
ナトリウム(NaClO2 )が92〜112g/リット
ル範囲の濃度であり、水酸化ナトリウム(NaOH)が
35〜45g/リットルの範囲の濃度で含有する水溶液
である。さらに、水酸化ナトリウムに対する亜塩素酸ナ
トリウムの比(NaClO2 /NaOH)が重量比で
2.0〜3.2の範囲に制限される。水酸化ナトリウム
に対する亜塩素酸ナトリウムの重量比(NaClO2
NaOH)が2.0未満であると、この内層用配線板を
用いた多層プリント配線板にハロー現象が起きやすく、
重量比(NaClO2 /NaOH)が3.2を越えると
銅回路の密着力が低下する。また、上記亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液にリン酸・12水和物(H3 PO4 ・12H
2 O)が5〜25g/リットルの濃度の範囲で含まれる
と、緩衝液として作用するので好ましい。
【0010】本発明は上記亜塩素酸ナトリウム水溶液に
内層用配線板を浸漬し、銅回路に銅酸化膜を80〜16
0mg/dm2 の範囲で形成する。この銅酸化膜は酸化
第二銅を主成分とするものである。上記銅酸化膜が80
mg/dm2 未満であると、次の工程の弱酸性水溶液に
浸漬した後に、所望の膜厚が確保されにくく、銅酸化膜
が160mg/dm2 を越えると、ハロー現象が起きや
すい。
【0011】上記亜塩素酸ナトリウム水溶液で数多く内
層用配線板を浸漬処理を行うと、塩化ナトリウム(Na
Cl)、酸化第二銅(CuO)、炭酸ナトリウム(Na
2 CO3 )が不純物として蓄積され、この不純物が多く
なると銅回路に80mg/dm2 以上の銅酸化膜を確保
しにくくなる。80mg/dm2 以上の銅酸化膜を確保
するため、亜塩素酸ナトリウム水溶液内の塩化ナトリウ
ムの濃度は40g/リットル以下、酸化第二銅の濃度は
6g/リットル以下、炭酸ナトリウムの濃度は40g/
リットル以下に保持することが望ましい。
【0012】なお、上記内層用配線板を亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液に浸漬する前にソフトエッチングを施こすこ
とが好ましく、このソフトエッチングを施して銅回路を
1〜4.5μm程エッチングをし、上記銅回路の表面粗
度を2.0〜4.0μmとすると、銅酸化膜の密着がよ
くなり好ましい。
【0013】本発明は、銅回路に銅酸化膜を80〜16
0mg/dm2 形成した後に、弱酸性水溶液に浸漬す
る。この弱酸性水溶液に浸漬すると、銅酸化膜中の酸化
第二銅が除去され、酸化第一銅が残る。上記弱酸性水溶
液としては、例えば、希硫酸を含有し、さらにキレー
ト、ほう酸、ぎ酸、カルボン酸等の有機酸を含むPH
3.3〜4.1の水溶液が挙げられる。このキレート、
ほう酸、ぎ酸、カルボン酸を含んでいると、除去した第
二銅の銅イオンが銅回路に再付着するのを防ぐ効果があ
る。
【0014】本発明においては、上記弱酸性水溶液に浸
漬して、内層用配線板の金属銅からなる銅回路の膜厚を
3.2〜33.6mg/dm2 の範囲に形成し、且つ、
上記亜塩素酸ナトリウム水溶液浸漬後の銅酸化膜に対
し、上記弱酸性水溶液浸漬後の上記膜厚が重量比で0.
04〜0.21の範囲とする。上記重量比で0.21を
越えるとハロー現象が起きやすく、重量比で0.04未
満であると内層用配線板の金属銅からなる銅回路の密着
力が低下する。
【0015】なお、上記弱酸性水溶液は数多く処理を施
すとCu2+、SO4 2- が蓄積され、多層プリント配線板
の半田耐熱性が劣りふくれやミーズリングが生じやすく
なる。従って、Cu2+は13g/リットル以下、SO4
2- は70g/リットル以下に保持することが好まし
い。
【0016】また、上記弱酸性水溶液に浸漬した後の銅
回路に形成させた膜厚を外観の色調で判定する方法も検
討されている。例えば、日本電色工業株式会社製の色差
計(SZ−Σ80)を用いる場合、銅回路の外観を明度
指数(L)を16.4〜25.2とすることが好まし
い。
【0017】なお、上記弱酸性水溶液に浸漬した後の水
洗は、多段式が望ましく、PHの変化による衝撃を緩和
するために、最初の水洗はPH4.2〜6.5の範囲で
水洗することが好ましい。
【0018】上記処理を施した内層用配線板は、通常の
工程で多層プリント配線板に用いられる。
【0019】
【実施例】
実施例1 内層用配線板として、35μm厚さの銅箔を両面に配設
した厚み0.8mm、サイズ500×500mm角のガ
ラス布基材エポキシ樹脂積層板を用い、この積層板に銅
回路を両表面に作製した。その後、銅回路にソフトエッ
チングを施し、銅回路の表面粗度を3.0μmとした内
層用配線板を亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬した。亜
塩素酸ナトリウム水溶液は、亜塩素酸ナトリウム(Na
ClO2)の濃度が100g/リットル、水酸化ナトリ
ウム(NaOH)の濃度が42g/リットル、リン酸・
12水和物(H3 PO4 ・12H2 O)の濃度が15g
/リットル、水酸化ナトリウム(NaOH)に対する亜
塩素酸ナトリウム(NaClO2 )の重量比(NaCl
2 /NaOH)が2.4であった。なお、不純物とし
て亜塩素酸ナトリウム水溶液中に残留していた塩化ナト
リウム(NaCl)の濃度は20g/リットル、酸化第
二銅(CuO)の濃度は2g/リットル、炭酸ナトリウ
ム(Na2 CO3 )の濃度は20g/リットルであっ
た。亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬して、銅回路に1
00mg/dm2 の銅酸化膜を形成した。
【0020】次に、希硫酸、キレート、ほう酸、ぎ酸、
カルボン酸を成分とするPH3.7の弱酸性水溶液に浸
漬した。弱酸性水溶液に浸漬して金属銅からなる銅回路
に10mg/dm2 の膜厚を形成した。上記亜塩素酸ナ
トリウム水溶液に浸漬後の銅酸化膜に対し、上記弱酸性
水溶液に浸漬後の膜厚は重量比で0.10となった。こ
の際の弱酸性水溶液内のCu2+は5g/リットル、SO
4 2- は27g/リットルであった。その後、水洗し乾燥
した。
【0021】得た内層用配線板のハロー現象、及び銅回
路の密着力の評価を行った。ハロー現象は次の様にして
測定した。ガラス布基材エポキシ樹脂プリプレグを上記
内層用配線板の上下に2枚重ね、さらに35μm厚さの
銅箔を重ね、加熱加圧して多層の銅張り積層板を作製し
た。次に直径0.4のスルホールをドリルで明けた。こ
のスルホールを明けた積層板を1.2Nの20℃の塩酸
中に10分間浸漬した後に、水洗いする。その後、外側
の銅箔、及びプリプレグが硬化した接着層を剥がし、内
層用配線板の銅回路を露出させ、ハロー現象がスルホー
ルの外周からどのくらい長く発生しているかを顕微鏡で
観察した。一番長くハロー現象の起きている所を測定し
た。
【0022】銅回路の密着力は上記プリプレグが硬化し
た接着層を剥がして露出させた内層用配線板の銅回路の
剥離強度をJISに基づいて測定した。
【0023】結果は、ハロー現象の発生はなく、銅回路
の剥離強度は1.05kg/cm2で良好とあった。
【0024】実施例2 実施例1の亜塩素酸ナトリウム水溶液において、亜塩素
酸ナトリウム(NaClO2 )の濃度が110g/リッ
トル、水酸化ナトリウム(NaOH)の濃度が35g/
リットル、リン酸・12水和物(H3 PO4 ・12H2
O)の濃度が15g/リットル、水酸化ナトリウムに対
する亜塩素酸ナトリウムの重量比(NaClO2 /Na
OH)が3.1とした以外は実施例1と同様にして、内
層用配線板を亜塩素酸ナトリウム水溶液及び弱酸性水溶
液に浸漬した。亜塩素酸ナトリウム水溶液浸漬後は、銅
回路に100mg/dm2 の銅酸化膜を形成し、弱酸性
水溶液に浸漬後は、金属銅からなる銅回路に10mg/
dm2 の膜厚を形成した。
【0025】得た内層用配線板のハロー現象、及び銅回
路の密着力の評価を実施例1と同様に行った。結果は、
表1のとおり、ハロー現象の発生はなく、銅回路の剥離
強度は1.02kg/cm2 と良好であった。
【0026】実施例3 実施例1の亜塩素酸ナトリウム水溶液において、亜塩素
酸ナトリウム(NaClO2 )の濃度が93g/リット
ル、水酸化ナトリウム(NaOH)の濃度が44g/リ
ットル、リン酸・12水和物(H3 PO4 ・12H
2 O)の濃度が15g/リットル、水酸化ナトリウムに
対する亜塩素酸ナトリウムの重量比(NaClO2 /N
aOH)が2.1とした以外は実施例1と同様にして、
内層用配線板を亜塩素酸ナトリウム水溶液及び弱酸性水
溶液に浸漬した。亜塩素酸ナトリウム水溶液浸漬後は、
銅回路に100mg/dm2 の銅酸化膜を形成し、弱酸
性水溶液に浸漬後は、金属銅からなる銅回路に10mg
/dm2 の膜厚を形成した。
【0027】得た内層用配線板のハロー現象、及び銅回
路の密着力の評価を実施例1と同様に行った。結果は、
表1のとおり、ハロー現象の発生はなく、銅回路の剥離
強度は1.09kg/cm2 と良好であった。
【0028】比較例1 実施例1の亜塩素酸ナトリウム水溶液において、亜塩素
酸ナトリウム(NaClO2 )の濃度が110g/リッ
トル、水酸化ナトリウム(NaOH)の濃度が33g/
リットル、リン酸・12水和物(H3 PO4 ・12H2
O)の濃度が15g/リットル、水酸化ナトリウムに対
する亜塩素酸ナトリウムの重量比(NaClO2 /Na
OH)が3.3とした以外は実施例1と同様にして、内
層用配線板を亜塩素酸ナトリウム水溶液及び弱酸性水溶
液に浸漬した。亜塩素酸ナトリウム水溶液浸漬後は、銅
回路に100mg/dm2 の銅酸化膜を形成し、弱酸性
水溶液に浸漬後は、金属銅からなる銅回路に10mg/
dm2 の膜厚を形成した。
【0029】得た内層用配線板のハロー現象、及び銅回
路の密着力の評価を実施例1と同様に行った。結果は、
表1のとおり、ハロー現象の発生はなかったが、銅回路
の剥離強度は0.40kg/cm2 と低下していた。
【0030】比較例2 実施例1の亜塩素酸ナトリウム水溶液において、亜塩素
酸ナトリウム(NaClO2 )の濃度が87g/リット
ル、水酸化ナトリウム(NaOH)の濃度が45g/リ
ットル、リン酸・12水和物(H3 PO4 ・12H
2 O)の濃度が15g/リットル、水酸化ナトリウムに
対する亜塩素酸ナトリウムの重量比(NaClO2 /N
aOH)が1.9とした以外は実施例1と同様にして、
内層用配線板を亜塩素酸ナトリウム水溶液及び弱酸性水
溶液に浸漬した。亜塩素酸ナトリウム水溶液浸漬後は、
銅回路に100mg/dm2 の銅酸化膜を形成し、弱酸
性水溶液に浸漬後は、金属銅からなる銅回路に10mg
/dm2 の膜厚を形成した。
【0031】得た内層用配線板のハロー現象、及び銅回
路の密着力の評価を実施例1と同様に行った。結果は、
表1のとおり、ハロー現象が235μm発生し、銅回路
の剥離強度は0.53kg/cm2 と低下していた。
【0032】
【表1】
【0033】実施例4 実施例1と同様にして亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬
し、銅回路に148mg/dm2 の銅酸化膜を形成し
た。
【0034】次に、実施例1と同様の弱酸性水溶液に浸
漬し、銅回路に13mg/dm2 の膜厚を形成した。
【0035】得た内層用配線板のハロー現象、及び銅回
路の密着力の評価を実施例1と同様に行った。結果は、
表2のとおり、ハロー現象の発生はなく、銅回路の剥離
強度は1.03kg/cm2 と良好であった。
【0036】実施例5 実施例1と同様にして亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬
し、銅回路に100mg/dm2 の銅酸化膜を形成し
た。
【0037】次に、実施例1と同様の弱酸性水溶液に浸
漬し、銅回路に20mg/dm2 の膜厚を形成した。
【0038】得た内層用配線板のハロー現象、及び銅回
路の密着力の評価を実施例1と同様に行った。結果は、
表2のとおり、ハロー現象の発生はなく、銅回路の剥離
強度は1.08kg/cm2 と良好であった。
【0039】比較例3 実施例1と同様にして亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬
し、銅回路に100mg/dm2 の銅酸化膜を形成し
た。
【0040】次に、実施例1と同様の弱酸性水溶液に浸
漬し、銅回路に2mg/dm2 の膜厚を形成した。
【0041】得た内層用配線板のハロー現象、及び銅回
路の密着力の評価を実施例1と同様に行った。結果は、
表2のとおり、ハロー現象の発生はなかったが、銅回路
の剥離強度は0.54kg/cm2 と低下していた。
【0042】比較例4 実施例1と同様にして亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬
し、銅回路に70mg/dm2 の銅酸化膜を形成した。
【0043】次に、実施例1と同様の弱酸性水溶液に浸
漬し、銅回路に2mg/dm2 の膜厚を形成した。
【0044】得た内層用配線板のハロー現象、及び銅回
路の密着力の評価を実施例1と同様に行った。結果は、
表2のとおり、ハロー現象の発生はなかったが、銅回路
の剥離強度は0.56kg/cm2 と低下していた。
【0045】比較例5 実施例1と同様にして亜塩素酸ナトリウム水溶液に浸漬
し、銅回路に180mg/dm2 の銅酸化膜を形成し
た。
【0046】次に、実施例1と同様の弱酸性水溶液に浸
漬し、銅回路に39mg/dm2 の膜厚を形成した。
【0047】得た内層用配線板のハロー現象、及び銅回
路の密着力の評価を実施例1と同様に行った。結果は、
表2のとおり、ハロー現象が202μm発生し、銅回路
の剥離強度は0.52kg/cm2 と低下していた。
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】本発明の請求項1又は請求項2の内層用
配線板の銅回路の処理方法を用いるとハロー現象が起き
ず、内層用配線板の銅回路の密着性の良好な多層プリン
ト配線板を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内層用配線板を亜塩素酸ナトリウム水溶
    液に浸漬して、内層用配線板の銅回路に銅酸化膜を形成
    し、その後弱酸性水溶液に浸漬する内層用配線板の銅回
    路の処理方法であって、 亜塩素酸ナトリウムの濃度が92〜112g/リット
    ル、水酸化ナトリウムの濃度が35〜45g/リット
    ル、水酸化ナトリウムに対する亜塩素酸ナトリウムの重
    量比が2.0〜3.2の配合からなる亜塩素酸ナトリウ
    ム水溶液に内層用配線板を浸漬し、 上記内層用配線板の金属銅からなる銅回路に銅酸化膜
    を80〜160mg/dm2 形成した後に、 弱酸性水溶液に浸漬して、内層用配線板の金属銅から
    なる銅回路の膜厚を3.2〜33.6mg/dm2
    し、且つ、上記亜塩素酸ナトリウム水溶液浸漬後の銅酸
    化膜に対し、上記弱酸性水溶液浸漬後の上記膜厚が重量
    比で0.04〜0.21の範囲とすることを特徴とする
    内層用配線板の銅回路の処理方法。
  2. 【請求項2】上記亜塩素酸ナトリウム水溶液に内層用
    配線板を浸漬した際に亜塩素酸ナトリウム水溶液中に蓄
    積される塩化ナトリウムの濃度を40g/リットル以
    下、酸化第二銅の濃度を6g/リットル以下、炭酸ナト
    リウムの濃度を40g/リットル以下に保持することを
    特徴とする請求項1記載の内層用配線板の銅回路の処理
    方法。
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