JPH07234751A - 電歪素子キー入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 キーボードまたはマウスからの入力を、
時分割入力可能にして、同一のキーからの複数入力を実
現する。 【構成】 キーボードのキー表面またはマウスのク
リックボタン表面に電歪素子を貼り付け、この電歪素子
に、一定間隔で数百ミリ秒毎にサイクリックに変化す
る、複数の振動数の電気振動を印加して振動させ、キー
ボードまたはマウス入力者の指先に、時分割入力すべき
タイミングを知らせて、同一キーからの時分割複数入力
を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はコンピューターの入力装
置であるキーボード及びマウスに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のキーボード及びマウスに於いて
は、同一のキーから、只一種類の入力を識別するのみで
あって、同一キーからの、時分割による複数入力の手段
を有していなかった。

【０００３】

【本発明が解決しようとする課題】キーボード及びマウ
スを時分割入力可能にして、同一キーから複数の入力を
実現する事により、キーボードに於いては、現在のキー
ボードと同一機能を有し乍、キーの数を減らして、キー
ボードをより小型化する、と云う課題を解決する。

【０００４】マウスに於いては、キーの数が少な過ぎ
て、多種類の入力が行えないために、ソフトウェアーの
負担が大きいと云う課題を解決する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】キーボードまたはマウス
の、キー表面に、圧電セラミックス等の電歪素子を貼り
付けて、この電歪素子に、振動数の異なる複数の電気振
動を、数百ミリ秒間隔でサイクリックに連続的に印加し
て、キー表面を異なった振動数で振動させて、キーボー
ド及びマウス入力者に時分割入力すべき時期を知らせ
る。

【０００６】

【作用】キーボードまたはマウスの入力者は、指先で、
キー表面の振動の変化を識別して、時分割入力すべきタ
イミング捉えてキーを押下する事により、同一キーか
ら、異なる振動数の数に応じた、複数入力が可能とな
る。

【０００７】

【実施例】キーボード及びマウスの、同一のキーから３
種類の時分割入力を行う実施例に付いて、図を使って説
明する。

【０００８】図１は、従来通りの、キーボードスキャン
のシステムを内蔵する、キーボードである。このキーボ
ード３の、キー１の表面に電歪素子２を貼り付けて、こ
の電歪素子２に、キーボード入力者の指先が判別し易い
様に選ばれた、高・中・低の三種類の振動数の電気振動
を、数百ｍ秒の間隔の順番でサイクリックに印加する。

【０００９】電気振動は、図２に示す様に、摺動接点１
１を介して電歪素子２の電極１２に印加されていて、キ
ー１が押下されない時でも、電歪素子２は、数百ｍ秒の
間隔で、高・中・低の順番でサイクリックに振動し続け
ている。

【００１０】キーボードの入力者は、数百ミリ秒でサイ
クリックに高・中・低と変化し続けているこの電歪素子
２の振動を指先で感知し、高・中・低のいずれかのタイ
ミングを捉えて、キー１を、押下する事により、同一の
キーから、高・中・低の各振動数に対応して、割り当て
た三種類の、時分割による入力を行う事が出来る。

【００１１】例えば、同一キーに於いて、電歪素子２
が、高い振動数で振動している時にキーが押下された時
は”Ａ”、中位の振動数で振動している時にキーが押下
された時には”Ｂ”、低い振動数で振動している時にキ
ーが押下された時は”Ｃ”、と云う様に、キーの押下さ
れたタイミングによって、入力の種類を識別する事によ
って、同一キーから、時分割による、三種類の複数入力
が可能となるのである。

【００１２】振動の生成は、図３の回路図に示す様に、
キーボード匡体内で、キーボードスキャニングを実行し
ている、ＭＰＵを内蔵するキーボードドライバーデバイ
ス２１で、電気振動生成プログラムを実行させて、出力
端子Ａ２２と出力端子Ｂ２３の出力を制御し、この出力
の組み合わせにより、高い振動数の振動源２４、中位の
振動数振動源２５、低い振動数の振動源２６、の内のい
すれかの電気振動が選択されて、キー表面に貼り付けら
れた、全ての電歪素子に印加される事により行われる。

【００１３】キーボード入力者は、どのキーを、どの振
動数の時に押下したら、どんな入力かを予め記憶してお
いて、目的のキーの電歪素子２表面に触れて、目的の振
動数を感知した際に、直ちにこのキーを押下する。キー
押下時期判定プログラムは、どのキーが、いつ押下され
たかを判定して、入力の種類を決定するのである。

【００１４】電気振動生成プログラム及び、キー押下時
期判定プログラムは、キーボード匡体内の、ＭＰＵを内
蔵するキーボードドライバーデバイス２１で、現に動作
しているキーボード読み込みプログラムと共に実行され
る。

【００１５】上記説明した如く、同一キーから時分割に
よる複数入力の手段を有するので、本発明の入力数は、
キーの総数と、電歪素子２に印加する振動数の種類数と
の積となり、少ないキー数で、多数の入力を得る事が出
来るのである。

【００１６】図４に示したマウスに於いても、上記した
キーボードの説明と同様の経緯で、クリックボタン３１
または、掌が接する部分３３に貼り付けた電歪素子２が
振動するので、同様の要領でマウス３２を操作する事に
より、同一クリックボタン３１から三種類の時分割入力
が可能となる。

【００１７】図５は、電気振動をイヤーホーン４２また
はスピーカー４１に印加して、キーボード入力者の聴覚
を介して、音の変化で、時分割入力すべきタイミングを
知らせて、同一キーからの、時分割入力を実現しようと
するものである。例えば、イヤーホーンまたはスピーカ
ーが、高い周波数の音を発している時にキーが押下され
た時は”Ａ”、中位の周波数の音を発している時にキー
が押下された時には”Ｂ”、低い周波数の音を発してい
る時にキーが押下された時は”Ｃ”、と云う様に、音の
変化を助けにして、キーを押下するタイミングを捉え
て、同一キーからの、時分割による複数入力を実現す
る。

【００１８】尚、すべてのキーが振動して騒音が発生し
ない様に、近接スイッチ等を使って、指が近ずいたキー
だけが振動する様な方策も考えられる。

【００１９】

【発明の効果】キーボードに於いては、キー一個当たり
の入力数が多いので、キーの数を減らしても、従来のキ
ーボードと同等の入力数が得られるので、小型化する事
ができる。

【００２０】マウスに於いては、同じキーの数で従来の
数倍の入力が得られるので、ソフトウェアーの負担が少
なくて済む。

【００２１】振動で情報を知らせるので、失明者にとっ
ては、使い易い入力装置である。

【００２２】又、副次的効果として、板バネ等で構成し
たクリック感触を使う事無く、キー入力者へ、正しくキ
ーが押下された事を、知らせる事ができる。キーが押下
されない間は、電歪素子へ電気振動を印加し続け、キー
が押下されて入力が成された際に、電歪素子への電気振
動の印加を停止すれば、キー入力者は振動が停止した事
で、キーが押下された事を、クリック感触を使う事無
く、知覚出来るのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】キーボードのキーの一部を切断した斜視図

【図２】キーボードのキーが押下されている断面図

【図３】電気振動を発生させて電歪素子に電気振動を印
加する回路例

【図４】マウスの斜視図

【図５】電気振動をイヤーホーンまたはスピーカに印加
する回路例

【符号の説明】

１ キー ２ 電歪素子 ３ キーボード ４ コンピューター ５ ディスプレイ １１ 摺動接点 １２ 電極 １３ 電気振動を印加しているところ ２１ ＭＰＵを内蔵したキーボードドライブデバイス ２２ 出力端子Ａ ２３ 出力端子Ｂ ２４ 高い振動数の振動源 ２５ 中位の振動数の振動源 ２６ 低い振動数の振動源 ３１ クリックボタン ３２ マウス ３３ 掌が接する部分 ４１ スピーカ ４２ イヤーホーン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キーボードに於いてはキートップ面
   が、マウスに於いてはクリックボタンまたは、掌が接す
   る部分が、電歪素子である入力装置であって、この電歪
   素子に、振動数の異なる複数の電気振動を一定間隔で巡
   回的に印加して、この電歪素子を異なった振動数で振動
   させ、キー入力者に指先を介して時分割入力すべき時期
   を知らしめる事により、同一キーから時分割による複数
   の入力を実現するシステム及び手段
2. 【請求項２】 イヤーホーンまたはスピーカーに、振
   動数の異なる複数の電気振動を一定間隔で巡回的に印加
   して、キー入力者に時分割入力すべき時期を音の変化で
   知らしめる事により、同一キーから、時分割による複数
   の入力を実現する入力装置