JPH07230316A - 移動体割振り方法及び移動体割振りシステム - Google Patents

移動体割振り方法及び移動体割振りシステム

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JPH07230316A
JPH07230316A JP6020996A JP2099694A JPH07230316A JP H07230316 A JPH07230316 A JP H07230316A JP 6020996 A JP6020996 A JP 6020996A JP 2099694 A JP2099694 A JP 2099694A JP H07230316 A JPH07230316 A JP H07230316A
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JP
Japan
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request
moving
transport
movement
allocation
Prior art date
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Pending
Application number
JP6020996A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruhiko Unoki
輝彦 卯木
Hideo Igari
英夫 猪狩
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Warehouses Or Storage Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 移動要求に応じる移動体の決定を迅速にでき
る。 【構成】 各移動要求発行元11は、いずれかの移動体
12を移動させる必要が生じたときに移動要求を放送す
る。各移動体は、移動要求を1以上受信すると、少なく
とも自己の現在位置と移動先点との距離に応じて、どの
移動要求に応じるかを決定し、その移動要求を放送した
移動要求発行元に対して割り当て要求を発行する。移動
要求を放送した各移動要求発行元は、今回の移動要求の
放送時点から所定時間内に1個の割り当て要求も受信で
きなかったときには移動要求を再放送する。一方、所定
時間内に1個以上の割り当て要求を受信したときには、
割り当て要求を発行した各移動体と移動先点との距離に
応じて、移動を実行させる1個の移動体を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移動体割振り方法及び移
動体割振りシステムに関し、例えば、工場やビル内や物
流ターミナル等において、任意の位置で非同期に複数発
生する搬送要求に対して複数の無人搬送車を効率良く割
り当てるための方法やシステムに適用し得るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】移動体の派遣要求に応じて、その所定エ
リア内に存在する複数の移動体のいずれかを要求された
位置に派遣するように割振りを行なうシステムは、世の
中に種々存在し、例えば、工場やビル内や物流ターミナ
ル等における無人搬送車を用いた荷物運搬システムを挙
げることができる。
【0003】従来の荷物運搬システムにおいては、搬送
元が中央管制センタに搬送要求を出し、中央管制センタ
が搬送元に配車させる無人搬送車を決定し、無人搬送車
に指示を与えて搬送要求を出した搬送元に無人搬送車を
移動させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、中央管制セン
タは、以下のようにして配車させる無人搬送車を決定し
ていた。すなわち、待機状態にある無人搬送車と今回の
処理タイミングで搬送要求を発生した搬送元との距離
を、待機状態にある無人搬送車と搬送要求を発生した搬
送元との全ての対について求め、次に、これら複数の対
の実現可能な全ての組み合わせについて、その組み合わ
せに属する対の距離の総和を求め、この距離の総和が最
小の組み合わせを抽出し、抽出された組み合わせ内に属
する無人搬送車と搬送元との対を、配車される無人搬送
車と配車先の搬送元に決定する。
【0005】従って、今回の処理タイミングで待機状態
にある無人搬送車の数が多い場合や、搬送要求を発生し
た搬送元が多い場合には、計算量が非常に多くなり、中
央管制センタが今回の処理タイミング内で(実時間で)
配車する無人搬送車を決定することが困難になる。
【0006】このような課題は、荷物運搬システムだけ
でなく、移動要求に応じて、その所定エリア内に存在す
る複数の移動体のいずれかが要求された位置に派遣され
るように割振りを行なう各種システムに、同様に生じて
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、第1の本発明においては、所定エリア内を移動可能
な複数の移動体と、待機状態のいずれかの移動体がある
点に移動することを求める移動要求を必要時に非同期に
発行する複数の移動要求発行元とを備えたシステムを前
提とし、1以上の移動要求発生元が移動要求を発行した
ときに、各移動要求に応じてある点に移動する移動体を
以下のように決定することとした。
【0008】各移動要求発行元は、いずれかの移動体を
移動させる必要が生じたときに移動要求を放送する。各
移動体は、待機状態で放送された移動要求を1以上受信
すると、少なくとも自己の現在位置と移動先点との距離
に応じて、どの移動要求に応じるかを決定し、その移動
要求を放送した移動要求発行元に対し、応じられること
を表す割り当て要求を発行する。移動要求を放送した各
移動要求発行元は、今回の移動要求の放送時点から所定
時間内に割り当て要求を1個でも受信したか否かを確認
している。そして、1個の割り当て要求も受信できなか
ったときには移動要求を再放送する。一方、所定時間内
に1個以上の割り当て要求を受信したときには、割り当
て要求を発行した各移動体と移動先点との距離に応じ
て、移動を実行させる1個の移動体を決定し、その移動
体に移動依頼を発行する。
【0009】第2の本発明においては、第1の本発明を
実現できるように、移動体及び移動要求発行元を以下の
ように構成したものである。
【0010】すなわち、各移動要求発行元は、(1) いず
れかの移動体を移動される必要が生じたとき、及び、前
回の移動要求放送時点からの所定時間以内に割り当て要
求を受信できなかったときに、移動要求を放送する移動
要求放送手段と、(2) 各移動体からの当該移動要求発行
元に向けられた割り当て要求を受信する割り当て要求受
信手段と、(3) 移動要求放送後の所定時間内に1個以上
の割り当て要求を受信したときには、割り当て要求を発
行した各移動体と移動先点との距離に応じて、移動を実
行させる1個の移動体を決定してその移動体に移動依頼
を発行する移動体決定手段とを備えている。
【0011】また、各移動体は、(1) 放送された移動要
求を受信する放送受信手段と、(2)待機状態において移
動要求を受信したときに、少なくとも当該移動体の現在
位置と移動先点との距離に応じて、どの移動要求に応じ
るかを決定する移動要求発行元決定手段と、(3) 決定さ
れた移動要求を放送した移動要求発行元に対し、応じら
れることを表す割り当て要求を発行する割り当て要求送
信手段と、(4) 割り当て要求を発行した移動要求発行元
が移動依頼を発行したときに、その移動依頼を受信移動
依頼受信手段とを備えている。
【0012】
【作用】実時間で移動体を決定できないという従来の課
題は、移動体の決定処理を中央管制センタにだけ委ねて
いるために生じている。
【0013】それならば、決定処理を複数の装置に分散
させれば高速に決定できる。ここで、中央管制センタ的
な装置を複数分散させることも考えられるが、複数の移
動要求発行元及び複数の移動体が存在するのであるか
ら、これらに処理を分散させればシステム構成を複雑化
することなく高速な決定を行なうことができる。
【0014】複数の移動要求発行元及び複数の移動体
に、移動させる移動体の決定処理を分散させようとすれ
ば、装置間で当然にメッセージの授受が必要となる。
【0015】このようなメッセージの授受を通じて情報
を効率的に引き渡せば高速に決定を行なうことができ
る。また、移動体においては、相手の移動要求発行元を
決定できれば良く、逆に、移動要求発行元においては、
相手の移動体を決定できれば良い。これらの決定を調整
すれば最終的な移動体決定を行なうことができる。
【0016】このような考え方に従い、移動体及び移動
要求発行元間で、移動要求メッセージ、割り当て要求メ
ッセージ及び移動依頼メッセージを授受することを通じ
て移動要求に応じる移動体を決定し、移動を依頼するよ
うにした。
【0017】
【実施例】
(A)第1実施例 以下、本発明による移動体割振り方法及び移動体割振り
システムを、荷物運搬システムに適用した第1実施例を
図面を参照しながら詳述する。
【0018】ここで、図2は、この実施例の荷物運搬シ
ステムにおけるシステム構成要素のある時刻における配
置を示すものである。
【0019】図2において、この荷物運搬システムは、
搬送エリアAR内に固定的に存在する複数の荷物搬送元
(以下、単に搬送元と呼ぶ:移動要求発行元に該当す
る)11−1、11−2、…、11−mと、搬送エリア
AR内に移動可能に存在する複数の無人搬送車(移動体
に該当する)12−1、12−2、…、12−nとでな
り、従来はシステム要素として存在していた中央管制セ
ンタは存在しない。この荷物運搬システムは、非同期に
1以上発生する任意位置の搬送元11からの搬送要求に
対して、配車する無人搬送車12を決定して無人搬送車
12を搬送元11に配車させ、搬送元11において荷物
を搭載した無人搬送車を搬送元11が指示した位置まで
搬送させるものである。
【0020】図1は、搬送元11及び無人搬送車12の
構成を示す機能ブロック図である。搬送元11は、無線
通信装置や、プログラム等を実行する中央処理装置や、
荷物を無人搬送車12に搭載する搭載機構等で構成され
ており、一方、無人搬送車12は、無線通信装置や、プ
ログラム等を実行する中央処理装置や、自律移動機構等
で構成されているが、搬送要求に応じる無人搬送車12
を決定するという配車機能から構成を表すと、図1に示
す通りである。
【0021】図1において、各搬送元11は、搬送要求
放送手段21、割り当て要求受信手段22、搬送元最小
値算出手段23及び搬送依頼送信手段24を備えてい
る。また、各無人搬送車12は、放送受信手段31、距
離算出手段32、搬送車最小値算出手段33、割り当て
要求送信手段34、搬送依頼受信手段35及び自律移動
手段36を備えている。
【0022】搬送元11において、搬送要求放送手段2
1は、当該搬送元11からの荷物運搬の必要が生じたと
きに、例えば全方位に向けて搬送要求を放送するもので
ある。放送であるので、複数の無人搬送車12が同一の
搬送要求を受信できる。
【0023】図3(a)はこの搬送要求のメッセージ構
成を示すものである。メッセージ種別フィールドには搬
送要求メッセージであることを示す情報が挿入され、発
信元フィールドには当該搬送元11の識別子が挿入さ
れ、宛先フィールドには放送であることを示す情報が挿
入され、メッセージ個別付加情報フィールドには搬送要
求を受信した無人搬送車12が搬送元11及び無人搬送
車12間の距離を算出できるように当該搬送元11の位
置(無人搬送車12の移動先となる)が挿入されてい
る。
【0024】無人搬送車12において、放送受信手段3
1は、その時刻(処理タイミング)において放送されて
いる受信可能な全ての搬送要求を受信するものであり、
受信した全ての搬送要求を距離算出手段32に出力す
る。放送受信手段31は、1個の搬送要求も受信しない
場合には、距離算出手段32に対する受信した搬送要求
の引渡しを実行することはできない。
【0025】距離算出手段32は、受信した全ての搬送
要求について、その搬送要求に含まれている搬送元11
の位置情報と、自律移動手段36から与えられた当該無
人搬送車12の位置情報とに基づいて、搬送要求を放送
した搬送元11及び当該無人搬送車12間の距離を全て
求める。このように求められた全ての距離情報が搬送車
最小値算出手段33に与えられる。
【0026】搬送車最小値算出手段33は、搬送要求を
放送した全ての搬送元11までの距離を比較し、距離が
最も小さい搬送元11−min(minは1〜mのいず
れか)を抽出する。そして、抽出した搬送元11−mi
nの情報と距離情報とを割り当て要求送出手段34に与
える。
【0027】なお、距離算出手段32及び搬送車最小値
算出手段33が移動要求発行元決定手段を構成してい
る。
【0028】割り当て要求送信手段34は、最小値算出
手段33で抽出された距離最小の搬送元11−minに
対して、当該無人搬送車12が搬送要求に応じられるこ
とを表す割り当て要求を発行して送信させる。
【0029】図3(b)は、この割り当て要求のメッセ
ージ構成を示すものである。メッセージ種別フィールド
には割り当て要求メッセージであることを示す情報が挿
入され、発信元フィールドには当該無人搬送車12の識
別子が挿入され、宛先フィールドには距離最小として抽
出された搬送元11−minの識別子が挿入され、メッ
セージ個別付加情報フィールドには当該無人搬送車12
から搬送元11−minまでの距離情報が挿入されてい
る。
【0030】搬送要求を放送した各搬送元11における
割り当て要求受信手段22は、当該搬送元11に向けら
れた無人搬送車12からの割り当て要求を全て受信す
る。割り当て要求受信手段22は、受信した割り当て要
求に付加された距離情報を全て搬送元最小値算出手段2
3に出力する。
【0031】なお、割り当て要求受信手段22は、割り
当て要求を受信したことを搬送要求放送手段22に通知
するようになされており、搬送要求放送手段21は、放
送時点から所定期間を経過しても割り当て要求を受信で
きない場合には、次の時刻(タイミング)で再度搬送要
求を放送する。
【0032】搬送元最小値算出手段23は、割り当て要
求受信手段22から出力された全ての距離の比較し、当
該搬送元11から距離最小となる無人搬送車12−mi
n(minは1〜nのいずれか)を抽出して搬送依頼送
信手段24に出力する。
【0033】搬送依頼送信手段24は、搬送元最小値算
出手段23が抽出した距離最小の無人搬送車12−mi
nに対して、当該搬送元11の位置に荷物を引取りにく
ることを求める搬送依頼を発行して送信させる。
【0034】なお、搬送元最小値算出手段23及び搬送
依頼送信手段24は、移動体決定手段を構成している。
【0035】図3(c)は、この搬送依頼のメッセージ
構成を示すものである。メッセージ種別フィールドには
搬送依頼メッセージであることを示す情報が挿入され、
発信元フィールドには当該搬送車11の識別子が挿入さ
れ、宛先フィールドには距離最小として抽出された無人
搬送車12−minの識別子が挿入され、メッセージ個
別付加情報フィールドには当該搬送元11の位置情報が
挿入されている。
【0036】無人搬送車12における搬送依頼受信手段
35は、特定の搬送元11から当該無人搬送車12に向
けられた搬送依頼を受信するものである。搬送依頼受信
手段35は、自律移動手段36に対して、少なくとも移
動目的地(特定搬送元11の位置)の情報を与える。
【0037】自律移動手段36は、搬送依頼受信手段3
5から移動目的地が指示されると、現在地点を獲得しな
がら搬送エリアAR内を自律移動して当該無人搬送車1
2を目的地に到達させる。なお、自律移動手段36が獲
得した現在地点の位置情報は、上述のように距離算出手
段32に与えられる。
【0038】ここで、自律移動手段36における現在位
置の計測は、例えば、搬送エリアAR内にビーコンを配
置し、ビーコンからの位置情報を検出するナビゲータ法
や、屋外においては人工衛星を用いたGPS(Global P
ositioning System )を利用する方法等で実現できる。
また、自律移動手段36による自律移動方法としては、
例えば、電磁誘導線や磁気テープを用いるガイド方式
や、超音波センサ又は光センサ等の各種センサで環境を
認識しながら移動する方式等、種々の方法が適用可能で
ある。
【0039】図1に1点鎖線で示したように、また、上
述の説明から明らかなように、搬送要求放送手段21及
び放送受信手段31、割り当て要求送信手段34及び割
り当て要求受信手段22、並びに、搬送依頼送信手段2
4及び搬送依頼受信手段35の間はそれぞれ、適当な通
信リンク(周波数や変調方式や符号化方式等は任意であ
る)によって結ばれている。
【0040】図4は、搬送元11における無人搬送車1
2の配車決定に関連する処理手順を示したものである。
【0041】搬送元11において、無人搬送車12によ
る当該搬送元11からの荷物運搬の必要が生じたとき
に、図4に示す処理が割込みによって開始され、全方位
に向けて搬送要求が放送される(ステップ201)。こ
の放送時点から、当該搬送元11が内蔵しているタイマ
を起動し、所定時間を計時させる(ステップ202、2
03)。そして、その経過時点において少なくとも1個
の割り当て要求を受信しているか否かを判別する(ステ
ップ204)。1個の割り当て要求も受信していない場
合には、次のタイミングにおいて再度搬送要求を放送す
る。一方、1個以上の割り当て要求を受信していると、
受信した全ての割り当て要求に係る距離を比較し、当該
搬送元11から距離最小となる無人搬送車12−min
を抽出し、その無人搬送車12−minに向けて、当該
搬送元11の位置に荷物を引取りにくることを求める搬
送依頼を送信して一連の処理を終了する(ステップ20
5、206)。
【0042】図5は、無人搬送車12における無人搬送
車12の配車決定に関連する処理手順を示したものであ
る。
【0043】無人搬送車12においては、搬送処理(自
律移動処理)を実行していない待機状態においては、搬
送要求の受信待ち状態になっており(ステップ30
1)、その処理タイミングにおいて放送されていた搬送
要求を受信すると、受信した全ての搬送要求について、
その搬送要求を放送した搬送元11及び当該無人搬送車
12間の距離を求める(ステップ302)。そして、搬
送要求を放送した全ての搬送元11までの距離を比較
し、距離が最も小さい搬送元11−minを抽出し、抽
出した距離最小の搬送元11−minに対して割り当て
要求を送信する(ステップ303、304)。この送信
時点から、当該無人搬送車12が内蔵しているタイマを
起動して所定時間の計時を開始させ、所定時間内に搬送
依頼を受信したか否かを判別する(ステップ305〜3
07)。所定時間内に搬送依頼を受信しなかった場合に
は、放送された搬送要求の受信待ち状態に戻る。一方、
搬送依頼を受信すると、その搬送依頼に応じた当該無人
搬送車12の自律移動を行なう(ステップ400)。こ
のような自律移動処理は、搬送元11の場所によって荷
物を搭載し、指示された荷物の供給先まで移動して荷物
を降ろすような一連の処理でなっており、この自律移動
処理が終了すると、放送された搬送要求の受信待ち状態
に戻る。
【0044】以下、この第1実施例に係る荷物運搬シス
テムによって、どのように無人搬送車が割り当てられる
かを具体例によって説明する。図6は、その説明に用い
る図面である。
【0045】図6(a)に示すように、あるタイミング
において、3台の無人搬送車12−a、12−b及び1
2−cが待機状態にあり、搬送元11−A及び搬送元1
1−Bの2カ所で同時に荷物運搬の必要が生じたとす
る。この図6(a)において、破線及び1点鎖線に付し
た数字は、破線又は1点鎖線の両端位置の搬送元11及
び無人搬送車12間の距離を表している。
【0046】荷物運搬の必要が生じた搬送元11−A及
び11−Bはそれぞれ、図6(b)に示すように、搬送
要求放送手段23によって全方位に向けて搬送要求を放
送することにより、近傍の無人搬送車12に搬送要求を
送信する。ここで、両搬送元11−A及び11−Bから
の搬送要求が共に、搬送エリアAR内の待機状態にある
全ての無人搬送車12−a〜12−cに到達したとす
る。各無人搬送車12−a、12−b、12−cはそれ
ぞれ、一定時間内(同一タイミング)において、2個の
搬送元11−A及び11−Bからの搬送要求を受信した
ので、以下のようにして割り当て要求を発行する搬送元
を決定する。
【0047】まず、無人搬送車12−aについて、割り
当て要求を発行する搬送元の決定手順を説明する。無人
搬送車12−aにおいて、放送受信手段31は、一定時
間内に受信した搬送元11−A及び11−Bからの搬送
要求に含まれている搬送元11−A又は11−Bの位置
情報を距離算出手段32に与え、距離算出手段32は、
その位置情報と自律移動手段36からの当該無人搬送車
12−aの位置情報から、搬送元11−Aと当該無人搬
送車12−aの距離Aa、搬送元11−Bと当該無人搬
送車12−aの距離Baを求める。ここでは、図6
(a)に示すように、距離Aaが3、距離Baが2であ
ったとする。そのため、無人搬送車12−aの搬送車最
小値算出手段33は、最小距離として距離Baを抽出
し、割り当て要求送信手段34は、この最小距離Baに
係る搬送元11−Bを割り当て要求の発行先と決定し、
図6(c)に示すように、搬送元11−Bに対して割り
当て要求を発行する。
【0048】無人搬送車12−b及び12−cにおいて
も、同様な処理がなされる。無人搬送車12−bは、受
信した搬送要求に係る一方の搬送元11−Aまでの距離
Abが4、他方の搬送元11−Bまでの距離Bbが6で
あるので、距離Abに係る搬送元11−Aを割り当て要
求の発行先と決定し、図6(c)に示すように、搬送元
11−Aに対して割り当て要求を発行する。また、無人
搬送車12−cは、受信した搬送要求に係る一方の搬送
元11−Aまでの距離Acが8、他方の搬送元11−B
までの距離Bcが4であるので、距離Bcに係る搬送元
11−Bを割り当て要求の発行先と決定し、図6(c)
に示すように、搬送元11−Bに対して割り当て要求を
発行する。
【0049】従って、搬送要求を放送した搬送元11−
A及び11−Bについて、割り当て要求の送信元の無人
搬送車を整理すると、搬送元11−Aには無人搬送車1
2−bから割り当て要求が送信され、搬送元11−Bに
は無人搬送車12−a及び12−cから割り当て要求が
送信される。
【0050】搬送元11−Aにおいては、1個の無人搬
送車12−bからの割り当て要求だけを割り当て要求受
信手段22が受信したので、搬送元最小値算出手段23
が最小距離の無人搬送車としてその割り当て要求に係る
無人搬送車12−bを抽出し、これにより、搬送依頼送
信手段24は、図6(d)に示すように、距離最小の無
人搬送車12−bに対して搬送依頼を発行する。
【0051】一方、搬送元11−Bにおいては、図6
(c)に示すように、無人搬送車12−a及び無人搬送
車12−cからの割り当て要求を割り当て要求受信手段
22が受信し、この割り当て要求受信手段22から搬送
元最小値算出手段23へ、各無人搬送車12−a、12
−cまでの距離Ba、Bcが与えられる。搬送元最小値
算出手段23によって、これらの距離Ba及びBcが比
較されるが、距離Baが2、距離Bcが4であるので、
最小距離に係る無人搬送車として無人搬送車12−aが
抽出される。これにより、搬送依頼送信手段24は、図
6(d)に示すように、距離最小の無人搬送車12−a
に対して搬送依頼を発行する。
【0052】搬送元11−Aからの搬送依頼を受けとっ
た無人搬送車11−bは、図6(e)に示すように、そ
の自律移動手段36の機能によって搬送元11−Aまで
移動して荷役動作を行ない、同様に、搬送元11−Bか
らの搬送依頼を受けとった無人搬送車11−aは、図6
(e)に示すように、その自律移動手段36の機能によ
って搬送元11−Bまで移動して荷役動作を行なう。な
お、無人搬送車12−cは搬送依頼を受領できないの
で、搬送要求の受信待ち状態に戻る。
【0053】無人搬送車12−a及び無人搬送車12−
bはそれぞれ、荷役搬送作業の終了後、次の搬送要求の
受信待ち状態になる。
【0054】以上のように、第1実施例によれば、搬送
元から複数の無人搬送車への搬送要求の放送、無人搬送
車から距離最小の搬送元への割り当て要求の発行、及
び、搬送元から距離最小の無人搬送車への搬送依頼の発
行という手順によって、搬送元と無人搬送車の通信のみ
で配車する無人搬送車を決定することができる。すなわ
ち、中央管制センタを不要にでき、この分システム構成
を簡単にできる。
【0055】また、第1実施例によれば、配車する無人
搬送車の決定に必要な演算を、搬送元と無人搬送車とに
分散して実行しているため、1か所が大量な演算を行な
うことはなく、実時間で配車する無人搬送車を決定する
ことができる。
【0056】さらに、第1実施例によれば、最初の手順
が搬送元から複数の無人搬送車への搬送要求の放送であ
るため、搬送元が無人搬送車の状態を管理しておく必要
がなく、すなわち、状態管理テーブル等の管理記憶部が
不要であり、搬送元の構成を簡易なものとし得る。
【0057】因みに、搬送元から無人搬送車への搬送要
求の送信を放送によらずに行なおうとすると、ポーリン
グによる方法があるが、実時間での配車決定は無理であ
り、また、効率良くポーリングしようとすると状態管理
が必要となるが、状態の収集自体難しい問題である。
【0058】さらにまた、第1実施例によれば、中央管
制センタによる集中管理を行なわないため、システムの
構築、拡張が容易になる。
【0059】搬送元11及び無人搬送車12間のメッセ
ージの授受を通じて、移動させる無人搬送車12を決定
するための最初のメッセージを、無人搬送車12から搬
送元11への待機状態にある旨の放送メッセージとする
ことも考えられるが、この場合、搬送元11及び無人搬
送車12間で少なくとも4種類のメッセージを授受する
ことが必要となり、上記第1実施例ように、3種類のメ
ッセージの授受で済むことは好ましい。
【0060】(B)第2実施例 次に、本発明による移動体割振り方法及び移動体割振り
システムを、荷物運搬システムに適用した第2実施例を
図面を参照しながら詳述する。
【0061】上記第1実施例においては、搬送要求を始
めて送信した時点から、配車される無人搬送車12が決
定されるまでの期間がかなり長くなる搬送元11が生じ
ることがある。すなわち、複数の搬送要求が同時に発行
されたために、いずれの無人搬送車12においても割り
当て要求の対象にならないことが連続して繰り返された
搬送元11も生じ、このような搬送元11では、配車さ
れる無人搬送車12が決定されるまでの期間が長くな
る。第2実施例は、この点を考慮してなされたものであ
り、無人搬送車12が割り当て要求を発行する搬送元1
1を決定する場合に、搬送要求を始めて送信した時点か
らの経過時間の情報を反映させるようにしたものであ
る。
【0062】なお、第2実施例においても、搬送要求メ
ッセージ、割り当て要求メッセージ及び搬送依頼メッセ
ージを搬送元11及び無人搬送車12間で順次授受して
配車する無人搬送車12を決定するという基本的な考え
方は、第1実施例と同様である。
【0063】以下では、第1実施例との相違点を中心に
第2実施例を説明し、第2実施例の特徴を明らかにす
る。
【0064】図7は、この第2実施例における搬送元1
1及び無人搬送車12の詳細構成を示すものであり、上
述した第1実施例に係る図1との同一、対応部分には同
一符号を付して示している。また、図8は、この第2実
施例における搬送元11から無人搬送車12に送信され
る搬送要求のメッセージ構成を示すものである。
【0065】まず、搬送元11及び無人搬送車12の順
に、第1実施例と異なる点を説明する。
【0066】この第2実施例の搬送元11においては、
搬送要求放送手段21に関連して、放送時刻管理手段
(特許請求の範囲における搬送要求放送手段を構成する
1要素である)21aが設けられている。放送時刻管理
手段21aは、荷物搬送の必要性が生じて最初の搬送要
求を送出した時点を0とし、それ以降の経過時間の情報
を図示しないタイマから取り込んで管理すると共に、2
回目以降の搬送要求の送出時刻を決定するためのタイミ
ング情報を格納しており、改めて搬送要求を送出するこ
ととなった場合に、その情報及び経過時間から新たな搬
送要求の送信時刻を決定して搬送要求放送手段21を起
動するものである。
【0067】この第2実施例の搬送要求のメッセージに
は、第1実施例の搬送要求メッセージに挿入されていた
情報に加えて、図8に示すように、1回目の搬送要求の
送信時刻からの経過時間の情報も挿入されている。
【0068】第2実施例の無人搬送車12においても、
搬送元11から放送された搬送要求は、放送受信手段3
1が受信する。しかし、この第2実施例の場合、放送受
信手段31は、搬送元11についての位置情報は距離算
出手段32に与え、搬送元11についての経過時間情報
は評価関数算出手段37に与える。距離算出手段32
は、第1実施例と同様にして搬送要求を放送した全ての
搬送元11について、当該無人搬送車12との距離を求
める。第2実施例の場合、距離算出手段32が求めた距
離は、評価関数算出手段37に与えられる。
【0069】評価関数算出手段37は、各送信元11に
ついて、最初の搬送要求を送出した時点からの経過時間
tと、距離dとを反映させた評価関数E(d,t)を算
出して搬送車最小値算出手段33に与える。この第2実
施例の場合、評価関数E(d,t)は値が小さいほど評
価が高くなることを前提としており、そのため、距離d
が長いほど大きく、かつ、経過時間tが長いほど小さく
なるように決定されている。一例として、(1) 式に示す
ものを挙げることができる。
【0070】 E(d,t)=αd−βt …(1) (但し、α及びβはそれぞれ正の定数) 搬送要求を放送した全ての搬送元11についての評価関
数E(d,t)は、搬送車最小値算出手段33に与えら
れる。第2実施例の搬送車最小値算出手段33は、全て
の評価関数E(d,t)を比較して最小値を抽出する。
【0071】搬送元11における割り当て要求受信手段
22、搬送元最小値算出手段23及び搬送依頼送信手段
24と、無人搬送車12における割り当て要求送信手段
34、搬送依頼受信手段35及び自律移動手段36は、
第1実施例と同様であるので、その説明は省略する。
【0072】以上のように、第2実施例においては、無
人搬送車12は、距離dの大小によって搬送元11を選
定するのではなく、最初の搬送要求を送出した時点から
の経過時間tと、距離dとを反映させた評価関数E
(d,t)の大小によって搬送元11を選定するように
なされている。
【0073】次に、搬送元11に配車される無人搬送車
12が決定される処理を、具体例に基づいて説明する。
図9は、この説明に用いる図面である。なお、評価関数
E(d,t)がd−t((1) 式におけるα及びβが共に
1)であるとして、説明する。
【0074】ここで、図9(a)に示すように、3台の
無人搬送車12−a、12−b、12−cが待機中であ
り、あるタイミングにおいて、2か所の搬送元11−A
及び11−Bが搬送要求を始めて放送したとする。この
場合において、3台の無人搬送車12−a、12−b及
び12−cが全て搬送元11−Bより搬送元11−Aに
近かったとする。
【0075】2か所の搬送元11−A及び11−Bから
放送された各搬送要求は始めてのものであるので、その
搬送要求メッセージに挿入されている経過時間tは0で
ある。従って、各無人搬送車12−a、12−b、12
−cは、評価関数E(d,t)=d−tに従って割り当
て要求を発行する搬送元を決定するが、結局のところ搬
送元11−A又は11−Bまでの距離dだけで割り当て
要求を発行する搬送元を決定することになる。
【0076】この場合、3台の無人搬送車12−a、1
2−b及び12−cが全て搬送元11−Bより搬送元1
1−Aに近いので、全ての無人搬送車12−a〜12−
cは、図9(b)に示すように、搬送元11−Aに対し
て割り当て要求を発行する。割り当て要求を受信した搬
送元11−Aにおいては、各無人搬送車12−a、12
−b、12−cまでの距離に基づいて、1個の無人搬送
車(例えば12−c)を搬送を依頼する搬送車として決
定し、図9(b)に示すように、搬送依頼を発行する。
一方、搬送元11−Bにおいては、所定時間内に割り当
て要求を受信しないので、次のタイミングで再度搬送要
求を発行することに決定する。
【0077】搬送元11−Bによる搬送要求のこの再度
の発行タイミングにおいて、図9(c)に示すように、
搬送元11−Cも始めての搬送要求(tC =0の搬送要
求)を発行したとする。
【0078】ここで、待機中の2台の無人搬送車12−
a及び12−bは共に搬送元11−Bより搬送元11−
Cに近く、しかも、搬送元11−Cに対しては、無人搬
送車12−bが無人搬送車12−aより近いとする。ま
た、無人搬送車12−aは、搬送元11−Bに対する距
離dBaが4で、搬送元11−Cに対する距離dCaが3で
ある所に位置しており、無人搬送車12−bは、搬送元
11−Bに対する距離dBbが7で、搬送元11−Cに対
する距離dCbが2である所に位置しているとする。さら
に、搬送元11−Bが今回放送した搬送要求のメッセー
ジにおける経過時間tB が2であったとする。
【0079】このような状況下では、無人搬送車12−
aは、以下のようにして割り込み要求を発行する搬送元
として搬送元11−Bを決定する。
【0080】2か所の搬送元11−B及び11−Cから
の搬送要求を受信した無人搬送車12−aにおいて、こ
れら各搬送元11−B、11−Cとの距離dBa、dCaを
求めると、それぞれ4、3が得られる。また、各搬送元
11−B、11−Cから送信されてきた搬送要求のメッ
セージには、経過時間tB 、tC としてそれぞれ2、0
が挿入されている。
【0081】従って、無人搬送車12−aにおいては、
搬送元11−Bに対する評価関数E(d,t)=EB
(dBa,tB )の値として、dBa−tB =4−2=2が
得られ、搬送元11−Cに対する評価関数E(d,t)
=EC (dCa,tC )の値として、dCa−tC =3−0
=3が得られる。その結果、評価関数E(d,t)が小
さい搬送元11−Bが割り当て要求を発行する搬送元と
決定されて、図9(d)に示すように、無人搬送車12
−aから割り当て要求が搬送元11−Bに発行される。
すなわち、第2実施例においては、この場合のように、
他の搬送元に比較して、当該無人搬送車からの距離は長
くても搬送要求の最初の放送時点からの経過時間が長い
搬送元が選択されることがある。
【0082】一方、無人搬送車12−bは、以下のよう
にして割り込み要求を発行する搬送元として搬送元11
−Cを決定する。
【0083】2か所の搬送元11−B及び11−Cから
の搬送要求を受信した無人搬送車12−bにおいて、こ
れら各搬送元11−B、11−Cとの距離dBb、dCbを
求めると、それぞれ7、2が得られる。また、各搬送元
11−B、11−Cから送信されてきた搬送要求のメッ
セージには、経過時間tB 、tC としてそれぞれ2、0
が挿入されている。
【0084】従って、無人搬送車12−bにおいては、
搬送元11−Bに対する評価関数E(d,t)=EB
(dBb,tB )の値として、dBb−tB =7−2=5が
得られ、搬送元11−Cに対する評価関数E(d,t)
=EC (dCb,tC )の値として、dCa−tC =2−0
=2が得られる。その結果、評価関数E(d,t)が小
さい搬送元11−Cが割り当て要求を発行する搬送元と
決定されて、図9(d)に示すように、無人搬送車12
−bから割り当て要求が搬送元11−Cに発行される。
すなわち、この場合には、搬送要求の最初の放送時点か
らの経過時間を考慮しても、距離が長い搬送元が選択さ
れている。
【0085】以上のようして発行された割り当て要求を
受信した各搬送元11−B、11−Cは、第1実施例と
同様にして、搬送依頼を行なう無人搬送車12−a、1
2−bを決定して、図9(d)に示すように、搬送依頼
を発行する。
【0086】従って、第2実施例によっても、搬送元と
無人搬送車の通信のみで配車する無人搬送車を決定する
ことができ、中央管制センタを不要にでき、この分シス
テム構成を簡単にできると共に、中央管制センタによる
集中管理を行なわないため、システムの構築、拡張が容
易にできるという第1実施例と同様な効果を得ることが
できる。また、第2実施例によっても、配車する無人搬
送車の決定に必要な演算を、搬送元と無人搬送車とに分
散して実行しているため、1か所が大量な演算を行なう
ことはなく、実時間で配車する無人搬送車を決定でき、
しかも、搬送元が無人搬送車の状態を管理しておく必要
がなくて状態管理テーブル等の管理記憶部を不要にで
き、搬送元の構成を簡易なものとし得るという第1実施
例と同様な効果を得ることができる。
【0087】以上のような効果に加え、この第2実施例
によれば、以下のような効果をも得ることができる。
【0088】配車させる無人搬送車を、距離だけでな
く、最初の搬送要求を送出した時点からの経過時間の情
報をも利用して決定するようにしているので、搬送元に
無人搬送車を配車されるまでの最大待ち時間を短いもの
とでき、また、待ち時間のばらつき(分散)も小さくで
き、より公平な無人搬送車の割り当てを実現できる。
【0089】特に、搬送元の数や搬送要求の発行数に比
較して、無人搬送車の数が少ない場合において、かかる
効果はより大きなものである。
【0090】(C)他の実施例 (C-1) まず、第2実施例における評価関数E(d,t)
に関連する他の実施例を説明する。
【0091】第2実施例においては、評価関数E(d,
t)が(1) 式で表されるもの(α及びβが共に1の場合
を含む)を示したが、この評価関数に限定されるもので
はない。評価関数E(d,t)は、距離が長くなった場
合の影響と経過時間が長くなった場合の影響が逆に反映
されるものであれば良く、例えば、(2) 式や(3) 式で表
すものであっても良い。
【0092】 E(d,t)=αd−tn (但し、α,nは定数) …(2) E(d,t)=d/(t+α) (但し、αは定数) …(3) 上述した(1) 式〜(3) 式に示す評価関数E(d,t)等
における定数の値は、無人搬送車の特性や、搬送エリア
の特性や、距離及び経過時間の優先度合等に応じて適宜
選定すれば良く、また、どの評価関数式を適用するか
も、無人搬送車の特性や、搬送エリアの特性や、距離及
び経過時間の優先度合等に応じて適宜決定すれば良い。
【0093】なお、(1) 式〜(3) 式の評価関数E(d,
t)は、評価が高いほど値が小さくなるものであった
が、評価が高いほど値が大きくなる評価関数を適用して
も良い。この場合、割り当て要求を発行する搬送元を決
定するために、搬送車最小値算出手段33に代えて、搬
送車最大値算出手段を用いることになる。
【0094】また、評価関数E(d,t)の値を決定す
るための情報である経過時間tを、搬送元や搬送需要の
特質に応じて、異なる方法で求めるようにしても良い。
例えば、緊急度が高い搬送需要を持つ搬送元11はカウ
ント周期が短いタイマによって経過時間tを求め、緊急
度が低い搬送需要を持つ搬送元11はカウント周期が長
いタイマによって経過時間tを求めることができる。ま
た、例えば、一定のカウント周期で得た経過時間に、搬
送元又は搬送需要によって定まるオフセット時間を加算
して伝送する経過時間tを得るようにしても良い。これ
により、搬送元の種類や搬送需要の内容を、割り当て要
求を発行する搬送元の決定に反映させることができる。
【0095】さらに、第2実施例においては、割り当て
要求を発行する搬送元を決定するための評価関数E
(d,t)の値を規定する距離以外の情報が、最初の搬
送要求の送信時刻からの経過時間であるものを示した
が、搬送要求の再発行回数(これも一種の経過時間情報
である)であっても良く、上記と同様な効果を得ること
ができる。なお、経過時間の情報を、搬送元から無人搬
送車に送信させずに、無人搬送車側において自動的に得
ることも考えられるが、複数の搬送元についての経過時
間情報を管理する場合も生じたりして無人搬送車の構成
が複雑となるので、実際的な方法とは言い難い。
【0096】(C-2) 上記各実施例においては、搬送要求
や搬送依頼を搬送元11が発行するものを示したが、搬
送先が搬送要求や搬送依頼を発行するようにしても良
い。この場合であっても、搬送要求メッセージには搬送
元の位置情報を挿入することを要する。
【0097】上記各実施例においては、本発明を、無人
搬送車を用いた荷物運搬システムに適用したものを示し
たが、本発明の用途はこれに限定されない。
【0098】例えば、有人搬送車を用いている場合であ
ってもどの搬送車を配車させるかを、本発明によって決
定するようにしても良い。また、船舶やヘリコプタを用
いる荷物運搬システムに、本発明を適用することができ
る。さらに、どの営業車両やサービス車両をエリア内の
ある点に配車させるかを、複数支店等からの配車要求
(搬送要求放送に対応)に応じて決定するようなシステ
ムにも本発明を適用することができる。
【0099】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、各移動
要求発行元が、いずれかの移動体を移動させる必要が生
じたときに移動要求を放送し、移動要求を1以上受信し
た待機状態の各移動体が、少なくとも自己の現在位置と
移動先点との距離に応じて、どの移動要求に応じるかを
決定し、その移動要求に係る移動要求発行元に対して割
り当て要求を発行し、移動要求を放送した各移動要求発
行元が、割り当て要求を発行した各移動体と移動先点と
の距離に応じて、移動を実行させる1個の移動体を決定
するようにしたので、移動体の決定処理が各部に分散さ
れ、実時間で決定を行なうことができ、また、システム
構成も簡単でしかも変更に容易に応じられるものにでき
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の搬送元及び無人搬送車の構成を示
す機能ブロック図である。
【図2】第1実施例の搬送元及び無人搬送車のエリア内
の配置例を示す図である。
【図3】第1実施例の各種メッセージの構成を示す説明
図である。
【図4】第1実施例の搬送元の処理を示すフローチャー
トである。
【図5】第1実施例の無人搬送車の処理を示すフローチ
ャートである。
【図6】第1実施例の具体的動作の説明図である。
【図7】第2実施例の搬送元及び無人搬送車の構成を示
す機能ブロック図である。
【図8】第2実施例の搬送要求メッセージの構成を示す
説明図である。
【図9】第2実施例の具体的動作の説明図である。
【符号の説明】
11…搬送元、12…無人搬送車、21…搬送要求放送
手段、21a…放送時刻管理手段、22…割り当て要求
受信手段、23…搬送元最小値算出手段、24…搬送依
頼送信手段、31…放送受信手段、32…距離算出手
段、33…搬送車最小値算出手段、34…割り当て要求
送信手段、35…搬送依頼受信手段、36…自律移動手
段、37…評価関数算出手段。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の移動要求発行元から発行される移
    動要求に応じて、複数の移動体の中からある点に移動さ
    せる移動体を決定する移動体割振り方法において、 いずれかの上記移動体を移動させる必要が生じたときに
    上記各移動要求発行元により、移動要求を放送し、 待機状態の上記各移動体により、放送された移動要求を
    1以上受信し、少なくとも自己の現在位置と移動先点と
    の距離に応じて、どの移動要求に応じるかを決定し、そ
    の移動要求を放送した上記移動要求発行元に対し、応じ
    られることを表す割り当て要求を発行し、 上記各移動要求発行元により、所定時間内に1個以上の
    割り当て要求を受信したときには、割り当て要求を発行
    した上記各移動体と移動先点との距離に応じて、移動を
    実行させる1個の上記移動体を決定し、その移動体に移
    動依頼を発行することを特徴とする移動体割振り方法。
  2. 【請求項2】 放送された移動要求を1以上受信した待
    機状態の上記各移動体が、移動要求に含まれている情報
    から認識できる、自己の現在位置と移動先点との距離、
    及び、最初の移動要求の放送時点からの経過時間情報に
    応じて、どの移動要求に応じるかを決定することを特徴
    とする請求項1に記載の移動体割振り方法。
  3. 【請求項3】 上記各移動要求発行元は、最初の移動要
    求の放送時点からの経過時間情報を、移動要求の緊急性
    や当該移動要求発行元に付与されている優先レベルに応
    じて更新して、移動要求に挿入することを特徴とする請
    求項2に記載の移動体割振り方法。
  4. 【請求項4】 所定エリア内を移動可能な複数の移動体
    と、待機状態のいずれかの上記移動体がある点に移動す
    ることを求める移動要求を必要時に非同期に発行する複
    数の移動要求発行元とを備え、1以上の上記移動要求発
    生元が移動要求を発行したときに、各移動要求に応じて
    ある点に移動する移動体を決定する移動体割振りシステ
    ムにおいて、 上記各移動要求発行元が、 いずれかの上記移動体を移動させる必要が生じたとき、
    及び、前回の移動要求放送時点からの所定時間以内に割
    り当て要求を受信できなかったときに、移動要求を放送
    する移動要求放送手段と、 上記各移動体からの当該移動要求発行元に向けられた割
    り当て要求を受信する割り当て要求受信手段と、 移動要求放送後の所定時間内に1個以上の割り当て要求
    を受信したときには、割り当て要求を発行した上記各移
    動体と移動先点との距離に応じて、移動を実行させる1
    個の上記移動体を決定してその移動体に移動依頼を発行
    する移動体決定手段とを備え、 上記各移動体が、 放送された移動要求を受信する放送受信手段と、 待機状態において移動要求を受信したときに、少なくと
    も当該移動体の現在位置と移動先点との距離に応じて、
    どの移動要求に応じるかを決定する移動要求発行元決定
    手段と、 決定された移動要求を放送した上記移動要求発行元に対
    し、応じられることを表す上記割り当て要求を発行する
    割り当て要求送信手段と、 割り当て要求を発行した上記移動要求発行元が移動依頼
    を発行したときに、その移動依頼を受信する移動依頼受
    信手段とを備えたことを特徴とする移動体割振りシステ
    ム。
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