JPH07229868A - 参照電極 - Google Patents

参照電極

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JPH07229868A
JPH07229868A JP2287994A JP2287994A JPH07229868A JP H07229868 A JPH07229868 A JP H07229868A JP 2287994 A JP2287994 A JP 2287994A JP 2287994 A JP2287994 A JP 2287994A JP H07229868 A JPH07229868 A JP H07229868A
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JP
Japan
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polyaniline
electrode
reference electrode
salt
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JP2287994A
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Ayumi Yasuda
歩 安田
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レドックス反応に関与する成分中には補給の
必要な溶出成分がなく、各種の電気化学デバイスに広く
適用でき、メインテナンスや電極形状等について制約の
少ない参照電極を提供する。 【構成】 貴金属表面にポリアニリンまたはその誘導体
の塩の層を有していることを特徴としている参照電極。
そして、前記のポリアニリンまたはその誘導体の塩は、
硫酸との塩、アルキルベンゼンスルホン酸またはアルキ
ルナフタレンスルホン酸との塩またはスルホン基を有す
る高分子酸との塩であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスセンサ、湿度センサ
等の電気化学デバイスに使用される参照電極に関する。
【0002】
【従来の技術】電位の一定した参照電極を形成するため
には、平衡状態にあるレドックス反応系をつくらなけば
ならない。従来、参照電極としては、甘汞電極や塩化銀
電極が用いられる場合が多い。塩化銀電極の場合のレド
ックス反応は下式(1)で示される。
【0003】
【数1】
【0004】上記の平衡状態を得るには、可溶性のAg
+ が生じざるを得ない。このように、金属と金属イオン
の平衡を用いる参照電極ではレドックス反応に関与する
可溶性成分が生じ、この可溶性成分が参照電極の外部に
溶出する現象が避けられない。このレドックス反応に関
与する可溶性成分の溶出現象のために、従来の参照電極
では、可溶性成分の補給や電極形状の制限等の制約があ
り、参照電極を適用できる電気化学デバイスの種類や用
途が限られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の事情に鑑み、本
発明が解決しようとする課題は、レドックス反応に関与
する成分中に、補給の必要な溶出成分がない参照電極を
開発することである。すなわち、本発明の目的は、レド
ックス反応に関与する成分中には補給の必要な溶出成分
がなく、各種の電気化学デバイスに広く適用でき、メイ
ンテナンスや電極形状等について制約の少ない参照電極
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る参照電極
は、貴金属表面にポリアニリンまたはその誘導体の塩の
層を有していることを特徴としている。ここでいうポリ
アニリンの誘導体とは、例えばアルキルアニリン、アル
キロキシアニリン、N−アルキルアニリン等のアニリン
誘導体のポリマーを示している。また、ここでいう貴金
属とは金、白金、Pd及びそれらの合金を示している。
【0007】従来、ポリアニリンは下記式(2)や下記
式(3)等で示される平衡状態を形成することが知られ
ている。(A.G.MacDiarmid et al,Synth.Met.,18(1987)
393.等)
【0008】
【数2】
【0009】
【数3】
【0010】上記の式(2)及び式(3)中のポリアニ
リン〔式(2)の左式で示される物質(leucomemeraldi
ne), 式(2)の右式及び式(3)の左式で示される物
質(emeraldine), 式(3)の右式で示される物質(pe
rnigraniline)〕は、N−メチル−2−ピロリドン(以
下NMPと略す)に可溶であるが、その他の溶媒には不
溶である。従って、固体のポリアニリン層はその層内で
これらのポリアニリン(前記のleucomemeraldine, emer
aldine, pernigraniline)が共存して平衡に達する。ま
た、式(3)中のプロトン(H+ )は参照電極から溶出
したとしても、周囲から常に供給されるものであるた
め、特別な補給を必要としないので、本発明の参照電極
はレドックス反応に関与する成分中には補給が必要とな
るような溶出成分がなく、従って、メインテナンスや電
極形状等について制約の少ない参照電極となる。
【0011】
【作用】ポリアニリンまたはその誘導体と酸との塩は導
電性を有する。そして、ポリアニリンまたはその誘導体
は、電気化学的に電位の一定した平衡状態を形成するの
で、貴金属表面にポリアニリンまたはその誘導体の塩の
層を形成することにより、一定の電極電位を有する参照
電極を得ることができる。
【0012】ポリアニリン及びその誘導体は酸化状態に
かかわらず、常に固体として存在し得るものであり、N
MP以外の溶媒には不溶であるので、本発明によればレ
ドックス反応に関与する成分中には補給の必要な溶出成
分を有していない参照電極を得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0014】(実施例1)化学酸化重合法によりポリア
ニリンを合成した。なお、ポリアニリンの合成法はY.Ca
o,A.Andretta,A.J.Heeger and P.Smith,Polymer,30,230
5 (1989)に記載された方法に従って行なった。得られ
たポリアニリンの1重量%NMP溶液を作製し、この溶
液中に直径0.3mmの金線を浸漬し、100℃で熱風
乾燥することにより、表面にポリアニリン層を形成した
金線を得た。この金線を1モル重量%の硫酸水溶液中に
浸漬することにより、ポリアニリンを塩基(絶縁性)か
ら塩(導電性)に変換して、金線表面にポリアニリンと
硫酸の塩の層を有している参照電極を作製した。この参
照電極を1モル重量%の硫酸水溶液に浸漬して、その電
位を測定したところ0.4V(標準水素電極電位に対し
て)であった。また、3週間を経てもその電位変化はな
かったため参照電極として使用可能であることが確認さ
れた。ただし、この参照電極はt−ブチルアンモニウム
パークローレートの水溶液中では、電位が経時的に不安
定であった。これは、ほぼ中性の塩の水溶液中では、ポ
リアニリン塩のカウンターアニオンになっている硫酸イ
オンが溶液中に溶出し、ポリアニリンが絶縁性の塩基に
なるためと考えられる。
【0015】(実施例2)実施例1と同様にして、表面
にポリアニリン層を形成した金線を得た。この金線を1
モル重量%のオクタデシルナフタレンスルホン酸テトラ
ヒドロフラン溶液中に浸漬することにより、ポリアニリ
ンを塩基(絶縁性)から塩(導電性)に変換して、金線
表面にポリアニリンとオクタデシルナフタレンスルホン
酸の塩の層を有している参照電極を作製した。この参照
電極の電位をt−ブチルアンモニウムパークローレート
の水溶液中で測定したところ0.4V(標準水素電極電
位に対して)であった。また、3週間を経てもその電位
変化はなかったため参照電極として使用可能であること
が確認された。このように、実施例2の参照電極はほぼ
中性の塩の水溶液中でも電位が安定していることが確認
された。これは、水に溶出しにくいアルキルナフタレン
スルホン酸を用いたことにより、酸の溶出が低下したた
めと考えられる。この効果は、他のアルキルナフタレン
スルホン酸であるドデシルナフタレンスルホン酸及びオ
クチルナフタレンスルホン酸やアルキルベンゼンスルホ
ン酸(オクタデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベン
ゼンスルホン酸及びオクチルベンゼンスルホン酸)にお
いても認められた。なお、請求項3でいうアルキルベン
ゼンスルホン酸またはアルキルナフタレンスルホン酸の
アルキル基としては炭素数が1〜18のアルキル基であ
ることが、実用性の面からは好ましい。
【0016】(実施例3)実施例1と同様にして、表面
にポリアニリン層を形成した金線を得た。この金線を1
モル重量%濃度のパーフルオロスルホネートポリマ(商
品名ナフィオン、デュポン社製、品番1100EW)プ
ロパノール溶液に浸漬した後乾燥し、パーフルオロスル
ホネートポリマとポリアニリンの複合膜(積層複合膜)
を表面に有する金線を得た。なお、このパーフルオロス
ルホネートポリマはスルホン酸基を有する高分子酸であ
り、かつ固体イオン導電体でもある。そして、得られた
積層複合膜はポリアニリンとパーフルオロスルホネート
ポリマのスルホン基が塩を作っている導電性の膜であ
る。こうして得られた積層複合膜を表面に有する金線に
ついて、その電極電位を、t−ブチルアンモニウムパー
クローレートの水溶液中で測定したところ0.4V(標
準水素電極電位に対して)であった。また、3週間を経
てもその電位変化はなかったため参照電極として使用可
能であることが確認された。これは、実施例2と同様
に、水に溶出しにくい、スルホン基を側鎖に持つパーフ
ルオロポリマを、ポリアニリンの塩のカウンターアニオ
ンとした為、安定な参照電極が得られたものと考えられ
る。
【0017】(実施例4)本実施例を図1及び図2に基
づいて説明する。図1は本実施例の参照電極を組み込ん
だ電気化学式ガスセンサ素子の平面図であり、図2は図
1のセンサ素子のX−X断面図である。図1及び図2に
示すセンサ素子は、ホウケイ酸ガラスよりなる絶縁基板
1上に白金よりなる作用電極2と白金よりなる対電極3
が対向するように形成され、この作用電極2と対電極3
の中間に参照電極4が形成されている。そして作用電極
2、対電極3及び参照電極4とそれらの間が固体イオン
導電体5によって覆われている。なお固体イオン導電体
5は枠10の内側の部分に形成されている。
【0018】ここで、この電気化学式ガスセンサ素子の
製造方法を説明する。まず、絶縁基板1上に白金層が作
用電極2及び対電極3の形状に形成され、金層が参照電
極4の形状に形成されたものを準備した。なお、絶縁基
板1は絶縁性を有すればよくアルミナ等の他のセラミッ
ク基板等でも構わない。この準備した基板に対し、図1
に示す枠10の内側の部分の表面にのみ固体イオン導電
体であるパーフルオロスルホネートポリマ(商品名ナフ
ィオン、デュポン社製、品番1100EW)の1モル重
量%濃度のプロパノール溶液を滴下し、膜厚0.1μm
の膜を形成した。次に前記金層のみを電極として用い
て、電気化学酸化法(電解重合法)を用いて枠10の内
側の部分にある金層表面にのみポリアニリンを析出させ
た。なお、この場合のポリアニリンの合成法(電気化学
酸化法)はE.M.Genies,Mol.Cryst.Liq.Cryst.,121,181-
186 (1985)に記載された方法に従って行なった。こう
して得られたポリアニリンは、実際にはパーフルオロス
ルホネートポリマのスルホン基が塩を作っており、導電
性である。なお、このポリアニリンの塩の層6を図2の
断面図に図示する。次に0.5μm厚のパーフルオロス
ルホネートポリマ膜をキャスト法で枠10の内側の部分
に形成して固体イオン導電体5とした。以上のようにし
て、絶縁基板1の同一面上に作用電極2、対電極3及び
参照電極4が設けられ、各電極及びその間を覆う固体イ
オン導電体固体5が設けられているセンサ素子を作製し
た。
【0019】このセンサ素子の参照電極4の電極電位は
0.4V(標準水素電極電位に対して)であった。ま
た、3週間を経てもその電位変化はなかったため参照電
極として使用可能であることが確認された。
【0020】(実施例5)本実施例について、図3、図
4に基づいて説明する。図3は本実施例の参照電極を組
み込んだ電気化学式ガスセンサ素子の平面図であり、図
4は図3のセンサ素子のY−Y断面図である。図3及び
図4に示すセンサ素子は、ホウケイ酸ガラスよりなる絶
縁基板1上に白金よりなる作用電極2と白金よりなる対
電極3が対向するように形成され、この作用電極2と対
電極3の中間に2つの電極4a、4bから構成される参
照電極4が形成されている。この2つの電極4a、4b
にはリード線7a及び7bの一方の端部がそれぞれ固着
されていて、かつ、リード線7a及び7bの他端は結線
されているので、2つの電極4a、4bは電気的に接続
されている。さらに、作用電極2、対電極3及び2つの
電極4a、4bとそれらの間が固体イオン導電体5によ
って覆われている。なお固体イオン導電体5は枠10の
内側の部分に形成されている。
【0021】ここで、この電気化学式ガスセンサ素子の
製造方法を説明する。まず、絶縁基板1上に白金層が作
用電極2及び対電極3の形状に形成され、金層が2つの
電極4a、4bの形状に形成されたものを準備した。な
お、絶縁基板1は絶縁性を有すればよくアルミナ等の他
のセラミック基板等でも構わない。この準備した基板に
対し、図3に示す枠10の内側の部分の表面にのみ固体
イオン導電体であるパーフルオロスルホネートポリマ
(商品名ナフィオン、デュポン社製、品番1100E
W)の1モル重量%濃度のプロパノール溶液を滴下し、
膜厚0.1μmの膜を形成した。次に前記金層のみを電
極として用いて、電気化学酸化法(電解重合法)を用い
て、2つの電極4a、4bの形状に形成されている金層
の枠10の内側の部分の表面にのみポリアニリンを析出
させた。なお、この場合のポリアニリンの合成法(電気
化学酸化法)はE.M.Genies,Mol.Cryst.Liq.Cryst.,121,
181-186 (1985)に記載された方法に従って行なった。
こうして得られたポリアニリンは、実際にはパーフルオ
ロスルホネートポリマのスルホン基が塩を作っており、
導電性である。なお、このポリアニリンの塩の層6を図
4の断面図に図示する。次に0.5μm厚のパーフルオ
ロスルホネートポリマ膜をキャスト法で枠10の内側の
部分に形成して固体イオン導電体5とした。次に一方の
電極4aに対して0.0V、次いで1.1V、次いで
0.5V(標準水素電極電位に対して)の電位を印加
し、電極4aの周囲のポリアニリンを還元型のポリアニ
リンとした。また、もう一方の電極4bに対して0.0
V、次いで1.0V(標準水素電極電位に対して)の電
位を印加し、電極4bの周囲のポリアニリンを酸化型の
ポリアニリンとした。次いで、2つの電極4a、4bに
リード線7a及び7bの一方の端部をそれぞれ半田によ
り固着させ、次いで、リード線7a及び7bの他端をリ
ード線7cに結線して接続した。この結線により、酸化
型のポリアニリンと還元型のポリアニリンの間でレドッ
ックス反応が起こり、その平衡状態により、参照電極4
の電極電位が得られる。
【0022】このセンサ素子の参照電極4の電極電位は
0.4V(標準水素電極電位に対して)であった。ま
た、3週間を経てもその電位変化はなかったため参照電
極として使用可能であることが確認された。なお、この
結果は前記実施例4と同様の電極電位を持つ参照電極と
なっているが、本実施例の方が電極電位の再現性に関し
ては良好であると考えられる。
【0023】
【発明の効果】本発明に係る参照電極のポリアニリンま
たはその誘導体の塩の層は導電性を有し、ポリアニリン
またはその誘導体は、電気化学的に電位の一定した平衡
状態を形成するので、貴金属表面にポリアニリンまたは
その誘導体の塩の層を形成することにより、一定の電極
電位を有する参照電極を得ることができる。そして、ポ
リアニリン及びその誘導体はそれらのイオンも含めて、
固体として存在し得るものであり、NMP以外の溶媒に
は不溶であるので、本発明によればレドックス反応に関
与する成分中には補給の必要な溶出成分を有していない
参照電極を得ることができるので、従って、各種の電気
化学デバイスに広く適用でき、メインテナンスや電極形
状等について制約の少ない参照電極が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を備える電気化学式ガスセン
サ素子の平面図である。
【図2】図1の電気化学式ガスセンサ素子のX−X断面
図である。
【図3】本発明の他の実施例を備える電気化学式ガスセ
ンサ素子の平面図である。
【図4】図3の電気化学式ガスセンサ素子のY−Y断面
図である。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 作用電極 3 対電極 4 参照電極 5 固体イオン導電体 6 ポリアニリンの塩の層 7aリード線 7bリード線 7cリード線 10 枠
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】(実施例3)実施例1と同様にして、表面
にポリアニリン層を形成した金線を得た。この金線を1
モル重量%濃度のパーフルオロスルホネートポリマ(商
品名ナフィオン、デュポン社製、品種1100EW)プ
ロパノール溶液に浸漬した後乾燥し、パーフルオロスル
ホネートポリマとポリアニリンの複合膜(積層複合膜)
を表面に有する金線を得た。なお、このパーフルオロス
ルホネートポリマはスルホン酸基を有する高分子酸であ
り、かつ固体イオン導電体でもある。そして、得られた
積層複合膜はポリアニリンとパーフルオロスルホネート
ポリマのスルホン基が塩を作っている導電性の膜であ
る。こうして得られた積層複合膜を表面に有する金線に
ついて、その電極電位を、t−ブチルアンモニウムパー
クローレートの水溶液中で測定したところ0.4V(標
準水素電極電位に対して)であった。また、3週間を経
てもその電位変化はなかったため参照電極として使用可
能であることが確認された。これは、実施例2と同様
に、水に溶出しにくい、スルホン基を側鎖に持つパーフ
ルオロポリマを、ポリアニリンの塩のカウンターアニオ
ンとした為、安定な参照電極が得られたものと考えられ
る。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】ここで、この電気化学式ガスセンサ素子の
製造方法を説明する。まず、絶縁基板1上に白金層が作
用電極2及び対電極3の形状に形成され、金層が参照電
極4の形状に形成されたものを準備した。なお、絶縁基
板1は絶縁性を有すればよくアルミナ等の他のセラミッ
ク基板等でも構わない。この準備した基板に対し、図1
に示す枠10の内側の部分の表面にのみ固体イオン導電
体であるパーフルオロスルホネートポリマ(商品名ナフ
ィオン、デュポン社製、品種1100EW)の1モル重
量%濃度のプロパノール溶液を滴下し、膜厚0.1μm
の膜を形成した。次に前記金層のみを電極として用い
て、電気化学酸化法(電解重合法)を用いて枠10の内
側の部分にある金層表面にのみポリアニリンを析出させ
た。なお、この場合のポリアニリンの合成法(電気化学
酸化法)はE.M.Genies,Mol.Cryst.Liq.Cryst.,121,181-
186 (1985)に記載された方法に従って行なった。こう
して得られたポリアニリンは、実際にはパーフルオロス
ルホネートポリマのスルホン基が塩を作っており、導電
性である。なお、このポリアニリンの塩の層6を図2の
断面図に図示する。次に0.5μm厚のパーフルオロス
ルホネートポリマ膜をキャスト法で枠10の内側の部分
に形成して固体イオン導電体5とした。以上のようにし
て、絶縁基板1の同一面上に作用電極2、対電極3及び
参照電極4が設けられ、各電極及びその間を覆う固体イ
オン導電体固体5が設けられているセンサ素子を作製し
た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】ここで、この電気化学式ガスセンサ素子の
製造方法を説明する。まず、絶縁基板1上に白金層が作
用電極2及び対電極3の形状に形成され、金層が2つの
電極4a、4bの形状に形成されたものを準備した。な
お、絶縁基板1は絶縁性を有すればよくアルミナ等の他
のセラミック基板等でも構わない。この準備した基板に
対し、図3に示す枠10の内側の部分の表面にのみ固体
イオン導電体であるパーフルオロスルホネートポリマ
(商品名ナフィオン、デュポン社製、品種1100E
W)の1モル重量%濃度のプロパノール溶液を滴下し、
膜厚0.1μmの膜を形成した。次に前記金層のみを電
極として用いて、電気化学酸化法(電解重合法)を用い
て、2つの電極4a、4bの形状に形成されている金層
の枠10の内側の部分の表面にのみポリアニリンを析出
させた。なお、この場合のポリアニリンの合成法(電気
化学酸化法)はE.M.Genies,Mol.Cryst.Liq.Cryst.,121,
181-186 (1985)に記載された方法に従って行なった。
こうして得られたポリアニリンは、実際にはパーフルオ
ロスルホネートポリマのスルホン基が塩を作っており、
導電性である。なお、このポリアニリンの塩の層6を図
4の断面図に図示する。次に0.5μm厚のパーフルオ
ロスルホネートポリマ膜をキャスト法で枠10の内側の
部分に形成して固体イオン導電体5とした。次に一方の
電極4aに対して0.0V、次いで1.1V、次いで
0.5V(標準水素電極電位に対して)の電位を印加
し、電極4aの周囲のポリアニリンを還元型のポリアニ
リンとした。また、もう一方の電極4bに対して0.0
V、次いで1.0V(標準水素電極電位に対して)の電
位を印加し、電極4bの周囲のポリアニリンを酸化型の
ポリアニリンとした。次いで、2つの電極4a、4bに
リード線7a及び7bの一方の端部をそれぞれ半田によ
り固着させ、次いで、リード線7a及び7bの他端をリ
ード線7cに結線して接続した。この結線により、酸化
型のポリアニリンと還元型のポリアニリンの間でレドッ
ックス反応が起こり、その平衡状態により、参照電極4
の電極電位が得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貴金属表面にポリアニリンまたはその誘
    導体の塩の層を有していることを特徴とする参照電極。
  2. 【請求項2】 ポリアニリンまたはその誘導体の塩が硫
    酸との塩であることを特徴とする請求項1記載の参照電
    極。
  3. 【請求項3】 ポリアニリンまたはその誘導体の塩がア
    ルキルベンゼンスルホン酸またはアルキルナフタレンス
    ルホン酸との塩であることを特徴とする請求項1記載の
    参照電極。
  4. 【請求項4】 ポリアニリンまたはその誘導体の塩がス
    ルホン基を有する高分子酸との塩であることを特徴とす
    る請求項1記載の参照電極。
  5. 【請求項5】 固体イオン導電体がポリアニリンまたは
    その誘導体の塩の層上に形成されてなる請求項1、請求
    項2、請求項3または請求項4記載の参照電極。
  6. 【請求項6】 貴金属表面にポリアニリンまたはその誘
    導体の塩の層を有している複数の電極を電気的に接続し
    て参照電極としていることを特徴とする請求項1、請求
    項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の参照電
    極。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100309223B1 (ko) * 1999-06-17 2001-09-29 배병우 평면형 고체상 전극
JP2004045373A (ja) * 2002-05-21 2004-02-12 Tanita Corp 電気化学式センサ
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JP2015190811A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 国立大学法人北海道大学 平板型三電極式電気化学センサ及びその製造方法

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