JPH0722855B2 - 回転電機の固定子分解方法 - Google Patents
回転電機の固定子分解方法Info
- Publication number
- JPH0722855B2 JPH0722855B2 JP30432291A JP30432291A JPH0722855B2 JP H0722855 B2 JPH0722855 B2 JP H0722855B2 JP 30432291 A JP30432291 A JP 30432291A JP 30432291 A JP30432291 A JP 30432291A JP H0722855 B2 JPH0722855 B2 JP H0722855B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- core
- slot
- iron core
- electric machine
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- Automatic Assembly (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、回転電機において、
その固定子を構成する鉄心とコイルを分離する回転電機
の固定子分解方法に関する。
その固定子を構成する鉄心とコイルを分離する回転電機
の固定子分解方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般車両にはエンジンにより駆動される
バッテリー充電用の発電器やエンジン始動用の電動機な
どを搭載している。
バッテリー充電用の発電器やエンジン始動用の電動機な
どを搭載している。
【０００３】この種の車両に搭載の小型の発電機や電動
機（以下、単に回転電機という。）をメーカーにおいて
製造する過程で、その主要構成とされる固定子は多くの
不良品の摘出を見るが、これらの不良固定子は一般にそ
のまま廃棄処分される。
機（以下、単に回転電機という。）をメーカーにおいて
製造する過程で、その主要構成とされる固定子は多くの
不良品の摘出を見るが、これらの不良固定子は一般にそ
のまま廃棄処分される。
【０００４】また、車両に搭載された回転電機が車体解
体時に取り出されたり、故障時に新品に交換したもの
も、そのほとんどは再使用されることなく廃棄処分され
る場合が多い。
体時に取り出されたり、故障時に新品に交換したもの
も、そのほとんどは再使用されることなく廃棄処分され
る場合が多い。
【０００５】ところで、回転電機の主要構成とされる固
定子は、鉄心とコイルとを組み合わせてなり、特にコイ
ルには高導電性が要求されるので高価な純銅が用いら
れ、その量的割合もかなり高いものであるが、これが回
収されることなく廃棄処分されることは、資源の有効利
用上から好ましくない。
定子は、鉄心とコイルとを組み合わせてなり、特にコイ
ルには高導電性が要求されるので高価な純銅が用いら
れ、その量的割合もかなり高いものであるが、これが回
収されることなく廃棄処分されることは、資源の有効利
用上から好ましくない。
【０００６】そこで、回転電機の固定子を構成するコイ
ルを回収して銅材料として再利用することが当然考えら
れる。
ルを回収して銅材料として再利用することが当然考えら
れる。
【０００７】しかし、上記するような回転電機の固定子
は、一般に、鉄心中穴に開口する多数の半閉スロット
（開口部に対向的に突設した鉄心突部で狭窄開口を形成
した溝）を打ち抜いた成層鉄心が用いられ、コイルは鉄
心外に露出する屈曲したコイル端部と鉄心のスロット内
に収められる直状をなすコイル辺を有し、コイル辺は各
スロット内に収めてくさびなどを用いて確りと固定さ
れ、鉄心とコイルの組み合わせはきわめて堅固で簡単に
は分解のできない構造となっている。
は、一般に、鉄心中穴に開口する多数の半閉スロット
（開口部に対向的に突設した鉄心突部で狭窄開口を形成
した溝）を打ち抜いた成層鉄心が用いられ、コイルは鉄
心外に露出する屈曲したコイル端部と鉄心のスロット内
に収められる直状をなすコイル辺を有し、コイル辺は各
スロット内に収めてくさびなどを用いて確りと固定さ
れ、鉄心とコイルの組み合わせはきわめて堅固で簡単に
は分解のできない構造となっている。
【０００８】このような固定子でコイルの回収を目的と
して鉄心とコイルを分離するのに、従来より、鉄心両端
部に突出するコイル端部の一方を鉄心端面に沿って切断
し、この切断したコイル端面を槌打してコイル辺を各ス
ロットから抜き取る手法が提案されている。
して鉄心とコイルを分離するのに、従来より、鉄心両端
部に突出するコイル端部の一方を鉄心端面に沿って切断
し、この切断したコイル端面を槌打してコイル辺を各ス
ロットから抜き取る手法が提案されている。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記するよ
うに一方のコイル端部を鉄心端面に沿って切断するに
は、各スロット毎に多数の線材束を切断しなければなら
ないため、この切断が繁雑で手間が掛かる。また、切断
されたコイル辺の切断面を槌打してスロットから抜き取
るにしても、各スロット内にコイル辺は確りと固定され
ているためにその抜出は容易ではなく、これも手間が掛
かる作業となる。さらに、全スロットから一斉にコイル
辺を抜出するのに、鉄心端面における各スロットに適合
させて多数の打ち抜き棒を備えた専用の打ち抜き工具を
用いる場合は、この打ち抜き工具を使用するのに、多数
の打ち抜き棒の先端をそれぞれ対応のスロットに正確に
合わせて操作しなければならず、その取り扱いに繁雑な
面がある。また、この打ち抜き工具は、各種の回転電機
に対処するために、回転電機の種類にそれぞれ合わせて
多種類の打ち抜き工具を用意しておかなければならなら
ない。
うに一方のコイル端部を鉄心端面に沿って切断するに
は、各スロット毎に多数の線材束を切断しなければなら
ないため、この切断が繁雑で手間が掛かる。また、切断
されたコイル辺の切断面を槌打してスロットから抜き取
るにしても、各スロット内にコイル辺は確りと固定され
ているためにその抜出は容易ではなく、これも手間が掛
かる作業となる。さらに、全スロットから一斉にコイル
辺を抜出するのに、鉄心端面における各スロットに適合
させて多数の打ち抜き棒を備えた専用の打ち抜き工具を
用いる場合は、この打ち抜き工具を使用するのに、多数
の打ち抜き棒の先端をそれぞれ対応のスロットに正確に
合わせて操作しなければならず、その取り扱いに繁雑な
面がある。また、この打ち抜き工具は、各種の回転電機
に対処するために、回転電機の種類にそれぞれ合わせて
多種類の打ち抜き工具を用意しておかなければならなら
ない。
【００１０】結局、一方のコイル端部を切断して鉄心と
コイルを分離する手法は、実際面からは非常に手間が掛
かり、作業が繁雑で処理能力が低く、コイル回収費が増
大するばかりでなくコイル切断による無駄もあり、膨大
な量の固定子（回転電機）が廃棄処分される現状には対
処し得ない。
コイルを分離する手法は、実際面からは非常に手間が掛
かり、作業が繁雑で処理能力が低く、コイル回収費が増
大するばかりでなくコイル切断による無駄もあり、膨大
な量の固定子（回転電機）が廃棄処分される現状には対
処し得ない。
【００１１】この発明は上述の点に鑑みなされたもので
あって、コイルの切断を必要としないで能率よく簡単に
鉄心とコイルを分離してコイル全量が回収できる回転電
機の固定子分解方法を提供することを目的とする。
あって、コイルの切断を必要としないで能率よく簡単に
鉄心とコイルを分離してコイル全量が回収できる回転電
機の固定子分解方法を提供することを目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めのこの発明の要旨とするところは、固定子の鉄心とコ
イルを分離するのに、鉄心中穴でスロットの狭窄開口を
形成する鉄心突部を削除し、一方の鉄心端部で鉄心外に
露出するコイル端部を全周的に鉄心中心向けに押圧して
コイル辺をスロット内から鉄心中穴に押出し、当該コイ
ル端部の見掛け上の外径を鉄心中穴より小さくしてコイ
ル端部を軸心方向に押圧して鉄心中穴からコイルを抜出
することを特徴とする回転電機の固定子分解方法にあ
る。
めのこの発明の要旨とするところは、固定子の鉄心とコ
イルを分離するのに、鉄心中穴でスロットの狭窄開口を
形成する鉄心突部を削除し、一方の鉄心端部で鉄心外に
露出するコイル端部を全周的に鉄心中心向けに押圧して
コイル辺をスロット内から鉄心中穴に押出し、当該コイ
ル端部の見掛け上の外径を鉄心中穴より小さくしてコイ
ル端部を軸心方向に押圧して鉄心中穴からコイルを抜出
することを特徴とする回転電機の固定子分解方法にあ
る。
【００１３】
【作用】鉄心中穴でスロットの狭窄開口を形成する鉄心
突部は旋盤によって簡単に削除される。後は鉄心中穴に
大きく開かれた各スロットからコイルを押圧変形させて
コイル辺を鉄心中穴に押出すのと、鉄心中穴からコイル
を外に押出すだけの作業で鉄心とコイルは簡単に分離で
きて、コイル全量が回収できる。
突部は旋盤によって簡単に削除される。後は鉄心中穴に
大きく開かれた各スロットからコイルを押圧変形させて
コイル辺を鉄心中穴に押出すのと、鉄心中穴からコイル
を外に押出すだけの作業で鉄心とコイルは簡単に分離で
きて、コイル全量が回収できる。
【００１４】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
ら説明する。
【００１５】図１ (ａ) ， (ｂ) ， (ｃ) はこの発明の
実施例を示す工程図である。
実施例を示す工程図である。
【００１６】図 (ａ) 回転電機を解体して取り出され
た固定子１は、旋盤によりその鉄心２の鉄心中穴３でス
ロット４の狭窄開口５を形成する鉄心突部６を削除す
る。
た固定子１は、旋盤によりその鉄心２の鉄心中穴３でス
ロット４の狭窄開口５を形成する鉄心突部６を削除す
る。
【００１７】図 (ｂ) 筒状の保持台Ａに固定子１を嵌
入保持し、鉄心２上部に露出するコイル端部８に対応し
て保持台Ａ周りに配装した円形配置の複数個の押圧機構
Ｂを用い、コイル端部８を全周的に鉄心中心向けに押圧
する。こうして、コイル７の上半部が変形してコイル端
部８はその見掛け上の外径を小さくして鉄心中穴３に大
きく開かれた各スロット４からコイル辺９が鉄心中穴３
に押出される。
入保持し、鉄心２上部に露出するコイル端部８に対応し
て保持台Ａ周りに配装した円形配置の複数個の押圧機構
Ｂを用い、コイル端部８を全周的に鉄心中心向けに押圧
する。こうして、コイル７の上半部が変形してコイル端
部８はその見掛け上の外径を小さくして鉄心中穴３に大
きく開かれた各スロット４からコイル辺９が鉄心中穴３
に押出される。
【００１８】なお、押圧機構Ｂによる押圧で最終的には
コイル端部８の見掛け上の外径は鉄心中穴３径よりも小
さくなる。また、コイル７の変形の及ばない鉄心２下部
のコイル端部側ではコイル辺９の一部はスロット４内に
収まった状態にある。
コイル端部８の見掛け上の外径は鉄心中穴３径よりも小
さくなる。また、コイル７の変形の及ばない鉄心２下部
のコイル端部側ではコイル辺９の一部はスロット４内に
収まった状態にある。
【００１９】図 (ｃ) 押圧機構Ｂが元位置に戻った時
点で、保持台Ａ上方に配装した押出機構Ｃを用いてコイ
ル端部７を軸心方向（下方）に押圧すると、鉄心中穴３
径より見掛け上の外径を小さくしたコイル端部８が鉄心
中穴３内を通過する過程で各スロット４内から全てのコ
イル辺９が抜け出て鉄心２とコイル７は完全に分離され
る。
点で、保持台Ａ上方に配装した押出機構Ｃを用いてコイ
ル端部７を軸心方向（下方）に押圧すると、鉄心中穴３
径より見掛け上の外径を小さくしたコイル端部８が鉄心
中穴３内を通過する過程で各スロット４内から全てのコ
イル辺９が抜け出て鉄心２とコイル７は完全に分離され
る。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
鉄心の鉄心中穴でスロットの狭窄開口を形成する鉄心突
部を旋盤によって削除すると、各スロットは鉄心中穴に
大きく開かれるから、後はコイル端部を押圧してコイル
を変形させて各スロットからコイル辺を鉄心中穴へ押出
すのに続き、鉄心中穴からコイルを外へ抜出させること
が簡単にできて、鉄心とコイルの分離作業が能率よく遂
行できて大量の処理を可能とする。従って、この発明は
モータリゼーションの発達によって大量の車両が製造さ
れるのに対応して、車両搭載の回転電機を製造する過程
で出る多くの不良固定子をはじめ、廃棄処分される車両
から取出されり、新品に交換された回転電機の固定子を
分解してそのコイル全量を回収できて資源の有効利用を
図る上からきわめて有用なものである。
鉄心の鉄心中穴でスロットの狭窄開口を形成する鉄心突
部を旋盤によって削除すると、各スロットは鉄心中穴に
大きく開かれるから、後はコイル端部を押圧してコイル
を変形させて各スロットからコイル辺を鉄心中穴へ押出
すのに続き、鉄心中穴からコイルを外へ抜出させること
が簡単にできて、鉄心とコイルの分離作業が能率よく遂
行できて大量の処理を可能とする。従って、この発明は
モータリゼーションの発達によって大量の車両が製造さ
れるのに対応して、車両搭載の回転電機を製造する過程
で出る多くの不良固定子をはじめ、廃棄処分される車両
から取出されり、新品に交換された回転電機の固定子を
分解してそのコイル全量を回収できて資源の有効利用を
図る上からきわめて有用なものである。
【図１】 (ａ) ， (ｂ) ， (ｃ) はこの発明の実施例
を示す工程図である。
を示す工程図である。
１…固定子 ２…鉄心 ３…鉄心中穴 ４…スロット ５…狭窄開口 ６…鉄心突部 ７…コイル ８…コイル端部 ９…コイル辺 Ａ…保持台 Ｂ…押圧機構 Ｃ…押出機構
Claims (1)
- 【請求項１】 固定子の鉄心とコイルを分離するのに、
鉄心中穴でスロットの狭窄開口を形成する鉄心突部を削
除し、一方の鉄心端部で鉄心外に露出するコイル端部を
全周的に鉄心中心向けに押圧してコイル辺をスロット内
から鉄心中穴に押出し、当該コイル端部の見掛け上の外
径を鉄心中穴より小さくしてコイル端部を軸心方向に押
圧して鉄心中穴からコイルを抜出することを特徴とする
回転電機の固定子分解方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30432291A JPH0722855B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 回転電機の固定子分解方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30432291A JPH0722855B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 回転電機の固定子分解方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05138453A JPH05138453A (ja) | 1993-06-01 |
| JPH0722855B2 true JPH0722855B2 (ja) | 1995-03-15 |
Family
ID=17931633
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30432291A Expired - Lifetime JPH0722855B2 (ja) | 1991-11-20 | 1991-11-20 | 回転電機の固定子分解方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0722855B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3879649B2 (ja) | 2002-10-08 | 2007-02-14 | 三菱電機株式会社 | 固定子の分解方法及び固定子の分解装置 |
| CN109894837B (zh) * | 2019-04-11 | 2024-04-26 | 李润生 | 疏竣胶管法兰胶铁分离机 |
| JP2021013222A (ja) * | 2019-07-04 | 2021-02-04 | 本田技研工業株式会社 | コイル分離方法及びコイル分離装置 |
| CN117140020B (zh) * | 2023-09-04 | 2024-03-19 | 上海中浦电磁科技有限公司 | 一种传感器磁芯串条自动分离设备 |
-
1991
- 1991-11-20 JP JP30432291A patent/JPH0722855B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05138453A (ja) | 1993-06-01 |
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