JPH0722644A - 半導体装置の製造方法、及びショットキ接合型半導体光検出装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、及びショットキ接合型半導体光検出装置

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JPH0722644A
JPH0722644A JP5150187A JP15018793A JPH0722644A JP H0722644 A JPH0722644 A JP H0722644A JP 5150187 A JP5150187 A JP 5150187A JP 15018793 A JP15018793 A JP 15018793A JP H0722644 A JPH0722644 A JP H0722644A
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JP
Japan
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type
layer
type silicon
silicon substrate
schottky junction
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Application number
JP5150187A
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English (en)
Inventor
Takashi Noguchi
敬 野口
Akira Furusawa
明 古澤
Takashi Hamana
隆 濱名
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National Space Development Agency of Japan
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
National Space Development Agency of Japan
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ショットキ型SiGe赤外線検出装置におい
て、暗電流の低減と、逆方向耐圧の向上を図る。 【構成】 p型シリコン基板1と、その上にエピタキシ
ャル成長されたp型シリコン層2との界面近傍に、n型
ドーピング層5を形成する。 【効果】 p型シリコン基板1とp型エピタキシャルシ
リコン層2の界面近傍に、p型シリコン基板1上の自然
酸化膜を除去する工程により意図せず形成される高濃度
のボロン層6を補償でき、暗電流が少なく、逆方向耐圧
の高い半導体光検出装置が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置の製造方
法、及びショットキ接合型半導体光検出装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来のショットキ接合型SiG
e赤外線検出装置の構造断面図であり、図8は、上記シ
ョットキ接合型SiGe赤外線検出装置の深さ方向のボ
ロンプロファイルを示すものである。図において、1は
p型シリコン基板,2はp型シリコン基板1上に分子線
エピタキシャル成長法(以下MBEと称す)によってエ
ピタキシャル成長されたp型シリコンバッファ層,3は
p型シリコンバッファ層2上にMBE等によってエピタ
キシャル成長されたp型シリコン−ゲルマニウム(Si
Ge)混晶層,4は、白金シリサイド(PtSi)層,
6はp型シリコンバッファ層2/p型シリコン基板1界
面に存在するボロンのピークである。
【0003】ショットキ接合型光検出装置の動作原理に
関しては、例えばS.M.Sze 著,“Physics of Semicondu
ctor Devices”第2版,p.288〜292に記されて
いるように、金属であるPtSi層4の表面に単色光が
照射されると、該PtSi層4に光電流が発生されるこ
ととなるが、金属への前方からの光の照射により、該光
は、hν>qφBn(φBnは、金属−半導体間のショット
キー障壁高さ)であれば、金属中に励起された電子を生
成でき、もし金属が十分に薄く、かつ、hν>Eg (E
g は半導体の禁制体幅)であれば、半導体中に電子−正
孔対を発生できる。そして、上記のように金属中に励起
された電子の電位が、上記PtSi層4とSiGe混晶
層3とのショットキ接合による障壁の電位より高けれ
ば、上記励起された電子が上記PtSi層4から上記S
iGe混晶層3へ移動し、光電流が流れることとなる。
【0004】上記のようなショットキ接合型光検出装置
をMBEにより製造する場合、例えば“A.Casel,E.Kasp
er,H.Kibbel,and E.Sasse,J.Vac.Sci.Technol.B5(6),No
v/Dec 1987,p.1650”に記されているよう
に、上記p型シリコン基板1上に上記p型シリコンバッ
ファ層2をエピタキシャル成長させる際には、p型シリ
コン基板1表面の自然酸化膜を、高温フラッシュ法,ス
パッタ法等により、超高真空中で温度を800°C以上
にあげて昇華させて除去し、その後に上記p型シリコン
バッファ層2をエピタキシャル成長させる訳であるが、
この際上記昇華を行うために、エピタキシャル成長させ
た上記p型シリコンバッファ層2と上記p型シリコン基
板1との界面に、図8に示すような高濃度(約3×10
17cm-3)のボロン層6が生じることとなる。このボロン
のピーク6は、意図して導入したものではなく、MBE
によるシリコン、又は、SiGeのエピタキシャル成長
の場合、必ず生じてしまうものである。この現象が起こ
る原因については、諸説提案されているが未だに定説は
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のショットキ接合
型光検出装置では、以上のようにp型シリコン基板1と
p型エピタキシャル層2との界面近傍にボロンの高濃度
層が存在することは、不可避である。このことは、以下
に説明するように、上記ショットキ接合型光検出装置の
逆方向耐圧を劣化させる原因となる。
【0006】図3(a),(b) は、逆方向バイアス電圧VR
を印加したショットキ接合型光検出装置のバンドダイヤ
グラムである。図3(a) は、エピタキシャル層2/基板
1界面に活性化された高濃度ボロン層が存在する場合を
示し、図3(b) は、該界面に高濃度ボロン層が存在しな
いと考えた場合を示している。
【0007】図3(b) の場合、逆方向バイアス電圧を印
加することにより生じた空乏層は、基板1内部へ延びる
ことが可能である。このため、ショットキ接合界面9で
の電界強度Emax は、
【0008】
【数1】
【0009】で与えられる。
【0010】また、図3(a) の場合、空乏層の延びは、
高濃度ボロン層のところで止められてしまうため、逆方
向バイアス電圧VR は、エピタキシャル層だけに印加さ
れ、ショットキ接合界面9での電界強度は、図3(b) の
場合よりも大きくなる。該電界強度Emax は、次式で与
えられる。
【0011】
【数2】
【0012】図9は、(1) 式及び(2) 式に基づき、ショ
ットキ接合界面電界強度Emax と(VR +Vbi)の関係
を計算により求めたものであるが、エピタキシャル層と
基板1との界面に同じ電圧VR を印加した場合、図中の
白丸で示した分岐点A,B,Cを越える電圧(VR +V
bi)において、エピタキシャル層と基板1との界面に高
濃度ボロン層がある方が電界強度Emax が大きくなって
いることが分かる。
【0013】以上の様にして、ショットキ接合界面にお
ける電界強度が大きくなると、図3(a) に示した如く、
ショットキ障壁が薄くなり、トンネル効果によってPt
Siから半導体へ正孔10が通り抜けることとなる。
【0014】このため、ショットキ接合型光検出装置の
暗電流が増大する。この暗電流は、光による信号電流に
対しノイズとなるため、暗電流の増加は、該ショットキ
接合型光検出装置のS/Nやダイナミックレンジの低下
を招くこととなる。
【0015】この発明は、上記のような問題点を解消す
るためになされたもので、暗電流が少なく逆方向耐圧の
高いショットキ接合型半導体光検出装置を得ることを目
的としている。
【0016】またこの発明は、上記p型シリコン基板1
表面の自然膜を除去する工程により該界面近傍に意図せ
ず形成された高濃度ボロン層を補償し得る半導体装置の
製造方法を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる半導体
装置の製造方法は、p型シリコン基板上に、p型シリコ
ン層を、MBE等のエピタキシャル成長、又はCVD法
により形成する際、上記p型シリコン基板と上記p型シ
リコン層との界面近傍に、n型不純物をドーピングする
ようにしたものである。
【0018】またこの発明にかかる半導体装置の製造方
法は、p型シリコン基板上に、p型シリコン−ゲルマニ
ウム混晶層を、エピタキシャル成長、又はCVD法によ
り形成する際、上記p型シリコン基板と上記p型シリコ
ン−ゲルマニウム混晶層との界面近傍に、n型不純物を
ドーピングするようにしたものである。
【0019】またこの発明は、上記n型不純物をドーピ
ングする工程を、上記p型シリコン基板上に上記p型層
のエピタキシャル成長、またはCVDによる形成を行う
前に、上記p型シリコン基板の表面に浅くn型ドーピン
グするものとしたものである。
【0020】またこの発明は、上記n型不純物をドーピ
ングする工程を、上記p型シリコン基板上に上記p型層
のエピタキシャル成長、またはCVDによる形成を行う
前に、上記p型シリコン基板の表面に1原子層n型ドー
パントを形成するものとしたものである。
【0021】またこの発明は、上記n型不純物をドーピ
ングする工程を、上記p型シリコン基板上に上記p型層
のエピタキシャル成長、またはCVDによる形成を行う
前に、上記p型エピタキシャル層の成長、またはCVD
による形成の初期に、n型ドーピングを行うものとした
ものである。
【0022】この発明に係るショットキ接合型半導体光
検出装置は、p型シリコン基板と、該p型シリコン基板
上にエピタキシャル成長されるp型シリコン層との界面
近傍に、n型にドーピングした層を設けるようにしたも
のである。
【0023】また、この発明に係る半導体光検出装置
は、p型シリコン基板と該p型シリコン基板上にエピタ
キシャル成長されるp型シリコン−ゲルマニウム混晶層
との界面近傍にn型にドーピングした層を設けるように
したものである。
【0024】またこの発明は、上記p型シリコン基板上
にp型シリコン層、あるいはp型シリコン−ゲルマニウ
ム混晶層のエピタキシャル成長を行う前に、上記p型シ
リコン基板の表面に浅くn型ドーピングを行うようにし
たものである。
【0025】またこの発明は、上記p型シリコン基板上
にp型シリコン層、あるいはp型シリコン−ゲルマニウ
ム混晶層のエピタキシャル成長を行う前に、上記p型シ
リコン基板の表面に1原子層n型ドーパントを形成する
ようにしたものである。
【0026】またこの発明は、上記p型シリコン基板上
にp型シリコン層、あるいはp型シリコン−ゲルマニウ
ム混晶層のエピタキシャル成長を行う前に、該p型エピ
タキシャル層の成長初期にn型ドーピングを行うように
したものである。
【0027】
【作用】この発明においては、p型シリコン基板1と、
該p型シリコン基板1上にエピタキシャル成長されるp
型シリコン層2との界面近傍、あるいはp型シリコン基
板と該p型シリコン基板上にエピタキシャル成長される
p型シリコン−ゲルマニウム混晶層との界面近傍にn型
にドーピングした層5を設けるようにしたから、このn
型ドーピング層5により、該界面近傍に存在する高濃度
のボロン層6を補償し、該ボロン層6のアクセプタ濃度
は低減される。これにより、ショットキ接合界面におけ
る電界強度を減少させ、半導体光検出装置の暗電流を低
減すると共に、逆方向耐圧を向上させることができる。
【0028】また、この発明においては、上記p型シリ
コン基板1上にp型シリコン層2またはp型シリコン−
ゲルマニウム混晶層のエピタキシャル成長を行う前に、
上記p型シリコン基板の表面に浅くn型ドーピングを行
うようにし、あるいは上記p型シリコン基板1の表面に
1原子層n型ドーパントを形成するようにし、あるいは
上記p型エピタキシャル層の成長初期にn型ドーピング
を行うようにしたから、上記p型シリコン基板1とp型
エピタキシャルシリコン層の界面近傍に形成されたn型
ドーピング層5は、該界面近傍に存在する高濃度のボロ
ン層6を補償し、該ボロン層6のアクセプタ濃度は低減
される。これにより、ショットキ接合界面における電界
強度を減少させ、半導体光検出装置の暗電流を低減する
と共に、逆方向耐圧を向上させることができる。
【0029】
【実施例】実施例1.以下、この発明の第1の実施例を
図1,図2について説明する。図1は、本実施例1によ
るショットキ接合型SiGe赤外線検出装置の構造断面
図であり、 図2は、本実施例1によるショットキ接合
型SiGe赤外線検出装置の深さ方向のプロファイルを
示しているものである。図1において、1は不純物濃度
1×1016cm-3以下のp型シリコン基板,2はp型シリ
コン基板1上にMBEによってエピタキシャル成長され
た、不純物濃度1×1016cm-3以下のp型シリコンバッ
ファ層,3はp型シリコンバッファ層2上にMBEによ
ってエピタキシャル成長された不純物濃度1×1016cm
-3以下のp型シリコン−ゲルマニウム(SiGe)混晶
層,4は、白金シリサイド(PtSi)層,5はp型シ
リコン基板1とp型シリコンバッファ層2との界面近傍
に形成したn型ドーピング層である。図2において、6
はアクセプタ(ボロン)プロファイル,7はドナープロ
ファイル,8は補償された不純物濃度プロファイルであ
る。
【0030】次に、本実施例1による上記ショットキ接
合型SiGe赤外線検出装置の製造方法、特にn型ドー
ピング層5の形成方法について説明する。まず、上記不
純物濃度1×1016cm-3以下のp型シリコン基板1の表
面に、リン,砒素あるいはアンチモンを50KeV以下
の低エネルギで、上記p型シリコン基板1の表面から下
向きに深さ500オングストローム,濃度1×1017cm
-3程度のイオン注入をし、その後800℃以上の温度で
アニールを行う。
【0031】次に、上記p型シリコン基板1の表面に存
在する自然酸化膜を、高温フラッシュ法,スパッタ法等
により超高真空中で除去する。この清浄化された上記p
型シリコン基板1の表面を露出させた状態で、該p型シ
リコン基板1の表面にMBEによりアンチモンを1原子
層だけ吸着させる。
【0032】そして、上述のようにして形成したn型ド
ーピング層5の上に、MBEにより上記p型シリコンバ
ッファ層2をエピタキシャル成長させ、該p型シリコン
バッファ層2の上に、上記p型SiGe混晶層3をエピ
タキシャル成長させるものである。
【0033】上記のように、上記p型シリコンバッファ
層2/上記p型シリコン基板1の界面近傍に上記n型ド
ーピング層5を形成したことにより、図2に示すよう
に、p型シリコン基板1の表面に存在する自然酸化膜
を、高温フラッシュ法,スパッタ法等により超高真空中
で800°C以上の温度で除去することによって意図せ
ず形成された上記高濃度ボロン層6の濃度は、上記ドナ
ープロファイル7の濃度によって相殺され、上記不純物
濃度プロファイル8の如く補償されることとなる。つま
り、上記高濃度ボロン層6のアクセプタ濃度(約3×1
17cm-3)が減少し、見かけ上、上記不純物濃度プロフ
ァイル8のピークは低減されたようになるものである。
したがって、適切な量のn型ドーピング(約1017〜1
18cm-3)を行えば、上記高濃度ボロン層6の影響は、
ほとんどなくなってしまう。
【0034】このように本実施例1においては、逆方向
バイアスを印加した状態でのショットキ接合型光検出装
置のバンドダイヤグラムは、エピタキシャル層2/基板
1界面に活性化された高濃度ボロン層が存在しない場合
を示した図3(b) のようになる。そして、逆方向バイア
ス電圧を印加することにより生じた空乏層は、p型シリ
コン基板1内部へ延びることが可能となり、ショットキ
接合界面9における電界強度を減少させ、上記ショット
キ接合型光検出装置の暗電流を低減すると共に、逆方向
耐圧を向上させることができる。
【0035】実施例2.以下、この発明の第2の実施例
を図4を用いて説明する。図4は、本実施例2によるシ
ョットキ接合型SiGe赤外線検出装置の構造断面図で
ある。図4において、上記実施例1の説明で用いた図1
と同一番号は、同一または相当部分を示す。
【0036】本実施例2の赤外線検出装置の製造方法、
特にn型ドーピング層5の形成は、以下のようにして行
う。まず、上記p型シリコン基板1の表面に、リン,砒
素あるいはアンチモンを50KeV以下の低エネルギ
で、上記p型シリコン基板1の表面から下向きに深さ5
00オングストローム,濃度1017cm-3程度となるよう
イオン注入をし、その後800℃以上の温度でアニール
を行う。
【0037】次に、上記p型シリコン基板1の表面に存
在する自然酸化膜を、高温フラッシュ法,スパッタ法等
により超高真空中で除去する。
【0038】そして、MBEにより上記p型シリコン基
板1の上に上記p型シリコンバッファ層2をエピタキシ
ャル成長させる。
【0039】本実施例2においても、上記のように上記
p型シリコン基板1に浅くn型ドーピングをしたn型ド
ーピング層5を設けたことにより、上記p型シリコン基
板1側のボロンを補償することができ、高濃度ボロン層
の影響が低減され、上記実施例1と同様の効果を得るこ
とができる。
【0040】実施例3.以下、この発明の第3の実施例
を図5を用いて説明する。図5は、本実施例3によるシ
ョットキ接合型SiGe赤外線検出装置の構造断面図で
ある。図5において、上記実施例1の説明で用いた図1
と同一番号は、同一または相当部分を示す。
【0041】本実施例3におけるn型ドーピング層5は
以下のように形成する。まず、上記p型シリコン基板1
の表面に存在する自然酸化膜を高温フラッシュ法,スパ
ッタ法等により超高真空中で除去する。この清浄化され
た上記p型シリコン基板1の表面を露出させた状態で、
該p型シリコン基板1の表面にMBEによりアンチモン
を1原子層だけ吸着させる、いわゆるδドーピングを行
うものである。
【0042】次に、MBEにより上記p型シリコン基板
1の上に上記p型シリコンバッファ層2をエピタキシャ
ル成長させる。
【0043】本実施例3においても、上記のように上記
p型シリコン基板1の表面にδドーピングを行うことに
よりn型ドーピング層5を設けたから、これにより上記
p型シリコン基板1側のボロンを補償することができ、
高濃度ボロン層の影響が低減され、上記実施例1と同様
の効果を得ることができる。
【0044】実施例4.以下、この発明の第4の実施例
を図6を用いて説明する。図6は、本実施例4によるシ
ョットキ接合型SiGe赤外線検出装置の構造断面図で
ある。図6において、上記実施例1の説明で用いた図1
と同一番号は、同一または相当部分を示す。
【0045】本実施例4の赤外線検出装置の製造方法、
特にn型ドーピング層5の形成は以下のようにして行
う。即ち、上記で説明したような自然酸化膜の除去工程
を行ったp型シリコン基板1の上に、MBEにより上記
p型シリコンバッファ層2をエピタキシャル成長させる
が、このときその成長初期にリン,砒素あるいはアンチ
モンを、厚さ500オングストローム,濃度1017cm-3
程度にn型ドーピングを行う。
【0046】これにより、上記実施例1で用いた図2に
示すように、上記p型シリコンバッファ層2/上記p型
シリコン基板1の界面近傍の上記p型シリコンバッファ
層2側に上記n型ドーピング層5を形成したことによっ
て、意図せず形成された上記高濃度ボロン層6の濃度
は、上記ドナープロファイル7の濃度によって相殺さ
れ、上記不純物濃度プロファイル8の如く補償されるこ
ととなる。つまり、上記高濃度ボロン層6のアクセプタ
濃度が減少し、見かけ上、上記不純物濃度プロファイル
8のピークは低減されたようになるものである。
【0047】このように本実施例4においても、逆方向
バイアスを印加した状態でのショットキ接合型光検出装
置のバンドダイヤグラムは、エピタキシャル層2/基板
1界面に活性化された高濃度ボロン層が存在しない場合
を示した図3(b) のようになる。そして、逆方向バイア
ス電圧を印加することにより生じた空乏層は、p型シリ
コン基板1内部へ延びることが可能となり、ショットキ
接合界面9における電界強度を減少させ、上記ショット
キ接合型光検出装置の暗電流を低減すると共に、逆方向
耐圧を向上させることができる。
【0048】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、p型シ
リコン基板と該p型シリコン基板上にエピタキシャル成
長されたp型シリコンバッファ層あるいはp型シリコン
−ゲルマニウム(SiGe)混晶層の界面近傍にn型ド
ーピング層を形成するようにしたので、上記p型シリコ
ン基板とp型エピタキシャルシリコン層の界面近傍に、
意図せず形成された高濃度のボロン層を上記n型ドーピ
ング層で補償でき、暗電流が少なく、逆方向耐圧の高い
半導体光検出装置が得られる効果がある。
【0049】またこの発明にかかる半導体装置の製造方
法によれば、p型シリコン基板上に、p型シリコン層
を、MBE等のエピタキシャル成長、又はCVD法によ
り形成する際、上記p型シリコン基板と上記p型シリコ
ン層との界面近傍に、n型不純物をドーピングするよう
にしたので、半導体装置の製造において、上記p型シリ
コン基板表面の自然酸化膜を除去する工程により該界面
近傍に成長される高濃度のボロン層を補償することがで
きる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1によるショットキ接合型Si
Ge赤外線検出装置の構造断面図。
【図2】本実施例1による装置の深さ方向のアクセプタ
(ボロン)プロファイル6,ドナプロファイル7,そし
て補償された不純物濃度プロファイル8を示す図。
【図3】逆方向バイアスVR を印加したショットキ接合
型光検出装置のバンドダイヤグラム。
【図4】本発明の実施例2によるショットキ接合型Si
Ge赤外線検出装置の構造断面図。
【図5】本発明の実施例3によるショットキ接合型Si
Ge赤外線検出装置の構造断面図。
【図6】本発明の実施例4によるショットキ接合型Si
Ge赤外線検出装置の構造断面図。
【図7】従来のショットキ接合型SiGe赤外線検出装
置の構造断面図。
【図8】従来装置の深さ方向のボロンプロファイルを示
す図。
【図9】(1) 式及び(2) 式に基づき、ショットキ接合界
面電界強度Emaxと(VR +Vbi)の関係を計算によ
り求めた図。
【符号の説明】
1 p型シリコン基板 2 p型シリコンバッファ層 3 p型シリコン−ゲルマニウム(SiGe)混晶層 4 白金シリサイド(PtSi)層 5 n型ドーピング層 6 アクセプタ(ボロン)プロファイル 7 ドナプロファイル 8 不純物密度プロファイル 9 ショットキ接合界面 10 正孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0003
【補正方法】変更
【補正内容】
【0003】ショットキ接合型光検出装置の動作原理に
関しては、例えばS.M.Sze 著,“Physics of Semicondu
ctor Devices”第2版,p.288〜292に記されて
いるように、金属であるPtSi層4の表面に単色光が
照射されると、該PtSi層4に光電流が発生されるこ
ととなるが、金属への前方からの光の照射により、該光
は、金属中に励起された正孔を生成でき、その正孔の電
位が、上記PtSi層4とSiGe混晶層3とのショッ
トキ接合による障壁の電位より高ければ、上記励起され
正孔が上記PtSi層4から上記SiGe混晶層3へ
移動し、光電流が流れることとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱名 隆 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電機 株式会社エル・エス・アイ研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置の製造方法において、 p型シリコン基板上に、p型シリコン層を、エピタキシ
    ャル成長、又はCVD法により形成する工程を有し、 かつ、上記p型シリコン基板と上記p型シリコン層との
    界面近傍に、n型不純物をドーピングする工程を含むこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 半導体装置の製造方法において、 p型シリコン基板上に、p型シリコン−ゲルマニウム混
    晶層を、エピタキシャル成長、又はCVD法により形成
    する工程を有し、 かつ、上記p型シリコン基板と上記p型シリコン−ゲル
    マニウム混晶層との界面近傍にn型不純物をドーピング
    する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の半導体装置の
    製造方法において、 上記n型不純物をドーピングする工程は、上記p型シリ
    コン基板上に上記p型層のエピタキシャル成長、または
    CVDによる形成を行う前に、上記p型シリコン基板の
    表面に浅くn型ドーピングを行うものであることを特徴
    とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の半導体装置の
    製造方法において、 上記n型不純物をドーピングする工程は、上記p型シリ
    コン基板上に上記p型層のエピタキシャル成長、または
    CVDによる形成を行う前に、上記p型シリコン基板の
    表面に1原子層n型ドーパントを形成するものであるこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の半導体装置の
    製造方法において、 上記n型不純物をドーピングする工程は、上記p型シリ
    コン基板上に上記p型層のエピタキシャル成長、または
    CVDによる形成を行う前に、上記p型エピタキシャル
    層の成長、またはCVDによる形成の初期に、n型ドー
    ピングを行うものであることを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 半導体と金属とのショットキ接合により
    形成される光検出部を有するショットキ接合型半導体光
    検出装置において、 p型シリコン基板と、該p型シリコン基板上にエピタキ
    シャル成長されるp型シリコン層との界面近傍に、n型
    にドーピングした層を設けたことを特徴とするショット
    キ接合型半導体光検出装置。
  7. 【請求項7】 半導体と金属とのショットキ接合により
    形成される光検出部を有するショットキ接合型半導体光
    検出装置において、 p型シリコン基板と、該p型シリコン基板上にエピタキ
    シャル成長されるp型シリコン−ゲルマニウム混晶層と
    の界面近傍に、n型にドーピングした層を設けたことを
    特徴とするショットキ接合型半導体光検出装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載のショットキ接
    合型半導体光検出装置において、 上記n型にドーピングした層は、p型シリコン基板上に
    p型層のエピタキシャル成長を行う前に、上記p型シリ
    コン基板の表面に浅くn型ドーピングを行った層である
    ことを特徴とするショットキ接合型半導体光検出装置。
  9. 【請求項9】 請求項6または7に記載のショットキ接
    合型半導体光検出装置において、 上記n型にドーピングした層は、p型シリコン基板上に
    p型層のエピタキシャル成長を行う前に、上記p型シリ
    コン基板の表面に1原子層n型ドーパントを形成した層
    であることを特徴とするショットキ接合型半導体光検出
    装置。
  10. 【請求項10】 請求項6または7に記載のショットキ
    接合型半導体光検出装置において、 上記n型にドーピングした層は、p型シリコン基板上に
    p型層のエピタキシャル成長を行う前に、該p型エピタ
    キシャル層の成長初期にn型ドーピングを行った層であ
    ることを特徴とするショットキ接合型半導体光検出装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111947792A (zh) * 2020-08-26 2020-11-17 合肥工业大学 一种基于二硒化钯/超薄硅/二硒化钯肖特基结的颜色探测***及其制备方法

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