JPH0722571U - プリント配線基板の接続装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリント配線基板同志を接離可能に電気的に
結合する接続装置に関するもので、従来のように導電パ
ターンとコネクターとを接続する作業を不必要とし、そ
の接続部の大きさも小さく出来る具体構成を提供するも
のである。 【構成】 第一のプリント配線基板の端部に近接する位
置に、導電パターン３との間に所定の間隙を有し、か
つ、前記端部側に開口した空間７が形成された剛性を有
する絶縁体枠５を固着し、接続すべき第二のプリント配
線基板の端部を前記開口より前記空間７に挿入可能に構
成するとともに、前記絶縁体枠５に、前記開口より挿入
された前記第二のプリント配線基板を前記第一プリント
配線基板へ押圧する突起８を形成したことを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、プリント配線基板同志を接離可能に接続するプリント配線基板の接 続装置に関するもので、簡単な構成による低コストの接続装置の具体的な構成に 特徴を有するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、プリント配線基板同志を接離可能に電気的に接続する場合、接続す べきプリント配線基板の少なくとも一方に別個に製造されたコネクターを接続し 、そのコネクターを介して接続していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この構成によると、別個に製造されたコネクターの各端子とプ リント配線基板の導電パターンとを接続する作業が必要であり、また、コネクタ ーそのものの大きさも大きなものであった。本考案は、特に、コネクターとの接 続作業を必要とせず、かつ、小体積の接続装置を提供せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、それぞれの表面にその端部から互いに並行するように形成された複 数本の導電パターンを有する第一と第二のプリント配線基板の前記導電パターン 同志を着脱可能に電気的に接続するプリント配線基板の接続装置であって、第一 のプリント配線基板の端部に近接する位置に、導電パターンとの間に所定の間隙 を有し、かつ、前記端部側に開口した空間が形成された剛性を有する絶縁体枠を 固着し、接続すべき第二のプリント配線基板の端部を前記開口より前記空間に挿 入可能に構成するとともに、前記絶縁体枠に、前記開口より挿入された前記第二 のプリント配線基板を前記第一プリント配線基板へ押圧する突起を形成したこと を特徴とする。

【０００５】

【作用】

上記構成によれば、プリント配線基板上の導電パターンそのものを、利用して コネクター部を形成しているため、従来のように導電パターンとコネクターとを 接続する作業を必要としないものである。また、プリント配線基板の上に直接コ ネクターを形成するものであるため、その大きさも小さく出来るものである。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案のフレキシブルプリント基板の接続装置の一実施例の要部を示す 断面図、図２は同要部の分解斜視図であり、図１および図２において、１は第一 のプリント配線基板を形成するポリイミド樹脂あるいはガラスエポキシ樹脂等か らなる絶縁基板であり、その端部より互いに並行して伸びるよう形成された複数 の導電パターン３が形成されている。

【０００７】 そして、この端部近傍の導電パターン３上にはパラジュウム等の耐磨耗性のあ る金属層４が形成されており、その金属層４に続く導電パターン３上には絶縁層 ６が形成されている。５はコネクターを形成する絶縁体枠であり、その一面には 端部に開口した切溝７が形成されており、前記導電パターン３を覆うように絶縁 基板１上に接着剤などにより固定されている。前記切溝７の深さｍは、接続され るベき第二のプリント配線基板の厚さに略等しい深さに設定され、かつ、この切 溝７の底面には突起８が一体的に形成されている。

【０００８】 ９は第二のプリント配線基板を形成するポリイミド樹脂あるいはガラスエポキ シ樹脂等からなる絶縁基板であり、その一端部より前記第一のプリント配線基板 の導電パターン３の間隔と等しい間隔で互いに並行して伸びるように複数の導電 パターン１０が形成されている。そして、この端部近傍の導電パターン１０上に はパラジュウム等の耐磨耗性のある金属層１１が形成されている。

【０００９】 以上のように構成された第一のプリント配線基板と第二のプリント配線基板と を接合する際には、前記第二のプリント配線基板を前記切溝７によって第一のプ リント配線基板面との間に形成された空間内に開口部より挿入することにより、 導電パターン３と導電パターン１０とがそれぞれ金属層４、１１を介して接触し て電気的導通が得られるものである。

【００１０】 このとき、絶縁体枠５の切溝７の底面に形成されている前記突起８により、第 二のプリント配線板は第一のプリント配線板に押しつけられ導電パターン３と導 電パターン１０とのより良い接合が望めるものである。

【００１１】 前記突起８は、図３に示すように、第二のプリント配線基板の挿入方向に沿っ て順次高さが高くなる断面三角形状に構成しておけば、より円滑な挿入が望める ものであり、図４に示すように、回動により突出量が調整可能なねじ体１５で構 成しておけば、製作誤差に伴う接合不良が回避出来るばかりでなく、必要に応じ ては、第二のプリント配線基板の挿入後に、ねじ体１５を回動せしめて、第一の プリント配線基板と第二のプリント配線基板とを強固に固定することが出来る。

【００１２】 図５は本考案の更に他の実施例を示すもので、絶縁体枠５の後方に先端に係合 突起１６を有する弾性変形可能な突出片１７を一体的に形成し、第二のプリント 配線基板に前記係合突起１６と係合する係合孔１８を形成したものである。

【００１３】 この構成によれば、第二のプリント配線基板が所定の位置まで挿入されると、 前記前記係合突起１６と係合孔１８とが係合され、第二のプリント配線基板の脱 落は阻止される。

【００１４】 図６は本考案の更に他の実施例を示すもので、絶縁体枠５を、第二のプリント 配線基板と対向する面１９をティパー状に形成した外枠５ａと、上面に前記ティ パー面５１と逆傾斜のティパー面２０を有し、前記外枠５ａ内を摺動可能な内枠 ５ｂとで形成したもので、その内枠５ｂに切溝７および突起８を形成している。 そして、この内枠５ｂ全体を若干弾性変形可能に構成しておくと、この内枠５ｂ の切溝７に第二のプリント配線基板を挿入しつつ、内枠５ｂを外枠５ａに押込む と、前記両ティパー面１９，２０の係合により、内枠５ｂの挿入に伴って内枠５ ｂが変形し、第二のプリント配線板は強く第一のプリント配線板に圧接される。

【００１５】 図７および図８は、それぞれ絶縁体枠５の第一のプリント配線基板への取付け 構造を示すもので、絶縁体枠５に一体的に形成され、先端に係合爪部２１を有す る脚部２２を、第一のプリント基板に形成された透孔２３に圧入することにより それぞれ第一のプリント配線基板に固定するものである。

【００１６】 図９は、更に他の絶縁体枠５の第一のプリント配線基板への取付け構造を示す 更に他の実施例であり、絶縁体枠５を箱状態とし、その先端部より第一のプリン ト配線基板の厚さに略等しい幅の切溝５ｃを形成し、この切溝５ｃに第一のプリ ント配線基板に圧入することにより、絶縁体枠５を第一のプリント配線基板に固 定する。

【００１７】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、プリント配線基板上に形成された導電パターン そのものを利用してコネクター部を形成しているため、従来のように導電パター ンとコネクターとを接続する作業を必要としないものである。また、プリント配 線基板の上に直接コネクターを形成するものであるため、その大きさも小さく出 来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一の実施例のプリント配線基板の接
続装置の要部断面図

【図２】同実施例の要部分解斜視図

【図３】本考案の第二の実施例のプリント配線基板の接
続装置の要部断面図

【図４】本考案の第三の実施例のプリント配線基板の接
続装置の要部断面図

【図５】本考案の第四の実施例のプリント配線基板の接
続装置の要部断面図

【図６】本考案の第五の実施例のプリント配線基板の接
続装置の要部断面図

【図７】本考案の第六の実施例のプリント配線基板の接
続装置の要部断面図

【図８】本考案の第七の実施例のプリント配線基板の接
続装置の要部断面図

【図９】本考案の第八の実施例のプリント配線基板の接
続装置の要部を示す分解斜視図

【符号の説明】

１，９ 絶縁基板 ３，１０ 導電パターン ４，１１ 金属層 ５ 第一の補強板 ６，１２ 絶縁層 ７ 切溝 ８ 突起

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】それぞれ表面にその端部から互いに並行す
   るように形成された複数本の導電パターンを有する第一
   と第二のプリント配線基板の前記導電パターン同志を着
   脱可能に電気的に接続するプリント配線基板の接続装置
   であって、前記第一のプリント配線基板の端部に近接す
   る位置に、前記導電パターンとの間に所定の間隙を有
   し、かつ、前記端部側に開口した空間が形成された剛性
   を有する絶縁体枠を固着し、前記第二のプリント配線基
   板の端部を前記開口より前記空間に挿入可能に構成する
   とともに、前記絶縁体枠に、前記開口より挿入された前
   記第二のプリント配線基板を前記第一プリント配線基板
   へ押圧する突起を形成したことを特徴とするプリント配
   線基板の接続装置。
2. 【請求項２】絶縁体枠に形成されている突起は、その回
   動により第一のプリント配線基板との間隔が調整可能な
   ねじ体で構成されていることを特徴とする請求項１記載
   のプリント配線基板の接続装置。
3. 【請求項３】絶縁体枠に形成されている突起は、第二の
   プリント配線基板の挿入方向に沿って順次その高さが高
   くなる断面三角形状に形成されていることを特徴とする
   請求項１記載のプリント配線基板の接続装置。
4. 【請求項４】絶縁体枠の後方に先端に係合突起を有する
   弾性変形可能な突出片を形成し、第二のプリント配線基
   板の先端部に前記突出片と係合する透孔を形成している
   ことを特徴とする請求項１記載のプリント配線基板の接
   続装置。
5. 【請求項５】絶縁枠を、第二のプリント配線基板と対向
   する面をティパー状に形成した外枠と、上面に前記ティ
   パー面と逆傾斜のティパー面を有し、前記外枠内を摺動
   可能な内枠とで形成し、その内枠に端部側に開口した空
   間および突起を形成したことを特徴とする請求項１記載
   のプリント配線基板の接続装置。