JPH07225220A - 鋼板の欠陥検出方法および装置 - Google Patents

鋼板の欠陥検出方法および装置

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JPH07225220A
JPH07225220A JP1546794A JP1546794A JPH07225220A JP H07225220 A JPH07225220 A JP H07225220A JP 1546794 A JP1546794 A JP 1546794A JP 1546794 A JP1546794 A JP 1546794A JP H07225220 A JPH07225220 A JP H07225220A
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digital
steel plate
moving speed
defect
steel sheet
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JP1546794A
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Toshibumi Kodama
俊文 児玉
Hajime Takada
一 高田
Fumihiko Ichikawa
文彦 市川
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼板の移動速度の影響を受けることなく、常
に一定の欠陥検出能力を得ることができる鋼板の欠陥検
出方法を提供する。 【構成】 走行中の鋼板201 から生じる漏洩磁束を磁気
センサ111 〜11n で検出し、その出力信号に基づいて鋼
板201 の欠陥を検出するにあたり、磁気センサ111 〜11
n からのアナログ出力信号をデジタル信号に変換(141
14 n ) した後、このデジタル信号中のノイズ成分を、鋼
板201 の移動速度に応じて、予め設定した基準フィルタ
係数と変換式とに基づいてフィルタ係数が可変のデジタ
ルフィルタ151 〜15n で除去してから、このデジタルフ
ィルタ151 〜15n の出力信号に基づいて鋼板201 の欠陥
を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鋼板の表面疵や非金
属介在物等の欠陥を、通板状態のオンラインで自動的に
検出する鋼板の欠陥検出方法および装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】鋼板の非破壊検査法の一つとして知られ
ている漏洩磁束探傷試験は、「非破壊検査ハンドブッ
ク」(日本非破壊検査協会編、日刊工業新聞社発行)第
516〜534頁にも記載されているように、ブローホ
ール等の表面欠陥や非金属介在物を探傷する有力な手法
の一つであり、例えば、特開昭57−108656号公
報の記載にあるように、薄鋼板製造時のオンライン探傷
法として知られている。
【0003】図4は、従来広く採用されている薄鋼板の
漏洩磁束探傷装置の回路構成を示すものである。この従
来の漏洩磁束探傷装置では、移動する薄鋼板(図示せ
ず)を磁化する位置に、薄鋼板と対向してその幅方向に
多数(数100〜1000程度)の磁気センサ411
412 ,・・・,41n を配置し、その各々(チャンネ
ル)の磁気センサにより薄鋼板の漏洩磁束を検出して、
その各磁気センサの出力すなわちチャンネル出力を、対
応する増幅器421 ,422 ,・・・,42n で増幅し
た後、バンドパスフィルタ(BPF)431 ,432
・・・,43n に供給し、ここで欠陥部信号の周波数帯
域以外の雑音成分を除去してから、必要に応じて整流回
路441 ,442 ,・・・,44n で正符号のみの信号
に変換して、演算回路45に供給している。演算回路4
5では、各チャンネルの出力を予め決められたブロック
毎に集合して(この処理は、後段でのチャンネル数を間
引くためで、必ずしも必要ではない)、その出力を閾値
回路46に供給し、ここで演算回路45の出力と、予め
設定した閾値とを比較して、演算回路45の出力が閾値
を越えたときに、欠陥検出信号を出力して警報を発する
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の漏洩磁
束探傷装置において、欠陥検出信号のS/Nを向上させ
るためには、バンドパスフィルタ431 ,432 ,・・
・,43n の遮断周波数を最適に設定する必要がある。
しかしながら、鋼板の探傷を製鉄所のラインで連続的に
行う場合、鋼板の移動速度が数10mpm 〜1000mpm
程度の範囲で変化し、それに応じて欠陥部信号の周波数
帯域も変化するため、バンドパスフィルタの特性を固定
のままにすると適切な探傷ができないという問題があ
る。
【0005】このような問題を解決する方法として、例
えば、各チャンネル毎に、種々の中心周波数をもつバン
ドパスフィルタを構成するCR回路の組を予め用意し、
鋼板の移動速度に応じてスイッチにより適切なCRフィ
ルタに切り替えて波形処理することが考えられる。
【0006】しかしながら、この場合には、チャンネル
数が上述したように数100〜1000程度もあるため
に、実際に1チャンネルあたり用意できるフィルタの組
は、数組程度が限界となる。このため、移動速度変化に
応じたきめの細かいフィルタ変更が不可能になる。ま
た、フィルタ回路の素子数が膨大となることから、その
切り替え回路等も合わせて回路構成が複雑となり、かつ
製作費用も高価となり、さらに装置の波形処理部が大型
になって現場設置上不利になると共に、各チャンネルの
回路特性を均一にするための調整が煩雑になる等の新た
な問題も生じることになる。
【0007】また、他の解決法として、実公平4−30
540号公報に開示されているように、バンドパスフィ
ルタにスイッチトキャパシタを用いてフィルタの遮断周
波数を鋼板の移動速度に応じて変化させるという方法が
提案されている。ここで用いられているスイッチトキャ
パシタは、コンデンサと等価な作用をするアナログ素子
であり、その容量は外部から印加されるクロックパルス
で変更する形式が一般的である。このような方法によれ
ば、上記のようなフィルタ切り替えは不要になるが、こ
の方法においても各チャンネルのフィルタはアナログ回
路であり、各回路特性の調整が煩雑になり、フィルタの
急峻度等の特性の変更が容易に行えない等の問題点があ
った。
【0008】この発明の第1の目的は、上述した従来の
種々の問題点を解消し、鋼板の移動速度の影響を受ける
ことなく、常に一定の欠陥検出能力を得ることができる
鋼板の欠陥検出方法を提供しようとするものである。
【0009】また、この発明の第2の目的は、かかる方
法を簡単かつ安価な構成で実施できるようにした鋼板の
欠陥検出装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため、この発明は、走行中の鋼板から生じる漏洩磁束
を磁気センサで検出し、その出力信号に基づいて鋼板の
欠陥を検出するにあたり、前記磁気センサからのアナロ
グ出力信号をデジタル信号に変換した後、このデジタル
信号中のノイズ成分を、前記鋼板の移動速度に応じて、
予め設定した基準フィルタ係数と変換式とに基づいてフ
ィルタ係数が可変のデジタルフィルタで除去してから、
このデジタルフィルタの出力信号に基づいて前記鋼板の
欠陥を検出することを特徴とするものである。
【0011】また、上記第2の目的を達成するため、こ
の発明の欠陥検出装置は、走行ライン上を移動する鋼板
を磁化するように、前記走行ラインに対向して配置した
磁化手段と、この磁化手段により磁化された鋼板からの
漏洩磁束を検出するように、前記走行ラインと対向して
その幅方向に配置した複数の磁気センサと、これら磁気
センサからの各出力信号を、所定のサンプリング周波数
でデジタル信号に変換する複数のアナログ−デジタル変
換手段と、これらアナログ−デジタル変換手段からの各
デジタル信号中に含まれるノイズ成分を除去するフィル
タ係数が可変の複数のデジタルフィルタと、前記走行ラ
イン上の鋼板の移動速度を検出する移動速度検出手段
と、この移動速度検出手段で検出される前記鋼板の移動
速度に基づいて、予め設定された基準フィルタ係数およ
び変換式から前記複数のデジタルフィルタの各フィルタ
係数を演算制御する演算制御手段と、前記複数のデジタ
ルフィルタの各出力の振幅を演算する複数の演算手段
と、これら演算手段の出力と所定の閾値とに基づいて欠
陥の有無を判定する判定手段とを具えることを特徴とす
るものである。
【0012】この発明の好適実施例では、遮断角周波数
θ0 をもつ伝達関数が下記の式(1)で表される低域通
過型のデジタルフィルタを基準として、
【数1】 その基準フィルタ係数をメモリ装置に格納すると共に、
変換式として下記の式(2)を用いて、前記演算制御手
段で前記鋼板の移動速度に基づいて、前記各デジタルフ
ィルタのフィルタ係数を演算制御することにより、これ
らデジタルフィルタを下記の式(3)で表される伝達関
数を有する帯域通過型デジタルフィルタとして作用させ
る。
【数2】
【0013】ここで、次数Nは、任意に設定することが
でき、高次にする程、フィルタの急峻度を高めることが
できるが、検出すべき欠陥および演算速度等に応じて、
例えば、N=2とする。このように、各デジタルフィル
タを帯域通過型デジタルフィルタとして作用させること
により、A/D変換されたデジタル信号中の不要な低域
成分および高域成分を有効に除去することができるの
で、欠陥の検出精度をより高めることができる。
【0014】この発明の好適実施例では、さらに、前記
各磁気センサに対応して増幅器およびローパスフィルタ
を設け、前記各磁気センサの出力を、前記増幅器で適切
な信号レベルに増幅した後、前記ローパスフィルタで不
要な高周波雑音を除去してから、前記アナログ−デジタ
ル変換手段に供給してA/D変換する。
【0015】このように構成すれば、各磁気センサの出
力信号を、適切な信号レベルで、しかも不要な高周波雑
音を除去した状態でA/D変換することができるので、
より精度良くデジタル信号に変換することができ、した
がって欠陥の検出精度を高めることができる。
【0016】
【作用】漏洩磁束探傷において検出される欠陥部信号の
中心角周波数およびその帯域幅は、鋼板の移動速度に比
例して変化するから、鋼板が基準速度V0 で移動する場
合の中心角周波数および帯域幅をそれぞれω0 およびΔ
0 とすると、移動速度Vのときの中心角周波数ωV およ
び帯域幅ΔV は、一般に、
【数3】 で表される。この場合、欠陥部検出をS/Nよく行うた
めに望ましいフィルタの通過帯域は、ωV −ΔV /2≦
ω≦ωV +ΔV /2である。
【0017】一般に、遮断周波数を任意に変えた帯域通
過型デジタルフィルタは、例えば、A.V.Oppenheim,and
R.W.Schafer ;Digital signal Proccesing,pp.226-232
(Prentice Hall,1975) に示されているように、遮断角
周波数θp をもつ伝達関数が下記の式(9)で表される
低域通過型のデジタルフィルタ、
【数4】 において、変数変換公式として、
【数5】 を代入することによって、
【数6】 の伝達関数を有する帯域通過型デジタルフィルタが得ら
れる。ここで、Aは任意のゲイン定数であり、また、
【数7】 である。
【0018】上記のような、フィルタ係数の変換式を用
いることにより、鋼板の移動速度に対応してデジタルフ
ィルタの係数を逐次更新することが可能となる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。図1は、この発明を実施する鋼板の欠
陥検出装置の一例の構成を示すものである。この実施例
は、ライン上を走行する鋼板201の表面疵や非金属介
在物等の欠陥を、通板状態のオンラインで自動的に検出
するものである。鋼板201の走行ラインの所定の位置
には、鋼板201と対向して磁化装置200を配置する
と共に、この磁化装置200と鋼板201を介して対向
して多数の磁気センサ11 1 ,112 ,・・・,11n
を配置する。
【0020】磁化装置200は、鋼板201を磁化する
ようにその幅方向に配置する。この磁化装置200は、
この実施例では電磁石を用いるが、少なくとも磁気セン
サ111 ,112 ,・・・,11n を配置する検出部分
において鋼板201を磁化できるものであれば、電磁石
に限らず、公知の任意の磁化手段を用いることができ
る。また、磁気センサ111 ,112 ,・・・,11n
は、鋼板201の漏洩磁束を検出し得るように、鋼板2
01の幅方向に配置する。これら磁気センサ11 1 ,1
2 ,・・・,11n は、磁気ダイオード、磁気抵抗素
子、ホール素子、磁気飽和型センサ、微小コイル等の任
意のものをもって構成する。なお、各磁気センサは、鋼
板201の幅方向寸法にもよるが、微小な欠陥が鋼板2
01の幅方向のどの部位にあっても、漏れなく探傷し得
るように、好適には、数mm程度の大きさのものを用い
て、鋼板201の幅方向に多数並べて配置する。
【0021】磁気センサ111 ,112 ,・・・,11
n の各出力信号(チャンネル出力)は、対応する増幅器
121 ,122 ,・・・,12n で適切な電圧範囲に増
幅した後、ローパスフィルタ(LPF)131 ,1
2 ,・・・,13n を経て、A/Dコンバータ1
1 ,142 ,・・・,14n において、発振装置11
0からの基準クロックに同期してデジタル信号に変換す
る。
【0022】ここで、増幅器121 ,122 ,・・・,
12n は、使用する磁気センサの磁気−電気変換特性に
合わせた、例えばブリッジ回路等で構成する。また、ロ
ーパスフィルタ131 ,132 ,・・・,13n は、公
知の抵抗およびコンデンサで構成される簡単なものや、
反転増幅回路の構成のものでも良いが、後段のA/D変
換処理による折り返し誤差を防ぐためには、その遮断周
波数を、少なくとも発振装置110が発生するクロック
の周波数の半分以下、好適には1/3程度とする。
【0023】A/Dコンバータ141 ,142 ,・・
・,14n の各出力信号は、対応するデジタルフィルタ
151 ,152 ,・・・,15n に入力し、ここで後述
するように、鋼板201の移動速度に応じて設定される
フィルタ係数で、発振装置110からの基準クロックに
同期してフィルタリングして、欠陥部信号以外の周波数
成分を低減する。
【0024】これらデジタルフィルタ151 ,152
・・・,15n の各々は、例えば、図2に示すように、
遅延素子311 ,312 ,・・・,31n ;321 ,3
2,・・・,32n 、乗算素子330 ,331 ,33
2 ,・・・,33n ;341,342 ,・・・,34n
および加算素子35を有するデジタル回路をもって構成
するが、今日では安価に入手可能な、フィルタ係数をメ
モリに保持し、外部クロックと同期して動作するIC
(集積回路)を用いることができる。
【0025】デジタルフィルタ151 ,152 ,・・
・,15n の各出力は、対応する演算回路161 ,16
2 ,・・・,16n に供給してその振幅を計算し、これ
ら演算回路161 ,162 ,・・・,16n の出力を加
算回路17で加算する。この加算回路17での加算出力
は、判定回路18に供給し、ここで予め設定した所定の
閾値とを比較して、加算出力が閾値を越えたときに、欠
陥検出信号を出力して、図示しない表示手段に表示させ
ると共に、警報手段により警報を発するようにする。
【0026】さらに、この実施例では、デジタルフィル
タ151 ,152 ,・・・,15nの各々のフィルタ係
数を、鋼板201の移動速度に応じて設定するため、移
動速度検出装置100、演算装置101およびメモリ装
置102を設け、移動速度検出装置100で鋼板201
の移動速度を検出して、その出力を演算装置101に供
給する。また、メモリ装置102には、デジタルフィル
タ151 ,152 ,・・・,15n の各々の基準となる
フィルタ係数列を格納し、このフィルタ係数列を演算装
置101に供給する。演算装置101では、これら移動
速度検出装置100からの移動速度およびメモリ装置1
02からのフィルタ係数列に基づいて、移動速度に対応
するフィルタ係数を演算して、これをデジタルフィルタ
151 ,152 ,・・・,15n に供給する。
【0027】以下、この実施例の動作を説明する。この
実施例において、走行ラインに沿って移動する鋼板20
1は、上述したように、所定の位置で磁化装置200に
より磁化され、これにより鋼板201の欠陥部から発生
する漏洩磁束が、磁気センサ111 ,112 ,・・・,
11n で検出される。これら磁気センサ111 ,1
2 ,・・・,11n の各チャンネル出力は、増幅器1
1 ,122 ,・・・,12n で増幅された後、ローパ
スフィルタ131 ,132 ,・・・,13n で高周波成
分が除去されて、A/Dコンバータ141 ,142 ,・
・・,14n に供給され、ここで発振装置110から出
力される基準クロックに同期してデジタル信号に変換さ
れた後、デジタルフィルタ151 ,152 ,・・・,1
n に供給される。
【0028】一方、鋼板201の移動速度は、移動速度
検出装置100で検出され、その移動速度と、メモリ装
置102に格納されている基準となるフィルタ係数列と
に基づいて、演算装置101において移動速度に対応す
るデジタルフィルタ151 ,152 ,・・・,15n
フィルタ係数が演算され、その演算値にデジタルフィル
タ151 ,152 ,・・・,15n のフィルタ係数が設
定される。
【0029】したがって、A/Dコンバータ141 ,1
2 ,・・・,14n からの各チャンネル出力は、デジ
タルフィルタ151 ,152 ,・・・,15n におい
て、発振装置110からの基準クロックに同期して不要
帯域成分が除去され、その後、演算回路161 ,1
2 ,・・・,16n を経て加算回路17で加算され
る。この加算回路17の出力は、判定回路18に供給さ
れて所定の閾値と比較され、閾値を越えたときに欠陥検
出信号が出力されて、図示しない表示手段に表示される
と共に、警報手段により警報が発せられる。
【0030】次に、鋼板201の移動速度に応じたデジ
タルフィルタ151 ,152 ,・・・,15n のフィル
タ係数の設定法の一例について説明する。まず、基準デ
ジタルフィルタとして、例えば、遮断周波数θ0 、次数
N=2の伝達関数が下記の式(16)で表される低域通過
型デジタルフィルタ、
【数8】 を選び、その係数列a=(a1,a2 t ,b=(b0,b
1,b2t をメモリ装置102に格納しておく。
【0031】また、演算装置101には、鋼板201の
移動速度が、ある基準速度V0 の場合に、疵検出を最適
に行うデジタルフィルタの中心角周波数ω0 と帯域幅Δ
0 とを予め設定しておく。
【0032】このようにして、演算装置101におい
て、図3にフローチャートを示すように、まず、移動速
度検出装置100からの移動速度と、予め設定した中心
角周波数ω0 および帯域幅Δ0 とを用いて、式(8)か
ら、当該移動速度におけるデジタルフィルタの中心角周
波数ωV と帯域幅ΔV とを求める。次に、これら中心角
周波数ωV および帯域幅ΔV を用いて、式(12)〜(1
5)を演算して、P,Qを求めた後、そのP,Qを用い
てN=2の場合に式(11)を整理して得られる下記の式
(17)のフィルタ係数の変換式、
【数9】 に基づいて、バンドパスフィルタの係数、
【数10】 を計算し、これをデジタルフィルタ151 ,152 ,・
・・,15n に供給して、それらのフィルタ係数を設定
する。
【0033】以上の演算は、マイクロコンピュータ内に
実装可能な程度の演算であるが、もちろん高性能なCP
Uをもつコンピュータを用いて演算することもできる。
また、上記の例では、基本デジタルフィルタが2次(N
=2)の場合について説明したが、フィルタの急峻度を
高めるために、さらに高次のフィルタを用いる場合に
も、上記と同程度の演算でフィルタ係数を算出すること
ができる。
【0034】なお、上述した実施例において、欠陥信号
の検出および波形処理はチャンネル毎に独立して行うの
で、磁気センサのチャンネル数は、任意に設定すること
ができる。また、デジタルフィルタ以降の処理は、すべ
てデジタルデータを取り扱うので、その一部または全部
をマイクロコンピュータ等で並列的にあるいは一括して
演算処理するよう構成することもできる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、鋼板
の移動速度が広範囲に変化する場合でも、欠陥検出装置
の欠陥検出特性を一定に保つことができるので、移動速
度可変の生産ラインで、鋼板の全長・全幅のオンライン
検査が可能となり、欠陥検出装置の適用範囲を広げるこ
とができると共に、鋼板の探傷中に移動速度の加減速を
行って生産の効率化を図ることもできる。
【0036】また、移動速度に応じたデジタルフィルタ
の係数変更を、数値データ演算にのみ依存して行うよう
にしているので、従来のように、各チャンネル毎にアナ
ログフィルタを多数用意して切り替える場合に比べて、
回路構成を簡単かつ安価にでき、また、各チャンネルの
信号は総てデジタル量としてフィルタ処理されるので、
従来のアナログフィルタ回路のようなチャンネル間の回
路特性調整等も不要となる。さらに、基準となるデジタ
ルフィルタの急峻度や移動特性等の変更、移動速度に応
じたフィルタ係数の切り替え頻度等は、演算装置のソフ
トウエア変更によって、容易かつ任意に変更することが
できるので、装置のメンテナンス性を格段に向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による欠陥検出装置の一例の構成を示
す模式図である。
【図2】図1に示すデジタルフィルタの一例の構成を示
す模式図である。
【図3】図1に示す演算装置におけるデジタルフィルタ
係数の演算手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】従来の技術を説明するための図である。
【符号の説明】
111 〜11n 磁気センサ 121 〜12n 増幅器 131 〜13n ローパスフィルタ 141 〜14n A/Dコンバータ 151 〜15n デジタルフィルタ 161 〜16n 演算回路 17 加算回路 18 判定回路 311 〜31n ;321 〜32n 遅延素子 330 〜33n ;341 〜34n 乗算素子 35 加算素子 100 移動速度検出装置 101 演算装置 102 メモリ装置 110 発振装置 200 磁化装置 201 鋼板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行中の鋼板から生じる漏洩磁束を磁気
    センサで検出し、その出力信号に基づいて鋼板の欠陥を
    検出するにあたり、 前記磁気センサからのアナログ出力信号をデジタル信号
    に変換した後、このデジタル信号中のノイズ成分を、前
    記鋼板の移動速度に応じて、予め設定した基準フィルタ
    係数と変換式とに基づいてフィルタ係数が可変のデジタ
    ルフィルタで除去してから、このデジタルフィルタの出
    力信号に基づいて前記鋼板の欠陥を検出することを特徴
    とする鋼板の欠陥検出方法。
  2. 【請求項2】 走行ライン上を移動する鋼板を磁化する
    ように、前記走行ラインに対向して配置した磁化手段
    と、 この磁化手段により磁化された鋼板からの漏洩磁束を検
    出するように、前記走行ラインと対向してその幅方向に
    配置した複数の磁気センサと、 これら磁気センサからの各出力信号を、所定のサンプリ
    ング周波数でデジタル信号に変換する複数のアナログ−
    デジタル変換手段と、 これらアナログ−デジタル変換手段からの各デジタル信
    号中に含まれるノイズ成分を除去するフィルタ係数が可
    変の複数のデジタルフィルタと、 前記走行ライン上の鋼板の移動速度を検出する移動速度
    検出手段と、 この移動速度検出手段で検出される前記鋼板の移動速度
    に基づいて、予め設定された基準フィルタ係数および変
    換式から前記複数のデジタルフィルタの各フィルタ係数
    を演算制御する演算制御手段と、 前記複数のデジタルフィルタの各出力の振幅を演算する
    複数の演算手段と、 これら演算手段の出力と所定の閾値とに基づいて欠陥の
    有無を判定する判定手段とを具えることを特徴とする鋼
    板の欠陥検出装置。
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