JPH07224249A - 被覆用組成物 - Google Patents

被覆用組成物

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JPH07224249A
JPH07224249A JP6047642A JP4764294A JPH07224249A JP H07224249 A JPH07224249 A JP H07224249A JP 6047642 A JP6047642 A JP 6047642A JP 4764294 A JP4764294 A JP 4764294A JP H07224249 A JPH07224249 A JP H07224249A
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JP
Japan
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weight
coating composition
group
copolymer
vinyl monomer
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JP6047642A
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English (en)
Inventor
Yoshizumi Matsuno
吉純 松野
Naohito Adachi
尚人 安達
Nobushige Numa
伸茂 奴間
Hajime Sukejima
肇 祐島
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 常温乾燥性、仕上り性、磨き作業性に優れ
た被覆用組成物を提供する。 【構成】 〔I〕(a)マクロモノマー3〜30重量%
と(b)環状飽和炭化水素基を有する(メタ)アクリル
酸エステル10〜50重量%、および(c)その他のエ
チレン性不飽和単量体20〜87重量%とからなり、
(a)〜(c)の少くとも1は水酸基を含有している
(a)〜(c)を共重合させてなる水酸基価60〜20
0の水酸基含有グラフト共重合体〔II〕(d)セルロ
ースアセテートブチレート5〜75重量%、と(e)水
酸基を含有する官能性ビニルモノマーの少くとも1種1
〜50重量%と共重合可能な他のビニルモノマー99〜
50重量%とからなるビニルモノマー混合物95〜25
重量%とを共重合させることにより得られる変性ビニル
系共重合体及び〔III〕ポリイソシアネート化合物を
含有することを特徴とする被覆用組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被覆用組成物に関し、更
に詳しくは環状飽和炭化水素基を有する(メタ)アクリ
ル酸エステルを必須成分とする水酸基含有グラフト共重
合体と変性ビニル系共重合体、およびポリイソシアネー
ト化合物とを含有する、特に常温乾燥性、仕上がり性、
磨き作業性、耐候性、耐酸性に優れた自動車補修用に有
効な被覆用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の補修や、産業機械、建造
物、構築物、家具(鋼製も含む)等の塗装、補修に際
し、アクリルラッカー、アクリルウレタン塗料およびア
ミノ−アクリル樹脂塗料などが用いられているが、常温
乾燥性、塗り肌、耐候性等の点から自動車補修用塗料の
分野ではアクリルウレタン塗料が主流となっている。ア
クリルウレタン塗料においては、乾燥性の向上が強く望
まれており、その目的のため本出願人はセルロースアセ
テートブチレートをグラフト重合させてなるアクリル系
グラフト共重合体をバインダー成分として含有する被覆
用組成物を先に提案した(特開昭57−85862号公
報)。この公報の組成物によって、塗膜の乾燥性が飛躍
的に向上し作業性が良くなるが、一方、塗膜の高光沢に
大きく寄与するスチレンと、セルロースアセテートブチ
レート(以下、CABと記載)との相溶性が悪いためス
チレンの使用が制限され、塗膜の光沢の向上に限界が生
じるという問題があり、また塗膜の平滑性が劣るという
問題があった。かかる状況下で、CAB変性アクリルラ
ッカー塗料の延長線上の技術では、自動車補修用塗料の
改良の余地はほとんどないと考えられ、マクロモノマー
法によるグラフトポリマーを用いる提案がなされている
(特開平1−201376号公報)。しかし、塗膜の高
光沢や平滑性などの仕上がり外観、耐候性、耐久性の向
上には効果があるもののCAB変性アクリルラッカー塗
料に匹敵する乾燥性の飛躍的向上はなく、現状では乾燥
性と塗膜の高光沢などの仕上がり外観を両立し、且つ耐
候性、耐久性に優れる被覆用組成物は得られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、自動車補修
用の被覆用組成物において、塗膜の乾燥性と高光沢の両
性能を満足し、しかも耐候性、耐久性等の塗膜性能にも
優れる被覆用組成物を提供することを目的とするもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、バインダー成
分としてポリイソシアネート化合物の他にCAB変性ビ
ニル系共重合体と環状飽和炭化水秦基を有する(メタ)
アクリル酸エステルを必須成分とする水酸基含有グラフ
ト共重合体を併用することにより解決できることを見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
【0005】「1. 〔I〕(a)マクロモノマー
3〜30重量%と(b)環状飽和炭化水素基を有
する(メタ)アクリル酸エステル10〜50重量%、お
よび(c)その他のエチレン性不飽和単量体 20〜8
7重量%とからなり、(a)〜(c)の少くとも1は水
酸基を含有している(a)〜(c)を共重合させてなる
水酸基価60〜200の水酸基含有グラフト共重合体
〔II〕(d)セルロースアセテートブチレート 5〜
75垂量%、と(e)水酸基を含有する官能性ビニルモ
ノマーの少くとも1種1〜50重量%と共重合可能な他
のビニルモノマー99〜50重量%とからなるビニルモ
ノマー混合物95〜25重量%とを共重合させることに
より得られる変性ビニル系共重合体及び〔III〕ポリ
イソシアネート化合物を含有することを特徴とする被覆
用組成物。 2. (a)マクロモノマーが末端に重合性不飽和基を
有するオリゴマー又はポリマーである、1項に記載され
た被覆用組成物。 3. (a)マクロモノマーがカルボキシル基を有する
メルカプタン系連鎖移動剤の存在下でラジカル重合性モ
ノマーを重合させて生成した末端カルボキシル基を有す
るオリゴマー又はポリマーの末端カルボキシル基にエポ
キシ基と重合性不飽和基とを有する化合物を反応させて
得た物である、1項または2項に記載された被覆用組成
物。 4. (a)マクロモノマーが重量平均分子量1000
〜25000である、1項ないし3項のいずれか1項に
記載された被覆用組成物。 5. (b)環状飽和炭化水素基を有する(メタ)アク
リル酸エステルが(メタ)アクリル酸アダマンチル及び
/または(メタ)アクリル酸イソボルニルである、1項
ないし4項のいずれか1項に記載された被覆組成物。 6. グラフト共重合体〔I〕が重量平均分子量5,0
00〜60,000で、かつガラス転移温度が0〜90
℃の範囲である、1項ないし5項のいずれか1項に記載
された被覆用組成物。 7. (d)セルロースアセテートブチレートがアセチ
ル基含有量1〜30重量%であり、ブチル基含有量が1
6〜60重量%であって、粘度がASTM−D817
(Formula A)及びD1343により0.00
5〜5秒である、1項ないし6項のいずれか1項に記載
された被覆用組成物。 8. (e)ビニルモノマー混合物が5重量%以下のカ
ルボキシル基含有ビニルモノマーを含む混合物である、
1項ないし7項のいずれか1項に記載された被覆用組成
物。 9. 〔I〕と〔II〕の混合比が〔I〕/〔II〕=
10/90〜90/10の範囲である、1項ないし8項
のいずれか1項に記載された被覆用組成物。 10. ポリイソシアネートの配合量が〔I〕のグラフ
ト共重合体と〔II〕の変性ビニル系共重合体中の水酸
基の和に対して当量比でNCO/OH=0.5〜2.0
である、1項ないし9項のいずれか1項に記載された被
覆用組成物。」に関する。
【0006】
【作用】前述の様に本発明は〔I〕環状飽和炭化水素基
を有する(メタ)アクリル酸エステルを必須成分とする
水酸基含有グラフト共重合体と、〔II〕CAB変性ビ
ニル系共重合体、および〔III〕ポリイソシアネート
化合物よりなる被覆組成物である。以下各成分と作用に
ついて詳細に説明する。
【0007】〔I〕水酸基含有グラフト共重合体 本発明における水酸基含有グラフト共重合体を得るため
の(a)マクロモノマーは、重量平均分子量1,000
〜25,000さらには1,500〜15,000の範
囲内であることが好ましい。重量平均分子量が1,00
0より小さいと満足する乾燥性が得られ難く、また得ら
れる塗膜の耐候性、耐久性が低下する傾向にある。一
方、25,000大きいと共重合する(b)環状飽和炭
化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル(c)そ
の他のエチレン性不飽和単量体との共重合性が悪くなる
傾向にあり、また仕上がり外観の低下を引き起こす。
【0008】本発明においてマクロモノマーとは末端に
重合性不飽和基を有するオリゴマー又はポリマーを意味
し、Hacromolecular Monomerの
略である。本発明におけるマクロモノマーにおいて、末
端に重合性不飽和基を導入する方法としては、例えば リビングポリマーアニオンに塩化アリル、メタクリ
ル酸クロリド等を作用させる方法、リビングポリマーア
ニオンにエピクロルヒドリンを作用させポリマー末端に
グリシジル基を導入し、このものに(メタ)アクリル酸
等の不飽和カルボン酸を反応させる方法。 カルボキシル基を有するメルカプタン系連鎖移動
剤、例えばメルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン
酸、3−メルカプトプロピオン酸等の存在下でラジカル
重合性モノマーを重合させて末端カルボキシル基を有す
るオリゴマー又はポリマーを得、この末端カルボキシル
基にメタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、
アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基と重合性不飽
和基とを有する化合物を反応させる方法、 水酸基を有するメルカプタン系連鎖移動剤、例えば
2−メルカプトエタノール等の存在下でラジカル重合性
モノマーを重合させて末端水酸基を有するオリゴマー又
はポリマーを得、この末端水酸基にジイソシアネート化
合物でイソシアネート化し、このイソシアネート基に
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等の水酸基と重合
性不飽和基を有する化合物を反応させる方法、又は末端
水酸基を有するオリゴマー又はポリマーに、イソシアネ
ートエチルメタアクリレート等のような重合性不飽和基
を有するモノイソシアネートを反応させる方法、および アミノ基を有するメルカプタン系連鎖移動剤、例え
ば2−アミノエタンチオール等の存在下でラジカル重合
性モノマーを重合させて末端アミノ基を有するオリゴマ
ー又はポリマーを得、このものに上記と同様にエポキ
シ基と重合性不飽和基とを有する化合物を反応させる方
法などが利用出来る。 上記マクロモノマーの製法のうち、工業的製造上有利な
ラジカル重合法であり、かつ反応が容易であることから
の方法が特に好ましい。の方法において、末端カル
ボキシル基を有するオリゴマー又はポリマーにメタクリ
ル酸グリシジル等を反応させる際に用いられる反応触媒
としては、三級アミン、四級アンモニウム塩が使用でき
る。マクロモノマーの着色を防ぐためには四級アンモニ
ウム塩例えばテトラブチルアンモニウムブロマイド等を
使用するのが好ましい。
【0009】本発明における(a)マクロモノマーの構
成単位は公知のエチレン性不飽和単量体であり、代表例
を示すと、例えば、 (A)アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、アクリ
ル酸シクロヘキシル、アクリル酸アダマンチル、アクリ
ル酸イソボルニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロ
ピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチ
ル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル酸イソボル
ニル等の(メタ)アクリル酸のC〜C20アルキル又
は環状アルキルエステル (B)グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート:アクリル酸メトキシブチル、メタクリル酸メトキ
シブチル、アクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸メ
トキシエチル、アクリル酸エトキシブチル、メタクリル
酸エトキシブチル等の(メタ)アクリル酸のC16
アルコキシアルキルエステル (C)アリルアクリレート、アリルメタクリレート等の
(メタ)アクリル酸のCのアルケニルエステル (D)ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、
ヒドロキシプロピルメタクリレート等の(メタ)アクリ
ル酸のCヒドロキシアルキルエステル (E)市販品としはダイセル化学工業株式会社の製品で
あるプラクセルFA−1(アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル1モルにε−カプロラクトン1モルを付加したモノ
マー、プラクセルFM−1、プラクセルFM−3、プラ
クセルFM−5、(メタアクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル1モルにε−カプロラクトンをそれぞれ1モル、3モ
ル、5モル付加したモノマー)、ユニオンカーバイド社
(米)の商品であるTONE M−100(アクリル酸
2−ヒドロキシエチル1モルにε−カプロラクトン2モ
ルを付加したモノマー)などの水酸基含有(メタ)アク
リル酸エステル1モルとラクトン類1〜5モルとの付加
物 (F)ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルア
ミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタク
リレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等の
(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド:アクリル酸、メタクリル
酸:等のアクリル系不飽和単量体 (G)スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクロレ
イン、メタアクロレイン、ブタジエン、イソプレンなど
アクリル系不飽和単量体以外の不飽和単量体を挙げるこ
とができ、これらは所望の物性に応じて適宜使用され
る。 本発明におけるマクロモノマーは上記したエチレン性不
飽和単量体を前記の〜などの方法によって得られ
る。〜のラジカル重合による方法においては、メル
カプタン系の連鎖移動剤とともに重合開始剤、特にアゾ
系開始剤を使用して上記エチレン性不飽和単量体を重合
させることが出来る。
【0010】本発明における〔I〕水酸基含有グラフト
共重合体成分中の(b)環状飽和炭化水素基を有する
(メタ)アクリル酸エステルとは、単環炭化水素基、有
橋脂環式炭化水素基およ双環テルペン基を持つ(メタ)
アクリル酸エステルであり、より高屈折率、高いガラス
転移温度を有するものが好ましい。例えば、アクリル酸
シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸t−ブチルシクロヘキシル、メタクリル酸t−ブチ
ルシクロヘキシル、アクリル酸ビシクロ[3.3.1]
ノニル、メタクリル酸ビシクロ[3,3.1]ノニル、
アクリル酸アダマンチル、メタクリル酸アダマンチル、
アクリル酸イソボルニル、メタクリル酸イソボルニルな
どが挙げられる。前記のように、従来のCAB変性グラ
フト共重合体では塗膜の高光沢に大きく寄与するスチレ
ンとCABとの相溶性が悪いため、スチレンの使用量に
制限があるが、前記(b)の中でも(メタ)アクリル酸
アダマンチル及び(メタ)アクリル酸イソボルニルは相
溶性に問題なく、高屈折率であるためにCAB含有塗膜
の光沢を著しく向上させることができる。特にスチレン
と併用することにより従来以上の高光沢の塗膜を得るこ
とができる。また高いTg(ガラス転移温度)を有する
ので塗膜の乾燥性に優れ、しかも耐候性、耐酸性も良好
である。また、(c)その他のエチレン性不飽和単量体
としては、前記(a)マクロモノマーの構成単位で挙げ
たエチレン性不飽和単量体のうち(b)を除いたものが
使用出来る。
【0011】上記(a)〜(c)成分の共重合は、溶液
重合法により過酸化物開始剤やアゾ系開始剤などの重合
開始剤の存在下でラジカル重合することによって行なう
ことが出来、(b)および(c)成分が幹ポリマーを形
成し、(a)成分が側鎖を形成するグラフト共重合体が
得られる。上記(a)〜(c)成分を共重合して得られ
るグラフト共重合体は塗膜を形成する主成分であり、水
酸基価60〜200の範囲内である必要があり、(a)
成分および/又は(c)成分に水酸基を有する物を使用
して上記範囲内のグラフト共重合体とする。水酸基価が
60より小さいと塗膜の架橋密度が低くなり塗膜物性が
悪くなる。一方、水酸基価が200より大きいとグラフ
ト共重合体の粘度が高くなり塗装時の不揮発分が低くな
って塗装作業性に悪影響を及ぼす。
【0012】また、水酸基含有グラフト共重合体〔I〕
は、重量平均分子量5,000〜60,000の範囲内
であることが望ましい。重量平均分子量が5,000未
満であると満足な乾燥性が得られ難く、耐候性、耐久性
が低下する傾向にある。一方、重量平均分子量が60,
000を超えるとスプレー塗装時の微粒化が悪く、また
満足する仕上がり外観が得難くなる。さらに水酸基含有
グラフト共重合体は、ガラス転移温度(Tg)が0〜9
0℃の範囲内にあることが望ましい。Tgが0℃未満で
あると満足な乾燥性が得られ難く、一方Tgが90℃を
超えると乾燥が速すぎて満足する仕上がり外観が得難く
なる。
【0013】上記、水酸基含有グラフト共重合体〔I〕
の製造における(a)〜(c)成分の合計量に対する各
成分の配合量は、下記範囲内である。 (a)成分 3〜30重量%、好ましくは 5〜20重量% (b)成分 10〜50重量%、好ましくは 10〜30垂量% (c)成分 20〜87重量%、好ましくは 50〜85重量% 上記配合量において、(a)成分が3重量%未満である
と乾燥性への効果が十分でなく、一方、30重量%を超
える量を配合してもさらなる乾燥性の向上は認められ
ず、かえって塗膜の耐久性を低下させる。また(b)成
分の量が10重量%未満では塗膜の高光沢化ヘの効果が
十分でなく、一方、50重量%を超える量を配合しても
さらなる塗膜の高光沢化は認められない。本発明におけ
る(a)マクロモノマーの市販品としては東亜合成化学
株式会社の、下記表1に示す製品AA−2、AA−6、
AB−2、AB−6などを挙げることが出来る。
【0014】
【表1】
【0015】次に本発明における〔II〕変性ビニル系
共重合体について以下説明する。
【0016】本発明で用いる変性ビニル系共重合体はC
ABとビニルモノマー混合物のグラフト共重合体であっ
て乾燥性を向上させる作用を奏するが、水酸基含有グラ
フト共重合体〔I〕との相溶性を向上させる、あるいは
塗膜を形成する成分でもある。
【0017】変性ビニル系共重合体の各成分を説明し
て、次に共重合体について説明する。 (d)セルロースアセテートブチレート 本発明における変性ビニル系共重合体の製造に用いるC
ABは、セルロースの部分アセチル化物をさらにブチル
エステル化して得られるセルロース誘導体であり、本発
明において好適に用い得るCABは、アセチル基含有量
が一般に1〜30重量%、好ましくは1〜14重量%
で、ブチル基含有量が一般に16〜60重量%、好まし
くは35〜60重量%であり、そしてASTM−D81
7(Formula A)及びD1343に記載された
粘度測定法により測定した場合の粘度が一般に0.00
5〜5秒、好ましくは0.005〜1秒の範囲に入るも
のである。具体的には、米国イーストマン・コダック社
の製造にかかる製品、例えば、商品名〔前者の数字の2
桁目迄はブチル基含量(重量%)を、また同じく3桁目
は水酸基含有量を示し、そして後者の数字は粘度(秒)
を示す〕で、CAB−171−2、CAB−381−
0.5、CAB−381−2、CAB−531−1、C
AB−551−0.2、CAB−551−0.01など
の等級のものが有利に使用され、中でも相溶性、溶解
性、粘度などの点からみて、CAB−381−0.5、
CAB−551−0.2およびCAB−551−0.0
1が特に好適である。
【0018】(e) ビニルモノマー混合物 本発明に従いCABと共重合せしめられるビニルモノマ
ー混合物は少なくとも2種の異なるビニルモノマーから
成り、そのうちの少なくとも一成分は、水酸基を含有す
る官能性ビニルモノマーであり、これによって、得られ
る変性ビニル系共重合体中に官能基(水酸基)を導入す
ることが出来る。水酸基含有ビニルモノマーとしては、
例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアク
リレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなどの如
きアクリル酸またはメタクリル酸のC〜C12ヒドロ
キシアルキルエステル;N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド、N−ヒドロキシ
エチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリ
ルアミド、N,N−ジヒドロキシエチルアクリルアミ
ド、N,N−ジヒドロキシエチルメタクリルアミドなど
の如きアクリル酸またはメタクリル酸のモノー、もしく
はジ−C〜C12ヒドロキシアルキルアミド等が挙げ
られる。上記水酸基含有ビニルモノマーは単独でまたは
2種もしくはそれ以上組合わせて使用することが出来
る。
【0019】他方、該水酸基含有ビニルモノマーと併用
される共重合可能な他のビニルモノマーとしては、ラジ
カル重合性のα,β−エチレン性不飽和結合を1〜2
個、好ましくは1個のみ含有する化合物が好適に使用さ
れ、例えば、前述の(a)マクロモノマーの構成単位と
して記截した(A)、(B)、(F)及び(G)モノマ
ーの中から選んで使用することが出来る。これらのビニ
ルモノマーのうち、水酸基含有ビニルモノマーとして2
−ヒドロキシエチルメタクリレートが、また共重合可能
な他のビニルモノマーとしてスチレン及びアクリル酸又
はメタクリル酸のC〜Cアルキルエステル例えばメ
チルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアク
リレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレ
ート、n−ブチルメタクリレートなどが好適である。
【0020】本発明に従い、これら共重合可能な他のビ
ニルモノマーを前記水酸基含有ビニルモノマーと組合わ
せて使用する場合、該水酸基含有ビニルモノマーは、ビ
ニルモノマー混合物の重量を基準にして、1〜50重量
%、好ましくは5〜35重量%を占めることが出来、従
って、残りの99〜50重量%、好ましくは95〜65
重量%が上記共重合可能な他のビニルモノマーとするこ
とが出来る。該水酸基含有ビニルモノマーのビニルモノ
マー混合物に占める割合が1重量%より少ないと形成さ
れる塗膜の架橋反応が不十分となるので、耐ガソリン
性、耐溶剤性、耐薬品性、耐水性などが低下し、一方、
50重量%より多くなると塗膜がもろくなり、しかも耐
薬品性、耐水性、耐候性等が低下する。
【0021】また、本発明では、上記ビニルモノマー混
合物に、付着性、柔軟性、顔料分散性、相溶性などを改
善する場合、カルボキシル基含有ビニルモノマー〔例え
ば(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸、などのCの不飽和脂肪族−塩基酸もしくは
二塩基酸〕を5重量%以下、好ましくは0.2〜2重量
%の範囲で併用することが出来る。本発明においてビヒ
クル主成分として用いる変性ビニル系共重合体は、前記
したCABと上記ビニルモノマー混合物とを共重合させ
ることによって得られる。CABとビニルモノマー混合
物との共重合の比率は、使用するビニルモノマー混合物
の組成およびその割合により代えることが出来るが、一
般には、CABと該ビニルモノマー混合物との合計量を
基準にして、CAB5〜75重量%、好ましくは10〜
50重量%、さらに好ましくは30〜50重量%の範囲
で配合し、また該ビニルモノマー混合物は95〜25重
量%、好ましくは90〜50重量%、さらに好ましくは
70〜50重量%の範囲で配合することが出来る。CA
Bの配合量が5重量%より少ないと塗膜の硬度、耐溶剤
性、耐薬品性、耐久性等が劣化し、また、75重量%よ
り多くなると塗面に肌アレが生じ、しかも付着性も低下
する傾向がみられる。
【0022】CABと上記ビニルモノマー混合物との共
重合は、ラジカル重合開始剤の存在下に、溶液重合法に
よって行なうことが有利である。該溶液重合に用いうる
溶媒としては、例えば、ベンゼンやトルエン、キシレン
のごときアルキルベンゼン誘導体;酢酸ブチル、酢酸エ
チル、酢酸プロピル、酢酸アミル、酢酸メトキシブチ
ル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸メチル
セロソルプ、セロソルブアセテート、酢酸ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、酢酸カルビトール等の酢
酸エステル系溶剤;ジオキサン、エチレングリコールジ
エチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテ
ル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトンのようなケトン系溶剤等が挙げられ、これ
らを単独で、又は2種以上混合して使用しうる。また、
重合温度は、一般に約50〜約200℃、好ましくは約
80〜約150℃の範囲内の温度とすることが出来る。
【0023】ラジカル重合開始剤としては、中でも、有
機過酸化物タイプのもの、例えば、過酸化ベンゾイル、
過酸化ラウロイル、ジクミルパーオキシド等の如きパー
オキシド系重合開始剤、及びtert−ブチルヒドロパ
ーオキシド、クメンヒドロパーオキシド等の如きヒドロ
パーオキシド系重合開始剤が好適に使用され、その他、
ケトンパーオキシド系やパーエステル系やパーオキシカ
ーボネート系の重合開始剤もまた使用可能である。これ
ら重合開始剤はそれぞれ単独で、或いは2種以上併用し
て重合反応系に添加される。さらに、上記のパーオキシ
ド、ヒドロパーオキシド等に加えて、アゾビスiso−
ブチロニトリルのようなアゾ系重合開始剤を併用しても
よい。上記の如き有機過酸化物を重合開始剤として用い
る共重合反応においては、一般に、これらの重合開始剤
が熱分解して発生した有機化合物のフリーラジカルが、
炭化水素化合物にいわゆる連鎖移動を起こし、その炭化
水素化合物上に生じたフリーラジカルによりビニルモノ
マーの重合が開始され、炭化水素化合物にビニルモノマ
ーが分岐した形で成長し、グラフト共重合体が形成され
ると考えられている。CABとビニルモノマー混合物と
を用いた本発明の共重合においても、このような反応機
構でCABとビニルモノマー混合物とのグラフト共重合
体が形成されるものと考えられる。
【0024】このようにして形成された変性ビニル系共
重合体、すなわちCABグラフト共重合体は、有機溶剤
に耐する溶解性及び他の樹脂との相溶性が著しく優れて
いる。なお、本発明においては、配合したCABの実質
的にすべてがビニルモノマー混合物と共重合しているこ
とが望ましいが、少量のCABおよび(または)ビニル
モノマー混合物が未反応のまま、該共重合体中に残存し
ていてもまた少量の該ビニルモノマーの重合体が存在し
ていても支障はない。
【0025】〔III〕ポリイソシアネート系化合物 ポリイソシアネート化合物は水酸基含有共重合体や変性
ビニル系共重合体を架橋し硬化させる作用を奏する。本
発明における〔III〕ポリイソシアネート化合物は、
特に耐候性の点で無黄変型ポリイソシアネート化合物が
好ましく、例えばヘキサメチレンジイソシアネートもし
くはトリメチルヘキサメチレンジイソシアネートの如き
脂肪族ジイソシアネート類、キシリレンジイソシアネー
トもしくはイソホロンジイソシアネートの如き環状脂肪
族ジイソシアネート類の如き有機ジイソシアネートそれ
自体、またはこれらの各有機ジイソシアネートと多価ア
ルコール、低分子量ポリエステル樹脂もしくは水等との
付加物、或いは上掲した如き各有機ジイソシアネート同
志の重合体、さらにはイソシアネート・ビュレット体な
どが挙げられる。これらの代表的な市販品の例としては
「バーノックDN−950、同−980」(以上、大日
本インキ化学工業株式会社製品)、「スミジュールN−
3200、同−3500、デスモジュールZ−437
0」(住友バイエルウレタン株式会社製品)、「デュラ
ネート24A−90CX、TPA−100」(旭化成工
業株式会社製品)、「タケネートD−110N、同−1
40N」(武田薬品工業株式会社製品)、「コロネート
HL、同EH」(日本ポリウレタン工業株式会社製品)
等が挙げられる。
【0026】本発明組成物は前記水酸基含有グラフト重
合体、変性ビニル系共重合体、および上記ポリイソシア
ネート化合物を必須成分とするものであるが、着色剤と
して、アルミニウムペースト、パール粉、グラファイ
ト、MIO、有機及び無機系顔料や、体質顔料、などを
含有し、さらにニトロセルロース、CAB、アクリルポ
リオールなどの添加樹脂および紫外線吸収剤、酸化防止
剤、表面調整剤、分散剤、反応促進剤などの塗料用添加
剤などを含有してもよい。本発明組成物において、前記
無黄変型ポリイソシアネート化合物の配合量は、前記水
酸基含有グラフト共重合体中の水酸基の和に対して当量
比でNCO/OH=0.5〜2.0の範囲内となる量使
用することが好ましい。また、アクリルポリオールなど
の添加樹脂がさらに配合される場合には前記水酸基含有
グラフト共重合体と添加樹脂中の全ての水酸基の和に対
して当量比でNCO/OH=0.5〜2.0の範囲内に
なるように配合される。かくして得られる本発明組成物
は、一般に塗装直前に水酸基含有グラフト共重合体およ
び変性ビニル系共重合体を含有する主剤と、ポリイソシ
アネート化合物を含有する硬化剤とを混合して使用され
る。本発明組成物の塗装方法としてはスプレー塗り、ハ
ケ塗り、ローラー塗りなどを塗料塗装分野で公知の方法
が利用でき、通常、乾燥膜厚10〜80μm程度、好ま
しくは20〜50μm程度塗装される。本発明組成物
は、前記した特定の水酸基含有グラフト共重合体と変性
ビニル系共重合体およびポリイソシアネート化合物を含
有することにより、常温乾燥性、仕上がり性、磨き作業
性、塗膜の耐久性が非常に優れ、特に自動車補修用塗料
分野に非常に有用な被覆用組成物である。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0028】水酸基含有グラフト共重合体の製造 製造例1 反応器に温度計、サーモスタット、撹拌機、還流冷却
器、滴下用ポンプを備え付け、キシレン67重量%を仕
込み撹拌しながら117℃まで昇温し後記表2に示す単
量体および重合開始剤の混合物(アゾビスジメチルバレ
ロニトリルを除く)104.6重量部を117℃以下で
滴下ポンプを利用して3時間かけて一定速度で滴下し
た。滴下終了後30分間117℃に保ち、撹拌を続け
た。その後、追加触媒アゾビスジメチルバレロニトリル
0.5重量部をキシレン10重量部に溶解させたものを
60分間で一定速度で滴下した。その後60分間117
℃に保持し反応を終了した。得られた水酸基含有グラフ
ト共重合体溶液は不揮発分55.5重量%、ガードナー
粘度Iの均一で透明な溶液であった。また共重合体の重
量平均分子量は12,700、水酸基価は77であっ
た。
【0029】製造例2〜8および比較製造例1〜5 製造例1において、単量体および重合開始剤の混合物、
および追加触媒を表2に示す配合とする以外は同様に行
い水酸基含有共重合体溶液を得た。得られた共重合体溶
液および共重合体の性状値を表3に示す。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】変性ビニル系共重合体溶液の製造 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
反応器にトルエン20重量部、ブチルセロソルブアセテ
ート30重量部、EAB−551−0.2(イーストマ
ン・コダック社製のCAB)50重量部を仕込み、窒素
ガス雰囲気下で加熱し、約1時間かけて100℃まで加
熱する。100℃となり、CABが完全に溶解したこと
を確認した後、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル12
重量部、アクリル酸1重量部、スチレン20重量部、メ
タクリル酸メチル20重量部、アクリル酸メチル47重
量部、キシレン50重量部のビニルモノマー混合物と過
酸化ベンゾイル2重量部の重合開始剤との混合液をCA
B溶液中に3時間にわたって滴下する。滴下終了30分
後アゾビスイソブチロニトリルを0.5重量部加え、さ
らに窒素雰囲気下で2時間100℃に保ち、その後キシ
レンを加え、不揮発分50重量%の変性ビニル系共重合
体Aを得た。この共重合体溶液は無色透明であった。
【0033】実施例1〜8及び比較例1〜5 製造例および比較製造例で得られた水酸基含有グラフト
共重合体および変性ビニル系共重合体Aを用い、表4に
示す配合でクリヤ塗料用主剤を作成した。
【0034】
【表4】
【0035】表4に示したクリヤ塗料用主剤と硬化剤で
あるポリイソシアネート化合物を表5に示す配合で混合
撹拌し、クリヤ塗料を作成した。
【0036】
【表5】
【0037】(註) デュラネート24A−90CX;
旭化成工業株式会社製、不揮発分90%、NCO含有量
21.2%のヘキサメチレンジイソシアネートのビュレ
ット型次いでトルエン/キシレン/酢酸エチル/酢酸ブ
チル=50/20/10/20の組成のシンナーにて1
3〜14秒(フォードカップ#4/25℃)にて粘調
し、室温(25℃)にて市販ラッカープライマー〜ラッ
カープライマーサーフェーサー〜メタリックベースの工
程板上にスプレー塗装を行った後、評価を行った。塗膜
性能および仕上がり外観評価結果を表6に示す。
【0038】
【表6】
【0039】試験方法は次の通りである。 (1) 乾燥性 20℃で塗装後試験板を水平に20分間保った後、温度
20℃、湿度75%RHの恒温恒湿室中に静置し、塗膜
表面にガーゼを8枚重ねたものを載せ、その上に接触面
積12.56cmである200gの重りを1分間だけ
載せる。ガーゼ跡が全くつかなくなるまでの時間を測定
した。 (2) 光沢 20℃、75%RHの恒温恒湿室中で24時間静置後の
塗板の20°鏡面反射率を測定した。 (3) 仕上がり外観 塗膜の平滑性と肉持感と透明性を目視判定した。 ○ : 良好 △ : やや悪い × : 不良 (4) 磨き作業性 (1)と同様にして温度20℃、湿度75%RHで6時
間静置して作成した試験板を水平に固定し、試験板の表
面を細目ポリッシングコンパウンドをつけたタオルパフ
にて一定時間ポリッシングする。さらにスポンジパフを
使って、超微粒子コンパウンドにて一定時間ポリッシン
グした後、塗膜表面のキズ、仕上がり光沢を目視で判定
した。 ○ : キズがほとんどなく、光沢も良い △ : キズがかなり見られ、光沢もかなり低下 × : キズが数多く見られ、光沢もほとんどない (5) 耐酸性 20℃7日間乾燥させた塗板を水平にして、0.2Nの
SO水溶液をスポットし、20℃で24時間後の
白化やブリスターの有無を目視判定した。 ○ : 異常なし × : 白化あるいはブリスター発生 (6) 耐ワレ性 上記(5)と同様にして作成した塗板を「70℃で1時
間放置→20℃の水道水中に1時間浸漬→−20℃で1
時間放置」を1サイクルとするテストを20サイクル連
続して行った後の塗面状態を調べた。 ○ : 異常なし △ : 一部にワレ発生 × : 全面にワレ発生 (7) 促進耐候性 上記(5)と同様にして作成した塗板をサンシャインウ
ェザオメータにて1000時間試験した後の塗面の変化
の有無を確認した。 ○ : 塗面にほとんど変化がない × : 塗面に水跡が認められ光沢低下が大きい
【0040】
【発明の効果】本発明は、環状飽和炭化水素基を有する
(メタ)アクリル酸エステルモノマーを必須成分とする
水酸基含有グラフト共重合体とCAB変性ビニル系共重
合体とポリイソシアネート化合物を含有することにより
常温乾燥性、仕上がり性、磨き作業性に優れた被覆組成
物が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 祐島 肇 神奈川県平塚市東八幡4丁目17番1号 関 西ペイント株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 〔I〕(a)マクロモノマー
    3〜30重量%と(b)環状飽和炭化水素基を有する
    (メタ)アクリル酸エステル10〜50重量%、および
    (c)その他のエチレン性不飽和単量体 20〜87重
    量%とからなり、(a)〜(c)の少くとも1は水酸基
    を含有している(a)〜(c)を共重合させてなる水酸
    基価60〜200の水酸基含有グラフト共重合体 〔II〕(d)セルロースアセテートブチレート 5〜
    75重量%、と(e)水酸基を含有する官能性ビニルモ
    ノマーの少くとも1種1〜50重量%と共重合可能な他
    のビニルモノマー99〜50重量%とからなるビニルモ
    ノマー混合物95〜25重量%とを共重合させることに
    より得られる変性ビニル系共重合体及び 〔III〕ポリイソシアネート化合物を含有することを
    特徴とする被覆用組成物。
  2. 【請求項2】 (a)マクロモノマーが末端に重合性不
    飽和基を有するオリゴマー又はポリマーである、請求項
    1に記載された被覆用組成物。
  3. 【請求項3】 (a)マクロモノマーがカルボキシル基
    を有するメルカプタン系連鎖移動剤の存在下でラジカル
    重合性モノマーを重合させて生成した末端カルボキシル
    基を有するオリゴマー又はポリマーの末端カルボキシル
    基にエポキシ基と重合性不飽和基とを有する化合物を反
    応させて得た物である、請求項1または2に記載された
    被覆用組成物。
  4. 【請求項4】 (a)マクロモノマーが重量平均分子量
    1000〜25000である、請求項1ないし3のいず
    れか1項に記載された被覆用組成物。
  5. 【請求項5】 (b)環状飽和炭化水秦基を有する(メ
    タ)アクリル酸エステルが(メタ)アクリル酸アダマン
    チル及び/または(メタ)アクリル酸イソボルニルであ
    る、請求項1ないし4のいずれか1項に記載された被覆
    組成物。
  6. 【請求項6】 グラフト共重合体〔I〕が重量平均分子
    量5,000〜60,000で、かつガラス転移温度が
    0〜90℃の範囲である、請求項1ないし5のいずれか
    1項に記載された被覆用組成物。
  7. 【請求項7】 (d)セルロースアセテートブチレート
    がアセチル基含有量1〜30重量%であり、ブチル基含
    有量が16〜60重量%であって、粘度がASTM−D
    817(Formula A)及びD1343により
    0.005〜5秒である、請求項1ないし6のいずれか
    1項に記載された被覆用組成物。
  8. 【請求項8】 (e)ビニルモノマー混合物が5重量%
    以下のカルボキシル基含有ビニルモノマーを含む混合物
    である、請求項1ないし7のいずれか1項に記載された
    被覆用組成物。
  9. 【請求項9】 〔I〕と〔II〕の混合比が〔I〕/
    〔II〕=10/90〜90/10の範囲である、請求
    項1ないし8のいずれか1項に記載された被覆用組成
    物。
  10. 【請求項10】 ポリイソシアネートの配合量が〔I〕
    のグラフト共重合体と〔II〕の変性ビニル系共重合体
    中の水酸基の和に対して当量比でNCO/OH=0.5
    〜2.0である、請求項1ないし9のいずれか1項に記
    載された被覆用組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004123990A (ja) * 2002-10-04 2004-04-22 Sakata Corp 収縮ラベル用印刷物の製造方法および収縮ラベル用印刷物
JP2004175858A (ja) * 2002-11-25 2004-06-24 Sakata Corp シュリンク包装用印刷インキ組成物、シュリンク包装用印刷物の製造方法およびシュリンク包装用印刷物
JP2019099727A (ja) * 2017-12-06 2019-06-24 三菱ケミカル株式会社 共重合体及び塗料組成物、並びに塗装物品及びその製造方法

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