JPH07224149A - 樹脂組成物及びそれを用いた多層配線板の製造法 - Google Patents

樹脂組成物及びそれを用いた多層配線板の製造法

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JPH07224149A
JPH07224149A JP1704794A JP1704794A JPH07224149A JP H07224149 A JPH07224149 A JP H07224149A JP 1704794 A JP1704794 A JP 1704794A JP 1704794 A JP1704794 A JP 1704794A JP H07224149 A JPH07224149 A JP H07224149A
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Yoshiyuki Tsuru
Hiroyuki Fukai
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Abstract

(57)【要約】 【目的】作業環境の点で安全な現像液を用いて直径10
0μm〜200μmの微小なバイアホールを安定的に加
工できる絶縁樹脂組成物と、それを用いて効率的に多層
配線板を製造する方法を提供すること。 【構成】(A)数平均分子量(Mn)が1500以下の
エポキシ樹脂 (B)エポキシ樹脂中のエポキシ基を光重合性不飽和基
で25%〜75%置換した(メタ)アクリレート化エポ
キシ樹脂 (C)メタアクリ酸付加アクリロニトリルブタジエンゴ
ム (D)アルキルフェノール樹脂 (E)(B)成分のアクリロイル基を紫外線によって反
応させる為の光開始剤 (F)(A)と(B)成分のエポキシ基と加熱によって
反応する硬化剤 からなる感光性絶縁樹脂組成物と、これを用いた配線板
の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層配線板の製造方法
に関するものであり、更に詳しくは、層間絶縁層をビル
ドアップ方式で形成する多層配線板の絶縁樹脂に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】通常の多層配線板は、内層回路を形成し
た絶縁基板上に、プリプレグと呼ばれるガラス布にエポ
キシ樹脂を含浸し半硬化状態にした材料を銅箔と重ねて
熱プレスにより積層一体化した後、ドリルで層間接続用
のスルーホールと呼ばれる穴を開け、スルーホール内壁
と銅箔表面上に無電解めっきを行って、必要ならばさら
に電解めっきを行って回路導体として必要な厚さとした
後、不要な銅を除去して多層配線板を製造する。
【0003】ところで、近年、電子機器の小型化・軽量
化・多機能化が一段と進み、これに伴い、LSIやチッ
プ部品等の高集積化が進みその形態も多ピン化、小型化
へと急速に変化している。この為、多層配線板は、電子
部品の実装密度を向上するために、微細配線化の開発が
進められている。
【0004】しかしながら、配線幅の縮小には技術的に
限界があり、現在量産可能な配線幅は100μm前後で
ある。この為、単に配線幅を縮小するだけではなく大幅
な配線密度の向上は達成しにくい。
【0005】また、配線密度向上の隘路となっているの
が、直径400μm前後の面積を占めるスルーホールで
ある。このスルーホールは、一般的にメカニカルドリル
で形成されるために比較的に寸法が大きく、この為配線
設計の自由度が乏しくなる。
【0006】これらの問題を解決するものとして、感光
性を付与した絶縁樹脂を、回路形成した絶縁基材上に塗
り、フォトプロセスにより絶縁樹脂に微小なバイアホー
ルを形成して層間接続する方法が、特公平4−5555
5号公報、特開平4−148590号公報に開示されて
いる。
【0007】また、感光性を付与した絶縁樹脂層とめっ
き銅導体との接着性を向上するために、絶縁樹脂層に酸
素ガスプラズマを用いる方法が、特開昭58−2091
95号公報に開示されており、また感光性絶縁樹脂層表
面を粗面化するために、液体ホーニング処理を行う方法
が、特開昭58−119695号公報に開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の方法
は、フォトプロセスによって形成した微小なバイアホー
ルで層間接続する多層配線板であり、従来抱えていた多
層配線板の配線密度向上の問題に関して、大きく寄与す
るものである。
【0009】しかし、特公平4−55555号公報に
は、めっき銅導体との接着性を高めるために(粗化面の
凹凸を得るために)平均粒子径10μm以下の粒子状物
質を感光性樹脂中に含んだものを用いているが、今日要
求されている75μmあるいは50μmの配線幅の場合
に、配線導体下部に安定した粗化形状を得ることは通常
困難である。また、平均粒子径10μm以下の粒子状物
質が除去された凹部にめっきが追従されて析出されるた
めに、銅表面にわずかな凹凸が存在し、その為エッチン
グ精度が悪くなり回路形成性に問題が残る。
【0010】また、特開平4−148590号公報に
は、感光性ソルダーレジストを絶縁層に用いているが、
銅めっき析出用樹脂としては配合設計されていないため
に、通常のガラスエポキシプリプレグを絶縁材に用いた
配線板に比べて銅めっきとの接着力がかなり低くなって
しまう問題がある。
【0011】さらに、特公平4−55555号公報と特
開平4−148590号公報には、感光性絶縁樹脂層に
バイアホールを形成する際の現像液に、塩素系溶剤や1
00%溶剤の現像液が用いられている。塩素系溶剤は今
後使用ができなくなる問題があり、また100%溶剤の
現像液は、高引火点溶剤が使用されるとしても危険性が
無いとはいえず、現像作業時の環境悪化や設備の防爆化
等も問題となる。
【0012】また、特開昭58−209195号公報や
特開昭58−119695号公報には、感光性樹脂とし
てメタクリロイル基を側鎖にもつフェノキシ樹脂を使用
し、この樹脂表面に酸素ガスプラズマ処理や液体ホーニ
ング処理を行っている。この酸素ガスプラズマ処理では
樹脂表面に極性基が出現し、また液体ホーニング処理で
は若干の粗化面が生成できる。この方法によって、めっ
き導体との接着性は向上できるが、通常のガラスエポキ
シプリプレグを絶縁材に用いた配線板に近いめっき導体
との接着力を得ることは通常困難である。
【0013】以上説明したように、感光性絶縁層を用い
た多層配線板において、めっき導体との接着性に優れ、
100%溶剤以外の現像液でバイアホールを形成できる
感光性絶縁樹脂及びそれを用いた多層配線板は、技術的
な難易度が高くその達成が困難であった。
【0014】本発明は、作業環境の点で安全な現像液を
用いて直径100μm〜200μmの微小なバイアホー
ルを安定的に加工できる絶縁樹脂組成物と、それを用い
て効率的に多層配線板を製造する方法を提供することを
目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の感光性樹脂組成
物は、以下の(A)〜(F)の成分からなることを特徴
とする。 (A)数平均分子量(Mn)が1500以下のエポキシ
樹脂 (B)エポキシ樹脂中のエポキシ基を光重合性不飽和基
で25%〜75%置換した(メタ)アクリレート化エポ
キシ樹脂 (C)メタアクリ酸付加アクリロニトリルブタジエンゴ
ム (D)アルキルフェノール樹脂 (E)(B)成分のアクリロイル基を紫外線によって反
応させる為の光開始剤 (F)(A)と(B)成分のエポキシ基と加熱によって
反応する硬化剤
【0016】これらの組成物は、(A)成分と(B)成
分と(C)成分と(D)成分の総合計配合量100にお
いて、(C)成分と(D)成分の合計量が5〜40%の
範囲であり、かつ、(C)成分と(D)成分の配合比率
が95/5〜60/40であることが好ましい。
【0017】数平均分子量(Mn)が1500以下のエ
ポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェノ
ールF型、クレゾールノボラック型、フェノールノボラ
ック型、環式脂肪族エポキシ、グリシジルエステル型等
のエポキシ樹脂、及びこれらのエポキシ樹脂に難燃化の
目的で臭素等のハロゲンを付加したエポキシ樹脂の何れ
でも数平均分子量(Mn)が1500以下の範囲であれ
ば単独または2種以上を混合して用いることができる。
なお、数平均分子量の測定は、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィー(G.P.C)により求めることがで
きる。
【0018】エポキシ樹脂中のエポキシ基を光重合性不
飽和基で25%〜75%置換したメタ)アクリレート化
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフェ
ノールF型、クレゾールノボラック型、フェノールノボ
ラック型等のエポキシ樹脂のエポキシ当量に対して、光
重合性不飽和モノマーを化学理論量的に0.25〜0.
75当量反応させて製造される。具体的な光重合性不飽
和モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシ
ルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルプロピル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸ブチル、グリシジル(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキ
シ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート等
が代表的なものとして挙げられる。
【0019】メタアクリル酸付加アクリロニトリルブタ
ジエンゴムとしては、ブタジエンの不飽和二重結合部分
にメタアクリル酸とアクリロニトリルを反応させて製造
されるものである。メタアクリル酸の付加量は、2mo
l%〜12mol%の範囲が良く、この範囲以外では、
現像性及び耐めっき性の点で好ましくない。また、アク
リロニトリル量は特に限定するものではないが、他の樹
脂との相溶性の点から20重量%以上が好ましい。
【0020】アルキルフェノール樹脂は、前記メタアク
リル酸付加アクリロニトリルブタジエンゴムを熱硬化す
るために用いられる。このアルキルフェノール樹脂とし
ては、アルキル基の種類、反応基の種類及び分子量分布
によって各種あるが、パラターシャリーブチルフェノー
ル、パラターシャリーアミルフェノール、パラーフェニ
ルフェノール、パラセカンダリーブチルフェノール等が
使用できる。
【0021】これらの組成は、メタアクリル酸付加アク
リロニトリルブタジエンゴムとアルキルフェノール樹脂
の合計配合量は、数平均分子量(Mn)が150以下の
エポキシ樹脂と、エポキシ樹脂中のエポキシ基を光重合
性不飽和基で25%〜75%置換した(メタ)アクリレ
ート化エポキシ樹脂と、メタアクリル酸付加アクリロニ
トリルブタジエンゴムと、アルキルフェノール樹脂の総
合計配合量100に対して5〜40重量%の範囲である
ことが好ましい。このメタアクリル酸付加アクリロニト
リルブタジエンゴムとアルキルフェノール樹脂の合計配
合量が5重量%未満では、絶縁樹脂上に析出させためっ
き銅との接着性が不十分になる。また、40重量%を越
えると耐熱性や絶縁信頼性の低下が生じる。
【0022】また、メタアクリル酸付加アクリロニトリ
ルブタジエンゴムとアルキルフェノール樹脂の配合比率
は、95/5〜60/40重量比の範囲にすることが好
ましい。このメタアクリル酸付加アクリロニトリルブタ
ジエンゴムとアルキルフェノール樹脂の配合比率が95
/5重量比未満では、メタアクリル酸付加アクリロニト
リルブタジエンゴムの硬化が不十分で耐熱性や絶縁信頼
性が低下する。また、配合比率が60/40重量比を越
えると、メタアクリル酸付加アクリロニトリルブタジエ
ンゴムの硬化が逆に進み過ぎて粗化されにくくなり、そ
の結果、めっき銅との接着性が不十分になる。
【0023】エポキシ樹脂中のエポキシ基を光重合性不
飽和基で25%〜75%置換した(メタ)アクリレート
化エポキシ樹脂の光重合性不飽和基を反応させるための
光開始剤としては、使用する露光機の紫外線に波長を持
つものが使用できる。具体的には、アセトフェノン、ベ
ンゾフェノン、4,4−ビスジメチルアミノベンゾフェ
ノン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインブチルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−
ジメトキシ−1−フェニルプロパン−1−オン、1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン、アゾビスイソブチルニトリル、2−ク
ロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソ
ン、2,4−ジイソプロピルチオキサンソン、3,3−
ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジメ
チルチオキサンソン、メチルベンゾイルフォーメート、
3,3,4,4−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボ
ニル)ベンゾフェノン等が使用できる。
【0024】数平均分子量(Mn)が1500以下のエ
ポキシ樹脂中のエポキシ基と、光重合性不飽和基で25
%〜75%置換した(メタ)アクリレート化エポキシ樹
脂中の残エポキシ基と加熱によって反応する硬化剤は、
硬化反応を促進させる触媒及び直接反応に関与する通常
良く知られたものが使用できる。例えば、脂肪族アミ
ン、芳香族アミン、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、
環状脂肪族酸無水物、ポリアミド、イミダゾール、アミ
ン錯化合物、アミン誘導体、フェノール等である。
【0025】また、これらの組成の他に、微粉末シリ
カ、水酸化アルミニウム、シリカ、ケイ酸ジルコニウ
ム、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム等の無機充
填剤を混入すれば、化学粗化した際の凹凸を形成しやす
く接着力向上の点で好ましく、また、塗膜補強の点から
も好ましい。
【0026】さらに、組成中に無電解めっきの核となる
触媒を混合することができる。めっき触媒としては、元
素周期率表8族及び/または1B族の元素を無機質又は
有機質に科学的あるいは物理的に吸着させた後、金属に
還元した状態で混入させる。元素周期率表8族及び/ま
たは1B族の元素としては、白金、金、ニッケル、パラ
ジウム、コバルト、鉄、ロジウム、銅、銀等であり、白
金パラジウムが電気特性及びめっき析出性の点で好まし
い。
【0027】本発明の樹脂組成物は、有機溶媒中で混練
り・混合し溶液状混合物とする。この際に用いる有機溶
媒としては、ケトン系、エステル系、アルコール系、セ
ルソルブ系等を1種、または2種以上混合して用いるこ
とができる。
【0028】以上に説明した感光性絶縁樹脂組成物を用
いて、図1に示した工程で多層配線板を製造する。図1
に示した工程に従い、詳しく説明する。先ず、第1の回
路を形成した絶縁基板を用意する(図1−a)。この絶
縁基板は特に限定するものではなく、ガラス布−エポキ
シ樹脂、紙−フェノール樹脂、紙−エポキシ樹脂、ガラ
ス布・ガラス紙−エポキシ樹脂等、通常の配線板に用い
る絶縁基板が使用できる。本発明の第1の回路を形成す
る方法としては、銅箔と前記絶縁基板を張り合わせた銅
張り積層板を用い、銅箔の不要な部分をエッチング除去
するサブトラクティブ法や、前記絶縁基板の必要な箇所
に無電解めっきによって回路を形成するアディティブ法
等、通常の配線板の製造法を用いることができる。
【0029】次に、第1の回路表面上に前記感光性絶縁
樹脂組成物を形成する(図1−b)。この形成方法は、
液状の樹脂をロールコート、カーテンコート、ディプコ
ート等の方法で塗布する方式や、感光性絶縁樹脂をフィ
ルム化してラミネートで張り合わせる方式を用いること
ができる。
【0030】次に、感光性絶縁樹脂層に、第1の回路と
接続するバイアホールを形成するためにフォトマスクを
介して露光し(図1−c)、未露光部分を現像液により
食刻する方法によって感光性絶縁樹脂層に第1の回路と
接続するバイアホールを形成する(図1−d)。露光
は、通常の配線板のレジスト形成と同じ方法が用いられ
る。また、未露光部分を選択的に食刻する為に本発明の
現像液を用いることで、安全でかつ微細なバイアホール
を形成できる。
【0031】本発明の現像液は、水と蒸気圧133Pa
(25℃)以下の有機溶剤を混合した液及び/または水
と蒸気圧ん133Pa(25℃)以下の有機溶剤を混合
した液にアルカリ成分のホウ砂及び/またはアルカノー
ルアミンを加えた現像液である。蒸気圧133Pa(2
5℃)以下の有機溶剤の水との混合比率は、消防法の規
制対象外となる40vol%以下であり、現像性の点か
ら好ましい範囲は10〜30vol%の範囲である。
【0032】蒸気圧133Pa(25℃)以下の有機溶
剤けで現像液として好ましいものは、トリエチレングリ
コール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレング
リコール、2−ブトキシエタノール、2−メトキシエタ
ノール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、
テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノ
エチルエーテル、ジプロピレンクレゾールモノメチルエ
ーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ポリプロピレングリコール、炭酸プロピレン等が挙
げられる。
【0033】アルカリ成分としては、ホウ砂及びアルカ
ノールアミンを用いる。アルカノールアミンとしては、
2アミノエタノール、2−(ジメチルアミノ)エタノー
ル、2−(ジエチルアミノ)エタノール、ジエタノール
アミン、N−ブチルジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、トリイソプロパノールアミンを用いることが
できる。ホウ砂及びアルカノールアミンを前記有機溶剤
と水との混合液に加える量は、ホウ砂の場合、1〜20
g/lの範囲であり、好ましくは5〜15g/lの範囲
である。また、アルカノールアミンの場合は、1〜10
g/lが最適な範囲である。さらに、現像温度を30℃
〜60℃の範囲にすることにより、現像性向上及び現像
時間短縮を図ることができる。
【0034】次に、前記感光性絶縁樹脂を加熱により硬
化させる。この硬化は、感光性絶縁樹脂上に回路を形成
する際に、感光性絶縁樹脂回路との密着性を強固にする
ための粗化凹凸形状を適性に形成するためと、強アルカ
リ性のめっき液に耐えるようにするために重要な工程で
ある。また、感光性絶縁樹脂を加熱により硬化する際、
必要ならば紫外線を更に照射した後加熱する工程を行っ
ても良い。
【0035】このようにして、絶縁層を硬化した後、ア
ルカリ過マンガン酸により絶縁層を粗化し、絶縁層上に
銅めっきを析出させて第2の回路形成及びバイアホール
の層間接続を行う(図1−e)。この場合のアルカリ過
マンガン酸粗化液としては、7価のマンガン化合物と水
酸化カリウム及び/または水酸化ナトリウムの水溶液混
合物を用いることができる。また、アルカリ過マンガン
酸粗化後は、7価のマンガン化合物を6価のマンガン化
合物に変える為に中和工程を行う。
【0036】さらに第2の回路を形成する方法として
は、粗化した絶縁層表面に無電解めっき用の触媒を付与
して全面に無電解めっき銅を析出させ、必要な場合には
電解めっきによって回路導体を必要な厚さにして、不要
な箇所をエッチング除去して形成する方法や、めっき触
媒を含有した絶縁層を用いて、めっきレジストを形成し
て必要な箇所のみ無電解めっきにより回路形成する方
法、及びめっき触媒を含有しない絶縁層を粗化し、めっ
き触媒を付与した後めっきレジストを形成して必要な箇
所のみ無電解めっきにより回路を形成する方法等を用い
ることができる。
【0037】本発明を多層化する場合には、以上の方法
(図1−b〜e)を繰り返し行い多層化する(工程:図
1−f〜h)。この際、好ましくは、次の回路層を指示
する感光性絶縁樹脂層を形成する前に、その下になる回
路層導体表面を粗化したり、従来の多層配線板製造に用
いられるように回路層導体を酸化して凹凸を形成した
り、酸化して形成した凹凸を水素化硼素ナトリウムやジ
メチルアミンボラン等のアルカリ性還元剤を用いて還元
して層間の接着力を高めることができる。
【0038】
【作用】本発明は、特定の感光性絶縁樹脂を用いて多層
化する配線板において、特定の感光性絶縁樹脂及び特定
の現像液を用いることにより、安全で微細なバイアホー
ルを形成でき、しかも特定の感光性絶縁樹脂を特定の粗
化液で処理することにより、絶縁信頼性を損なうことな
く回路導体との接着力を高めることができる。これらの
ことから、基板の薄型化の高密度配線板に適した多層配
線板を提供することができる。
【0039】
【実施例】
実施例1 (1)35μmの両面粗化銅箔を両面に張り合わせた銅
張りガラス布エポキシ樹脂積層板であるMCL−E−6
7(日立化成工業株式会社製、商品名)を用い、不要な
箇所の銅箔をエッチング除去して、第1の回路を形成す
る(図1−aに示す。)。 (2)この表面の片面に、下記組成の感光性絶縁樹脂を
ロールコートにより塗布し、80℃−10分乾燥して第
1の感光性絶縁樹脂層を形成する(図1−bに示す)。 ・数平均分子量(Mn)が1500以下のエポキシ樹脂 エピコート828(Mn: 214、油化シェル株式会社製、商品名)24重量部 ・エポキシ樹脂中のエポキシ基をアクリル酸で50%置換したフェノールノボラ ック型アクリレート化エポキシ樹脂 EA−6310(新中村工業株式会社製、商品名)・・・・・・56重量部 ・メタアクリル酸を4mol%付加したアクリロニトリルブタジエンゴム PNR−1H(日本合成ゴム株式会社製、商品名)・・・・・・15重量部 ・アルキルフェノール樹脂 ヒタノール2400(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・5重量部 ・光開始剤 イルガキュア651(チバガイギー株式会社製、商品名)・・・・5重量部 ・熱硬化剤 HP−850N(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・・30重量部 2E4MZ(四国化成工業株式会社製、商品名)・・・・・・0.1重量部 ・充填剤 ハイジライトH−42M(昭和電工株式会社製、商品名)・・・15重量部 エロジル#200(日本アエロジル株式会社製、商品名)・・・・1重量部 (3)バイアホールとなる部分に遮蔽部を形成したフォ
トマスクを介して露光量300mJ/cm2の紫外線を
照射して(図1−cに示す)、さらに未露光部分を下記
組成の現像液及び下記現像条件で選択的に除去してバイ
アホールを作製した(図1−dに示す)。 〔現像液〕 ・水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・800ml/l ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル・・・・・・・・・200ml/l ・ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l ・モノエタノールアミン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5g/l 〔現像条件〕 ・温度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45℃ ・スプレー圧力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.7kg/cm2 ・時間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5分 (4)150℃−30分の条件で、感光性絶縁樹脂組成
物の熱硬化を行う。 (5)絶縁樹脂表面を化学粗化するために、粗化液とし
て、KMnO4:60g/l、NaOH:40g/lの
水溶液を作成し、50℃に加温して5分間浸漬処理す
る。KMnO4浸漬処理後は、SnCl3:30g/l、
HCl:300ml/lの水溶液に室温で5分間浸漬処
理して中和し、粗化凹凸形状を形成した。 (6)第1の感光性絶縁樹脂層の表面上に第2の回路を
形成するために、まず塩化パラジウムを含む無電解めっ
き用触媒であるHS−202B(日立化成工業株式会社
製、商品名)に、室温−10分の条件で浸漬処理し、水
洗し、無電解銅めっき液であるL−59めっき液(日立
化成工業株式会社製、商品名)に、70℃−60分間浸
漬し、さらに硫酸銅電解めっきを行って、感光性絶縁樹
脂層表面の全面に、厚さ20μmの導体層を形成する。
次に、めっき導体の不要な箇所をエッチング除去するた
めに、エッチングレジストを形成し、エッチングし、そ
の後エッチングレジストを除去して、第1の回路と接続
したバイアホールを含む第2の回路形成を行う(図1−
e)。 (7)さらに、多層化するために、第2の回路導体を、
亜塩素酸ナトリウム:50g/l、NaOH:20g/
l、リン酸3ナトリウム:10g/lの水溶液に、85
℃−2分間浸漬し、水洗して、80℃−20分間乾燥
し、第2の回路導体表面上に、酸化銅の凹凸を形成す
る。 (8)この酸化銅の凹凸を形成した第2の回路導体表面
上に、第2の感光性絶縁樹脂層を、前記組成の感光性絶
縁樹脂を用いて、第1の感光性絶縁樹脂層と同じ方法で
形成する(図1−f)。 (9)第3の回路形状となるように、遮蔽部を形成した
フォトマスクを介して、露光量300mJ/cm2の紫
外線を照射し、さらに、未露光部分を下記組成の現像液
及び下記現像条件で、選択的に除去してバイアホールを
形成した。 〔現像液〕 ・水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・800ml/l ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル・・・・・・・・・200ml/l ・ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l ・モノエタノールアミン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5g/l 〔現像条件〕 ・温度・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45℃ ・スプレー圧力・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.7kg/cm
・時間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5分 (10)150℃−30分の条件で、感光性絶縁樹脂層
の熱硬化を行う。 (11)絶縁樹脂層表面を化学粗化するために、粗化液
として、KMnO:60g/l、NaOH:40g/
lの水溶液を作成し、50℃に加温して5分間浸漬処理
する。KMnO4浸漬処理後は、SnCl3:30g/
l、HCl:300ml/lの水溶液に室温で5分間浸
漬処理して中和し、粗化凹凸形状を形成した(図1−
g)。 (12)第2の感光性絶縁樹脂層の表面上に第3の回路
を形成するために、まず塩化パラジウムを含む無電解め
っき用触媒であるHS−202B(日立化成工業株式会
社製、商品名)に、室温−10分の条件で浸漬処理し、
水洗し、無電解銅めっき液であるL−59めっき液(日
立化成工業株式会社製、商品名)に、70℃−60分間
浸漬し、さらに硫酸銅電解めっきを行って、感光性絶縁
樹脂層表面の全面に厚さ20μmの導体層を形成する。
次に、めっき導体の不要な箇所をエッチング除去するた
めに、エッチングレジストを形成し、エッチングし、そ
の後エッチングレジストを除去して、第2の回路と接続
したバイアホールを含む第3の回路形成を行う(図1−
hに示した)。以上説明した方法により、多層配線板を
作製した。
【0040】実施例2 実施例1で示した感光性絶縁樹脂組成において、数平均
分子量(Mn)が1500以下のエポキシ樹脂種類を、
エピコート828(Mn:214、油化シェル株式会社
製、商品名)からエピコート834(Mn:328、油
化シェル株式会社製、商品名)に変更した。その他は、
実施例1と同様の方法で行った。
【0041】実施例3 実施例1で示した感光性絶縁樹脂組成において、数平均
分子量(Mn)が1500以下のエポキシ樹脂種類を、
エピコート828(Mn:214、油化シェル株式会社
製、商品名)からエピコート1001(Mn:834、
油化シェル株式会社製、商品名)に変更した。その他
は、実施例1と同様の方法で行った。
【0042】実施例4 実施例1で示した組成において、アクリル酸50%置換
フェノールノボラック型アクリレート化エポキシ樹脂に
変えて、アクリル酸50%置換ビスフェノールA型アク
リレート化エポキシ樹脂のEA−1010(新中村工業
株式会社製、商品名)に変更した。その他は、実施例1
と同様の方法で行った。
【0043】実施例5 実施例1で示した組成において、アクリル酸50%置換
したアクリレート化エポキシ樹脂を、アクリル酸で75
%置換したフェノールノボラック型アクリレート化エポ
キシ樹脂(新中村工業株式会社製、試作品)に変更し
た。その他は、実施例1と同様の方法で行った。
【0044】実施例6 実施例2で示した組成において、メタアクリル酸を4m
ol%付加したアクリロニトリルブタジエンゴムとアル
キルフェノール樹脂の合計含有量が10%となる様に下
記組成の感光性絶縁樹脂を作製した。その他は、実施例
2と同様の方法で行った。 ・数平均分子量(Mn)が1500以下のエポキシ樹脂 エピコート834(Mn: 328、油化シェル株式会社製、商品名)27重量部 ・エポキシ樹脂中のエポキシ基をアクリル酸で50%置換したフェノールノボラ ック型アクリレート化エポキシ樹脂 EA−6310(新中村工業株式会社製、商品名)・・・・・・・63重量部 ・メタアクリル酸を4mol%付加したアクリロニトリルブタジエンゴム PNR−1H(日本合成ゴム株式会社製、商品名)・・・・・・・・9重量部 ・アルキルフェノール樹脂 ヒタノール2400(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・・1重量部 ・光開始剤 イルガキュア651(チバガイギー社製、商品名)・・・・・・・・5重量部 ・熱硬化剤 HP−850N(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・・・30重量部 2E4MZ(四国化成工業株式会社製、商品名)・・・・・・・0.1重量部 ・充填剤 ハイジライトH−42M(昭和電工株式会社製、商品名)・・・・15重量部 エロジル#200(日本アエロジル株式会社製、商品名)・・・・・1重量部
【0045】実施例7 実施例2で示した組成において、メタアクリル酸を4m
ol%付加したアクリロニトリルブタジエンゴムとアル
キルフェノール樹脂の合計含有量が30%となる様に下
記組成の感光性絶縁樹脂を作製した。その他は、実施例
2と同様の方法で行った。 ・数平均分子量(Mn)が1500以下のエポキシ樹脂 エピコート834(Mn: 328、油化シェル株式会社製、商品名)21重量部 ・エポキシ樹脂中のエポキシ基をアクリル酸で50%置換したフェノールノボラ ック型アクリレート化エポキシ樹脂 EA−6310(新中村工業株式会社製、商品名)・・・・・・・49重量部 ・メタアクリル酸を4mol%付加したアクリロニトリルブタジエンゴム PNR−1H(日本合成ゴム株式会社製、商品名)・・・・・・・21重量部 ・アルキルフェノール樹脂 ヒタノール2400(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・・9重量部 ・光開始剤 イルガキュア651(チバガイギー社製、商品名)・・・・・・・・5重量部 ・熱硬化剤 HP−850N(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・・・30重量部 2E4MZ(四国化成工業株式会社製、商品名)・・・・・・・0.1重量部 ・充填剤 ハイジライトH−42M(昭和電工株式会社製、商品名)・・・・15重量部 エロジル#200(日本アエロジル株式会社製、商品名)・・・・・1重量部
【0046】実施例8 実施例1において、感光性絶縁樹脂層にバイアホールを
選択的に形成するための現像液を下記変更した。 〔現像液〕 ・水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・780ml/l ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル・・・220ml/l ・ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g/l
【0047】実施例9 実施例1において、感光性絶縁樹脂層にバイアホールを
選択的に形成するための現像液を下記組成に変更した。
その他は、実施例1と同様の方法で行った。 〔現像液〕 ・水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・780ml/l ・ジプロピレングリコールモノエチルエーテル・・220ml/l ・ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20g/l ・モノエタノールアミン・・・・・・・・・・・・・・5g/l
【0048】実施例10 実施例1において、感光性絶縁樹脂層にバイアホールを
選択的に形成するための現像液を下記組成に変更した。
その他は、実施例1と同様の方法で行った。 〔現像液〕 ・水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・800ml/l ・ジエチレングリコールモノエチルエーテル・・・200ml/l ・ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l ・モノエタノールアミン・・・・・・・・・・・・・・5g/l
【0049】実施例11 実施例1において、感光性絶縁樹脂層にバイアホールを
選択的に形成するための現像液を下記組成に変更した。
その他は、実施例1と同様の方法で行った。 〔現像液〕 ・水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・800ml/l ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル・・・200ml/l ・ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l ・トリエタノールアミン・・・・・・・・・・・・・・5g/l
【0050】実施例12 実施例1において、感光性絶縁樹脂層にバイアホールを
選択的に形成するための現像液を下記組成に変更した。
その他は、実施例1と同様の方法で行った。 〔現像液〕 ・水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・800ml/l ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル・・・200ml/l ・ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l ・ジエタノールアミン・・・・・・・・・・・・・・・5g/l
【0051】実施例13 実施例1と同様に、第1の感光性絶縁層にバイアホール
を形成し、この第1の感光性絶縁層上に第2の回路を形
成し、第2の回路導体表面に酸化銅の凹凸処理を施し
た。次に、下記組成のめっき触媒を含んだ感光性絶縁樹
脂を、第2の感光性絶縁層として第2の回路導体表面上
に形成した。 ・数平均分子量(Mn)が1500以下のエポキシ樹脂 エピコート828(Mn: 214、油化シェル株式会社製、商品名)24重量部 ・エポキシ樹脂中のエポキシ基をアクリル酸で50%置換したフェノールノボラ ック型アクリレート化エポキシ樹脂 EA−6310(新中村工業株式会社製、商品名)・・・・・・・56重量部 ・メタアクリル酸を4mol%付加したアクリロニトリルブタジエンゴム PNR−1H(日本合成ゴム株式会社製、商品名)・・・・・・・15重量部 ・アルキルフェノール樹脂 ヒタノール2400(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・・5重量部 ・光開始剤 イルガキュア651(チバガイギー社製、商品名)・・・・・・・・5重量部 ・熱硬化剤 HP−850N(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・・・30重量部 2E4MZ(四国化成工業株式会社製、商品名)・・・・・・0.1重量部 ・充填剤 ハイジライトH−42M(昭和電工株式会社製、商品名)・・・・15重量部 エロジル#200(日本アエロジル株式会社製、商品名)・・・・・1重量部 ・めっき触媒 PEC−8(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・・・・・・6重量部 次に、第3の回路形状となるように遮蔽部を形成したフ
ォトマスクを介して露光量300mJ/cm2の紫外線
を照射して、さらに未露光部分を下記組成の現像液及び
下記現像条件で選択的に除去してバイアホールを形成し
た。 〔現像液〕 ・水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・800ml/l ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル・・・200ml/l ・ホウ砂・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10g/l ・モノエタノールアミン・・・・・・・・・・・・・・5g/l 〔現像条件〕 ・温度・・・・・・・・・・45℃ ・スプレー圧・・・・・・・・0.7kg/cm2 ・時間・・・・・・・・・・・5分 そして、150℃−30分の条件で、感光性絶縁樹脂層
の熱硬化を行い、無電解めっき用永久レジストのSR−
3000(日立化成工業株式会社製、商品名)を第2の
感光性絶縁樹脂層上にラミネートし、無電解めっき銅析
出部分が第3の回路となるように露光・現像して、めっ
きレジスト層を形成する。次に、露出した絶縁樹脂層表
面を化学粗化する為に、粗化液としてKMnO4:60
g/l、NaOH:40g/lの水溶液を作製し、50
℃に加温して5分間浸浸処理する。KMnO4浸漬処理
後は、SnCL2:30g/l、HCL:300mlの
水溶液に室温で5分間浸浸処理して中和し、粗化凹凸形
状を形成した。さらに、無電解銅めっき液であるL−5
9(日立化成工業株式会社製、商品名)に70℃−12
0時間浸浸し、第2の回路と接続したバイアホールを含
む第3の回路をフルアディティブ法により形成し、多層
配線板を作製した。
【0052】比較例1 実施例1で示した感光性絶縁樹脂組成において、数平均
分子量(Mn)が214のエピコート1004(Mn:
1750、油化シェル株式会社製、商品名)に変更し
た。その他は、実施例1と同様の方法で行った。
【0053】比較例2 実施例4で示した感光性絶縁樹脂組成において、エポキ
シ樹脂中のエポキシ基をアクリル酸で50%置換したビ
スフェノールA型アクリレート化エポキシ樹脂EA−1
010(新中村工業株式会社製、商品名)に変えて、エ
ポキシ基を有していないアクリレート化エポキシ樹脂に
変更した。その他は、実施例4と同様の方法で行った。
【0054】比較例3 実施例2で示した組成において、メタアクリル酸を4m
ol%付加したアクリロニトリルブタジエンゴムとアル
キルフェノール樹脂の合計量が3重量%となる様に下記
組成とした。その他は、実施例2と同様の方法で行っ
た。 ・数平均分子量(Mn)が1500以下のエポキシ樹脂 エピコート834(Mn: 328、油化シェル株式会社製、商品名)29重量部 ・エポキシ樹脂中のエポキシ基をアクリル酸で50%置換したフェノールノボラ ック型アクリレート化エポキシ樹脂 EA−6310(新中村工業株式会社製、商品名)・・・・・・・68重量部 ・メタアクリル酸を4mol%付加したアクリロニトリルブタジエンゴム PNR−1H(日本合成ゴム株式会社製、商品名)・・・・・・2.5重量部 ・アルキルフェノール樹脂 ヒタノール2400(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・0.5重量部 ・光開始剤 イルガキュア651(チバガイギー社製、商品名)・・・・・・・・5重量部 ・熱硬化剤 HP−850N(日立化成工業株式会社製、商品名)・・・・・・30重量部 2E4MZ(四国化成工業株式会社製、商品名)・・・・・・・0.1重量部 ・充填剤 ハイジライトH−42M(昭和電工株式会社製、商品名)・・・・15重量部 エロジル#200(日本アエロジル株式会社製、商品名)・・・・・1重量部
【0055】
【表1】
【0056】本発明による多層配線板は、表1に示すよ
うにバイアホール形成性、回路導体との接着強度、耐電
食性、耐熱性等に優れている。また、現像液が塩素系溶
剤や100%溶剤でないため、作業環境の点で優れてお
り、また設備を新たに防爆化する必要もない。さらに、
本発明は、バイアホール形成の際の現像液に水と有機溶
剤を混合した液を用いており、また、絶縁層表面の粗化
凹凸形状形成としてアルカリ過マンガン酸を用いるもの
としている。この為、機械的にメカニカルドリルで形成
した電源接続用スルーホールについて、通常行われてい
るスミア処理が、前記現像液とアルカリ過マンガン酸で
兼ねられるため、無駄の無い配線板製造工程が可能であ
る。
【0057】
【発明の効果】以上のことから、従来設備及び従来方法
を変更することなく、微細配線及び薄型多層に優れた低
コストな多層配線板の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(h)は、それぞれ本発明の実施例を
説明するための断面図である。
【符号の説明】
1.絶縁基板 2.第1の回路 3.第1の感光性絶縁層 4.フォトマスク 5.紫外線 6.バイアホール 61.バイアホール 7.粗化面 71.粗化面 8.第2の回路 9.第2の絶縁層 10.第3の回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H05K 3/46 T 6921−4E N 6921−4E (72)発明者 ▲つる▼ 義之 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内 (72)発明者 深井 弘之 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】以下の(A)〜(F)の成分からなること
    を特徴とする感光性樹脂組成物。 (A)数平均分子量(Mn)が1500以下のエポキシ
    樹脂 (B)エポキシ樹脂中のエポキシ基を光重合性不飽和基
    で25%〜75%置換した(メタ)アクリレート化エポ
    キシ樹脂 (C)メタアクリ酸付加アクリロニトリルブタジエンゴ
    ム (D)アルキルフェノール樹脂 (E)(B)成分のアクリロイル基を紫外線によって反
    応させる為の光開始剤 (F)(A)と(B)成分のエポキシ基と加熱によって
    反応する硬化剤
  2. 【請求項2】(A)成分と(B)成分と(C)成分と
    (D)成分の総合計配合量100において、(C)成分
    と(D)成分の合計量が5〜40%の範囲であり、か
    つ、(C)成分と(D)成分の配合比率が95/5〜6
    0/40であることを特徴とする請求項1に記載の感光
    性絶縁樹脂組成物。
  3. 【請求項3】第1の回路を形成した絶縁基板の回路表面
    上に、絶縁層を形成し、絶縁層に第1の回路と接続する
    為のバイアホールを形成し、加熱により絶縁層を硬化
    し、銅めっきによって絶縁層表面に第2の回路の形成及
    びバイアホールの層間接続を行って多層化する配線板の
    製造法において、絶縁層が、 (A)数平均分子量(Mn)が1500以下のエポキシ
    樹脂 (B)エポキシ樹脂中のエポキシ基を光重合性不飽和基
    で25%〜75%置換した(メタ)アクリレート化エポ
    キシ樹脂 (C)メタアクリ酸付加アクリロニトリルブタジエンゴ
    ム (D)アルキルフェノール樹脂 (E)(B)成分のアクリロイル基を紫外線によって反
    応させる為の光開始剤 (F)(A)と(B)成分のエポキシ基と加熱によって
    反応する硬化剤 からなる感光性絶縁樹脂組成物であることを特徴とする
    多層配線板の製造法。
  4. 【請求項4】(A)成分と(B)成分と(C)成分と
    (D)成分の総合計配合量100において、(C)成分
    と(D)成分の合計量が5〜40%の範囲であり、か
    つ、(C)成分と(D)成分の配合比率が95/5〜6
    0/40であることを特徴とする請求項3に記載の多層
    配線板の製造法。
  5. 【請求項5】バイアホールの形成が、フォトマスクを介
    して感光性絶縁樹脂に露光し、未露光部を現像液により
    食刻する方法であり、絶縁層表面に銅めっきをする際に
    予めアルカリ過マンガン酸により絶縁層表面を粗化する
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の多層配線板
    の製造法。
  6. 【請求項6】絶縁層にバイアホールを形成する際の現像
    液に、水と蒸気圧133Pa(25℃)以下の有機溶剤
    を混合した現像液を用いたことを特徴とする請求項3〜
    5のうちいずれかに記載の多層配線板の製造法。
  7. 【請求項7】現像液が、水、蒸気圧133Pa(25
    ℃)以下の有機溶剤、及びアルカリ成分からなる混合溶
    液であることを特徴とする請求項6に記載の多層配線板
    の製造法。
  8. 【請求項8】アルカリ成分が、ホウ砂及びまたはアルカ
    ノールアミンであることを特徴とする請求項7に記載の
    多層配線板の製造法。
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