JPH07223505A - 乗員保護装置の作動制御装置 - Google Patents

乗員保護装置の作動制御装置

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JPH07223505A
JPH07223505A JP6333504A JP33350494A JPH07223505A JP H07223505 A JPH07223505 A JP H07223505A JP 6333504 A JP6333504 A JP 6333504A JP 33350494 A JP33350494 A JP 33350494A JP H07223505 A JPH07223505 A JP H07223505A
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JP
Japan
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obstacle
collision
detection sensor
occupant protection
protection device
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Application number
JP6333504A
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English (en)
Inventor
Koichi Fukushima
弘一 福島
Masaru Takeda
勝 竹田
Etsujiro Imanishi
悦二郎 今西
Mitsuru Ono
充 尾野
Yasushi Tsuji
泰志 辻
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Sensor Technology Co Ltd Japan
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Sensor Technology Co Ltd Japan
Kobe Steel Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 精度良く衝突不可避を検出することができ、
更に適切タイミングに作動信号を発する乗員保護装置の
作動装置を提供する。 【構成】 車両1の周囲に存在する障害物9を障害物検
知センサ2、3、5で検知し、その信号に基づいて乗員
保護装置8を作動させる装置において、前記障害物検知
センサ2、3、5は、車両周囲の3メートル以内、好ま
しくは1メートル以内における障害物を検知するもので
あり、さらに前方衝突を検知する場合は、実際の衝突を
検知する衝突検知センサ7を設け、その信号と前記障害
物検知センサ2、3、5からの信号とに基づいて乗員保
護装置を作動させるようにし、また、側面衝突の場合に
は、障害物検知センサからの信号に基づいて障害物に対
する相対速度を求める速度計測手段を設け、求められた
相対速度と前記障害物検知センサからの信号とに基づい
て乗員保護装置を作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗員保護装置としての
エアバッグ装置を作動させるための作動制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】乗用車に搭載するエアバッグ装置を作動
させるために、乗用車の適所に圧電素子等を用いた衝突
検知センサが設置される。この衝突検知センサが衝突時
に発生する加速度を測定して、エアバッグ装置を作動さ
せるべき衝突であるかどうかを判断するのが通常であ
る。この衝突を判断する時期としては、乗員の頭が5イ
ンチ移動する30ms前とされている。エアバッグが展
開するための時間として30ms程かかり、5インチ移
動した頭が展開したエアバッグに当たって適度の衝撃吸
収が行えるからである。
【0003】このように、衝突検知センサは極めて短時
間の間に衝突を判断する必要がある。ところが、実際の
衝突の形態は多様であり、エアバッグを作動させるべき
斜め衝突やポール衝突と、エアバッグを作動させるべき
ではない低速度正面衝突やラフロード走行を区別するた
めには、高度の信号処理が必要となる。高度の信号処理
を正確に行うために、車種毎にチューニングを行う必要
があり、このチューニングには多額の費用がかかる。
【0004】そこで、車種毎のチューニングが不要なチ
ューニングレスの作動制御装置が求められるようになっ
た。チューニングレスの考え方としては、第1に、乗員
の頭の移動を加速度から計算し、乗員の頭の移動速度が
一定値を越えると作動が必要であると判断し、乗員の頭
がある距離動いた時点でエアバッグを作動させるタイミ
ングを決める作動制御装置が提案されている。しかし、
乗員の頭の移動を計算すること自体が容易ではない。
【0005】第2に、車両の前方に位置する障害物を検
出し、障害物との衝突が必至となった場合であって、実
際に衝突を検知した時点で、エアバッグを作動させる必
要があると判断する作動制御装置が提案されている(特
開平4−361163号公報参照)。障害物が例えばダ
ンボール箱であると、衝突が発生しないため、エアバッ
グを作動させない。本発明はこの第2の範疇に属する。
【0006】この第2の作動制御装置では、どのように
して障害物を検知するかがポイントとなる。特開平4−
361163号では、前方障害物との距離の変化率から
衝突を予測することが提案されている。具体的には、前
方障害物との距離の検出手段と、該距離を時間で微分し
て距離の変化率を求める手段と、前記距離及び前記距離
の変化率に基づいてt時間後の距離Dをtの関数D
(t)として演算し、予め設定された時間T以内にD
(t)=0となる場合に、衝突不可避信号を出力する演
算手段とを備えてなるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前方障
害物との距離の変化率から衝突を予測するものにおいて
は、カーブにさしかかった車両が曲がり始めるまでに、
前方のガードレールを障害物として検出し、たまたまラ
フロードであって衝撃が発生していると、エアバッグが
誤作動するという問題点を有している。また、遠方の障
害物から近くで急に飛び込んできた障害物まで同じ距離
センサで測定するため、分解能が悪くなり、微分により
演算された速度の誤差が大きく衝突不可避の判断が不正
確になり、適切なタイミングに作動信号を発することも
難しくなるという問題点も有していた。
【0008】また、上記の作動制御装置は前方衝突に対
するものであるが、最近乗員の安全性を重視する観点か
ら側面衝突や後方衝突に対しても乗員保護装置を設けよ
うとする動向がある。この場合、例えば側面衝突では通
常車両が近接して走行する等、前方衝突とは使用条件が
異なるため、その使用条件に応じた作動制御装置が必要
となる。
【0009】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、精度良く衝突不可避を検出することができ、更
に適切タイミングに作動信号を発する乗員保護装置の作
動制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の作動制御装置は、車両の周囲に存在する障害物を障
害物検知センサで検知し、該障害物検知センサの信号に
基づいて乗員保護装置を作動させるようにした乗員保護
装置の作動装置において、前記障害物検知センサは、車
両周囲の3メートル以内における障害物を検知するもの
であり、例えば超音波送受波器を使う。
【0011】そして、前方衝突に対しては、実際の衝突
を検知する衝突検知センサを設け、該衝突検知センサか
らの信号と前記障害物検知センサからの信号とに基づい
て乗員保護装置を作動させるようにする。さらに、障害
物検知センサからの信号に基づいて障害物に対する相対
速度を求める速度計測手段と、該速度計測手段で求めら
れた相対速度に基づいて乗員保護装置を作動させるタイ
ミングを決定する手段とを備えたものとするのが好まし
い。
【0012】また、側面衝突に対しては、障害物検知セ
ンサからの信号に基づいて障害物に対する相対速度を求
める速度計測手段を設け、該速度計測手段で求められた
相対速度と前記障害物検知センサからの信号とに基づい
て乗員保護装置を作動させるようにする。さらに、実際
の衝突を検知する衝突検知センサを設け、該衝突検知セ
ンサからの信号と前記障害物検知センサからの信号と前
記速度計測手段で求められた相対速度とに基づいて乗員
保護装置を作動させるようにするのが好ましい。
【0013】また、前記速度計測手段は、障害物に対す
る相対速度を、ドップラー効果による周波数変化からも
検知するものであるとしてもよい。
【0014】
【作用】車両の周囲3メールトル好ましくは1メールト
以内の範囲に入った障害物を検知するということは、衝
突直前の状態だけを測定することであり、例えば前方衝
突を検知する場合において、カーブに於けるガードレー
ルのように回避可能な遠方の障害物で誤作動を生じるこ
とがなく、また側面衝突を検知する場合のように近接し
て並走する車両が存在するのが通常であるような場合に
は、遠方の車両を検出しないようにすることが必要であ
るため最適なものとなる。また測定距離が一定であるた
め、測定精度が最適に設定される。このような衝突直前
の一定距離内の測定には、超音波を発信し一定時間内で
の反射波を受信する超音波送受波器が適している。
【0015】また、上記の障害物検知センサを実際の衝
突を検知する衝突センサと組み合わせて乗員保護装置を
作動させるようにすると、前方衝突を検知する場合にお
いて、ダンボール等では作動せず、また衝突前に障害物
を検出するため、乗員保護装置を作動させるまでの時間
的余裕が生じ、速度計測手段で求められた相対速度に基
づいて乗員保護装置を作動させるタイミングを決定する
手段によって、車両の速度が早いと早く作動させ、車両
の速度が遅いと遅く作動させると、乗員保護装置が衝突
時の作動状態が最適になる。
【0016】また、上記の障害物検知センサを速度計測
手段で求められた相対速度と組み合わせて乗員保護装置
を作動させるようにすると、前方衝突に比べてクラッシ
ュする部分が少ないため短時間の点火判断が求められる
側面衝突を検知する場合において、乗員保護装置を作動
させるまでの時間的余裕を確保でき、かつ並走する車両
が単に1メートル以内に接近するだけでは作動しない。
この場合に、さらに衝突センサと組み合わせて乗員保護
装置を作動させるようにすると、車両がスピンして柔ら
かい物体にぶつかった場合に作動せず、また回路の万一
の故障による誤動作を防止することができる。
【0017】また、速度計測手段は、障害物に対する相
対速度を、ドップラー効果による周波数変化からも検知
するものであるとすると、該相対速度を容易に測定でき
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。まず、本発明を前方衝突用の乗員保護装
置の作動制御装置に適用した場合を示す第1実施例を図
1〜図5に基づき説明する。図1は本発明の作動制御装
置を搭載した車両の上面図である。
【0019】車両1の前部の左右に、送波器2と受波器
3とからなる超音波送受波器が取り付けられている。こ
の超音波送受波器の送受波は制御器5で制御され、制御
器5は作動制御器6に接続されている。また、車両の前
方適所に衝突検知センサ7が取り付けられ、作動制御器
6に接続されている。この作動制御器6は制御器5と衝
突検知センサ7の信号を受けて、エアバッグ装置(乗員
保護装置)8を作動させる。なお、乗員保護装置にはエ
アバッグ装置だけに限らず、シートベルトを閉める動作
するタイプのものであってもよい。
【0020】超音波送受波器の制御器5は、図2に示さ
れるように、送波器2から周期Tでパルス状の超音波a
を発信し、受波器3は周期T内の時刻t1経過後時刻t
2までの反射波bを受信するように、ゲート手段を内蔵
している。その結果、図1に示されるように、超音波a
とその反射波bの送受波経路が時刻t2で決まる範囲X
1が検知範囲になる。即ち、この範囲X1は送波器2と
受波器3とを焦点とする楕円内になる。特にこの範囲X
1は車両1の前方3メートルの範囲内であって好ましく
は1メートル以内に設定される。超音波の送受波経路長
が同じな楕円が検知範囲となるため、車両前部の左右で
検知距離が短くなるが、車両前部中央から真ん前にこの
1メートルが確保されるように設定する。この範囲X1
に障害物9が入ると、図2のように反射波bが検知さ
れ、制御器5内の障害物検知回路によって衝突不可避な
障害物が検出される。車両前方3メートル以内である
と、ガードレール等を検出する可能性が少なくなり、車
両前方1メートル以内であると車両がどのような状況に
あろうと、衝突不可避な障害物の有無だけを確実に検出
できる。なお、送受波器を一つの素子を電気的に切り換
えて行うものにすることもできるが、検知範囲が円にな
るため、車両前方近傍を広い範囲で検知するためには上
記した楕円の検知範囲が好ましい。
【0021】図2の超音波aは障害物9で反射され、反
射波bとして受信される際に、車両1と障害物9の相対
速度によって、反射波bの周波数が変化するドップラー
効果が生じる。このドップラー効果の程度によって、車
両1と障害物9の相対速度が測定可能であり、そのため
の速度計測回路が図1の制御器5内に組み込まれてい
る。
【0022】図1の衝突検知センサ7は、衝突による加
速度変化によって移動するマスをバネ・磁石又は重力で
反衝突方向に付勢し、衝突の程度が2〜3Gであると、
マスが付勢力に抗して移動し、接点閉じる簡略なものが
用いられる。障害物9はダンボール箱のように柔らかい
場合があるが、衝突不可避を判断したとしても、衝突検
知センサ7が衝突を検知することがない。このように、
衝突検知センサ7は乗員保護装置を実際に作動させるた
めの許可信号を発するために用いられる。
【0023】図3のブロック図に示されるように、超音
波送受器4の制御器5は、障害物検知回路11と速度計
測回路12を有しており、作動制御器6は、速度計測回
路12からの速度信号に基づいて乗員保護装置の作動タ
イミングを決める作動タイミング決定回路13と、衝突
検知センサ7、障害物検知回路11及び作動タイミング
決定回路13の信号に基づき乗員保護装置8を作動させ
るための作動回路14とを有している。
【0024】図3の作動タイミング決定回路13は、図
4のテーブル図のように、車両と障害物の相対速度で乗
員保護装置の作動させるタイミングを決定する。相対速
度が例えば50km/hrと乗員保護装置が有効な限界
に近い高速であると、車内における乗員の頭の移動は急
速であり、乗員保護装置を直ちに作動させる必要があ
る。そこで、図3の障害物検知回路11が衝突不可避を
判断してから、衝突検知センサ7の信号が入力されるま
での最短時間である5ms経過後に乗員保護装置8を作
動させる。
【0025】相対速度20km/hrと乗員保護装置を
作動させるべき下限速度(例えば15km/hr)に近
い低速であると、車内における乗員の頭の移動は早くな
く、図3の障害物検知回路11が衝突不可避を判断して
から、100ms経過後に乗員保護装置8を作動させる
と、例えばエアバッグが膨らんだ時に乗員の頭が丁度エ
アバッグに当たるという適切な状態になる。また、障害
物を検知してから乗員保護装置8を作動させるまでの時
間を最短にできるので、衝突検知センサの加速度波形を
信号処理してから乗員保護装置を作動させるものに比較
して、乗員保護装置8を余裕をもって作動させることが
でき、小型化が可能になる。
【0026】さらに、上述した図3の作動制御装置の作
動を図5のフローチャートにより説明する。車両のキー
を差し込んで始動させるON状態にすると、作動制御装
置のチェックが開始される(ステップ♯1)。図3の障
害物検知回路11が車両前部の距離1メートル以内に物
体(障害物)が存在するかどうかの探知を行う(ステッ
プ♯2)。物体が検知されると(YES)、図3の速度
計測回路5によって速度計測が行われる(ステップ♯
3)。そして、図3の作動回路14が相対速度が15k
m/hr以上であるかどうかを判断する(ステップ♯
4)。15km/hr以上であると(YES)、図3の
作動タイミング決定回路13が物体との相対速度からエ
アバッグの展開時間を決定する(ステップ♯5)。
【0027】そして、図3の衝突検知センサ7が衝突を
検知すると(ステップ♯6)、図3の作動タイミング決
定回路13が決めた展開出力時間を経過した後に(ステ
ップ♯7)、図3の作動回路14がエアバッグ展開指令
を出力する。
【0028】なお、ステップ♯6で衝撃を検知しない場
合(NO)、一定時間経過まで衝撃が検知されるかどう
か待つ(ステップ♯9)。ステップ♯9で一定時間が経
過すると(YES)、エアバッグを展開させることな
く、ステップ♯2に戻る。同様に、ステップ♯2で距離
1メートル以内に物体が存在しない場合(NO)及びス
テップ♯4で相対速度が15km/hr未満の低速であ
ると(NO)、エアバッグを展開させることなく、ステ
ップ♯2に戻る。このステップ♯1〜ステップ♯9のフ
ローは、キーがオンされている限り一定周期で繰り返さ
れる。
【0029】つぎに、本発明を側面衝突用の乗員保護装
置の作動制御装置に適用した場合を示す第2実施例を図
6〜図8に基づき説明する。図6は本発明の作動制御装
置を搭載した車両の上面図である。なお、以下、説明の
簡単のため、車両の片側に乗員保護装置及びその作動制
御装置を設ける場合を説明するが、これを車両の両側に
設置する場合は、同じものを両側にそれぞれ設ければ足
りる。
【0030】図6において、図1と主に異なる点は、1
対の送波器22と受波器23とかなる超音波送受波器が
車両1の側面の前後に取り付けられ、側面衝突を検知す
るための衝突検知センサ27が車両の側面の適所に取り
付けられ、かつ側突用エアバッグ装置28がサイドドア
又はシートに取り付けられている点である。そして、図
1と同様に超音波送受波器が接続される制御器25、該
制御器25、衝突検知センサ27、側突用エアバッグ装
置28が接続される作動制御器26が設けられている。
【0031】図7は上述の作動制御装置のブロック図で
ある。図7において、制御器25(障害物検知回路2
1、速度計測回路32)は図6の検知範囲X2が1メー
トル以内に設定される。これは側面衝突を検知する場合
は、近接して並走する車両が存在するのが通常であり、
遠方の車両を検知しないようにする必要があるからであ
る。また本実施例では、第1実施例と異なり、衝突不可
避は、後述する相対速度で判断し、障害物検知は衝突の
可能性を予測して予め作動制御装置を始動させ、衝突不
可避判断後、実際に乗員保護を作動させるまでの時間を
短縮せしめるのを目的とするからである。他の点は図3
の制御器5と同様である。また、図6の衝突検知センサ
27は、図1と同様である。
【0032】作動回路24は、図3と同様に衝突検知セ
ンサ27及び障害物検知回路21からの信号が入力され
るとともに、図3と異なり速度計測回路25で計測され
た障害物との相対速度が入力されている。そして、作動
回路24はこの相対速度を予め設定されたしきい値V1
(ブロック29)と比較し、相対速度がこのしきい値V
1を越え、かつ衝突検知センサ27及び障害物検知回路
21からの検知信号が入力されていると、乗員保護装置
である側突用エアバッグ28を作動させる。従って、障
害物検知回路21が近接して並走する車両を検出してい
ても、相対速度が前記しきい値V1を越えない限り、乗
員保護装置28は作動しない。また、前方衝突において
は、バンパーやエンジン部等のようにクラッシュする部
分があるため、衝突開始から乗員保護装置を作動させる
までに、多少の時間的余裕があるが、側面衝突では、乗
員との間にはサイドドアがあるだけであり、クラッシュ
する部分が少ないため、衝突開始から乗員保護装置を作
動させるまでに時間的余裕が少なく、作動制御装置は極
短時間の作動要否判断が求められる。このため、実際の
衝突を検知してから衝突波形を演算し、作動判断を下し
ていたのでは間に合わない場合がある。そこで、このよ
うに、障害物検知により衝突を予測して予め作動制御装
置を始動させ、相対速度で衝突不可避を判断し、衝突セ
ンサで実際の衝突発生を確認後乗員保護装置を作動させ
るようにすると、衝突発生後、乗員保護を作動させるま
での時間を短縮することができ、側面衝突検知用に最適
なものとなる。なお、衝突センサ27は、乗員保護装置
を短時間で作動させるという観点及び前方衝突の場合ほ
どダンボール等による誤動作を考慮する必要がないこと
等から省略してもよい。ただし、回路の万一の故障によ
る誤動作、また例えば車両がスピンして柔らかい物体に
ぶつかった場合の誤動作等を考慮すると、本実施例のよ
うに衝突センサ27を設ける方が好ましい。なお、前記
しきい値V1は、例えば15km/hrに設定される。
【0033】つぎに、上述した図7の作動制御装置の作
動を図8のフローチャートにより説明する。車両のキー
を差し込んで始動させるON状態にすると、作動制御装
置のチェックが開始される(ステップ♯11)。図7の
障害物検知回路21が車両側面の距離1メートル以内に
物体(障害物)が存在するかどうかの探知を行う(ステ
ップ♯12)。物体が検知されると(YES)、図7の
速度計測回路32によって速度計測が行われる(ステッ
プ♯13)。そして、図7の作動回路24が相対速度が
V1km/hr以上であるかどうかを判断する(ステッ
プ♯14)。V1km/hr以上であると(YES)、
図7の衝突検知センサ27が衝突を検知したか否かを判
断する(ステップ♯15)。そして、衝突検知センサ7
が衝突を検知すると、図7の作動回路14がエアバッグ
展開指令を出力する(ステップ♯16)。
【0034】なお、ステップ♯15で衝撃を検知しない
場合(NO)、一定時間経過まで衝撃が検知されるかど
うか待つ(ステップ♯17)。ステップ♯17で一定時
間が経過すると(YES)、エアバッグを展開させるこ
となく、ステップ♯12に戻る。同様に、ステップ♯1
2で距離1メートル以内に物体が存在しない場合(N
O)及びステップ♯14で相対速度がV1km/hr未
満の低速であると(NO)、エアバッグを展開させるこ
となく、ステップ♯12に戻る。このステップ♯11〜
ステップ♯17のフローは、キーがオンされている限り
一定周期で繰り返される。
【0035】つぎに、本発明を本発明を前方衝突及び側
面衝突用の乗員保護装置の作動制御装置に適用した場合
を示す第3実施例を図9及び図10に基づき説明する。
図9は本発明の作動制御装置を搭載した車両の上面図、
図10はそのブロック図である。
【0036】図9において、車両1には図1の前方衝突
用及び図6の側面衝突用の各作動制御装置用の機器がそ
れぞれ配置され、作動制御器36のみが共通に1つ設け
られている。また、図10において、制御系統は、図1
に対応する前方衝突検知ブロックAと図6に対応する側
面衝突検知ブロックBとに分けて構成され、両ブロック
A、Bを共通の作動回路34が制御する構成となってい
る。そして、作動回路34は、図5に示す前方衝突用の
フローと図8に示す側面衝突用のフローとを交互に実行
するようになっている。このように、上述の前方衝突用
の構成と側面衝突用の構成を組み合わせることにより、
容易に両衝突用の作動制御装置を構成し、本発明を適用
することができる。
【0037】また、変形例として、図9において、車両
の前部と側面とに股がって1対の送波器及び受波器を設
け、車両の斜め前方を検知するように構成することもで
きる。また、これを車両の両側に設けてもよい。
【0038】また、車両の後部に1対の送波器及び受波
器を設け、シートのヘッドレストに後突用のエアバッグ
装置を設けることにより後方衝突に対して本発明を適用
することができる。さらに、車両の周囲に上記の全て、
すなわち前方、両側面、後方及び斜め用の各作動制御装
置を組み合わせて設けることにより、車両の全方向から
の衝突に対して本発明を適用することができる。
【0039】
【発明の効果】本発明の作動制御装置は、車両前方3メ
ールトルにある衝突直前の障害物を測定するため、回避
可能な障害物であるかどうかの判断を必要とせず、衝突
が確実な場合だけを測定することになり、最大の欠点で
あった誤作動防止を簡単確実に行えるという効果を奏す
る。また、側面衝突を検知する場合のように近接して並
走する車両が存在するのが通常であるような場合には、
遠方の車両を検出しないようにすることが必要であるた
め最適なものとなる。また、障害物の測定範囲が3メー
トルと限定されていることから、この限定的な範囲の障
害物を精度よく測定でき、簡単に分解能を上げることが
できため、例えば超音波送受波器の如く安価なセンサを
使用することができる。この超音波送受波器はドップラ
ー効果で相対速度も簡単に測定できるため、作動制御装
置の構成を簡単にする上で好ましい。
【0040】また、速度計測手段で求められた相対速度
に基づいて乗員保護装置を作動させるタイミング決定手
段を備えると、前方衝突を検知する場合に、車両の速度
が早いと早く作動させ、車両の速度が遅いと遅く作動さ
せると、乗員保護装置が衝突時の作動状態が最適になる
ので、例えばエアバッグを用いる乗員保護装置では、エ
アバッグの展開と乗員の移動をマッチングさせることが
でき、エアバッグを必要以上に早く展開させる必要がな
くなり、乗員保護装置の小型化等が可能になる。
【0041】また、速度計測手段で求められた相対速度
と組み合わせて乗員保護装置を作動させるようにする
と、近接して並走する車両が存在するだけでは作動せ
ず、かつ乗員保護装置を作動させるまでの時間的余裕を
確保できるので側面衝突を検知する場合に最適なものと
なる。この場合に、さらに衝突センサと組み合わせて乗
員保護装置を作動させるようにすると、車両がスピンし
て柔らかい物体にぶつかった場合に作動せず、また回路
の万一の故障による誤動作を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の作動制御装置を搭載した
車両の上面図である。
【図2】超音波送受波器の送信と受信のタイミング図で
ある。
【図3】本発明の第1実施例の作動制御装置のブロック
図である。
【図4】タイミング決定手段における相対速度とタイミ
ングのテーブル図である。
【図5】本発明の第1実施例の作動制御装置のフローチ
ャート図である。
【図6】本発明の第2実施例の作動制御装置を搭載した
車両の上面図である。
【図7】本発明の第2実施例の作動制御装置のブロック
図である。
【図8】本発明の第2実施例の作動制御装置のフローチ
ャート図である。
【図9】本発明の第3実施例の作動制御装置を搭載した
車両の上面図である。
【図10】本発明の第3実施例の作動制御装置のフロー
チャート図である。
【符号の説明】
1 車両 2、22 送波器(障害物検知センサ) 3、23 受波器(障害物検知センサ) 4 超音波送受波器 5、25 制御器(障害物検知センサ) 6、26、36 作動制御器 7、27 衝突検知センサ 8、28 乗員保護装置 9 障害物 11、21 障害物検知回路(障害物検知センサ) 12、32 速度計測回路 13 作動タイミング決定回路 14、24 作動回路 X1、X2 検知範囲 a 超音波 b 反射波
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01S 15/50 7719−5J 15/93 (72)発明者 竹田 勝 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 神戸製鋼5号館 センサー・テクノロジー 株式会社神戸テクニカルセンター内 (72)発明者 今西 悦二郎 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 神戸製鋼5号館 センサー・テクノロジー 株式会社神戸テクニカルセンター内 (72)発明者 尾野 充 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 神戸製鋼5号館 センサー・テクノロジー 株式会社神戸テクニカルセンター内 (72)発明者 辻 泰志 兵庫県神戸市西区高塚台1丁目5番5号 神戸製鋼5号館 センサー・テクノロジー 株式会社神戸テクニカルセンター内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両(1)の周囲に存在する障害物
    (9)を障害物検知センサ(2、3、5)で検知し、該
    障害物検知センサの信号に基づいて乗員保護装置を作動
    させるようにした乗員保護装置の作動装置において、前
    記障害物検知センサ(2、3、5)は、車両周囲の3メ
    ートル以内における障害物を検知するものであることを
    特徴とする乗員保護装置の作動制御装置。
  2. 【請求項2】 上記障害物検知センサ(2、3、5)
    は、車両周囲に1対で設けられた送波器(2)と受波器
    (3)とからなる超音波送受波器であり、この送波器
    (2)と受波器(3)を焦点とする楕円(X1)内であ
    って車両周囲1メートル以内の障害物を検知するもので
    ある請求項1記載の乗員保護装置の作動制御装置。
  3. 【請求項3】 実際の衝突を検知する衝突検知センサ
    (7)を設け、該衝突検知センサ(7)からの信号と前
    記障害物検知センサ(2、3、5)からの信号とに基づ
    いて乗員保護装置を作動させるようにした請求項1又は
    2記載の乗員保護装置の作動装置。
  4. 【請求項4】 車両(1)の前方に存在する障害物を検
    知する障害物検知センサ(2、3、5)と、実際の衝突
    を検知する衝突検知センサ(7)と、前記障害物検知セ
    ンサからの信号に基づいて障害物に対する相対速度を求
    める速度計測手段(12)と、該速度計測手段で求めら
    れた相対速度に基づいて乗員保護装置を作動させるタイ
    ミングを決定する手段(13)と、前記衝突検知センサ
    による衝突検知信号によって前記タイミングで乗員保護
    装置を作動させる作動手段(14)とを備えた乗員保護
    装置の作動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記障害物検知センサ(22、23、2
    5)からの信号に基づいて障害物に対する相対速度を求
    める速度計測手段(32)を設け、該速度計測手段で求
    められた相対速度と前記障害物検知センサからの信号と
    に基づいて乗員保護装置を作動させるようにした請求項
    1又は2記載の乗員保護装置の作動装置。
  6. 【請求項6】 実際の衝突を検知する衝突検知センサ
    (27)を設け、該衝突検知センサからの信号と前記障
    害物検知センサ(22、23、25)からの信号と前記
    速度計測手段(32)で求められた相対速度とに基づい
    て乗員保護装置を作動させるようにした請求項5記載の
    乗員保護装置の作動装置。
  7. 【請求項7】 前記速度計測手段(32)は、障害物に
    対する相対速度を、ドップラー効果による周波数変化か
    らも検知するものである請求項4又は6記載の乗員保護
    装置の作動制御装置。
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