JPH07223210A - シート状紙成形品の成形方法 - Google Patents

シート状紙成形品の成形方法

Info

Publication number
JPH07223210A
JPH07223210A JP4049594A JP4049594A JPH07223210A JP H07223210 A JPH07223210 A JP H07223210A JP 4049594 A JP4049594 A JP 4049594A JP 4049594 A JP4049594 A JP 4049594A JP H07223210 A JPH07223210 A JP H07223210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding
paper
sheet
mold
die
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4049594A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Nakamura
謙一 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SANGYO GIJUTSU KENKYUSHO KK
Original Assignee
SANGYO GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SANGYO GIJUTSU KENKYUSHO KK filed Critical SANGYO GIJUTSU KENKYUSHO KK
Priority to JP4049594A priority Critical patent/JPH07223210A/ja
Publication of JPH07223210A publication Critical patent/JPH07223210A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】厚さが薄く平面積が広い凹凸の沢山あるような
複雑な成形を容易に行うことができ、生産速度を高める
ことが出来て製品価格も低減できると共に、古紙を利用
することができて資源の再利用に役立ち、廃棄や焼却時
の公害発生防止にも寄与することのできるシート状紙成
形品の成形方法を提供する。 【構成】対向する複数の成形型の内面間のキャビテイに
成形材料を充填して成形するものであり、成形型を開放
状態として、微小紙片と接着剤とを混練した成形材料を
予めダイスよりシート状に押出して紙素材を形成して之
を対向する少くとも一方の成形型内に位置せしめた後、
成形型を閉鎖し加熱して接着剤を固化してシート状紙成
形品を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、厚さが薄く平面積の
広い凹凸のある紙成形品を成形するための、シート状紙
成形品の成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、紙成形品の成形方法として、新し
いパルプもしくは再生パルプに接着剤を含浸し、これを
加圧・加熱して若干の凹凸を成形することは行われて来
たが、この方法では流動性が殆んどないので、複雑な成
形は困難であった。一方、古紙の再利用による紙成形品
の成形方法として、古紙を水で解繊し、これを表面に金
網を取付けた金型あるいは水透過性セラミック型に所要
量流し込んで水を切り、更に残っている水分を加熱によ
り蒸発させる湿式の古紙成形方法があったが、鶏卵の包
装などに利用されているものの複雑な成形は不可能であ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】厚さが薄く、平面積が
広くて、且つ小さい凹凸が沢山あるような成形品を成形
する場合、合成樹脂の成形時にも先ずシートを成形し、
之を再度加熱して真空成形,圧空成形(金型の上でゴム
の袋を空気で膨らし被成形物を金型にくっつけて成
形)、プレス成形等により成形する。即ち比較的流動性
の良い合成樹脂でも之を射出成形するよりもシート成形
の方が容易である。一方、比較的流動性の悪い紙成形品
の場合、成形材料として小紙片と接着剤を混練し、これ
を成形型に射出成形しても、薄肉で面積が広く複雑な凹
凸のある製品の射出成形は困難なことは否めない。
【0004】本発明は、このような実情に鑑み、紙成形
品として、厚さが薄く平面積の広い複雑な成形を容易に
行うことができ、生産速度を高めることができて製品価
格も低減することができるとともに、古紙を利用するこ
とができて資源の再利用に役立ち、廃棄や焼却時の公害
発生防止に寄与することのできるシート状の紙成形品の
成形方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のシート状紙成形品の成形方法においては、
複数の成形型(主に上下一対)を組合せ、対向する成形
型の内面間のキャビテイに成形材料を充填して成形する
方式を採用する。その方法として、微細な紙片に粉砕し
た微小紙片と通常液状もしくはペースト状(糊状)の接
着剤とを混練して形成した成形材料を予めシート状に押
出した紙素材を、開放状態とした成形型の対向する少く
とも一方の成形型(通常は下型)内に位置せしめた後、
成形型を閉鎖した後加熱して接着剤を固化して成形させ
る。この場合、微小紙片は5mm平方以下のものを用いる
ことが可能で、接着剤は加熱により硬化する熱硬化性接
着剤を用いる。
【0006】前記成形材料としては、50%以上の微小
紙片を含有するもので、生分解性接着剤を混練した紙素
材を使用するのが、後記する理由(作用の項参照)によ
り効果的である。この生分解性接着剤としては、澱粉糊
が有利に使用できる。
【0007】前記接着剤には、発泡剤を練込んだものを
使用することができ、該発泡剤としては発泡固化した後
は生分解性となるものを使用することができる。
【0008】紙成形品の成形に際しては、成形型の開閉
及び移動に同期して、シート状の紙素材を断続的に押出
して供給する方法が良い。この場合、成形材料の押出機
構は、加熱することなく微小紙片と接着剤を混練した材
料を、内蔵したスクリューにより連続押出しをするが、
押出しのタイミングと金型の移動とを同期させるため、
シート状に押しだすダイの直前に回転式遮断機構を設
け、金型の移動と同期して之を駆動し、シート押出しを
閉じたとき材料を押出シリンダーの途中に戻すようにし
て、シート状紙素材を断続的に押出すことができる。
【0009】また、上下に相対峙する二本のキャタピラ
ーの上方に上金型を取付け、下方に下金型を取付けて、
キャタピラーの回転に伴い上下一対の金型が型締作用を
行うごとく作動するよう構成されたキャタピラー式型締
ラインを用い、下方キャタピラーを押出機先端の直下迄
延長して、シート状に押出された紙素材を下金型上面に
受取りつつ移動させるとともに、押出機は金型の動きと
タイミングを合わせてシート状紙素材を断続的に押出し
て供給する方法をとることもできる。
【0010】さらに、シート状に押出した紙素材の片面
もしくは両面に紙製不織布を重ねた状態で紙素材を成形
型内に位置させることも可能である。この場合、必要に
より紙製不織布の一部を切り欠くことにより成形を容易
にすることができる。
【0011】
【作用】本発明の方法では、微小紙片と接着剤とが混練
して形成されている成形材料を予めシート状に押出した
紙素材を、開放状態にある成形型の対向する少くとも一
方の成形型(通常は下型)内に位置せしめた後、成形型
を閉鎖することにより、厚さが薄く平面積の広い凹凸の
ある紙成形品の成形型に対して、射出成形のごとくノズ
ルから成形型内へ成形材料を射出する場合と異なり、成
形型内全域に亘って一斉に同時に成形することができ、
成形型の細部まで紙素材が行き渡って押圧成形できるた
め、型内に材料が行き渡らないようなことが無く、容易
に複雑な凹凸のある紙成形品を成形することができる。
また、成形材料を構成する微小紙片として、古紙を利用
することができ、パルプ使用と異なり資源の再利用に役
立ち、安価で微小紙片のこしにより強度にすぐれたシー
ト状紙成形品を成形することができる。
【0012】また、成形材料として50%以上の微小紙
片を含有し、生分解性接着剤と混練した紙素材を用いる
ことにより、紙成形品を使用後廃棄しても自然に微生物
類により腐敗分解する一方、燃焼時の高カロリーや有害
ガスを発生しないので、環境衛生上公害防止に寄与する
ことができる。
【0013】さらに、接着剤に発泡剤を練込んだものを
使用することにより、接着剤の発泡による微小紙片間の
間隙を埋めて成形品の表面の平滑度を良くし、且つ紙成
形品を軽量化することができ、また、発泡剤は発泡固化
後に生分解性となるものを使用することにより使用後廃
棄しても自然に腐敗分解する生分解性のシート状発泡紙
成形品を提供することができる。
【0014】シート状紙成形品の成形に際して、成形型
の開閉及び移動と同期してシート状の紙素材を断続的に
押出して成形型に供給することにより、効率的に成形を
行うことができ、生産速度を高めることができる。
【0015】また、上下に相対峙する二本のキャタピラ
ーの上方に上金型を、下方に下金型を夫々取付け、キャ
タピラーの回転に伴い上下一対の金型が型締作用を行う
ごとく作動するキャタピラー式型締ラインを用いて、そ
の下方キャタピラーを押出機先端の直下迄延長して、シ
ート状に押出された紙素材を下金型上面で受取りつつ移
動し、押出機で金型の動きに同期してシート状紙素材を
断続的に押出して供給することにより、キャタピラーに
多数の金型を取付けることができるため、金型に高速充
填して紙素材を成形固化することが可能で、シート状紙
成形品の大量生産を容易に効率良く行うことができる。
【0016】そして、シート状に押出した紙素材の片面
もしくは両面に紙製不織布を重ねた状態で、紙素材を成
形型内に位置させることにより、紙成形品の表面は、重
ねられて成形された紙製不織布により強化されて、強度
の優れたシート状紙成形品を得ることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付の図面に従って
説明する。 〔実施例1〕本発明の第1の実施例として請求項1及び
2に基づく生産を実施した。製品は液晶チップの貯蔵・
運搬に使用する図2に示す形状の液晶チップ用パッキン
グAであって、大きさは外側長辺291mm 、短編240mm 、
高さ11mm、肉厚2mmで、液晶チップ収納部に長さ76mm、
巾35mm、深さ3.5mm で中央に巾20mm、深さ2mmの溝のあ
る凹部が15個形成されている。この液晶チップ用パッキ
ングAは、所定の成形型により成形を行い、図3に示す
6つのステーションを有するロータリー成形機によって
製造を行った。
【0018】本実施例の製造工程を、図1のフローチャ
ートと図3、図4に示すロータリー成形機に基づいて説
明する。 1. 紙ゴミ又は古紙を粉砕機により粉砕し、一辺2〜3
mmの微小紙片を造り之をタンク2に入れる。 2. 接着剤として澱粉糊を使用した。即ち、澱粉(コー
ンスターチ)を粉砕した粉末澱粉257g、苛性ソーダ(25%
溶液)22g、硼砂5g、水815gの比率で之等を混練機に入
れ、蒸気を吹込むことによりβ澱粉をα澱粉に変化さ
せ、糊状である液状接着剤(澱粉糊)を得て之をタンク
1aに入れる。 3. 送出しスクリューでタンク2から送り出した前記微
小紙片を700gと、圧送機でタンク1aから圧送した澱粉糊
を300gの比率で縦型混練スクリュー3により良く混練し
て、該混練スクリュー下方のシート状押出機4に該混練
した材料を供給する。 4. 押出機4は、押出側端部に前記混練した材料をシー
ト状に形成する為の所定巾のシート形成用ダイス5が、
該押出機4の軸線と直角方向にT字形に取付けられてお
り、押出しのタイミングを金型と同期させるため、シー
ト形成用ダイス5の直前に回転式遮断機構を設け、シー
ト押出しを閉じた場合は材料を押出シリンダーの途中に
戻す機構とし、ステーションIにおいて、後述のように
シート状紙素材mを断続的に該ダイス5より下方に押出
す。
【0019】引続き、シート状紙素材mの成形工程につ
いて説明する。 5. 押出機4先端のシート形成用ダイス5は、六つのス
テーションを有するロータリー成形機の成形型のステー
ションIと対向して所定位置に設けられており、ターン
テーブル11が30秒タクトで回転停止するとき、ターンテ
ーブル11上の円周角を6等分して配設されて二段式スラ
イドテーブル10上面に設置された各成形型9aの1つは、
そのスライド方向の軸線が該押出機4の軸線と同一垂直
面上に位置する。 6. ステーションI上方には、成形型9aの上金型9a2
吸着上昇させるとともに該上金型9a2 を下金型9a1 に圧
着せしめるための上型取付板8を昇降駆動させる油圧シ
リンダーが、油圧プレス本体6の上側部に設けられてお
り、ターンテーブル11が停止したとき、上下合体状態の
成形型9aから、上金型9a2を、上型取付板8に内蔵した
電磁石で吸着して、油圧シリンダーロッド7下端の上型
取付板8が上昇して成形型9aを開く一方、ターンテーブ
ル11上面に配設された該位置の二段式スライドテーブル
10は、ターンテーブル11の外周方向に延伸突出し、その
上面に固着された下金型9a1 は押圧機4の下方に進入
し、該押出機4端部の前記ダイス5から所定間隔をおい
て、該下型9a1 の内側端部(ターンテーブル軸心側端
部)上面が対面するごとく位置し、前記ダイス5より下
方に断続的に押出されるシート状紙素材mを受ける。 7. 前記ダイス5からのシート状素材mの押出しと同期
して、スライドテーブル10はターンテーブル軸心側へ移
動しつつ下金型9a1 上面に所定量の紙素材mを受取り、
ターンテーブル11上へステーションIに復帰する。 8. 次いで、油圧プレス6のシリンダーが作動して上型
取付板8が下降して上金型9a2 を下金型9a1 上面に圧着
して閉鎖し、図示しない緊定手段(フックなど)で上下
の金型は一体的に結合される。そして、上金型9a2,下金
型9a1で夫々内蔵されたシーズヒーターにより上下一体
化した成形型9aは、ステーションII, III, IV,Vと30秒
タクトで移動する間に該成形型9a内の材料は加熱され接
着剤は固化される。 9. 成形型9aがステーションVIに来たとき、ターンテー
ブル11の回転中心に設けられたスタンドポール12から張
出したアーム13の下面に位置する上型開放部材(図示せ
ず)の電磁石で上金型9a2 を吸着上昇せしめて成形型9a
は全開され、製品は空気圧により脱型され型外に取出(1
4)される。次に成形型9aは閉鎖されステーションIに送
られ、次の充填が行われる。 以上のようにして液晶チップ用パッキング(291mm×240m
m ×11mm×厚さ2mm)チップ15個収納用の紙成形品を完
成することができた。
【0020】〔実施例2〕本発明の第2の実施例として
請求項3及び4に基づく例について説明する。製品は図
6に示す形状の薄物トレイBであって、長さ210mm 、巾
120mm 、深さ10mm、厚さ2mmの発泡状紙成形品で比重は
約0.25のもので、従来は発泡スチロール製であった。こ
の実施例では大量生産する場合を想定してキャタピラー
方式とした。
【0021】本実施例の製造工程を、図5のフローチャ
ート及び図7に示すキャタピラー式成形機に基づいて説
明する。 1. 選別された古紙を粉砕機により粉砕して一辺2〜3
mmの微小紙片を造り、之をタンク2に入れる。 2. 接着剤として澱粉糊を使用するが、澱粉糊の組成は
実施例1と同等にするとともに、発泡剤を、澱粉糊との
比率25:1の割合で練込んで発泡性澱粉糊を造り、之を
タンク1bに入れる。該発泡剤としてアゾジカルボンアミ
ド(ADCA)を使用する。之は橙色の微粉末で150 〜
160 ℃分解発泡し、分解ガス量は260ml/g である。 3. タンク2から微小紙片50g 、タンク1bから発泡性澱
粉糊26g の比率で縦型混練スクリュー3に供給し、該混
練スクリュー3で良く混練して、該混練スクリュー下方
のシート状押出機4に該混練した材料を供給する。 4. 押出機4は、実施例1と同等な構成のもので、押出
機端部に付設されたシート形成用ダイス5から、幅100m
m 、厚さ1mmの前記混練した材料からなるシート状紙素
材mを断続的に下方に押出す。
【0022】次に、シート状紙素材mの成形工程につい
て説明する。 5. 押出機4先端のシート形成用ダイス5は、キャタピ
ラー式型締ライン15上で移動する成形型の下金型9b1
面に対面して、該押出機4から、シート状紙素材mを下
方に断続的に押出して逐次各下金型9b1 上面に該紙素材
mを充填する。即ち、上下に相対峙する二本のキャタピ
ラーからなり、上方キャタピラー152 に上金型9b2 を、
下方キャタピラー151 に下金型9b1 を夫々取付け、キャ
タピラーの回転に伴い上下一対の金型が型締作用を行う
よう作動するキャタピラー型締ライン15の下方キャタピ
ラー151 は、押出機4先端の直下迄延長されており、ダ
イス5からシート状に押出された紙素材mを下金型9b1
上面に受取りつつ移動するとともに、押出機4は下金型
9b1 の移動にタイミングを合わせてシート状紙素材mを
断続的に押出して所定量ずつ下金型9b1 上面に充填す
る。 6. 紙素材mを充填された下金型9b1 は、所定位置で上
金型9b2 と合体結合し一体化する。該下金型9b1 ,上金
型9b2 には夫々シーズヒーターが内蔵されており、該ヒ
ーターは、図示しないが合体金型ライン側部の給電ライ
ンと刷子接触で通電加熱され、上下のキャタピラー151,
152の進行に伴い、合体した上金型9b2 、下金型9b1
の成形材料は連続的に加熱され接着剤は固化する。 7. 合体結合した下金型9b1 、上金型9b2 がキャタピラ
ー式型締ライン15の下流の所定位置 (図示しないが該ラ
イン15の右方の所定位置) に来たとき、下金型9b1 と上
金型9b2 は結合が解除され離間して成形型は開放され、
製品は下金型9b1 より空気圧により脱型されて取出され
る。離間した下金型9b1 と上金型9b2 は夫々のキャタピ
ラー151 、152 上で循環移動して次の充填加熱が行われ
る。
【0023】このようにキャタピラーラインを使用し
て、押出機から押出されたシート状紙素材を成形金型に
充填して加熱固化し紙成形品を成形するようにすると、
金型に高速充填して紙素材を成形固化することが可能
で、紙成形品である薄物トレイの大量生産を容易に効率
良く行うことができる。例えば、巾100mm ×1mmt のシ
ートを秒速125mm で押出することにより2秒に1個取
れ、これを1台の押出機からダイスを6本に分けて押出
し、6ラインを並列にして成形すると、月産6,480,000
枚に達せしめることができる。
【0024】なお、前記実施例において、例えば第一実
施例の場合、ステーションVIで製品を取出した後、上下
の金型が開いている間に、不織布を下金型上面に補給し
て液晶チップ用パッキングAの強度を補強したり、第2
実施例の場合、シート状紙素材mを充填する前に下金型
9b1 上面に紙製不織布を補給すると共に、充填後上金型
9b2 を合体せしめる前に同じく紙製不織布を補給して製
品である薄物トレイBの強度を強化することもできる。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の本発明のシート状紙成形
品の成形方法によれば、微小紙片と接着剤とを混練して
なる成形材料を予めシート状に押出した紙素材を、対向
する成形型内で加熱して接着剤を固化して成形させるこ
とから、厚さが薄く平面積の広い凹凸のある紙成形品
を、射出成形の場合と異なり、対向する成形型間で広い
面積部分を同時に押圧成形することができるため、成形
型の細部まで紙素材が行き渡って容易に複雑な凹凸のあ
る紙成形品を成形することができる。また、成形材料の
成分である微小紙片が、従来焼却処理された紙ゴミや供
給過剰の古紙を有効利用することができるため、資源の
再利用に役立ち、炭酸ガスの発生など焼却による環境汚
染を少くするとともにコストの安いシート状紙成形品を
提供することができる。
【0026】請求項2記載の発明によれば、微小紙片に
混練する接着剤として生分解性接着剤を用いたので、シ
ート状紙成形品を使用後廃棄しても自然に微生物類によ
り腐敗分解する一方、燃焼時の高カロリーや有毒ガスを
発生しないので環境衛生上公害防止に寄与することがで
きる。
【0027】請求項3記載の発明によれば、微小紙片に
混練する接着剤に発泡剤を練込んだものを使用して発泡
成形することができるので、成形品の表面の平滑度を良
くし、シート状紙成形品を軽量化することができる。
【0028】請求項4記載の発明によれば、発泡剤を発
泡固化後に生分解性となるものを使用することにより、
使用後廃棄しても自然に分解し、燃焼時有害ガスを発生
しない生分解性のあるシート状発泡紙成形品を提供する
ことができる。
【0029】請求項5記載の発明によれば、成形型の開
閉及び移動と同期してシート状の紙素材を断続的に押出
して成形型に供給すことにより、効率的にシート状紙成
形品の成形を行うことができ、生産速度を高めることが
できる。
【0030】請求項6記載の発明によれば、キャタピラ
ー式型締ラインの上下に相対峙する二本のキャタピラー
に夫々取り付けた多数の上金型、下金型を用いて、高速
充填して紙素材を成形固化することができ、シート状紙
成形品の大量生産を容易に効率良く行うことができる。
【0031】請求項7記載の発明によれば、紙成形品の
表面は紙素材に重ねられて成形された紙製不織布により
強化されて、強度のすぐれたシート状紙成形品を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の第一実施例を示す工程図、
【図2】第一実施例の製品である液晶チップ用パッキン
グの斜視図、
【図3】第一実施例のロータリー成形機の要部の模式
図、
【図4】図3のロータリー成形機の成形型への充填加圧
部を示す側面図、
【図5】本発明方法の第二実施例を示す工程図、
【図6】第二実施例の製品である薄物トレイの斜視図、
【図7】第二実施例のキャタピラーライン上の成形型へ
の充填部を示す側面図である。
【符号の説明】
1a…澱粉糊タンク、 1b…発泡剤練込み澱粉糊タンク、
2…微小紙片タンク、 3…縦型混練スクリュー、
4…押出機、 5…シート形成用ダイス、6…油圧プレ
ス(本体)、 7…シリンダーロッド、 8…上型取付
板、 9a…上下合体した液晶チップ用パッキング成形
型、 9a1 …液晶チップ用パッキング下型、 9a2 …液
晶チップ用パッキング上型、 9b1 …薄物トレイ下型、
9b2…薄物トレイ上型、 10…二段式スライドテーブ
ル、 11…ターンテーブル、12…スタンドポール、 13
…上型開放部用アーム、 15 …キャタピラー式型締ライ
ン、 151 …下方キャタピラー、 152 …上方キャタピ
ラー、 A…液晶チップ用パッキング、 B …薄物トレ
イ、 m…シート状紙素材。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の成形型を組合せ、対向する成形型の
    内面間のキャビテイに成形材料を充填して成形するもの
    とし、成形型を開放状態で、微小紙片と接着剤とを混練
    してなる成形材料を予めシート状に押出した紙素材を、
    対向する少くとも一方の成形型内に位置せしめた後、成
    形型を閉鎖し加熱して接着剤を固化し成形せしめること
    を特徴とするシート状紙成形品の成形方法。
  2. 【請求項2】成形材料が、50%以上の微小紙片を含有
    し、生分解性接着剤と混練した紙素材であることを特徴
    とする請求項1記載のシート状紙成形品の成形方法。
  3. 【請求項3】接着剤が、発泡剤を練込んだものであるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のシート状紙成形
    品の成形方法。
  4. 【請求項4】発泡剤が発泡固化した後は生分解性である
    請求項3記載シート状紙成形品の成形方法。
  5. 【請求項5】成形型の開閉及び移動に同期して、シート
    状の紙素材を断続的に押出して供給することを特徴とす
    る請求項1記載のシート状紙成形品の成形方法。
  6. 【請求項6】上下に相対峙する二本のキャタピラーの上
    方に上金型を、下方に下金型を夫々取付け、キャタピラ
    ーの回転に伴い上下一対の金型が型締作用を行なうごと
    く作動するキャタピラー式型締ラインを用い、下方キャ
    タピラーを押出機先端の直下迄延長して、シート状に押
    出された紙素材を下金型上面に受取りつつ移動し、押出
    機は金型の動きに同期してシート状紙素材を断続的に押
    出して供給することを特徴とする請求項1記載のシート
    状紙成形品の成形方法。
  7. 【請求項7】シート状に押出した紙素材の片面もしくは
    両面に紙製不織布を重ねた状態で紙素材を成形型内に位
    置させることを特徴とする請求項1ないし6記載のシー
    ト状紙成形品の成形方法。
JP4049594A 1994-02-14 1994-02-14 シート状紙成形品の成形方法 Pending JPH07223210A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4049594A JPH07223210A (ja) 1994-02-14 1994-02-14 シート状紙成形品の成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4049594A JPH07223210A (ja) 1994-02-14 1994-02-14 シート状紙成形品の成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07223210A true JPH07223210A (ja) 1995-08-22

Family

ID=12582160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4049594A Pending JPH07223210A (ja) 1994-02-14 1994-02-14 シート状紙成形品の成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07223210A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6254814B1 (en) 1998-02-12 2001-07-03 Daiho Industrial Co., Ltd. Molding compound for articles including a cellulose fiber and a method for molding the same
CN104308948A (zh) * 2014-10-10 2015-01-28 四川麦笠机械设备有限公司 一种重组竹或木自动化生产***

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6254814B1 (en) 1998-02-12 2001-07-03 Daiho Industrial Co., Ltd. Molding compound for articles including a cellulose fiber and a method for molding the same
CN104308948A (zh) * 2014-10-10 2015-01-28 四川麦笠机械设备有限公司 一种重组竹或木自动化生产***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3825637A (en) Injection molding of foam cored sandwich structures
CN100354128C (zh) 树脂成形制品及其制造方法和装置
TW372242B (en) Method and apparatus for continuously making a foamed article of thermoplastic polyester resin
JPS6467324A (en) Low-density foamed extruded product having high compressive strength
RU2354550C2 (ru) Способ и установка для формования керамических плиток или панелей
JPH07223210A (ja) シート状紙成形品の成形方法
JP2541832B2 (ja) 廃プラスチックの圧縮成型方法及びその装置
JPH01226505A (ja) ブリスターパック又は所定の形の同様のパックの製法と装置
US4453909A (en) Apparatus for making soap with perfumed insert
JPH07186114A (ja) 発泡状紙成形品の成形方法
GB1439438A (en) Laminates of foamed polymeric material
JP2001121655A (ja) 合成樹脂積層板及びその製造方法
CN101305883A (zh) 稻壳类一次性餐饮具和容器及其生产方法与设备
JP2001030387A (ja) パルプ成形体およびその成形方法
CN1274639A (zh) 废旧泡沫塑料的简易回收方法
JPH0788876A (ja) 発泡成形方法
EP2159030A1 (en) Injection molding method for producing plastic structural elements for household appliances
CN110485676B (zh) 一种高强度的环保塑木地板的制作工艺
CN203865268U (zh) 一种可重复利用的泡沫包装盒
CN1523049A (zh) 可降解的淀粉基泡沫成型包装材料制造方法及其制品
CN111319180B (zh) 回收pet进行连续挤出物理发泡制备板材的工艺
TWI742315B (zh) 環保功能板體製程
JPH0390337A (ja) 多孔質吸音板の製造方法及び同装置
US4206167A (en) Method for manufacture of man-made fish-gathering plates
JP2005254713A (ja) 木質成形体の製造方法