JPH07215844A - 皮膚貼付薬シート - Google Patents

皮膚貼付薬シート

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JPH07215844A
JPH07215844A JP2606394A JP2606394A JPH07215844A JP H07215844 A JPH07215844 A JP H07215844A JP 2606394 A JP2606394 A JP 2606394A JP 2606394 A JP2606394 A JP 2606394A JP H07215844 A JPH07215844 A JP H07215844A
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JP
Japan
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skin
drug
sheet
skin patch
cataplasm
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JP2606394A
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English (en)
Inventor
Akira Iida
明 飯田
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薬剤移行防止性と皮膚刺激防止性とをともに
有し、しかも貼付後に糊残りが生じることのない皮膚貼
付薬シートを提供する。 【構成】 スチレンの単独重合体でありメルトフローレ
ートが1〜18g/10分であり厚さが30〜200μ
mであるポリスチレンフィルムよりなる支持体の片面
に、薬剤を含有した粘着剤層を積層してなる皮膚貼付薬
シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薬剤移行防止性と皮膚
刺激防止性とをともに有し、しかも貼付後に糊残りが生
じることのない皮膚貼付薬シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薬剤を体内に投与するために、使
用の簡便性、薬理効果の持続性等に優れた皮膚貼付薬が
注目され、各種皮膚貼付薬シートが使用されている。上
記皮膚貼付薬シートは、シート状の形態を保つための支
持体と薬剤を含有する粘着剤層とにより構成される。支
持体は皮膚の動きに追随性を有する必要があり、粘着剤
層は皮膚に貼付した際に良好な粘着性、皮膚への適合性
及び適度の弾性を有する必要がある。
【0003】上記特性を有するものとして、支持体には
塩化ビニル系樹脂が用いられており、粘着剤層としては
ジエン系共重合体、特にジエン系ブロック共重合体を用
いる技術が知られている(特開昭54−138124号
公報)。
【0004】皮膚貼付薬シートに関しては、上記特性の
ほか、薬剤移行防止性、皮膚刺激防止性及び支持体と粘
着剤層との接着性が重要となる。薬剤移行防止性が充分
でないと、薬剤が支持体に浸透拡散し、支持体を膨潤劣
化させるという問題を生じる。また、保存中又は貼付中
に薬剤が粘着剤層から支持体に移行すると、支持体中を
拡散移動して薬剤が粘着剤層とは反対側の面から浸出し
たり、薬剤含有量の低下が生じて治療に有効な量の薬剤
が放出しないことがあり、皮膚貼付薬シートとしては致
命的な欠陥となる。
【0005】皮膚刺激防止性が充分でないと、皮膚のム
レやカブレ等、貼付する皮膚面への刺激により、幼児、
老人等皮膚の弱い人に使用することが困難となる。更に
支持体と粘着剤層との接着力が充分でないと、貼付後に
剥がす時に皮膚に粘着剤が残存する、いわゆる糊残りが
生じて製品価値を著しく減少させる。
【0006】薬剤移行防止性を得る手段としては、支持
体面に薬剤の移行防止層(バリヤー層)を設ける方法が
あり、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)
やアルミ箔がバリヤー層として用いられている。また特
開平2−290811号公報には、ふっ素処理を施した
ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィ
ルムを用いる技術が開示されており、特開平2−237
915号公報にはふっ素樹脂(ポリクロロトリフルオロ
エチレン共重合体)を用いる技術が開示されている。
【0007】しかし、バリヤー層にPETやアルミ箔を
用いると、柔軟性が充分ではなく使用に障害がある。ふ
っ素処理を施したポリオレフィンフィルムを用いるもの
は、処理層が薄く処理密度が粗いので、薬剤移行防止性
が充分でない。また、ふっ素樹脂を用いるものは、支持
体として柔軟性が充分でなく、また粘着剤層とバリヤー
層との接着力が低く、皮膚への糊残りが生じるという不
都合がある。
【0008】皮膚刺激防止性を得る手段としては、特開
昭62−230720号公報に、透湿性を有する支持体
を用い、支持体に穿孔処理や多孔質化処理を施す技術が
開示されている。しかしこれらの方法では、皮膚刺激防
止性を得ることができても同時に薬剤移行防止性を得る
ことができない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、薬剤移行防止性と皮膚刺激防止性とをともに有し、
しかも貼付後に糊残りが生じることのない皮膚貼付薬シ
ートを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、皮膚貼
付薬シートを、スチレンの単独重合体でありメルトフロ
ーレート(以下「MFR」という)が1〜18g/10
分であり厚さが30〜200μmであるポリスチレンフ
ィルムよりなる支持体の片面に、薬剤を含有した粘着剤
層を積層して構成するところにある。
【0011】本発明に係る皮膚貼付薬シートの支持体を
構成するポリスチレンフィルムは、スチレンの単独重合
体である。耐衝撃性(HI)ポリスチレンと称するゴム
成分を有するスチレン−ブタジエンラバー(SBR)や
ブタジエンラバー(BR)等は薬剤の移行防止性に劣る
ため、本発明には使用できない。粘着剤層の主成分であ
るジエン系ブロック共重合体においてはスチレン−イソ
プレン−スチレントリブロック共重合体(SIS)やス
チレン−エチレン/ブチレン−スチレンブロック共重合
体(SEBS)が代表的であるが、これらの主成分がス
チレンであることにより、上記ポリスチレンフィルム
は、これらの粘着剤層との親和性が良好である。
【0012】上記ポリスチレンフィルムのMFRは、J
IS K 7210に準拠して、200℃、5kgで測
定して、1〜18g/10分の範囲である。MFRがこ
の範囲より小さいとフィルム加工性や風合いが悪くな
り、この範囲より大きいと薬剤の移行防止効果が劣るた
め、上記範囲に限定される。好ましくは1.0〜10g
/10分である。
【0013】本発明に係るポリスチレンフィルムは、上
記MFRの限定により、ポリスチレン分子間の隙間が、
薬剤分子を通すには小さすぎるが、水分子は通す大きさ
となるため、薬剤移行防止性に優れかつ透湿性をも有す
ることとなる。
【0014】上記ポリスチレンフィルムの厚さは30〜
200μmである。30μmより薄いと強度が不足し、
200μmより厚いと柔軟性が不足するため、上記範囲
に限定される。好ましくは50〜150μmである。
【0015】上記ポリスチレンフィルムはTダイスを用
いた押し出し成形により、シリンダー温度180〜22
0℃、Tダイス温度200〜220℃にて容易に作成す
ることができる。
【0016】本発明の粘着剤層に用いる粘着剤は特に限
定されず、例えば、スチレン−イソプレン−スチレンブ
ロック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレン
ブロック共重合体ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポ
リブテンゴム、ポリイソプレンゴム、ブチルゴム、シリ
コーンゴム、天然ゴム、合成イソプレンゴム等のゴム系
のもの;ポリ(メタ)アクリル、ポリビニルエーテル、
ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、エチレン性
共重合体等の合成樹脂系のもの等が挙げられる。また、
これらに粘着付与樹脂や液状ゴム、軟化剤等を添加し
て、ガラス転位温度を調整し、また所望の粘着特性、薬
剤拡散移動性を有するように調整したもの等を用いるこ
とができる。
【0017】本発明の粘着剤層に含有する薬剤は、経皮
投与に適切な薬剤であれば特に限定されず、例えば、消
炎鎮痛剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、抗高血圧剤、降圧
利尿剤、抗生物質、麻酔剤、抗菌性物質、抗真菌物質、
ビタミン剤、抗てんかん剤、冠血管拡張剤、抗ヒスタミ
ン剤、鎮咳剤、性ホルモン、抗うつ剤、脳循環改善剤、
制吐剤、抗腫瘍剤、生体医薬(ポリペプチド等)等が挙
げられる。本発明によれば、これらの薬剤のうち、保存
中に揮散や昇華しやすい薬剤であるナンドロロンデカノ
エート(ステロイド系消炎鎮痛剤)、ニトログリセリン
(冠血管拡張剤)、プロパチルニトレート(同)、イソ
ソルビドジニトレート(同)、サリチル酸(消炎鎮痛
剤)、サリチル酸メチル(同)、l−メントール(同)
等も用いることができる。
【0018】上記粘着剤層中の薬剤含量は、薬剤の種
類、粘着剤の種類や治療すべき疾患によって変化する
が、粘着剤中0.1〜30重量%の範囲がよい。上記粘
着剤層の厚さは、皮膚粘着性、皮膚面への薬剤の持続的
放出等を考慮し5〜500μm、好ましくは10〜30
0μmの範囲がよい。
【0019】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。 実施例1 MFR7.5g/10分のポリスチレン(旭化成工業社
製スタイロン666)を、Tダイスの付いた1軸押出機
を用いて、シリンダー温度180〜220℃、Tダイス
温度220℃にて押し出し、巻き取って厚さ40μmの
ポリスチレンフィルムを得た。薬剤を含有する粘着剤
は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体
(Shell化学社製カリフレックスTR1107)3
0重量部、テルペン系樹脂(ヤスハラケミカル社製YS
レジン115)35重量部、流動パラフィン10重量
部、l−メントール5重量部を混合して得た。次に上記
粘着剤(薬剤含有)を離型紙に10μmの厚さに塗工
し、フィルムに貼り合わせて皮膚貼付薬シートを作成し
た。
【0020】実施例2〜4 ポリスチレンフィルムの厚さを表1に示す厚さ(μm)
としたこと以外は、実施例1と同様にして皮膚貼付薬シ
ートを作成した。
【0021】実施例5 MFR16g/10分のポリスチレン(ダイヤレックス
三菱化成ポリテック社製HF−55)を用い、シリンダ
ー温度170〜210℃、Tダイス温度210℃とした
こと以外は、実施例1と同様にして皮膚貼付薬シートを
作成した。
【0022】実施例6 MFR1.1g/10分のポリスチレン(旭化成工業社
製スタイロンG8259)を用い、シリンダー温度18
0〜230℃、Tダイス温度230℃としたこと以外
は、実施例1と同様にして皮膚貼付薬シートを作成し
た。
【0023】比較例1〜2 ポリスチレンフィルムの厚さを表1に示す厚さとしたこ
と以外は、実施例1と同様にして皮膚貼付薬シートを作
成した。
【0024】比較例3 MFR20g/10分のポリスチレン(旭化成工業社製
679R)を用いたこと以外は、実施例5と同様にして
皮膚貼付薬シートを作成した。 比較例4 ゴム分をブレンドしたポリスチレン(旭化成工業社製4
75D)を用いたこと以外は、実施例6と同様にして皮
膚貼付薬シートを作成した。
【0025】比較例5 可塑剤としてDOP40重量部を添加した厚さ100μ
mのPVCフィルムを用いたこと以外は、実施例1と同
様にして皮膚貼付薬シートを作成した。 比較例6 ポリスチレンフィルムの代わりに、厚さ75μmのPE
Tフィルム(東レ社製ルミラー)を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして皮膚貼付薬シートを作成した。
【0026】上記のようにして得た皮膚貼付薬シートを
評価し、結果を表1に併せて示した。測定方法及び評価
方法は下記によった。表1中厚さの単位はμmである。 (1)MFRは、JIS K 7210に準拠して、2
00℃、5kgで測定した。単位はg/10分である。 (2)薬剤移行防止性は、薬剤含有の粘着剤を塗工した
シートをアルミ箔で密封して、40℃で6箇月放置後、
粘着剤を剥がして薬剤濃度をガスクロマトグラフィーで
測定し、90%以上の薬剤が粘着剤層中に残留していれ
ば○、残留していなければ×とした。 (3)皮膚刺激防止性は、各実施例及び比較例によって
得られた皮膚貼付薬シートを直径3cmの大きさに裁断
し、上腕部内側に24時間貼付したのち剥離し、剥離後
8時間経過した時の皮膚面を目視にて判定し、その結果
を、紅斑ある場合を×、ない場合を○で示した。
【0027】(4)粘着剤との接着性は、シートをベー
クライト板の上に貼り、1時間後に剥がした時に、糊残
りない場合を○、僅かに残る場合を△、糊残りある場合
を×で示した。 (5)強度は、JIS K 6871に準拠して測定
し、1500N/m未満の場合を×、1500〜300
0N/mの場合を△、3000N/mを超える場合を○
で示した。 (6)柔軟性は、直径2cmの大きさに裁断し、上腕部
に貼り付け、日常生活8時間後にシートの状態を観察
し、はがれ、浮きが無い場合を○、浮きのみある場合を
△、剥がれがある場合を×で示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、薬剤移行防止性と皮膚
刺激防止性とをともに有し、しかも貼付後に糊残りが生
じることのない皮膚貼付薬シートを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレンの単独重合体でありメルトフロ
    ーレートが1〜18g/10分であり厚さが30〜20
    0μmであるポリスチレンフィルムよりなる支持体の片
    面に、薬剤を含有した粘着剤層を積層してなることを特
    徴とする皮膚貼付薬シート。
JP2606394A 1994-01-28 1994-01-28 皮膚貼付薬シート Pending JPH07215844A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2606394A JPH07215844A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 皮膚貼付薬シート

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JP2606394A JPH07215844A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 皮膚貼付薬シート

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JPH07215844A true JPH07215844A (ja) 1995-08-15

Family

ID=12183233

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2606394A Pending JPH07215844A (ja) 1994-01-28 1994-01-28 皮膚貼付薬シート

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JP (1) JPH07215844A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314262A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Sekisui Plastics Co Ltd 外用貼付剤およびその製造方法、並びにその使用方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005314262A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Sekisui Plastics Co Ltd 外用貼付剤およびその製造方法、並びにその使用方法

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