JPH07214457A - 切削加工データ入力処理装置 - Google Patents

切削加工データ入力処理装置

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JPH07214457A
JPH07214457A JP1085094A JP1085094A JPH07214457A JP H07214457 A JPH07214457 A JP H07214457A JP 1085094 A JP1085094 A JP 1085094A JP 1085094 A JP1085094 A JP 1085094A JP H07214457 A JPH07214457 A JP H07214457A
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JP
Japan
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tool
processing
area
machining
graphic
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JP1085094A
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Tsutomu Ando
努 安東
Katsuyoshi Takahashi
勝吉 高橋
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Jeol Ltd
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Jeol Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 CADの設計図面からでも簡単に加工図デー
タが入力できる。 【構成】 切削加工するための図形を入力する図形入力
手段1と、図形端点の不一致等の図形誤差を修正すると
同時に、図形認識のために図形要素同士の交点でそれぞ
れの要素を分割する処理を行う図形誤差修正手段2と、
穴表記と穴図形要素との関連付けを行う穴情報入力手段
3と、加工情報を付加する加工情報入力手段4と、図形
を読み込んで閉領域の定義を行って各加工対象閉領域
(加工領域)毎にその輪郭形状を表す直線や曲線に分割
した線分等の要素情報、その現在高さ情報、仕上がり高
さ情報等を有する図形データベース6を作成する図面認
識手段5とを備えたので、NCデータ作成のための加工
図データとなる図形データベースを加工平面図より入力
し作成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、任意の輪郭形状と高さ
で設定された複数の加工領域のデータを展開して切削加
工を行うための切削加工データ入力処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、NC工作機械により任意の輪郭形
状と高さ(深さ)で切削加工を行う場合、その加工は、
荒挽加工、中挽加工、仕上加工、仕上面加工、面取加工
の順に行われる。さらにそれぞれの加工においても、複
数の各加工領域に関して加工順位が決定され、そして、
工具の選択等が行われNCデータが作成される。実際に
このようなNCデータを作成する場合には、例えばCA
Dシステムを用いて加工製品の設計を行って設計図が出
来上がると、その設計図に基づいて加工する最終品の輪
郭形状や切削深さ、各加工領域の隣接状況等から人間が
判断して加工順位の決定や工具選択、さらに使用する工
具本数を適正な規模にまとめる工具まとめ処理を行い、
さらにそれらの情報に基づいて対話処理でシステムにN
Cデータを作成し入力するのが一般的な手法であった。
したがって、加工順位や工具選択、工具まとめ等、NC
データの作成で基本的な部分は、専ら判断する人の経験
や主観に頼っており、これらを最適にするような自動決
定処理がNCデータの作成でなされているというもので
はなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
人間がCADで作成した設計図を見て、さらにそこから
加工順位の決定や工具選択、工具まとめが適正な内容に
なるかどうかを判断しNCデータを作成するので、これ
らを最適な内容で決定するためには、NCデータを作成
する人が加工技術のノウハウを必要とし、ある程度機械
加工に精通していなければならなかった。したがって、
従来のシステムにおいて、NCデータ作成プログラムを
備えていたとしても、熟練者による全体加工を把握した
上での経験的な判断が必要になり、誰でもがそれを使う
ことができるものではないという問題があった。しか
も、熟練度に応じてバラツキが生じる。例えば工具まと
めにおいても、工具使用本数が多くなると、工具交換回
数が多くなるため、段取りその他事前に準備する時間や
加工時間が長くなり、また、保管工具数が膨大な量とな
るため、NC加工するメリットがなくなるというような
問題も生じる。
【0004】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、CADの設計図面からでも簡単に加工図データを
入力することができる加工図データ入力処理装置を提供
することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、任
意の輪郭形状と高さで設定された複数の加工領域のデー
タを展開して切削加工を行うための切削加工データ入力
処理装置であって、切削加工するための図形を入力する
図形入力手段と、図形端点の不一致等の図形誤差を修正
すると同時に、図形認識のために図形要素同士の交点で
それぞれの要素を分割する処理を行う図形誤差修正手段
と、穴表記と穴図形要素との関連付けを行う穴情報入力
手段と、加工情報を付加する加工情報入力手段と、図形
を読み込んで閉領域の定義を行って各加工対象閉領域
(加工領域)毎にその輪郭形状を表す直線や曲線に分割
した線分等の要素情報、その現在高さ情報、仕上がり高
さ情報等を有する図形データベースを作成する図面認識
手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明の加工図データ入力処理装置では、切削
加工するための図形を入力する図形入力手段と、図形端
点の不一致等の図形誤差を修正すると同時に、図形認識
のために図形要素同士の交点でそれぞれの要素を分割す
る処理を行う図形誤差修正手段と、穴表記と穴図形要素
との関連付けを行う穴情報入力手段と、加工情報を付加
する加工情報入力手段と、図形を読み込んで閉領域の定
義を行って各加工対象閉領域(加工領域)毎にその輪郭
形状を表す直線や曲線に分割した線分等の要素情報、そ
の現在高さ情報、仕上がり高さ情報等を有する図形デー
タベースを作成する図面認識手段とを備えたので、NC
データ作成のための加工図データとなる図形データベー
スを加工平面図より入力し作成することができる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明に係る加工図データ入力処理装置
の1実施例を示す図、図2は入力される加工図の例を示
す図、図3は形状確認のための斜め透視画面の例を示す
図、図4は作成される図形データベースの構成例を示す
図である。
【0008】図1において、図形入力部1は、設計図を
作成するCADシステムや作成された設計図を読み取る
スキャナ、座標を入力するデジタイザその他任意の輪郭
形状と高さで設定された複数の加工領域を切削加工する
ための図形を入力する装置である。
【0009】図形誤差修正部2は、例えばCADにより
作成された設計図から図2に示すように引き出し線や寸
法線等を消去し、さらに図形端点の不一致等の図形誤差
を修正すると同時に、図形認識のために図形要素同士の
交点でそれぞれの要素を分割する処理を行うものであ
る。例えば角の部分のおいてそれぞれの直線の端点が出
力画面上では一致しているように見えても、CADで作
成した設計図のデータ上では、その端点の座標値が一致
していない場合や、R部分においても円弧の端点と直線
の端点とが一致いていない場合もまま生じる。このよう
な場合には、それぞれを延長させて交点を求め、また、
交点が求まらない場合には、それぞれの端点近傍で一致
させる端点を探索して誤差の修正を行う。
【0010】穴情報入力部3は、図2に示す「2−M6
深8」や「15キリ深8」の穴表記と穴図形要素との関
連付けを、例えばグループ毎に色を変えて画面に表示し
ながら行うものである。すなわち、入力された設計図の
データにおいて、例えば「2−M6深8」がどの図形要
素かは関連付けがされていないので、それぞれどの図形
要素かの関連付けを行う。
【0011】加工情報入力部4は、加工情報を付加する
ものであり、加工に必要な諸情報として、例えば部品名
称や工具セット、同一工具連続加工指示、機種名称、テ
ープ分指示、外周加工指示、多面体最大振半径、作成者
名、標準値変更指示、部品番号、切り落とし加工指示、
工程名、素材材質、機械名、仕上げ同時加工指示、後加
工個所指示、面取り指示、全前面開放パス方向指示、閉
領域の定義を行うための要素分割等がある。
【0012】図面認識部5は、図形を読み込み閉領域の
定義を行って図形データベースを作成したり、加工面毎
に加工対象図形を取り出し、加工面毎の座標系にデータ
を変換したり、図2に示すように閉領域図形とZ表記に
より各閉領域の高さ、取り代、残し代を決定したり、穴
図形及び穴表記と閉領域の関係を調べ、穴の種別、位
置、深さを決定したりするものである。ここでは、形状
確認画面として、図3に示すような斜め透視画面を表示
する。
【0013】図形データベース6は、以上の図形誤差修
正部2、穴情報入力部3、加工情報入力部4、図面認識
部5で処理して作成されたデータを格納するものであ
り、各加工対象閉領域(加工領域)毎にその輪郭形状を
表す直線や曲線に分割した線分等の要素情報、その現在
高さ情報、仕上がり高さ情報等を有するものである。そ
のデータ構造としては、例えば図4に示すように加工対
象閉領域群を構成する各領域データ名A、B、C、D、
……のリスト11とそれぞれの領域データ12からな
り、リスト11の領域データ名A、B、C、D、……の
それぞれに領域データ12のアドレスのポインタを有し
ている。領域データ12は、各領域データ毎に少なくと
も現在高さ情報Zs1、仕上がり高さ情報Ze1、輪郭の形
状を表す直線や曲線に分割した線分line-01 、02、03、
……からなる要素情報を有している。この要素情報は、
例えば直線であれば始点s01,終点e01 、s02,e02 、s03,
e03 、……や始点と直線方程式と長さ、曲線であれば半
径と始点、終点、中心等の情報からなる。
【0014】本発明に係る切削加工データ入力処理装置
は、このように加工平面図より入力して各加工対象閉領
域(加工領域)毎にその輪郭形状を表す直線や曲線に分
割した線分等の要素情報、その現在高さ情報、仕上がり
高さ情報等を有する図形データベースを作成するので、
この図形データベースから加工技術のノウハウや機械加
工に精通していなくても、加工順位や工具選択、工具ま
とめ等、NCデータの作成で基本的な部分を最適にする
ような自動決定処理が可能になる。以下に、この図形デ
ータベースに基づいて行う処理の例を説明する。
【0015】図5は本発明に係る加工図データ入力処理
装置及び加工順位の決定や工具選択、工具まとめを行う
工程展開装置を備えたNCデータ作成システムの構成例
を示す図、図6は工具変更時の加工領域と工程表の表示
画面の例を示す図である。
【0016】図5に示すNCデータ作成システムは、図
形誤差修正部2、穴情報入力部3、加工情報入力部4、
図面認識部5からなる加工図データ入力装置で作成され
た図形データベース6から、工程展開装置により加工順
位を決定して工具の選択、まとめを行い、工具変更部1
0により各工程の工具諸元の変更及び切削条件、残し代
の変更を行い、工程の追加、削除を行うようにしたもの
である。工程展開装置は、加工順位決定部7、工具選択
部8、工具まとめ部9を備え、最適な加工順序及び加工
領域を決定し、荒、中、仕上げの順に工程展開をし、各
領域毎に加工種別を決定してその領域に削り残しがなく
他の領域に干渉しない工具を選択し、素材材質、加工種
別、工具、取り代によって工程の内容を決定し、規定値
範囲内の工具をまとめるものである。工具変更部10
は、各工程の工具パスの計算結果を順を追って画面に表
示し、各工程の工具諸元の変更及び切削条件、残し代の
変更を行い、工程の追加、削除を行うものである。この
工具変更時の加工領域と工程表の表示画面の例を示した
のが図6である。なお、工程の追加は、ドリル工程に限
り行い、工具変更後は、加工順位の変更及び工具パスの
再計算を行う。工具変更後の他の領域との干渉チェック
は行わない。また、変更によって他の領域の工程が変更
になる場合も、全てオペレータによって変更を行う。
【0017】次に、工程展開装置の加工順位決定、工具
選択、工具まとめを行う構成例を説明する。
【0018】図7は加工順位決定を行うブロックの構成
例を示す図であり、ブロックデータ抽出部15は、図形
データベース6から隣接する加工対象閉領域群をブロッ
クデータとして抽出するものであり、その抽出したブロ
ックデータを格納するのがブロックデータ格納部16で
ある。ブロックデータは、例えば図2に示すように加工
対象領域でない高さZ0の領域で分離されて隣接する加
工対象閉領域群A、B、C、…からなる。加工順位決定
部17は、ブロックデータ格納部16の加工対象閉領域
群の中から加工高さの高い(切削深さで浅い)順に領域
データを取り出し、高さと壁の接続の連続性を考慮して
展開領域を判定した上で、加工順位を決定して加工順位
の木図データ18を作成し出力するものである。この基
本的な思想は、加工領域の高さの高い順に加工し、加工
領域に隣接する高さの低い領域がある場合には、隣接す
る領域との壁の接続状態を調べて加工領域に加えられる
ものは含めて加工し、そうでないものは後加工にするこ
とである。また、開放面があり開放されていない場合に
は後加工とする。隣接する領域との壁の接続状態につい
ては、壁同士の接線が連続している場合には隣接領域を
加えて加工領域を決定し、連続していない場合には後加
工とする。順位管理テーブル19は、加工順位を決定す
る際に各領域データの処理状態を管理するものである。
【0019】次に、具体的な加工順位決定例について説
明する。図8は壁の接線連続を説明するための図、図9
は開放面を説明するための図、図10は加工図とその加
工順位木図データの例を示す図、図11は順位管理テー
ブルの例を説明するための図、図12は加工順位決定処
理の流れを説明するための図である。
【0020】壁の接続の連続性とは、隣接する領域が壁
で繋がっている場合、共有する壁のエッジデータ(直線
又は円弧)の端点における接線の傾きを計算し、その傾
きが同一であれば連続とみなすことである。例えば図8
(イ)に示すようにエッジ1の直線にエッジ2の円弧が
1点で接している場合や、図8(ロ)に示すようにエッ
ジ1の円弧とエッジ2の円弧が1点で接している場合、
図8(ハ)に示すようにエッジ1の直線とエッジ2の直
線が同一の直線方程式である場合には、隣接領域との壁
の接続状態が連続しているとみなす。
【0021】また、開放面は、加工領域を構成するエッ
ジの一部が開放されている場所をいい、図9に示すよう
に最終仕上げ形状で結果的に壁とならない部分のエッジ
を指している。言い換えれば切削する場合、工具がアプ
ローチする可能性のあるエッジである。この開放面が開
放していない(未開放)とは、開放面に対して工具がア
プローチできない状態をいう。例えば図9(ハ)に示す
ように加工領域23において、最終仕上がり形状で壁と
はならないのが開放面25であるが、この領域を切削す
る場合、加工領域24の切削が先に終了していなけれ
ば、加工領域23の開放面25から工具のアプローチは
できない。したがって、加工領域24の切削が終了して
いなければ開放面25は開放していないことになり、加
工領域24の切削が終了することによって開放面25は
開放したことになる。なお、図9(ニ)に示すように全
部壁のポケット加工の場合には、工具のアプローチは上
から行うため、ポケット領域を含む領域の切削が終了し
ていれば開放として扱う。
【0022】図10(イ)において、A、B、C、D
は、それぞれ加工領域であり、輪郭線で示す範囲を深さ
Z0、Z3、……に切削加工することを示している。し
たがって、高さで言えば、Z0が最も高く切削加工をし
ない領域となり、Z15が最も低い領域となる。この加
工図に基づいて図形データベースを作成すると、例えば
領域データAについては、それぞれ上下左右の直線から
なる輪郭線と左右上隅の円弧からなる輪郭線が要素情報
として、Z0が現在高さ、Z3が仕上げ高さとして登録
される。
【0023】この加工図での加工順位の決定は、以下の
ように行われる。まず、1番高いZ3の加工領域Aを取
り出すと、その隣接する加工領域Cと壁が接線不連続で
あるので加工領域Aを後加工とし、次の高さZ5の加工
領域Bについても同様であるので後加工とする。さらに
その次の高さZ10の加工領域Cは、Z15と低い方の
加工領域Dを含み、壁同士が隣接しないので、Z10の
高さでZ15の加工領域Dも含めた領域で加工順位を1
位として決定する。次に、Z15の加工領域Dは、それ
より低い加工領域がないため、2位の加工順位として決
定する。そして、後加工になったZ3の加工領域Aに戻
り、隣接する高さZ10の加工領域Cが展開済みになり
隣接領域が外にないため2位の加工順位として決定し、
同様にZ5の加工領域Bについても2位の加工順位とし
て決定する。その結果、作成された加工順位木図データ
の例を示したのが図10(ロ)である。
【0024】管理テーブル19は、例えば図11に示す
ように各領域データに順位決定のための管理情報として
例えば順位決定フラグと後加工フラグを設定して、順位
決定領域データと後加工とする領域データを識別できる
ようにするものである。すなわち、初めに各領域データ
の管理情報を全て「0」に設定して1番高い加工領域を
取り出して各領域データを判定しながら、加工順位が1
位の決定処理を行い、加工順位が1位の領域データCの
管理情報の順位決定フラグを「1」に、後加工とする領
域データA,Bの管理情報の後加工フラグを「1」にそ
れぞれ設定する。同様にして高さが次に高い(低い方へ
順次)加工領域を取り出して加工順位が2位の決定処理
を行い、該当する順位決定フラグと後加工フラグを制御
する。より低い加工領域がなくなると、後加工フラグが
「1」の領域データA,Bを順次取り出して同様の決定
処理を行う。順位決定フラグが全て「1」になれば決定
処理が終了する。なお、この管理テーブル19は、リス
ト11を読み込んでフラグを設定してもよい。
【0025】上記加工順位決定処理の流れは、図12に
示すようにまず、未展開切削閉領域データの中より高さ
が一番高い領域を抽出し(ステップS1)、未展開切削
領域が存在するかを調べる(ステップS2)。未展開切
削領域がなければ処理終了となるが、存在する場合(Y
ES)には、さらに展開領域に含まれ或いは隣接し高さ
が等しいか低い他の加工領域が存在するかを調べる(ス
テップS3)。該当する加工領域が存在する場合には
(YES)、さらに、隣接領域との壁の接続状態で接線
が連続しているか、又は壁同士で隣接していないかを調
べる(ステップS4)。その結果、接線が連続し、又は
壁同士で隣接していない場合には(YES)、その加工
領域を加えて展開領域とした後ステップS3に戻って処
理を繰り返し(ステップS5)、接線が連続してなく壁
同士で隣接している場合には(NO)、その展開高さ領
域を後加工としてから、ステップS1に戻って処理を繰
り返す(ステップS7)。ステップS3で該当する加工
領域が存在しない場合には(NO)、さらに展開領域の
開放面は開放されているかを調べる(ステップS6)。
その結果、開放されている場合には(YES)、その展
開領域で加工を決定し(ステップS8)、開放されてい
ない場合には(NO)、その展開高さ領域を後加工とし
てから、ステップS1に戻って処理を繰り返す(ステッ
プS7)。
【0026】図13は全体の加工順位決定処理の流れを
説明するための図である。加工図から図形データベース
が作成されると、まず図形データベースよりブロックデ
ータを読み込む(ステップS11)。次に、未展開ブロ
ックがあるか否かを調べ(ステップS12)、未展開ブ
ロックがあれば荒挽加工領域、中挽加工領域、仕上加工
領域のそれぞれの領域の各加工順位木図データを作成す
る(ステップS13〜S15)。そして、ブロックデー
タ内の各領域、各工程の工具を選択して(ステップS1
6)ステップS11に戻り、未展開ブロックがなくなる
まで同様の処理を繰り返す。
【0027】未展開ブロックがなくなると(NO)、図
形データベースから仕上面上加工データを入力して仕上
面上加工工具を選択し(ステップS17〜S18)、続
いて図形データベースから面取エッジデータを入力して
面取工具を選択する(ステップS19〜S20)。そし
て、各工程内での加工順位を維持し、工具交換が最小で
かつ加工原点より切削領域の近い順に加工順を決定し
(ステップS21)、加工順位データを加工順位ファイ
ルに出力する(ステップS22)。この加工順位決定
は、上記処理のうち荒挽加工領域、中挽加工領域、仕上
加工領域のそれぞれの領域の各加工順位木図データを作
成するものである。
【0028】図14は加工領域と切削効率の関係を説明
するための図である。先に説明した図10の例におい
て、上記加工順位の決定により加工順位の1位が図14
(イ)に示す加工領域C+Dとなったが、例えば単に高
い順に加工順位を決定すると、図14(ロ)、(ハ)の
ようになる。まず、最も高いZ3で加工を展開すると、
それより低いZ5、Z10、Z15も同時に加工できる
ため、図14(ロ)に示すように加工領域A、B、C、
Dを含んだ領域となる。同様に2番目の高さZ5で加工
を展開すると、それより低いZ10、Z15も同時加工
となるので、図14(ハ)に示すような領域となる。し
かし、Z3の加工領域Aで使用する工具は、制限形状よ
り小径の工具になるので、その工具で面積の広い加工領
域C+Dを加工すると、切削パスが長くなり、また、切
込み回数も多くなるため、加工時間が長くなり切削効率
が悪くなる。
【0029】一般に切削領域の形状が複雑になるほど使
用工具径が小さくなるため、切削パスが長くなり切削効
率が落ちるが、上記のような加工順位決定を行えば高い
順に同一高さ以下の加工高さで壁の接続状態に着目して
接線の連続性により切削領域を判定するので、切削領域
の形状を加工しやすい単純な形状にまとめることができ
る。したがって、切削パスの計算が容易になり切削効率
の向上を図ることができ、加工技術ノウハウを持ってい
ない作業者であっても最適な加工順位を決定することが
でき、誰にでもNCデータの作成が可能となる。
【0030】図15は工具選択ブロックの構成例を示す
図、図16は図形データベースの有する工程コードを説
明するための図、図17は制限形状対応工具径テーブル
の例を示す図、図18は工具選択基準テーブルの例を示
す図、図19は工具ファイルの例を示す図、図20はホ
ルダーファイルの例を示す図である。図中、31は加工
領域決定部、32は加工種別決定部、33は制限形状値
計算部、34は工具種類決定部、35は工具決定部、3
6は工具径再設定部、38は制限形状対応工具径テーブ
ル、39は工具選択基準テーブル、40は工具ファイ
ル、41はホルダーファイルを示す。
【0031】図15において、図形データベース6は、
各加工対象閉領域(加工領域)毎にその輪郭形状を表す
直線や曲線に分割した線分等の要素情報、その現在高さ
情報、仕上がり高さ情報、工程コード等を有するもので
ある。加工領域決定部31は、この図形データベース6
から図形構成要素として線分等の要素情報を、領域表記
情報として現在高さ情報や仕上がり高さ情報、面精度等
を読み出して加工順位と加工領域を決定するものであ
り、加工種別決定部32は、面切削、領域一部壁、ポケ
ット加工、外周、面取り等、決定された加工領域の加工
種別を決定するものである。制限形状値計算部33は、
工具径が制限されるポケットや領域一部壁、面切削のよ
うな加工領域制限形状の形状値を計算するものである。
工具種類決定部34は、制限形状対応工具径テーブル3
8を参照して工具径の検索範囲を決定しその範囲内にあ
る工具種類を工具選択基準テーブル39の優先順位にし
たがって検索し決定するものであり、工具決定部5は、
工具種類が決定されると、工具ファイル40から工具を
検索してさらにホルダーファイル41に基づきホルダー
を設定し、工具およびホルダーが他の領域と干渉するか
否かの干渉チェックを行い干渉しないことを条件にその
工具を決定するものである。工具径再設定部36は、工
具およびホルダーが他の領域と干渉する場合に、基準径
と上下限径との間で標準径、標準径以外で検索を行って
工具径を再設定するものである。
【0032】図形データベース6の有する工程コード
は、図16に示すように面切削や領域一部壁、ポケッ
ト、外周、面取り等の加工種別、底面精度、側面精度、
工程、形状の各情報を有するものである。制限形状対応
工具径テーブル38は、図17に示すようにコーナー径
か幅かの制限形状区分、制限寸法、理想となる径の指標
とする基準径、どこまで小さくしてよいかの指標とする
下限径、どこまで大きくしてよいかの指標とする上限径
の情報を有し、この制限形状対応工具径テーブル8を設
定し、図形制限形状値に対応して使用可能工具径範囲を
設け、理想径が存在しない場合にその範囲内で工具選択
が実施できるようにしている。工具選択基準テーブル3
9は、図18に示すように素材グループコード、加工種
別(工程コード)、第1から第10までの工具選択基準
を有し、加工領域の素材/加工種別に応じて使用可能工
具種別に優先順位を設定することで、理想工具種別が工
具ファイルに存在しない場合に優先順に工具の選択を実
施するものである。工具ファイル40は、図19に示す
ように工具コード、工具略称、工具材質、工具形状、ホ
ルダーコード等の情報を有する。ホルダーファイル41
は、図20に示すようにホルダー径の情報を有する。
【0033】図21は制限形状値について説明するため
の図である。制限形状値計算部3で求める制限形状値と
しては、例えば図21(A)に示すようなエッジが全部
壁のポケットの場合には、最小コーナ半径bと壁間の距
離最小値aとを比較して小さい方の値を求め、図21
(B)〜(D)に示すような領域一部壁の場合には、最
小コーナ半径aと壁間の距離最小値bと壁から開放面ま
での距離最大値cの中で最も小さい値を求める。また、
図21(E)に示すような面切削の場合には、領域の最
小外接長方形の長手方向に垂直な幅aを求める。このよ
うに工具径が加工種別により一義的に決定できる場合を
除き、図形の制限形状を求めることで工具理想径を決定
している。
【0034】次に、具体的な処理の流れを説明する。図
22は工具選択処理の流れを説明するための図、図23
は工具再設定の方法について説明するための図である。
【0035】本発明に係る切削加工データの工具選択方
式では、図22に示すようにまず、図形データベース6
からこれら図形構成要素と領域表記情報を読み込む(ス
テップS1)。
【0036】次に、加工領域、加工種別を決定する(ス
テップS2〜S3)。なお、この処理は、切削加工デー
タの加工順位決定方式として既に本出願人が提案してい
るものが適用できるが、その内容については後述する。
そして、加工領域の制限形状値を計算する(ステップS
4)。
【0037】次に、制限形状対応工具径テーブル38を
参照して工具径の検索範囲を決定する(ステップS
5)。続けて工具選択基準テーブル39を参照して工具
種類を検索する(ステップS6)。
【0038】ここで、工具種類が決定できたか否かを判
断し(ステップS7)、既に工具選択基準テーブル39
の第1から第10までの工具選択基準が検索された後で
NOとなった場合には、第1優先工具の理想径工具が存
在するものとして工具を決定する(ステップS8)。Y
ESの場合には、工具ファイル40を参照して工具検索
を行う(ステップS9)。
【0039】その結果、工具が存在するか否かを判断し
(ステップS10)、YESの場合には、図20に示す
ようなホルダー径の情報を有するホルダーファイル41
を参照してホルダーの設定を行い(ステップS11)、
工具・ホルダー干渉チェックを行う(ステップS1
2)。干渉したか否かを判断し(ステップS13)、干
渉しなければ工具決定を行い、干渉した場合、または先
のステップS10で工具が存在しなかった場合には、工
具径再設定を行う(ステップS14)。そして、工具径
再設定が可能か否かを判断し、可能であれば(YESの
場合)ステップS9から工具検索を再び繰り返して行
い、可能でなければ(NOの場合)ステップS6からの
工具種類の検索を再び繰り返して行う。
【0040】工具径再設定は、図23に示すようにま
ず、基準径から下限値の中で標準径を検索し、次に
基準径から上限値の中で標準径を検索する。標準径での
設定ができなければ、さらに基準径から下限値の中で
標準径以外を検索し、次に基準径から上限値の中で標
準径以外を検索する。
【0041】なお、第1から第10までの工具選択基準
工具コードを有する工具選択基準ファイルを示したが、
複数の工具で対応できれば2つ以上でもよいし、加工種
別によってその数は異なってもよい。このように制限形
状対応工具径テーブル、工具選択基準テーブル、工具フ
ァイル、ホルダーファイルを備え、各テーブル、ファイ
ルを参照して加工領域制限形状の最小コーナ径や壁間距
離最小値等を制限形状値として求め、しかる後、工具径
の検索範囲を決定して工具種類を検索し、工具種類の決
定に応じて工具を検索しホルダーを設定して工具および
ホルダーが他の領域と干渉しない工具を決定するので、
自動的に工具種類の検索、決定、工具の検索を行い、最
適な工具選択を自動的に決定することができる。したが
って、加工技術のノウハウを持っていない作業者であっ
ても最適な工具の設定を行うことができ、熟練者でなく
ても容易に切削加工データ(NCデータ)の作成を行う
ことができる。
【0042】図24は工具まとめブロックの構成例を示
す図、図25と図26は加工領域データの構成例を示す
図、図27は機械仕様ファイルの構成例を示す図、図2
8は加減速ファイルの構成例を示す図、図29は加工条
件ファイルの構成例を示す図、図30は規定ファイルの
構成例を示す図、図31は制限形状対応工具径テーブル
の構成例を示す図、図32は切り込み量変更ファイルの
構成例を示す図である。図中、51は工具まとめ処理
部、52は下穴用ドリル工具まとめ処理部、53は領域
切削工具まとめ処理部、54は加工領域データ、55は
機械仕様ファイル、56は加減速ファイル、57は加工
条件ファイル、58は規定ファイル、59は制限形状対
応工具径テーブル、60は切り込み量変更ファイルを示
す。
【0043】図24において、工具まとめ処理部51
は、加工領域毎に工程や工具等の加工情報を有する加工
領域データ54から加工種別や工具等の必要な情報を読
み込み、下穴用ドリル工具を優先してまとめ処理を行っ
た後、エンドミル等の領域切削工具のまとめ処理を行う
ものであり、下穴用ドリル工具まとめ処理部52と領域
切削工具まとめ処理部53からなる。下穴用ドリル工具
まとめ処理部52は、領域切削の下穴加工に使用してい
るドリル工具について他の工具に優先してまとめ処理を
行うものであり、領域切削工具まとめ処理部53は、エ
ンドミル等残りの領域切削工具についてまとめ処理を行
うものである。また、各まとめ処理では、工具の上下限
値でまとめ範囲を設定し、まず、大径側にまとめ処理を
最初に行い、大径側でまとまらない工具は小径側にまと
め処理を行う。
【0044】加工領域データ54は、図25及び図26
に示すように加工優先順位や工程コード、工具コード、
工具径、刃長、変更可能な工具径の上下限値、切削条
件、制限寸法等の情報を有し、例えば工程コードから下
穴用か等の加工種別がわかる。機械仕様ファイル55
は、図27に示すように機械の最大加工工具径や素材グ
ループ毎に設定した1回加工可能ドリル径、ドリル径刻
み量等の情報を有するものである。加減速ファイル56
は、図28に示すように工具コード、工程コード、標準
値に対する比率(切削速度、送り速度、切り込み量等)
の各情報を有するものである。加工条件ファイル57
は、図29に示すように工具コード、工具径、加工条件
(スピンドル回転数、送り速度、切り込み量等)の各情
報を有するものである。規定ファイル58は、図30に
示すように工具まとめの幅を広げるために下限値を調整
する工具まとめ比率等の情報を有するものである。
【0045】制限形状対応工具径テーブル59は、図3
1に示すようにコーナー径か幅かの制限形状区分、制限
寸法、理想となる径の指標とする基準径、どこまで小さ
くしてよいかの指標とする下限径、どこまで大きくして
よいかの指標とする上限径の情報を有し、この制限形状
対応工具径テーブル59を設定し、図形制限形状値に対
応して使用可能工具径範囲を設け、理想径が存在しない
場合にその範囲内で工具選択が実施できるようにしてい
る。切り込み量変更ファイル60は、図32に示すよう
に機械名、工具コード、工具径、標準に対する切り込み
量の比率等の情報を有するものである。
【0046】次に、工具まとめ処理について説明する。
図33は工具まとめ処理の全体の流れを説明するための
図、図34は下穴用ドリルまとめ処理を説明するための
図、図35はまとめの実施処理を説明するための図、図
36は領域切削工具まとめ処理を説明するための図であ
る。
【0047】工具まとめ処理の全体の流れは、図33に
示すように加工領域データを読み込んで(ステップS
1)、まず、下穴用ドリル工具のまとめ範囲を設定し
(ステップS2)、下穴用ドリル工具のまとめ処理を行
う(ステップS3)。次に、領域切削工具のまとめ範囲
を設定し(ステップS4)、領域切削工具のまとめ処理
を行う(ステップS5)。そして、加工領域データの書
き出しを行う(ステップS6)。
【0048】下穴用ドリル工具のまとめ範囲の下限値
は、加工領域データでの選択された工具の工具径とし、
上限値は、機械仕様ファイルでの下穴ありの場合には
〔下穴径+ドリル刻み量(機械・素材毎に設定)〕、下
穴なしの場合には〔1回加工可能なドリル径(機械・素
材毎に設定)〕とする。
【0049】領域切削工具のまとめ範囲は、それぞれ領
域加工(制限形状)の場合と領域加工(無制限形状)の
場合とポケット加工の場合に分かれ、上限値と下限値が
設定される。領域加工(制限形状)の場合には、下限値
が制限形状対応工具径テーブルの下限値となり、上限値
が制限形状対応工具径テーブルの上限値となる。領域加
工(無制限形状)の場合には、下限値、上限値がそれぞ
れ選択された工具径となる。ポケット加工の場合には、
下限値が制限形状対応工具径テーブルの下限値となり、
上限値が下穴径となる。
【0050】ステップS3の下穴用ドリルまとめ処理で
は、図34に示すようにドリル加工領域データを読み込
むと(ステップS11)、変更可能なドリルのデータも
抽出して(ステップS12)、まず、まとめ範囲内で変
更不可能なドリルへのまとめを行い(ステップS1
3)、次に変更可能なドリル同士のまとめ処理を行う
(ステップS14)。そして、加工条件ファイル、加減
速ファイルを参照して変更された工具の切削条件を設定
する(ステップS15)。
【0051】変更不可能なドリル工具とは、キリ穴加
工、タップ下穴加工、リーマ下穴加工、座ぐり下穴加工
に使用されるドリルであり、いずれの加工も穴径(キ
リ、タップ、リーマ、座ぐり)によりドリル径が一義的
に決まってしまうものである。また、変更可能なドリル
工具とは、ポケット加工(切削する領域のエッジがすべ
て壁)の下穴加工に用いられるドリルであり、加工の荒
挽きに使用する工具径以上であれば変更可能である。
【0052】ステップS13、S14のまとめの実施処
理では、図35に示すようにまず、同じ工具について使
用箇所数や面積を集計処理してから(ステップS2
1)、集計値の低い工具から順に取り出して変更可能な
工具径範囲内の工具が存在するか否かを調べ(ステップ
S22)、あればその工具の刃長が満足しているか否か
を調べる(ステップS23)。そして、刃長が満足する
工具の場合には、工具と領域との干渉チェックを行い
(ステップS24)、工具と領域が干渉していないこと
(ステップS25)、前に設定したまとめ工具より工具
径が大であること(ステップS26)を条件に、工具に
関する情報の書換えを行いまとめ工具の設定を行う(ス
テップS27)。
【0053】ステップS5の領域切削工具まとめ処理で
は、図36に示すように加工領域データから領域切削用
工具を読み込み(ステップS31)、まとめ範囲内で大
径側にまとめ可能工具を探す(ステップS32)。大径
側にまとめられなかった工具を小径側にまとめ可能な工
具を探す(ステップS33)。変更された工具の切削条
件を設定する(ステップS34)。
【0054】このように基本的に工具を大径側にまとめ
ることは、大径側にまとめることで切削効率を落とさ
ず、小径側にまとめると切削パス本数および切り込み回
数が増えて切削にかかる時間が増加するのを少なくする
ためである。さらに、大径側にまとまらない場合に小径
側にまとめるのは、切削効率が落ちても機械の工具ポッ
ト使用数を減らすことの方を優先するためである。ま
た、ドリルを先にまとめてしまうのは、まとめの対象と
なるドリルが、ポケット加工の下穴用のものであり、下
穴の径が決定しないことにはポケットの荒挽き加工の工
具のまとめ範囲が決定できないためである。ポケット加
工では、はじめに下穴用ドリルでまず穴を開けた後、エ
ンドミルで領域切削を行う。そのため、エンドミルでの
領域加工を行う際には、その工具径より大きな穴が下穴
用ドリルで開けられていなければならない。さらに、使
用箇所数や面積の集計値の低い工具から順にまとめを行
うのは、逆に集計値の高い工具をまとめると効率が悪く
なるのを防ぐためである。
【0055】次に、具体的なまとめ処理の例を説明す
る。図37は加工図の例を示す図である。図37におい
て、Zが加工深さ(切削深さ)を示し、Z10の加工深
さのポケット加工領域A、Z15の加工深さのポケット
加工領域B、12キリ深さ12の加工領域Cからなる。
なお、1回加工可能ドリル径は、φ20とする。
【0056】上記の例において、加工領域A、B、Cの
加工工具は、
【0057】
【表1】 であり、この時点での工具使用本数は6本となる。ここ
で、ドリルまとめ範囲を設定すると、 φ10≦ドリル1≦φ20 …… 変更可能ドリル φ8≦ドリル1≦φ20 …… 変更可能ドリル φ12≦ドリル1≦φ12 …… 変更不可能ドリル となり、ドリルまとめ処理を行うと、まず、変更可能
ドリルを不可能ドリルにまとめることにより、ドリル1
→ドリル3、ドリル2→ドリル3、つまり、ドリル1、
2、3ともφ12となる。
【0058】次に、領域切削工具のまとめ範囲を設定す
ると、 φ5≦エンドミル1≦φ12 (制限形状対応工具径テ
ーブルより) φ4≦エンドミル2≦φ12 となり、領域切削工具まとめ処理を行うと、エンドミル
2→エンドミル1、つまり、エンドミル1、2ともφ8
となる。
【0059】したがって、最終的に、各加工領域A、
B、Cの加工工具は、
【0060】
【表2】 となるので、使用工具本数は3本になる。
【0061】このように領域切削の下穴加工用に使用し
ているドリル工具を先にまとめると共に、まとめ処理で
は、大径側のまとめを行った後、大径側でまとまらない
工具は小径側のまとめを行うので、切削効率を落とすこ
となく、工具の使用本数を効率的に少なくすることがで
きる。したがって、工具ポット数の少ないNC加工機に
対応したNCデータを作成することができる。しかも、
工具のセット作業時間を少なくすることができるため、
部品加工原価を低減することができ、工具交換回数の減
少により加工時間の短縮を図ることができる。さらに、
保管工具種類及び本数を減らすことができるので、設備
費、工具費等の費用の低減を図ることができる。
【0062】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、切削加工するための図形を入力し、図形端点
の不一致等の図形誤差を修正すると同時に、図形認識の
ために図形要素同士の交点でそれぞれの要素を分割する
処理、穴表記と穴図形要素との関連付けを行い、加工情
報を付加し図形を読み込んで閉領域の定義を行って各加
工対象閉領域(加工領域)毎にその輪郭形状を表す直線
や曲線に分割した線分等の要素情報、その現在高さ情
報、仕上がり高さ情報等を有する図形データベースを作
成するので、図形データベースを加工平面図より入力す
ることができる。そして、この図形データベースを加工
図データとすることにより、加工技術のノウハウや機械
加工に精通していなくても、加工順位や工具選択、工具
まとめ等、NCデータの作成で基本的な部分を最適にす
るようなNCデータを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る加工図データ入力処理装置の1
実施例を示す図である。
【図2】 入力される加工図の例を示す図である。
【図3】 形状確認のための斜め透視画面の例を示す図
である。
【図4】 作成される図形データベースの構成例を示す
図である。
【図5】 本発明に係る加工図データ入力処理装置及び
加工順位の決定や工具選択、工具まとめを行う工程展開
装置を備えたNCデータ作成システムの構成例を示す図
である。
【図6】 工具変更時の加工領域と工程表の表示画面の
例を示す図である。
【図7】 加工順位決定を行うブロックの構成例を示す
図である。
【図8】 壁の接線連続を説明するための図である。
【図9】 開放面を説明するための図である。
【図10】 加工図とその加工順位木図データの例を示
す図である。
【図11】 順位管理テーブルの例を説明するための図
である。
【図12】 加工順位決定処理の流れを説明するための
図である。
【図13】 全体の加工順位決定処理の流れを説明する
ための図である。
【図14】 加工領域と切削効率の関係を説明するため
の図である。
【図15】 工具選択ブロックの構成例を示す図であ
る。
【図16】 図形データベースの有する工程コードを説
明するための図である。
【図17】 制限形状対応工具径テーブルの例を示す図
である。
【図18】 工具選択基準テーブルの例を示す図であ
る。
【図19】 工具ファイルの例を示す図である。
【図20】 ホルダーファイルの例を示す図である。
【図21】 制限形状値について説明するための図であ
る。
【図22】 工具選択処理の流れを説明するための図で
ある。
【図23】 工具再設定の方法について説明するための
図である。
【図24】 工具まとめブロックの構成例を示す図であ
る。
【図25】 加工領域データの構成例を示す図である。
【図26】 加工領域データの構成例を示す図である。
【図27】 機械仕様ファイルの構成例を示す図であ
る。
【図28】 加減速ファイルの構成例を示す図である。
【図29】 加工条件ファイルの構成例を示す図であ
る。
【図30】 規定ファイルの構成例を示す図である。
【図31】 制限形状対応工具径テーブルの構成例を示
す図である。
【図32】 切り込み量変更ファイルの構成例を示す図
である。
【図33】 工具まとめ処理の全体の流れを説明するた
めの図である。
【図34】 下穴用ドリルまとめ処理を説明するための
図である。
【図35】 まとめの実施処理を説明するための図であ
る。
【図36】 領域切削工具まとめ処理を説明するための
図である。
【図37】 加工図の例を示す図である。
【符号の説明】
1…図形入力部、2…図形誤差修正部、3…穴情報入力
部、4…加工情報入力部、5…図形認識部、6…図形デ
ータベース

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の輪郭形状と高さで設定された複数
    の加工領域のデータを展開して切削加工を行うための切
    削加工データ入力処理装置であって、切削加工するため
    の図形を入力する図形入力手段と、図形端点の不一致等
    の図形誤差を修正すると同時に、図形認識のために図形
    要素同士の交点でそれぞれの要素を分割する処理を行う
    図形誤差修正手段と、穴表記と穴図形要素との関連付け
    を行う穴情報入力手段と、加工情報を付加する加工情報
    入力手段と、図形を読み込んで閉領域の定義を行って各
    加工対象閉領域(加工領域)毎にその輪郭形状を表す直
    線や曲線に分割した線分等の要素情報、その現在高さ情
    報、仕上がり高さ情報等を有する図形データベースを作
    成する図面認識手段とを備えたことを特徴とする切削加
    工データ入力処理装置。
JP1085094A 1994-02-02 1994-02-02 切削加工データ入力処理装置 Withdrawn JPH07214457A (ja)

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