JPH07211274A - 固定陽極x線管装置 - Google Patents

固定陽極x線管装置

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JPH07211274A
JPH07211274A JP2317394A JP2317394A JPH07211274A JP H07211274 A JPH07211274 A JP H07211274A JP 2317394 A JP2317394 A JP 2317394A JP 2317394 A JP2317394 A JP 2317394A JP H07211274 A JPH07211274 A JP H07211274A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 負荷の向上と耐電圧寿命を延ばすという別意
の目的を同時に満たす固定陽極X線管装置を提供する。 【構成】 陰極と固定陽極とが対向した状態で外囲器に
収納されている。陰極の先端部には凹状の集束電極が設
けられ、その集束電極の凹部内にはコイル状に巻かれた
フィラメントが設けられている。固定陽極の先端面に
は、陰極のフィラメントに対向した状態でターゲット6
が設けられている。ターゲット6は、管軸垂直方向Hに
対して角度θで傾斜されており、ターゲット6の表面形
状は、X線照射方向Yに平行な軸線J1を陽極先端面に
投影した陽極投影軸J3を稜線とした、傾斜角αの楔形
に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、X線透視撮影装置や
X線CT装置等の医用X線診断装置に備えられる固定陽
極X線管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の固定陽極X線管装置は、
ガラスで形成された外囲器に、陰極と固定陽極とが対向
した状態で収納されている。陰極の先端部(固定陽極と
対向する端部)には、凹状の集束電極が設けられ、その
集束電極の凹部内にはコイル状に巻かれたフィラメント
が設けられている。一方、固定陽極の先端面(陰極と対
向する端面)には、表面形状が平面であるターゲットが
設けられている。このターゲットはタングステンで構成
され、例えば、タングステン板を陽極先端面に埋め込ん
だり、陽極先端面にタングステンを化学蒸着させる等し
て、陽極先端面にターゲットが形成されている。
【0003】X線照射時には、陰極と固定陽極との間に
高電圧(管電圧)を印加し、また、フィラメントにフィ
ラメント電流を供給してフィラメントから熱電子を放出
させ、放出された熱電子を集束電極で集束してターゲッ
ト上の焦点に衝突させX線を発生させ、所定方向に向け
てX線が、固定陽極X線管装置から照射される。
【0004】ところで、X線像の幾何学的ぼけを減少さ
せるためには焦点を小さくする必要がある。しかし、焦
点を小さくすると、フィラメントからの熱電子がターゲ
ットに衝突する際の発熱による影響が増大するので、管
電圧、管電流の積算値を制限(負荷を小さく)しなけれ
ばならない。そこで、従来装置では、ターゲットを管軸
垂直方向に対して傾斜させて、熱電子が実際に衝突する
実焦点を大きくするとともに、X線が照射される側から
見た実効焦点を小さくし、X線像の幾何学的ぼけを減少
させるとともに負荷の減少を抑制している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、X線像の幾何学的ぼけを増大させず、
負荷を大きくするためには、同じ大きさの実効焦点に対
して、実焦点を大きくしてやる必要があるが、従来装置
のように、ターゲットを管軸垂直方向に対して傾斜させ
るだけでは、実焦点を大きくするのに限界がある。
【0006】また、固定陽極X線管装置には、一般的に
次のような特性があることが知られている。すなわち、
フィラメントから熱電子を放出させるためにフィラメン
トにフィラメント電流を供給してフィラメントを加熱す
ると、フィラメントから導電性の物質が蒸発して放出さ
れ、その導電性物質が、外囲器の内周面に付着して導電
性の蒸着膜が形成されていく。そして、最後には、陰極
と固定陽極に印加する管電圧により、外囲器内周面に形
成された導電性蒸着膜への放電現象が起こるに到る。こ
の放電現象が起こると、管電圧を印加できなくなり、X
線を発生させることができなくなる。これが、耐電圧寿
命と呼ばれるものであるが、固定陽極X線管装置を長期
間に渡って使用するためには、この帯電圧寿命を延ばす
ことが望まれる。しかしながら、従来、この耐電圧寿命
を延ばすための有効な考案はなされていない。
【0007】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたものであって、負荷の向上と、耐電圧寿命を延ばす
という別意の目的を同時に満たす固定陽極X線管装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、このような
目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、この発明は、フィラメントと集束電極とを先端部に
備えた陰極と、前記陰極先端部のフィラメントに対向さ
せてターゲットを先端面に備えた固定陽極とが外囲器に
収納され、前記陰極と前記固定陽極との間に高電圧を印
加して、所定方向にX線を照射させる固定陽極X線管装
置において、前記ターゲットの表面形状を、X線照射方
向に平行な軸線を前記陽極先端面に投影した陽極投影軸
を稜線とした楔形に形成したものである。
【0009】
【作用】この発明の作用は次のとおりである。すなわ
ち、ターゲットの表面形状を、X線照射方向に平行な軸
線を陽極先端面に投影した陽極投影軸を稜線とした楔形
に形成したことにより、ターゲットの表面に傾斜が付け
られるので、傾斜が付けられた方向において、同じ大き
さの実効焦点に対して実焦点を大きくすることができ
る。従って、X線像の幾何学的ぼけを増大させることな
く、負荷を大きくすることが可能となる。
【0010】また、ターゲットの表面形状を楔形にした
ことにより、フィラメントとターゲット間の等電位線も
楔形になることから、熱電子は楔形のターゲットの稜線
付近に集束し易くなる。従って、予め決められた実焦点
に熱電子を集束させるためには、集束電極による熱電子
の集束性を弱めてやる必要がある。これにより、集束電
極による熱電子の拘束を緩和させることがき、フィラメ
ントから放出された熱電子が、効率良くターゲット側に
流れるので、エミッション特性が向上する。すなわち、
フィラメント電流を小さくすることができるので、フィ
ラメントから蒸発する導電性物質の量を減少させること
ができ、外囲器内周面の導電性物質蒸着膜への放電現象
が起きるまでに要する時間(耐電圧寿命)が長くなる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の一実施例を
説明する。図1は、この発明の一実施例に係る固定陽極
X線管装置の概略構成を示す図であり、図2(a)は、
実施例装置の固定陽極の先端面付近を拡大した図、図2
(b)は、図2(a)のA−A矢視断面図、図2(c)
は、図2(a)のB−B矢視断面図である。
【0012】図1に示すように、この実施例装置は、ガ
ラスで形成された外囲器1に、陰極2と固定陽極3とが
対向した状態で収納されている。陰極2の先端部には、
凹状の集束電極4が設けられ、その集束電極4の凹部内
にはコイル状に巻かれたフィラメント5が設けられてい
る。一方、銅で形成されている固定陽極3の先端面に
は、後で説明するターゲット6が設けられている。
【0013】X線照射時には、陰極2と固定陽極3との
間に高電圧(管電圧)を印加し、また、フィランメント
5にフィラメント電流を供給してフィラメント5から熱
電子を放出させ、放出された熱電子を集束電極4で集束
してターゲット6に衝突させてX線を発生させ、Y方向
に向けてX線を照射させる。
【0014】なお、図1および以下の各図における符号
Yは、実施例装置からのX線照射方向を示し、J1はX
線照射方向Yに平行な軸線、J2は管軸、Hは管軸垂直
方向をそれぞれ示す。また、この実施例では、X線照射
方向Yに平行な軸線J1と管軸垂直方向Hとは平行であ
る。
【0015】次に、この実施例装置の固定陽極およびタ
ーゲットの構成を図2を参照して説明する。この実施例
では、タングステン板で形成されたターゲット6が固定
陽極3の先端面に埋め込んである。また、ターゲット6
は、図2(a)、(b)に示すように、従来装置と同
様、管軸垂直方向Hに対して角度θで傾斜されており、
ターゲット6の表面形状は、図2(a)、(c)に示す
ように、X線照射方向Yに平行な軸線J1を陽極先端面
に投影した陽極投影軸J3を稜線とした、傾斜角αの楔
形に形成されている。
【0016】次に、このように構成された実施例装置の
作用効果を説明する。まず、同じ面積の実効焦点に対す
る、この実施例装置の実焦点の面積と、従来装置の実焦
点の面積とを比較してみる。
【0017】従来装置の固定陽極およびターゲットの構
成を図3に示す。なお、図3(a)は、従来装置の固定
陽極の先端面付近の構成を示す図であり、図3(b)
は、図3(a)のC−C矢視断面図、図3(c)は、図
3(a)のD−D矢視断面図である。図3(a)、
(b)に示すように、従来装置の固定陽極13の先端面
に設けられたターゲット16は、管軸垂直方向Hに対し
て角度θで傾斜されており、また、その表面形状は、図
3(a)、(c)に示すように平面である。
【0018】従来装置における実焦点と実効焦点との関
係を図4(a)に示す。すなわち、面積(L1×W1)
の実効焦点ESに対する実焦点RS1の面積は(L2×
W1)となる。図からも明らかなように、ターゲット1
6の表面形状は平面であるので、実焦点RS1の幅方向
の寸法は、実効焦点ESの幅方向の寸法と同じW1であ
る。一方、ターゲット16は、管軸垂直方向Hに対して
角度θで傾斜されているので、実焦点RS1の長さL2
は、実効焦点ESの長さL1よりも長く(L2>L1)
になる。L1とL2とは、図4(b)に示すように、以
下の関係式で表せる。 L1/L2=sinθ ……… (1)
【0019】また、この実施例装置における実焦点と実
効焦点との関係を図5(a)に示す。すなわち、上記の
従来装置の場合と同じ面積(L1×W1)の実効焦点E
Sに対する実焦点RS2の面積は、(L2×(W2+W
3))となる。
【0020】この実施例装置は、従来装置と同じ角度θ
で、管軸垂直方向Hに対して傾斜されているので、実効
焦点ESの長さ(L1)と実焦点の長さ(L2)との関
係は、従来装置の場合と同じになる。つまり、上式
(1)の関係式で定義できる。
【0021】しかしながら、この実施例装置のターゲッ
ト6の表面形状は、X線照射方向Yに平行な軸線J1を
陽極先端面に投影した陽極投影軸J3を稜線とした、傾
斜角αの楔形に形成されているので、実焦点RS2の幅
方向の寸法(W2+W3)は、実効焦点ESの幅方向の
寸法W1よりも長く((W2+W3)>W1)になる。
W1と(W2+W3)とは、図5(b)に示すように、
以下の関係式で表せる。 W2/(W1/2)=cosα ……… (2) W3/(W1/2)=cosα ……… (3)
【0022】すなわち、同じ面積(L1×W1)を得る
ための実効焦点ESの面積を、この実施例装置と従来装
置とで比較してみると、実効焦点RS1、RS2の長さ
はL2で同じであるが、幅方向の寸法については、従来
装置ではW1であるのに対して、この実施例装置では
(W2+W3)となり、この実施例装置の方が長くなる
ので、実効焦点の面積は、この実施例装置の方が従来装
置よりも大きくなる。
【0023】なお、実効焦点ESと、この実施例装置の
実焦点RS2と、従来装置の実焦点RS1とを、それぞ
れ平面視でまたは平面に展開して示すと図6のようにな
る。図6(a)は、従来装置の実効焦点を平面視で示し
た図、図6(b)は、この実施例装置の実効焦点を平面
視で示した図、図6(c)は、従来装置の実焦点を平面
視で示した図、図6(d)は、この実施例装置の実焦点
を平面に展開した図である。なお、この実施例装置の実
効焦点ESは従来装置の実効焦点ESのように四角形で
はないが、面積は従来装置の実効焦点ESと同じであ
る。
【0024】また、例えば、L1=1mm、W1=1mm、
θ=10°、α=30°とした場合には、上式(1)よ
り、L2は約5.8mmになり、上式(2)、(3)よ
り、(W2+W3)は約1.2mmになり、この場合に
は、従来装置の実焦点RS1とこの実施例装置の実焦点
RS2の面積比は、1:1.2となる。
【0025】すなわち、この実施例装置によれば、同じ
面積の実効焦点に対して実焦点の面積が大きくなった分
だけ、従来装置に比べて、X線像の幾何学的ぼけを増大
させることなく負荷を大きくすることができる。例え
ば、上記したように実効焦点RS1、RS2の面積比
が、1:1.2であれば、従来装置に比べて負荷を1.
2倍にすることができることになる。
【0026】次に、フィラメントから放出される熱電子
の軌道を、この実施例装置の場合と従来装置の場合とを
比較してみる。従来装置の場合の熱電子の軌道を図7
(a)に、この実施例装置の場合の熱電子の軌道を図7
(b)に示す。
【0027】従来装置の場合、ターゲット16の表面形
状は平面であるので、フィラメント5とターゲット16
との間の等電位線DL(点線で示す)は、図7(a)に
示すように平行である。また、フィラメント5からの熱
電子を、集束電極4でターゲット16の所定領域(予め
決められた実焦点、幅方向の寸法W)内に集束させるた
め、フィラメント5は、集束電極4の凹部内に取り付け
られている。なお、この集束電極4の表面とフィラメン
ト5の取り付け位置との間の長さDをフィラメント深さ
という。
【0028】一方、この実施例装置の場合、ターゲット
6の表面形状は楔形であるので、フィラメント5とター
ゲット6との間の等電位線DL(点線で示す)は、図7
(b)に示すようにターゲット6に近づくに従って楔形
に変化していく。従って、フィラメント5からターゲッ
ト6に流れる熱電子は、楔形のターゲットの稜線付近に
集束し易くなるので、実焦点の幅方向の寸法が小さくな
る傾向がある。一方、従来装置と同じ実効焦点を得るた
めには、図7(b)に示すW(Wは図7(a)に示した
寸法と同じ)内に熱電子を集束させてやる必要がある。
従って、この実施例では、集束電極4による集束性を緩
和してやるために、従来装置に比べて、フィラメント深
さDを浅くした位置にフィラメント5を取り付けてやる
必要がある。フィラメント深さDを浅くしてフィラメン
ト5を取り付けると、集束電極4による熱電子の拘束が
緩和され、フィラメント5から放出された熱電子が、効
率良くターゲット6側に流れる。つまり、フィラメント
5から放出され、フィラメント5の近辺に分布する熱電
子の数は、フィラメント深さDが浅くなるに従って減少
し、フィラメント5近辺に分布しなくなった熱電子はタ
ーゲット6側に流れるので、フィラメント5をフィラメ
ント深さDを浅くして取り付けるに従って、フィラメン
ト5から放出された熱電子が、効率良くターゲット6側
に流れる。
【0029】従って、陰極2と固定陽極3とに印加する
管電圧を従来装置と同じにし、フィラメント5からター
ゲット6に流れる熱電子の数に比例する管電流を従来装
置と同じにする際、この実施例装置では、フィラメント
5から放出させる熱電子の数は少なくて済むので、フィ
ラメント5に供給するフィラメント電流を従来装置より
も小さくすることができる。つまり、エミッション特性
が向上する。フィラメント電流を小さくすると、フィラ
メント5の加熱を小さくすることができるので、フィラ
メント5から蒸発する導電性物質の量を減少させること
ができ、外囲器内周面の導電性物質蒸着膜への放電現象
が起きるまでに要する時間(耐電圧寿命)を長くするこ
とができる。
【0030】上述したように、この実施例では、実効焦
点の面積を同じにしつつ実焦点の面積を大きくすること
ができるので、X線像の幾何学的ぼけを増大させること
なく負荷を大きくすることができ、同時に、耐電圧寿命
を長くすることができる。
【0031】ところで、ターゲット6の表面形状を楔形
にする際の傾斜角αを大きくとると、ヒール効果により
固定陽極X線管装置から照射されるX線量が減少すると
ともに、熱電子がターゲット6に衝突して発生する熱が
陽極先端面付近に溜まり易くなるので好ましくない。従
って、上記傾斜角αとしては、10°程度〜30°程度
の範囲に設定するのが好ましい。
【0032】ターゲット6を管軸垂直方向Hに対して傾
ける角度θは、従来装置と同様に、0°〜20°程度に
設定される。ただし、角度θを0°に設定した場合に
は、図8に示すように、X線照射方向Yに対して、管軸
J2を傾けた状態で、固定陽極X線管装置をX線診断装
置(X線透視撮影装置やX線CT装置等)に取り付ける
ことになる。このときには、X線照射方向Yに平行な軸
線J2と管軸垂直方向Hとは平行ではない。
【0033】なお、上述の実施例では、表面形状が楔形
のタングステン板を陽極先端面に埋め込んでターゲット
6を形成したが、表面形状が楔形である陽極先端面に、
タングステンを化学蒸着してターゲット6を形成しても
よい。
【0034】また、上述の実施例では、陽極先端面もタ
ーゲット6に従って楔形にしているが、ターゲット6の
みを楔形に、すなわち、表面形状が平面である陽極先端
面に表面形状が楔形であるターゲット6を設けてもよ
い。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明によれば、ターゲットの表面形状を、X線照射方向に
平行な軸線を陽極先端面に投影した陽極投影軸を稜線と
した楔形に形成したことにより、ターゲットの表面に傾
斜が付けられるので、傾斜が付けられた方向において、
同じ大きさの実効焦点に対して実焦点を大きくすること
ができる。従って、X線像の幾何学的ぼけを増大させる
ことなく、負荷を大きくすることができる。
【0036】また、ターゲットの表面形状を楔形にした
ことにより、集束電極による熱電子の拘束を緩和させて
やることができ、フィラメントから放出された熱電子
が、効率良くターゲット側に流れるので、エミッション
特性が向上する。従って、フィラメント電流を小さくす
ることができ、フィラメントから蒸発する導電性物質の
量を減少させることができるので、外囲器内周面の導電
性物質蒸着膜への放電現象が起きるまでに要する時間
(耐電圧寿命)を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る固定陽極X線管装置
の概略構成を示す図である。
【図2】(a):実施例装置の固定陽極の先端面付近を
拡大した図である。 (b):図2(a)のA−A矢視断面図である。 (c):図2(a)のB−B矢視断面図である。
【図3】(a):従来装置の固定陽極の先端面付近の構
成を示す図である。 (b):図3(a)のC−C矢視断面図である。 (c):図3(a)のD−D矢視断面図である。
【図4】従来装置における実焦点と実効焦点との関係を
示す図である。
【図5】この実施例装置における実焦点と実効焦点との
関係を示す図である。
【図6】実施例装置および従来装置の実効焦点と実焦点
を平面視でまたは平面に展開して示した図である。
【図7】(a):従来装置の場合の熱電子の軌道を示す
図である。 (b):この実施例装置の場合の熱電子の軌道を示す図
である。
【図8】ターゲットを管軸垂直方向Hに対して傾ける角
度を0°にした場合の、固定陽極X線管装置のX線診断
装置への取り付け状態を示す図である。
【符号の説明】
1 … 外囲器 2 … 陰極 3 … 固定陽極 4 … 集束電極 5 … フィラメント 6 … ターゲット Y … X線照射方向 J1 … X線照射方向に平行な軸線 J3 … X線照射方向に平行な軸線を陽極先端面に投
影した陽極投影軸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラメントと集束電極とを先端部に備
    えた陰極と、前記陰極先端部のフィラメントに対向させ
    てターゲットを先端面に備えた固定陽極とが外囲器に収
    納され、前記陰極と前記固定陽極との間に高電圧を印加
    して、所定方向にX線を照射させる固定陽極X線管装置
    において、前記ターゲットの表面形状を、X線照射方向
    に平行な軸線を前記陽極先端面に投影した陽極投影軸を
    稜線とした楔形に形成したことを特徴とする固定陽極X
    線管装置。
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