JPH072084B2 - 耐水性チーズ及びそれを含有した高水分含有飲食品 - Google Patents

耐水性チーズ及びそれを含有した高水分含有飲食品

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JPH072084B2
JPH072084B2 JP2047075A JP4707590A JPH072084B2 JP H072084 B2 JPH072084 B2 JP H072084B2 JP 2047075 A JP2047075 A JP 2047075A JP 4707590 A JP4707590 A JP 4707590A JP H072084 B2 JPH072084 B2 JP H072084B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ゲル化安定剤を配合することによって耐水性
が付与された耐水性チーズに関する。さらに、本発明
は、このような耐水性チーズを、シュレッド状、細粒状
及び/またはダイス状に成形し、混合あるいは複合され
ている高水分含有飲食品に関する。
〔従来の技術〕
従来、かまぼこ、プリンのようなデザート類等の高水分
含有飲食品にチーズを混合してチーズの風味及び食感を
付与することが行われていた。このような場合、チーズ
を溶融するかあるいは粉砕して混合分散することが一般
的に行われている。
しかし、このようにチーズを溶融するかあるいは粉砕し
て混合すると、飲食品に多少のチーズの風味を付与する
ことができるものゝその風味が弱く、またチーズの食感
を得ることができないという欠点があった。
このために高水分含有飲食品にシュレッド状等の固形状
にしたチーズを混合あるいは複合させることが要望され
ていたが、通常のチーズをそのまゝシュレッド状等の固
形の形状で混合あるいは複合させても、得られる製品は
保存中あるいは流通段階で製品中の水分がチーズに移行
して吸収され、チーズを形くずれあるいは溶解させ、製
品の商品価値を失わせるかあるいはいちゞるしく低下さ
せる原因となっていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであって、高水
分含有飲食品に含有させても耐水性があり、飲食品にチ
ーズの風味及び食感を充分付与することのできる耐水性
チーズを提供することを課題とする。さらに、本発明
は、このようなチーズの風味及び食感が付与された高水
分含有飲食品を提供することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行
ったところ、チーズにゲル化安定剤を特定量配合するこ
とによってチーズに耐水性を付与することができ、これ
をシュレッド状、細粒状、ダイス状等に成形し、高水分
含有飲食品に混合あるいは複合してもこれらの固形状チ
ーズが吸水して形くずれせず、飲食品にチーズ特有の風
味あるいは食感を付与することができることを見出し、
本発明を完成するに到ったものである。
すなわち、本発明は、組成物中に均一にゲル化安定剤が
約10〜20重量%含有されている耐水性チーズ、及びこの
チーズが、シュレッド状、細粒状及び/またはダイス状
に成形され、混合あるいは複合されている高水分含有飲
食品に関する。
本発明におけるゲル化安定剤は、高分子粘質物であっ
て、熱、pH、塩類の存在等によってゾルからゲルの状態
に変化し、それによって食品の性状を安定化させる性質
のものをいう。ゲル化安定剤としては、種々の物質を挙
げることができるが、特に好ましいゲル化安定剤は、ゼ
ラチン、乾燥卵白、アルギン酸、キサンタンガムであ
る。これらは単独でもちいてもよいし、また2種以上を
選択して併用してもよい。
チーズにゲル化安定剤を配合する方法としては、ナチュ
ラルチーズ等を原料としてチョッパー等の細断機で粉砕
し、これにゼラチン、乾燥卵白、アルギン酸およびキサ
ンタンガムの中から1種または2種以上選択して温水等
で溶解し、原料チーズに対し約10〜20重量%添加してス
テファン等の乳化機によって約90℃前後の温度で3〜10
分間程度混合して均一にし乳化する。この乳化の際、必
要に応じて香料、着色料等の添加物を同時に添加しても
よい。
この場合、ナチュラルチーズとゲル化安定剤のみで乳化
すると、製品としてのチーズの物性が、弾力性が強くな
りガム状の食感になるため、プロセスチーズを約10%程
度添加することが好ましい。プロセスチーズを添加する
ことによってガム状の食感がなくなり、プロセスチーズ
の食感に近くなる。
ここでゲル化安定剤の配合量を約10〜20重量%とした技
術的理由は、10重量%以下では製品としてのチーズを高
水分含有飲食品にシュレッド状やダイス状にし混合ある
いは複合して含有させて保存すると、形くずれや溶解に
よって保形性が低下して目的とするチーズの食感のある
飲食品とならず、また一方20重量%以上にすると風味や
食感が劣るという問題がある。
そして原料チーズとゲル化安定剤を乳化した後は、容器
に充填し5℃前後の温度下で48時間程度放置することに
よって耐水性チーズとなる。
なお上記ゲル化安定剤の中で,乳化直後の流動性は、ゼ
ラチンが最も好ましい。
このように調製した耐水性チーズを太さ2〜3mm、長さ3
0mmのシュレッド状にして、高水分含有飲食品、例えば
シュレッド状にしたかまぼこ(水分75〜80%)と同一容
器に入れることによってかまぼことチーズの風味がマッ
チした食品となり、チーズはかまぼこから水分を吸収し
ないので保存中あるいは流通段階でも溶解したり、形く
ずれがなく保形性を維持することができる。
また、直径0.8mm〜1.0mm程度の細粒状に破砕し、これを
液状ヨーグルト、乳酸菌飲料等の高水分含有飲食品中に
加えるとこれらの飲食品にチーズの風味及び食感を付与
することができる。
さらに、本発明の耐水性チーズを、3〜5mm角のダイス
状にするとゼリー、プリンまたはヨーグルト等のデザー
ト類の高水分含有飲食品中に混合することも可能とな
り、さらにはハム(水分65〜70%)等の肉製品中に脂肪
の代替物として複合することもできる。
本発明における高水分含有飲食品は、水分含量約60%以
上である、ハム、ソーセージ、かまぼこ、ヨーグルト、
プリン、ゼリー、液状ヨーグルトその他の乳酸菌飲料等
がある。
また、本発明における複合とは、それぞれの食品片相互
を付着させたり、重ね合せ、はり合せ等を行って一体と
することをいう。
次に本発明を実施例を挙げて具体的に説明する。
実施例1 ナチュラルチーズ40kgをチョッパーで粉砕した。一方ゲ
ル化安定剤としてゼラチン6.4kg(原料チーズに対し16
重量%)を70℃の温水に溶解し5分間静置して膨潤させ
た。上記の粉砕ナチュラルチーズ及びゼラチンと粉砕プ
ロセスチーズ4kg、溶融塩及びチーズフレーバー1320gと
を、ステファンに入れ90℃に加熱して1800rpmで約4分
間混合乳化した。この乳化したチーズを容器に充填して
5℃で48時間放置して耐水性チーズを得た。
実施例2 ゲル化安定剤のゼラチンを乾燥卵白、アルギン酸または
キサンタンガムに置き換える以外実施例1と全く同じ方
法で乾燥卵白、アルギン酸またはキサンタンガムを用い
て耐水性チーズを製造した。
〔比較例〕
ゲル化安定剤を使用せず、実施例1と全く同じ条件で、
ゲル化安定剤無添加のチーズを製造した。また、ゲル化
安定剤としてゼラチン、乾燥卵白、アルギン酸、キサン
タンガムをそれぞれ原料チーズに対して5重量%添加す
る以外、実施例1と全く同じ条件でチーズを製造した。
実施例1,2および比較例によって得られたチーズについ
て経時的水分吸収率および保形性を測定した。その結果
を、第1表及び第2表に示す。
測定方法は、経時的水分吸収率については、実施例及び
比較例によって得られたチーズを一辺が2cmに立方体に
し、これを約20℃の水中に浸漬し、チーズが本来有する
水分を基準として、増加した水分吸収率が10,20及び30
%に達したときの時間を測定した。
また、保形性については、水中に浸漬して水分を吸収し
水分吸収率10,20および30%となったチーズに、厚さ0.2
mmで直径が10φmmの円柱を50gの力で加圧し、その凹ん
だ長さを測定した。
この結果、第1表から実施例1及び実施例2によって得
られたチーズは、比較例によって得られたチーズにくら
べて水分の吸収がいちゞるしく遅くなることが、また第
2表からは水分を吸収しても保形性が維持されることが
明らかである。そして、これらの効果は、ゲル化安定剤
の中でゼラチンが最もすぐれていることが分る。
実施例3 実施例1で得られた耐水性チーズを太さ2〜3mm、長さ3
0mmのシュレッド状に成形した。また、水分含量約80%
のかまぼこを同様のシュレッド状に成形した。シュレッ
ド状に成形した耐水性チーズ40gとシュレッド状に成形
したかまぼこ200gとを混合し、プラスチック製の容器に
充填した。
得られた製品は、チーズの風味及び食感が活かされ、こ
れらがかまぼこの風味、食感と一体となってかまぼこと
チーズとの風味、食感がマッチした食品となった。ま
た、これを冷蔵庫に2週間保存してもチーズはかまぼこ
から水分を吸収せず、チーズの保形性を維持することが
できた。
実施例4 実施例1によって得られた耐水性チーズを3mm角のダイ
ス状に成形し、その200gをプリン製造の最終の冷却工程
の直前のプリン原料1000gに加えて混合し、これを100cc
のカップに充填して冷却してチーズ入りプリンを得た。
このようにして得られたプリンは、チーズの風味及び食
感がプリンのそれと非常にマッチしたものとなり、冷蔵
庫に1週間保存してもチーズはプリンから水分を吸収せ
ずチーズの保形性を維持することができた。
〔発明の効果〕
本発明の耐水性チーズは、水分吸収が遅く、かつ保形性
が優れているため、シュレッド状、細粒状、ダイス状等
にして各種の高水分含有飲食品と混合あるいは複合する
ことができる。また従来のように粉砕したり、溶解して
混合したチーズとは異なり、混合または複合したときの
風味および食感がよく、用途が非常に広いチーズとな
る。また、耐水性チーズを混合または複合して得られる
高水分含有飲食品は、流通あるいは保存の段階で水分を
吸収せず、保形性を維持することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組成物中に均一にゲル化安定剤が10〜20重
    量%含有されている耐水性チーズ。
  2. 【請求項2】ゲル化安定剤が、ゼラチン、乾燥卵白、ア
    ルギン酸及びキサンタンガムよりなる群から選択された
    1種または2種以上である請求項(1)の耐水性チー
    ズ。
  3. 【請求項3】チーズがナチュラルチーズにプロセスチー
    ズが配合されたものである請求項(1)または(2)の
    耐水性チーズ。
  4. 【請求項4】請求項(1)〜(3)のいずれかの耐水性
    チーズが、シュレッド状、細粒状及び/またはダイス状
    に成形され、混合あるいは複合されている高水分含有飲
    食品。
JP2047075A 1990-02-27 1990-02-27 耐水性チーズ及びそれを含有した高水分含有飲食品 Expired - Fee Related JPH072084B2 (ja)

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