JPH07207564A - スパンボンド不織布の製造装置 - Google Patents

スパンボンド不織布の製造装置

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JPH07207564A
JPH07207564A JP6013977A JP1397794A JPH07207564A JP H07207564 A JPH07207564 A JP H07207564A JP 6013977 A JP6013977 A JP 6013977A JP 1397794 A JP1397794 A JP 1397794A JP H07207564 A JPH07207564 A JP H07207564A
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JP
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speed
flow
spun
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JP6013977A
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Masaru Tsubata
勝 津幡
Masahiko Hashimoto
雅彦 橋本
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 目付むらが小さく、目付分布が均一で地合の
優れたスパンボンド不織布を得る。 【構成】 (イ)紡糸口金から簾状に溶融紡出された連
続長繊維群を高速気流にて牽引して細化延伸するための
長方形断面を有する高速気流による牽引装置、(ロ)該
高速気流による牽引装置の下方に設置され、該高速気流
による牽引装置から簾状に排出される連続長繊維群の走
行方向に対し、主要面が傾斜して設けられていて、該主
要面に突当る連続長繊維の走行方向を転向するための変
向板、および(ハ)連続長繊維群が該変向板に突当る位
置に近接して配置された気流速度調節装置であって、連
続長繊維群の走行に直交する方向(幅方向)に沿って複
数に区分されており、各区分にはそれぞれ気流の流量を
独立して調節することができる流量調節デバイスが設け
られていて、該流量の調節によって連続長繊維を随伴す
る気流の速度の幅方向における分布を調整することがで
きる気流速度調節装置を備えているスパンボンド不織布
の製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性樹脂より成る連
続長繊維より構成されるスパンボンド不織布の製造装置
に関する。より詳しくは、目付むらが少なく、目付分布
が均一なスパンボンド不織布の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】スパンボンド不織布は、熱可塑性樹脂を
溶融紡糸して連続長繊維群とし、これを高速気流牽引装
置を用いて細化延伸させ、高速気流牽引装置の内外で連
続長繊維群の分布密度を可及的に均一にした後、これを
無端金網コンベア上にウエブ状に堆積させることによっ
て製造される。スパンボンド不織布は比較的廉価に製造
できるため、近年その需要は高まっているが、その品質
については連続長繊維の分布を均一にし、目付分布を均
一にするための技術を得ることが重要な課題となってい
る。
【0003】連続長繊維の分布を均一にする方法として
は様々な方法が提案されているが、多数の紡糸孔が直線
状に複数列配された矩形口金から簾状に溶融紡糸された
連続長繊維群を、通過する領域の横断面が狭く、幅広な
矩形断面を有する高速気流牽引装置に導入することが行
われている。この場合、連続長繊維群は最終的に得られ
る不織布製品とほぼ同一の幅を有する紡糸口金、高速気
流牽引装置により幅方向に簾状に配列されるが、繊維が
幅方向に均一に分散しているとは言い難く、均一に分散
させるための開繊技術が数多く提案されている。この開
繊技術としては、高速気流牽引装置から噴出された連続
長繊維群に伴う気流を拡散させその気流の拡散に乗じて
分散する技術、摩擦帯電及びコロナ放電により連続長繊
維群に同極の電荷を印荷し、その反発力により開繊する
技術、連続長繊維群の噴出口を揺動させ、分散幅を広げ
る技術などが知られている。
【0004】これらのいずれにおいても連続長繊維群の
構成繊維は個々に分散され、局所的な部分の繊維の配列
は無秩序となってはいるが、得られた製品を全体に亘っ
てみると厚薄のむら、つまり目付むらを十分満足できる
程度に抑えることは困難であった。
【0005】厚薄むらの発生は以下に述べる二つの事象
に起因すると考えられる。まず、第一に、高速気流牽引
装置から噴出された連続長繊維群は様々な開繊技術によ
って繊維密度が均一に分散せしめられるが、噴射方向に
設けられた無端金網コンベア上に堆積されるまで空中を
気流とともに走行する際の失速により塊状となった連続
長繊維群が不規則に発生し、また、噴出後は、進むにつ
れて気流の拡散幅が増すために繊維塊がコンベアの進行
方向と同方向に揺動し、不規則な周期でコンベア上に堆
積することにより厚薄むらが発生する。
【0006】この失速は噴出気流の速度、すなわち高速
気流牽引装置に供給する気体の圧力を上げて空中の走行
距離を短くすれば防ぐことができるが、無端金網コンベ
ア上に堆積させる際に連続長繊維群を随伴する気流の速
度および風量が増加するため、コンベア上から繊維流を
繊維と気流とに分離するためにコンベア下部に設けられ
た吸引装置の吸引風速を上げることによって対処せねば
ならず、このための設備費、動力費がかさみ安価に不織
布を得ることを困難としている。
【0007】また、紡糸口金を無端金網コンベアの進行
方向に垂直に複数列設置し、これらを積層して不織布ウ
エブを得る場合は気流の速度および風量を上げると2列
目以降の連続長繊維群の堆積部で、予め堆積され進行し
てきた金網コンベア上の不織布ウエブの繊維の配列を乱
すという問題があった。第二に、横断面が狭く、幅広な
矩型断面の高速気流牽引装置を用いた場合、簾状に導入
された連続長繊維群を幅方向に均一に高速気流と共に噴
射するには高度な技術を要することによる。このために
は、高速気流牽引装置の内部、特に噴射口の形状を高精
度に仕上げる必要があり、また、設備費および維持費も
高騰する。さらに、連続長繊維群の噴射にむらが生じ、
繊維密度の片寄った部分に揺動が発生した場合、繊維塊
の発生は更に不規則となって厚薄むらの発生が助長され
る。この噴射むらの揺動は高速気流牽引装置の出口付近
において噴射口壁面が負圧となり、連続長繊維群の両側
の圧力バランスが僅かに変動することに起因するもの
で、これを完全に防ぐのは困難である。また、高速気流
牽引装置に導入される以前に発生する連続長繊維群の揺
動もその一因となっている。
【0008】第二の事象による厚薄むらの発生を抑制す
る技術として、噴射口の断面形状の幅を高速気流牽引装
置の幅方向に亘っていくつかの数に分割し、断面形状の
幅を独立して調節可能とさせることで、連続長繊維群の
噴射速度を高速気流牽引装置の幅方向全体に亘って変更
調整可能とすることが提案されている(特開昭52−5
9775号公報)。しかしながら、この方法は高速気流
牽引装置の加工および維持に依然として手間を要するこ
と、気流速度の僅かな差で連続長繊維群の密度に大きな
差が生じるためにウエブ密度の調整に熟練を要するとい
う問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
第二の事象による厚さむらの発生を抑制するために、公
知の技術における問題点を解決し、設備の加工及び維持
に労せず簡単な操作により、連続長繊維群の分布むらに
より発生する筋状の厚薄むらを抑えることが可能で、特
に紡糸口金を複数列配置した設備において高速で製造す
る場合においても厚薄むらを抑え、目付分布の均一な、
スパンボンド不織布を製造することができる装置を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明の
スパンボンド不織布製造装置、すなわち、紡糸口金から
簾状に溶融紡出された連続長繊維群を無端コンベア上に
ウエブ状に堆積せしめるスパンボンド不織布の製造装置
であって、(イ)紡糸口金から簾状に溶融紡出された連
続長繊維群を高速気流にて牽引して細化延伸するための
長方形断面を有する高速気流による牽引装置、(ロ)該
高速気流による牽引装置の下方に設置され、該高速気流
による牽引装置から簾状に排出される連続長繊維群の走
行方向に対し、主要面が傾斜して設けられていて、該主
要面に突当る連続長繊維の走行方向を転向するための変
向板、および(ハ)連続長繊維群が該変向板に突当る位
置に近接して配置された気流速度調節装置であって、連
続長繊維群の走行に直交する方向(幅方向)に沿って複
数に区分されており、各区分にはそれぞれ気流の流量を
独立して調節することができる流量調節デバイスが設け
られていて、該流量の調節によって連続長繊維を随伴す
る気流の速度の幅方向における分布を調節することがで
きる気流速度調節装置を備えていることを特徴とするス
パンボンド不織布の製造装置によって達成される。
【0011】以下、添付図面を参照しつつ、本発明のス
パンボンド不織布の製造装置について説明する。図1は
本発明の連続長繊維ウエブ密度分布調整装置を備えたス
パンボンド不織布の製造装置の一例を示す斜視図であ
る。図2は、図1に示す製造装置の連続長繊維群密度調
整装置付近の拡大側面図である。
【0012】図1において、紡糸口金1は紡糸孔が直線
状に複数列配置された紡糸口金を示し、この紡糸口金か
ら溶融紡糸された連続長繊維群2は、簾状となって、長
方形断面を有する高速気流による牽引装置3に導かれ、
紡糸口金1と高速気流による牽引装置3の間を走行する
間に細化延伸される。高速気流牽引装置3から気流と共
に噴出された連続長繊維群は、高速気流による牽引装置
3の下方に設けられた変向板4と幅方向(連続長繊維群
の走行方向に直交する方向)に噴出気体随伴量が適宜調
整可能な気流速度調節装置5と一対で構成される連続長
繊維群密度調整装置の間を通過する。この装置を通過す
る間に連続長繊維群はその密度分布が調整され、一定の
速度で移動する無端金網コンベア7上に堆積されて、密
度分布が均一な不織布ウエブ8が構成される。気流速度
調節装置5は幅方向全体に亘って複数個に分割されてお
り、分割された個々の区分にはそれぞれ気流の流量を独
立して調節することができる流量調節デバイスが設けら
れている。すなわち、図示の具体例においては、分割さ
れた個々の区分に開孔が設けられ、それぞれの開孔には
開口度調整デバイス6が具備されており、独立して開口
度の調整が可能である。
【0013】図2は、一対となった変向板4と気流速度
調節装置5の配置を示している。変向板4は高速気流に
よる牽引装置3の下方に設置されており、変向板4の主
要面は、牽引装置3から簾状に排出される連続長繊維の
走行方向に対し傾斜していて、連続長繊維が変向板4の
傾斜面上に衝突するようになっている。気流速度調節装
置5は、連続繊維が変向板4に突当る位置の近傍ではあ
るが、連続長繊維群2が接触しない位置に配設されてい
る。
【0014】図3は気流速度調節装置5と変向板4の拡
大斜視図である。気流速度調節装置5には、それぞれ独
立して開閉可能な多数の開口が幅方向に多数設けられて
おり、それぞれの開口にはシャッターのような開口度調
節デバイス6が具えられている。開口度調節デバイス6
はそれぞれ独立して開口度を調節する機能をもってお
り、それぞれ気流の流量を独立して調節することができ
る流量調節デバイスを構成している。
【0015】図4および図5は開口度調節デバイス6の
開口度と高速気流による牽引装置3から噴出された気流
10と連続長繊維群2の流れを示す模式図である。図4
は開口度調節デバイス6を全閉とした状態であり、連続
長繊維群2は変向板4に突当ってその進行方向が変更さ
れ、変向板4に沿って進み、気流10は変向板4及び気
流調節装置5との衝突によりその速度は減衰するが、開
口度調節デバイス6が全閉であるため大部分の気流は変
向板4と気流速度調節装置5との隙間を通り連続長繊維
群2と共に進行する。
【0016】一方、図5は開口度調節デバイス6を全開
にした状態を示しており、気流10は連続長繊維群2が
平面上を進行するのに対し、層状となって進行している
ため気流の一部は開口度調節デバイス6が開いているこ
とにより連続長繊維群2の進行方向とは異なる方向に分
離放出される。
【0017】開口度調節デバイス6による開口度の調整
は、図3に例示するように、それぞれ全閉状態と全開状
態との間で任意に行うことができる。開口度に依存し
て、気流10が連続長繊維群2と分離される量が異なる
ためその速度に差が生じ、開口度が小さい程変向板4に
よって進行方向が変化せしめられた連続長繊維群2と共
に進む気流10の速度は大きくなる。すなわち、気流速
度の調節は開口度調節デバイス6により調節が可能であ
る。開口度調節デバイス6は幅方向に複数個に区分され
て配置されており、それぞれ独立して開口度を調整する
ことが可能なため、幅方向全体に亘って気流速度分布プ
ロフィルを任意に設定できる。
【0018】噴射気流速度の幅方向における分布に差を
つけると、速度が大きい領域では連続長繊維群は速度の
小さい領域に寄り、また速度が小さい領域では逆に速度
の大きい領域から連続長繊維群が寄ってくるという傾向
が見られる。すなわち、噴射気流の速度に差があると速
度の大きい領域と速度の小さい領域に気圧差が生じ、大
きい領域から小さい領域に気流の一部が流れ、その流れ
に沿って連続長繊維群も移動するため速度の大きい領域
では繊維密度が低下し、速度の小さい領域では繊維密度
が増加するのである。
【0019】本発明のスパンボンド不織布製造装置にお
いては、無端コンベア上に形成される連続長繊維ウエブ
の密度分布を測定し、その密度差に応じて個々の開口度
調節デバイス6により開口度を調節することによって、
走行する連続長繊維群の幅方向密度分布を調整すること
ができる。
【0020】なお、紡糸口金における直線状紡糸孔の配
列は単数であっても複数であっても、本発明のスパンボ
ンド不織布製造装置によれば、連続長繊維群の幅方向密
度分布を調整することは可能である。しかしながら、紡
糸口金列が複数の場合における高速度紡糸の場合は特に
効果が大きい。すなわち、ある紡糸口金列で生じた厚薄
むらが許容範囲を超え単列では修復困難な場合でも複数
列で相互調整することで打ち消すことが可能となるので
ある。
【0021】本発明で用いる紡糸口金1は幅が500m
m〜3000mm程度の長方形の領域内に数列(5〜1
0列)で幅方向に多数個(100〜600個)の紡糸孔
が穿設されたものを用いるのが望ましい。
【0022】紡糸される熱可塑性樹脂は、溶融紡糸によ
り繊維形成なものであれば格別限定されるものではない
が、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン、ナイロンなどの熱可塑性樹脂、もしくはこ
れらの混合物、共重合体などを用いることができる。
【0023】高速気流牽引装置3は、図1に示したよう
に、長方形断面を有し、紡糸口金1の下方に紡糸口金1
から簾状に溶融紡糸された連続長繊維群2が十分に延伸
固化され、不織布を構成する連続長繊維としての所望性
質が付与されるに十分な距離を隔てて配置されれば良
い。
【0024】本発明に用いる変向板4と気流速度調整装
置5から構成される連続長繊維群密度調整装置は、図2
に示したように、高速気流牽引装置3の直下に設置され
ており、高速気流と共に噴出する連続長繊維群2を挟み
込むような形で、且つ気流速度調整装置5が走行繊維に
接触しない位置に配置されている。また、変向板は図示
のように1枚でも、または連続長繊維群2が順次衝突す
るように複数枚が直列に配置された構成でもよい。変向
板を複数枚用いた場合は最終的に連続長繊維群2と衝突
する変向板に気流速度調整装置5を設置すれば十分に本
発明の効果が発揮される。
【0025】変向板4の材質としては、衝突により連続
長繊維群2に同極の電荷を付与せしめる目的とを兼備さ
せるためにいわゆる帯電列の離れた位置に存在するよう
な材質を選択しても良いが、連続長繊維群の衝突による
変形には耐え得る材質であることが求められる。更に変
向板の形状は連続長繊維群と高速気流の進行方向を変更
せしめるものであれば特に規定されず、平面でも曲面で
も、また折曲げてあってもよい。
【0026】本発明で用いる気流速度調整装置5に配設
される複数個の開口度調節デバイス6の数は紡糸口金1
の幅50mmに対し1個程度が好ましく、また、開口部
の形状も格別限定されるものではないが、開口部の幅は
30〜70mm程度が好ましく、約50mm程度である
ことが特に好ましい。開口部幅が70mmを超えると細
部の調整が困難となり、30mm未満の小さい開口部幅
での細かな調整は一般に不要である。開口部の高さは3
0mm〜50mm程度であることが好ましい。開口部高
さが30mmより小さいと気流速度調整の範囲が狭くな
り、また50mmを超えても調整効果は殆ど変わらな
い。また、隣接する開口度調節デバイス6の間隔はでき
るだけ狭い方が連続長繊維群密度の調整が行い易いので
好ましい。
【0027】上記のような変向板4と気流密度調整装置
5とによって幅方向の分布密度を均一に揃えられた連続
長繊維群2は目的の目付となるような一定の速度で移動
し、好ましくは、金網の下方に吸引装置を備えた無端金
網コンベア上に堆積され不織布ウエブが形成される。
【0028】また、本発明のスパンボンド不織布製造装
置においては、紡糸列を複数列設け、それぞれの長繊維
群を積層させて不織布を得てもよく、また、全ての列に
変向板と気流速度調整装置を備えれば目付斑の発生が最
大限に抑えられ、目付分布が均一で地合の優れた不織布
を得ることができる。しかしながら、複数列のうち1列
のみに設置することによっても他の列でやむなく生じた
厚薄むらを打ち消す効果は十分奏される。
【0029】
【実施例】以下、実施例について、本発明のスパンボン
ド不織布製造装置を具体的に説明する。 実施例1 図1〜図3に示す装置を用いMFR(メルトフローレー
ト)50のポリプロピレンを溶融温度230℃で矩型形
状の紡糸口金(紡糸孔総数2000個、列数10列、1
列の孔数200個、1列の長さ1000mm、孔径0.
4mm)から1孔当たり毎分1gの吐出量で溶融紡糸
し、紡糸口金の下方に配置した高速気流牽引装置は連続
長繊維群を導入させ、毎分約4000mの速度で延伸固
化させ、約2.2デニールの連続長繊維群を得た。
【0030】連続長繊維群は高速気流牽引装置から高速
気流と共に噴出された後、高速気流牽引装置の下方に設
けられた変向板と50mm角で個々にシャッターを具備
した開口度調節デバイスを横並びに20個備えた気流速
度調整装置から成る連続長繊維群密度調整装置内を通過
せしめ、各々のシャッター開口度を調整することで幅方
向に連続長繊維群密度を調整した後、毎分70mの速度
で移動する無端金網コンベア上に堆積し、シート幅が1
100mmで、目付が20g/m2 の不織布ウエブを連
続的に得た。
【0031】この後、上段が無数の小突起を有する熱エ
ンボスロールで下段が平滑ロールである部分的熱圧着処
理装置を用いて圧着し、スパンボンド不織布とした。熱
エンボスロールの小突起は丸型で、直径が0.6mm、
接着面積率は7%、ロールの表面温度は145℃であっ
た。得られたスパンボンド不織布は耳部を50mmずつ
取り除いた後、横方向に幅が25mm、流れ方向に50
0mmの長さに切断し、個々の重量を測定し、その平均
値と標準偏差を求め、CV(%)値として(標準偏差/
平均値)×100で示したところ、5.5%であった。
【0032】実施例2 実施例1で用いた紡糸口金から連続長繊維群密度調整装
置に至るまでの連続長繊維製造工程の内、無端金網コン
ベアの移動方向に垂直に2列設置されたスパンボンド不
織布製造装置により、2列とも連続長繊維の紡糸、連続
長繊維群密度の調整に関しては実施例1と同様の方法
で、無端金網コンベアの移動速度のみを毎分140mに
変更して目付が26g/m2 のスパンボンド不織布を得
た。得られたスパンボンド不織布は実施例1と同様の方
法でCV(%)値を測定したところ、4.0%であっ
た。
【0033】比較例1 実施例1で用いた紡糸口金から連続長繊維群密度調整装
置に至るまでの連続長繊維製造工程の内、気流調整装置
を取り除く以外は実施例1と同様の方法で目付26g/
2 のスパンボンド不織布を得た。得られたスパンボン
ド不織布は実施例1と同様の方法でCV(%)値を測定
したところ、12.0%であった。
【0034】比較例2 実施例1で用いた紡糸口金から連続長繊維群密度調整装
置に至るまでの連続長繊維製造工程の内、気流調整装置
の開度調整装置のシャッターを全て全開にする以外は実
施例1と同様の方法で目付26g/m2 のスパンボンド
不織布を得た。得られたスパンボンド不織布は実施例1
と同様の方法でCV(%)値を測定したところ、11.
0%であった。
【0035】実施例、比較例に示したように本発明の連
続長繊維群密度調整装置を備えたスパンボンド不織布製
造装置で得られた不織布はCV(%)値が小さいことで
示されるように、目付斑が少なく、目付分布が均一な地
合の良い不織布となり、紡糸口金の列数が増加すると相
乗効果により更に品質が向上する。一方、連続長繊維群
密度調整装置を具備しない設備、または連続長繊維群密
度調整装置を備えていても開度調整装置のシャッターを
全て全開にし、調整を行わない場合はCV(%)値が大
きいことが示すように目付斑が目立つスパンボンド不織
布しか得ることができない。
【0036】
【発明の効果】本発明は連続長繊維より成る長繊維不織
布を得る際に、紡糸口金より熱可塑性樹脂を簾状に溶融
紡糸した連続長繊維を断面が矩型の高速気流牽引装置に
より牽引して細化延伸させ、これを無端金網コンベア上
に堆積させて不織布ウエブを得るに際し、高速気流牽引
装置の下方に変向板と気流速度調整装置を設けることに
よって、長繊維群は幅方向の繊維密度分布が均一にされ
て無端金網コンベア上に堆積される。そのため得られた
スパンボンド不織布は目付斑が少なく、目付分布が均一
で地合の優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパンボンド不織布製造装置の一例を
示す斜視図。
【図2】図1に示す装置の要部を示す側面図。
【図3】気流速度調節装置と変向板の拡大斜視図。
【図4】長繊維群と気流の流れを示す模式図。
【図5】長繊維群と気流の流れを示す模式図。
【符号の説明】
1 紡糸口金 2 紡出された長繊維群 3 高速気流による牽引装置 4 変向板 5 気流速度調節装置 6 開口度調節デバイス(気流流量調節デバイス) 7 無端コンベア 8 長繊維ウエブ 10 気流

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡糸口金から簾状に溶融紡出された連続
    長繊維群を無端コンベア上にウエブ状に堆積せしめるス
    パンボンド不織布の製造装置であって、 (イ)紡糸口金から簾状に溶融紡出された連続長繊維群
    を高速気流にて牽引して細化延伸するための長方形断面
    を有する高速気流による牽引装置、 (ロ)該高速気流による牽引装置の下方に設置され、該
    高速気流による牽引装置から簾状に排出される連続長繊
    維群の走行方向に対し、主要面が傾斜して設けられてい
    て、該主要面に突当る連続長繊維の走行方向を転向する
    ための変向板、および (ハ)連続長繊維群が該変向板に突当る位置に近接して
    配置された気流速度調節装置であって、連続長繊維群の
    走行に直交する方向(幅方向)に沿って複数に区分され
    ており、各区分にはそれぞれ気流の流量を独立して調節
    することができる流量調節デバイスが設けられていて、
    該流量の調節によって連続長繊維を随伴する気流の速度
    の幅方向における分布を調整することができる気流速度
    調節装置を備えていることを特徴とするスパンボンド不
    織布の製造装置。
JP6013977A 1994-01-11 1994-01-11 スパンボンド不織布の製造装置 Pending JPH07207564A (ja)

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