JPH07207337A - 高強度2相ステンレス鋼材の製造方法 - Google Patents
高強度2相ステンレス鋼材の製造方法Info
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- JPH07207337A JPH07207337A JP6021993A JP2199394A JPH07207337A JP H07207337 A JPH07207337 A JP H07207337A JP 6021993 A JP6021993 A JP 6021993A JP 2199394 A JP2199394 A JP 2199394A JP H07207337 A JPH07207337 A JP H07207337A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 CO2 −H2S−Cl- 環境下の深層油井,ガス
井用の油井検層線等としても十分に満足できる高耐食性
高強度2相ステンレス鋼材を提供する。 【構成】 Cuを含有するオ−ステナイト・フェライト系
2相ステンレス鋼の溶体化処理材に、断面減少率35%
以上の冷間加工を施した後、一旦50℃/sec以上の加熱
速度で800〜1150℃の温度域まで加熱してからこ
れを急冷し、次いで300〜700℃での温間加工を施
した後に再び冷間加工を施すか、あるいはこの冷間加工
の後に450〜700℃で時効処理する。
井用の油井検層線等としても十分に満足できる高耐食性
高強度2相ステンレス鋼材を提供する。 【構成】 Cuを含有するオ−ステナイト・フェライト系
2相ステンレス鋼の溶体化処理材に、断面減少率35%
以上の冷間加工を施した後、一旦50℃/sec以上の加熱
速度で800〜1150℃の温度域まで加熱してからこ
れを急冷し、次いで300〜700℃での温間加工を施
した後に再び冷間加工を施すか、あるいはこの冷間加工
の後に450〜700℃で時効処理する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、炭酸ガス腐食環境や
応力腐食環境においても優れた耐食性を発揮すると共に
高い強度をも兼ね備え、例えば油井検層線等としても十
分に満足できるオ−ステナイト・フェライト系2相ステ
ンレス鋼材の製造法に関するものである。
応力腐食環境においても優れた耐食性を発揮すると共に
高い強度をも兼ね備え、例えば油井検層線等としても十
分に満足できるオ−ステナイト・フェライト系2相ステ
ンレス鋼材の製造法に関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】近年、油井や天然ガス井は深井
戸化する傾向が著しく、これに伴い、井戸の掘削時ある
いは石油や天然ガスの生産時に井戸中へ各種の測定器,
治具を吊り下げるための“油井検層線”に対して更なる
強度の向上が要求されるようになった。加えて、産出油
や産出ガス中に湿潤な炭酸ガス(CO2),硫化水素(H2
S),塩素イオン(Cl- )等の腐食性物質を含む油井や
ガス井にまで開発の目が向けられるようになってきたこ
とから、その腐食対策についても重要性を一段と増して
きている。
戸化する傾向が著しく、これに伴い、井戸の掘削時ある
いは石油や天然ガスの生産時に井戸中へ各種の測定器,
治具を吊り下げるための“油井検層線”に対して更なる
強度の向上が要求されるようになった。加えて、産出油
や産出ガス中に湿潤な炭酸ガス(CO2),硫化水素(H2
S),塩素イオン(Cl- )等の腐食性物質を含む油井や
ガス井にまで開発の目が向けられるようになってきたこ
とから、その腐食対策についても重要性を一段と増して
きている。
【0003】従来、油井検層線の腐食対策としては、井
戸中へ腐食抑制剤(インヒビタ−)を投入する方法が最
も一般的なものとして知られているが、この方法では十
分な成果が期待できないことが多く、また海上油井やガ
ス井等には有効に活用できないという問題点を有してい
た。
戸中へ腐食抑制剤(インヒビタ−)を投入する方法が最
も一般的なものとして知られているが、この方法では十
分な成果が期待できないことが多く、また海上油井やガ
ス井等には有効に活用できないという問題点を有してい
た。
【0004】このような事情に鑑み、最近ではより高級
な耐食性材料を用いる傾向にあり、22Cr鋼や25Cr鋼のよ
うなCr量の高いオ−ステナイト・フェライト系の2相ス
テンレス鋼の採用が注目を集めている。
な耐食性材料を用いる傾向にあり、22Cr鋼や25Cr鋼のよ
うなCr量の高いオ−ステナイト・フェライト系の2相ス
テンレス鋼の採用が注目を集めている。
【0005】しかし、このオ−ステナイト・フェライト
系2相ステンレス鋼は、鋼材製造の際通常に施される溶
体化処理のままでは80kgf/mm2 程度の引張強さを得る
のが精々で、深井戸用油井検層線としての強度を満足し
得ないものであった。そこで、オ−ステナイト・フェラ
イト系2相ステンレス鋼を適用するに当っては、溶体化
処理の後で更に冷間加工を施し、これによって深井戸用
油井検層線に要求される高強度を具備させているのが現
状である。
系2相ステンレス鋼は、鋼材製造の際通常に施される溶
体化処理のままでは80kgf/mm2 程度の引張強さを得る
のが精々で、深井戸用油井検層線としての強度を満足し
得ないものであった。そこで、オ−ステナイト・フェラ
イト系2相ステンレス鋼を適用するに当っては、溶体化
処理の後で更に冷間加工を施し、これによって深井戸用
油井検層線に要求される高強度を具備させているのが現
状である。
【0006】しかるに、本発明者等によって行われたオ
−ステナイト・フェライト系2相ステンレス鋼に関する
詳細な実験・研究の結果、次の事実が明らかになった。
即ち、150〜250℃といった高温の湿潤CO2 環境
下で優れた耐食性を示すオ−ステナイト・フェライト系
2相ステンレス鋼も、その環境がH2 SやCl-で汚染さ
れていると耐食性は著しく劣化してくる。このCO2 −
H2 S−Cl- を含む油井やガス井環境下における腐食の
主たるものは応力腐食割れ(以降“SCC”と略称す
る)であるが、この場合のSCCは通常のそれとは挙動
を全く異にするものであって、Cl- の存在もさることな
がら、それ以上にH2 Sの影響が極めて大きい。
−ステナイト・フェライト系2相ステンレス鋼に関する
詳細な実験・研究の結果、次の事実が明らかになった。
即ち、150〜250℃といった高温の湿潤CO2 環境
下で優れた耐食性を示すオ−ステナイト・フェライト系
2相ステンレス鋼も、その環境がH2 SやCl-で汚染さ
れていると耐食性は著しく劣化してくる。このCO2 −
H2 S−Cl- を含む油井やガス井環境下における腐食の
主たるものは応力腐食割れ(以降“SCC”と略称す
る)であるが、この場合のSCCは通常のそれとは挙動
を全く異にするものであって、Cl- の存在もさることな
がら、それ以上にH2 Sの影響が極めて大きい。
【0007】そして、上記事実を踏まえて更に続けられ
た検討により、次のことが解明されたのである。イ ) 溶体化処理のままのオ−ステナイト・フェライト系
2相ステンレス鋼では、環境中のH2 S分圧が10気圧
を超えるとSCCを発生するようになる。ロ ) また、強冷間加工を施して強化したものでは、集合
組織の発達により1気圧程度のH2Sが含まれていてもS
CCを生じる。ハ ) そして、Cl- の存在はこのSCCの発生を助長する
こととなる。ニ ) その上、前述したCO2 −H2S−Cl- 環境下におけ
るオ−ステナイト・フェライト系2相ステンレス鋼は、
例えSCCを発生しないとしてもH2Sの影響でフェライ
ト域が選択的に溶解されるという所謂“選択腐食”を生
じる場合があり、この選択腐食に対しても冷間加工は少
なからぬ悪影響を及ぼしている。
た検討により、次のことが解明されたのである。イ ) 溶体化処理のままのオ−ステナイト・フェライト系
2相ステンレス鋼では、環境中のH2 S分圧が10気圧
を超えるとSCCを発生するようになる。ロ ) また、強冷間加工を施して強化したものでは、集合
組織の発達により1気圧程度のH2Sが含まれていてもS
CCを生じる。ハ ) そして、Cl- の存在はこのSCCの発生を助長する
こととなる。ニ ) その上、前述したCO2 −H2S−Cl- 環境下におけ
るオ−ステナイト・フェライト系2相ステンレス鋼は、
例えSCCを発生しないとしてもH2Sの影響でフェライ
ト域が選択的に溶解されるという所謂“選択腐食”を生
じる場合があり、この選択腐食に対しても冷間加工は少
なからぬ悪影響を及ぼしている。
【0008】このように、オ−ステナイト・フェライト
系2相ステンレス鋼には、強度不足を補うために強冷間
加工を施すとH2Sの存在する環境下での耐食性が著しく
劣化するという問題が認められたのである。
系2相ステンレス鋼には、強度不足を補うために強冷間
加工を施すとH2Sの存在する環境下での耐食性が著しく
劣化するという問題が認められたのである。
【0009】そこで、本発明が目的としたのは、“H2S
共存環境下でのSCCや選択腐食に対する抵抗性能”に
悪影響を及ぼす冷間加工の加工量を極力低減できるオ−
ステナイト・フェライト系2相ステンレス鋼の強化手段
を確立し、例えば分圧で1気圧程度以下の微量H2Sを含
むCO2 −H2S−Cl- 環境下の深層油井,ガス井用の油
井検層線等としても十分に満足できる高耐食性高強度鋼
材を提供することである。
共存環境下でのSCCや選択腐食に対する抵抗性能”に
悪影響を及ぼす冷間加工の加工量を極力低減できるオ−
ステナイト・フェライト系2相ステンレス鋼の強化手段
を確立し、例えば分圧で1気圧程度以下の微量H2Sを含
むCO2 −H2S−Cl- 環境下の深層油井,ガス井用の油
井検層線等としても十分に満足できる高耐食性高強度鋼
材を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく試行錯誤を繰り返しながら更に研究を重ねた
結果、以下のような新しい知見を得ることができた。 a) オ−ステナイト・フェライト系2相ステンレス鋼の
中でも特に“Cuを含有するもの”の溶体化処理材は、強
冷間加工を施してから急速加熱・急冷処理することによ
り超微細な再結晶粒組織材となり、更にこの処理に続い
て温間加工を施せば、組織微細化がもたらす作用に温間
加工歪、更にはこの温間加工歪と温間加工時のCuの析出
による作用が重畳されて強度が大幅に向上する。しか
も、これらの処理によっても、CO2 −H2S−Cl- を含
んだ油井,ガス井環境下での耐SCC性や耐選択腐食性
は良好に維持される。そのため、更なる強化のために冷
間加工を施す場合でも、小さな冷間加工量で十分に大き
な強度レベルを達成できるので、この冷間加工後の耐食
性も従来の再加熱溶体化処理後に強冷間加工を施す方法
(以降“従来法”と呼ぶ)によるものに比較して良好と
なる。
達成すべく試行錯誤を繰り返しながら更に研究を重ねた
結果、以下のような新しい知見を得ることができた。 a) オ−ステナイト・フェライト系2相ステンレス鋼の
中でも特に“Cuを含有するもの”の溶体化処理材は、強
冷間加工を施してから急速加熱・急冷処理することによ
り超微細な再結晶粒組織材となり、更にこの処理に続い
て温間加工を施せば、組織微細化がもたらす作用に温間
加工歪、更にはこの温間加工歪と温間加工時のCuの析出
による作用が重畳されて強度が大幅に向上する。しか
も、これらの処理によっても、CO2 −H2S−Cl- を含
んだ油井,ガス井環境下での耐SCC性や耐選択腐食性
は良好に維持される。そのため、更なる強化のために冷
間加工を施す場合でも、小さな冷間加工量で十分に大き
な強度レベルを達成できるので、この冷間加工後の耐食
性も従来の再加熱溶体化処理後に強冷間加工を施す方法
(以降“従来法”と呼ぶ)によるものに比較して良好と
なる。
【0011】b) この場合、急速加熱・急冷処理の前に
施す冷間加工の加工率を断面減少率で35%以上とし、
また急速加熱時の加熱速度を50℃/sec以上、加熱到達
温度を800〜1150℃にそれぞれ調整した場合に
は、耐SCCと耐選択腐食性は殊更に良好となる。
施す冷間加工の加工率を断面減少率で35%以上とし、
また急速加熱時の加熱速度を50℃/sec以上、加熱到達
温度を800〜1150℃にそれぞれ調整した場合に
は、耐SCCと耐選択腐食性は殊更に良好となる。
【0012】c) また、強冷間加工とそれに続く急速加
熱・急冷処理,温間加工及び冷間加工を施した前記2相
ステンレス鋼を、その後に時効処理すると、更なるCuの
析出によって材料強度は一段と向上する。従って、この
場合には、所要強度を得るために施す“温間加工後の冷
間加工”の加工量を一層小さくできるで、耐SCC性と
耐選択腐食性は従来法によるものと比較して極めて良好
となる。
熱・急冷処理,温間加工及び冷間加工を施した前記2相
ステンレス鋼を、その後に時効処理すると、更なるCuの
析出によって材料強度は一段と向上する。従って、この
場合には、所要強度を得るために施す“温間加工後の冷
間加工”の加工量を一層小さくできるで、耐SCC性と
耐選択腐食性は従来法によるものと比較して極めて良好
となる。
【0013】本発明は、上記知見等に基づいてなされた
ものであって、「Cuを含有するオ−ステナイト・フェラ
イト系2相ステンレス鋼の溶体化処理材に、 断面減少率
35%以上の冷間加工を施した後、 一旦50℃/sec以上
の加熱速度で800〜1150℃の温度域まで加熱して
からこれを急冷し、 次いで300〜700℃での温間加
工を施した後に再び冷間加工を施すか、 あるいはこの冷
間加工の後に450〜700℃で時効処理することによ
って、 耐CO2 腐食性,耐SCC性,耐選択腐食性等の
耐食性に優れると共に強度が十分に高いオ−ステナイト
・フェライト系2相ステンレス鋼材(線,棒,板,管材
等)を安定して得られるようにした点」に大きな特徴を
有している。
ものであって、「Cuを含有するオ−ステナイト・フェラ
イト系2相ステンレス鋼の溶体化処理材に、 断面減少率
35%以上の冷間加工を施した後、 一旦50℃/sec以上
の加熱速度で800〜1150℃の温度域まで加熱して
からこれを急冷し、 次いで300〜700℃での温間加
工を施した後に再び冷間加工を施すか、 あるいはこの冷
間加工の後に450〜700℃で時効処理することによ
って、 耐CO2 腐食性,耐SCC性,耐選択腐食性等の
耐食性に優れると共に強度が十分に高いオ−ステナイト
・フェライト系2相ステンレス鋼材(線,棒,板,管材
等)を安定して得られるようにした点」に大きな特徴を
有している。
【0014】更に詳述すれば、本発明は、次に示すよう
な各技術的手段とそれによってもたらされる作用・効果
とを総合的・有機的に組み合わせることによって完成さ
れたものである。即ち、 1) オ−ステナイト・フェライト系2相ステンレス鋼の
中で、特にCuを含有すると共に炭化物やσ相等の析出物
が基地組織中に固溶した所謂“溶体化処理材”を選定
し、これに所定の強冷間加工を施してから適正な温度域
に急速加熱し急冷すると、炭化物やσ相が固溶した超微
細な再結晶粒が得られるが、更にこの急冷材に対し粗大
な炭化物やσ相の析出を見ることのないような適正な温
間加工を施すと、微細組織と温間加工歪、更には温間加
工時のCuの析出との重畳作用で強度が大幅に向上する。
な各技術的手段とそれによってもたらされる作用・効果
とを総合的・有機的に組み合わせることによって完成さ
れたものである。即ち、 1) オ−ステナイト・フェライト系2相ステンレス鋼の
中で、特にCuを含有すると共に炭化物やσ相等の析出物
が基地組織中に固溶した所謂“溶体化処理材”を選定
し、これに所定の強冷間加工を施してから適正な温度域
に急速加熱し急冷すると、炭化物やσ相が固溶した超微
細な再結晶粒が得られるが、更にこの急冷材に対し粗大
な炭化物やσ相の析出を見ることのないような適正な温
間加工を施すと、微細組織と温間加工歪、更には温間加
工時のCuの析出との重畳作用で強度が大幅に向上する。
【0015】2) そして、このようにして得られる材料
は、更に一層大きな強度を付与するために冷間加工する
とき、その加工量は通常の再加熱溶体化処理材をベ−ス
としたものに比べて大幅な低減が可能であり、従って分
圧で1気圧程度以下の微量のH2S含有環境下での耐食性
の劣化を防止することができる。
は、更に一層大きな強度を付与するために冷間加工する
とき、その加工量は通常の再加熱溶体化処理材をベ−ス
としたものに比べて大幅な低減が可能であり、従って分
圧で1気圧程度以下の微量のH2S含有環境下での耐食性
の劣化を防止することができる。
【0016】3) 更に、上記冷間加工に続いて時効処理
を行えば、微細組織,凍結されていた温間加工歪及び温
間加工時に析出したCuの作用、更には冷間加工歪の作用
とが時効により析出するCuの作用と重畳し、極めて大き
く材料強度が上昇する。従って、この場合、所要強度を
得るための冷間での加工量は通常の再加熱溶体化処理材
をベ−スとしたものに比べて大幅に低減できることとな
り、耐食性の劣化は殆んど生じない。
を行えば、微細組織,凍結されていた温間加工歪及び温
間加工時に析出したCuの作用、更には冷間加工歪の作用
とが時効により析出するCuの作用と重畳し、極めて大き
く材料強度が上昇する。従って、この場合、所要強度を
得るための冷間での加工量は通常の再加熱溶体化処理材
をベ−スとしたものに比べて大幅に低減できることとな
り、耐食性の劣化は殆んど生じない。
【0017】ところで、上述のような思想の下に完成さ
れた本発明法が適用対象とする“オ−ステナイト・フェ
ライト系2相ステンレス鋼”は、Cuを含有するものであ
ればその種類が格別に制限されるものではないが、Cu含
有量は強度並びに耐食性を向上させるために 0.2重量%
以上とするのが好ましく、一方、熱間加工性の劣化を考
慮すればその上限は 3.0重量%が適当であると言える。
れた本発明法が適用対象とする“オ−ステナイト・フェ
ライト系2相ステンレス鋼”は、Cuを含有するものであ
ればその種類が格別に制限されるものではないが、Cu含
有量は強度並びに耐食性を向上させるために 0.2重量%
以上とするのが好ましく、一方、熱間加工性の劣化を考
慮すればその上限は 3.0重量%が適当であると言える。
【0018】また、CO2 −H2S−Cl- 環境下での優れ
た耐SCC性と耐選択腐食性を得るためには、Crを20重
量%以上、Moを 1.5重量%以上、Niを6重量%以上、そ
してNを 0.1重量%以上含んだものであることが好まし
く、逆にMn量は 1.5重量%以下であることが望ましい。
た耐SCC性と耐選択腐食性を得るためには、Crを20重
量%以上、Moを 1.5重量%以上、Niを6重量%以上、そ
してNを 0.1重量%以上含んだものであることが好まし
く、逆にMn量は 1.5重量%以下であることが望ましい。
【0019】更に、オ−ステナイト・フェライト系2相
ステンレス鋼がWを含む場合には一層良好な耐SCC性
と耐選択腐食性を発揮するが、Wの多量添加は熱間加工
性を劣化させるのでその上限は4重量%程度とすること
が好ましい。C量については、所望の耐SCC性が得ら
れるように 0.1重量%未満(好ましくは0.03重量%以
下)とするのが望ましい。そして、Si含有量は、脱酸に
十分であってしかも延性に害を及ぼすことがなく耐食性
も確保できるところの、1重量%以下の必要最小限の量
に抑えるのが望ましい。
ステンレス鋼がWを含む場合には一層良好な耐SCC性
と耐選択腐食性を発揮するが、Wの多量添加は熱間加工
性を劣化させるのでその上限は4重量%程度とすること
が好ましい。C量については、所望の耐SCC性が得ら
れるように 0.1重量%未満(好ましくは0.03重量%以
下)とするのが望ましい。そして、Si含有量は、脱酸に
十分であってしかも延性に害を及ぼすことがなく耐食性
も確保できるところの、1重量%以下の必要最小限の量
に抑えるのが望ましい。
【0020】続いて、本発明において鋼材の製造条件を
前記の如くに限定した理由を詳述する。まず、急速加熱
・急冷処理に先立ってオ−ステナイト・フェライト系2
相ステンレス鋼溶体化処理材に施す冷間加工の加工量を
断面減少率で35%以上としたのは、これを下回る冷間
加工量では次の急速加熱・急冷処理で整細粒の再結晶組
織が得られず、耐SCC性や耐選択腐食性の劣化を招く
ためである。なお、冷間加工量の上限量は特に定める必
要はなく、設備面から決まるものである。
前記の如くに限定した理由を詳述する。まず、急速加熱
・急冷処理に先立ってオ−ステナイト・フェライト系2
相ステンレス鋼溶体化処理材に施す冷間加工の加工量を
断面減少率で35%以上としたのは、これを下回る冷間
加工量では次の急速加熱・急冷処理で整細粒の再結晶組
織が得られず、耐SCC性や耐選択腐食性の劣化を招く
ためである。なお、冷間加工量の上限量は特に定める必
要はなく、設備面から決まるものである。
【0021】ところで、上記溶体化処理材は、通常の再
加熱溶体化処理材は勿論のこと、熱間加工の後で直ちに
急冷処理した直接溶体化処理材であっても構わない。ま
た、本発明で言う「断面減少率」とは次式で定義される
ものである。 断面減少率(%)={(S0−S1)/S0}×100 但し、S1:加工された鋼材の主加工方向に直角をなす断
面の面積,S0:素材の主加工方向に直角をなす断面の面
積。
加熱溶体化処理材は勿論のこと、熱間加工の後で直ちに
急冷処理した直接溶体化処理材であっても構わない。ま
た、本発明で言う「断面減少率」とは次式で定義される
ものである。 断面減少率(%)={(S0−S1)/S0}×100 但し、S1:加工された鋼材の主加工方向に直角をなす断
面の面積,S0:素材の主加工方向に直角をなす断面の面
積。
【0022】次に、溶体化処理材を冷間加工した後の急
速加熱処理における加熱速度を50℃/sec以上としたの
は、これを下回る加熱速度では再結晶粒が成長して粗大
化し高強度化に有効でなくなることに加えて、耐SCC
性や耐選択腐食性の劣化を生じるためである。なお、こ
の加熱速度の上限も特に定める必要はなく、やはり設備
面から決まるものである。
速加熱処理における加熱速度を50℃/sec以上としたの
は、これを下回る加熱速度では再結晶粒が成長して粗大
化し高強度化に有効でなくなることに加えて、耐SCC
性や耐選択腐食性の劣化を生じるためである。なお、こ
の加熱速度の上限も特に定める必要はなく、やはり設備
面から決まるものである。
【0023】そして、上記急速加熱処理での加熱温度を
800〜1150℃に限定した理由は、800℃を下回
る温度では冷間加工組織がそのまま残ったり再結晶が不
十分となることに加え、炭化物やσ相が析出する場合が
あって耐SCC性並びに耐選択腐食性の劣化を来たすた
めであり、一方、1150℃を超える温度では再結晶粒
が粗大化してやはり高強度化に有効でなくなり、更に耐
SCC性や耐選択腐食性の劣化を生じるためである。な
お、800〜1150℃での保持は、微細組織を得るた
めに20秒以内とすることが望ましい。
800〜1150℃に限定した理由は、800℃を下回
る温度では冷間加工組織がそのまま残ったり再結晶が不
十分となることに加え、炭化物やσ相が析出する場合が
あって耐SCC性並びに耐選択腐食性の劣化を来たすた
めであり、一方、1150℃を超える温度では再結晶粒
が粗大化してやはり高強度化に有効でなくなり、更に耐
SCC性や耐選択腐食性の劣化を生じるためである。な
お、800〜1150℃での保持は、微細組織を得るた
めに20秒以内とすることが望ましい。
【0024】急速加熱処理後に急冷するのは、微細再結
晶組織を維持して高強度化を図ると共に、冷却時に炭化
物やσ相等の析出を防止して耐SCC性や耐選択腐食性
の劣化を防ぐためである。急冷手段としては、上記目的
が達成できるものであれば水冷,油冷等の何れによって
も良い。
晶組織を維持して高強度化を図ると共に、冷却時に炭化
物やσ相等の析出を防止して耐SCC性や耐選択腐食性
の劣化を防ぐためである。急冷手段としては、上記目的
が達成できるものであれば水冷,油冷等の何れによって
も良い。
【0025】温間加工は300〜700℃の温度域で行
うが、これは、300℃を下回る温度域での温間加工で
は冷間加工した場合と同様に集合組織が発達して耐SC
C性や耐選択腐食性が劣化するためであり、一方、70
0℃を超える温度域での温間加工では温間加工歪が解放
されてしまうことに加えて、温間加工時に析出するCuが
粗大化して高強度化に有効でなくなるからである。
うが、これは、300℃を下回る温度域での温間加工で
は冷間加工した場合と同様に集合組織が発達して耐SC
C性や耐選択腐食性が劣化するためであり、一方、70
0℃を超える温度域での温間加工では温間加工歪が解放
されてしまうことに加えて、温間加工時に析出するCuが
粗大化して高強度化に有効でなくなるからである。
【0026】更に、必要により実施される時効処理は4
50〜700℃の温度域で行なわれる。これは、450
℃を下回る温度での時効処理ではCuの析出が十分でな
く、一方、700℃を超える温度での時効処理では、析
出したCuが粗大化することに加えて、温間加工歪や冷間
加工歪が解放されるために高強度化に有効でなくなるか
らである。しかも、700℃を超える温度で長時間時効
処理を行うと、粗大な炭化物やσ相の析出が生じて耐S
CC性,耐選択腐食性も劣化する。
50〜700℃の温度域で行なわれる。これは、450
℃を下回る温度での時効処理ではCuの析出が十分でな
く、一方、700℃を超える温度での時効処理では、析
出したCuが粗大化することに加えて、温間加工歪や冷間
加工歪が解放されるために高強度化に有効でなくなるか
らである。しかも、700℃を超える温度で長時間時効
処理を行うと、粗大な炭化物やσ相の析出が生じて耐S
CC性,耐選択腐食性も劣化する。
【0027】ところで、本発明法における“温間加工後
の冷間加工”での加工量は、従来の再加熱溶体化処理し
たものに冷間加工を施して同一強度レベルを得る場合に
比べて著しく小さくすることができるので、耐食性の劣
化を防止する上で極めて有効となる。
の冷間加工”での加工量は、従来の再加熱溶体化処理し
たものに冷間加工を施して同一強度レベルを得る場合に
比べて著しく小さくすることができるので、耐食性の劣
化を防止する上で極めて有効となる。
【0028】次いで、実施例によって本発明を比較例と
対比しながら説明する。
対比しながら説明する。
〔試験例1〕まず、表1に示される成分組成のオ−ステ
ナイト・フェライト系2相ステンレス鋼(A〜Cの3
種)の外径:8.5mmの再加熱溶体化仕上線材を準備した。
ナイト・フェライト系2相ステンレス鋼(A〜Cの3
種)の外径:8.5mmの再加熱溶体化仕上線材を準備した。
【0029】
【表1】
【0030】次に、これらの線材に対して表2に示す加
工・熱処理を施し、それぞれ引張強さを測定した。表2
に、加工・熱処理の条件と共に、引張強さの測定結果を
示す。
工・熱処理を施し、それぞれ引張強さを測定した。表2
に、加工・熱処理の条件と共に、引張強さの測定結果を
示す。
【0031】
【表2】
【0032】表2に示される結果からは、本発明に係る
処理によってオ−ステナイト・フェライト系2相ステン
レス鋼の著しい高強度化がなされることや、また小さな
冷間加工量で“従来の再加熱溶体化処理材に大きな冷間
加工量を施したもの”に匹敵する高強度の線材を得られ
ることが確認できる。
処理によってオ−ステナイト・フェライト系2相ステン
レス鋼の著しい高強度化がなされることや、また小さな
冷間加工量で“従来の再加熱溶体化処理材に大きな冷間
加工量を施したもの”に匹敵する高強度の線材を得られ
ることが確認できる。
【0033】〔試験例2〕前記表1のA鋼から成る再加
熱溶体化仕上線材(外径:7.5mm)を準備し、表3に示す
加工・熱処理を施してから、それぞれ引張強さを測定し
た。表3に、加工・熱処理の条件と共に、引張強さの測
定結果を示す。
熱溶体化仕上線材(外径:7.5mm)を準備し、表3に示す
加工・熱処理を施してから、それぞれ引張強さを測定し
た。表3に、加工・熱処理の条件と共に、引張強さの測
定結果を示す。
【0034】
【表3】
【0035】表3に示される結果からも、本発明に係る
処理によりオ−ステナイト・フェライト系2相ステンレ
ス鋼の著しい高強度化が安定してなされ、高強度の線材
を容易に得られることが明らかである。
処理によりオ−ステナイト・フェライト系2相ステンレ
ス鋼の著しい高強度化が安定してなされ、高強度の線材
を容易に得られることが明らかである。
【0036】〔試験例3〕前記表1中のC鋼から成る再
加熱溶体化仕上板材(板厚6〜30mm)を準備し、表4に
示す加工・熱処理を施してから、それぞれ引張強さを測
定した。更に、加工・熱処理後の板材から圧延方向と直
角に“2mm厚×10mm幅×75mm長”の試験片を採取し
て耐食性試験を実施した。
加熱溶体化仕上板材(板厚6〜30mm)を準備し、表4に
示す加工・熱処理を施してから、それぞれ引張強さを測
定した。更に、加工・熱処理後の板材から圧延方向と直
角に“2mm厚×10mm幅×75mm長”の試験片を採取し
て耐食性試験を実施した。
【0037】
【表4】
【0038】なお、耐食性試験は、図1に示すように試
験片1 を4つの支持点2,2,…で支持する4点支持ビ−ム
治具3 を用い、前記試験片1 にT型ネジ4 で引張強さの
65%に相当する応力を負荷した状態で“H2S分圧を種
々に変えたH2S-5気圧CO2-5%NaCl(液温210℃)”
中に120時間浸漬し、SCC及び/又はフェライト域
の選択腐食の有無を調査する方法によった。
験片1 を4つの支持点2,2,…で支持する4点支持ビ−ム
治具3 を用い、前記試験片1 にT型ネジ4 で引張強さの
65%に相当する応力を負荷した状態で“H2S分圧を種
々に変えたH2S-5気圧CO2-5%NaCl(液温210℃)”
中に120時間浸漬し、SCC及び/又はフェライト域
の選択腐食の有無を調査する方法によった。
【0039】この耐食性試験結果を、引張強さと共に表
4にまとめて示す。表4に示される結果からも、本発明
法に従った処理を施したものは高強度を有しており、ま
た同一強度レベルである従来の“再加熱溶体化処理+強
冷間加工処理材”に比べても耐食性が良好なことを確認
できる。
4にまとめて示す。表4に示される結果からも、本発明
法に従った処理を施したものは高強度を有しており、ま
た同一強度レベルである従来の“再加熱溶体化処理+強
冷間加工処理材”に比べても耐食性が良好なことを確認
できる。
【0040】
【効果の総括】以上に説明した如く、この発明によれ
ば、湿潤なCO2 ,H2S,Cl- 等の腐食性物質を含む深
層油井,ガス井用の油井検層線等としても十分に満足で
きる優れた耐食性と高強度を備えたオ−ステナイト・フ
ェライト系2相ステンレス鋼材を安定製造することが可
能となるなど、産業上有用な効果がもたらされる。
ば、湿潤なCO2 ,H2S,Cl- 等の腐食性物質を含む深
層油井,ガス井用の油井検層線等としても十分に満足で
きる優れた耐食性と高強度を備えたオ−ステナイト・フ
ェライト系2相ステンレス鋼材を安定製造することが可
能となるなど、産業上有用な効果がもたらされる。
【図1】4点曲げ腐食試験の説明図である。
1 試験片 2 支持点 3 4点支持ビ−ム治具 4 T型ネジ
Claims (2)
- 【請求項1】 Cuを含有するオ−ステナイト・フェライ
ト系2相ステンレス鋼の溶体化処理材に、断面減少率3
5%以上の冷間加工を施した後、一旦50℃/sec以上の
加熱速度で800〜1150℃の温度域まで加熱してか
らこれを急冷し、次いで300〜700℃での温間加工
を施した後に再び冷間加工を施すことを特徴とする、高
強度2相ステンレス鋼材の製造方法。 - 【請求項2】 Cuを含有するオ−ステナイト・フェライ
ト系2相ステンレス鋼の溶体化処理材に、断面減少率3
5%以上の冷間加工を施した後、一旦50℃/sec以上の
加熱速度で800〜1150℃の温度域まで加熱してか
らこれを急冷し、次いで300〜700℃での温間加工
を施した後に再び冷間加工を施し、その後450〜70
0℃で時効処理することを特徴とする、高強度2相ステ
ンレス鋼材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6021993A JPH07207337A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 高強度2相ステンレス鋼材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6021993A JPH07207337A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 高強度2相ステンレス鋼材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07207337A true JPH07207337A (ja) | 1995-08-08 |
Family
ID=12070554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6021993A Pending JPH07207337A (ja) | 1994-01-21 | 1994-01-21 | 高強度2相ステンレス鋼材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07207337A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009014001A1 (ja) | 2007-07-20 | 2009-01-29 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | 二相ステンレス鋼管の製造方法 |
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JP2012188727A (ja) * | 2011-03-14 | 2012-10-04 | Nippon Steel & Sumikin Stainless Steel Corp | 耐応力腐食割れに優れる高強度高耐食性ステンレス鋼ボルトおよびその製造方法 |
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WO2018131412A1 (ja) | 2017-01-10 | 2018-07-19 | Jfeスチール株式会社 | 二相ステンレス鋼およびその製造方法 |
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US10837073B2 (en) | 2015-02-20 | 2020-11-17 | Jfe Steel Corporation | High-strength heavy-walled stainless steel seamless tube or pipe and method of manufacturing the same |
EP3978641A4 (en) * | 2019-05-29 | 2022-10-26 | JFE Steel Corporation | DUPLEX STAINLESS STEEL AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF, AND DUPLEX STAINLESS STEEL PIPE |
-
1994
- 1994-01-21 JP JP6021993A patent/JPH07207337A/ja active Pending
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WO2009014001A1 (ja) | 2007-07-20 | 2009-01-29 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | 二相ステンレス鋼管の製造方法 |
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WO2018043214A1 (ja) | 2016-09-02 | 2018-03-08 | Jfeスチール株式会社 | 二相ステンレス鋼およびその製造方法 |
JP6369662B1 (ja) * | 2017-01-10 | 2018-08-08 | Jfeスチール株式会社 | 二相ステンレス鋼およびその製造方法 |
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