JPH07206503A - 裏込め材及びそれを使用するシールド工法 - Google Patents

裏込め材及びそれを使用するシールド工法

Info

Publication number
JPH07206503A
JPH07206503A JP6017716A JP1771694A JPH07206503A JP H07206503 A JPH07206503 A JP H07206503A JP 6017716 A JP6017716 A JP 6017716A JP 1771694 A JP1771694 A JP 1771694A JP H07206503 A JPH07206503 A JP H07206503A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
water
strength
mixing
mixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6017716A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Ueda
正樹 上田
Yohei Suzuki
洋平 鈴木
Hiroshi Niiya
博 新舎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Penta Ocean Construction Co Ltd
Original Assignee
Penta Ocean Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Penta Ocean Construction Co Ltd filed Critical Penta Ocean Construction Co Ltd
Priority to JP6017716A priority Critical patent/JPH07206503A/ja
Publication of JPH07206503A publication Critical patent/JPH07206503A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シールド工法において、セグメントによる覆
工と地山間に充填した裏込め材に、シールド掘進機の推
進時の反力によって亀裂が生じるのを防止する。 【構成】 セメント等の強度発現材及びアルカリ金属も
しくはアルカリ土類金属成分を混合したスラリー状のA
液に、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属と反応す
ることによって吸水膨潤を開始する特性を有する吸水性
粒子を含ませたB液を混合し、シールド掘進機10の推
進によって形成されるテールボイドに注入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシールド工法において使
用する裏込め材、並びにセグメントの組み立てにより成
形した覆工と地山間に該裏込め材を充填するシールド工
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にシールド工法においては、図5に
示すようにシールド掘進機1を一定長さだけ掘進させた
後、その後方にセグメント2,2……を組み立てたリン
グ3を順次延長して覆工4を形成し、その覆工4に反力
を取ってシールド掘進機1を推進させるようにしてい
る。
【0003】また覆工4の外周面と地山間の隙間(テー
ルボイド)には流動性のある裏込め材5を注入して隙間
を埋めている。この裏込め材5には従来A液とB液とを
注入口近くで混合させる二液性のものが広く使用されて
いる。
【0004】現在、裏込め材の主流となっている二液の
材料は、セメント、スラグ、石灰等の強度発現材を混合
した高濃度スラリー状のA液に、珪酸ソーダを主体とし
たB液を混合したものである。この材料はA液とB液を
混合した後、数秒で可塑状態(材料自体では流動性を失
っているが、加圧すれば容易に流動する状態。一般に圧
縮強度は0.1kgf/cm2 以下)になり、可塑状態
を保持している間に覆工と地山間に注入するものであ
る。注入後は30分〜1時間程度で固結状態となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に裏込め材の効果
として、テールボイドの充填による地盤沈下防止の他
に、シールド内部への地下水の浸透を防止する効果があ
る。地下水の浸透はセグメントの継手部から発生するこ
とは明かであり、この部分の止水は、裏込め材とセグメ
ント継手部に貼られたパッキン及び二次覆工コンクリー
トによって行われている。但し、最近のシールドでは、
二次覆工を省略する場合も珍しくなく、その際には裏込
め材の止水性は、より一層重要視される。裏込め材に止
水性を期待する場合には、セグメント継手部にクラック
が発生していないことが大前提となる。
【0006】またシールド機の掘進反力に伴うセグメン
ト継手部の変形は20リング(約20m)程度後方にま
で伝わるといわれており、この施工時間は約1日であ
る。従って約1日の間はセグメント継手部に大きな変形
が発生する。しかし、上述した、現在主流となっている
二液性の裏込め材は、珪酸ソーダを主体としたB液を用
いているため、セメントとの反応性が早く、固結に至る
までの時間は、長くても1時間が限界である。従って、
掘進反力によるシールドの変形によってセグメント継手
部にクラックが発生する危険性があり、この箇所にクラ
ックが発生した際には、裏込め材に止水材としての効果
を期待することは不可能となるという問題がある。
【0007】本発明は、このような従来の問題にかんが
み、可塑状保持時間が必要なだけ(例えば1日程度)長
く、かつ最終的には地山相当以上の強度を発現する二液
性裏込め材、及びそれを用いることにより裏込めにクラ
ックが発生しにくく、より止水性に優れたシールド工法
の提供を目的としたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の如き従来の問題を
解決し、所期の目的を達成するための本発明に係る裏込
め材の特徴は、セメント、スラグ、石灰等の強度発現材
を混合したスラリー状のA液と、A液中の水を吸収する
ことによってA液を可塑状強度まで増粘化させる機能を
有するB液を混合することにあり、第2に前記裏込め材
のA液中に、アルカリ金属成分もしくはアルカリ土類金
属成分を含ませるとともに、B液中に、普通水では吸水
膨潤しないが、前記A液中のアルカリ金属またはアルカ
リ土類金属と反応することによって、吸水膨潤を開始す
る特性を有する吸水性粒子を含ませたことに、第3に前
記B液を、吸水性粒子の沈降を防止するためにベントナ
イト泥水に吸水性粒子を混合することによって構成して
なる請求項2に記載の裏込め材にある。
【0009】また本発明に係るシールド工法の特徴は、
前記の裏込め材を覆工と地山との間に注入してテールボ
イドを埋めることにある。
【0010】尚、吸水性粒子には一例としてアクリル酸
ビニルアルコール共重合体(高吸水性樹脂)を塩酸、硫
酸、硝酸等の強酸によって処理したものが使用できる。
【0011】
【作用】本発明の裏込め材は、A液にB液を混合するこ
とにより、B液がA液中の水分を吸収し、可塑状強度に
増粘され、最終的にはA液自体に含まれるセメント等の
水和硬化性の強度発現材によって硬化する。またA液
は、高流動性のスラリーとしておき、配管による長距離
輸送を可能にすることができ、また強度発現材による硬
化速度も硬化遅延剤等の添加剤の調整によって1〜数日
等の必要な長さに調整することができる。そしてこのA
液にB液を混合することによりA液の水分が吸収され、
可塑状強度まで増粘化され、これによって硬化水分量が
調整されるとともに、予め想定したA液の硬化時間で硬
化する。
【0012】またA液にアルカリ金属もしくはアルカリ
土類金属(例えばセメント中のCaイオン)を含ませて
おき、B液にこれらの金属に反応することによって吸水
膨潤する吸水性粒子を用いることによってB液を、水を
使用した流動性のあるものとすることができ、これにベ
ントナイトを混合することにより吸水性粒子の沈殿が防
止されて配管による輸送性を向上され、A液に対して吸
水性粒子の混合分布をより均一なものとすることが容易
になる。
【0013】またこのような裏込め材をセグメントを組
み立てた覆工を順次形成し、これに反力を取って推進す
るシールド工法に使用することにより、シールド掘進機
の推進時の反力によって継手部の変形が生じる20リン
グ程度の長さ分の掘進時間が経過するまで1〜数日の間
裏込材を可塑状強度の状態のまま維持させることがで
き、継手部に変形が生じても充填されている裏込材にク
ラックが生じない。
【0014】
【実施例】まず本発明に係る裏込材を実施例に基づいて
説明する。
【0015】実施例 A液(フライアッシュモルタル)にB液(増粘剤)を容
積比で100:1で混合する。
【0016】[配合] A液(1m3 中) セメント 250kg ベントナイト 50kg フライアッシュ 880kg 水 500kg 遅延剤 3kg B液(0.01m3 中) 吸水性粒子 5kg ベントナイト 1kg 水 6kg 但し、吸水性粒子としては高吸水性樹脂であるアクリル
酸ビニルアルコール共重合体の粒子を塩酸によって処理
したものを用いている。
【0017】比較例 比較例として従来使用されている下記配合の裏込め材を
使用した。
【0018】[配合] A液(1m3 中) スラグ系硬化材 250kg ベントナイト 90kg 水 872kg 安定剤 1kg B液 特殊珪酸 0.1m3 強度特性比較 図1,図2に強度の比較を示す。可塑状保持時間(圧縮
強度が0.1kgf/cm2 程度になるまでの時間)を
比較すると、図1に示すように前述した本発明の実施例
1では約1日と非常に長いのに対して、上記比較例1で
は30分程度と非常に短い。また、材令28日における
強度は、図2に示すように両材料ともに地山程度以上
(圧縮強度20kgf/cm2 程度)となっていること
がわかる。
【0019】次に本発明に係るシールド工法を実施例に
基づいて説明する。
【0020】図3,図4は本発明工法の要部を示してお
り、図中10はシールド掘進機であり、11はセグメン
ト12,12をリング状に組み立てたセグメントリング
13,13……を順次延長させた覆工である。このトン
ネル内の配管14より高流動性のA液をポンプにより輸
送し、B液混合装置15によってA液中にB液を添加混
合させ、シールド掘進機10の後端よりその掘進によっ
て生じるテールボイド内にAB液混合の裏込め材16と
して充填する。B液混合装置15はA液流路に連続させ
てY字管17を連結し、注入管18からB液をフイーダ
ーにより強制的に定量添加する。Y字管17の後方には
均一混合管19が連結され、A,B液が均一に混合され
るようになっている。
【0021】このようにして掘進の都度充填される裏込
め材は、注入後AB混合液中の水分が吸水性粒子に吸引
されて高粘性化し、テールボイドを埋めて地盤沈下を防
ぎ、止水性を発揮し、予め設定された硬化時間が経過し
た後、完全硬化し、高強度が発現される。
【0022】
【発明の効果】上述したように本発明の裏込め材はAB
液の混合により高粘性化し、A液自身が予め調整された
強度発現材によって硬化されるものであるため、裏込め
材注入後に裏込め材としての耐荷重能力及び止水能力を
発現し、しかも可塑状態が長時間維持させることがで
き、充填後に変形を受け易い部分の裏込め材として使用
する場合にクラックを生じさせないで硬化させることが
できることとなったものである。
【0023】また本発明のシールド工法では、シールド
掘進機の推進時の反力が影響を及ぼす20リング程度ま
での長さの裏込め材を可塑状態の高粘性を維持させるこ
とができクラックを生じない止水性の良い裏込めがなさ
れ、特に二次覆工を施さない止水性セグメント覆工の裏
込めに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の裏込め材と比較例(従来品)
圧縮強度試験結果の内、初期の状態を示すグラフであ
る。
【図2】同上の材令28日までの状態を示すグラフであ
る。
【図3】本発明に係るシールド工法の一例の要部の断面
図である。
【図4】同上のB液混合装置部分の断面図である。
【図5】従来のシールド工法を示す断面図である。
【符号の説明】
10 シールド掘進機 11 覆工 12 セグメント 13 セメントリング 14 配管 15 B液混合装置 16 裏込め材 17 Y字管 18 注入管 19 均一混合管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E21F 15/00 //(C04B 28/02 14:10 Z 16:04 22:00) 103:44

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、スラグ、石灰等の強度発現材
    を混合したスラリー状のA液と、A液中の水を吸収する
    ことによってA液を可塑状強度まで増粘化させる機能を
    有するB液を混合することによって得られる裏込め材。
  2. 【請求項2】 A液中に、アルカリ金属成分もしくはア
    ルカリ土類金属成分を含ませるとともに、B液中に、普
    通水では吸水膨潤しないが、前記A液中のアルカリ金属
    またはアルカリ土類金属と反応することによって、吸水
    膨潤を開始する特性を有する吸水性粒子を含ませてなる
    請求項1に記載の裏込め材。
  3. 【請求項3】 B液を、ベントナイト泥水に吸水性粒子
    を混合することによって構成してなる請求項2に記載の
    裏込め材。
  4. 【請求項4】 後方にセグメントの組立によって覆工を
    形成し、該覆工に反力をもたせてシールド掘進機を推進
    させるシールド工法において、前記覆工と地山との空隙
    に、セメント、スラグ、石灰等の強度発現材を混合した
    スラリー状のA液と、A液中の水を吸収することによっ
    てA液を可塑状強度まで増粘化させる機能を有するB液
    を混合することによって得られる裏込め材を注入充填す
    ることを特徴としてなるシールド工法。
  5. 【請求項5】 A液中に、アルカリ金属成分もしくはア
    ルカリ土類金属成分を含ませるとともに、B液中に、普
    通水では吸水膨潤しないが、前記A液中のアルカリ金属
    またはアルカリ土類金属と反応することによって、吸水
    膨潤を開始する特性を有する吸水性粒子を含ませてなる
    請求項4に記載のシールド工法。
JP6017716A 1994-01-19 1994-01-19 裏込め材及びそれを使用するシールド工法 Pending JPH07206503A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6017716A JPH07206503A (ja) 1994-01-19 1994-01-19 裏込め材及びそれを使用するシールド工法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6017716A JPH07206503A (ja) 1994-01-19 1994-01-19 裏込め材及びそれを使用するシールド工法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07206503A true JPH07206503A (ja) 1995-08-08

Family

ID=11951481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6017716A Pending JPH07206503A (ja) 1994-01-19 1994-01-19 裏込め材及びそれを使用するシールド工法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07206503A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012180722A (ja) * 2011-03-03 2012-09-20 Kfc Ltd 背面空洞充填装置
CN104446208A (zh) * 2014-12-02 2015-03-25 中国有色桂林矿产地质研究院有限公司 一种用于治理岩溶地面塌陷的充填材料及制备方法
CN108590748A (zh) * 2018-05-22 2018-09-28 长沙矿山研究院有限责任公司 尾砂再造浆充填***及工艺

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012180722A (ja) * 2011-03-03 2012-09-20 Kfc Ltd 背面空洞充填装置
CN104446208A (zh) * 2014-12-02 2015-03-25 中国有色桂林矿产地质研究院有限公司 一种用于治理岩溶地面塌陷的充填材料及制备方法
CN108590748A (zh) * 2018-05-22 2018-09-28 长沙矿山研究院有限责任公司 尾砂再造浆充填***及工艺
CN108590748B (zh) * 2018-05-22 2024-04-16 长沙矿山研究院有限责任公司 尾砂再造浆充填***及工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3450420B2 (ja) 裏込め注入材料
JP3561136B2 (ja) グラウト注入工法
JP4180938B2 (ja) 自硬性空隙充填材及び空隙充填工法
CN109439303A (zh) 一种盾构急转弯用惰性填充材料及其制备方法
JPH07206503A (ja) 裏込め材及びそれを使用するシールド工法
JP3514614B2 (ja) グラウト材及びグラウト注入工法
KR100552363B1 (ko) 가소형 그라우트 주입 공법
JP4005161B2 (ja) 中込め注入材
JP2004263069A (ja) 可塑状グラウト材及び該グラウト材の注入工法及び注入システム
JP6474180B1 (ja) 硬化グラウトの地下水下地盤注入方法
JPH0559060B2 (ja)
JPH0721136B2 (ja) グラウト材
JP2003278144A (ja) 注入工法
JP3999602B2 (ja) 機械式地中接合工法および2液式充填システム
KR102393015B1 (ko) 빠른 겔화시간을 갖는 복합강관 터널보강용 친환경 실링제 조성물 및 이를 이용한 복합강관 터널보강공법
JPH11315695A (ja) ライニングと岩石との間のリング空間にモルタルを圧入する方法
JPH04185896A (ja) 管の推進埋設工法
JPS6223995B2 (ja)
JP2001214687A (ja) 山岳トンネル工法の補助工法
JP2510425B2 (ja) 水ガラス系二液性裏込注入工法
JPH06146788A (ja) 裏込め材及びそれを使用するシールド工法
JP3862067B2 (ja) 斜面安定工法
JP3269687B2 (ja) 裏込め注入工法
JP2001311391A (ja) 充填材の圧送方法
JPH0782983A (ja) 打設鋼管の充填工法