JPH0720631A - 感光性・熱硬化性樹脂組成物及びソルダーマスク形成方法 - Google Patents

感光性・熱硬化性樹脂組成物及びソルダーマスク形成方法

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JPH0720631A
JPH0720631A JP18356893A JP18356893A JPH0720631A JP H0720631 A JPH0720631 A JP H0720631A JP 18356893 A JP18356893 A JP 18356893A JP 18356893 A JP18356893 A JP 18356893A JP H0720631 A JPH0720631 A JP H0720631A
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JP
Japan
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meth
acrylate
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photosensitive
copolymer
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JP18356893A
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Morio Suzuki
守夫 鈴木
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Taiyo Holdings Co Ltd
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Taiyo Ink Mfg Co Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光性樹脂の製造時及び製造後にゲル化する
ことがなく、保存安定性に優れ、また種々の特性、特に
密着性、耐薬品性に優れた硬化膜が得られる感光性・熱
硬化性樹脂組成物及びプリント配線板のソルダーマスク
の形成方法を提供する。 【構成】 (A) 一級水酸基を有するヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートとアルキル(メタ)アクリレート
とグリシジル(メタ)アクリレートとの共重合体に(メ
タ)アクリル酸を反応させた後、更に多塩基酸無水物を
反応させて得られる酸価40〜120mgKOH/gの
感光性樹脂、(B) 光重合開始剤、(C) 希釈剤及び(D) エ
ポキシ樹脂を含有する樹脂組成物を、回路形成されたプ
リント基板上に塗布し、仮乾燥した後、フォトマスクを
通して選択的に活性光線により露光し、未露光部を希ア
ルカリ水溶液により現像してレジストパターンを形成
し、その後加熱して熱硬化させる。熱硬化前又は後にポ
ストUV硬化を併用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性・熱硬化性樹脂
組成物に関し、さらに詳しくは、特に密着性、耐薬品性
等に優れたソルダーマスクの形成に適し、しかも保存安
定性に優れた感光性・熱硬化性樹脂組成物に関する。本
発明はまた、該組成物を用いてソルダーマスクを形成す
る方法及びそれによって得られるプリント配線板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子部品をプリント配線板等に表面実装
する際に行なわれるはんだ付け工程において、不必要な
部分にはんだが付着しないように保護し、また外的環境
より回路を保護するために用いられるものがソルダーマ
スクである。ソルダーマスクとしては、プリント配線板
の高密度化に伴ない、また環境汚染の問題から、アルカ
リ現像型の光硬化性・熱硬化性樹脂組成物が一般的に用
いられている。また、特開平3−289656号公報に
は、アルキル(メタ)アクリレートとグリシジル(メ
タ)アクリレートからなる共重合体にアクリル酸を反応
させた後、更に多塩基酸無水物を反応させて得られた感
光性樹脂を用いたアルカリ現像可能な液状フォトソルダ
ーレジストが開示されている。しかしながら、前記共重
合体とアクリル酸の反応物に多塩基酸無水物を反応させ
た感光性樹脂は、製造時又は製造後経時的に増粘又はゲ
ル化し易く、保存安定性に欠け、また硬化膜の密着性、
耐薬品性が劣るという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の主た
る目的は、感光性樹脂の製造時及び製造後にゲル化する
ことがなく、保存安定性に優れ、また種々の特性、特に
密着性、耐薬品性に優れた硬化膜が得られる感光性・熱
硬化性樹脂組成物を提供することにある。さらに本発明
の目的は、液状フォトソルダーマスクの基本特性である
タック性、光硬化性、現像性、密着性、耐薬品性、はん
だ耐熱性、電気絶縁性、耐電食性等に優れた感光性・熱
硬化性樹脂組成物を提供することにある。本発明の他の
目的は、上記感光性・熱硬化性樹脂組成物を、回路形成
されたプリント基板上にコーティングし、仮乾燥を行な
いタックフリーの塗膜を得た後、活性光線により選択的
に露光し、未露光部を希アルカリ水溶液により現像する
ことができ、その後熱硬化して、あるいはさらに、熱硬
化前又は後にポストUV硬化を併用することによりソル
ダーマスクを形成することができる方法を提供すること
にあり、さらに、このような方法により、特に密着性、
耐薬品性等の特性に優れたソルダーマスクが所定のパタ
ーンで形成されたプリント配線板を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明によれば、(A)一級水酸基を有するヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレートとアルキル(メタ)
アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレートとの共
重合体に(メタ)アクリル酸を反応させた後、更に多塩
基酸無水物を反応させて得られる酸価40〜120mg
KOH/gの感光性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)
希釈剤、及び(D)エポキシ樹脂を含有することを特徴
とするアルカリ現像可能な感光性・熱硬化性樹脂組成物
が提供される。また本発明によれば、回路形成されたプ
リント基板上に、上記感光性・熱硬化性樹脂組成物を塗
布し、仮乾燥した後、所定の露光パターンを形成したフ
ォトマスクを通して選択的に活性光線により露光し、未
露光部を希アルカリ水溶液により現像してソルダーマス
クパターンを形成し、その後加熱して熱硬化させること
を特徴とするソルダーマスクの形成方法も提供される。
本発明の一つの態様においては、熱硬化前又は後にさら
に活性光線により露光し、ポストUV硬化させることも
できる。このような方法により、回路形成されたプリン
ト基板上に、一級水酸基を有するヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートとアルキル(メタ)アクリレート
とグリシジル(メタ)アクリレートとの共重合体に(メ
タ)アクリル酸を反応させた後、更に多塩基酸無水物を
反応させて得られる酸価40〜120mgKOH/gの
感光性樹脂とエポキシ樹脂の硬化物から成るソルダーマ
スクが所定のパターンで形成されてなるプリント配線板
が得られる。
【0005】
【発明の作用及び効果】本発明者は、前記した課題を解
決するために鋭意研究を重ねた結果、前記共重合体に
(メタ)アクリル酸を反応させた後、更に多塩基酸無水
物を反応させて得られる酸価40〜120mgKOH/
gの感光性樹脂(A)、光重合開始剤(B)、希釈剤
(C)、エポキシ樹脂(D)、及び必要に応じてエポキ
シ樹脂用硬化剤を含有してなるアルカリ現像可能な感光
性・熱硬化性樹脂組成物が、樹脂の保存安定性に優れ、
またこれをプリント基板上に塗布し仮乾燥した後にタッ
ク性に優れた塗膜が得られ、これが光硬化性、希アルカ
リ水溶液による現像性に優れると共に、その後さらに熱
硬化あるいは熱硬化の前又は後にさらにUV硬化を行う
ことによって、密着性、耐薬品性、はんだ耐熱性、電気
絶縁性、耐電食性等に優れたソルダーマスクが得られる
ことを見い出し、本発明を完成するに至ったものであ
る。
【0006】すなわち、本発明の感光性・熱硬化性樹脂
組成物は、感光性樹脂(A)のベースポリマーである前
記共重合体を構成するモノマーとして、ヒドロキシアル
キル(メタ)アクリレートとアルキル(メタ)アクリレ
ートとグリシジル(メタ)アクリレートとを組み合わせ
て用いることを最大の特徴とするものであり、このよう
な用い方をすることにより、共重合体のエポキシ基に
(メタ)アクリル酸を反応させ、更に多塩基酸無水物を
反応させる際、従来の共重合体タイプの感光性樹脂のよ
うにエポキシ基と(メタ)アクリル酸との反応により生
じた二級水酸基との反応ではなく、主として前記共重合
体の構成単位であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レートの一級水酸基と優先的に反応するため反応が速
く、ゲル化の原因となる副反応が起こり難く、保存安定
性の良い樹脂が得られる。しかも、低温で短時間に反応
させることができるため、感光性樹脂の製造が簡単であ
る。また、エポキシ基と(メタ)アクリル酸との反応に
より生成した二級水酸基をほとんど残すことができ、こ
の残った水酸基により、銅(プリント配線板の回路)と
の密着性が向上し、またその結果、耐薬品性までも向上
させることができる。このように、本発明の感光性・熱
硬化性樹脂組成物は、従来のアルカリ現像型の組成物の
特性を有することはもとより、感光性樹脂及びそれを含
有する組成物の保存安定性に優れると共に、塗膜のタッ
ク性、光硬化性及び現像性に優れるという特徴を有して
いる。また、このような感光性・熱硬化性樹脂組成物を
用いて形成されたソルダーマスクは、前記したようなソ
ルダーマスクとして必要な諸特性を有することはもとよ
り、特に密着性、耐薬品性に優れるという利点を有す
る。
【0007】
【発明の態様】以下、本発明の各種態様についてさらに
詳しく説明する。まず、感光性樹脂(A)のベースポリ
マーである前記共重合体は、モノマーとして前記したよ
うにヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アルキ
ル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリ
レートを用い、これらを公知の方法、例えば溶液重合法
等により共重合することにより得られる。前記共重合体
の第1のモノマーであるヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートは、アクリル酸もしくはメタアクリル酸のヒ
ドロキシアルキルエステルであり、ここでヒドロキシア
ルキル基は一級水酸基を有する炭素数1〜6の脂肪族炭
化水素基である。前記発明の作用の説明で述べたよう
に、本発明においては、前記共重合体に(メタ)アクリ
ル酸を反応させた後、更に多塩基酸無水物を反応させる
際の反応のし易さの点で、一級の水酸基を有するヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレートを前記共重合体のモ
ノマーの1つとして選定使用する。このような一級水酸
基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの
代表例としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート等を挙げることができるが、これ
らに限定されるものではない。該ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレートが前記共重合体中に占める割合
は、モル比で10〜50%、好ましくは15〜30%で
ある。10モル%未満では、感光性樹脂の必要な酸価4
0〜120mgKOH/gを得るために必要な多塩基酸
無水物を付加する際に反応時間が長く必要になるので好
ましくない。一方、50モル%を越えた場合、感光性樹
脂の合成反応がスムーズにいかないので好ましくない。
【0008】前記共重合体の第2のモノマーであるアル
キル(メタ)アクリレートは、アクリル酸もしくはメタ
クリル酸のアルキルエステルであり、ここでアルキル基
は炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基である。該アルキル
(メタ)アクリレートとしては、アクリル酸またはメタ
クリル酸のメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、ヘキシル等のエステルが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。アルキル(メタ)アクリレ
ートが共重合体中に占める割合は、モル比で10〜70
%、好ましくは30〜50%であることが望ましいが、
他のモノマーのモル比によって規制される。
【0009】前記共重合体の第3のモノマーとしては、
グリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタクリ
レートが用いられる。前記共重合体中に占めるグリシジ
ル(メタ)アクリレートの割合は、モル比で20〜60
%、好ましくは30〜50%である。20モル%未満で
は、光硬化性が低下するので好ましくない。一方、60
モル%を越えた場合には、感光性樹脂の合成反応がスム
ーズにいかないので好ましくない。
【0010】前記第1〜第3のモノマーを共重合するこ
とによって得られる共重合体の重合度は、重量平均分子
量として、10,000〜60,000の範囲が好まし
い。重量平均分子量が10,000未満ではタック性が
低下し、一方、60,000を超えた場合には現像性が
低下し易いので好ましくない。なお、本発明において
は、前記第1〜第3のモノマー以外にも、さらにスチレ
ン、メチルスチレン等のビニル化合物も特性に影響のな
い範囲で使用することができる。
【0011】前記共重合体に(メタ)アクリル酸を反応
させた後、更に多塩基酸無水物を反応させることによ
り、本発明の感光性樹脂(A)が得られる。多塩基酸無
水物としては、ヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキ
サヒドロフタル酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、
マレイン酸、フタル酸、コハク酸、3−エチルヘキサヒ
ドロフタル酸、4−エチルヘキサヒドロフタル酸、テト
ラヒドロフタル酸、3−メチルテトラヒドロフタル酸、
4−メチルテトラヒドロフタル酸、3−エチルテトラヒ
ドロフタル酸、4−エチルテトラヒドロフタル酸などの
無水物があり、これ等を単独又は組み合わせて使用する
ことができる。得られる感光性樹脂(A)の酸価は、4
0〜120mgKOH/gの範囲が好ましい。酸価が4
0mgKOH/gより小さい場合にはアルカリ溶解性が
悪くなり、逆に120mgKOH/gより大きすぎる
と、硬化膜の耐アルカリ性、電気特性等のソルダーマス
クとしての特性を下げる要因となるので、いずれも好ま
しくない。
【0012】前記光重合開始剤(B)としては、アセト
フェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、ケ
タール類、ベンゾフェノン類又はキサントン類等があ
り、これら公知慣用の光重合開始剤を単独又は2種以上
組み合わせて用いることができる。また、かかる光重合
開始剤は、安息香酸系又は第3級アミン系など公知慣用
の光重合促進剤の1種あるいは2種以上と組み合わせて
用いることができる。これらの光重合開始剤の使用割合
は、前記感光性樹脂(A)100重量部に対して2〜4
0重量部、好ましくは5〜25重量部の割合である。光
重合開始剤の使用量が、上記範囲より少ない場合、光硬
化性が悪くなり、一方、多い場合は、ソルダーマスクと
しての特性が低下するので好ましくない。
【0013】前記希釈剤(C)としては、有機溶剤及び
/又は光重合性多官能モノマーを使用することができ
る。有機溶剤としては、ケトン類、セロソルブ類、カル
ビトール類、セロソルブアセテート類、カルビトールア
セテート類、プロピレングリコールエーテル類、ジプロ
ピレングリコールエーテル類、プロピレングリコールエ
ーテルアセテート類、ジプロピレングリコールエーテル
アセテート類、芳香族炭化水素類などがあり、これ等を
単独又は2種類以上組み合わせて使用することができ、
使用割合は、前記感光性樹脂(A)100重量部に対し
て30〜300重量部である。光重合性多官能モノマー
としては、トリエチレングリコールジアクリレート、プ
ロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリ
コールジアクリレート、トリメチロールプロパンジアク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
グリセリントリアクリレート、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどのアクリ
レート類及び上記アクリレートに対応するメタクリレー
ト類がある。これ等の光重合性多官能モノマーの使用割
合は、タック性の観点から感光性樹脂(A)100重量
部に対し100重量部以内が好ましい。
【0014】前記エポキシ樹脂(D)としては、ビスフ
ェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS
型、ビフェノール型、ビキシレノール型、N−グリシジ
ル型、ビスフェノールAのノボラック型、フェノールノ
ボラック型、クレゾールノボラック型、水添ビスフェノ
ールA型など公知慣用のエポキシ樹脂を単独または2種
類以上組み合わせて用いることができる。これらの熱硬
化性成分としてのエポキシ樹脂の使用割合は感光性樹脂
(A)100重量部に対して20〜90重量部が好まし
い。
【0015】また、ソルダーマスクの密着性、硬度、は
んだ耐熱性等の特性を上げる目的で、必要に応じて硫酸
バリウム、クレー、タルク、シリカなどの公知慣用の充
填剤が使用できる。さらに必要に応じて公知慣用の着色
顔料、熱重合禁止剤、増粘剤、潜在性のエポキシ硬化
剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤、カップリング
剤等が使用できる。さらに必要に応じて、感光性樹脂で
あるカルボキシル基含有のノボラック型エポキシアクリ
レートを光硬化性、タック性を低下させない範囲で使用
することができ、また熱硬化性樹脂であるメラミン樹
脂、ブロックイソシアネート、オキサゾリン樹脂等もタ
ック性や現像性を低下させない範囲で使用できる。
【0016】このようにして得られた感光性・熱硬化性
樹脂組成物の粘度を調整し、回路形成されたプリント基
板にスクリーン印刷法、カーテンコーティング法、スプ
レーコーティング法、ロールコーティング法等の方法に
より塗布し、例えば60〜100℃の温度で仮乾燥する
ことにより組成物中に含まれる有機溶剤を揮発し、タッ
クフリーの塗膜を形成できる。その後、所定の露光パタ
ーンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性光線
により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液により現像
してソルダーマスクパターンを形成できる。その後、例
えば140〜180℃の温度に加熱して熱硬化させるこ
とにより、密着性、はんだ耐熱性、耐薬品性、電気絶縁
性、耐電食性等に優れたソルダーマスクが形成される。
またさらに、熱硬化前又は後にポストUV硬化を行なう
ことにより、諸特性をさらに向上させることができる。
【0017】上記現像に用いるアルカリ水溶液として
は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウ
ム、アンモニア、アミン類などのアルカリ水溶液が使用
できる。また、光硬化させるための照射光源としては、
低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、
キセノンランプ又はメタルハライドランプなどが適当で
ある。また、レーザー光線なども露光用活性光線として
利用できる。その他、電子線、α線、β線、γ線、X
線、中性子線なども利用可能である。
【0018】
【実施例】以下、実施例、比較例及び試験例を示して本
発明についてさらに具体的に説明する。尚、部及び%と
あるのは特に断りのない限り全て重量基準である。
【0019】合成例1 ヒドロキシエチルメタクリレート 26部 メチルメタクリレート 40部 グリシジルメタクリレート 57部 ベンゾイルパーオキサイド 2部 上記混合物を100℃に加熱したカルビトールアセテー
ト185部中に2時間かけて滴下し、同温度で8時間保
持して、重量平均分子量約25,000のアクリル共重
合体を得た。次いで、得られたアクリル共重合体にアク
リル酸29部、テトラエチルアンモニウムブロマイド
0.2部及びハイドロキノン0.02部を加え、95℃
で8時間反応せしめ、その後液温を70℃まで下げた
後、テトラヒドロフタル酸無水物31部を加え、8時間
反応せしめ、酸価64の感光性樹脂(A−1)の固形分
50%の溶液(S−1)を得た。
【0020】合成例2 ヒドロキシエチルメタクリレート 33部 メチルメタクリレート 30部 グリシジルメタクリレート 57部 スチレン 5部 t−ブチルパ−ベンゾエート 3部 上記混合物を120℃に加熱したカルビトールアセテー
ト150部とソルベントナフサ50部の混合溶剤に滴下
し、合成例1と同様の方法で重量平均分子量約20,0
00のアクリル共重合体を得た。次いで、得られたアク
リル共重合体にアクリル酸29部、ベンジルジメチルア
ミン0.5部及びハイドロキノン0.03部を加え、9
0℃で12時間反応せしめ、その後液温を80℃まで下
げた後、テトラヒドロフタル酸無水物46部を加え、6
時間反応せしめ、酸価86の感光性樹脂(A−2)の固
形分51%の溶液(S−2)を得た。
【0021】比較合成例3 メチルメタクリレート 60部 グリシジルメタクリレート 57部 アゾビスイソブチロニトリル 2.5部 上記混合物を110℃に加熱したカルビトールアセテー
ト190部中に2時間かけて滴下し、同温度で8時間保
持して、重量平均分子量約30,000のアクリル共重
合体を得た。次いで、得られたアクリル共重合体にアク
リル酸29部、ベンジルジメチルアミン0.5部及びハ
イドロキノン0.03部を加え、90℃で12時間反応
せしめ、更にテトラヒドロフタル酸無水物46部を混合
し、100℃に昇温し、8時間反応せしめ、酸価88の
感光性樹脂(A−3)の固形分50.5%の溶液(S−
3)を得た。
【0022】実施例1 [感光性樹脂組成物] 感光性樹脂溶液S−1 60部 イルガキュア907(チバガイギー社製光重合開始剤) 6部 ジシアンジアミド 0.3部 硫酸バリウム 30部 フタロシアニングリーン 0.7部 ジメチルポリシロキサン 1部 微粉シリカ 2部 合計 100部 [エポキシ樹脂組成物] トリグリシジルイソシアヌレート 30部 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 15部 カルビトールアセテート 15部 硫酸バリウム 40部 合計 100部 感光性樹脂組成物:エポキシ樹脂組成物=7:3の比率
に混合して感光性・熱硬化性樹脂組成物C−1を製造し
た。
【0023】実施例2 実施例1において、感光性樹脂溶液S−1を合成例2で
得られた感光性樹脂溶液S−2に変更した以外は、同様
の感光性樹脂組成物及びエポキシ樹脂組成物を同じ比率
で混合して感光性・熱硬化性樹脂組成物C−2を製造し
た。
【0024】比較例1 実施例1において、感光性樹脂溶液S−1を比較合成例
3で得られた感光性樹脂溶液S−3に変更した以外は、
同様の感光性樹脂組成物及びエポキシ樹脂組成物を同じ
比率で混合して感光性・熱硬化性樹脂組成物C−3を製
造した。
【0025】試験例1(感光性樹脂溶液の安定性) 上記各合成例で得られた感光性樹脂溶液を20℃で保管
して保存安定性を調べたところ、比較合成例3で得られ
た感光性樹脂溶液S−3は約1ケ月後にゲル化したが、
合成例1及び2で得られた感光性樹脂溶液S−1及びS
−2は2ケ月で約10%以内の増粘であった。
【0026】試験例2(現像性試験) 上記各実施例及び比較例で得られた感光性・熱硬化性樹
脂組成物を、銅箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布
し、80℃で乾燥時間を各々5分間隔で変えて仮乾燥し
た基板を用意する。これら種々の時間仮乾燥した基板の
現像性(現像可能な最長乾燥時間)を調べた。なお、現
像は、基板に所定のソルダーマスクパターンを形成した
ネガフィルムを密着させ、メタルハライドランプ(オー
ク製作所製HMW−680C、出力7kW)により露光
(光量500mJ/cm2 )した後、1wt%の炭酸ソ
ーダ水溶液により行なった。
【0027】試験例3(光硬化性試験) 上記各実施例及び比較例で得られた感光性・熱硬化性樹
脂組成物を、銅箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布
し、80℃で30分間仮乾燥した基板を用意する。この
基板にステップタブレット(イーストマンコダック社製
T−14)を密着させ、メタルハライドランプ(オーク
製作所製HMW−680C、出力7kW)により露光
(光量500mJ/cm2 )し、1wt%炭酸ソーダ水
溶液により1分間現像した時の残存段数を調べた。
【0028】また、上記各実施例及び比較例で得られた
感光性・熱硬化性樹脂組成物を、パターン形成された銅
箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、80℃で30
分間乾燥した。この基板に所定のソルダーマスクパター
ンを形成したネガフィルムを密着させ、メタルハライド
ランプ(オーク製作所製HMW−680C、出力7k
W)により露光(光量500mJ/cm2 )し、1wt
%炭酸ソーダ水溶液で現像し、パターン形成した。この
基板を、150℃で60分間熱硬化し、評価基板を作製
し、以下の諸特性について調べた。
【0029】試験例4(密着性) JIS D−0202の試験法に従って、それぞれの評
価基板にゴバン目状にクロスカットを入れ、次いでセロ
ファンテープによるピーリング試験後の剥れの状態を目
視により以下の基準で判定した。 ○‥‥100/100 △‥‥50/100〜90/100 ×‥‥0/100〜50/100
【0030】試験例5(耐酸性) それぞれの評価基板を10重量%の硫酸水溶液中に、2
0℃で30分間浸漬させたのちの塗膜の状態と密着性と
を以下の基準により総合的に判定評価した。 ○‥‥変化が認められないもの △‥‥変化しているもの ×‥‥塗膜が膨潤して脱落したもの
【0031】試験例6(はんだ耐熱性) ロジン系フラックスを塗布した評価基板を、予め260
℃に設定したはんだ槽に30秒間浸漬し、トリクロロエ
タンでフラックスを洗浄した後、目視によるレジスト層
の膨れ・剥がれ・変色について評価した。判定基準は以
下のとおりである。 ○‥‥変化が認められないもの △‥‥変化したもの ×‥‥塗膜に膨れ・剥がれ・変色のあるもの
【0032】上記試験例2〜6の結果を表1にまとめて
示す。
【表1】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一級水酸基を有するヒドロキシア
    ルキル(メタ)アクリレートとアルキル(メタ)アクリ
    レートとグリシジル(メタ)アクリレートとの共重合体
    に(メタ)アクリル酸を反応させた後、更に多塩基酸無
    水物を反応させて得られる酸価40〜120mgKOH
    /gの感光性樹脂、(B)光重合開始剤、(C)希釈
    剤、及び(D)エポキシ樹脂を含有することを特徴とす
    る感光性・熱硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記共重合体の構成モノマーである一級
    水酸基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
    トが共重合体中に占める割合がモル比で10〜50%で
    ある請求項1に記載の感光性・熱硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記共重合体の構成モノマーであるグリ
    シジル(メタ)アクリレートが共重合体中に占める割合
    がモル比で20〜60%である請求項1又は2に記載の
    感光性・熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 前記希釈剤が有機溶剤及び/又は多官能
    性の光重合性モノマーである請求項1乃至3のいずれか
    一項に記載の感光性・熱硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 回路形成されたプリント基板上に、前記
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の感光性・熱硬化
    性樹脂組成物を塗布し、仮乾燥した後、所定の露光パタ
    ーンを形成したフォトマスクを通して選択的に活性光線
    により露光し、未露光部を希アルカリ水溶液により現像
    してソルダーマスクパターンを形成し、その後加熱して
    熱硬化させることを特徴とするソルダーマスクの形成方
    法。
  6. 【請求項6】 熱硬化前又は後にさらに活性光線により
    露光し、ポストUV硬化させることを特徴とする請求項
    5に記載のソルダーマスクの形成方法。
  7. 【請求項7】 回路形成されたプリント基板上に、一級
    水酸基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレー
    トとアルキル(メタ)アクリレートとグリシジル(メ
    タ)アクリレートとの共重合体に(メタ)アクリル酸を
    反応させた後、更に多塩基酸無水物を反応させて得られ
    る酸価40〜120mgKOH/gの感光性樹脂とエポ
    キシ樹脂の硬化物から成るソルダーマスクが所定のパタ
    ーンで形成されてなるプリント配線板。
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