JPH07204942A - 放電加工機の監視装置 - Google Patents

放電加工機の監視装置

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JPH07204942A
JPH07204942A JP1578894A JP1578894A JPH07204942A JP H07204942 A JPH07204942 A JP H07204942A JP 1578894 A JP1578894 A JP 1578894A JP 1578894 A JP1578894 A JP 1578894A JP H07204942 A JPH07204942 A JP H07204942A
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electric discharge
monitoring
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JP1578894A
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Tatsuhiro Uchiyama
辰宏 内山
Tetsuaki Neko
哲明 根子
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Fanuc Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23HWORKING OF METAL BY THE ACTION OF A HIGH CONCENTRATION OF ELECTRIC CURRENT ON A WORKPIECE USING AN ELECTRODE WHICH TAKES THE PLACE OF A TOOL; SUCH WORKING COMBINED WITH OTHER FORMS OF WORKING OF METAL
    • B23H7/00Processes or apparatus applicable to both electrical discharge machining and electrochemical machining
    • B23H7/14Electric circuits specially adapted therefor, e.g. power supply
    • B23H7/20Electric circuits specially adapted therefor, e.g. power supply for programme-control, e.g. adaptive

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Machine Tool Sensing Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 放電加工機の監視装置において、放電加工機
の加工状態を表す監視値の変化状態をモニタすることが
できる監視装置を提供する。 【構成】 放電加工機において、放電加工の進行状況を
表す監視値を加工工程のサンプリング時刻毎に記憶する
記憶手段32と、その記憶手段32から読み出したサン
プリング時刻に応じた監視値に基づいて放電加工の進行
状況を表示する表示手段50と、その表示装置50に表
示するために監視値を変換する変換手段30とにより放
電加工機の監視装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電加工機に関し、特
に放電加工の進行状況を監視する監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】放電加工機は、電極とワークとの間で発
生させる放電によりワークを加工する装置であり、例え
ば、放電加工機のワイヤカット放電加工機においては、
ワイヤ電極(以下、ワイヤという)を走行させながら、
該ワイヤに張力を与え、該ワイヤとワークとの間に放電
を発生させて、ワークに所望の加工を施すものである。
そして、該ワイヤは、ワイヤ供給リールからワークを経
てワイヤ回収箱にいたるワイヤ経路にブレーキローラと
フィードローラ等からなるワイヤの送り機構を通して設
けられ、両ローラ間においてフィードローラの牽引力に
対するブレーキローラの制動力により張力が付与されて
いる。従来、このような放電加工機における監視装置で
は、加工中の各時点での放電中における電極とワークと
の間の電圧である実放電電圧、加工中の電極とワークと
の間の相対的な移動速度である実加工速度、放電中にお
ける総放電加工回数に対する異常放電回数である異常放
電率等の監視値を測定することにより監視が行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の放電加工機の監
視装置において、測定している監視値は加工中のある時
点における値であって、時系列的な変化状態を示す進行
状況をモニタすることができないという問題点がある。
つまり、従来の放電加工機の監視装置では、加工中にお
ける各種の監視値の変化の傾向を把握することができ
ず、加工状態の変化を知ることが困難となっている。そ
こで、本発明は前記した従来の放電加工機の監視装置の
問題点を解決し、放電加工機の監視装置において、放電
加工機の加工状態を表す監視値の変化状態をモニタする
ことができる監視装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、放電加工機に
おいて、放電加工の進行状況を表す監視値を加工工程の
例えばサンプリング時間等の所定時間毎に記憶する記憶
手段と、その記憶手段から読み出した所定時間毎の監視
値に基づいて放電加工の進行状況を表示する表示手段
と、その表示手段に表示するために監視値を変換する変
換手段とにより放電加工機の監視装置を構成することに
より、前記目的を達成するものである。
【0005】本発明における監視値は、放電加工機の放
電加工の進行状況を表すデータであり、例えば、放電加
工の加工位置、実加工速度、放電電圧、ワイヤに印加す
る電圧のオフタイム,オンタイム、加工モード、総放電
回数、異常放電回数、異常放電率、放電電力である。そ
して、本発明の記憶手段は、加工工程のサンプリング時
間等の所定時間毎の放電加工機における上記監視値を記
憶する機能を有するものであり、ある加工工程あるいは
複数回の加工工程における監視値を記憶することができ
る。この記憶手段は、例えば、放電加工機が内蔵、ある
いは外部に持つRAM等のメモリを用いることができ
る。本発明の表示手段は、前記記憶手段から読み出した
監視値のデータに基づいて、複数回の放電加工の加工工
程における監視値を同時に表示する機能を有するもので
あり、同一加工工程中における異なる監視値の表示、お
よび異なる加工工程中における同一あるいは異なる監視
値の表示を行うことできる。また、複数回の放電加工の
加工工程の内、一つの加工工程は良品を形成したときの
加工工程とし、良品における加工工程との比較を行うこ
とができる。本発明の変換手段は、表示装置に表示する
ために監視値を変換する機能を有するものであり、例え
ば、表示手段へのデータの座標変換機能、複数回の放電
加工の加工工程の内の一つの加工工程の監視値と別の加
工工程の監視値との比較機能、複数回の放電加工の加工
工程における近傍のサンプリング点を選択し、該サンプ
リング点での監視値の比較により加工の良否を判定する
機能等がある。
【0006】
【作用】本発明によれば、放電加工機において、記憶手
段によって放電加工の進行状況を表す監視値を加工工程
のサンプリング時間等の所定時間毎に、ある加工工程あ
るいは複数回の放電加工の各加工工程において、サンプ
リングした所定の時刻をアドレスとして種々の監視値を
記憶する。そして、同一の種類の監視項目に対して一回
あるいは複数回の加工工程に対応するデータを格納し、
表示手段への表示に際してその記憶したデータの読み出
しを行う。その記憶手段から読み出した監視値は、変換
手段により種々にデータ変換され、表示手段においてサ
ンプリング時間等の所定時間の監視値に基づいた放電加
工の進行状況が表示される。表示において、変換手段は
読み出した監視値のデータを表示内容に応じて変換す
る。変換の機能としては、例えば監視値のデータを表示
手段上への座標変換機能や、異なる加工工程間での監視
値自体の比較機能、あるいは加工品の良否の判定機能等
があり、加工品の良否の判定機能においては、基準とな
る良品を形成したときの加工と比較対象の加工との監視
値に比較を行う前処理として、比較対象の加工における
サンプリング点が基準の加工におけるサンプリング点の
近傍であるか否かの判定を行う。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を参照しながら詳
細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものでは
ない。 (実施例の構成)はじめに、図1を用いて本発明の一実
施例を実施するためのワイヤカット放電加工機のブロッ
ク図について説明する。図1において、ワイヤ放電加工
機本体は対向配置された上下の機枠部(図示されていな
い)間にワイヤ2が張られている。ワイヤ2は図示しな
いワイヤ巻き上げユニットのワイヤ送り出しボビンか
ら、図1に示すようなブレーキ及びブレーキシュー1
1、上電極ピン12、上ガイド組立13、ワーク8、下
ガイド組立14、下電極ピン15、下ガイドローラ部
3、フィードローラ9を介して図示しないワイヤ引込み
ユニットに至る経路を有しており、ワイヤ巻き上げユニ
ットから供給され、ワイヤ送りのためのローラ機構によ
って送り出され、ワイヤ送り機構1を通ってワイヤ引込
みユニットに巻き取られる。このローラ機構は、ブレー
キ部のブレーキローラ及びブレーキピンチローラからな
り、該ブレーキローラは定電流回路4により駆動される
ブレーキによって制動が掛けられ、ブレーキローラのブ
レーキシュー11とワイヤ2との接触によりワイヤ2の
送り制御が行われる。ブレーキは、例えば、パウダーブ
レーキを用いることができ、ブレーキローラにパウダー
クラッチを接続してブレーキローラの自由回転を制動す
る。また、ブレーキローラにはエンコーダ7が取り付け
られ、ブレーキローラ、及びブレーキシュー11の回転
量を検出する。また、ワイヤ引込みユニットには、定電
圧回路6から電圧の供給を受けたフィードモータ5によ
って駆動されるフィードローラ9があり、設定された速
度でのワイヤ2の走行により巻き取りを行う。以上のよ
うなワイヤ送り機構の構成により、ワイヤ巻き上げユニ
ットとワイヤ引込みユニットによりワイヤ緊張手段が構
成され、ワイヤ2とワーク8との間に電圧を印加して該
ワイヤ2とワーク8との間に放電を生じさせて、ワーク
8に対し所望の形状を加工する。
【0008】また、上ガイド組立13は、内部に設置さ
れたローラによってワイヤを送り出す機能を有し、下ガ
イド組立14は、三点支持ガイド等によって送り出され
たワイヤを受け取り、フィードローラ9側に送る機能を
有している。そして、これら上ガイド組立13、下ガイ
ド組立14、および上ガイド組立13に設けられたワイ
ヤ切断のウォータージェット組立、並びにワイヤ送り機
構によって自動結線機構が構成されている。このワイヤ
送り機構や自動結線機構の各部には、異常検出手段(図
示していていない)が設けられ、異常検出回路70に接
続されている。前記定電流回路4、定電圧回路6、エン
コーダ7、及び異常検出回路70は、入出力回路20
(以下、DI/DOという)を通して、バス21に接続
されており、このDI/DO20を通してCPUから定
電流回路4、及び定電圧回路6への制御信号の送信、エ
ンコーダ7からCPUへの計測信号の送信、および異常
検出回路70からCPUへの異常検出信号の送信を行っ
ている。また、DI/DO20には上電極ピン12と下
電極ピン15を介してワイヤ2に放電電圧を印加する電
源の電圧信号が入力されている(図示されていない)。
また、バス21には、DI/DO20の他に、プログラ
マブルコントローラ(以下、PMCという)のCPU3
0、数値制御装置(以下、CNCという)のCPU4
0、CRT表示装置50、及びサーボ系が接続されてい
る。そして、PMCのCPU30、及びCNCのCPU
40にはそれぞれROM31,41とRAM32,42
が接続され、また、CRT表示装置50はCRTの入出
力装置(以下、CRT/MDIという)51が接続され
ている。CRT表示装置50は、種々の形態でワイヤ送
り機構のモニタ情報、あるいはその他の情報を表示する
表示装置であり、ROM31に格納されている表示プロ
グラムに応じて、自動結線異常状態等をCRT画面に表
示する。また、サーボ系は、デジタルサーボCPU6
0、ROM61、RAM62、サーボモータ63、およ
びサーボ回路64からなり、ワーク8を支持しているワ
ークテーブルをワイヤ2に対して移動させることによ
り、加工経路の移動を行っている。
【0009】ROM31はプログラムメモリとして使用
され、監視結果を表示するためのプログラムや、ワイヤ
放電加工機の各部及びワイヤ放電加工機制御装置自身を
制御するための種々のプログラムが格納されている。ま
た、RAM32はデータメモリとして使用され、加工プ
ログラムに付随した位置データ、その他の加工条件を定
める各種設定データに加えて、監視結果が格納されると
ともに、CPU30が行う各種計算のためのデータ一時
記憶用のメモリとして利用される。また、エンコーダ7
の出力パルスを計数するレジスタ領域、を有している。
また、ROM41はワークテーブルの位置制御を行うた
めのCNC装置のプログラムメモリとして使用され、R
AM42はデータメモリとして使用され加工プログラム
に付随した位置データ等の格納、あるいはCPU40が
行う各種計算のためのデータ一時記憶用のメモリとして
利用される。なお、図1において表示装置としてCRT
表示装置50を示しているが、表示手段としてCRTに
限定されるものではなく、液晶表示装置等その他の表示
装置を用いることができる。
【0010】(本発明の放電加工機の監視項目)次に、
本発明の放電加工機の監視項目について説明する。図2
は、本発明の放電加工機における監視値の記憶状況を示
す図であり、RAM32等のメモリに記憶するものであ
る。図2に示す監視項目は、本発明の放電加工機の監視
項目の一例であり、サンプリング時間τ毎のサンプリン
グ時刻0,τ,2τ,・・・iτ・・・におけるワーク
8の加工位置(X0 ,Y0 ),(X1 ,Y1 ),(X
2 ,Y2 ),・・・(Xi ,Yi ),・・・、実加工速
度S0 ,S1 ,S2 ,・・・Si ,・・・、放電電圧D
0 ,DV1 ,DV2 ,・・・DVi ,・・・、オフタ
イムT0 ,T1 ,T2 ,・・・Ti ,・・・、加工モー
ドM0 ,M1 ,M2 ,・・・Mi ,・・・が示されてい
る。加工位置は(Xi ,Yi )はサンプリング時刻iτ
におけるワイヤ2により加工されるワーク8の位置を示
しており、X,Y方向に移動するワークテーブルの位置
を求めることによって得ることができる。実加工速度S
i はサンプリング時刻iτにおけるワーク8の移動速度
であり、ワークテーブルの単位時間当たりの移動量から
求めることができる。放電電圧DVi はワーク8とワイ
ヤ2との間で生じる放電電圧であり、上電極ピン12と
下電極ピン15を介しワイヤ2に印加している電源の電
圧を測定することにより求めることができる。加工モー
ドMiは、直線、円弧コーナ、シャープコーナ等の加工
の種類を示すものであり、加工に応じて定められた加工
プログラムの指令内容から求めることができる。また、
オフタイムTi は、図3の電源電圧値の図に示すよう
に、サンプリング時間τの間においてワイヤ2に放電電
圧DVが印加されていない時間間隔である。なお、オン
タイムは、逆にサンプリング時間τの間においてワイヤ
2に放電電圧DVが印加されている時間間隔である。こ
のオフタイムTi およびオンタイムは、加工条件に応じ
て定められるものであり、加工プログラムの指令内容か
ら求めることができる。放電加工機の監視項目として
は、前記したものの他に、総放電回数、異常放電回数、
異常放電率、放電電力等がある。総放電回数は、サンプ
リング時間τ(例えば、サンプリング時刻iτとサンプ
リング時刻(i+1)τの間)において放電を行った回
数であり、図3中に示すサンプリング時間τ内でのパル
スの個数である。この総放電回数は加工条件に応じて定
められるものであり、加工プログラムの指令内容から求
めることができる。異常放電回数は、サンプリング時間
τ中に行った放電の内で正常に行われた放電の回数であ
り、電源電圧を測定して放電電圧DVを監視することに
より求めることができる。異常放電率は、前記総放電回
数に対する異常放電回数の比率である。また、放電電力
は放電に要した電力であり、電源の電圧と電流とを測定
し演算することにより求めることができる。
【0011】(監視データの取得)次に、前記した放電
加工機の監視項目についての監視データの取得の手順に
ついて図4の監視データの取得のフローチャートを用い
て説明する。なお、以下のフローチャートにおいては、
図2に示した加工位置、実加工速度、放電電圧、オフタ
イム、および加工モードを放電加工機の監視項目とした
例を示し、ステップSの符号を用いて説明する。加工位
置(X,Y)、実加工速度S、放電電圧DV、オフタイ
ムT、および加工モードMの放電加工機の監視項目の内
で、実加工速度S以外のデータは読込みの処理によりデ
ータの取得を行う。はじめに、加工位置(X,Y)の読
込みを行う(ステップS1)。この加工位置(X,Y)
の読込みは、ワークテーブルの移動により求めることが
でき、例えばワークテーブルの移動を制御しているサー
ボモータ63あるいはサーボ回路64の出力から換算す
ることができる。放電電圧DVの取得は、電極に放電電
圧を印加している電源の電圧を読み込むことにより行う
(ステップS2)。つぎに、オフタイムTを、加工プロ
グラム中に設定された設定値から求める(ステップS
3)。なお、前記ステップS1からステップS3の各監
視値の取得に順序は任意とすることができる。なお、同
様にして、加工モードMについても、加工プログラム中
に設定された設定値から求める。次に、前記ステップS
1からステップS3によって取得した各監視値を、RA
M32等のメモリに格納する(ステップS4)。この格
納においては、図2の示すように、各サンプリング時刻
毎に監視値を格納する。
【0012】次に、メモリに格納した監視データの内か
ら加工位置(X,Y)を用いて、実加工速度Sを演算し
て求め、メモリに格納する。この実加工速度Sは、以下
の演算式により求めることができる。 Si ={(Xi −Xi-1)2 +(Yi −Yi-1)2 1/2 /τ …(1) 前記ステップS4までの工程を各サンプリング時間τ毎
に行うことにより監視データの取得を行う(ステップS
6)。この監視データの取得により、図2に示す本発明
の放電加工機における監視値のデータが得られる。この
サンプリング時間τ毎のデータである監視データによ
り、放電加工機の加工の進行状況の変化を把握すること
ができる。
【0013】(監視データの表示)次に、前記監視デー
タの表示について、図5から図8の各監視データの表示
のフローチャートおよび図9から図12の各監視データ
の表示例を用いて説明する。はじめに、加工位置に対す
る実加工速度の分布表示について、図5のフローチャー
トおよび図9の表示例により説明する。図9の表示例
は、表示装置50における表示画面の例であり、X−Y
座標面に配置されたワークに対してZ軸方向に実加工速
度Sを表示している。図中のX−Y座標面内の破線で示
される図形は、ワーク8における加工軌跡を示してお
り、この加工軌跡上のZ軸方向に矢印および「+」の印
で実加工速度Sを表示して要る。そして、Z軸方向の高
さによって実加工速度Sの大きさを示している。また、
図中のAは監視データの表示の開始点を表し、Bは監視
データの表示の終了点を表しており、後述するようにA
とBを任意に指定することにより表示区間を変更するこ
とができる。図9の加工位置に対する実加工速度を表示
する手順は、10番台のステップSの符号を用いた図5
のフローチャートに示すように、はじめに指標iに
「A」を設定する(ステップS11)。この指標Aは、
サンプリング時刻iτがAτである時刻を指定するもの
であり、表示開始の位置をサンプリング時刻Aτとする
ものである。したがって、このAを「0」とすれば、サ
ンプリング開始時刻からの表示を行うことができる。前
記ステップS11の工程で、表示の開始時刻を設定した
後、前記した監視データ取得によりメモリに格納してお
いた加工位置(X,Y)および実加工速度Sを読み出
し、そのデータの組によって形成されるサンプリング時
刻iτにおける点(Xi ,Yi ,Si )を求め、さらに
この点の座標を表示画面上の2次元座標のデータ
(Gi ,Hi )に変換する。この座標データの変換を行
うための座標変換の演算においては、周知の座標変換式
を用いることができる(ステップS12)。この座標変
換した2次元座標のデータ(Gi ,Hi)はRAM32
等のメモリに記憶しておく。
【0014】前記ステップS12で座標変換したデータ
により、表示画面上に表示を行う。この表示において
は、メモリに記憶しておいたデータ中のモードMi に対
応した表示用の形状、色を選んで行うことができる(ス
テップS13)。例えば、直線加工のモードを「+」の
表示とし、円弧コーナの加工のモードを「○」の表示と
し、シャープコーナの加工のモードを「×」の表示とし
て、加工モードの区別を行うことができる。前記ステッ
プS13で表示した座標データ(G,H)の時間的に隣
接する点を線で結んで表示することもできる(ステップ
S14)。例えば、(Gi-1 ,Hi-1 )と(Gi
i )とを任意の種類の線により結んで表示効果を高め
ることができる。なお、この工程は任意であり、省略す
ることもできる。設定した指標iについての処理が終了
した後、iに「1」を加算してサンプリング時刻(i+
1)τにおける表示処理を前記と同様に行い(ステップ
S15)、表示画面上でのデータの表示をサンプリング
時刻に従って行う。データの表示は、表示の終了点Bま
で行われる。表示が終了点Bまで行われたか否かの判定
は、指標iがBの値を超えたか否かの判定により行わ
れ、指標iがBの値を超えるまで前記ステップS12か
らステップS15までの工程が繰り返される(ステップ
S16)。
【0015】次に、放電電圧と実加工速度との関係を示
す表示について、図6のフローチャートおよび図10の
表示例により説明する。図10の表示例は、表示装置5
0における表示画面の例であり、表示画面のX軸方向を
放電電圧DVとし、Y軸方向を実加工速度Sとして表示
して、放電電圧DVに対する実加工速度Sの変化状態を
表している。なお、座標軸を入れ換えてX軸方向を実加
工速度Sとし、Y軸方向を放電電圧DVとして表示する
ことも可能である。図において、加工モードに応じて表
示の符号を変えており、例えば、直線加工のモードでは
「+」の符号を用い、円弧コーナのモードでは「○」の
符号を用い、シャープコーナのモードでは「×」の符号
を用いている。また、前記図9と同様に、図中のAは監
視データの表示の開始点を表し、Bは監視データの表示
の終了点を表している。図10の放電電圧と実加工速度
との関係を表示する手順は、20番台のステップSの符
号を用いた図6のフローチャートに示すように、はじめ
に指標iに「A」を設定する(ステップS21)。この
指標Aは、サンプリング時刻iτがAτである時刻を指
定するものであり、表示開始の位置をサンプリング時刻
Aτとするものである。したがって、このAを「0」と
すれば、サンプリング開始時刻からの表示を行うことが
できる。前記ステップS21の工程で、表示の開始時刻
を設定した後、前記した監視データ取得によりメモリに
格納しておいた放電電圧DVおよび実加工速度Sを読み
出し、そのデータの組によって形成されるサンプリング
時刻iτにおける点(DVi ,Si )を求め、さらにこ
の点の座標を表示画面上の2次元座標のデータ(Gi
i )に変換する。この座標データの変換を行うための
座標変換の演算においては、周知の座標変換式を用いる
ことができる(ステップS22)。この座標変換した2
次元座標のデータ(Gi ,Hi )はRAM32等のメモ
リに記憶しておく。
【0016】前記ステップS22で座標変換したデータ
により、表示画面上に表示を行う。この表示において
は、メモリに記憶しておいたデータ中のモードMi に対
応した表示用の形状、色を選んで行うことができる(ス
テップS23)。例えば、図10に示すように直線加工
のモードを「+」の表示とし、円弧コーナの加工のモー
ドを「○」の表示とし、シャープコーナの加工のモード
を「×」の表示として、加工モードの区別を行うことが
できる。設定した指標iについての処理が終了した後、
iに「1」を加算して、サンプリング時刻(i+1)τ
における表示処理を前記と同様に行い(ステップS2
4)、表示画面上でのデータの表示をサンプリング時刻
に従って行う。データの表示は、表示の終了点Bまで行
われる。表示が終了点Bまで行われたか否かの判定は、
指標iがBの値を超えたか否かの判定により行われ、指
標iがBの値を超えるまで前記ステップS22からステ
ップS25までの工程が繰り返される(ステップS2
5)。
【0017】次に、加工時間に対する実加工速度および
放電電圧の分布表示について、図7のフローチャートお
よび図11の表示例により説明する。図11の表示例
は、表示装置50における表示画面の例であり、表示画
面のX軸方向を加工時間とし、Y軸方向を実加工速度S
および放電電圧DVとして表示することにより、加工時
間に対する実加工速度Sおよび放電電圧DVの変化状態
を表している。なお、図では、「○」印により実加工速
度Sを表し、「+」印により放電電圧DVを表してい
る。また、前記図9と同様に、図中のAは監視データの
表示の開始点を表し、Bは監視データの表示の終了点を
表している。また、加工時間の軸上に加工モードの表示
を表して、加工モードに対する実加工速度Sおよび放電
電圧DVの変化状態を表示することもできる。
【0018】図11の加工時間に対する実加工速度およ
び放電電圧を表示する手順は、30番台のステップSの
符号を用いた図7のフローチャートに示すように、はじ
めに指標iに「A」を設定する(ステップS31)。こ
の指標Aは、前記と同様に、サンプリング時刻を指定し
て、表示開始の位置をサンプリング時刻Aτとするもの
である。前記ステップS31の工程で、表示の開始時刻
を設定した後、前記した監視データ取得によりメモリに
格納しておいた実加工速度Si を時刻iτに対応して読
み出し、そのデータの組によって形成されるサンプリン
グ時刻iτにおける点(iτ,Si )を求め、さらにこ
の点の座標を表示画面上の2次元座標のデータ(Gi
i )に変換する。この座標データの変換を行うための
座標変換の演算においては、周知の座標変換式を用いる
ことができる。(ステップS32)。この座標変換した
2次元座標のデータ(Gi ,Hi )はRAM32等のメ
モリに記憶しておく。前記ステップS32で座標変換し
たデータにより、表示画面上に表示を行う。この表示に
おいては、メモリに記憶しておいたデータ中のモードM
i に対応した表示用の形状、色を選んで行うことができ
る(ステップS33)。例えば、実加工速度Sを「○」
印により表し、放電電圧DVを「+」印により表す。
前記ステップS33で表示した座標データ(G,H)の
時間的に隣接する点を線で結んで表示することもできる
(ステップS34)。例えば、(Gi-1 ,Hi-1 )と
(Gi ,Hi )とを任意の種類の線により結んで表示効
果を高めることができる。なお、この工程は任意であ
り、省略することもできる。設定した指標iについての
処理が終了した後、iに「1」を加算してサンプリング
時刻(i+1)τにおける表示処理を前記と同様に行い
(ステップS35)、表示画面上でのデータの表示をサ
ンプリング時刻に従って行う。データの表示は、表示の
終了点Bまで行われる。表示が終了点Bまで行われたか
否かの判定は、指標iがBの値を超えたか否かの判定に
より行われ、指標iがBの値を超えるまで前記ステップ
S32からステップS35までの工程が繰り返される
(ステップS36)。
【0019】また、前記した加工時間に対する実加工速
度および放電電圧の分布表示に代えて、加工距離に対す
る実加工速度および放電電圧の分布表示を行うこともで
きる。この表示について、図8のフローチャートおよび
図12の表示例により説明する。図12の表示例は、前
記図11における表示画面のX軸方向を加工距離とする
以外は図11と同様であるため、詳細な説明は省略す
る。図12の加工距離に対する実加工速度および放電電
圧を表示する手順は、40番台のステップSの符号を用
いた図8のフローチャートに示される。このフローチャ
ートは、前記図7のフローチャートと加工距離Dを演算
するステップS42が、指標iに「A」を設定するステ
ップS41の工程(前記図7のフローチャートのステッ
プS31に対応する)と、サンプリング時刻iτにおけ
る加工距離Diのデータの組からなる点(Di,Si
を表示画面上の2次元座標のデータ(Gi ,Hi )に変
換するステップS43の工程(前記図7のフローチャー
トのステップS32に対応する)との間に、加工距離D
iを求める演算の工程のステップS42を追加する点の
他は、前記図7のフローチャートとほぼ同様である。
【0020】この加工距離Diを求める演算は次式によ
り表される。
【0021】
【数1】 なお、図8のステップS43〜ステップS47は、図7
のステップS32〜ステップS36に対応している。
【0022】(監視データによる加工品の良否判定)次
に、取得した監視データを用いた加工品の良否判定につ
いて説明する。
【0023】加工品の良否の判定は、過去の加工時にお
ける監視値と今回の加工における監視値との比較を利用
するものであり、良品を加工したときの監視値をメモリ
に保存しておき、今回の加工で得られた監視値との差が
設定値以内か否かを判定することにより行うことができ
る。過去に加工したときの加工位置を(Ui ,Vi )と
し今回の加工による加工位置を(Xj ,Yj )とする
と、一般に、過去の加工位置(Ui ,Vi )と今回加工
位置(Xj ,Yj )とは、必ずしも全く同じ位置とは限
らない。そこで、以下に示す良否判定においては、過去
の加工位置(Ui,Vi )との距離が所定値M以下であ
り、かつ、加工距離の差が所定値L以下の点を今回加工
した加工位置(Xj ,Yj )の中から探し、過去の加工
位置(Ui,Vi )と対応する点を選び、その点におけ
る監視値により良否を判定する。
【0024】以下、図13の本発明の放電加工機の監視
装置における監視データによる加工品の良否判定のフロ
ーチャートにより、50番台および60番台のステップ
Sの符号を用いて説明する。
【0025】ステップS51:はじめに指標iに「A」
を、指標Cに「0」を、また指標Wに「0」を設定す
る。この指標iは、前記と同様に、サンプリング時刻を
示すものであり、指標Aはサンプリング時刻がAτの時
刻を指定するものであり、これにより表示開始の位置を
サンプリング時刻Aτとする。したがって、このAを
「0」とすれば、サンプリング開始時刻からの表示を行
うことができる。また、指標Cは監視値が設定値以上と
なった不良箇所の個数を表すためのカウンタ値であり、
指標Wは、今回の加工位置が、過去の加工位置における
監視値の比較対象となり得るに充分近くにある点か否か
を示すカウンタ値である。そこで、このステップS51
の工程において、指標Cおよび指標Wに初期値として
「0」に設定しておく。 ステップS52:次に、ワークの過去の加工軌跡上にお
いて、基準位置からの加工距離Ei を求める。この加工
距離Ei の演算は、次式により求めることができる。
【0026】
【数2】 この加工距離Ei は、図14の加工距離を説明する図に
おいて、過去の加工におけるワーク上の基準位置P0
らサンプリング時刻iτまでに移動した加工軌跡の距離
を表すものである。サンプリング時刻iτにおける加工
位置を点Pi (Ui ,Vi )とすると、上式(3)で示
される各サンプリング時間での距離の積算値となる(図
14の(b)に示すEi 参照)。ここで、サンプリング
時刻Aτにおける点PA を表示の開始位置とすると、図
14の(c)のEA に示すように基準位置P0 からの累
積した加工距離はEA となる。また、サンプリング時刻
Bτにおける点PB を表示の開始位置とすると、図14
の(d)のEB に示すように基準位置P0 からの累積し
た加工距離はEB となる。
【0027】ステップS53:ここで、今回の加工にお
ける加工距離Dを求めるために、指数jを設定し、初期
値として「1」を定める。 ステップS54:設定された指数jに対して、ワークの
今回の加工軌跡上において基準位置からの加工距離Dを
求める。この加工距離Dj の演算は、次式により求める
ことができる。
【0028】
【数3】 この加工距離Dj は、図14の加工距離を説明する図に
おいて、今回の加工におけるワーク上の基準位置Q0
らサンプリング時刻jτまでに移動した加工軌跡の距離
を表すものである。サンプリング時刻jτにおける加工
位置を点Qj (Xj ,Yj )とすると、上式(3)で示
される各サンプリング時間での距離の積算値となる(図
14の(b)に示すDj 参照)。ここで、サンプリング
時刻Aτにおける点QA を表示の開始位置とすると、図
14の(c)のDA に示すように基準位置Q0 からの累
積した加工距離はDA となる。また、サンプリング時刻
Bτにおける点QB を表示の開始位置とすると、図14
の(d)のDB に示すように基準位置Q0 からの累積し
た加工距離はDB となる。 ステップS55:次に過去の加工位置Pi (Ui
i )と今回の加工位置Qj (Xj ,Yj )との距離F
j を求める。この距離Fj は次式により演算することが
できる。 Fj ={(Ui −Uj )2+(Vi −Vj )21/2 …(5) この距離Fj は、図15の(a)の実線で示される過去
の加工位置Pi と今回の加工位置Qj との間の直線距離
である。過去の加工における表示開始位置PAに対する
今回の加工による加工位置Qj との距離は、図15の
(b)の実線で示すようにF1 ,F2 と順に変化する。
次に、以下のステップS56とステップS57におい
て、今回の加工による加工位置Qj が過去の加工位置P
i と監視値の比較の対象となり得るもであるか否かの判
定を行う。
【0029】ステップS56:前記ステップS52で求
めた過去の加工距離Ei と前記ステップS54で求めた
今回の加工距離Dj との距離の差を求め、その差があら
かじめ設定した所定値L以下が否かの判定を行う。この
過去の加工距離Ei と今回の加工距離Dj との距離の差
は|Ei −Dj |で表される。例えば、過去の表示開始
位置における加工距離EA に対する今回の加工距離Dj
の差の変化は、jが「1」の場合には図15の(c)に
示すように(EA −D1 )となり、またjが「2」の場
合には図15の(d)に示すように(EA −D2 )とな
る。|EA −Dj |が所定値Lより小さい場合は、図1
6の(a)に示すように、破線で示される過去の表示開
始位置における加工距離EA と今回の加工距離Djとの
差がL以下であって、点PA に至る累積した加工距離と
点Qj に至る累積した加工距離の差がLよりも小さいこ
とを示している。一方、|EA −Dj |が所定値Lより
大きい場合は、図16の(b)に示すように、逆に破線
で示される過去の表示開始位置における加工距離EA
今回の加工距離Dj との差がL以上であって、点PA
至る累積した加工距離と点Qj に至る累積した加工距離
の差がLよりも大きいことを示している。そして、この
判定により、過去の表示開始位置における加工距離EA
と今回の加工距離Dj との差がL以下である場合には、
この今回の点Qj は加工距離において判定の対象となり
得るものであるため、次のステップS57の距離Fと判
定に進む。逆に、過去の表示開始位置における加工距離
A と今回の加工距離Djとの差がL以上である場合に
は、ステップS58においてjの値に「1」を加算し
て、前記ステップS54〜ステップS56を行い、次の
サンプリング時刻(j+1)τにおける今回の加工距離
j +1について同様の判定を行う。このステップS58
によるステップS54〜ステップS56の繰り返しはj
がnまで行われ、今回の加工の全てのサンプリング時刻
について行われる(ステップS59)。これにより、今
回の加工の軌跡上で、過去の各サンプリング時刻におけ
る加工位置に対してその加工距離がL以内にある点を検
索することができる。
【0030】ステップS57:前記ステップS56にお
いて、過去の表示開始位置における加工距離EA と今回
の加工距離Dj との差がL以下となり、この今回の点Q
j は加工距離において判定の対象となり得るものである
場合には、次に前記ステップS55で求めた今回の加工
位置Qj と過去の加工位置Pi との間の直線距離Fj
設定した所定値M以下か否かの判定を行う。この判定
は、加工位置Qj が前記ステップS56の判定で加工距
離の点で過去の加工位置Pi と近似したとしても、そこ
までに至る加工軌跡によっては加工位置Qj と加工位置
i が離れた位置にある可能性があるため、加工位置Q
j が加工位置Pi の近傍にあるか否かを調べる必要があ
るためである。この判定において、直線距離Fj が設定
した所定値M以下の場合には加工位置Qj が加工位置P
i の近傍にあると判断して、次のステップS61に進み
監視値の比較を行う。図16の(a)は、Fj がM以下
の場合を示しており、過去の加工位置Pi からの距離M
を半径とする円内に加工位置Qj がある状態を示してい
る。一方、直線距離Fj が設定した所定値M以上の場合
には加工位置Qj が加工位置Pi の近傍にないと判断し
て、ステップS58においてjの値に「1」を加算し
て、前記ステップS54〜ステップS56を行い、次の
サンプリング時刻(j+1)τにおける今回の加工距離
j +1について同様の判定を行う。図16の(c)は、
j がM以上の場合を示しており、過去の加工位置Pi
からの距離Mを半径とする円外に加工位置Qj がある状
態を示している。このステップS58によるステップS
54〜ステップS56の繰り返しはjがnまで行われ、
今回の加工の全てのサンプリング時刻について行われる
(ステップS59)。これにより、今回の加工の軌跡上
で、過去の各サンプリング時刻における加工位置に対し
てその直線距離がM以内にある点を検索することができ
る。なお、図16の(a)は、ステップS56とステッ
プS57の判定において、監視値の比較を行うのに加工
距離および距離間隔の両条件を満足する場合を示してい
る。
【0031】ステップS60:前記ステップS59にお
いて、今回の加工の全てのサンプリング時刻についてス
テップS56あるいはステップS57の判定条件を満足
する点がない場合には、今回の加工位置が、過去の加工
位置における監視値の比較対象となり得るに充分近くに
ある点か否かを示すカウンタ値の指標Wの値に「1」を
加算し、次の加工位置における監視値の判定を行うため
にステップS63に進む。 ステップS61:前記ステップS56およびステップS
57の判定により、今回の加工位置Qj が過去の加工位
置Pi と監視値の比較の対象となり得るもであると判定
された場合には、この工程において監視値の比較を行
う。ここでは、比較を行う監視値として実加工速度Sを
例として説明する。この工程において、実加工速度の監
視値の比較は、基準となる良品を形成したときのサンプ
リング時刻iτにおける過去の加工位置Pi での実加工
速度Ri と、サンプリング時刻jτにおける今回の加工
位置Qj での実加工速度Sj との差が、あらかじめ設定
しておいた所定値K以下か否かの判定により行うことが
できる。この判定で所定値K以下となった場合には、サ
ンプリング時刻jτにおける今回の加工位置Qj での実
加工速度Sj が良品を形成したときと同様な実加工速度
であることを示しており、ステップS63に進んで比較
の基準となる過去の加工距離Ei の値を更新する。一
方、この判定で所定値K以上となった場合には、サンプ
リング時刻jτにおける今回の加工位置Qj での実加工
速度Sj が良品を形成したときと異なる実加工速度であ
ることを示しており、ステップS62に進む。
【0032】ステップS62:前記ステップS61の工
程において、サンプリング時刻jτにおける今回の加工
位置Qj での実加工速度Sj が良品を形成したときと異
なる実加工速度である場合には指標Cの値に「1」を加
え、監視値が設定値以上である不良箇所のカウンタ値を
更新する。このカウンタ値である指標Cの値により、あ
る監視項目における加工軌跡中の不良箇所の個数を把握
することができる。
【0033】ステップS63:ここで、比較の基準とな
る過去の加工距離Ei の値を更新するために、iの値に
「1」を加算する。 ステップS64:前記ステップS63で更新したサンプ
リング時刻iτにおける加工位置Pi が表示区間の最終
位置Bであるか否かの判定を行う。この判定は更新した
iの値とBとの比較により行われ、iの値がB以下の場
合にはサンプリング時刻iτにおける加工位置Pi が表
示区間の最終位置Bに達しておらず、表示区間内の点で
あるため、前記ステップS52に戻り新たな加工距離E
i の値を演算して求め、前記ステップS53〜ステップ
S63の処理を繰り返す。また、iの値がB以上の場合
にはサンプリング時刻iτにおける加工位置Piが表示
区間の最終位置Bに到達したかあるいはその最終位置B
を越して、表示区間該の点となっている、最終的な良品
・不良品の判定を行うために次のステップS65に進
む。
【0034】ステップS65:表示区間中の今回の加工
における各サンプリング点が、監視値の比較を行うのに
充分な個数であるか否かの判定を行う。この判定では、
前記ステップS60においてカウンタ値を更新した指標
Wの値があらかじめ設定した所定値Z以上あるか否かを
判定することにより行われる。この指標Wの値は、過去
の加工位置に対して監視値の比較対象とするには遠すぎ
る位置にあるサンプリング点の個数を示している。W>
Zの場合は、この個数が加工軌跡上のサンプリング点の
総数に対して多すぎることを示しており、ステップS6
6において判定不能の処理を行う。一方、W<Zの場合
は、この個数Wが加工軌跡上のサンプリング点の総数に
対して充分に少ないことを示している。このことは、表
示区間中の今回の加工における各サンプリング点が、監
視値の比較を行うのに充分な個数であることを示してい
るため、ステップS67において良品・不良品の判定を
行う。図17は基準加工軌跡と今回加工軌跡におけるサ
ンプリング点の比較図であり、「×」印で示される基準
加工軌跡(図中の破線)上のサンプリング位置と「○」
印で示される今回加工軌跡(図中の一点鎖線)上のサン
プリング位置との位置関係を示している。基準加工軌跡
上のサンプリング位置から半径Mの円内に今回加工軌跡
上のサンプリング位置がある場合は、監視値の判定に使
用することができるが、基準加工軌跡上のサンプリング
位置から半径Mの円外に今回加工軌跡上のサンプリング
位置がある場合は、監視値の判定に使用することができ
ない。この監視値の判定に使用することができない今回
加工軌跡上のサンプリング位置を矢印で示している。 ステップS66:監視値の比較を行うのに充分な個数の
サンプリング点が得られない場合には判定不能として、
その旨を表す表示等の処理を行う。 ステップS67〜ステップS69:この工程において、
良品・不良品の判定を行う。この判定は、ある監視項目
における加工軌跡中の不良箇所の個数を表す指標Cの値
を、あらかじめ設定した所定値Nと比較することにより
行われる。指標Cの値が所定値N以上の場合には、不良
箇所の個数が基準値を超えているため、不良品と判定
し、その旨を示す表示等の処理を行う。また、指標Cの
値が所定値N以下の場合には、不良箇所の個数が基準値
を超えていないため、良品と判定し、その旨を示す表示
等の処理を行う。
【0035】(実施例の効果)本発明の実施例によれ
ば、基準となる加工軌跡上のサンプリング点と今回の加
工軌跡上のサンプリング点との位置のずれを求め、所定
範囲内にあるサンプリング点を用いて監視値の比較を行
い、位置ずれしたサンプリング点の個数が多い場合に
は、判定不能として判定を行わないため、監視の判定の
正確さを向上させることができる。 (変形例)前記実施例においては1回の加工データの表
示を行っているが、同じ形状の複数回の加工に対してデ
ータを求めて記憶し、各加工の同一場所のデータを同一
画面上に重ねて表示することもできる。この表示によ
り、同一形状での加工状態の変化を表示することができ
る。また、前記実施例においては、監視値として実加工
速度の例を示しているが、放電電圧、総放電回数、異常
放電回数、異常放電率、放電電力等のその他の監視値を
用いることができる。さらに、前記実施例においては、
全加工軌跡上における監視値の比較を行っているが、単
位加工距離当たりの監視値の比較を行うこともできる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
放電加工機の監視装置において、放電加工機の加工状態
を表す監視値の変化状態をモニタすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を実施するためのワイヤカッ
ト放電加工機のブロック図である。
【図2】本発明の放電加工機における監視値のデータ図
である。
【図3】放電加工機の電源電圧値の図である。
【図4】本発明の監視データの取得のフローチャートで
ある。
【図5】本発明の加工位置に対する実加工速度の分布表
示のフローチャートである。
【図6】本発明の放電電圧と実加工速度との関係を示す
表示のフローチャートである。
【図7】本発明の加工時間に対する実加工速度および放
電電圧の分布表示のフローチャートである。
【図8】本発明の加工距離に対する実加工速度および放
電電圧の分布表示のフローチャートである。
【図9】本発明の加工位置に対する実加工速度の分布表
示の表示例である。
【図10】本発明の放電電圧と実加工速度との関係を示
す表示例である。
【図11】本発明の加工時間に対する実加工速度および
放電電圧の分布表示例である。
【図12】本発明の加工距離に対する実加工速度および
放電電圧の分布表示例である。
【図13】本発明の放電加工機の監視装置における監視
データによる加工品の良否判定のフローチャートであ
る。
【図14】加工距離を説明する図である。
【図15】本発明の加工位置の関係を説明する図であ
る。
【図16】本発明の加工位置の関係を説明する図であ
る。
【図17】本発明の基準加工軌跡と今回加工軌跡におけ
るサンプリング点の比較図である。
【符号の説明】
1 ワイヤ送り機構 2 ワイヤ 3 下ガイドローラ部 4 定電流回路 5 フィードモータ 6 定電圧回路 7 エンコーダ 8 ワーク 9 フィードローラ 11 ブレーキ及びブレーキシュー 12 上電極ピン 13 上ガイド 14 下ガイド 15 下電極ピン 16 ベアリング 20 DI/DO 30,40 CPU 31,41,61 ROM 32,42,62 RAM 50 CRT表示装置 60 デジタルサーボCPU 63 サーボモータ 64 サーボ回路 70 異常検出回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電加工機において、放電加工の進行状
    況を表す監視値を加工工程の所定時間毎に記憶する記憶
    手段と、該記憶手段から読み出した所定時間毎の監視値
    に基づいて放電加工の進行状況を表示する表示手段と、
    前記監視値を該表示装置に表示するための変換手段とか
    らなることを特徴とする放電加工機の監視装置。
  2. 【請求項2】 前記所定時間はサンプリング時間である
    請求項1記載の放電加工機の監視装置。
  3. 【請求項3】 前記表示手段は、放電加工の加工工程に
    おける複数の監視値を同時に表示するものである請求項
    1、又は2記載の放電加工機の監視装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の監視値は、複数回の放電加工
    の加工工程における同一の種類の監視値である請求項3
    記載の放電加工機の監視装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の監視値は、同一の放電加工の
    加工工程における異なる種類の監視値である請求項3記
    載の放電加工機の監視装置。
  6. 【請求項6】 複数回の放電加工の加工工程の内、一つ
    の加工工程は良品を形成したときの加工工程である請求
    項4記載の放電加工機の監視装置。
  7. 【請求項7】 前記変換手段は、前記表示手段へのデー
    タの座標変換機能を有する請求項1,2,3,4,5,
    又は6記載の放電加工機の監視装置。
  8. 【請求項8】 前記変換手段は、複数回の放電加工の加
    工工程の内の一つの加工工程の監視値と別の加工工程の
    監視値との比較機能を有する請求項1,2,3,4,
    6,又は7記載の放電加工機の監視装置。
  9. 【請求項9】 前記変換手段は、複数回の放電加工の加
    工工程における近傍のサンプリング点を選択し、該サン
    プリング点での監視値の比較により加工の良否を判定す
    る機能を有する請求項1記載の放電加工機の監視装置。
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