JPH0720399Y2 - ターボ・コンプレッサのスラスト力調整機構 - Google Patents

ターボ・コンプレッサのスラスト力調整機構

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JPH0720399Y2
JPH0720399Y2 JP11217986U JP11217986U JPH0720399Y2 JP H0720399 Y2 JPH0720399 Y2 JP H0720399Y2 JP 11217986 U JP11217986 U JP 11217986U JP 11217986 U JP11217986 U JP 11217986U JP H0720399 Y2 JPH0720399 Y2 JP H0720399Y2
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rotor
pressure
compressor
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thrust force
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昌尚 安藤
宣次 田中
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、動圧気体軸受に利用したターボ・コンプレッ
サの始動時における立ち上がり特性を有効に改善した、
ターボ・コンプレッサのスラスト力調整機構に関するも
のである。
[従来の技術] ターボ・コンプレッサではロータが超高速回転するた
め、その軸受装置には、非接触形軸受の一つである動圧
気体軸受が、摩擦の少ない有効なものとして使用されて
いる。
[考案が解決しようとする課題] ところが、動圧自気体軸受を利用するターボ・コンプレ
ッサの問題点として、そのスタート時の立ち上がり性が
悪いことがある。動圧気体軸受は、既知のように、ロー
タの高速回転による軸受面との相対運動により両者の間
に有効に気体膜を形成し、負荷容量を発生するものであ
る。従って、始動時にはロータが静止しているから、気
体膜が未だ形成されず、ロータは軸受面に固体接触し、
摩擦係数が大きい状態にある。そして、この状態で、例
えばそのコンプレッサ側から高圧(始動用)ガスを導入
すると、コンプレッサ側とタービン側とに加わる圧力分
布の大きさが異なり、翼両側の差圧によって、ロータに
これを軸方向に付勢するスラスト力を発生することにな
る。
しかるに、ターボ・コンプレッサの始動時には、前述し
たように、ロータはその軸受面に固体接触しているた
め、この状態でスラスト力が加わると、ロータには非常
に大きい回転抵抗が生じ、これがため容易に回転速度の
上昇が得られない。また、PV値が高くなり、軸受面の摩
耗が増大する不都合をも来たすことになる。
本考案は、かかる問題点に着目し、ターボ・コンプレッ
サの始動時にそのロータに生じるスラスト力のアンバラ
ンスを軽減することにより、軸受面との間の気体膜の形
成を容易ならしめ、スタート特性を改善することを目的
としている。
[課題を解決するための手段] 本考案は、かかる目的を達成するために、タービンとコ
ンプレッサとを結合するロータをハウジング内に微小隙
間を介して収容するとともに、その隙間を気密にするシ
ールを設け、前記ロータを、該ロータとハウジングとの
相対回転を利用して前記隙間に存在する流体を気体膜化
する動圧気体軸受により前記ハジングに支持させるよう
にしたターボ・コンプレッサにおいて、前記ロータのタ
ービンに近い側の途中の径を階段状に変化させ、これに
よりロータの軸心に垂直なスラスト方向の受圧面をなす
段差を形成して、その段差の内径側から外径側までのハ
ウジング対向隙間が内径側に設けたシールおよび外径側
に設けたシールによって閉塞されているように構成する
とともに、前記スラスト方向の受圧面に臨む前記ハウジ
ング内壁に、外部圧力源から前記ロータに掛るスラスト
力に対抗する圧力を導入するための圧力導入経路を開口
させたことを特徴とする。
[作用] このような手段であれば、圧力導入経路からロータの受
圧面にのみ適宜の圧力を導入することができるので、こ
の圧力がロータを付勢するスラスト力を利用して、前記
ターボ・コンプレッサの始動時に発生するスラスト力と
対抗させることができる。
[実施例] 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。第
1図は、本考案に係るスラスト力調整機構が、ターボ・
コンプレッサに利用されたものを示す。
このターボ・コンプレッサ1は、ラジアルタービン2と
ラジアルコンプレッサ3とをロータ4で単軸結合し、こ
れをハウジング5に保持させて構成されている。前記ラ
ジアルタービン2はタービン翼2aを有し、このタービン
翼2aの側方に設けられた流体流入口6から導入され、軸
方向に設けられた流体流出口7へ排出される作動流体M1
を断熱膨張させつつ、この作動流体M1のもつエネルギで
回転駆動される。そして、このタービン翼に得られる回
転力は、前記ロータ4を介してコンプレッサ翼3aに伝え
られ、コンプレッサ3の軸方向に設けられた流体流入口
8から導入した作動流体M2を断熱圧縮して流体流出口9
へ送り出す仕事に利用される。
この際、前記ロータ4は、ハウジング5との間の動圧気
体軸受10によって、前記ハウジング5に回転可能に支持
される。この動圧気体軸受10は、前述したように、前記
ロータ4と前記ハウジング5の内壁が構成する軸受面と
の間に気体膜を形成して、該ロータ4を軸受面から浮上
させて支持するものである。
この動圧気体軸受10は、ロータ中央部に突設したスラス
トランナを隙間を介し両側から支持するスラスト軸受10
aと、このスラスト軸受10aを挟むロータ両側部を支持す
るジャーナル(ラジアル)軸受10bとからなる。
また、前記タービン2の側と前記コンプレッサ3の側に
流通される作動流体M1及びM2が、それぞれ、各翼の主板
裏側の空間を伝ってこの動圧気体軸受10内に漏れて来な
いように、該タービン2及びコンプレッサ3の前記ロー
タ4との結合部分の近傍には、ハウジング1との間でラ
ビリンス・シール11を設けるようにしている。
このような構成のターボ・コンプレッサに、本考案に係
る以下のような機構を付設している。先ず、タービン側
の前記ラビリンス・シール11を設けた前記ロータ4の途
中に、このロータ4のシャフト径を変える段差を形成す
ることによって、その軸心方向と直交するある面積の受
圧面Aを設けるようにしている。また、前記ラビリンス
・シール11に臨む前記ハウジングの内壁5aには、図示し
ない圧力源か圧力P1の気体を導入するための圧力導入経
路12が開口されており、一方、両側のジャーナル軸受10
bに連通する前記スラスト軸受10aのハウジング内壁5bに
は、同じく図示しない圧力源から圧力P2の気体を導入す
るための圧力導入経路13が開口されている。これによ
り、前記シール11間に位置するロータ4の受圧面Aには
P1の圧力が、それ以外のロータ端面BにはP2の圧力がそ
れぞれ作用することになる。
なお、このように積極的にロータ4に段差を形成する根
拠は、該ロータ4に他の隙間領域とは区成された受圧面
Aを形成する上で最も端的な手段だからである。
しかして、このように構成すれば、このターボ・コンプ
レッサの回転始動時には、次のようにしてロータ4に掛
かるスラスト力のアンバランスを調整することができ
る。
今第2図に、前記ロータ4の軸心方向に作用する力の関
係を示す。図において明らかなように、受圧面Aには圧
力P1が作用するのに対し、この受圧面Aに対応するコン
プレッサ側の端面Bには圧力P2が作用する。従って、こ
の場合全体としてロータ4に、図中右方向を正としてFc
=(P1−P2)・(S2−S1)の付勢力が発生することにな
る。
しかるに、この付勢力は前記ターボ・コンプレッサの回
転始動時にコンプレッサ側に加わるスラスト力F0に抗
し、これと相殺する向きに働くので、前記スラスト力F0
を軽減しあるいは適宜の調整によりFC=F0として、これ
を完全に打ち消すことが可能となる。即ち、ここにおい
て前記ターボ・コンプレッサは、そのスラストランナが
ハウジング1と固体接触し、これに強く押しつけられた
状態で回転起動される不具合が有効に除かれ、スムーズ
な回転の立ち上がりが得られるとともに、その軸受面と
の間に気体膜を形成して容易に回転数が上昇する。ま
た、固体接触時のPV値を減少させる結果、摩耗が少なく
耐久性も向上される。
第3図に、上記ターボ・コンプレッサ1の具体的な実用
例として、航空機の空調に用いられるブートストラップ
方式のエアサイクルマシンを示す。第1図と対応する部
分には同一符号が付してある。このものは、エンジンか
ら抽出した高温・高圧のブリードエアを流体流入口8か
らコンプレッサ3に供給し、このコンプレッサ3で圧縮
後に熱交換器20においてラムエア(外気)との熱交換に
供するとともに、その流体を引き続きタービン2に供給
し、該タービン2で断熱膨張させて空調用の冷気を作り
出すものである。この冷気は、ブリードエアと混合され
る等して適温にされ、キャビンやコクピット等の室内に
供給される。しかして、前記ターボ・コンプレッサ1
は、コンプレッサ3からタービン2へ向かう作動流体の
一部を圧縮力導入経路13を介して導入圧気体軸受10に供
給するようにしているとともに、コプレッサ3の流体流
入口8にバルブを備えた圧力導入経路12の一端を接続
し、該経路12の他端を受圧面Aに臨む部位に開口させた
ものである。
このエアサイクルマシンにおいては、始動時はコンプレ
ッサ3が昇圧しておらず、圧力損失によりP2<M2となっ
ているから、受圧面Aに圧力P1を作用させないときに
は、 M2>P2=M1>P1 の関係が成立する。したがって、この圧力分布により、
コンプレッサ3からタービン2方向へのスラスト力が生
じ、立ち上がり特性が悪くなる。
これに対して、受圧面Aに圧力導入経路12を通じて直接
圧力P1なる流体を供給すると、 P1=M2>P2=M1 となり、始動時のスラスト力を低減し、立ち上がり特性
を改善することができる。航空機においてターボ・コン
プレッサが始動不良あるいは始動不能に陥ると、キャビ
ンやコクピットに空調用空気を供給できないことにな
り、極めて危険度が高くなるが、本願考案によってその
ような不具合を有効に解消することができる。
なお、始動後には、圧力導入経路12のバルブを閉じ
る、同バルブにより適切な圧力にコントロールする、
同バルブ無しあるいは全開状態で、常時P1をM2にほぼ
一致させる、等の態様をとり得る。
以上、本考案の一実施例について説明したが、本考案
は、上記の実施例に拘泥されるものではなく、種々の変
形が可能である。例えば、シール途中に形成する受圧面
は、数段に及んでもよい。また、この受圧面の面積及び
各圧力源の圧力は、所用の圧力関係を維持する限り任意
に設定することができる。そして、受圧面に連通する圧
力導入経路は、受圧面に対向するハジング内壁の位置に
設けてもよい。
また、前記両圧力源は外部に設ける他、ライン内部の作
動流体をバルブを介して利用してもよい。なお、圧力P2
については、これを導入しない態様でも本考案は実施可
能である。
更に、本考案のスラスト力調整機構は、主にターボ・コ
ンプレッサの始動時のスタートと特性を改善する目的で
なされたものであるが、始動後においても、尚継続して
用いることができる。この場合、運転状態に応じて変化
するスラスト力に対応させて、導入する流体の圧力をコ
ントロール、バルブ等により適宜調整する利用のしかた
等が考えられる。尚、このように利用すれば、スラスト
ランナを従来に比し小さくすることができる。
[考案の効果] 本考案は、このような構成であるから、始動時等におけ
るスタート不良などの不具合の原因となっていたスラス
ト力を有効に調整し、確実に取り除くことの可能なター
ボ・コンプレッサのスラスト力調整機構を提供すること
ができるものである。
また、この構成によって、始動後のスラスト力も低減で
きるため、スラストランナ及びスラスト軸受を小さくで
きる効果も同時に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例であるスラスト力調整機構
をターボ・コンプレッサに利用したものの概略断面図を
示す。第2図は、同図のスラスト方向に作用する圧力の
関係を概略図示したものである。第3図はターボ・コン
プレッサを航空機の空調用エアサイクルマシンに適用し
た実用例を示す図である。 1……ターボ・コンプレッサ 4……ロータ 5……ハウジング 10……動圧気体軸受 12……圧力導入経路 A……受圧面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】タービンとコンプレッサとを結合するロー
    タをハウジング内に微小隙間を介して収容するととも
    に、その隙間を気密にするシールを設け、前記ロータ
    を、該ロータとハウジングとの相対回転を利用して前記
    隙間に存在する流体を気体膜化する動圧気体軸受により
    前記ハウジングに支持させるようにしたターボ・コンプ
    レッサにおいて、前記ロータのタービンに近い側の途中
    の径を階段状に変化させ、これによりロータの軸心に垂
    直なスラスト方向の受圧面をなす段差を形成して、その
    段差の内径側から外径側までのハウジング対向隙間が内
    径側に設けたシールおよび外径側に設けたシールによっ
    て閉塞されているように構成するとともに、前記スラス
    ト方向の受圧面に臨む前記ハウジング内壁に、外部圧力
    源から前記ロータに掛るスラスト力に対抗する圧力を導
    入するための圧力導入経路を開口させたことを特徴とす
    るターボ・コンプレッサのスラスト力調整機構。
JP11217986U 1986-07-21 1986-07-21 ターボ・コンプレッサのスラスト力調整機構 Expired - Lifetime JPH0720399Y2 (ja)

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JPS6319093U JPS6319093U (ja) 1988-02-08
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BE1012894A3 (nl) * 1999-09-14 2001-05-08 Atlas Copco Airpower Nv Gecombineerd radiaal-axiaal glijlager.

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JPS6319093U (ja) 1988-02-08

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