JPH0658109A - 昇圧機一体型膨張タービン - Google Patents

昇圧機一体型膨張タービン

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JPH0658109A
JPH0658109A JP21161792A JP21161792A JPH0658109A JP H0658109 A JPH0658109 A JP H0658109A JP 21161792 A JP21161792 A JP 21161792A JP 21161792 A JP21161792 A JP 21161792A JP H0658109 A JPH0658109 A JP H0658109A
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保 橋本
Tatsuro Sato
達郎 佐藤
Takashi Oyama
隆司 大山
Yoshiaki Miyoshi
義明 三好
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タービンランナ緊急停止時のスラスト荷重を
軽減し、通常のスラスト軸受が使用されていても、膨張
タービンを高膨張比で使用可能にする。 【構成】 タービンケーシング21には圧縮気体の導入
口51と上記圧縮気体の断熱膨張によって発生する膨張
気体の排出口52排出口とが設けられ、上記タービンケ
ーシング21の内部には圧縮流体の断熱膨張によって発
生する膨張気体で駆動するタービンランナ31が設けら
れ、昇圧機ケーシング22の内部には供給された流体を
昇圧するインペラ32が設けられ、上記タービンランナ
31と上記インペラ32とは同じ回転軸4に一体に連結
されてなる昇圧機一体型膨張タービン1において、上記
タービンランナ31が緊急停止したときに閉止する緊急
遮断弁が、上記タービンケーシング21の膨張気体の排
出口52に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮流体の断熱膨張を
利用して駆動する昇圧機一体型膨張タービンに関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】圧縮された気体を膨張タービンで膨張さ
せることにより動力を取り出すことができる。このよう
な膨張タービンのうち、取り出された動力を昇圧機に使
用下ものが昇圧機一体型膨張タービンである。図3は従
来の昇圧機一体型膨張タービンの一例を示す一部切欠き
説明図である。この図に示すように、昇圧機一体型膨張
タービン1は、一つの軸の一端にタービン部11が、と
昇圧機部12が取り付けられている。
【0003】またケーシングはタービンケーシング21
と、昇圧機ケーシング22と、軸受ケーシング23とに
分けられ、タービンケーシング21内には回転羽根であ
るタービンランナ31が内設されている。また、昇圧機
ケーシング22内には昇圧機用の回転羽根であるインペ
ラ32が内設されている。
【0004】上記タービンケーシング21には圧縮流体
導入口51と膨張気体排出口52とが設けられており、
圧縮流体導入口51から導入された圧縮流体の等エント
ロピーによって生成する膨張気体の気流によって上記タ
ービンランナ31は回転するようにされている。上記圧
縮流体導入口51には緊急遮断弁54が設けられてい
る。この緊急遮断弁54はなんらかの原因で膨張タービ
ンが緊急停止する場合、閉止してタービンケーシング2
1への流通が遮断されるようになっている。同時にバイ
パス弁66も昇圧機のサージングを回避するため全閉と
する。
【0005】一方、昇圧機室ケーシング22には被昇圧
気体導入口61と昇圧気体排出口62とが設けられてお
り、被昇圧気体導入口61から導入された被昇圧気体は
インペラ32の回転に伴って昇圧され、昇圧気体となっ
て昇圧気体排出口62から排出されるようになってい
る。
【0006】そして、上記タービンランナ31とインペ
ラ32とは一つの軸4によって一体に結合されているジ
ャーナル軸受41aおよび軸受42aに軸支されてい
る。
【0007】軸方向の荷重に対してはスラスト軸受44
a、44bに軸支されている。なお、第一遮断壁41と
第二遮断壁42とに設けられた回転軸4を嵌挿する貫通
孔の内周面にはラビリンスシールSが設けられており、
タービン室11aと昇圧機室12aと軸受部との連通を
遮断している。
【0008】このように構成された昇圧機一体型膨張タ
ービン1において、圧縮流体配管53から圧縮流体導入
口51を介してタービンケーシング21に圧縮流体が導
入されると、圧縮流体は断熱膨張して膨張気流が発生す
るため、この気流によってタービンランナ31は回転す
る。そしてこの回転は回転軸4を介して昇圧機部12の
インペラ32に伝えられるため、インペラ32は回転
し、この回転に伴って被圧縮気体を被昇圧気体導入口6
1から昇圧機室ケーシング22に導入するとともに、そ
れを昇圧して昇圧気体排出口62から系外に圧送する。
【0009】このように昇圧機一体型膨張タービンにお
いては、膨張タービンと昇圧機とが同軸で連結されて構
成されているため、大きなエネルギーロスを伴うことな
く膨張タービンのタービンランナ31の回転が昇圧機の
駆動にそのまま利用され好都合である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の上記
のような昇圧機一体型膨張タービン1においては、それ
が正常に運転されている場合には、タービンランナ31
の圧力差によって生じるスラスト荷重と昇圧機インペラ
32とは巨視的にみた場合ほぼ拮抗したものになってお
り、回転軸4に働く軸方向のいわゆるスラスト力はそれ
ほど大きなものではない。
【0011】そのようなことから、回転軸4に生じるス
ラスト力に対処するためのスラスト軸受44a、44b
は、通常あまり過大なものは設けられておらず、昇圧機
一体型膨張タービン1が正常に運転されている場合を想
定して、それに対応することができる程度の強度が設定
されている。そしてまた、昇圧機一体型膨張タービン1
が正常に運転されている限り、上記のようなスラスト軸
受で充分であり、特に問題は生じない。
【0012】ところが、膨張タービンをなんらかの原因
によって緊急停止したような場合、従来、圧縮流体配管
53に設けられている緊急遮断弁54が自動的に遮断さ
れるようになっている。これと同時に、昇圧機部12の
サージングを防止するために、被昇圧気体導入管63と
昇圧気体排出管64を連結するように設けられたバイパ
ス管65に付設されているバイパス弁66は全開され、
被昇圧気体導入管63の内圧と昇圧気体排出管64の内
圧とが同じになるように調節される。
【0013】しかしながら、上記のような状態になる
と、タービン室11a内の圧力は低圧に、昇圧機室12
a内の圧力は高圧に保たれるため、回転軸4には昇圧機
室12aからタービン室11aに向かう方向の過大なス
ラスト力が発生し、そのような状態を想定して取り付け
られていないスラスト軸受44aに過大な力が加わるこ
とになる。そして、最悪の場合は上記軸受44aは破壊
されてしまうという事態にいたる。
【0014】そこで、当初から上記のような緊急時を想
定したスラスト軸受を装備することが考えられるが、緊
急時を想定したスラスト軸受を採用すれば正常操業時に
は過大装備となり、設備費の面から不利である。
【0015】また、逆に現状のスラスト軸受が、上記の
ような緊急時にも耐え得るように設計膨張比を下げるこ
ともある。つまり、通常の操業時において、膨張タービ
ンを高膨張比では使用しないようにし、タービンランナ
31が停止してもそれほど大きなスラスト力が発生しな
いように予め設定してしまうのである。しかしこのよう
にすることは、膨張タービンとしての能力を最大限に引
き出すことができないということを表しており、エネル
ギーの有効活用の面から不都合である。
【0016】本発明は、従来の上記のような問題点を解
決するためになされたものであり、昇圧機一体型膨張タ
ービンのタービンランナが緊急停止したときのスラスト
荷重を軽減し、かつ、通常のスラスト軸受が使用されて
いても、膨張タービンを高膨張比で使用可能にする昇圧
機一体型膨張タービンを提供することを目的としてい
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
に係る昇圧機一体型膨張タービンは、タービンケーシン
グに圧縮気体の導入口と上記圧縮気体の断熱膨張によっ
て発生する膨張気体の排出口とが設けられ、上記タービ
ンケーシングの内部には圧縮流体の断熱膨張によって発
生する膨張気体で駆動するタービンが設けられ、昇圧機
ケーシングの内部には供給された流体を昇圧する昇圧機
が設けられ、上記タービンのタービンランナと上記昇圧
機のインペラとは同軸で一体に連結されてなる昇圧機一
体型膨張タービンにおいて、上記タービンランナが緊急
停止したときに閉止する緊急遮断弁が、上記タービンケ
ーシングの膨張気体の排出口に設けられていることを特
徴とするものである。
【0018】本発明の請求項2記載の昇圧機一体型膨張
タービンは、請求項1記載の昇圧機一体型膨張タービン
において、上記タービンランナが緊急停止したとき閉止
する第二緊急遮断弁が上記圧縮流体をタービンケーシン
グ内に導入する圧縮流体配管に設けられ、タービンケー
シングと昇圧機ケーシングとの間に連絡配管が設けら
れ、この連絡配管に上記タービンランナが緊急停止した
とき開通する緊急昇圧弁が設けられていることを特徴と
するものである。
【0019】
【作用】上記請求項1記載の昇圧機一体型膨張タービン
によれば、膨張タービンの緊急停止時に閉止する緊急遮
断弁が上記タービンケーシングの膨張気体の排出口に設
けられているため、上記タービンランナが停止しても、
上記緊急遮断弁の遮断によってタービン室内は高圧に保
たれ、その結果タービン室内と昇圧機部の昇圧機室内と
の圧力差はそれほど大きなものとはならず、その結果回
転軸にはそれほど大きなスラスト荷重はかからず、通常
のスラスト軸受であってもその破損を回避することがで
きる。
【0020】従って、スラスト軸受の強度を上記タービ
ンランナが緊急停止したときに対応することができる程
度までの耐圧強度の低いものにすることが可能であると
ともに、スラスト軸受の耐圧強度を現状のままにするの
であれば、流体の膨張比を上昇させて膨張タービンの出
力を大きくすることが可能になる。
【0021】上記請求項2記載の昇圧機一体型膨張ター
ビンのスラスト荷重軽減方法によれば、上記タービンラ
ンナが緊急停止したとき閉止する第二緊急遮断弁が上記
圧縮流体をタービンケーシング内に導入する圧縮流体配
管に設けられ、タービンケーシングと昇圧機ケーシング
との間に連絡配管が設けられ、この連絡配管に上記ター
ビンランナが緊急停止したとき開通する緊急昇圧弁が設
けられているため、タービンランナが緊急停止したとき
には上記遮断弁および第二遮断弁が閉止された状態でタ
ービンケーシング内と昇圧機ケーシング内とは上記連絡
配管によって連通され、タービンケーシング内の圧力は
昇圧機ケーシング内の圧力と同等になり、その結果上記
回転軸にはスラスト荷重はかからない。
【0022】
【実施例】図1は本発明に係る昇圧機一体型膨張タービ
ンの一例を示す一部切欠き説明図である。この図に示す
ように、昇圧機一体型膨張タービン1は、タービン部1
1と昇圧機部12と、軸受ケーシング23とから基本構
成されている。
【0023】このケーシング2は同図の左半分がタービ
ンケーシング21とされ、右半分が昇圧機ケーシング2
2とされている。タービンケーシング21内にはタービ
ン室11aが形成され、このタービン室11aにはター
ビン用の回転羽根であるタービンランナ31が内設され
ており、昇圧機ケーシング22内には昇圧機室12aが
形成され、この昇圧機室12aには昇圧機用の回転羽根
であるインペラ32が内設されている。
【0024】そして、タービンケーシング21がつくる
その内部のタービン室11aとタービンランナ31とで
上記タービン部11が形成され、昇圧機ケーシング22
がつくるその内部の昇圧機室12aとインペラ32とで
上記昇圧機部12が形成されている。
【0025】上記タービン室11aにはタービンランナ
31の周方向に対向した位置に圧縮流体導入口51が設
けられ、タービンランナ31の回転軸が延びる方向に膨
張気体排出口52が設けられている。そして圧縮流体導
入口51から導入された圧縮流体の断熱膨張によって生
成する膨張気体の気流によって上記タービンランナ31
は回転するようにされている。上記圧縮流体導入口51
には圧縮流体配管53が接続されており、この圧縮流体
配管53を介して圧縮流体はタービン室11a内に導入
されるようなっている。膨張気体排出口52には緊急遮
断弁55が設けられている。
【0026】この緊急遮断弁55は、なんらかの原因で
膨張タービンが緊急に停止した場合、自動的に弁が閉止
して圧縮流体配管53とタービン室11aとの流通が遮
断されるようになっている。従って、緊急遮断弁55が
閉止されたときには、タービン室11a内には圧縮流体
が充満し、タービン室11a内は相当の圧力が保たれる
状態になる。
【0027】一方、昇圧機室12aにはインペラ32の
回転軸が延びる方向に被昇圧気体導入口61が設けられ
ており、インペラ32の周方向に昇圧気体排出口62が
設けられている。そして、被昇圧気体導入管63を介し
て被昇圧気体導入口61から昇圧機室12aに導入され
た被昇圧気体はインペラ32の回転に伴って昇圧され、
昇圧気体となって昇圧気体排出口62から昇圧気体排出
管64に向かって排出されるようになっている。
【0028】昇圧気体排出管64には熱交換によるアフ
タクーラ67が設けられており、このアフタクーラ67
の下流側と被昇圧気体導入管63とはバイパス管65で
連通されている。このバイパス管65にはバイパス弁6
6が設けられており、このバイパス弁66は普段は閉止
されている。
【0029】上記タービンランナ31とインペラ32と
は一本の回転軸4によって一体に結合され、両者は回転
軸4周りに共回りするようにされている。すなわち、上
記回転軸4はジャーナル軸受41aおよび軸受42aに
軸支されている。また、軸方向の荷重に対してはスラス
ト軸受44a、44bによって支持されている。
【0030】なお、第一遮断壁41と第二遮断壁42と
に設けられた回転軸4を嵌挿する貫通孔の内周面にはラ
ビリンスシールSが設けられており、タービン室11a
と昇圧機室12aと軸受部との連通を遮断している。
【0031】本実施例の昇圧機一体型膨張タービン1は
以上のように構成されているので、通常の正常な運転に
おいては、圧縮流体配管53から圧縮流体導入口51を
介してタービンケーシング21に圧縮流体が導入され
る。そうすると、圧縮流体は断熱膨張して膨張気流が発
生するため、この気流によってタービンランナ31は回
転する。そしてこの回転は回転軸4を介して昇圧機部1
2のインペラ32に伝えられるため、インペラ32は回
転し、この回転に伴って被昇圧気体導入管63内の被圧
縮気体を被昇圧気体導入口61から昇圧機ケーシング2
2に導入するとともに、それを昇圧して昇圧気体排出口
62から昇圧気体排出管64に圧送する。
【0032】以上のような昇圧機一体型膨張タービン1
において、それが正常に運転されている場合には、ター
ビン部11のタービンランナ31前後の圧力差によって
生じるスラスト荷重と、昇圧機インペラ32前後の圧力
差によって生じるスラスト荷重とはほぼ拮抗したものに
なっており、その結果回転軸4に働く軸方向のいわゆる
スラスト荷重はそれほど大きなものではないため、スラ
スト軸受44a、44bは充分対応することができ特に
問題はない。
【0033】そして、なんらかの原因によって突然ター
ビンランナ31が停止すると、前記のように自動的に緊
急遮断弁55は閉止されるため、タービン室11a内は
圧縮気体で充満し、それに見合った相当の圧力になって
おり、従来起こっていたタービン室11a内と昇圧機室
12a内との間の大きな圧力差による過大なスラスト荷
重がスラスト軸受44aにかかるようなことはないた
め、スラスト軸受44aが破損することはない。
【0034】なお、タービンランナ31が緊急停止した
ときは、昇圧機部12のサージングを防止するために、
被昇圧気体導入管63と昇圧気体排出管64を連結する
バイパス管65に設けられたバイパス弁66は全開され
被昇圧気体導入管63の内圧と昇圧気体排出管64の内
圧とが同じになるように調節される。
【0035】上記の実施例においては、膨張タービンが
緊急停止した場合、以上のように緊急遮断弁55を緊急
遮断することにより、圧縮流体配管53から供給される
流体でタービン室11a内が昇圧されるように構成され
ているが、このように圧縮流体配管53からの流体のみ
によって昇圧するのではなく、積極的に昇圧機室12a
内とタービン室11a内とを同圧にするように構成する
こともできる。
【0036】すなわち、図2は積極的に昇圧機室12a
内とタービン室11a内とを同圧にするようにした本発
明の他の例を示す一部切欠き説明図である。この例の場
合は、同図に示すように、圧縮流体配管53には第二緊
急遮断弁7が設けられ、この第二緊急遮断弁7の下流側
または緊急遮断弁55の上流側と、昇圧気体排出管64
のアフタクーラ67の上流側とは連絡配管57によって
連結され、この連絡配管57には普段は閉止している緊
急昇圧弁8が設けられている。
【0037】そしてこの例の場合は、膨張タービンが緊
急停止したときには、緊急遮断弁55と第二緊急遮断弁
7とが同時に閉止されるとともに、緊急昇圧弁8が開通
させられる。従って、昇圧機室12aとタービン室11
aとは連通状態になり、タービン室11aは昇圧機室1
2aの圧力まで昇圧され、両者は同圧になるから回転軸
4にはスラスト荷重は発生しない。
【0038】以上のように、タービンランナ31が緊急
停止したときに、タービン室11a内を昇圧することに
よって、スラスト軸受の破損が防止されるという効果を
得ることができるが、その他昇圧機一体型膨張タービン
1のより効率的運転が可能になるという大きな効果を引
き出すことができる。
【0039】すなわち、タービンランナ31の回転数
は、それに供給される圧縮流体の膨張比が大きければ大
きいほど大きくなり、この回転数が大きければそれと一
体に回転する昇圧機部12のインペラ32の回転数も大
きくなり、それに供給される被圧縮気体が昇圧される圧
力も大きくなる。
【0040】従って、インペラ32のより高速な回転に
よってより昇圧機室12a内がより高圧にされた状態で
膨張タービンが突然停止すれば、従来であればタービン
室11a内と昇圧機室12a内との圧力差はより大きく
なり、その分回転軸4には多くのスラスト荷重がかかる
ことになるため、スラスト軸受はそれに耐えることがで
きなくなる。
【0041】逆の見方をすれば、従来は、スラスト軸受
の耐圧強度に制限されて、上記膨張比を大きくすること
ができない、すなわち、膨張タービンがその能力を充分
に発揮することができないという欠点が存在したのであ
る。
【0042】これに対し、本発明はタービン室11a内
を昇圧してスラスト荷重を少なくするものであるため、
その分上記膨張比を大きくし膨張タービンの能力を充分
に引きだすことが可能であり、運転コスト低減上好都合
である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の昇圧機一
体型膨張タービンによれば、タービン部のタービン室に
設けられた膨張タービンが緊急停止したときにはタービ
ンケーシング内は昇圧されるため、上記タービンランナ
が停止しても、タービン室内はある程度高圧に保たれ
る。その結果タービン室内と昇圧機部の昇圧機室内との
圧力差はそれほど大きなものとはならず、そのため回転
軸にはそれほど大きなスラスト荷重はかからないから、
特に過大なものではない通常のスラスト軸受であっても
その破損を回避することができる。
【0044】従って、スラスト軸受の強度を上記タービ
ンランナが緊急停止したときに対応することができる程
度までの耐圧強度の低いものにすることが可能であり、
その分従来よりも設備費を節約することができ、設備コ
スト低減上有利である。
【0045】また、スラスト軸受の耐圧強度を現状の標
準のものにするのであれば、流体の膨張比を上昇させて
膨張タービンの出力を大きくすることが可能になるた
め、その分従来よりも膨張タービンの能力が向上し、運
転コスト低減上好都合である。
【0046】また、上記タービンランナが緊急停止した
とき閉止する第二緊急遮断弁を上記圧縮流体をタービン
ケーシング内に導入する圧縮流体配管に設け、タービン
ケーシングと昇圧機ケーシングとの間に連絡配管を設
け、この連絡配管に上記タービンランナが緊急停止した
とき開通する緊急昇圧弁を設ければ、タービンランナが
緊急停止したときには上記遮断弁および第二遮断弁が閉
止された状態でタービンケーシング内と昇圧機ケーシン
グ内とは上記連絡配管によって連通され、タービンケー
シング内の圧力は昇圧機ケーシング内の圧力と同等にな
り、その結果上記回転軸にはスラスト荷重はほとんどか
からず、より有効にタービンランナの緊急停止に対応す
ることができ極めて好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る昇圧機一体型膨張タービンの一例
を示す一部切欠き説明図である。
【図2】本発明に係る昇圧機一体型膨張タービンの他の
例を示す一部切欠き説明図である。
【図3】従来の昇圧機一体型膨張タービンの一例を示す
一部切欠き説明図である。
【符号の説明】
1 昇圧機一体型膨張タービン 11 タービン部 11a タービン室 12 昇圧機部 12a 昇圧機室 2 ケーシング 21 タービンケーシング 22 昇圧機ケーシング 31 タービンランナ 32 インペラ 4 回転軸 44a、44b スラスト軸受 55 緊急遮断弁 7 第二緊急遮断弁 8 緊急昇圧弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三好 義明 神戸市中央区脇浜町1丁目3番18号 株式 会社神戸製鋼所神戸本社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タービンケーシングに圧縮気体の導入口
    と上記圧縮気体の断熱膨張によって発生する膨張気体の
    排出口とが設けられ、上記タービンケーシングの内部に
    は圧縮流体の断熱膨張によって発生する膨張気体で駆動
    するタービンが設けられ、昇圧機ケーシングの内部には
    供給された流体を昇圧する昇圧機が設けられ、上記ター
    ビンのタービンランナと上記昇圧機のインペラとは同軸
    で一体に連結されてなる昇圧機一体型膨張タービンにお
    いて、上記タービンランナが緊急停止したときに閉止す
    る緊急遮断弁が、上記タービンケーシングの膨張気体の
    排出口に設けられていることを特徴とする昇圧機一体型
    膨張タービン。
  2. 【請求項2】 上記タービンランナが緊急停止したとき
    閉止する第二緊急遮断弁が上記圧縮流体をタービンケー
    シング内に導入する圧縮流体配管に設けられ、タービン
    ケーシングと昇圧機ケーシングとの間に連絡配管が設け
    られ、この連絡配管に上記タービンランナが緊急停止し
    たとき開通する緊急昇圧弁が設けられていることを特徴
    とする請求項1記載の昇圧機一体型膨張タービン。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008248830A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Kyushu Denshi Giken Kk 複合型タービンシステム及びそれを用いた温水発電装置
US7797921B2 (en) 2004-10-20 2010-09-21 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Control apparatus of extracted air booster system of integrated gasification combined cycle power plant
JP2014199027A (ja) * 2013-03-29 2014-10-23 メタウォーター株式会社 タービンの回転軸シール方法

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